JP4413423B2 - 板金曲げ作業に関する段取り計画を作成する方法 - Google Patents

板金曲げ作業に関する段取り計画を作成する方法 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、一般的には製造の分野に関し、また板金部品といった部品の生産に関する。特に本発明は、板金曲げ作業といった板金作業を実行するための多数部品段取り計画作成を行うための装置と方法とに関する。
【0002】
(背景技術)
従来、板金折曲げ部品の生産は、一連の生産・製造段階を含んでいる。第1の段階は、顧客の仕様に基づいて板金部品の設計が行われる設計段階である。顧客の注文は通常、部品が工場で製造できるように必要な製品情報と設計情報とを含んでいるであろう。設計段階では、板金部品の設計は、適当なコンピュータ援用設計(CAD)システムを使って製造工場の設計事務所で行われる。顧客の仕様に基づいて、板金部品の2次元(2D)モデルは、CADシステムを使ってプログラマによって開発できる。この2Dモデルは、折曲げ線情報および/または寸法情報を有する、その板金部品の平面図と一つ以上の他の斜視図とを含んでいる。
【0003】
板金部品の実際の曲げ作業が行われる前に、その部品は先ず、最初の板金の在庫材料からパンチ(押し抜き)および/または切断をしなくてはならない。一般にパンチプレスおよび/またはプラズマ切断装置またはレーザー切断装置を制御・操作して在庫材料を加工するためには、コンピュータ数値制御(CNC)または数値制御(NC)システムが使われる。在庫材料の加工を容易にするために、設計プログラマは、コンピュータ援用製造(CAM)システムまたはCAD/CAMシステムを使って、2Dモデルに基づく制御コードを生成することができる。この制御コードは、在庫材料から板金部品をパンチまたは切断するための、パンチプレスおよび/または切断装置に導入されて利用される部品プログラムを含んでいる。
【0004】
生産工程における次の段階は、曲げ作業の計画作成段階である。この段階で、曲げ作業計画は、例えば工場の作業場で曲げ加工作業者によって作成される。この作業者は通常、切断またはパンチされた在庫材料の一つ以上のサンプルと一緒にその部品の青写真または2D図面を与えられるであろう。これらの材料を用いて曲げ加工作業者は、使用すべき工具装備と実行すべき曲げ作業の順序とを定義するプレスブレーキ段取り・曲げ作業計画を含む曲げ作業計画を作成するであろう。曲げ加工ワークステーションは、作業者がこの曲げ作業計画に基づいてデータを入力し、また曲げ加工コードまたは曲げ加工プログラムを作成することを可能にするCNCプレスブレーキといったCNC金属曲げ加工装置を含むことができる。
【0005】
一旦、曲げ作業計画が作成されると、作業者はこの曲げ作業順序の初期テストのためにワークステーションの準備をする。このテスト段階の間、パンチまたは切断された在庫材料は、手作業でプレスブレーキに装填され、このプレスブレーキは加工片に対してプログラムされた曲げ作業の順序を実行するように操作される。プレスブレーキの初期運転の結果に基づいて作業者は、曲げ加工プログラムを編集することによって曲げ作業順序を修正することができる。一般には、曲げ加工された板金部品が要求の設計仕様内に入るまで、更なるテストが行われる。
【0006】
生産工程における最終段階の一つは、曲げ加工段階である。曲げ作業計画が作成されてテストされた後、曲げ加工作業者は、曲げ加工ステーションで必要な工具装備を段取りし、曲げ作業計画と記憶された曲げ加工プログラム・コードとに基づいてプレスブレーキを操作する。必要量のパンチまたは切断済みの在庫材料が曲げ加工ステーションで時間通りに利用可能になることを保証するために、また要求された納期までに他の作業が完了するように作業計画の作成も行われる。最終的な曲げ加工済み板金部品が製造された後、これらの部品は、顧客に出荷するために組み立てられて梱包される。
【0007】
上述の従来の生産・製造工程は、幾つかの欠点と短所を持っている。例えば部品設計・曲げ作業計画の作成は、主として設計プログラマと曲げ加工作業者とによって行われ、これが個人の知識と熟練と経験とに大きく依存しているので、板金部品の設計・曲げ作業計画の作成の間、通常は可なりの製造時間が費やされる。更に上述のような従来の方法は、幅広い種々の製品の変形体と顧客用にカスタマイズされた作業とを効率的に処理することができない。このような従来の試みは、個別の部品に関する設計と段取りに集中しており、同時に多数の部品に関する段取りを考慮する能力を持っていない。更に、多数部品に適応するために標準の段取りまたは一般的段取りに依存した過去の試みは、各部品ごとに課せられる段取り制約を考慮できない。その結果、部品はこのような標準的段取りでは製造できないことが多く、また対応できない部品用の段取りを開発するのに更なる製造時間が費やされることが多い。
【0008】
近年、従来の板金製造工程を改善して全工程の効率を向上させるための開発と試みが行われてきた。例えば板金部品の生産工程における自動化のレベルを大きく引き上げるためにコンピュータ制御のシステム、ロボット式マニピュレータ、ロボット式コントローラが開発されてきた。更に、板金部品を製造するために必要とされる曲げ作業計画とその他の製造情報とを自動的に生成または供給するための研究開発が、インテリジェント/エキスパート・システムの分野で行われてきた。例えば、ダビット・エイ・ボーン(David A.BOURNE)らの名前で1995年2月9日に出願された、「Intelligent System For Generating And Executing A Sheet Metal Bending Plan(板金曲げ作業計画を作成して実行するためのインテリジェント・システム)」と題する米国特許出願第08/386,369号は、板金部品を製造するために曲げ作業計画を作成してからその作成された曲げ作業計画を実行するインテリジェント自動曲げ加工システムを開示しており、その内容は全体として参考のためにここに明確に組み込まれている。そこに開示されているシステムは、工具装備情報を含むエキスパート情報を最終的な曲げ作業計画を決定して作成する曲げ作業順序プランナーに供給する一つ以上のエキスパート・モジュールまたはサブシステムを含んでいる。曲げ加工板金部品を製造するために、作成された最終的計画を実行するためと、適当なコマンドを定式化して曲げ加工ワークステーション内の種々のコンポーネントに伝達するために、シーケンサも備えられている。更に、ダビット・エイ・ボーン(David A.BOURNE)らの名前で1994年11月9日に出願された、「Method For Planning/Controlling Robot Motion(ロボット動作を計画/制御するための方法)」と題する米国特許出願第08/338,115号は、板金部品の生産を容易にするためにロボットの動作を計画・制御するためのエキスパート・システムを開示しており、その内容は全体として参考のためにここに明確に組み込まれている。
【0009】
製品のバリエーション(変形体)の増加を処理するためにフレキシブル製造システム(FMS)、モジュール式の取付けシステムといった多数の新しい技術も開発されてきた。これらの技術は、工程と材料処理の柔軟性を達成することに焦点を当てている。このようなシステムに関する更に詳細な情報については、例えばダブリュー・ダブリュー・ラッゲン(W.W.LUGGEN)の「FleXble Manufacturing Cells and Systems(フレキシブルな製造セルおよびシステム)」、プレンティスホール、エンゲルウッド・クリフ(Prentice Hall,Englewood Cliffs)、ニュージャージー(1991年)とアール・エイ・マレキ(R.A.MALEKI)の「FleXble Manufacturing Systems:The Technology and Management(フレキシブル製造システム:その技術と管理)」、プレンティスホール、エンゲルウッド・クリフ(Prentice Hall,Englewood Cliffs)、ニュージャージー(1991年)とを参照されたい。更に、類似の工程計画を有する部品を識別してそれらを同じ生産セル上で製造することによって、より良い工場レイアウトを作成するために、グループ・テクノロジー(GT)が使われてきた。GT手法では共通の機械の使用に基づいて部品ファミリーと生産セルとが形成される。GTシステムに関する更に詳しい情報は、例えばシー・エス・スニード(C.S.SNEAD)の「Group Technology:Foundations For Competitive Manufacturing(グループ・テクノロジー:競争力のある製造のための基礎)」、ヴァン・ノストランド・ラインホールド(Van Nostrand Rheinhold)社、ニューヨーク州(1989年)と、エム・ピー・グルーバー(M.P.Groover)の「Fundamentals of Modern Manufacturing:Materials,Processes and Systems(最新製造技術の基礎:材料と工程とシステム)」プレンティス・ホール(Prentice Hall)、アッパー・サドル・リバー(Upper Saddle River)、ニュージャージー州(1996年)とに見ることができる。
【0010】
このような従来のシステムは製造システムの柔軟性と自動化とを増進させたが、このような試みは、幅広い種々の製品のバリエーションと顧客用にカスタマイズされた作業とを適切に処理することができなかった。例えば過去の試みは、多数の部品に亘る工具装備と取付けとにおける共通性の活用にほとんど注意を払って来なかった。大抵の工程プランナーは現在、各部品ごとに最善の計画を求めようとして、一時に1部品を処理している。このようなプランナーは、部品間の共通性を識別することができず、また多数部品のために働く取付け具において共通の工具装備を選択することができない。これらの制約の結果このようなシステムは、更に頻繁な段取り変更を必要とし、したがって製造システムの全体的生産高能力を低減させることになる。更に機械の段取りは、特定の取付け具と工具装備とを選択することによって指定されるので、すべての部品に関する新しい取付け具または工具の順序付けは、製造コストを増加させ、非付加価値作業を増やすことになる。
【0011】
したがってこのような過去の試みの欠点を考慮すると、大量カスタマイゼーションを容易にするためには、多数部品に関する計画を同時に作成して製品実現化工程を大いに改善・向上させるための能力が必要である。段取り変更はバッチ生産環境における生産時間の大部分を構成するので、段取り回数の総数を大幅に削減して製造施設の全体的生産高を増加させることのできる、改良された段取り計画作成手法が必要とされている。現在の工程計画作成システムは、個別の部品に焦点を当てており、異なる部品の各々を製造するための共用の段取り計画または複合段取り計画を決定するために利用可能な、異なる部品に関する段取り計画の間の共通性を活用することができない。更に、より個人向けにされた製品と短縮する製品寿命とをより重視すれば、製品生産高の向上によって大量カスタマイゼーションと工場作業場における更に幅広い種々の製品ミックスとを処理するための新しい手法が必要となっている。
【0012】
(発明の開示)
上述のことから本発明は、その種々の側面と実施形態および/またはその固有の特徴またはサブ・コンポーネントのうちの一つ以上によって、以下に特記するような一つ以上の目的と利点とをもたらす。
【0013】
本発明の一般的な目的は、例えば板金製造工場における部品製造のより高い効率と生産高とを提供することである。
【0014】
本発明の更なる目的は、多数部品に関する計画を同時に作成することが可能であって、幅広い種々の異なる部品に曲げ作業を実施するための共用の段取り計画または複合段取り計画を識別する、板金曲げ作業のための段取り計画作成手法を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、段取りの総数を削減し、板金曲げ加工工場における総生産高を増加させる多数部品段取り計画作成手法を提供することである。
【0016】
本発明の更に他の目的は、板金曲げ作業を実行するための多数部品段取り計画作成の装置と方法であって、余分な工具装備と取付け具の使用をなくして資源を共用できる部品を識別するために、機械段取りの共通性を識別することを特徴とする、多数部品段取り計画作成の装置と方法とを提供することである。
【0017】
本発明のなお更に他の目的は、板金曲げ作業を実行するための多数部品段取り計画作成手法であって、1ファミリーの部品が識別され、その部品ファミリー内のすべての部品に関して利用可能な複合段取り計画が決定されることを特徴とする、多数部品段取り計画作成手法を提供することである。
【0018】
上述のことから本発明の特徴によれば、製造すべき部品のファミリーを識別して、その部品ファミリーにおける種々の曲げ作業によって課せられる段取り制約を決定する段取り計画作成手法が提供される。これらの段取り制約は、段取りにおける種々の工具ステージのサイズと位置に関する空間的な制約を定義または記述することができる。段取り制約を識別した後に、すべての段取り制約を満足する段取り計画が作成される。その後、その部品ファミリー内のすべての部品に対応するために、すべての段取り制約を満足する段取り計画が利用可能となる。両立する段取り制約を識別して段取り計画を作成するために、制約伝搬手法が利用可能である。本発明の種々の特徴と側面によれば、異なる板金部品が段取りを共用でき、余分の工具装備と取付け具の必要性は最小にできる。更に本発明は、最新技術のシステムに対して大幅な改善を提供し、生産能力と全体的システム・生産高を増強する。
【0019】
したがって本発明の特徴によれば、複合段取り計画にしたがう複数の板金部品に対して曲げ加工ワークステーションが実行すべき作業のために、多数部品段取り計画作成の方法が提供される。本発明の段取り計画作成方法は、これら複数の部品の各々に実行される作業に関する段取り制約を識別することと、識別された段取り制約にしたがって両立する段取り制約を有する部品に実行すべき作業を決定することと、前記複数の部品に関する複合段取り計画を作成するために曲げ加工ワークステーションの対応する工具ステージに、両立する制約を有すると決定された作業を割り当てることとを含むことができる。
【0020】
この多数部品段取り計画作成方法はまた、1組の作業内の各作業に対応できる工具ステージを見出すことによって、両立する段取り制約を有する前記1組の作業を識別することを含むことができる。各段取り制約は、1組の段取り制約パラメータを含んでおり、これら段取り制約パラメータは、作業を実行するワークステーション内の部品の位置決めに関する段取り制約を規定する。更に各部品に関する段取り制約パラメータは、工具装備パラメータを含むことができ、またこれらの工具装備パラメータの少なくとも一つは、下記の式:
L−許容差
によって与えられる各々の作業に関する最小の工具ステージ長にしたがって定義され、ここで「L」は部品の折曲げ線の長さであり、「許容差」は前もって決められた許容差量である。最小許容工具ステージ長は、曲げ長さよりも僅かに小さく、前もって決められた許容差(例えば2mm)を持つべきである。前もって決められた許容差よりも大きく工具ステージ長を減らすと、曲げ品質の劣化という結果を招くことがある。
【0021】
更にこれら工具装備パラメータの少なくとも一つはまた、下記の式:
Gr+Gl+L−クリアランス
によって与えられる各作業に関する最大許容工具ステージ長にしたがって定義され、ここで「Gr」はこの部品の折り曲げ位置の右側のギャップ長であり、「Gl」は部品の折り曲げ位置の左側のギャップ長であり、「L」は部品の曲げ位置における折曲げ線の長さであり、「クリアランス」は前もって決められたクリアランス量である。最大許容工具ステージ長は、曲げ部分の周りの全体的ギャップよりも僅かに小さく、前もって決められたクリアランス(例えば2mm)を持つべきである。クリアランス量の実際の設定は、プレスブレーキの工具に関する部品配置の精度に依存することがある。
【0022】
本発明の他の特徴によれば、複数の板金部品に曲げワークステーションが実行すべき作業に関する複合段取り計画を作成するための多数部品段取り計画作成システムが提供される。本発明の段取り計画作成システムは、前記複数の部品の各々に実行すべき作業に関する段取り制約を識別する手段と、前記識別手段によって識別された段取り制約にしたがって両立する段取り制約を有する部品に実行すべき作業を決定する手段と、両立する制約を有すると決定された作業を曲げ加工ワークステーションの対応する工具ステージに割り当て、それによって前記複数の部品に関する複合段取り計画を作成する手段とを含むことができる。
【0023】
この多数部品段取り計画作成システムにおいては、前記決定手段は、1組の作業内の各作業に適応可能な工具ステージを見出すことによって両立する段取り制約を有する前記1組の作業を識別する手段を含むことができる。更にこれら段取り制約の各々は、曲げ作業を実行するワークステーション内の部品の位置決めに関する段取り制約を定義する1組の段取り制約を含むことができる。
【0024】
非限定的例として、各部品の段取り制約パラメータは、工具ステージが曲げ位置の右側に向かって延長できる距離を表す、部品の曲げ位置の右側のギャップ長「Gr」と、工具ステージが曲げ位置の左側に向かって延長できる距離を表す、部品の曲げ位置の左側のギャップ長さ「Gl」と、曲げ位置の右側で工具装備が許されない空間を表す、曲げ位置の右側の障害物の長さ「Or」と、曲げ位置の左側で工具装備が許されない空間を表す、曲げ位置の左側の障害物長さ「Ol」と、曲げ位置とその曲げ位置の右隣の工具ステージとの間の最小距離を表す、曲げ位置の右側の安全距離「Sr」と、曲げ位置とその曲げ位置の左隣の工具ステージとの間の最小距離を表す、曲げ位置の左側の安全距離「Sl」とを含むことができる。
【0025】
更に本発明の特徴によれば、段取り制約は、下記の式:
(Gr+Gl+L−クリアランス)≧S≧(L−許容差),
Gl−0.5(クリアランス)≧P,
Gr−0.5(クリアランス)≧(S−P−L),
Sr≦(S−P−L+Dr),および
Sl≦(P+Dl)
の一つ以上にしたがって識別することができ、ここで「Dl」は現在の工具ステージと左隣の工具ステージとの間の距離であり、「Dr」は現在の工具ステージと右隣の工具ステージとの間の距離であり、「L」は部品の曲げ位置における折曲げ線の長さであり、「S」は現在の工具ステージの長さであり、「P」は現在の工具ステージの左エッジに関する折曲げ線の相対位置である。
【0026】
本発明の多数部品段取り計画作成システムにおいて、段取り制約を識別する手段は、部品の中間形状と曲げ加工ワークステーションの工具装備の形状とに基づいて各作業に関する段取り制約の各々を決定する手段を含むことができる。更に、この段取り制約を決定する手段は、部品の中間形状と工具装備形状との幾何学モデルを与える手段と、各作業に関する段取り制約パラメータを決定するために部品と工具の交差領域を計算する手段とを含むことができる。更に、多数部品段取り計画作成システムは、曲げ加工ワークステーションのために工具ステージ配列を決定する手段を更に含むことができ、またこのステージ配列決定手段は、複合段取り計画の必要工具ステージを識別する手段と、工具ステージ間の部品の転送頻度を最小にするために曲げ加工ワークステーション内の必要工具ステージの配列を生成する手段とを含んでいる。
【0027】
本発明の他の実施例によれば、共用の段取り計画にしたがってワークステーションが実行すべき作業に関する段取り作成の方法が提供される。この段取り計画作成方法は、部品のファミリーを定義することと、その部品ファミリーの各部品に実行すべき作業によって課せられる段取り制約を識別することと、その部品ファミリーに関して識別された段取り制約のすべてを満足する共用の段取り計画を作成することとを含むことができる。
【0028】
この段取り計画作成方法によれば、前記作成動作は、識別された段取り制約にしたがって両立する段取り制約を有する部品に実行すべき作業を決定することと、両立する段取り制約を有すると決定された作業をワークステーションの対応する工具ステージに割り当てて、その部品ファミリーに関する共用の段取り計画を作成することとを含むことができる。更にこの決定動作は、1組の作業内の各作業に適応できる工具ステージを見出すことによって両立する段取り制約を有するこの1組の作業を識別することを含むことができる。更に、これら段取り制約の各々は、1組の段取り制約パラメータを含んでおり、これらの段取り制約パラメータは前記作業を実行するワークステーション内の部品の位置決めに関する段取り制約を定義する。
【0029】
更に、本発明の段取り計画作成方法において、前記識別動作は、部品の中間形状とワークステーションの工具装備の構成とに基づいて各作業に関する段取り制約の各々を決定することを含むことができる。更に、前記決定動作は、部品の中間形状と工具装備構成との幾何学モデルを与えることと、各作業に関する段取り制約パラメータを決定するために部品と工具の交差領域を計算することとを含むことができる。
【0030】
本発明の更に他の実施例によれば、ワークステーションによって実行すべき作業に関する共用の段取り制約を作成する段取り計画作成システムが提供される。この段取り計画作成システムは、部品のファミリーを定義する手段と、その部品ファミリーの各部品に実行すべき作業によって課せられる段取り制約を識別する手段と、その部品ファミリーに関して識別された段取り制約のすべてを満足する共用の段取り計画を作成する手段とを含むことができる。
【0031】
この段取り計画作成システムにおいて前記作成手段は、識別された段取り制約にしたがって両立する段取り制約を有する部品に実行すべき作業を決定する手段と、両立する制約を有すると決定された作業をワークステーションの対応する工具ステージに割り当てて、前記部品ファミリーに関する共用の段取り計画を作成する手段とを含むことができる。更に前記決定手段は、1組の作業内の各作業に適応できる工具ステージを見出すことによって両立する段取り制約を有する前記1組の作業を識別する手段を含むことができる。更に、段取り制約の各々は、1組の段取り制約パラメータを含むことができ、これらの段取り制約パラメータは作業を実行するワークステーション内の部品の位置決めに関する段取り制約を定義する。
【0032】
本発明はまた、複合段取り計画にしたがって複数の板金部品にワークステーションが実行する曲げ作業に関する多数部品段取り計画作成の方法をも含む。本発明によればこの方法は、前記複数の部品に実行すべき作業のリストOを定義することと、このリストOが空になるまで、下記の動作を反復することとを含むことができる。すなわち
リストO内の最も制約の大きい作業oを決定することと、
この最も制約の大きい作業oと両立する制約を有するリストO内の1組の作業c(o)識別することと、
この最も制約の大きい作業oとこの1組の作業c(o)とに関する制約を満足する複合段取り計画に関する1組のステージを定義することと、
前記最も制約の大きい作業oと前記1組の作業c(o)とを前記複合段取り計画の1組のステージに割り当てることと、
前記リストOから前記最も制約の大きい作業oと前記1組の作業c(o)とを削除することである。
【0033】
前記最も制約の大きい作業oは、複数の異なる手法にしたがって決定することができる。例えばリストO内の最大中断指数を有する共線的(同一直線上にある)曲げは、最も制約の大きい作業として位置づけられて識別される。もし共線的曲げが存在しなければ、最大長さを有する(例えば折曲げ線の長さに基づいて)リストO内の曲げが、最も制約の大きい作業として位置づけられて識別される。
【0034】
そのようにして、この多数部品段取り計画作成方法によれば、この決定動作は、作業リストOの中に最大折曲げ線長さを有する曲げ作業を見出すことと、最大折曲げ線長さを有する曲げ作業をこのリストO内の最も制約の大きい作業oとして割り当てることとを含むことができる。更にこの決定動作は、作業リストOの中に最大中断指数を有する共線的曲げ作業の位置を見出すことと、この最大中断指数を有する共線的曲げ作業をこのリストO内の最も制約の大きい作業oとして割り当てることとを含むことができる。
【0035】
更に、両立する制約を識別する動作は、作業リストO内の各作業に関する段取り制約を決定することを含むことができる。これらの段取り制約の各々は、曲げ作業を実行するワークステーション内の部品の位置決めに関する段取り制約を定義する1組の段取り制約パラメータを含むことができる。更に、両立する制約を有する作業は、これらの作業の各々に適応できる工具ステージを見出すことによって識別できる。
【0036】
本発明の他の特徴によれば、両立する制約を有する作業を識別する動作は、下記の式:
XLj,i≦X−X≦XRj,i
を満足する相対位置の範囲が存在するときに作業iと作業jとは両立的であると決定することを含むことができ、ここで「X」は作業iの基準位置であり、「X」は作業jの基準位置であり、「XLj,i」は作業iに関して作業jの最も左の位置であり、「XRj,i」は作業iに関して作業jの最も右の位置である。更に、両立する制約を有する作業を識別する動作は、複数の曲げ作業nのうちの作業i,jのすべての対(iとjは等しくない)に関して下記の式:
−X≦XRj,i
−X≦−XLj,i
を満足するベクトル{X,X,...,X}が存在するとき前記複数の作業nは両立的であると決定することを含むことができ、ここで「X」は作業iの基準位置、「X」は作業jの基準位置、「XLj,i」は作業iに関して作業jの最も左の位置、「XRj,i」は作業iに関して作業jの最も右の位置である。
【0037】
本発明の前述およびその他の目的と特徴と利点とについて以下に更に詳細に説明する。
【0038】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明の特徴によれば、板金部品といった部品の生産を容易にするためと、製造あるいは生産施設の全体的生産高を増進するための単一部品または多数部品の段取り計画作成の装置と方法とが提供される。本発明の種々の特徴と側面は、幅広い種々の環境・状態で利用可能である。例えば本発明は、板金部品を生産するために板金の曲げ作業を行う曲げ加工ワークステーションを含む製造施設で実現できる。このようなワークステーションは、手動で制御されるプレスブレーキ装置を含むことがあり、あるいはこのプレスブレーキ装置による板金加工片の取り扱いと曲げ作業とを容易にするロボット機械または自動機械を含むことともある。本発明はまた、統合型または独立型の計画作成エキスパート・システムの一部として実現することもできる。このようなシステムは、製造施設の曲げ加工ワークステーションに設けることもでき、あるいはCADシステムまたはCAD/CAMシステムに統合することもできる。本発明の特徴は、各部品に加工を行うための機械段取り情報を含む計画作成エキスパート情報を与えるように完全自動化することもでき、あるいは作業者からの手作業入力が計画作成エキスパート情報を生成することを可能にする対話型システムの一部として実現することもできる。
【0039】
更に、本発明はここでは、プレスブレーキ装置の使用と板金曲げ作業に関する工具ステージ長さの制約の決定とを参照しながら説明されているが、本発明の特徴と側面は、異なる応用分野における幅広い種々の工程計画作成作業に適用できる。例えば本発明の特徴は、フライス加工、パンチ加工、穴あけ加工、溶接、その他のタイプの部品生産の用途に関する、工具の高さまたは長さの制約といった1次元的資源制約を解決するためにも利用することができる。更に、本発明は、部品に実行されるロボットのつかみ動作に関するグリッパー制約といった他のタイプの資源制約を解決することにも適応可能である。更に本発明は、金属、木材、プラスチック、複合部品等といった幅広い種々の部品タイプの生産を容易にすることにも適用可能であって、板金部品の生産に限定されると解釈すべきではない。
【0040】
本発明の特徴によれば、段取り計画作成手法が提供され、そこでは製造すべき部品のファミリーが特定される。この部品ファミリーは、多数の作業を必要とする複数の部品または単一の部品を含むことができる。この部品ファミリーが識別された後に、この部品ファミリーにおける種々の作業によって課せられる段取り制約が決定される。非限定的例として、これらの段取り制約は、段取りにおける種々の工具ステージのサイズと位置とに対する空間的制約を定義または記述することができる。段取り制約を特定した後に、すべての段取り制約を満足する段取り計画が作成される。それから、部品ファミリー内の各部品に適応するために、すべての段取り制約を満足する任意の段取り計画が利用される。本発明の特徴によれば、両立する段取り制約を特定して段取り計画を作成するために制約伝搬手法が利用可能である。更に本発明の種々の特徴によって、異なる板金部品が段取りを共用できるように、またその結果として余分な工具装備と取付けの必要性が最小化できるように、複合段取り計画を作成することができる。
【0041】
上記のように、本発明の特徴は、板金加工片に曲げ作業を行う曲げ加工ワークステーションを含む製造施設によって利用可能である。これらの板金製造施設は、幅広い種々の工場の環境と装備の形を取る。例えば図1Aは、本発明の特徴が実現できる例示的な革新的板金製造施設38を示す。
【0042】
図1Aにおいて革新的板金製造施設38は、一般にブロック図の形で示される。図1Aに示すように、板金製造施設または工場38は、その工場中に分散した複数の場所10、12、14、...20を含んでいる。これらの場所は、設計事務所10、組立てステーション12と出荷ステーション14とパンチ・ステーション16と曲げ加工ステーション18と溶接ステーション20とを含むこともある。図1Aの板金製造工場38は、単に6箇所の個別場所を持っているように描かれているが、この工場は、7箇所以上の個別場所を含むことも可能であり、図1Aに示す事務所またはステーションの各タイプについて2箇所以上の場所を含むこともある。例えば工場38についてのサイズと生産能力の要件にもよるが、2箇所以上のパンチ・ステーション16と曲げ加工ステーション18および/または溶接ステーション20とが設けられることもある。更に工場38は、2箇所以上の設計事務所10と組立てステーション12または出荷ステーション14とを含むこともあり、また曲げ加工済み板金部品といった部品の生産・製造を容易にするために他のタイプの場所を含むこともある。
【0043】
工場38内のこれらの場所10、12、14、...20の各々は、部品の生産・製造に関連した個別の生産・製造段階または工程の一つ以上を実行する設備を含むように適応できている。例えば設計事務所10は、顧客の仕様に基づいた板金部品設計の開発を容易にするために適当なCAD/CAMシステムを含むことがある。このCAD/CAMシステムは、一つ以上のパーソナル・コンピュータと表示装置とプリンタと市販のCAD/CAMソフトウエアとを含むことできる。このCAD/CAMソフトウエアによって、設計プログラマは、顧客の注文書で与えられた図面とデータとに基づいて板金部品の2次元モデルおよび/または3次元モデルを開発することができる。設計プログラマはまた、例えば在庫材料から板金をパンチまたは切断するCNCパンチプレスおよび/または切断機械を制御するパートプログラムを作成するために板金部品設計に基づいて制御コードを作成することもできる。
【0044】
パンチ・ステーション16と曲げ加工ステーション18はそれぞれ、CNCおよび/またはNCベースの工作機械の何らかの組合せを装備することができる。例えばパンチ・ステーション16は、COMAシリーズおよび/またはPEGAシリーズのアマダ・ターレット・パンチプレス、その他市販のCNCおよび/またはNCパンチプレスといった1台以上のCNCおよび/またはNCパンチプレスを含むこともある。更に、曲げ加工ステーション18は、RGシリーズのアマダ・プレスブレーキ、その他市販の多軸ゲージ・プレスブレーキといった1台以上のCNCおよび/またはNCプレスブレーキを含むこともある。アマダCELLROBO・MINIおよびアマダPROMECAMといった全自動またはロボット援用機械もまた、これらの場所に設けることができる。更に、ロボットを装備できるワークステーションに関しては、アマダBM100ロボット・ワークステーションが利用可能である。
【0045】
更に溶接ステーション20は、板金部品の如何なる必要な溶接でも実行するために適当な溶接機械を備えることができる。各々のパンチ・ステーション16と曲げ加工ステーション18と溶接ステーション20は、工場38の作業場の種々の場所に配置されることができ、また熟練した作業者(例えばパンチプレス作業者、曲げ加工作業者等)によって操作される機械を含むことができる。如何なる必要な溶接作業においても、必要とされるパンチ作業と曲げ作業は、生産工程中に、これらの場所で行うことができる。これらの作業は、工場の必要性と、要求されるおよび/または与えられる自動化のレベルとに基づいて人間の作業者および/またはロボット援用機械によって実行することができる。
【0046】
図1Aに更に示すように板金工場38はまた、組立てステーション12と出荷ステーション14とを含むことがある。組立てステーション12と出荷ステーション14は、製造部品の組立てと顧客への出荷とを容易にするために必要な梱包装置、経路指定装置および/または輸送装置を含むことができる。部品の組立てと出荷は、工場職員によって手作業で行われるか制御されることもあり、あるいは機械による自動化および/または機械の援用によって行われることもある。更に組立てステーション12と出荷ステーション14は物理的に、工場の作業場近くに(例えばパンチ・ステーション16、曲げ加工ステーション18および/または溶接ステーション20に極めて接近して)あるいは板金工場38の分離した施設内または領域内に配置されることもある。
【0047】
本発明の特徴によれば、板金計画作成・曲げ加工のエキスパート・システム(図1Aには図示せず)は、工場38のサーバ・モジュール32に装備・実現できる。このようなエキスパート・システムは、例えば曲げ板金部品を生産するための曲げ作業計画を作成・実行する一つ以上のエキスパート・モジュールまたはプランナーを含むことができる。これらのエキスパート・モジュールは、その曲げ作業計画に関する最適の曲げ順序と工具装備要件(工具選択と工具ステージ・レイアウトとを含む)を決定するエキスパート・システムまたはサブシステムを含むことができる。更に、ロボット・ベースのワークステーションについては、曲げ作業計画を実行するためのロボットの運動経路と保持ステップとを決定するロボット操作・運動エキスパートまたはプランナーを備えることができる。ロボットの再位置決めグリッパーと再位置決め操作を制御することに関連したシーケンスと操作とを決定するために、再位置決めエキスパートを設けることもできる。このようなエキスパート・システムは例えば、米国特許出願第08/386,369号および第08/338,115号に記載された種々の特徴と側面とを含むことができる。本発明の種々の特徴によって備えることのできる例示的計画作成エキスパート・システムの更に詳細な論議を以下に述べる。
【0048】
サーバ・モジュール32内のエキスパート・システムの装備に加えて、インテリジェント製造システム(図1Aには図示せず)はまた、本発明の板金計画作成・曲げ加工エキスパート・システムに統合されまたはそれを装備することができる。このようなインテリジェント製造システムは、サーバ・モジュール32に実現可能であり、また施設あるいは工場38全体に亘って設計情報と製造情報とを管理し、配付するように適応可能である。種々の機能は、以前に生産した部品の特徴と同じかあるいは類似の特徴を有する新しい部品を開発するための計画を作成するときに以前の作業情報(それは以前に生産された部品の設計・製造情報を含む可能性がある。)が使用できるように、データベース30の如き中央データベースから以前の作業情報を探索し取得する能力を含んでいるインテリジェント製造システムを装備することができる。更に、このインテリジェント製造システムはまた、機械または曲げ加工作業者による曲げ作業計画の分析を容易にするために種々の図形ユーザ・インタフェースを備えることもできる。非限定的例として、ケイ・ハザマ(K.HAZAMA)らの名前による「Apparatus And Method For Managing And Distributing Design And Manufacturing Information Throughout A Sheet Metal Production Facility(板金生産施設全体に亘って設計・製造情報を管理・配付するための装置と方法)」と題する、1996年7月31日に出願の米国特許出願第08/690,084号と、ケイ・ハザマ(K.HAZAMA)らの名前による「Apparatus And Method For Managing And Distributing Design And Manufacturing Information Throughout A Sheet Metal Production Facility(板金生産施設全体に亘って設計・製造情報を管理・配付するための装置と方法)」と題する、1996年5月6日に出願の米国特許出願第60/016,958号とに開示された種々の特徴、その内容は全体が参考のためにここに明確に組み入れられる。それらの特徴は、このインテリジェント製造システムに使用可能であり、また実現可能である。
【0049】
例えば板金計画作成・曲げ加工エキスパート・システムの機能とインテリジェント製造システムの機能とを含む、サーバ・モジュール32の種々の機能とアプリケーションは、工場38内の如何なるステーション10、12、14、...20からでもアクセス可能である。問い合わせの要求またはメッセージおよび情報をサーバ・モジュール32へ送ることによって、ステーション10、12、14、・・20は、種々のエキスパート・モジュールにアクセスして、例えばある特定の部品を生産するための曲げ順序と工具装備情報とを含む曲げ作業計画情報を受け取ることができる。
【0050】
これらの目的のために、この板金工場38内の複数の場所10、12、14、・・20の各々に、サーバ・モジュール32とデータベース30とを相互接続する通信ネットワーク26を設けることができる。これらの場所10、12、14、・・20の各々は、通信ネットワーク26とデータベース30とにインタフェースするステーション・モジュール(図示せず)を含むことができる。通信ネットワーク26は、場所10、12、14、・・20とサーバ・モジュール32及びデータベース30との間でデータと情報を伝送することのできる一つのネットワークあるいは複数のネットワークの組合せを含むことができる。このような伝送は、例えば電子的、光学的、RF伝送および/または赤外線伝送によって達成できる。非限定的例として、通信ネットワーク26は、ローカルエリア・ネットワーク(LAN)、イーサーネット(Ethernet)および/または同等のネットワーク構造によって実現できる。更に、通信ネットワーク26は、イントラネットとして、および/またはインターネットの使用によって実現することもできる。情報と問い合わせメッセージは、Transmission Control Protocol(伝送制御プロトコル)/Internet Protocol(インターネット・プロトコル)(TCP/IP)を含む(ただし、これに限定しない)種々の伝送プロトコルのいずれか一つにしたがって通信ネットワーク中に送出できる。場所10、12、14、・・20の各々は、通信ネットワーク26上で情報を送受信するネットワーク端末装置(コンピュータ、ミニコンピュータ、あるいはワークステーションなど)および/または周辺装置(ディスプレイ・モニタあるいは表示画面、プリンタ、CD−ROMおよび/またはモデムなど)を有するステーション・モジュールを含むことができる。これらネットワーク端末装置と周辺装置はまた、通信ネットワーク26にインタフェースするためのハードウエアと適当なソフトウエアまたはプログラムされた論理手段とを含むことができる。もし工場の場所の一つにコンピュータが備えられるならば、そのコンピュータは、その場所に備えられた装置または機械のインタフェース装置の一部である独立型のパーソナル・コンピュータあるいは汎用コンピュータであってもよい。例えばこのコンピュータは、IBM互換のコンピュータでもマッキントッシュ・パーソナル・コンピュータでもよく、アマダAMNCシステムといった機械装置のインタフェース/制御システムの一部であるコンピュータであってもよい。
【0051】
図1Aの例示的なアーキテクチャに示すように、データベース30とサーバ・モジュール32は、通信ネットワーク26に接続できる。サーバ・モジュール32は、通信ネットワーク26にインタフェースするための適当なハードウエアとソフトウエアを有するパーソナル・コンピュータ、ミニコンピュータあるいはメインフレームといったネットワーク端末装置(図示せず)を含むことができる。サーバ・モジュール32はまた、更に詳細に以下に説明する本発明の工具装備エキスパート/プランナーおよびその他の特徴といった本発明の種々の特徴を実現するソフトウエアまたはファームウエアを含むこともできる。更に、データベース30は、各顧客の注文に関連する適当な設計・製造情報ならびに他の部品情報と曲げ作業計画情報を記憶するサーバ・モジュール32を備えることもできる。非限定的例としてデータベース30は、各工場の設計・製造情報と顧客の識別情報とを記憶するためと、他のデータ、テーブルおよび/またはプログラムを記憶するためとに十分な記憶容量を有する、任意の市販のデータベースによっても実現可能である。例えばデータベース30は、4ギガビット以上の利用可能な記憶空間を有するSCSIメモリ・ディスクを含むこともできる。
【0052】
データベース30に記憶された設計・製造情報は、通信ネットワーク26を介して板金工場38内の種々の場所10、12、14、・・20にアクセスし、配付することができる。データベース30にアクセスしたりデータを格納するために、Structured Query Language(SQL:構造的問い合わせ言語)といった種々のデータ・フォーマットを使用することができる。更に、データベース30に記憶された情報は、磁気テープ、光ディスクあるいはフロッピーディスクといった幅広い種々の記憶媒体にバックアップあるいは格納することができる。サーバ・モジュール32とデータベース30は、図1Aに示すような、工場内の別の領域あるいは場所で、あるいは前もって決められたステーションの一つ(例えば設計事務所10)の中、あるいはそのごく接近した場所で通信ネットワーク26に接続することができる。図1Aの実施例は、データベース30をサーバ・モジュール32の一部であってそのサーバ・モジュールを介して通信ネットワーク26とインタフェースしているものとして描いているが、データベース30は、図1Bの他の実施例に示すように、サーバ・モジュール32から物理的に分離して配置されていて、ネットワーク・データベース・モジュールを介して通信ネットワーク26に接続されてもよいことは、言うまでもない。
【0053】
特に図1Bは、本発明の他の特徴による板金製造工場38を示している。図1Bの実施例では、データベース30とサーバ・モジュール32は、別々に設けられていて、ネットワーク・データベース34を介して通信ネットワーク26に接続されたデータベース30を備えている。しかしながら本発明は、如何なる特定のネットワーク構成にも限定されず、またデータベース30とサーバ・モジュール32とは、例えば図1Aに示すようにサーバ・モジュール内に組み入れられているデータベースへのアクセスを与えるためのネットワーク・データベース・モジュール34の機能を同時に備えることもできる。更に、データベース30内に記憶された情報を生成し、保守し、観察するために種々のデータベース言語と管理システムを使うことができる。データベース30内のデータを定義し、操作し、制御するために、Structure Query Language(SQL:構造的問い合わせ言語)といったデータベース言語を使うことができる。例えば、このような特徴を実現するために、SQLサーバ(マイクロソフト・コーポレーションから市販されている製品)を利用することもできる。更に、通信ネットワーク26上でデータベース30からの情報のアクセスを容易にするために、Open Database Connectivity(ODBC:オープン・データベース・コネクティビティ)互換のドライバを備えることもできる。
【0054】
上述のように、サーバ・モジュール32は、計画作成エキスパート・システム(例えば図1Bの計画作成エキスパート・システム70を参照のこと)と、インテリジェント製造システム(図1Bの高知能製造システム60)といった他のシステムとを実現する種々のソフトウエア・ベースのアプリケーションを含むこともできる。種々のアプリケーション間での、またステーション・モジュールとサーバ・モジュール間でのメッセージと情報のやり取りを容易にするためのインタフェース・モジュールまたはアプリケーション(図示せず)をサーバ・モジュール32に設けることもできる。このインタフェース・アプリケーションは、別々のモジュール/アプリケーションでもよく、あるいはサーバ・モジュール32のアプリケーション内に統合してもよい(例えば一つ以上のサブモジュールとして)。これに関しては、ケイ・ハザマ(K.HAZAMA)らの名前による「Apparatus And Method For Integrating Intelligent Manufacturing System With Expert Sheet Metal Planning And Bending System(板金計画作成・曲げ加工エキスパート・システムを有するインテリジェント製造システムを統合するための装置と方法)」と題する、1996年9月3日に出願の米国特許出願第08/706,830号に開示された種々の特徴と側面は、サーバ・ジュール32の各アプリケーションのこのような統合と利用とを容易にするために実現可能であって、その内容は全体として参考のためにここに明確に組み入れられる。
【0055】
サーバ・モジュール32のアプリケーションの各々は、ソフトウエアで実現可能であり、サーバ・モジュール32のコンピュータ・ベースのプラットフォーム上で実行可能である。サーバ・ジュール32は例えば、同時に動作する複数のアプリケーションのマルチタスキングとマルチプロセッシングを可能にするWindows(ウィンドウズ)NTといったオペレーティング・システム・ソフトウエアを含むことができる。更に、種々のアプリケーションは、C++といった高級プログラミング言語と、オブジェクト指向プログラミング手法といったプログラミング手法とを使って開発することができる。更に、サーバ・モジュール32の計画作成エキスパート・システムとその他のアプリケーションとに関する種々の作業を実行するために、場所10、12、14、・・20のステーション・モジュールの各々に、実行可能なクライアント・アプリケーションを設けることもできる。以下、更に説明するように、サーバ・モジュール32の計画作成エキスパート・システム70は、多数部品段取り計画作成のために利用できる工具装備プランナーまたはエキスパートを含むこともできる。この工具装備プランナーの種々の特徴については、本発明の特徴にしたがって以下に更に詳細に説明する。
【0056】
本発明は、例えば工場38の曲げ加工ワークステーション18によって実行すべき板金曲げ作業に関する作業計画作成を実行する工具装備プランナー・モジュールを含む計画作成エキスパート・システムを提供する。この計画作成エキスパート・システムは、全体の生産時間とコストとを最小にする多数部品段取り計画作成手法を利用する。本発明の特徴によれば、この計画作成エキスパート・システムは、種々の曲げ作業のための工具を選択し、種々の曲げ作業について工具装備に課せられる順序づけ制約を見出す。これは、種々の曲げ作業に関する加工片の最も本当らしい形状を決定することと、これらの中間的加工片形状のために働く最小の工具セット(すなわち最小の工具タイプ数を有する)を選択すること、とによって行うことができる。更に、状態空間探索を行うことができる。この探索の期間中、種々の作業順序が分析され、工具装備プランナーは、最小の段取り努力を必要とする作業順序を選択することができる。これは、部分的作業順序について段取り計画作成を実行することによって実行できる。より良い段取りという結果をもたらし、有望に見える部分的作業順序を最初に吟味することができ、これが計算の効率を向上させる結果をもたらす。この状態空間探索のときに吟味されるすべての作業順序の中で、段取り努力が最小という結果をもたらす作業順序を工具装備プランナーは最も好んで選択することができる。
【0057】
上述のように本発明の計画作成エキスパート・システムと工具装備プランナーは、板金曲げ作業計画作成のために利用可能である。このような板金曲げ作業は、例えば曲げ加工ワークステーション18に備えられている曲げ加工装置によって実行可能である。このような装置は、ロボット式マニピュレータを装備した、あるいは装備しないプレスブレーキを含むことができる。非限定的な例として図2は、板金曲げ加工ワークステーションのプレスブレーキ140とこのプレスブレーキ140に備えることのできるロボット式マニピュレータ(ロボット)160との一部を示す。
【0058】
図2に示すように、プレスブレーキ140は、ダイ・レール180と、少なくとも1個のダイ220と、少なくとも1個のパンチ工具200と、バックゲージ合わせ機構240といった数個のコンポーネントを含んでいる。プレスブレーキ140の動作中、1片の板金(すなわち1個の板金加工片)170は、ロボット160によって操作されてパンチ工具200とダイ220との間に形成されたダイ空間に置かれる。その後、パンチ工具200は、ダイ・レール180に向かって駆動されて、パンチ工具200とダイ220とを同時にこの板金加工片に係合させる。それからこの板金加工片107は,パンチ工具200とダイ220とのそれぞれ相補的な作業面にしたがって曲げ加工される。プレスブレーキ内で加工片を位置決めするためと、加工片がダイ空間内で適切な間隔をおいて整列することを確実にするためにバックゲージ合わせ機構240を設けることができる。加工片の操作と位置決めは、軸Aを中心として回転可能であって、異なる3本の軸(例えば図2のX,Y,Z)に沿って移動可能であるグリッパを有するロボット160によって行うことができる。
【0059】
図3A〜3Dは、プレスブレーキのパンチ工具200とダイ工具220とで板金加工片170を曲げるときに実施し得る種々の作業を更に詳細に示す。上述のように、板金曲げ作業を行うとき、平らな板金加工片は、1組の相補的パンチ・ダイ工具を使って曲げられる。これらの工具は、パンチとダイとの間の相対運動を制御し、加工片を曲げるために必要な曲げ圧力を与える、図2に示すようなプレスブレーキに装着される。図3A〜3Dは、板金曲げ作業の基本ステップを示す。一般的に、平らな加工片170は、適当な中間部品または最終部品を形成するように、折曲げ線190(図3Aの破線で示される)に沿って曲げられる。最初に平らな板金加工片170は、図3Aに示すようにダイ220の上に位置決めされる。加工片170のこのような位置決めは、曲げ加工作業者によって手作業で、あるいは図2に示すようなロボット・マニピュレータの助けを借りて行うことができる。更に、ダイ220とパンチ200との間に形成される空間内での加工片170の位置決めを容易にするために、図2の機構240のようなバックゲージ合わせ機構を設けることができる。その後、パンチ200は、パンチ200とダイ220とを互いに近づけるように移動させることによって、図3Bに示すように板金部品170上に位置決めすることができる。それから、加工片170の曲げ加工は、適当な曲げ圧力を掛け、更にパンチ200とダイ220との相補的表面を互いに近づけるように移動させることによって、図3Cに示すように行うことができる。折り曲げ線190に沿った曲げ作業が行われた後に、加工片170は、図3Dに示すようにパンチ200とダイ220とを互いに分離することによってプレスブレーキから取り除くことができる。
【0060】
図4A〜4Cは、それぞれ最初の平らな部品と最終的に曲げ加工された部品とを含む例示的な板金部品(以後、それぞれ部品1、部品2、部品3と称する)を示す。図4A、4B、4Cの例の各々において、折曲げ線b〜bは、最初の平らな部品の破線によって指示されており、説明のためにこれらの部品の各々の種々の寸法もまた表されている。この部品の折曲げ線の何れに対しても曲げ作業を行うときには、二つの異なる方法のうちの一つでこのような作業を行うことができる。すなわち各折曲げ線は二つの面を接続しており、これら二つの面のいずれか一つは、プレスブレーキの外側に保持しておくことができ、その結果、プレスブレーキ内の部品の向きに関して二つの異なる可能性が生じることになる。例えば1本の折曲げ線は、図5Aに示すように加工片の二つのサイドを定義することができ、その結果、それぞれ図5B、5Cに示すように曲げ作業を方向づけして実行することに関して二つの異なる可能性がでてくる。多くの場合、中間的な加工片形状は、これらの選択のうち一つだけがプレスブレーキの各コンポーネントと干渉せずに作業できるような形をしている。したがって曲げ作業を指定するときは、折曲げ線と部品の向きの両方を指定すべきである。
【0061】
段取り計画作成を考えるときは、多くの要因と制約とを考慮すべきである。例えば曲げ順序と、工具ステージと、段取り制約と、共線的曲げの存在と、プレスブレーキ段取りと、段取り計画と、を考慮して決定すべきである。曲げ順序は一般に、部品の折曲げ線が曲げられる順序に関係している。各加工片部品に関して、順序づけられた1組の曲げ作業が定義できる。曲げ順序は、曲げ加工作業者によって指定または決定することができ、あるいは例えば計画作成エキスパート・システムによって自動的に作成することもできる。例えば図4Aの例示的な部品1に関して、この部品の作業順序は次のように:[(b7)(b2,b3)(b4,b5)(b1)(b6)]のようにできるであろう。すなわち最初の曲げステップで折曲げ線b7が曲げられ、それから折曲げ線b2、b3、それから折曲げ線b4、b5、それから折曲げ線b1、それから最後に折曲線b6が曲げられる。図4Aの部品1に関する作業順序によって示すように、一つの曲げステップは、二つ以上の折曲げ線を含むことができる。更に、一つの曲げステップが二つ以上の折曲げ線を含むときはいつでも、その作業内のすべての折曲げ線は同時に作成可能である。
【0062】
プレスブレーキ装置に関して工具ステージを定義して段取りすることができる。一つの工具ステージは、1対のパンチ・ダイ工具からなる(例えば図8を参照のこと)。パンチとダイのステージの長さは必ずしも同じである必要はないが、一般には同じである。しかしながら曲げ加工用のパンチとダイは種々の長さのセグメントで与えられる。これらのセグメントは、種々の工具装備長さを生成するために互いに隣接して配置できる。例えば長さ85mmの工具ステージは、サイズが50mmと20mmと15mmのセグメントを組み合わせることによって作成できる。
【0063】
上述のように加工片部品の中間形状は、曲げ作業を行うために使用可能な工具ステージ長に対して制約を課することがある。各曲げステップまたは曲げ作業のときに、中間部品とプレスブレーキの各コンポーネントとの間の干渉は避けるべきであり、また板金部品が適切に形成できるように十分なクリアランスを設けるべきである。したがって段取り制約は、各加工片に関するこれらの制約を定義する。図6は、ある曲げ作業に関する例示的な段取り制約を示しており、ここで工具長l1は、曲げ長さlによって定義される折曲げ線で実施すべき曲げ加工に関するギャップ長l2を超えることはできない。ギャップ長l2よりも大きいいかなる工具も、図6に示すようにダイと加工片との間に干渉を引き起こす結果となる。
【0064】
上述のように如何なる特定の曲げ作業あるいは曲げステップも1本以上の折曲げ線を含むことができる。このような折曲げ線は、共線的(同一線上の)曲げを含むことがあり、これらは一般にギャップまたは空間によって分離されている共線的折曲げ線を有する曲げ作業である。例えば図7は、共線的折曲げ線を有する例示的な加工片の最初の平らな部品と最終的な部品とを示す。図7の例示的加工片において、(b1,b2,b3)は、例えば3本の共線的折曲げ線b1、b2、b3からなる一つの共線的曲げである。共線的曲げには二つのタイプがある。第1のタイプは一般に、中断された共線的曲げと称し、単一の工具ステージでは実行できない。中断された共線的曲げは、工具ステージ間にギャップを必要とする。しかしながら第2の曲げ加工のタイプは、一般に無中断の共線的曲げと称し、単一の工具ステージで実行可能である。特に図7の例示的加工片において、(b1、b2、b3)は、無中断の共線的曲げであり、(b4、b5)は、中断された共線的曲げである。共線的曲げのサイズとは、この作業における折曲げ線の本数を指す。更に、共線的曲げの中断指数とは、工具ステージにおいて必要とされるギャップの数を指す。無中断の共線的曲げに関しては、この中断指数はゼロである。
【0065】
図8は、例示的なプレスブレーキ段取りの正面図と側面図のグラフィックな表現である。このプレスブレーキ段取りは、曲げ加工ワークステーション18に設けることができるような曲げ加工プレスブレーキ上の種々の工具ステージの配置を記述あるいは定義している。このプレスブレーキは、一つ以上の工具ステージから構成できる。図8は、図4Aに示す例示的部品1に関する加工順序[(b7)(b2,b3)(b4,b5)(b1)(b6)]のプレスブレーキ段取りを示す。図8に示すように二つのステージ(長さ60mmのものと長さ180mmのもの)は、それらの間に260mmの間隔をおいて設けられている。プレスブレーキ段取りが実行可能あるいは有効であるためには、本発明にしたがってこのプレスブレーキは、次の条件を満足すべきである。すなわち、(i)不要な干渉は加工片をゆがめ、プレスブレーキの工具を破損することがあるので、如何なる曲げ作業中にも工具ステージと加工片との間に不要な干渉がないこと、及び(ii)各プレスブレーキは種々のステージが取付け可能な、前もって決められた有限の工具保持空間を持っているので、すべての工具ステージはプレスブレーキの内側に納まることである。したがってプレスブレーキ段取りを決定するとき、種々の工具ステージに必要な全長は、プレスブレーキ上の利用可能工具装備空間よりも小さくすべきである。
【0066】
作業計画作成を実行する際には、段取り計画を作成して確定すべきである。段取り計画は、プレスブレーキ段取りと、この段取りにおける工具ステージへの種々の折曲げ線の割当てとを記述する。本発明の特徴によれば、各割当ては、以下のフォーマット:(B,T,P)による3成分指定が可能であり、ここで「B」は折曲げ線、「T」は工具ステージ、「P」は工具ステージTの左エッジに関する折曲げ線Bの相対位置である。説明のために下記の表1は、図4Aの例示的部品1と図8に示すプレスブレーキ段取りとに関する段取り計画を表す。
【0067】
【表1】
Figure 0004413423
板金曲げ作業計画作成において、主な目的の一つは、全体の生産時間とコストとを最小にする作業順序を見出すことである。板金製造に関する作業計画作成は一般に、三つの主要な仕事からなる。すなわち、(I)必要な曲げ工具を選択することと、(II)可能な最善の作業順序を見出すことと、(III)段取り計画作成を行うことである。第1のステップ「必要な曲げ工具を選択すること」は、加工片に実施すべき特定の曲げ作業にしたがってパンチとダイとパンチ保持具とダイ保持具とを選択することを含んでいる。次のステップ「可能な最善の作業順序を見出すこと」は、全サイクル時間(すなわち段取り時間と実行時間との合計)を削減する作業順序を決定するという仕事を含む。最後の仕事「段取り計画作成」は、最適なプレスブレーキ段取りを生成して、各曲げ作業をこの段取り内の適切な工具ステージに割り当てることを含んでいる。これらの仕事は、高度に相互依存的であって互いに強く影響し合うものである。
【0068】
本発明の特徴によれば作業計画作成における上記の仕事のすべてを実行できる計画作成エキスパート・システムが提供される。この計画作成エキスパート・システムは、異なる二つのレベルでこの問題を解決する工具装備プランナーを含むことができる。第1のレベルでは、この工具装備プランナーは、種々の曲げ作業のための工具を選択して、種々の曲げ作業に関して工具装備に課せられる順序づけ制約を見出す。これは、種々の曲げ作業についての加工片の最尤形状を決定して、これらの中間加工片形状のために働く最小の工具セット(すなわち最小の工具タイプ数を有する工具セット)を選択することによって実行できる。第2のレベルでは、状態空間探索が行われる。この探索の期間中、種々の作業順序が分析され、工具装備プランナーは、最小の段取り努力を必要とする作業順序を選択する。これは、部分的作業順序に関する段取り計画作成を実施することによって実行できる。より良い段取りという結果をもたらし、最も有望と見られる部分的作業順序が最初に吟味され、その結果、計算効率の改善がもたらされる。工具装備プランナーは、この状態空間探索の期間中に吟味された作業順序すべての中から、最小の段取り努力という結果をもたらす作業順序を好んで選択することができる。
【0069】
本発明の特徴によれば本発明の種々の特徴と側面は、板金製造工場の計画作成エキスパート・システムの一部として実現できる。この計画作成エキスパート・システムは、図1Aまたは図1Bに示したような、ネットワーク・ベースのサーバ・モジュール上に常駐するソフトウエア・ベースのアプリケーションであってよい。その代わりとして本発明の特徴は、この製造工場のコンピュータ・ベースのワークステーションまたは制御システムの独立型の、あるいはスタンドアロンのアプリケーションとして常駐する計画作成エキスパート・システムの一部として設けられてもよい。例えば本発明は、CADまたはCAD/CAMワークステーションといった独立のワークステーションの一部として実現でき、また計画作成エキスパート情報を生成する全自動の機能を備えることもでき、あるいは作業者から与えられる入力に基づいて計画作成エキスパート情報を生成するために事実上、対話方式であってもよい。更に、本発明の特徴と側面を、上述のような計画作成エキスパート・システムの工具装備エキスパート・モジュールまたは工具装備プランナー・モジュールの一部として設けることができる。このような場合、計画作成エキスパート・システムは、板金曲げ作業を含む種々の作業を実行する種々の装置(例えばプレスブレーキおよび/またはロボット・マニピュレータ)を制御するために利用される計画作成エキスパート情報を生成し供給する一つ以上のエキスパートまたはプランナーを含むことができる。この工具装備エキスパートまたはプランナーは、段取り計画作成情報を生成するために他のエキスパートと独立に、あるいは一緒に働くように構成することができる。図9Aは、本発明の種々の特徴と側面とを組み入れた工具装備エキスパートまたはプランナーを含む計画作成エキスパート・システム70の例示的なアーキテクチャを示す。
【0070】
図9Aに示すように、計画作成エキスパート・システム70は、複数のエキスパート・モジュールおよび/またはプランナーを含んでいる。例えば図示の実施例において、計画作成エキスパート・システム70は、曲げ順序プランナー72と、工具装備エキスパートまたはプランナー80、保持エキスパートまたはプランナー82、運動エキスパートまたはプランナー84といった複数のエキスパート・モジュールまたはサブプランナーとを含んでいる。図9Aに点線で示したように、センサー・エキスパートまたはプランナー85といった追加のエキスパートを設けることもできる。関連する情報とデータの入出力を容易にするために、種々のコンポーネントが計画作成エキスパート・システム70とインタフェースできる。例えば図9Aに示すように、直接接続あるいはネットワーク接続を介して計画作成エキスパート・システム70とインタフェースする設計システムまたはCADシステム74とシーケンサ76とを設けることもできる。設計またはCADシステム74は、顧客の仕様にしたがう部品設計と部品モデリングとに関する種々の機能を備えることができる。シーケンサ76は、この計画作成エキスパート・システムからのコマンドあるいは情報を解釈して、制御部75とインタフェース77と曲げ加工ワークステーションの種々の装備ハードウエア・センサー78とを使って段取り計画の実行を制御することができる。
【0071】
設計あるいはCADシステム74と計画作成エキスパート・システム70は、図1Aおよび/または1Bに示したようなネットワーク環境に設けることもでき、あるいは独立型のワークステーション上に配置することもできる。例えば、曲げ順序プランナー72とエキスパート80、82、84とCADまたは設計システム74とは、SPARC10 Sun OS V.4.1.3といったワークステーション・コンピュータ上のUNIX互換の環境内に実現することもできる。シーケンサ76は例えば、バス・アダプターを介してSunワークステーションに連結された追加のCPU内に実現することもできる。このバス・アダプターは、SunワークステーションとリモートVMEバス・パッシブ・バックプレーンとの間に延びるBit3VME−to−VMEバス・アダプターを含むことができる。このパッシブ・バックプレーンは、図9Aに示すように、共にインタフェース77を形成するVME(Virtual Memory Extension)ボードといった幾つかのインタフェース機構を保持することができる。更に、シーケンサ76は、CHIMERAといった実時間UNIX互換マルチプロセッサ・オペレーティング・システム内に実現することが可能であり、またコンピュータ・ワークステーション・バックプレーンに設けられた追加のCPUによって実行することも可能である。更に、CADシステム74と曲げ順序プランナー72とエキスパート80、82、84(および/または85)とシーケンサ76との種々の特徴と側面は、ハードウエアとソフトウエアおよび/またはファームウエアとの何らかの適当な組合せによって実現可能である。これら種々のコンポーネントとコンピュータ・ワークステーションの動作の制御とを実現するために、C++のような高級プログラミング言語が利用可能である。CHIMERAに関する更に詳しい情報については、例えばスチュワート(STEWART)らによる「CHIMERA II:A Real−Time UNIX−Compatible Multiprocessor Operating System For Sensor Based Control Applications(CHIMERA II:センサー・ベースの制御アプリケーションのための実時間UNIX互換マルチプロセッサ・オペレーティング・システム)」と題するRobotics Institute Technical Report(ロボット研究所技術報告)、カーネギーメロン大学(CMU)、CMU−RI−TR−89−24(1989年)を参照されたいが、この開示内容は、その全体が参考のためにここに明確に組み入れられる。
【0072】
上述のように、板金構成の設計を容易にするために、CADあるいは設計システム74を設けることができる。これは、平らな板金部品の形状と、所望の3次元の完成部品を形成するために在庫部品に実施すべき曲げ加工とを定義することによって達成できる。この板金部品を設計する際に、CADシステム74は、この部品を記述する一つ以上の情報ファイルを形成することができる。3次元部品が設計されると、CADシステム74は、この部品の2次元表現と並行してこの板金部品の3次元表現をメモリ内に保持することができる。設計者がこれらそれぞれの表現に対して詳細事項を追加または削除することによって設計を修正することを可能にするために、CADシステム内にインタフェースを設けることができる。このようなインタフェースは、表示画面とキーボードとマウスとその他の入出力装置とを含むことができる。
【0073】
曲げ順序プランナー72は、例えば製造工場の曲げ加工ワークステーションによる一貫した部品生産のための計画を作成するために、工具装備エキスパートまたはプランナー80、保持エキスパートまたはプランナー82、運動エキスパートまたはプランナー84、その他何らかのエキスパート(例えばセンサー・エキスパート85)と協同して動作することができる。部品の生産は、CADまたは設計システム74を使って設計された部品に基づいて行うことができる。図9Aに示す計画作成エキスパート・システム70の種々のプランナーとエキスパート・モジュールとを実現するために、米国特許出願第08/386,369号に開示された種々の特徴と側面とを使うことができる。例えば曲げ順序プランナー72は、ある仮定の曲げ順序によるある特定の曲げ作業を提案し、その仮定の曲げ順序内で、ある位置を有する曲げを実行するためにシステムがどの様な初期ステップを実行しなくてはならないかを決定するといった機能を実行することができる。この提案された曲げ作業の結果を決定するに際して、曲げ順序プランナー72は、提案の曲げ作業を実行するためにはどの様な工具装備が必要であるかに関して工具装備エキスパートまたはプランナー80に問い合わせ、この提案の曲げ作業を実行している間、加工片はどの様に保持できるかに関して保持エキスパートまたはプランナー82に問い合わせ、そしてその曲げ作業の実施を手助けするために加工片を保持するロボットが操作可能であるか、またどの程度可能であるかに関して運動エキスパートまたはプランナー84に問い合わせることができる。もしセンサー・エキスパート85が備えられていれば、曲げ順序プランナー72は、提案の曲げ作業のワークステーションによる実行を容易にするために、ある特定のセンサー・ベースの制御戦略が必要であるかということ及び、ある特定のセンサー・ベースの制御戦略に関連するコストとに関してセンサー・エキスパート85に問い合わせることもできる。曲げ順序プランナー72は、ある完全な曲げ順序における最初の曲げ作業から引き続いて最後の曲げ作業までの曲げ作業を連続的に提案し、その結果、最終的な加工片を達成する完全な1組の曲げ作業が得られるように構成することができる。一旦、このような仕方で上首尾の最終的曲げ順序が生成されると、曲げ順序プランナー72は、最終的な計画(各ステップの全体的なリストと、曲げ加工ワークステーションの種々のハードウエア要素の実行を制御するために必要な付属情報とを含む)を作成して、その計画をシーケンサ76に送るように構成することができる。
【0074】
シーケンサ76は、この曲げ順序プランナー72によって作成された計画の実行を命令することができる。シーケンサ76は、曲げ順序プランナー72と、結果として得られた計画とによって与えられたコマンドを解釈し、これらのコマンドとコマンドに付随する情報とを分析することと、板金曲げ加工ワークステーションの主なハードウエア要素の各々のために用意された待ち行列にこれらのコマンドと情報とを入れることとによって種々のコマンドのタイミングを制御することができる。
【0075】
制御部75は、ワークステーションの種々のハードウエア要素に対応する複数のタスクを含むことができる。各タスクは、曲げ順序プランナー72から送られた計画にしたがって適当な仕方でシーケンサ76によって起動できる。
【0076】
動作において、曲げ順序プランナー72は、CADシステム74によって与えられる設計された板金部品を分析し、曲げ加工ワークステーションが実行すべき曲げ順序を提示することができる。プランナー72は、曲げ加工ワークステーションが使用する曲げ作業の効率的な順序を決定するために、状態空間探索法を利用することができる。プランナー72は、その決定を行うために必要な情報を得るために、工具装備エキスパート80と保持エキスパート82と運動エキスパート84と会話することができる。
【0077】
工具装備エキスパート80は、プランナー72が行う問い合わせに応答して、ある特定の曲げ作業または曲げ順序のためにどの工具が必要かといった情報を曲げ順序プランナーに与えることができる。更に、工具装備エキスパート80は、曲げ順序プランナー72にワークステーション内の工具の配列を通知することができる。工具装備エキスパート80は、プランナー72と協同して、ある特定の部品を製造するために、すなわちその部品を作るためのある全体的曲げ順序を実行するために、利用するステージ/工具装備の数が最も少なくなるように、工具装備の段取りを設計しようとするであろう。
【0078】
保持エキスパート82は、例えば曲げ順序プランナー72によって指定された特定の曲げ作業が行われている間にロボットがその加工片を保持できるかどうかといった、保持に関連した決定を行うことができる。保持エキスパート82はまた、衝突もなくまた加工片(ワークピース)に対するロボットの握りの変更も必要とせずに、一連の曲げ作業を通じて加工片を巧みに操ることができるように、ロボットが加工片を保持すべき場所を決定することもできる。更に、保持エキスパート82は、ロボットの握りを変更しているときに再位置決めグリッパーが加工片を保持すべき位置を決定し、また例えば加工片の搬入・搬出時にローダ/アンローダ(図示せず)の吸盤を置くべき場所を決定することができる。
【0079】
運動計画を生成するために、すなわち曲げ作業の実行に必要とされる種々の空間を通り、種々の経路に沿って加工片を動かすようにロボットを操縦すべき仕方を生成するために、運動エキスパート84を設けることができる。上述のように、曲げ順序プランナー72とそれぞれのエキスパートは、問い合わせベースの仕方で互いに交信するようにモジュール形式にすることができる。プランナー間のすべてのメッセージ交換は、カーネギーメロン大学のロボット研究所のデビット・ボーン(David Bourne)によって開発された問い合わせベースの言語であるFeature Exchange Language(FEL:機能交換言語)によって遂行される。FELに関する更に詳細な情報は、例えば米国特許出願第08/386,369号に見出すことができる。曲げ作業計画と段取り計画の開発を容易にするために種々のプランナー間でメッセージを送ることができる。例えば曲げ順序の一部として特定の曲げ作業を含める決定をする前に、曲げ順序プランナー72は、その曲げ作業を処理するために十分な工具が存在するかどうかに関して工具装備エキスパート80に問い合わせることができる。それから曲げ順序プランナー72は、工具装備エキスパート80からの応答を待つであろう。工具装備エキスパート80は、曲げ順序プランナー72からの問い合わせを認識して、例えば曲げ順序プランナー72が示したその特定の曲げ作業を処理するために十分な工具が存在することを示す応答を返すであろう。非限定的例として、曲げ順序プランナー72はまた、ロボットアームのグリッパー14が加工片の握りを位置決めし直さずに、ある特定の曲げ作業の間、加工片の保持を維持できるかどうかを保持エキスパート82に問い合わせることもできる。その後、保持エキスパート82は、曲げ順序プランナー72によってなされた問い合わせに応答し、それから曲げ順序プランナー72は、その次の決定を行うためにこの情報を利用するであろう。
【0080】
計画作成エキスパート・システム70のモジュールの各々は、それらの決定を行う際に必要となる各部品と、システムのハードウエア・コンポーネントとの相互作用と、相対位置とをモデル化するために幾何学モデル作成ライブラリ(図示せず)によって与えられる一つ以上の機能を利用することができる。幾何学モデル作成と推論に関しては、NOODLES幾何学カーネルが利用可能である。NOODLESモデラーの更に詳細な情報については、例えばグルソツ(GURSOZ)らの「Boolean Set Operations On Non−Manifold Boundary Representation Objects(非マニホルド境界表現物体に対するブール集合演算)」、Computer Aided Design(コンピュータ援用設計)バターワース・ハイネンマン(Butterworth−Heinenmann)社、Vol.23,No.1、1991年1月発行を参照されたいが、その開示内容は、全体が参考のためにここに明確に組み入れられる。
【0081】
一旦、計画作成エキスパート・システム70によって曲げ作業計画(曲げ順序を含む)が作成されると、システムは、段取り計画作成工程を実行するであろう。曲げ加工ワークステーションのための種々の工具装備および取付けの要件と配列とを定義する段取り計画を決定するために、この段取り計画作成工程を実行することができる。実際の段取り工程は、例えば曲げ作業者によって手作業でプレスブレーキに実施することができ、あるいは本発明の計画作成エキスパート・システムを使って、全自動または部分自動で実行することができる。
【0082】
上述のように、本発明の種々の特徴と側面は、幅広い種々のネットワーク・アーキテクチャと環境に実現できる。例えば、本発明は、分散型の板金曲げ加工工場のサーバ・モジュール上にアプリケーションとして常駐する計画作成エキスパート・システムの一部として実現可能である(例えば図1A、1Bを参照のこと)。このようなエキスパート・システムは、つかみプランナー、工具装備プランナー、運動プランナーといった多数の専門化したプランナーからなる分散型計画作成アーキテクチャを持つことが可能であり、ここでは種々のプランナーの各々はソケット式の通信を使って互いに通信できる。本発明の段取り計画作成の手法と作業とを含む本発明の種々の特徴は、計画作成エキスパート・システムの工具装備段取りプランナー(ここでは工具装備プランナーまたは工具装備エキスパートと称する)の一部として実現可能である。更に、これらの特徴は、C++プログラミング言語技術とコンピュータ・ワークステーションとを使うソフトウエア(サーバ・モジュール32といった)によって実現可能である。このコンピュータ・ワークステーションは、SPARC20ワークステーションまたは200MH Intel Pentiumワークステーションといった種々のハードウエアを含むことができる。幾何学モデル作成と推論とに関しては、NOODLES幾何学カーネルが利用可能であり、また例えばオートデスク社(Antodesk,Inc.)から市販されているHOOPSグラフィックス・ライブラリを含むグラフィカル・インタフェースを含めることも可能である。計画作成エキスパート・システムの専門化された各プランナー間のすべてのメッセージ交換は、前述のようにCMUで開発されたFeature Exchange Language(FEL:特徴交換言語)によって遂行することができる。
【0083】
本発明の種々の特徴と側面は、個別部品または多数部品に関する段取り計画を作成して決定するために利用可能である。本発明の段取り計画作成手法は、図9Aの図示の実施例の工具装備エキスパート80といった工具装備エキスパートまたはプランナーの一部として実現可能である。このような工具装備エキスパートは、他のエキスパート・モジュールまたはプランナーと協同動作することができ、あるいは段取り計画作成情報を提供する計画作成エキスパート・システムの独立型/スタンドアロン・モジュールであることも可能である。段取り計画作成情報は、部品に実施すべき加工に関する工具ステージ長の制約といった資源制約の決定に基づいて作成できる。しかしながら本発明の特徴と側面は、異なるアプリケーション分野の他の工程計画作成作業にも適用可能である。例えば本発明の特徴は、フライス加工、パンチ加工、穴あけ加工、溶接、その他のタイプの部品生産アプリケーションに関する工具の高さ制限といった、他の1次元的資源制約を解決するためにも利用可能である。更に、本発明は、部品に行われるロボットのつかみ動作に関するグリッパー制約を解決するためにも適応可能である。本発明はまた、金属、木材、プラスチック、複合部品といった幅広い種々の部品タイプの生産を容易にするためにも適用可能であり、板金部品の生産に限定されると解釈すべきではない。説明のために図9Bは、本発明の特徴によって多数部品の計画作成を行う例示的な工程を線図形式で示す。
【0084】
図9Bには、例示的な多数部品計画作成工程が示されている。本発明の特徴によれば、板金曲げ作業に関する多数部品段取り計画作成は、種々の部品(部品1〜部品N)に対して実施可能である。既存の製造資源(すなわち工具と取付け具)に部品の特徴を適合させるよりもむしろ、本発明は、部品特徴を生成するために使われる工具装備と段取りとに対して、その部品特徴によって課せられた制約を先ず特定することによって多数部品に関する工程計画作成を可能にするアプローチを使う。すなわち各部品(幾何学モデルによって表現し得る)に関して、多数部品を満足する段取り計画が決定される前に、資源の制約が特定される。この資源制約は、例えばその部品に作業を実施するための工具の長さまたは高さの制約を含むことがある。例えば、もしある部品が50mmのフランジを曲げることを必要とするならば、工具装備プランナーは、この作業が50mm以上のサイズの工具セグメントによって実施可能であるということを示す資源制約または段取り制約を生成するであろう。その他の部品と実施すべき加工とに関しても、同様の段取り制約が決定されるであろう。部品の種々の特徴によって規定される資源または段取りの制約のすべてを収集した後で、規定された資源制約と利用可能な資源(例えば利用可能な工具)とに基づいて多数部品のために働く段取り計画を決定し、識別するために、段取り計画作成が行われるであろう。例えば、他の部品は100mmフランジの曲げ加工を必要としていると仮定する。この部品は、100mm以上のサイズの工具セグメントによって実施可能であることを示す段取り制約をもたらすであろう。この場合に、本発明は、50mmフランジを必要とする部品と100mmフランジを必要とする部品の両者のために働く(利用可能な資源から示される)100mmサイズの工具セグメントを使う工程計画を作成することができる。
【0085】
図10の例示的実施形態を参照して、板金曲げ作業に関する作業計画作成を行うための、本発明の計画作成エキスパート・システムによって実行可能な種々の工程と作業とを説明する。作業計画作成は、個別部品と多数部品のセットとの両者に関して実施可能である。上述のように本発明は、板金の曲げ加工に関する作業計画作成に限定されるものではなく、他のアプリケーション分野(フライス加工、パンチ加工、穴あけ加工等)にも適用可能である。更に本発明は、工具の長さあるいは高さの制約とグリッパー制約とを含む幅広い種々の1次元的資源制約を決定するためにも利用可能である。
【0086】
上記の説明のように、板金の曲げ加工に関する作業計画作成は一般に、三つの主な仕事からなる。すなわち、(I)必要な曲げ工具を選択することと、(II)可能な最善の作業順序を見出すことと、(III)段取り計画作成を実施することである。これらの仕事は、本発明の板金曲げ作業計画作成の特徴を実行するときに実施可能である。図10の例示的実施形態は、計画作成エキスパート・システムと工具装備プランナーとの種々の工程と作業とを示す。これらの特徴は、ハードウエアとソフトウエアとファームウエアまたはプログラムされた論理手段とのなんらかの適当な組合せによって実現可能であり、また種々のネットワーク・アーキテクチャとシステム・コンポーネント内に設けることができる。例えば上述のように、本発明は、板金部品を製造するために板金曲げ作業を実行する曲げ加工ワークステーションを含む製造施設内に実現可能である。このようなワークステーションは、手作業で制御されるプレスブレーキ装置を含み、あるいはプレスブレーキ装置による板金の操作と曲げ加工とを容易にするためのロボットまたは自動機械を含むこともある。本発明はまた、統合型またはスタンドアロン型の計画作成エキスパート・システムの一部として実現することもできる。このようなシステムは、製造工場の曲げ加工ワークステーションに設けることもでき、あるいはCADまたはCAD/CAMシステムに統合することもできる。本発明の特徴は、各部品に作業を行うための機械段取り情報を含む計画作成エキスパート情報を提供するように完全に自動化することも可能であり、あるいは作業者からの手作業入力が計画作成エキスパート情報を生成することを可能にする対話型システムの一部として実現することも可能である。
【0087】
図10に示すように、計画作成エキスパート・システムを初期化した後に、この計画作成エキスパート・システムの工具装備プランナーは、ステップS.2で必要な曲げ工具を選択するであろう。曲げ工具の選択には、種々の方法が利用可能である。例えば部品の幾何学形状と各折曲げ線の長さおよび/または必要とされる曲げ加工の形またはタイプとを分析することによって、工具装備プランナーは、種々の曲げ作業のための工具を選択できる。どの工具装備資源が利用可能であるかに関する情報を工具装備プランナーに供給するために、利用可能な工具のライブラリをデータベース内に格納することができる。それから各曲げ作業のために最小の曲げ工具の定義を決定し、割り当てることができる(すなわち50mmフランジに関して、工具装備プランナーは、50mm以上の曲げ工具を備えるべきであると指定できる)。工具装備プランナーは、この作業を単独で、あるいは計画作成エキスパート・システムの他のプランナー(図9Aの曲げ順序プランナー等)と協同で実行することができる。
【0088】
各曲げ作業に関して(利用可能な工具装備資源から)曲げ工具を選択して決定した後に、計画作成エキスパート・システムは、ステップS.4で可能な最善の曲げ順序を決定することができる。各部品に関する曲げ順序または作業順序は、ステップS.4で状態空間探索法といった種々の手法を使用し、各コストを分析することによって決定できる。ステップS.4で曲げ順序を決定するために、非限定的例として米国特許出願第08/386,369号に開示された状態探索方法と手法とが利用可能である。曲げ順序の決定は、計画作成エキスパート・システムの工具装備プランナーによって独立に実行することも、あるいは曲げ順序プランナーといった計画作成エキスパート・システムの他のプランナー/エキスパート・モジュールと協同して実行することも可能である。このほかに、曲げ順序は、工作機械作業者によって、または顧客の要件にしたがって指定することもでき、また計画作成エキスパート・システムによって読み取られたデータファイル内に設定することも可能である。
【0089】
図10に更に示すように、工具装備と曲げ作業順序とが決定された後に、工具装備プランナーは、ステップS.8〜S.24で段取り計画作成を実行することができる。本発明の特徴によれば、段取り計画作成は、二つの主要な段階を経て実行可能である。すなわち第1の段階で、各作業に関する段取り制約が生成され(例えば、図10のステップS.8〜S.12を参照のこと)、それから第2の主要段階で、これらの制約が解決されて、前のステップで生成された制約のすべてを満足する段取り計画が生成される(例えば、図10のステップS.16〜S.24を参照のこと)。このアプローチは、段取り計画作成が多数部品問題に関して解決されることを可能にする。多数部品問題に関して、段取り制約を生成し、追跡することができる(すなわち、どの曲げ作業とどの部品とがどんな段取り制約を生じさせているかについて)。すべての曲げ作業に関して、中間加工片形状と工具形状は、曲げ作業を実行するために使用される工具ステージに制約を課する。これらの制約は、最大工具ステージ長を制限し、また工具ステージ間に一定の最小ギャップを要求する。更にこれらの制約は、同一の工具ステージ上で二つ以上の作業が実行できるかどうかを決定する。したがってすべての実行可能なプレスブレーキ段取りは、これらの制約を遵守すべきである。中間加工片形状は、曲げ順序によって決定される。その結果、工具のタイプと曲げ順序は、段取り制約に大きな影響を及ぼすことになろう。
【0090】
したがって図10に示すようにステップS.8で、所定の1組の作業順序内のすべての曲げ作業について、段取り制約が特定される。段取り制約は、工具の幾何学モデルと中間加工片との間のすべての可能性のある干渉問題を分析することによって生成できる。このような段取り制約は、工具ステージにおける長さの制約を記述し、また上述のように工具ステージ間の必要なギャップを識別する。段取り制約を生成するために、種々の技法と方法とが利用可能である。例えば本発明の特徴によれば、段取り制約は、各曲げ作業段階で板金部品の幾何学モデルを構成して、段取り制約パラメータを決定するために部品と工具の交差領域を分析することによって生成できる。特に工具装備プランナーは先ず、各曲げ作業に関する加工片の幾何学モデルを構成することができ(すなわち、各曲げ作業時点における部品の中間部品モデルを構成でき)、それからプレスブレーキの全工具装備空間に亘って、工具ステージのモデルを用いて中間部品モデルの幾何学的交差が決定できる。その後、工具装備プランナーは、段取り制約パラメータを決定するために部品と工具の交差領域を分析することができる。本発明の側面と特徴にしたがって、段取り制約を生成する例示的な工程を以下に述べる(例えば、図11A〜11Cと図12を参照のこと)。
【0091】
図10に示すようにステップS.8は、各曲げ作業ごとに繰り返すことができる。したがってステップS.12で、論理の流れは、各部品の定義された曲げ作業の各々に関して段取り制約が定義されていない(ステップS.12でNo)と決定される限り、ステップS.8に戻るであろう。これらの段取り制約のすべてが定義された後に(ステップS.12でYes)、工具装備プランナーは、ステップS.16〜S.24にしたがって段取り計画を作成できる。すなわちステップS.16で工具装備プランナーは、両立する段取り制約内の曲げ作業を識別でき、それからステップS.20で両立する制約を有する作業を同一ステージに割り当てることができる。それから段取り計画は、工具装備プランナーによってステップS.24で出力として格納および/または供給することができる。この後、作業計画作成ルーチンは、図10に示すように終了できる。
【0092】
ステップS.16で工具装備プランナーは、ステップS.8で決定された段取り制約に基づいて曲げ作業のセットを種々の両立性セット(すなわち、両立する段取り制約を有する曲げ作業のセット)に分割することができる。両立性セットは、同一工具ステージ上で実行できる曲げ作業の特定に基づいて決定でき、このようにして同一両立性セット内にある曲げ作業は、同一の工具ステージで実行することができる。ステップS.20で工具装備プランナーは、上述のように両立する制約内の曲げ作業を同一ステージに割り当てることができる。すなわち両立性セットを識別した後に、工具装備プランナーは、両立する制約を複合制約に結合できる。複合制約は、1組の両立する制約の合体である。複合制約を満足する如何なる工具ステージも、この複合制約を形成する個々の制約のすべてを満足する。したがってこれらの複合制約は、これらの制約を満足する工具ステージを生成するために使うことができる。更に、曲げ作業は、各ステージに関するそれらの相対位置を指定することによって工具ステージに割り当てることができる。以下に従う詳細な説明で、段取り制約の両立性を決定できる例示的な工程を示す(例えば図13を参照のこと)。
【0093】
図11A〜11Cと図12を参照しながら、本発明の特徴によって段取り制約が生成される方法を詳細に説明する。更に、例示的な部品に関して生成される段取り制約の具体的な例を述べる。上述のように工具装備プランナーは、曲げ工具と作業順序とが決定された後に、各曲げ作業に関する段取り制約を特定する(例えば図10のステップS.8を参照のこと)。種々の作業は工具ステージの長さに制約を課するであろうから、工具装備プランナーは種々の曲げ作業からくる段取り制約を計算できる。段取り制約は、工具の幾何学モデルと中間加工片あるいは中間部品との間の何らかの可能性のある干渉問題を分析することによって生成できる。これらの制約は、工具ステージ上の長さ制限を記述し、工具ステージ間の必要なギャップを特定する。段取り制約は、各曲げ作業の時点での加工片の幾何学モデルを先ず構成することによって生成できる。このモデルは今後、中間部品モデルと称する。中間部品モデルを構成した後に、プレスブレーキの全工具装備空間に亘って中間部品モデルと、工具ステージのモデルとの間の幾何学的交差を実行することができる。この幾何学的交差を実行することによって、部品と工具の交差領域を分析して段取り制約パラメータを決定できる。
【0094】
図11A〜11Cは、例示的部品に関する例示的な段取り制約の生成を示す。図11Aにおいて、板金加工片170の中央のタブ170bに折曲げ線190が定義されている例示的な板金部品が示されている(その最初の平らな段階)。この例では、加工片170は、工具装備プランナーによって実施された幾何学的交差テストで決定されたように、提案されている曲げのダイ220との交差部の両側にタブ170a、170cを持っている(例えば、図11Bを参照のこと)。したがってこの曲げ作業は、無限に長い工具ステージ(工具ステージ)上では実行できない。したがってこの作業に関する最小の工具ステージ長は、下記の式:
L−許容差
によって与えられ、ここで「L」は折曲げ線の長さであり(例えば図11C参照)、「許容差」は前もって決められた許容差である。すなわち最小許容工具ステージ長は、曲げ長さよりも僅かに短くして、前もって決められた許容差(例えば2mm)にすべきである。工具ステージ長を前もって決められた許容差より長い長さだけ短くすると、曲げ加工の品質が悪くなる。
【0095】
更に、工具と中間加工片との間の干渉を避けるために、最大許容工具ステージ長は、下記の式:
Gr+Gl+L−クリアランス
によって定義され、ここで「Gr」は曲げ部分の右側のギャップ長、「Gl」は曲げ部分の左側のギャップ長(例えば図11C参照)、「L」は折曲げ線の長さ、「クリアランス」は前もって決められたクリアランスである。すなわち最大許容工具ステージ長は、曲げ部分の周りの全ギャップよりも僅かに小さくし、前もって決められたクリアランス(例えば2mm)を有すべきである。このクリアランス量の実際の設定は、プレスブレーキの工具に関する部品配置の精度に依存することは言うまでもない。更に、許容差とクリアランスの制限を考慮すれば、隣接のステージもまた、推奨され、必要とされる安全マージンをクリアーすべきである。
【0096】
本発明の特徴によれば各折曲げ線に関連した段取り制約を定義するために、下記の6個のパラメータが利用できる:
Gr:曲げ箇所の右側のギャップ長。これは、曲げ箇所の右側に向かって工具ステージを延ばすことのできる距離を示す。
【0097】
Gl:曲げ箇所の左側のギャップ長。これは、曲げ箇所の左側に向かって工具ステージを延ばすことのできる距離を示す。
【0098】
Or:曲げ箇所の右側の障害物の長さ。これは、曲げ箇所の右側で工具装備セグメントが許されない空間を示す。
【0099】
Ol:曲げ箇所の左側の障害物の長さ。これは、曲げ箇所の左側で工具装備セグメントが許されない空間を示す。
【0100】
Sr:曲げ箇所の右側の安全距離。これは、曲げ箇所とその曲げ箇所の右隣の工具ステージとの間の最小距離を示す。
【0101】
Sl:曲げ箇所の左側の安全距離。これは、曲げ箇所とその曲げ箇所の左隣の工具ステージとの間の最小距離を示す。
【0102】
図11Cと図12は、図11Aの例示的な板金部品に関するこれらそれぞれの制約パラメータを示す。これらのパラメータによって、下記の段取り制約が定義できる。すなわち、
Gr+Gl+L−クリアランス≧S≧L−許容差
Gl−0.5(クリアランス)≧P
Gl−0.5(クリアランス)≧S−P−L
Sr≦S−P−L+Dr
Sl≦P+Dl
である。
【0103】
上記の段取り制約において、「Dl」は現在のステージと左隣のステージとの間の距離、「Dr」は現在のステージと右隣のステージとの間の距離、「L」は折曲げ線の長さ、「S」は工具ステージの長さ、「P」は工具ステージの左エッジに対する折曲げ線の相対位置である。
【0104】
共線的曲げに関する段取り制約は、その共線的曲げの中の種々の個々の曲げに関する段取り制約を組み合わせることによって生成できる。中断された共線的曲げに関して、隣接ステージ間のギャップに追加の制約が存在することがある。例えば共線的曲げの場合に、ステージの相対配置に対して追加の制約が存在することがある。共線的ステージ・グループ内の種々のステージの相互の相対位置は、この共線的曲げにおける各個別の曲げbに関して、bに関する段取り制約を満足するSi(すなわちbが割り当てられているステージ)に関して相対位置Piが存在するといったものである。
【0105】
一旦、部分的あるいは全体的曲げ順序に関する段取り制約のすべてが計算されると、工具装備プランナーは、図10を参照して上記したように、段取り計画作成を進めることができる(例えば、ステップS.16〜S.24を参照のこと)。段取り計画作成を実行するときに工具装備プランナーは、最小数の工具ステージを含んでいて、プレスブレーキのダイ・レールに合う段取りを作成することができる。上記に論じたように工具装備プランナーは先ず、両立する段取り制約(例えば、図10のステップS.16を参照)を有する曲げ作業を特定し、それから両立する段取り制約を有する曲げ作業を同一ステージに割り当てる(例えば、図10のステップS.20を参照)ことによって段取り計画を作成する。これらのステップと、本発明の特徴にしたがって段取り計画作成を実行するときに工具ステージが実行できる種々の機能と動作とに関する更に詳細な説明を以下に述べる。
【0106】
段取り制約の両立性を決定するために、種々の手法と工程が利用できる。例えば、もし二つの曲げ作業に適応可能な一つのステージ(または共線的曲げに関する1組のステージ)が存在するならば、これら二つの曲げ作業は両立する段取り制約を有すると決定できる。二つの曲げ作業の両立性は、複合ステージの実現可能性を確定することによって決定できる。もし一方の作業の障害物が他方の作業の折曲げ線にオーバーラップしないように二つの曲げ作業が互いに重なり合うことができれば、複合ステージの実現可能性が存在すると決定でき、その逆の場合は存在しないと決定できる。もしこのような条件が存在すれば、工具装備プランナーは、両作業に適応可能な複合ステージを生成できる。
【0107】
図13を参照しながら、制約の両立性を決定できる例示的な工程を説明する。iとjは、二つの曲げ作業であるとする。oとoは、これら二つの作業のための基準点であるとする。XとXは、任意に定義された1次元世界座標系におけるoとoの位置であるとする。もし二つの作業が両立的であれば、作業iに関する障害物が作業jのための折曲げ線に重ならない、またその逆も同様であるところの、これらの作業の相対位置の範囲が存在するであろう。この条件は、数学的には次のように表される:
XLj,i≦X−X≦XRj,i
ここで「XLj,i」は作業iに関する作業jの最も左の位置であり、「XRj,i」は作業iに関する作業jの最も右の位置である。図13は、この考えをグラフ的に示している。
【0108】
単純な曲げに関しては、位置XLj,iとXRj,iは、段取り制約パラメータL、Gl、Gr、L、Gl、Grから直接、計算できる。もし実行可能な相対位置範囲が存在しなければ、二つの作業は、非両立であると見なされる。共線的曲げに関しては、位置XLj,iとXRj,iは、この共線的曲げを構成する折曲げ線に関して相対位置範囲の交差を取ることによって計算できる。共線的曲げに関する相対位置の計算には、区間代数を使うことができる。このような場合、共線的曲げを構成する各個別の曲げに関する位置範囲は、計算可能である。共線的曲げに関する位置範囲は、個別の曲げに関する位置範囲の交差を取ることによって計算できる(共線的曲げは単に、すべての個別曲げの位置範囲内に入る位置にだけ配置可能である)。中断された共線的曲げについて、複合ステージの中断指数は、二つの共線的曲げの最大中断指数を超えるべきではない。
【0109】
多数の曲げ作業の両立性もまた、簡潔に定義、決定できる。例えばn個の曲げ作業の場合、すべてのペアi、j(ここでiはjと等しくない)に関して下記の二つの不等式が定義される:
−X≦XRj,i
−X≦−XLj,i
もし上記の不等式を満足するベクトル{X,X,...,X}が存在すれば、n個の作業は両立的であると見なすことができる。このようなベクトルが存在するかどうかを決定するために、標準的な線型計画法の手法が利用できる。例えばプール内のすべての作業の相対位置範囲を特定するために、反復制約伝搬法が利用できる。すなわち線型計画法問題を解決するために、反復制約伝搬法が利用できる。一般に、種々の曲げ作業の相互の可能な位置の範囲を追跡するために、制約ネットワークを例として挙げることができる。最初に、作業の集合からランダムに選ばれる1対の作業が選択されて制約ネットワークに加えられる。これらの作業を制約ネットワークに追加した後、これら二つの作業についての位置範囲が計算できる。この後、追加の作業が1度に一つずつ制約ネットワークに加えられる。一つの作業が制約ネットワークに加えられる度に、この新しい作業に対処するためにこのネットワーク内の全ての作業の位置範囲が更新される。これらの曲げ作業のすべてがネットワークに加えられたとき、互いに関する種々の作業の実現可能な位置が、可能な位置範囲から選択できる。
【0110】
上述のように本発明の段取り計画作成の特徴を実行するために、種々の手法と方法が利用可能である。例えば最適な段取り計画を決定するために、状態空間探索の手法が実行可能である。このような探索のときには、種々の作業順序が試され、工具装備プランナーは、最も少ない段取り努力を要する作業順序を選択できる。これは、より良い段取りという結果をもたらす部分的作業順序に関する段取り計画作成を実行することによって実行できる。有望と見られる部分的作業順序が先ず吟味され、これが計算効率を改善する結果をもたらす。状態空間探索のときに吟味された作業順序すべての中から、最も少ない段取り努力という結果をもたらす作業順序が工具装備プランナーに最も好まれ、選択される。
【0111】
非限定的例として図14は、段取り計画作成の実行時に工具装備プランナーが実行できる例示的な工程と作業とを示す(すなわち図10のステップS.16〜S.24)。図14に示すように段取り計画作成ルーチンが初期化された後、工具装備プランナーは、ステップS.110で部品のファミリーに実施すべきすべての可能な曲げ作業のリストに対して、Oを設定する。この後、ステップS.120で、リストO内の最も制約の大きい曲げ作業oが決定できる。すなわちリストO内に含まれる作業に関して最も制約の大きい曲げ作業が決定できる。これは、種々の工程と手法とに基づいて実行できる。例えばリストO内で最大の中断指数を有する共線的曲げ作業は、ステップS.120で最も制約の大きい曲げ作業として突き止められて識別される。もし共線的作業が存在しなければ、最大長さを有する(例えば折曲げ線の長さに基づく)リストO内の曲げ作業は、最も制約の大きい曲げ作業として突き止められて識別される。
【0112】
ステップS.130で、工具装備プランナーは、最も制約の大きい曲げ作業oと両立するステージ制約を有するリストO内の複数の作業の集合c(o)を見出すであろう。両立するステージ制約を決定するために、上述の種々の方法と手法が利用できる。両立するステージ制約が決定された後、ステップS.140でoおよびc(o)に関するステージ制約を満足するステージまたはステージの集合sが構成される。その後、ステップS.150でoとc(o)は、複数または一つのステージsに関するoとc(o)の相対位置を計算することによって、複数または一つのステージsに割り当てられる。その後、ステップS.160でoとc(o)は、リストOから削除され、それから処理はステップS.170に進むことができる。ステップS.170では、作業リストOが空であるかどうかが決定される。もしOが空でないと決定されれば(ステップS.170でNo)、論理の流れはステップS.120に戻る。そうでなければ(ステップS.170でYes)、図14に示すようにこの段取り計画作成ルーチンは終了する。
【0113】
図14の上記の段取り計画作成工程は、インクリメンタル制約伝搬手法に基づいて行うことができる。各段階(パス)において、少なくとも一つの曲げ作業が一つのステージ(または1組のステージ)に割り当てられ、この工程はバックトラッキング(後戻り法)の使用を禁止している。その結果、段取り計画作成工程は、多項式的時間で実行できる。もし中断された共線的曲げが存在しなければ、最適解は直ちに得られるはずである。段取り計画作成は、最適に近い作業順序を選択するために探索をガイドする評価機能としても使うことができる。このような場合、段取り計画作成工程は、すべての場合で最適の解答あるいは最適解を見出すために後戻り探索ルーチンに変換できる。
【0114】
必要とされる工具ステージを識別して種々の曲げ作業をステージに割り当てた後、工具装備プランナーは、一つのステージから他のステージへ部品を転送する際の運動努力を最小にするように、曲げ加工機械(すなわちプレスブレーキ)上にステージを配列することができる。部品転送の頻度を識別して加工片の動きを最小にするために種々の手法が利用できる。例えばすべてのステージのペアの間の部品転送頻度を識別して、高い頻度を有するステージを互いに隣り合うように配置する手法が利用できる。このような手法は、例えばロボットの握り要件または部品のゲージ位置決め要件によって、あるステージを幾つかの場所に位置決めするように制限する外部的なステージ位置制約を考慮することができる。
【0115】
ステージ配列手法を使用することによって、工具装備プランナーは、必要な工具ステージを識別し、種々の曲げ作業をステージに割り当て、それからあるステージから他のステージへ部品を移す際の運動努力を最小にするように、曲げ加工機械上に各ステージを配列することができる。このステップのときに工具装備プランナーは、上述のように例えばロボットの握り要件または部品のゲージ位置決め要件によって、あるステージを幾つかの場所に位置決めするように制限する外部的なステージ位置制約を考慮することができる。特にこの工程は先ず、曲げ加工機械の最も左の位置または最も右の位置に配置すべきでないステージを識別することを含むことができる。これは、ステージに割り当てられた種々の曲げ作業に関するロボット搬入条件とゲージ位置決め条件とを分析することによって行うことができる。左側からのロボット搬入を必要とするか、またはステージの左側の方にゲージ位置を有するステージは、最も左の位置に配置すべきではない。同様に、右側からのロボット搬入を必要とするか、まはたステージの右側の方にゲージ位置を有するステージは、最も右の位置に配置すべきではない。次のステップとして工具装備プランナーは、すべてのステージのペアの間の部品転送の頻度を識別できる。最終的に各ステージは、より高い転送頻度を有するステージが互いに隣り合うように配置できる。もしこのステップの後で最も左または最も右の位置に配置すべきでないステージが最も左または最も右の位置に配置されると、これらのステージは、運動努力の増加が最小になるように他のステージと交換される。
【0116】
多数部品段取り計画作成を実行して共用の段取りを生成するために、本発明の特徴が利用できる。図15A、15Bは、多数部品段取り計画作成によって共用の段取りを生成するために本発明の段取り計画作成手法を利用することによって、従来の方法に対して得られるコスト削減(時間の点から見て)の可能性を示している。一度に1部品を考慮することによって工程計画を作成する(例えば図15Aを参照)よりもむしろ、本発明によれば、共用の製造資源と共用の段取りの機会を活用するために、多数の部品が同時に考慮される(例えば、図15Bを参照)。このようにして本発明のアプローチは、部品の集合全体に対して最適となる工程計画を作成し、多数の部品のために働く工具と取付け具とを利用する。このようなアプローチは、製造工場の全体的生産高を向上させるばかりでなく、余分な段取りを必要とせずに任意の組合せで部品のスケジュール作成を可能にする。このスケジューリングの柔軟性は、製造過程の半製品を減らし生産の遅延あるいは渋滞を取り除くために使用できる。段取りを共用することによって製造工場は、全体的生産高をあまり低下させずに、工場の作業場で更に多種類の部品を取り扱うことも可能になる。
【0117】
説明のためと本発明の利点の更なる例を示すために、図16A〜16Cと図17は、図4A〜4Cの例示的な板金部品に基づく種々の段取り計画作成の例を示す。特に図16A、16B、16Cは、それぞれ図4A、4B、4Cの例示的な部品に関する独立のプレスブレーキ段取りを示す。更に図17は、本発明の多数部品段取り計画作成の特徴を使用する、図4A、4B、4Cの例示的な部品に関する複合段取り計画を示す。
【0118】
本発明の種々の手法と特徴を利用すれば、単一部品と多数部品の両者の段取り計画作成問題が解決でき、したがって本発明は、多数部品段取り問題のみの解決に限定されるものではない。すなわち単一部品段取り計画作成に関して、所定の部品Wのための作業順序あるいは曲げ順序Owを有する所定の部品Wを想定する。このような場合、本発明の工具装備プランナーは、最もコンパクトなプレスブレーキ段取りを見出すであろう。もし実行可能な段取りが存在しなければ、工具装備プランナーは不成功の表示を返すことができる。図4Aの部品1に関するこのような単一部品段取り計画作成問題の例は、次の通りである:
W1:部品1(図4Aに示す)
w1:[(b7)(b2,b3)(b4,b5)(b6)(b1)]。
【0119】
更に、図4Bの部品2と図4Cの部品3とに関する単一部品段取り計画作成問題は、次のように表すことができる:
W2:部品2(図4Bに示す)、
w2:[(b1)(b2,b3)(b4,b5)(b6)(b7)];
W3:部品3(図4Cに示す)、
w3:[(b1)(b2)(b3)(b4)(b5)]
上述のようにこの目的は、単一部品段取り計画作成問題に関して最も効率的な段取り計画を決定することである。本発明の種々の操作と段取り計画作成手法とを図4A、4B、4Cの例示的な部品(即ち部品1、部品2、部品3)の各々に適用することによって、各部品に関する個別の段取り計画が作成できる。図16A、16B、16Cはそれぞれ、図4A、4B、4Cの部品1、部品2、部品3に関する例示的な独立のプレスブレーキ段取り解を示す。更に、これら個別の段取り解の各々に関する段取り計画データは、下記の表2に(B,T,P)フォーマットで示される。
【0120】
【表2】
Figure 0004413423
更に、多数部品段取り計画作成問題は、本発明の種々の手法と特徴とを利用して解決できる。図17は、図4A、4B、4Cの例示的な3個の部品に関する複合段取り計画を示す。この複合段取り計画は、本発明の工具装備プランナーによって解決された多数部品段取り計画作成問題に関する解に基づいている。例えば、1組の部品Zとそれらの部品Zに関する1組の作業順序Oとが与えられていると仮定する。このような場合、この多数部品段取り計画作成問題の目的は、下記の式:
Z:{部品1、部品2、部品3}(図4A〜4Cに示す)
:{[(b7)(b2,b3)(b4,b5)(b1)(b6)],
[(b1)(b2,b3)(b4,b5)(b6)(b7)],
[(b1)(b2)(b3)(b4)(b5)]}
にしたがってZ内のすべての部品を生成するために使用できる最も効率的な複合段取りを見出すことである。
【0121】
本発明の特徴に基づいて図17は、図4A、4B、4Cの3個の例示的部品に関する例示的な複合段取り計画解を示す。更に、図17の複合段取り計画解に関する種々のデータは、下記の表3に(B,T,P)フォーマットで示される。この例示的な複合段取り計画解では、すべての共線的曲げは、同一グループのステージに割り当てられている。更に、表3のデータでは、共線的ステージ(すなわちステージ1とステージ2)の長さは、いかなる共線的曲げの長さとも等しくない。そうではなく、共線的ステージの長さは、複合制約から導出されており、かつ、すべての共線的曲げに適応する際に適している。
【0122】
【表3】
Figure 0004413423
認められるように、本発明の種々の特徴と側面は、現在の部品中心の工程計画作成システムに対して重要な改善を提供し、大量特注化のための独自の工程計画作成手法を提供することができる。本発明の多数部品段取り計画作成手法は、必要な段取りの総数を大幅に削減して、板金曲げ加工製造工場を含む製造工場の全体的生産高を増加させるために使用できる。
【0123】
本発明は、数例の例示的実施形態を参照しながら説明してきたが、ここに使われた言葉が限定の言葉ではなく、むしろ説明と例示の言葉であることは理解される。本発明の範囲と精神とその特徴から逸脱することなく、ここに記述・修正したように、付属の請求項の範囲内で変更が可能である。本発明はここで、特定の手段と材料と実施形態とを参照しながら説明されたが、本発明は、ここに開示された特定のものに限定することを意図するものではなく、むしろ本発明は、付属の請求項の範囲のような、あるいはその範囲内のすべての機能的に同等な構造と方法と使用法とに及んでいる。
【図面の簡単な説明】
本発明は、本発明の好適な実施形態の非限定的例として示す複数の図面の参照によって、以下さらに詳細に説明される。ここでは下記の図面の数個の図の全体に亘って、同様の参照数字は同様の部分を表している:
【図1A】 本発明の種々の特徴と側面とを実現できる板金製造工場の例示的なアーキテクチャをブロック図形式で示す図である。
【図1B】 本発明の特徴を備えることのできる板金製造工場の例示的なアーキテクチャを、他の例示的な実施形態によって示す図である。
【図2】 曲げ加工ワークステーションに装備できる例示的プレスブレーキ装置を示す図である。
【図3A、3B、3C、3D】 プレスブレーキの1組のパンチ・ダイ工具を用いて板金加工片を曲げ加工するときに実施される種々の作業をグラフ的に表す図である。
【図4A、4B、4C】 例示的な板金部品(それぞれ部品1、部品2、部品3)を示す図であり、それぞれ最初の平らな部品と最終的な曲げ加工済みの部品とを含む。
【図5A、5B、5C】 1本の折曲げ線によって定義される二つのサイドを有する例示的な加工片と、この加工片に曲げ作業の向きを決めて実行することに関する異なる可能性とを示す図である。
【図6】 板金部品に曲げ加工を行うための段取り制約の一例をグラフ的に表す図である。
【図7】 例示的な、板金部品の共線的曲げを示す図である。
【図8】 図4Aに示す例示的な部品に関する例示的な曲げ加工プレスブレーキ段取りをグラフ的に表す図である。
【図9A】 本発明の種々の特徴と側面とを実現できる計画作成エキスパート・システムの例示的アーキテクチャを示す図である。
【図9B】 本発明の特徴にしたがって多数部品段取り計画作成を実行できる、本発明の側面にしたがう例示的な工程を示す図である。
【図10】 板金曲げ作業の実行に関する作業計画を作成するために、本発明の計画作成エキスパート・システムによって実行される種々の工程と作業とのフローチャートである。
【図11A、11B、11C】 本発明の特徴による、板金部品のための例示的な段取り制約生成手法をグラフ的に表す図である。
【図12】 本発明の特徴による、例示的な板金部品の種々の段取り制約パラメータを示す図である。
【図13】 段取り制約の両立性を決定する本発明の例示的な工程をグラフ的に表す図である。
【図14】 本発明の他の特徴による、段取り計画作成のために実行される例示的な工程と作業とのフローチャートである。
【図15A、15B】 本発明の段取り計画作成手法を利用し、多数部品段取り計画作成による共用の段取りを生成することによって、従来の方法に対して得られる潜在的コスト節減(時間という点で)を示す図である。
【図16A、16B、16C】 それぞれ図4A、4B、4Cに示した部品の各々に関する、本発明の特徴に従う例示的なプレスブレーキ段取り解を示す図である。
【図17】 図4A、4B、4Cの例示的な部品に関する、本発明にしたがう例示的な複合段取り計画を示す図である

Claims (4)

  1. 板金部品に対して曲げワークステーションが実行すべき作業についての段取り計画を作成する方法であって、
    必要な曲げ工具を選択するステップと、
    曲げ作業順序を決定するステップと、
    前記各曲げ作業に関する段取り制約を生成するステップと、
    複数の前記各曲げ作業に関する段取り制約のうち一方の曲げ作業を実施する際に、干渉のため障害となるワークの一部分であり隣り合う工具ステージを含まない障害物が他方の作業の折曲げ線にオーバーラップしないように曲げ作業が互いに重なり合う両立する前記工具ステージ制約を生成するステップと、
    前記両立する工具ステージ制約に基づき1つ又は複数の工具ステージを生成するステップと
    前記生成された工具ステージへ前記両立する工具ステージ制約に含まれる曲げ作業を割リ当てるステップとを含み、
    前記各曲げ作業に関する段取り制約は、少なくとも折曲げ線の長さ(L)と、
    Gr:曲げ箇所の右側のギャップ長(曲げ箇所の右側に向かって工具ステージを延ばすことのできる前記障害物までの距離)と、
    Gl:前記曲げ箇所の左側のギャップ長(前記曲げ箇所の左側に向かって前記工具ステージを延ばすことのできる前記障害物までの距離)のいずれか1つのパラメータ
    を含むことを特徴とする曲げ作業に関する段取り計画を作成する方法。
  2. 前記段取り制約は、
    Sr:曲げ箇所の右側の安全距離(曲げ箇所とその曲げ箇所の右隣の工具ステージとの間の最小距離)と、
    Sl:曲げ箇所の左側の安全距離(曲げ箇所とその曲げ箇所の左隣の工具ステージとの間の最小距離)とのパラメータを更に含み、
    前記生成された複数の工具ステージを各工具ステージ間の前記左右の安全距離を保った間隔で曲げ加工機上に配列することを特徴とする請求項1記載の曲げ作業に関する段取り計画を作成する方法。
  3. 前記曲げ加工機上に配列される工具ステージは、一つの工具ステージから他の工具ステージへ部品を転送する際の運動努力を最小にするように配列されることを特徴とする請求項2記載の曲げ作業に関する段取り計画を作成する方法。
  4. 前記段取り計画は、複数の板金部品に対して曲げワークステーションが実行すべき作業について作成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の曲げ作業に関する段取り計画を作成する方法。
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