JP4409033B2 - スライダー機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作用片を進退させることによって作用片に所望の動作、例えば各種のスイッチングや種々の部材の進退・出没といった動作をなさせるための、スライダー機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種の電化製品や携帯電話等の通信機器などが提供されている。これら電化製品や通信機器などでは、その小型化や操作の容易化が要求されており、これに伴い、そのスイッチング機構や部材の動作機構などについても、ワンタッチで簡単に操作できるタイプのものが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなスイッチングや動作をなす機構は従来より様々のものが提供されているものの、例えばボタンの押圧操作のみでスイッチのオン・オフ操作を可能にし、しかも電化製品や通信機器などにおいて動作をなす部材の動作を行わせることもできる機構は提供されていなかった。
【0004】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、スイッチング機構になるとともに各種部材の動作機構にもなり、しかもワンタッチの押圧操作を繰り返すことでこれらの操作を可能にする、スライダー機構を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のスライダー機構では、作用片を進退させることによって作用片に所望の動作をなさせるスライダー機構であって、
円柱状の中空部を有してなるケースと、
前記作用片を有し、前記ケースの中空部内に進退可能に収納された略円筒状の作用筒と、
動作片を有し、前記ケースの中空部に進退可能かつ回転可能に収納されて該動作片が押圧されることにより前記作用筒に動作をなさせるための動作体と、
前記ケース内に配設された作用筒をその動作位置側から初期位置側に向けて付勢する第1の付勢部材と、前記ケース内に配設された動作体をその動作位置側から初期位置側に向けて付勢する第2の付勢部材と、を備えてなり、
前記ケースには、前記作用筒の進退方向に沿って延びて前記作用片を進退可能に突出させる長孔と、前記動作片をケースの外に突出させるための開口と、中空部に連通する係止孔とが形成され、かつ、中空部の内面にその周方向に沿って連続したカム溝が形成され、
前記作用筒には、その作用片が動作位置に前進した際前記ケースの係止孔に係止する係止突起を有した係止片が、該作用筒に対して弾性変形可能に設けられ、
前記動作体は、円筒状に形成された動作本体と、この動作本体の後端側に設けられた前記動作片と、作用筒をその初期位置側から動作位置側へ押圧する押圧部とを備え、動作本体の外周面に前記カム溝内に移動自在に係合する係合突起を有するとともに、該動作本体の先端部に周方向に沿って該周方向の一部に突出した突出縁を有してなり、
前記カム溝は、前記動作片が押圧された際、係合突起を案内して動作本体をケースの中空部の内面の周方向に回転させつつ作用筒を伴わせた状態で動作体を前進させ、動作位置側に移動した作用筒がその係止片の係止突起を前記ケースの係止孔に係合させた後、押圧力が解除された際、前記第2の付勢部材による付勢力により該動作体を後退させて前記作用筒への押圧を解除させ、前記係止突起を係止孔に係止させるとともに、前記係合突起を停止部に係止させて動作体の後退を停止させ、かつ、この状態から再度前記動作片が押圧された際、係合突起を案内して動作本体をケースの中空部の内面の周方向にさらに回転させつつ前進させ、動作本体の前記突出縁で前記作用筒の係止片を押圧して該係止片の係止突起の係止孔への係止を係止片の弾性変形により解除させ、その状態から動作片への押圧力が解除されることにより、前記第2の付勢部材による付勢力によって動作体を、また第1の付勢部材による付勢力によって作用筒をそれぞれ後退させ、作用筒の作用片も初期位置に後退させる形状となっていることを前記課題の解決手段とした。
【0006】
このスライダー機構によれば、動作片を押圧することにより、係合突起がカム溝に案内されることによって動作本体がケースの中空部の内面の周方向に回転しつつ動作体が前進する。このとき、動作体に伴われて動作位置側に移動した作用筒はその係止片の係止突起を前記ケースの係止孔に係合させる。この後、押圧力が解除された際、前記第2の付勢部材による付勢力によって該動作体が後退して前記作用筒への押圧が解除され、これにより前記係止突起が係止孔に係止して作用筒が動作位置に固定され、また、前記係合突起がカム溝の停止部に係止して動作体の後退が停止し、動作体の位置も固定される。
【0007】
この状態から再度動作片を押圧すると、係合突起がカム溝に案内されることによって動作本体がケースの中空部の内面の周方向にさらに回転しつつ前進し、その突出縁で前記作用筒の係止片を押圧する。すると、該係止片の係止突起の係止孔への係止が係止片の弾性変形によって解除される。そして、この状態から動作片への押圧力が解除されることにより、前記第2の付勢部材による付勢力によって動作体が、また第1の付勢部材による付勢力によって作用筒がそれぞれ後退し、作用筒の作用片も初期位置に後退する。
したがって、動作片への押圧操作を単純に繰り返すことにより、作用片を初期位置から動作位置に前進させ、さらに動作位置から初期位置に後退させることが可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明のスライダー機構の一実施形態例を示す外観図、図2は図1に示したスライダー機構の分解斜視図、図3は同じく図1に示したスライダー機構の組み立てた状態における内部構成を示す側断面図である。
【0009】
図1、図2、図3において符号1はスライダー機構であり、このスライダー機構1は、作用片2を進退させることによってこの作用片2に所望の動作、例えば各種のスイッチングや種々の部材の進退・出没といった動作をなさせるためのものである。
【0010】
スライダー機構1は、図2、図3に示すように円柱状の中空部を有し、外形が四角柱状のケース3と、前記作用片2を有した略円筒状の作用筒4と、動作片5を有する動作体6と、ケース3内に配設された作用筒4をその動作位置側から初期位置側に向けて付勢する第1の付勢部材7と、同じくケース3内に配設された動作体6をその動作位置側から初期位置側に向けて付勢する第2の付勢部材8とを備えてなるものである。
【0011】
ケース3は、図2に示すように中空部を有する一対のケース部材、すなわち本例では円柱状の中空部を有する有底筒状で外形が四角柱状のケース本体9と有底円筒上の蓋体10とからなるもので、ケース本体9の開口部側に蓋体10が嵌め込まれて結合されることにより、一体化したものである。ケース本体9には、図3に示すように開口部側の端縁部にその周方向に沿って凹部11が形成されており、この凹部11が蓋体10を嵌め込ませるための嵌合部となっている。
【0012】
また、このケース本体9には、前記凹部11における段差部12が、該ケース本体9の内周面を展開した場合にW字状となるように凹凸が形成されている。一方、蓋体10の端縁も、図2に示したようにその内周面を展開した場合に、前記段差部12に対応したW字状となるように凹凸が形成されている。そして、ケース本体9の凹部11に蓋体10が嵌め込まれた際、図3に示したように前記段差部12と蓋体10の端縁とは突き合わされることなく、それぞれの凹凸形状を対応させて対向した状態で、所定の間隙をあけて配置されている。
【0013】
このような構成のもとに、ケース本体9の段差部12と蓋体10の端縁との間(すなわちケース本体9と蓋体10との端縁部間)には溝が形成されることになり、これによってケース3は、その内周面に、展開した状態で図4、図5に示すようにW字状のカム溝13を形成したものとなっている。ここで、このカム溝13には後述するように動作体6の係合突起が移動自在に係合するようになっているが、この係合突起の移動方向については、図4、図5中矢印で示すように一方通行となるように形成されている。なお、ケース本体9に蓋体10を嵌め込む際の位置決めについては、図示しないものの、例えばケース本体9に切欠を設け、かつ蓋体10に位置決めピンを設けておき、位置決めピンを切欠に係止させることで行うことができる。
【0014】
また、このケース3には、ケース本体9の側面にその長辺方向に沿って長孔14が形成されており、この長孔14を形成した面と反対の側の面にはケース3の中空部に連通する係止孔15が形成されている。長孔14は、前記作用筒4の作用片2を図1中矢印Aで示ように長孔14の長さ方向に進退させるためのものである。係止孔15は、矩形の開口形状を有するもので、後述するように作用筒4の係止片の係止突起を係止させるためのものである。さらに、ケース3の後端面、すなわち蓋体10の底面には、図3に示すように動作体6の動作片5をケース3の外に突出させるための開口16が形成されている。
【0015】
作用筒4は、前記ケース3の中空部内に進退可能に収納されたもので、図2に示したように大径部17と小径部18とが一体に形成されてなるものであり、大径部17の外周部に取付ピン19が取りつけられ、さらにこの取付ピン19の穴部(図示略)に作用片2が取りつけられることにより、作用片2を有したものとなっている。また、この作用筒4には、前記取付ピン19、作用片2が取りつけられた箇所と反対の側に、その小径部18から大径部17にかけて係止片20が形成されている。
【0016】
この係止片20は、作用筒4の側壁がコ字状に切り欠かれてなるもので、図3に示すように可動端となるその先端部には係止突起21が外側に突出した状態で形成されている。ここで、この係止片20は、作用筒4全体が硬質の合成樹脂によって形成されていることにより、弾性変形可能に形成されたものとなっている。また、この係止片20には、図3に示すように係止片20の外面における、係止突起21の近傍部に、膨出部22が形成されている。なお、係止片20は、図3に示した状態では、係止突起21がケース3の内面に当接していることにより、その可動端となる係止突起21側が内側に向かって弾性変形した状態となっている。
また、この作用筒4には、その大径部17側の内面に、ほぼその周方向に沿って中空部内に突出してなる固定部23が形成されている。
【0017】
動作体6は、図2、図3に示したように円筒状に形成された動作本体24と、この動作本体24の後端側に設けられた前記動作片5と、作用筒4をその初期位置側から動作位置側へのみ押圧する押圧部25(図3参照)と、前記作用筒4の内部に挿通される挿通軸26とから構成されたものである。ここで、押圧部25は本例では動作本体24の後端側の開口を塞ぐ蓋となっており、この蓋からなる押圧部25に、動作片5および挿通軸26がそれぞれ一体に形成されている。なお、動作片5には、必要に応じてその後端部に化粧カバー(図示せず)が取り着けられるようになっている。
【0018】
動作本体24には、その外周面に係合突起27が形成されており、またその先端部(挿通軸26の先端側の端部)には、突出縁28が周方向に沿って突出した状態に形成されている。ここで、係合突起27は、前記カム溝13内に移動自在に係合するものとなっている。動作本体24の突出縁28は、動作本体24を展開した状態で、図4、図5に示すように台形形状をしたものとなっており、動作本体24の先端側の周縁全体の、半分よりわずかに少ない範囲にわたって形成されたものである。また、前記係合突起27は、突出縁28と突出していない縁部とが形成する境界部のうちの一方の中側(動作片5側)に形成されたものとなっている。なお、これら係合突起27と突出縁28とは、図3に示した初期状態においては、作用筒4の係止片20とほぼ反対の側に位置するようになっている。
【0019】
第1の付勢部材7、第2の付勢部材8は、本例ではいずれもコイルバネによって形成されている。第1の付勢部材7は、図3に示すようにケース本体9の開口側と反対の側において開口を塞ぐ端面と、作用筒4内の前記固定部23との間に配置されたもので、作用筒4をケース3の蓋体10側に付勢するようになっている。なお、動作体6の挿通軸26は、この第1の付勢部材7の内部に挿通せしめられている。第2の付勢部材8は、作用筒4の固定部23と動作体6の押圧部25との間に配置されたもので、動作体6をケース3の蓋体10側に付勢するようになっている。
【0020】
これら第1の付勢部材7と第2の付勢部材8との付勢力は、第1の付勢部材7の付勢力の方が第2の付勢部材8より大きいものとなっている。したがって、図3に示した状態においては、第1の付勢部材7の付勢力によって作用筒4はケース3の後端側(蓋体10側)に押圧され、動作体6を介して蓋体10に当接するようになっている。
【0021】
次に、このような構成のスライダー機構の動作を説明する。
まず、図1中実線で示すように作用片2が初期位置にあるときには、図3に示すように作用筒4、動作体6はいずれもケース3の後端側に位置している。このとき、図4に示す展開図に示すように、係合突起27は展開された状態でW字状となるカム溝13の初期位置、すなわちP位置にある。
【0022】
この初期状態から動作状態(例えばスイッチ・オン)にするべく、図1中実線に示す動作片5の後端を例えば指で押圧すると、動作片5に押された動作本体24は、図6(a)に示すように作用筒4を伴った状態で前進する。この間、動作本体24の係合突起27は図4(a)に示すようにQ位置に至ってこれ以上前進できなくなる。ここで、動作本体24が前進した際、該動作本体24はその係合突起27がカム溝13に案内されることにより、ケース3の中空部をその周方向(本例では動作片5側から見て時計周り方向)に90°回転する。
【0023】
このようにして動作本体24が前進しつつ回転すると、これに押圧されて伴われ、動作位置側に移動した作用筒4は、図6(a)に示したようにその係止片20の係止突起21を係止片20の弾性復帰によって前記ケース3の係止孔15に係合させる。なお、このような動作本体24の移動は、図4の展開図で示すと、図4中実線で示す位置から二点鎖線で示す位置に移動することになる。したがって、動作本体24の突出縁28は、作用筒4の係止片20の膨出部22に接することなく、動作本体24の突出していない縁部が、膨出部22の手前に至ってここで停止することになる。
【0024】
動作本体24が前進できなくなり、したがって操作者が動作片5への押圧をやめると、動作体6は第2の付勢部材8の付勢力によって後退させられ、図6(b)に示すように蓋体10側に後退する。この間、動作本体24の係合突起27は図5に示すようにR位置に至ってこれ以上後退できなくなる。なお、動作本体24が後退した際にも、動作本体24はその係合突起27がカム溝13に案内されることにより、ケース3の中空部をその周方向にさらに90°回転する。 このようにして動作本体24が後退すると、作用筒4は第1の付勢部材7の付勢力によって蓋体10側に付勢され、これにより係止突起21が係止孔15にしっかりと係止する。そして、これにより作用片2が図1中二点鎖線で示す動作位置に至って所望の動作、例えばスイッチ・オンをなす。
【0025】
このようにして所望の動作を行わせた後、初期状態(例えばスイッチ・オフ)に戻したいときには、再度動作片5を押圧する。すると、動作片5に押された動作本体24は、図6(c)に示すように再度前進する。そして、動作本体24の係合突起27は、図5中二点鎖線で示すようにS位置に至ってこれ以上前進できなくなる。なお、この動作本体24の前進の際にも、該動作本体24はその係合突起27がカム溝13に案内されることにより、ケース3の中空部をその周方向にさらに90°回転する。
【0026】
このとき、動作本体24の移動は、図5に示したように、図5中実線で示す位置から二点鎖線で示す位置に移動することになる。したがって、動作本体24の突出縁28は、作用筒4の係止片20の膨出部22を押圧してこれの下に入り込み、図6(c)に示したように係止片20をはね上げて弾性変形させ、結果として係止突起21の係止孔15への係止を解除させるようになる。
【0027】
このようにして動作本体24が前進できなくなり、したがって操作者が動作片5への押圧を再度やめると、作用筒4は第1の付勢部材7の付勢力によって後退させられ、動作体6もこれに伴われて後退させられる。そして、図3に示したように蓋体10側に後退して初期位置(初期状態)に戻り、作用片2も図1中実線で示した初期位置に復帰し、所望の動作、例えばスイッチ・オフをなす。この間、動作本体24の係合突起27は図4に示すようにP位置に戻ってこれ以上後退できなくなり、また、この動作本体24の後退の際にも、動作本体24はケース3の中空部をその周方向にさらに90°回転する。したがって、係合突起27、すなわち動作本体24は2回の押圧操作により、360°、つまり一回転したものとなる。
なお、このような動作については、動作片5の押圧を単純に行うことによって繰り返すことができるのはもちろんである。
【0028】
このようなスライダー機構1にあっては、ワンタッチの押圧操作を繰り返すことで作用片2に所望の動作、例えば各種のスイッチングや種々の部材の進退・出没といった動作をなさせることができ、したがって家電製品や通信機器の部品として広範囲の用途を持つものとなる。
【0029】
図7(a)〜(d)は本発明のスライダー機構の他の実施形態例を示す図であり、これらの図において符号30はスライダー機構である。このスライダー機構30が図2、図3に示したスライダー機構1と異なるところは、主に動作体31の構造にある。すなわち、図7(a)〜(d)に示したスライダー機構30において動作体31は、動作本体24と、この動作本体24の後端側に設けられた前記動作片5と、作用筒32をその初期位置側から動作位置側へのみ押圧する押圧部25とからなっており、挿通軸26を有しないものとなっている。ただし、本例の動作本体24にあっては、図3に示した動作本体24に比べその高さ(長さ)が高く(長く)なっており、作用筒32を安定して保持するようになっている。
【0030】
一方、作用筒32は、前記動作本体24が高く(長く)なっているのに伴い、その小径部18の長さが図3に示した作用筒4に比べ長くなっており、その分大径部17の長さが短くなっている。また、作用筒32の中空部内に設けられた固定部33は、作用筒32の開口部から見てD字状になっており、円形から一部切り欠かれた形状になっている。すなわち、このような切欠部分を設けることにより、係止片20の弾性変形を干渉しないようにしているのである。また、この例では、係止片20は作用筒32の先端側に移動して形成されたものとなっている。
【0031】
このような構成のスライダー機構30を動作させるにも、先の例のスライダー機構1と全く同じ操作で行うことができる。
すなわち、まず、図7(a)に示すように作用筒32、動作体31がいずれも初期位置にある状態から、動作状態(例えばスイッチ・オン)にするべく、動作片5の後端を押圧する。すると、動作片5に押された動作本体24は、図7(b)に示すように作用筒32を伴った状態で前進する。なお、この間の動作本体24の係合突起27の動作、およびこれに伴う動作本体24の回転動作は、図4、さらには図5に示した先の例と同一であり、したがってその説明は省略する(以下同様)。
【0032】
このようにして動作本体24が前進すると、これに押圧されて伴われ、動作位置側に移動した作用筒32は、その係止片20の係止突起21を係止片20の弾性復帰によって前記ケース3の係止孔15に係合させる。そして、動作本体24が前進できなくなり、動作片5への押圧をやめると、動作体6は第2の付勢部材8の付勢力によって後退させられ、図7(c)に示すように蓋体10側に後退する。
【0033】
このようにして動作本体24が後退すると、作用筒34は第1の付勢部材7の付勢力によって蓋体10側に付勢され、これにより係止突起21が係止孔15にしっかりと係止する。そして、これにより作用片2が図1中二点鎖線で示す動作位置に至って所望の動作、例えばスイッチ・オンをなす。
【0034】
このようにして所望の動作を行わせた後、初期状態(例えばスイッチ・オフ)に戻したいときには、再度動作片5を押圧する。すると、動作片5に押された動作本体24は、図7(d)に示すように再度前進し、先の例と同様にしてその突出縁28が、係止片20の膨出部22を押圧してこれの下に入り込み、係止片20をはね上げて弾性変形させ、係止孔15への係止を解除させる。
【0035】
そして、動作片5への押圧を再度やめると、作用筒32は第1の付勢部材7の付勢力によって後退させられ、動作体31もこれに伴われて後退させられ、図7(a)に示したようにそれぞれ初期位置(初期状態)に戻り、作用片2も図1中実線で示した初期位置に復帰して所望の動作、例えばスイッチ・オフをなす。
なお、このような動作について、動作片5の押圧を単純に行うことによって繰り返すことができるのは先の例と同じである。
【0036】
なお、前記実施形態例では、第1の付勢部材7、第2の付勢部材8をコイルスプリングによって形成したが、本発明はこれに限定されることなく、板ばねなどの公知の付勢部材によってこれら付勢部材を構成してもよい。
また、前記実施形態例では作用片2を一つ設けたが、ニ以上の動作(例えばスイッチング)を本発明のスライダー機構で同時に行わせたい場合などでは、作用片を複数設け、これらにそれぞれ独立して動作をさせるようにすればよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のスライダー機構は、ワンタッチの押圧操作を繰り返すことで作用片に所望の動作、例えば各種のスイッチングや種々の部材の進退・出没といった動作をなさせることができる。したがって、例えば作用片を電気接点(コネクター)とすることによって家電製品など各種の機器のスイッチ(スイッチング機構)とすることができ、また、カメラ設置型の携帯電話において作用片にCCDカメラを固定しておくことにより、このカメラの出没機構とすることもできる。よって、本発明のスライダー機構は家電製品や通信機器の部品として広範囲の用途を持つものとなり、また、これらに用いられた場合にその操作性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスライダー機構の一実施形態例を示す外観図である。
【図2】 図1に示したスライダー機構の分解斜視図である。
【図3】 図1に示したスライダー機構の組み立てた状態における内部構成を示す側断面図である。
【図4】 ケースの内周面と作用筒と動作本体とを展開した状態でその動作を説明するための図である。
【図5】 ケースの内周面と作用筒と動作本体とを展開した状態を示す図であり、図4に続く動作を説明するための図である。
【図6】 (a)〜(c)は図1に示したスライダー機構の動作を順に説明するための側断面図である。
【図7】 (a)〜(d)は本発明のスライダー機構の他の実施形態例の内部構成を示す図であり、その動作を順に示す側断面図である。
【符号の説明】
1,30 スライダー機構
2 作用片
3 ケース
4,32 作用筒
5 動作片
6,31 動作体
7 第1の付勢部材
8 第2の付勢部材
9 ケース本体
10 蓋体
13 カム溝
14 長孔
15 係止孔
16 開口
20 係止片
21 係止突起
24 動作本体
25 押圧部
26 挿通軸
27 係合突起
28 突出縁

Claims (3)

  1. 作用片を進退させることによって作用片に所望の動作をなさせるスライダー機構であって、
    円柱状の中空部を有してなるケースと、
    前記作用片を有し、前記ケースの中空部内に進退可能に収納された略円筒状の作用筒と、
    動作片を有し、前記ケースの中空部に進退可能かつ回転可能に収納されて該動作片が押圧されることにより前記作用筒に動作をなさせるための動作体と、
    前記ケース内に配設された作用筒をその動作位置側から初期位置側に向けて付勢する第1の付勢部材と、前記ケース内に配設された動作体をその動作位置側から初期位置側に向けて付勢する第2の付勢部材と、を備えてなり、
    前記ケースには、前記作用筒の進退方向に沿って延びて前記作用片を進退可能に突出させる長孔と、前記動作片をケースの外に突出させるための開口と、中空部に連通する係止孔とが形成され、かつ、中空部の内面にその周方向に沿って連続したカム溝が形成され、
    前記作用筒には、その作用片が動作位置に前進した際前記ケースの係止孔に係止する係止突起を有した係止片が、該作用筒に対して弾性変形可能に設けられ、
    前記動作体は、円筒状に形成された動作本体と、この動作本体の後端側に設けられた前記動作片と、作用筒をその初期位置側から動作位置側へ押圧する押圧部とを備え、動作本体の外周面に前記カム溝内に移動自在に係合する係合突起を有するとともに、該動作本体の先端部に周方向に沿って該周方向の一部に突出した突出縁を有してなり、
    前記カム溝は、前記動作片が押圧された際、係合突起を案内して動作本体をケースの中空部の内面の周方向に回転させつつ作用筒を伴わせた状態で動作体を前進させ、動作位置側に移動した作用筒がその係止片の係止突起を前記ケースの係止孔に係合させた後、押圧力が解除された際、前記第2の付勢部材による付勢力により該動作体を後退させて前記作用筒への押圧を解除させ、前記係止突起を係止孔に係止させるとともに、前記係合突起を停止部に係止させて動作体の後退を停止させ、かつ、この状態から再度前記動作片が押圧された際、係合突起を案内して動作本体をケースの中空部の内面の周方向にさらに回転させつつ前進させ、動作本体の前記突出縁で前記作用筒の係止片を押圧して該係止片の係止突起の係止孔への係止を係止片の弾性変形により解除させ、その状態から動作片への押圧力が解除されることにより、前記第2の付勢部材による付勢力によって動作体を、また第1の付勢部材による付勢力によって作用筒をそれぞれ後退させ、作用筒の作用片も初期位置に後退させる形状となっていることを特徴とするスライダー機構。
  2. 前記動作体には、前記作用筒の内部に挿通される挿通軸が設けられてなることを特徴とする請求項1記載のスライダー機構。
  3. 前記中空部を有するケースは、中空部を有する一対のケース部材が結合されることにより、これらの端縁部間に前記カム溝が形成されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載のスライダー機構。
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