JP4414109B2 - 感熱記録材料 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は感熱記録材料の改良に関し、更に詳しくは、使用回収後の古紙再生処理における塗工層の紙からの分離性を向上させ、離解性を向上させた感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感熱記録紙は、通常では無色ないし淡色の発色性ロイコ染料と有機酸性物質のような顕色剤とが、熱時溶融反応して発色することを記録紙に応用したものであり、その一例としては特公昭43−4160号公報、特公昭45−14039号公報等に開示されており、公知である。
【0003】
これらの感熱記録紙は、計測用レコーダー、コンピューター等の端末プリンター、ファクシミリ、自動券売機、バーコードラベル、POSラベルなど広範囲の分野に応用されているが、最近はこれら用途の多様化に伴い、感熱記録紙に対する要求品質もより多様化、高度化してきている。
【0004】
一方、近年の資源保護の運動の高まりから、都市ゴミに含まれる紙類が特にクローズアップされており、特にオフィスや工場から出される紙ゴミはゴミ全体量の増加に拍車をかけている。そのため、こうしたゴミとして出される紙を回収し、再生紙として再使用することが望まれている。
【0005】
ところが、感熱記録紙は、現在ではまだ、古紙を再生する際購入の禁忌品とされている。これは、古紙再生処理時分離し切れず再生紙に混入する感熱記録紙に使用されている感熱記録層成分が、再生紙の加熱乾燥時に再発色し、再生紙の白色度を低下させ、また、感熱記録紙上の他の塗工層成分が再生時混入し、再生紙の性能を低下させるためである。
【0006】
感熱記録紙が例え混入したとしても、離解時に基紙から容易に離れればこれを回収することにより、離解液への混入を避けることができるが、それができないの理由の一つに、感熱記録紙の古紙再生時の支持体(紙)からの感熱発色層の分離性が悪いことが挙げられる。これは、感熱記録紙の紙支持体に、感熱発色層形成液を塗布する際の塗布機での断紙を防ぎ、且つ外界の水分に対する耐水性を上げる意味から、通常必ず紙支持体の湿潤強度を引き上げるために湿潤強度増強剤が使用されていることによる。湿潤強度増強剤は、通常微量の付着量で紙に塗工された膜であるが微量のため再生時の混入物としては問題にはならない。微量乍ら耐水性(膨潤防止)の効果は大である。
【0007】
それで、一般の古紙に混入した感熱記録紙の再生処理を想定した場合、感熱発色層の離解が素速く行なわれるものが良く、その意味からは湿潤強度の低い感熱記録紙が求められる。しかし、このような湿潤強度の低い感熱記録紙では、その感熱発色層成分の塗布加工時に、塗布機でかけられるテンションに紙支持体が耐えられず断紙して、機械停止という生産性の低下を招くという問題がある。
【0008】
もっとも感熱記録紙を含む古紙再生に関しては、例えば、特開昭63−135585号公報には、離解した後中和する工程、浮選工程、洗浄を兼ねた脱水濃縮工程と、高速離解機での残存未離解繊維の離解工程を組み合わせる方法が記載されている。特開昭63−182487号公報には、有機溶剤を添加することが提案されている。また、特開平3−234884号公報には、アルカリ離解後に消泡剤を添加し、洗浄する方法が開示されている。
【0009】
いずれの方法も感熱記録紙の再発色の問題を解決しようとするものであるが、しかしながら、感熱記録紙の古紙再生時に問題になる感熱記録層成分の混入自体を防ぐ根本的な解決策にはなっていない。
【0010】
ここで繰り返しになるが、古紙の再生は、一般的に抄紙時同様のpH9〜11のアルカリ性水溶液下で紙を離解させて行なわれる。その場合、分解又は分断され難い固形成分は、ゴミとして除去される場合と、そのまま抄紙に移行させる場合とがある。ゴミとして除去したほうが好ましいが、紙支持体と感熱発色層がはっきりと分解されないで感熱発色層成分が紙繊維に接着していると、除去できないためそのまま抄紙に移行せざるを得ない。これを抄紙に用いるのは先に述べたように不適切である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記欠点の改良であり、即ち、湿潤強度増強剤を用い以って、塗工液を紙支持体に塗布する際の塗布液での断紙を防ぎ、十分な表面強度を維持しつつ、使用時の優れた耐水性を維持しつつ、使用回収後の古紙再生処理工程における離解処理が容易にできる感熱記録材料を提供することにある。
本発明のある態様では、その上、感熱記録紙の耐水性を向上した感熱記録材料を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「支持体上に結着剤と充填剤を主成分とするアンダーコート層、ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色層を有し、前記支持体の裏面(前記感熱発色層と反対側の面)に結着剤と充填剤を主成分とするバックコート層を有する感熱記録材料であって、前記アンダーコート層及び前記バックコート層の結着剤が水不溶性アルカリ可溶性ポリマーを含有するものであり、前記アンダーコート層及び前記バックコート層の充填剤が有機充填剤であることを特徴とする感熱記録材料」、(2)「感熱発色層上に充填剤及び水溶性高分子化合物と架橋剤を主成分とする保護層を有する前記第(1)項に記載の感熱記録材料」、(3)「前記アンダーコート層及び/または前記バックコート層の有機充填剤が微小中空粒子であることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の感熱記録材料」(4)「前記バックコート層上に、接着剤層、及び剥離台紙を順次積層したことを特徴とする前記第(1)項乃至前記第(3)項いずれか1に記載の感熱記録材料」により達成される。
【0013】
本発明の感熱記録材料においては、前記湿潤強度増強剤があって、耐水化されている。即ち、湿潤防止されていても、アンダー層の溶解、湿潤によって、基紙と感熱発色層を容易に分解せしめるものである。
本発明における水不溶アルカリ可溶ポリマーを使うことにより、通常使用条件下での水分付着に対しては、水不溶性ポリマーのため、感熱記録紙の耐水性を高める効果がある。一方、古紙の再生処理工程の離解処理に於いては、前述したように、アルカリ性環境下で行なわれるため、都合がよいことにここでは、可溶性を示し、溶解もしくは、膨潤することにより感熱記録層と支持体とを分離させる。分離された感熱記録層は浮遊し、これを回収することにより、容易に離解液より除去できる。
【0014】
本発明では、更に充填剤を使用し、特に有機の充填剤を添加しているが、これは以下のためである。即ち、1つには有機の方が無機に比べ軽いため、浮遊し易く、回収し易いこと、この意味に於いて中空有機微粒子は更に好ましいこと、結着剤との関係が無機の場合、有機−無機のため、結着強度が低下するため、該層を厚くしないと十分な膜が形成できないのに対し、有機では、有機−有機であるため、結着強度の障害が少なく、付着量が少なくて十分な強度の膜を形成することができる点である。更に、中空粒子では、感熱発色工程でのサーマルヘッド等からの熱の支持体側への流出をブロックし、実質的に感度を上げる効果も有する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の記録材料は、支持体(紙)上に塗工されたアンダーコート層を構成する上記ポリマーが、水不溶性であることから、感熱発色層成分、粘着材層成分などの塗布時の水の浸入を防止し、断紙を防止すると共に、通常使用時の耐水性を向上させるものである。
【0016】
一方、再生分離時には、アンダーコート層を構成する上記ポリマーがアルカリ可溶性であることから、解離処理でアンダーコート層が溶け、アンダーコート層上の感熱発色層以上が容易に剥れ、固形物即ちゴミとして全て取り除かれ非常に都合が良く、紙質のみ分離し、収得(ゲイン)することができるため、再生の効率がよく、不純物混入のない及び再生乾燥時に発色することのない再生紙が得られるという効果を奏する。
【0017】
本発明の記録材料は、感熱記録層上に、サーマルヘッド等のマッチング性向上や、記録画像保存性を高める目的のために、保護層を設けておくのが好ましく、この保護層も上記アンダーコート層と同様の材料、すなわち、充填剤及び水不溶性アルカリ可溶性ポリマーを主成分として構成されていると、通常使用時には耐水性を高め、再生分解時には溶けるため、すんなり水の浸入が起こり、アンダーコート層からの解離を促す。
【0018】
更に、支持体の裏面にはバックコート層が設けられていてもよく、このバックコート層は再生処理時の離解時、回収上、上記アンダーコート層と同様な材料で構成されているのが好ましく、その場合にはそのバックコート層上に設けられた層が離解処理で容易に剥がれるようになる。必要に応じて、バックコート層上には粘着剤層とシール用の剥離紙を有していてもよいし、又は熱で粘着性が発現される熱粘着剤層(ライナーレス粘着剤層)を有していてもよい。これらが分離、回収される。
この場合、離解紙は再生時には予め外されてなくてもよく、あっても剥離が容易のため問題ない。
【0019】
本発明のアンダーコート層及びバックコート層の結着剤として使用されるアルカリ可溶性ポリマーとしては、特に限定しないが、水には溶解しないがアルカリ水溶液に浸漬、接触させると再度水溶ポリマー液に戻るもので、NaOH1%水溶液で塗膜が完全に溶解するものが好ましい。
又、アルカリ可溶性ポリマーとして併用して用いられる有機充填剤は、特に限定しないが、アルカリ可溶性ポリマーとの接着性に優れるものが好ましい。比重の小さい微小中空粒子が、感熱発色層の感度を高める効果、離解工程での支持体(紙)と、塗工層の分離処理が容易にでき、より好ましい。
ここで、アルカリ可溶性ポリマーに対する有機充填剤の使用量は、用いる有機充填剤の種類で異なり、実用上問題のないレベルの表面強度を得るためには、比重の小さいものほど、やや多めのアルカリ可溶性ポリマーを必要とするが、固形分換算でアルカリ可溶性ポリマー1部に対し、1〜50部、好ましくは5〜30部である。
この範囲より少ないと製造時の塗工性、乾燥性等の問題があり、また多いと支持体、感熱発色層、粘着剤層との結着性、発色画像の退色、水浸漬時の層の溶解等の問題が発生する。
【0020】
本発明の感熱記録材料において、前記アンダーコート層及びバックコート層には、必要に応じて従来から公知の水溶性高分子、耐水化剤、界面活性剤、熱可融性物質、その他の助剤を用いることができる。
【0021】
本発明の感熱記録材料において用いられるロイコ染料は単独又は2種以上混合して適用されるが、このようなロイコ染料としては、この種の感熱材料に適用されているものが任意に適用され、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フエノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。このようなロイコ染料の具体例としては、例えば、以下に示すようなものが挙げられる。
【0022】
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N,n−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−クロルフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロル−5’−メチルフェニル)フタリド、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−m−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−N−メチル−N−イソプロピル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン等。
【0023】
また、本発明で用いられる顕色剤としては、前記ロイコ染料に対して加熱時に反応してこれを発色させる種々の電子受容性物質が適用され、その具体例を示すと、以下に示すようなフェノール性物質、有機または無機酸性物質あるいはそれらエステルや塩などが挙げられる。
【0024】
没食子酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4’−イソプロピリンビス(2,6−ジブロモフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジクロロフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンビス(2−メチルフェノール)、4−tert−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、3,5−キシレノール、チモール、メチル−4−ヒドエロキシベンゾエート、4−ヒドロキシアセトフェノン、ノボラック型フェノール樹脂、2,2’−チオビス(4,6−ジクロロフェノール)、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン、フロログリシンカルボン酸、4−tert−オクチルカテコール、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−ジヒドロキシジフェニル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−c−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−メチルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−n−オクチル、安息香酸、サリチル酸亜鉛、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸亜鉛、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−クロロジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、2−ヒドロキシ−p−トルイル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸スズ、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸、4−ヒドロキシフタル酸、ホウ酸、チオ尿素誘導体、4−ヒドロキシチオフェノール誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−プロピル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェネチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−プロピル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)3−オキサペンタン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−sec−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−tert−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−フェノキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(m−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(p−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(o−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(p−クロロベンジロキシ)ジフェニルスルホン等。
【0025】
また、本発明の感熱発色層においては、前記ロイコ染料および顕色剤と共に、必要に応じ、更に、この種の感熱記録材料に慣用される補助添加成分、例えば、水溶性高分子及び/又は水性エマルジョン型樹脂、熱可融性物質、界面活性剤等を併用することができる。
【0026】
熱可融性物質としては、例えば、高級脂肪酸又はそのエステル、アミド若しくは金属塩の他、各種ワックス類、芳香族カルボン酸とアミンとの縮合物、安息香酸フェニルエステル、高級直鎖グリコール、3,4−エポキシ−ヘキサヒドロフタル酸ジアルキル、高級ケトン、p−ベンジルビフェニル、その他の熱可融性有機化合物等の50〜200℃の程度の融点を持つものが挙げられる。
【0027】
なお、本発明の記録材料においては、保護層の樹脂を前記のもの(水不溶性アルカリ可溶性ポリマー)に代えて従来の樹脂を用いることもできるが、水不溶性アルカリ可溶性ポリマーの使用の方が望ましいのは前記のとおりである。ここで、従来の樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、澱粉及びその誘導体、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸及びその誘導体、スチレン−アクリル酸共重合体及びその誘導体、ポリ(メタ)アクリルアミド及びそれらの誘導体、スチレン−アクリル酸−アクリルアミド共重合体、アミノ基変性ポリビニルアルコール、エポキシ変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、水性ポリエステル、水性ポリウレタン、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体及びその誘導体等の水溶性樹脂や、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル酸エステル系重合体、又は共重合体、スチレン/アクリル系共重合体、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル及びこれらの誘導体が挙げられる。
【0028】
本発明の保護層には従来より用いられている補助添加成分、例えば、フィラー、界面活性剤、熱可融性物質(又は滑剤)、圧力発色防止剤等を併用することができ、更には耐水化剤を含有させることもできる。この場合、フィラー及び熱可融性物質の具体例としては、前記感熱発色層との関連において例示されたものと同様のものが挙げられる。
【0029】
【実施例】
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において示す部及び%はいずれも重量基準である。
(参考例1)
(A液)アンダーコート層液の調整
メタクリル酸スチレン共重合物 47%水分散液 21.0部
(三井化学社製:SP−MM−47BF)
アルカリ可溶性アクリル樹脂 40%水分散液 2.5部
(イーテック社製;N412−N)
水 16.5部
を混合撹拌しアンダーコート層液を調整した。
【0030】
(B液)ロイコ染料液の調整
3−N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン 5.0部
炭酸カルシウム 25.0部
イタコン酸変性ポリビニルアルコールのアルカリ塩10%水溶液 5.0部
水 60.0部
上記組成物をサンドミルで平均粒径が2μm以下になるように粉砕した。
【0031】
(C液調整)顕色剤液の調整
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン 25.0部
1,1,3−トリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
−6−メチルフェニル)ブタン 5.0部
イタコン酸変性ポリビニルアルコールの
アルカリ塩10%水溶液 15.0部
水 55.0部
上記組成物をサンドミルで平均粒径が2μm以下になるように粉砕した。
次に、B液を100部、C液を100部混合撹拌し感熱発色層液(D)液を調製した。
【0032】
(E液調整)保護層液の調整
シリカ 1.0部
イタコン酸変性ポリビニルアルコールの
アルカリ塩10%水溶液 1.0部
珪素変性ポリビニルアルコールの10%水溶液 10.0部
ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂12.5%水溶液 1.0部
水 7.0部
を混合撹拌し保護層液を調整した。
次に坪量130g/m2の上質紙の表面にA液、D液、E液を順次塗布乾燥し、アンダーコート層、感熱層、保護層を各々乾燥後の塗布量が4.0g/m2、6.0g/m2、4.0g/m2となるように設け、感熱記録材料を得た。
【0033】
(参考例2)
(F液)アンダーコート層液の調整
スチレン−アクリルの微小中空粒子エマルジョン
27%水分散液 37.0部
(ローム・アンド・ハース社製:ローペイタHP−91)
アルカリ可溶性アクリル樹脂 40%液 5.0部
(イーテック社製;N412−N)
水 5.0部
を混合撹拌し、アンダーコート層液を調製した後にアンダーコート層液(A)液を(E)液に変えた以外は参考例1と同様にし、感熱記録材料を得た。
【0034】
(実施例1)
(G液)バックコート層液の調整
メタクリル酸スチレン共重合物 47%水分散液 21.0部
(三井化学社製:SP−MM−47BF)
アルカリ可溶性アクリル樹脂 40%水分散液 5.0部
(イーテック社製;N412−N)
水 14.0部
を混合撹拌し帯電防止層液を調整した。
次に坪量60g/m2の上質紙の表面に参考例1と同様にアンダーコート層、感熱層、保護層を各々乾燥後の塗布量が4.0g/m2、6.0g/m2、4.0g/m2、又、裏面にバックコート層を乾燥後の塗布量が4.0g/m2となるように塗布乾燥し、本発明の感熱記録材料を得た。
得られた感熱記録材料を30℃の環境下で7日間保管後、支持体の裏面にアクリル径粘着剤層、剥離紙を順次設けて本発明の感熱記録ラベルを得た。
【0035】
(比較例1)
参考例1において、(A液)アンダーコート層液の使用アルカリ可溶性アクリル樹脂(イーテック社製;N412−N)をスチレンブタジエン樹脂(SBR)(三井化学社製RE−750)に代えた以外は同様にし、比較例1の感熱記録材料を得た。
【0036】
(比較例2)
実施例1において、(G液)バックコート層液の使用アルカリ可溶性アルカリ樹脂(イーテック社製;N412−N)をスチレンブタジエン樹脂(SBR)(三井化学社製RE−750)に代えた以外は同様にし、比較例2の感熱記録材料を得た。
【0037】
次に、前記で得られた各感熱記録材料及び感熱記録ラベルに対し、以下に示す確認及び試験を行ない、その結果を表1に示した。
【0038】
耐水性:各感熱記録材料全層を室温の水中へ16時間漬積させた後、表面及び裏面を指で10回強くこすり塗工層の剥がれの有無を目視にて判定する。
○・・・塗工層の剥がれ無し
△・・・塗工層の剥がれ有り(抵抗有り)
×・・・塗工層の剥がれ有り(抵抗無し)
表面強度:各感熱記録材料全層の表面及び裏面にセロテープを貼付/剥離し塗工層の剥がれの有無を目視にて判定する。
○・・・塗工層の剥がれ殆ど無し
△・・・塗工層の剥がれ有り(抵抗有り)
×・・・塗工層の剥がれ有り(抵抗無し)
発色特性:各感熱記録材料を(株)寺岡精工製ラベルプリンターDPS3600にて文字及びバーコードを印字した後、印字品質を目視にて下記の通り判定する。
○…文字、バーコード共にコントラストの高い印字がされている。
△…文字、バーコード共に若干コントラストが悪い。
×…文字、バーコード共に部分的にカスレが見られる。
離解性:1)各感熱記録材料25gを容量2リットル離解機に40℃の温水500mlと入れ15秒撹拌。
2)NaOH0.5g、水ガラス1.0g、過酸化水素水0.5g、脱インキ剤0.05gを加え更に15秒間撹拌。
3)55℃温浴にて1時間放置。
4)水2リットルを加え60メッシュの金網にてろ過し洗浄(3回)した。
5)目視にて繊維状以外の材料の量を判定する。
する。
○:繊維状以外の材料殆どなし
△:繊維状以外の材料あり
×:繊維状以外の材料多い
この実施例の解離性評価方法は、J.TAPPIの古紙再生評価方法を参考に簡素化した方法である。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明の感熱記録材料は、水浸漬時の塗工層の溶解ハガレがなく実用レベルの耐水性、及び表面強度を有すると共に、使用回収後の古紙再生処理における離解工程での紙支持体と感熱発色層の分離、回収の処理が容易にできるという極めて優れた効果を奏するものである。
Claims (4)
- 支持体上に結着剤と充填剤を主成分とするアンダーコート層、ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色層を有し、前記支持体の裏面(前記感熱発色層と反対側の面)に結着剤と充填剤を主成分とするバックコート層を有する感熱記録材料であって、前記アンダーコート層及び前記バックコート層の結着剤が水不溶性アルカリ可溶性ポリマーを含有するものであり、前記アンダーコート層及び前記バックコート層の充填剤が有機充填剤であることを特徴とする感熱記録材料。
- 感熱発色層上に充填剤及び水溶性高分子化合物と架橋剤を主成分とする保護層を有する請求項1に記載の感熱記録材料。
- 前記アンダーコート層及び/または前記バックコート層の有機充填剤が微小中空粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載の感熱記録材料。
- 前記バックコート層上に、接着剤層、及び剥離台紙を順次積層したことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1に記載の感熱記録材料。
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