JP4412165B2 - 放送信号受信装置及び放送信号受信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、テレビジョン受像器等の放送信号受信装置及び放送信号受信方法に関し、特に、放送信号搬送波を受信してチャンネルを選択するための同調回路を複数備えた放送信号受信装置及びこの受信装置における放送信号受信方法に関する。
テレビジョン放送は、従来のアナログ方式からディジタル方式に移行しつつあり、ハイビジョン放送、データ放送を始め、多くの新しい放送サービスが開始されている。また、新たな放送サービスが追加されるたびに、新しいソフトウェアのデータ仕様や運用方法が次々と追加されている。ところが、新サービス開始前に発売された受信機は、追加された仕様に対応できないという不具合が発生することがある。そこで、この問題を解決するために、送信側がソフトウェアをアップデートするためのデータを放送信号に多重化し、受信機は、これをダウンロードして展開することでソフトウェアを更新する方法が確立された。
この手法では、受信機がアップデート用データをダウンロードするとき、アップデート用データが多重化された特定チャンネルを選択する必要がある。ユーザは、指定された時間帯に受信機を必ず起動し、特定のチャンネルを選択し、ある一定期間視聴しなければならないため、ユーザがこの作業の最中にほかのチャンネルを視聴したいとき、或いは指定された時間に受信機を起動することが困難でアップデータができないときなどには、ユーザにとって著しい不便さを感じさせる。
そのため、1つの受信機に複数の同調回路を用意し、データのダウンロードが必要な場合でも、少なくとも一方の同調回路でユーザが所望するチャンネルを選択できるようにし、他方の同調回路をデータのダウンロードのための選局に使用することで不具合を解決する方法が考案された。しかし、複数の同調回路に加えて同調回路に信号を分配する分配器等が必要になるため、受信機内でのスペース確保が難しくなった。その解決策として、分配器を内蔵し複数の受信回路を1つの筐体に内蔵するチューナユニットが提案された。しかし、少なくとも2つ以上の同調回路が同時に同じ周波数を選択した場合、入力信号と検波用の局部発振器の発振周波数との間で相互干渉が起こり、受信データのエラーレートが劣化するという問題が発生している。そこで例えば、高周波信号を遮断するシールドを設けて2つの同調回路間の相互干渉を防ぐ手法が提案された(特許文献1参照)。
ところが、近年、液晶パネル等を使った薄型のTVが主流になり、従来のブラウン管方式のテレビジョン受像器(以下、TVという。)と比べて、TV筐体内の余地が一段と狭小になっている。そのため、2つの同調回路を備えた受信回路を1ユニットに内蔵する手法を用いて2つの受信回路が占めるスペースを小型化するように工夫しても、より一層の省スペース化が要求されており、2つの同調回路が同時に同じ周波数を選択したとき局部発振器が相互に干渉するという問題の解決もより困難になった。
特開2003−298437号公報
以下では、1つのモジュールに2つの同調回路を内蔵した従来の放送信号受信装置の一例について説明する。図6は、2つの同調回路を1つのモジュール内に内蔵した放送信号受信装置100の基本的な構成を示す。
従来の放送信号受信装置100は、ディジタル放送信号を受信するアンテナ101と、アンテナ101で受信したディジタル放送信号から所定の周波数帯域の信号を取り出す入力回路102と、第1チューナ104と、第2チューナ105とを備えている。入力回路102の出力信号は、分配器103によって第1チューナ104と第2チューナ105に分配される。
図6に示す放送信号受信装置100においてアンテナ101で受信されたディジタル放送信号は、アンテナ101に設けられたコンバータによって伝搬損により減衰した微弱な信号を適正レベルまで増幅され周波数変換されて同軸ケーブルによって入力回路102に送られる。
放送信号受信装置100は、入力回路102のバンドパスフィルタ106によってディジタル放送信号から特定の周波数帯域を取り出し、取り出した周波数帯域の信号を高周波アンプ107によって増幅する。増幅された信号は、分配器103によって2つのチューナに分配される。
図6では、両チューナの構成を説明の便宜上a,bの添字によって区別して表すが、実際には同一の構成が適用できる。そのため説明ではa,bを区別しない。
分配器103によって分配されたディジタル放送信号は、AGC(Auto Gain Controller)回路108を介して受信回路109内部の内部AGCアンプ110に接続される。AGC回路108は、分配後のディジタル放送信号レベルが常に一定となるように利得制御しており、内部AGCアンプ110は、ディジタル放送信号を適正レベルまで増幅している。内部AGCアンプ110で増幅されたディジタル放送信号は、ミキサ回路111,112に供給される。
ミキサ回路111,112は、内部AGCアンプ110で増幅されたディジタル放送信号の波形と、局部発振器113で生成された局部発振信号の発振振幅をそれぞれ90°移相器114によって位相変換された波形とを入力して混合して周波数コンバートし、それぞれQ信号とI信号とよばれるベースバンド信号としてベースバンドアンプ115、116を経てIC外部に出力する。各信号は、ローパスフィルタ(LPF)117,118によって不要な高周波信号成分が除去された後、ディジタル復調IC119に送られる。I/Q信号出力は、ディジタル復調IC119においてディジタルデータに変換され、必要なタイミング信号とともに出力される。
ディジタル復調IC119は、TS(トランスポートストリーム:TS)を出力し、後段の図示しないMPEG処理ブロックにデータを送るとともに、受信回路109内のPLL回路120へ制御データを送出し、水晶発振子121の基準周波数を基にプログラムされた選局周波数を設定している。また、AGC制御回路122にAGC制御電圧を出力している。
上述した従来の放送信号受信装置100の受信品質を劣化させる要因の一つとして、図6中の局部発振器113の位相ノイズ(位相ジッタともいう)がある。この位相ノイズは、局部発振器113と水晶発振子121の基準発振周波数を分周又は逓倍するPLL回路120とから構成される局部発振信号生成系に、一般的な熱雑音が入り込むことから発生する発振器に固有のものである。局部発振器113は、位相同期ループによる周波数制御であるから、本来周波数特性のない熱雑音は、図7に示すような一般的な一時微分特性となる。図7は、局部発振信号の周波数f0に対する位相ノイズ電力強度を示している。すなわち周波数が局部発振周波数f0に近づくにつれて位相ノイズ電力強度が大きくなる傾向になっていることを示す。
図6で示した受信機で受信されるディジタル放送信号には、いわゆるトランスポンダとよばれる物理チャンネルに対して複数の論理チャンネルが多重化されている。論理チャンネルとは、いわゆるTVプログラム上の放送番組にあたる。そのため、2つのチューナが異なる論理チャンネルを選択している場合であっても同じトランスポンダが選択されていることがある。このとき、図6の局部発振器113aと113bは、同一周波数で発振することになる。
設計上2つの局部発振器の距離が近接しているために、局部発振周波数同士が干渉し合うことがある。元来、局部発振器は、ローカル近傍の位相ノイズ電力が高いために、2つの局部発振器の周波数差がほぼゼロであれば、位相ノイズが合成され増幅されることになる。一般的に、ディジタル信号伝送におけるノイズは、等価的に搬送波信号とノイズとの関係で置き換えられ、C/N比に換算されて表すことができる。したがって、隣り合う局部発振器の相互干渉は、それぞれの受信回路の等価C/N劣化として考えることができる。
図6の局部発振器113aと113bとが同一周波数で発振するとき、近接する他方の局部発振器の搬送波周波数が漏れこむことで、局部発振周波数における発振器固有の位相ノイズが増幅され、C/N比が著しく悪化したピンポイント周波数が発生することがある。その結果、例えば、一方の受信回路における局部発振信号に図8に示すような相互干渉のある局部発振周波数スペクトラムを生じる。図8では、局部発振周波数のズレは、各チューナの水晶発振子の個体差によるバラツキとしての熱雑音が逓倍されたものとし、これを識別できるように単純化して表している。
仮に周波数差が全くなければ、相互の局部発振信号は、位相誤差として影響する形で等価C/Nを劣化させる程度であるが、このようにエネルギ集中によるC/N劣化は、完結的な復調動作の不具合をもたらす。
すなわち、受信回路109によって検波されたベースバンド信号は、2つの局部発振周波数差分がベースバンド帯域における突出した等価C/Nの劣化周波数になるため、ディジタル変調波のシンボルレート内で変調データレートが過渡的に取り得る帯域内周波数で等価C/N劣化が生じることになり、瞬間的なビットエラーを発生させる。
このビットエラーがエラー訂正処理等で訂正可能であれば、システムの破綻はないが、劣化が大きいとディジタルキャリア再生に悪影響を与え、間欠的なロック保持エラーを発生させ、受信画音にまで影響するという問題があった。また、2つの局部発振器が同一の周波数を選局しており等価位相ノイズが完全な位相劣化となれば、検波後には直流電圧が変位して復調系の直流ダイナミックレンジを狭める。最悪の場合には、ベースバンドアンプ25,26が直流的に飽和して全く検波できなくなるという問題点もあった。
そこで本発明は、上述した従来の実情に鑑みて提案されたものであり、2つの局部発振器間が同時に同一周波数を選択したときに起こる相互干渉を低減し局部発振周波数の純度劣化を防止することができる放送信号受信装置及び放送信号受信方法を提供することを目的とする。
本発明は、基本周波数を発振する発振子と、この発振子からの基本周波数を増幅して発振周波数が可変の局部発振信号を生成する局部発振器とディジタル放送信号搬送波信号と上記局部発振信号とを混合して周波数コンバートするミキサ回路とをそれぞれ有する少なくとも2つの同調回路と、上記ディジタル放送信号を入力する入力回路と、上記ディジタル放送信号を上記2つの同調回路に分配する分配手段と、上記2つの同調回路の2つの局部発振信号の周波数を制御するに際して、上記2つの同調回路が互いに同一の周波数帯域のディジタル放送信号を選択した場合にも、上記2つの局部発振信号の周波数が相互間で位相ノイズが増幅されない関係になるように、一方の同調回路の上記基本周波数に対して、他方の同調回路の上記基本周波数が予め相対的に変更設定されていることにより、上記2つの局部発振信号の周波数を相対的に変位させる周波数制御手段と、上記相対的に変位された局部発振信号の周波数を周波数補償して、選局された周波数帯域のディジタル放送信号を復調する復調手段とを備えることにより、上述した目的を達成する。
ここで、周波数制御手段は、局部発振器に生成される局部発振信号の周波数を変位させて第1の局部発振信号の周波数と第2の局部発振信号の周波数との間で位相ノイズが増幅されないようにする。このとき、周波数の変位量は、選局された周波数に対して位相ノイズの影響がなくなる100kHz以上とすることが好ましい。
また、一方の同調回路における発振子の基本周波数に対して他方の同調回路の発振子の基本周波数を変位させることによっても局部発振信号の周波数を変位させることができ、第1の局部発振信号の周波数と第2の局部発振信号の周波数との間で位相ノイズが増幅されないようにすることができる。
このとき発振子は、水晶振動子と、該水晶振動子を励振するインバータと、帰還用コンデンサとを備え、水晶振動子を励振するインバータの入出力端子に帰還用コンデンサを接続して接地した回路構成とする。そして、入出力端子に接続された各コンデンサ定数を変えることによって一方の同調回路における発振子の基本周波数に対して他方の同調回路の発振子の基本周波数を変位させる。
また、本発明に係る放送信号受信方法は、基本周波数を発振する発振子と、この発振子からの基本周波数を増幅して発振周波数が可変の局部発振信号を生成する局部発振器とディジタル放送信号搬送波信号と上記局部発振信号とを混合して周波数コンバートするミキサ回路とをそれぞれ有す同調回路を少なくとも2つ備える放送信号受信装置における放送信号受信方法であって、上記ディジタル放送信号を入力する入力ステップと、上記入力ステップにおいて入力したディジタル放送信号を各同調回路に分配する分配ステップと、上記2つの同調回路の2つの局部発振信号の周波数を制御するに際して、上記2つの同調回路が互いに同一の周波数帯域のディジタル放送信号を選択した場合にも、上記2つの局部発振信号の周波数が相互間で位相ノイズが増幅されない関係になるように、一方の同調回路の上記基本周波数に対して、他方の同調回路の上記基本周波数が予め相対的に変更設定されていることにより、上記2つの局部発振信号の周波数を相対的に変位させるステップと、上記相対的に変位された局部発振信号の周波数を周波数補償して、選局された周波数帯域のディジタル放送信号を復調する復調ステップとを有する。
本発明によれば、少なくとも2つ以上の受信回路が同一の局部発振周波数を選択した場合であっても、各局部発振器間の相互干渉を低減し、局部発振周波数の純度劣化を防止することができ、良好な受信特性が得られる。
本発明の具体例として示す放送信号受信装置は、放送局から送信される放送信号を受信する受信装置である。そして、放送信号受信装置は、最新の放送システムの更新に対応できるように、追加された新たな放送サービスのための新たなソフトウェア、ソフトウェアをアップロードするためのデータ、EPG等の放送関連データ等をダウンロードし、ダウンロードしたデータを用いて放送信号受信装置本体のソフトウェア、設定等が更新できる機能を備えている。アップロードのためのデータは、送信側である放送局において特定のチャンネルに多重化されて送られるため、放送信号受信装置は、この特定チャンネルを所定のタイミングで所定期間選択することになっている。
そして、本発明の具体例として示す放送信号受信装置は、アップロード作業が優先されてユーザが所望とするチャンネルを選択できないという不具合、ダウンロード時間に放送信号受信装置を駆動することできないためアップデートできない等の不具合を回避するために、複数のチューナが設けられている。
以下、本発明の放送信号受信装置の具体例について図面を参照して詳細に説明する。図1は、1つのモジュールに2つのチューナを内蔵した放送信号受信装置の基本的な構成を示す。本具体例において放送信号は、特に衛星放送信号であり、放送衛星(BS:Broadcast Satellite、以下、BSと記す)及び110°通信衛星(CS:Communications Satellite、以下、CSと記す)からの12GHz帯付近のディジタル放送信号であるとする。
放送信号受信装置1は、ディジタル放送信号を受信するアンテナ2と、アンテナ2で受信したディジタル放送信号から所定の周波数帯域の信号を取り出す入力回路3と、第1チューナ5と、第2チューナ6とを備えている。入力回路3の出力信号は、分配器4によって第1チューナ5と第2チューナ6に分配される。
図1に示す放送信号受信装置1においてアンテナ2で受信された12GHz帯のディジタル放送信号は、アンテナ2に設けられたコンバータによって伝搬損により減衰した微弱な信号を適正レベルまで増幅され、例えば12GHz帯から1〜2GHz帯程度の高周波信号(RF信号)に周波数変換されて同軸ケーブルによって伝送される。入力回路3には、この高周波信号が送られる。放送信号受信装置1は、入力回路3のバンドパスフィルタ7によってディジタル放送信号から衛星放送の第1IF周波数帯域(950〜2150MHz)を取り出し、取り出した周波数帯域の信号を高周波アンプ8によって増幅する。増幅された信号は、分配器4によって2つのチューナに分配される。
図1における両チューナの構成は、説明の便宜上a,bの添字で区別して表すが、実際には同一の構成が適用できる。そのため、後段の説明ではa,bを区別しない。
第1チューナ5及び第2チューナ6は、主として、受信回路10とディジタル復調IC11とを備えている。
分配器4によって分配されたディジタル放送信号は、AGC(Auto Gain Controller)回路9を介して受信回路10内部の内部AGCアンプ12に接続される。AGC回路9は、分配後のディジタル放送信号レベルが常に一定となるように利得制御しており、内部AGCアンプ12は、ディジタル放送信号を適正レベルまで増幅している。内部AGCアンプ12で増幅されたディジタル放送信号は、ミキサ回路13,14に供給される。
ミキサ回路13,14は、内部AGCアンプ12で増幅されたディジタル放送信号の波形と、局部発振器15で生成された局部発振信号の発振振幅をそれぞれ90°移相器16によって位相変換された波形とを入力して混合して周波数コンバートし、それぞれQ信号とI信号とよばれるベースバンド信号としてベースバンドアンプ17,18を経てIC外部に出力する。各信号は、ローパスフィルタ(LPF)19,20によって不要な高周波信号成分が除去された後、ディジタル復調IC11に送られる。I/Q信号出力は、ディジタル復調IC11においてディジタルデータに変換され、必要なタイミング信号とともに出力される。
ディジタル復調IC11は、TS(トランスポートストリーム:TS)を出力し、後段の図示しないMPEG処理ブロックにデータを送るとともに、受信回路10内のPLL回路21へ制御データを送出し、水晶発振子22の基準周波数を基にプログラムされた選局周波数を設定している。また、AGC制御回路23にAGC制御電圧を出力している。
AGC制御回路23は、内部AGCアンプ12,24の直流電圧アンプを介して接続されるAGC回路9の利得を制御している。
制御部25は、各チューナ全体を統括して管理している。特に、一方のチューナの局部発振信号の周波数と他方のチューナの局部発振信号の周波数とが一致したとき、一方のPLL回路21に対して、選択された局部発振信号の周波数から変位した局部発振信号周波数を与えるための制御電圧に変更する指示を与える。なお、制御部25は、ディジタル復調IC11に組み込まれた構成になっていてもよい。また、図1には示していないが双方の制御部は、更に両チューナを統括的に制御するホストによって統括されている。
上述した回路構成によって、放送信号受信装置1は、日本のBSディジタル衛星放送であれば、8PSK〜BPSKまでの変調信号が復調できる。
なお、図1に示す放送信号受信装置1において、内部AGCアンプ12、ミキサ回路13,14、局部発振器15、90°移相器16、ベースバンドアンプ17,18、PLL回路21、AGC制御回路23からなる受信回路は、1つのICとして構成することができる。
本発明の具体例として示す放送信号受信装置1は、背景技術において説明したように、2つの受信回路が同一周波数を選局した場合に起こる特定周波数における集中的な等価C/Nの劣化を回避するために、2つの受信回路が互いに同一の周波数帯域を選択しているとき、一方の局部発振器で生成される局部発振信号の周波数を他方の局部発振器で生成される局部発振信号の周波数との間で位相ノイズが増幅されない周波数領域に変位させるようにする。
そこで、本発明の第1の具体例として、放送信号受信装置1において上述した2つの局部発振器15aと15bとで同一の局部発振周波数が選択されたとき、仮に相互干渉があった場合でも突出した等価C/N比の局所的な劣化が生じないようにPLL回路21a又はPLL回路21bの局部発振周波数を変位させる。
また、第2の具体例として、水晶発振子22の基本周波数を変位させることにより、水晶発振子22の基本周波数を基にPLL回路21によって増幅される局部発振周波数を仮に相互干渉があった場合でも突出した等価C/N比の局所的な劣化が生じないように周波数を変位させる。
一般に、局部発振器に固有な位相ノイズは、もう一方の局部発振器によって選局された周波数が±100kHz以内にあるとき等価C/N比の劣化が大きくなるため、2つの具体例において、互いの局部発振周波数の変位量が100kHz以上になるように局部発振器による出力周波数の周波数領域を変位させるような周波数変換を行う。
以下では、図2に放送信号受信装置1の局部発振器15及びPLL回路21の構成例をあげて上述した具体例について詳細に説明する。
局部発振器15は、原発振器で生成した周波数を逓倍した周波数を局部発振出力信号とするタイプの発振器であり、原発振器としての発振回路151と、所望の放送チャンネル周波数の信号を発振回路151の出力信号の高調波として取り出す高調波出力回路152と、共振回路153とを有している。局部発振器15は、発振回路151からの原発振出力信号の周波数を高調波出力回路152により逓倍して得た高調波信号を局部発振出力信号としている。共振回路153は、後述するPLL回路部21からの制御電圧により共振周波数が制御されている。
PLL回路部21から出力される制御電圧は、入力回路3及び共振回路153に送られており、この制御電圧によって局部発振器15の共振回路153の共振周波数を制御するとともに入力回路3の周波数特性が制御されている。PLL回路部21は、局部発振器15からの原発振出力信号を選局信号に応じた分周比で分周する分周器211と、この分周器211からの出力を基準周波数と比較する位相比較器212と、この位相比較器212からの出力信号を制御電圧に変換する周波数−電圧変換器213とを有している。基準周波数は、水晶発振子22より供給される。
図3には、本具体例として示す放送信号受信装置1において、2つの局部発振器15aと15bとで同一の局部発振周波数が選択されたとき、第1チューナ5に対して第2チューナ6の局部発振周波数を変位させた様子を示す。第1チューナ5の局部発振器15aと第2チューナ6の局部発振器15bにおいて同一の局部発振信号周波数f0が選択されたとき、例えば局部発振器15bにおける局部発振信号周波数を上述した±100kHz以上に該当する周波数帯域に変位するようにPLL回路21bの制御電圧が制御部25によって制御される。このとき変位された局部発振器15bの局部発振信号の周波数をf0bとする。なお、図3では局部発振器15aの局部発振信号周波数f0aはf0に等しい。
ここでは、第1チューナ5又は第2チューナ6のどちらかの局部発振信号周波数が予め固定的に変位されるように決められていてもよいし、動的に変更可能になっていてもよい。また、一般のディジタル放送信号受信装置の局部発振器は、PLL回路を用いたプログラマブル方式が採用されているため、第1チューナ5と第2チューナ6が同一の周波数を選局したときだけ、図3に示す周波数領域の変位を生じるようにPLL回路21をソフトウェア制御することもできる。
図4を用いて、第1チューナ5の局部発振信号の周波数と第2チューナ6の局部発振信号の周波数とが一致したとき、制御部25がPLL回路21を制御して一方の局部発振信号の周波数を変位させる処理を説明する。
制御部25は、ステップS1において、PLL回路21a、21bの制御電圧を監視しており、ステップS2において第1チューナ5の局部発振信号の周波数と第2チューナ6の局部発振信号の周波数とが一致したとき、ステップS3において、例えば、第1チューナ5のPLL回路21bの制御電圧を変更する。これにより、局部発振信号周波数f0bが所定領域まで変位される。このとき、仮に相互干渉があった場合でも突出した等価C/N比の局所的な劣化が生じない。
次に、本発明の第2の具体例について説明する。第2の具体例は、水晶発振子22の基本周波数を変更することにより、局部発振周波数を変位させる場合である。図5に水晶発振子22の構成を示す。図5に示す水晶発振子22は、水晶振動子221を励振するインバータ222の入出力端子に帰還用コンデンサに223及び224を接続し、グランド接地している。本水晶発振子を第1チューナ5及び第2チューナ6に適用しているが、この水晶発振子は、水晶発振周波数がコンデンサ223及び224の定数によって僅かではあるが変化させることができる。
ここで便宜的に水晶発振周波数を10MHz、局部発振周波数を1GHzとすると、PLL回路の分周比は、1000MHz/10MHz=100となる。ここで2つの水晶発振子の発振周波数に2KHzの周波数差がつくように一方のコンデンサ容量を大きくし、他方の容量を小さくすると2つの局部発振器の周波数差は、2kHz*100=200kHzとなり、ソフトウェア制御を変えることなく2つの受信回路の局部発振器の周波数領域を変位できてより簡便である。
一般に、局部発振器の周波数を100〜200kHz程度の変位させても図1に示すディジタル復調IC11は、周波数補償を実行して問題なく復調できる。
以上説明したように、本発明を適用した放送信号受信装置1は、2つのチューナが同一の局部発振周波数を選択した場合であっても各々の局部発振器の位相ノイズの劣化を起こさせることはない。したがって、放送信号受信装置1は、同一周波数を同時に受信した場合でもビットエラーレートの劣化のない良好な受信特性が得られる。特に、水晶発振子22の周波数を変位する方法にした場合、ソフトウェア的な配慮は一切必要ないため、1台のチューナを用いた従来の放送信号受信システムからの拡張も容易であり、同じソフトウェアを簡単に編集して使っても問題なく動作させることができる。
本発明の具体例として示す放送信号受信装置を説明する構成図である。 上記放送信号受信装置のPLL回路及び局部発振器を詳細に説明する構成図である。 上記放送信号受信装置において、2つの局部発振器に同一の局部発振周波数が選択されたとき、周波数変換された局部発振周波数を説明する模式図である。 第1チューナの局部発振信号周波数と第2チューナの局部発振信号周波数とが一致したとき、制御部がPLL回路を制御して一方の局部発振信号の周波数を変位させる処理を説明するフローチャートである。 上記放送信号受信装置に適用される水晶発振子を説明する構成図である。 従来の放送信号受信装置を説明する構成図である。 局部発振信号周波数に対する熱雑音を説明する図である。 従来の放送信号受信装置の一方の受信回路に発生する相互干渉のある局部発振周波数のスペクトラムを説明する図である。
符号の説明
1 放送信号受信装置、 2 アンテナ、 3 入力回路、
4 分配器、 5 第1チューナ、 6 第2チューナ、
7 バンドパスフィルタ、 8 高周波アンプ、 9 AGC回路、
10 受信回路、 11 ディジタル復調IC、 12 内部AGCアンプ、
13,14 ミキサ回路、 15 局部発振器、 16 90°移相器、
17,18 ベースバンドアンプ、 19,20 ローパスフィルタ、
21 PLL回路、 22 水晶発振子、 23 AGC制御回路、
24 内部AGCアンプ

Claims (5)

  1. 基本周波数を発振する発振子と、この発振子からの基本周波数を増幅して発振周波数が可変の局部発振信号を生成する局部発振器とディジタル放送信号搬送波信号と上記局部発振信号とを混合して周波数コンバートするミキサ回路とをそれぞれ有する少なくとも2つの同調回路と、
    上記ディジタル放送信号を入力する入力回路と、
    上記ディジタル放送信号を上記2つの同調回路に分配する分配手段と、
    上記2つの同調回路の2つの局部発振信号の周波数を制御するに際して、上記2つの同調回路が互いに同一の周波数帯域のディジタル放送信号を選択した場合にも、上記2つの局部発振信号の周波数が相互間で位相ノイズが増幅されない関係になるように、一方の同調回路の上記基本周波数に対して、他方の同調回路の上記基本周波数が予め相対的に変更設定されていることにより、上記2つの局部発振信号の周波数を相対的に変位させる周波数制御手段と、
    上記相対的に変位された局部発振信号の周波数を周波数補償して、選局された周波数帯域のディジタル放送信号を復調する復調手段と
    を備え放送信号受信装置。
  2. 上記周波数制御手段は、上記基本周波数が変更設定された各発振子からの発振信号を一定の等しい分周比で逓倍して上記各局部発振器で生成される局部発振信号の周波数差を位相ノイズが増幅されない周波数領域とする請求項1記載の放送信号受信装置。
  3. 上記周波数制御手段は、一方の局部発振器で生成される局部発振信号の周波数に対して他方の局部発振器で生成される局部発振信号の周波数を100kHz以上変位させ請求項2記載の放送信号受信装置。
  4. 上記発振子は、水晶振動子と、該水晶振動子を励振するインバータと、帰還用コンデンサとを備え、上記水晶振動子を励振するインバータの入出力端子に帰還用コンデンサを接続して接地した回路構成とするとき、上記入出力端子に接続された各コンデンサ定数を変えることによって上記一方の同調回路における発振子の基本周波数に対して他方の同調回路の発振子の基本周波数を変位させ請求項記載の放送信号受信装置。
  5. 基本周波数を発振する発振子と、この発振子からの基本周波数を増幅して発振周波数が可変の局部発振信号を生成する局部発振器とディジタル放送信号搬送波信号と上記局部発振信号とを混合して周波数コンバートするミキサ回路とをそれぞれ有す同調回路を少なくとも2つ備える放送信号受信装置における放送信号受信方法であって
    上記ディジタル放送信号を入力する入力ステップと、
    上記入力ステップにおいて入力したディジタル放送信号を各同調回路に分配する分配ステップと、
    上記2つの同調回路の2つの局部発振信号の周波数を制御するに際して、上記2つの同調回路が互いに同一の周波数帯域のディジタル放送信号を選択した場合にも、上記2つの局部発振信号の周波数が相互間で位相ノイズが増幅されない関係になるように、一方の同調回路の上記基本周波数に対して、他方の同調回路の上記基本周波数が予め相対的に変更設定されていることにより、上記2つの局部発振信号の周波数を相対的に変位させるステップと、
    上記相対的に変位された局部発振信号の周波数を周波数補償して、選局された周波数帯域のディジタル放送信号を復調する復調ステップと
    を有す放送信号受信方法。
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