JP4407989B2 - 封筒給紙装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスタが巻き込まれる版胴に封筒を印刷媒体として給紙する封筒給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、図7及び図8を参照し、印刷装置の概要について説明する。図7は版胴と印圧ローラとの間に封筒を給紙する状態を示す説明図、図8は封筒の平面図である。
【0003】
この印刷装置100は、版胴101と、この版胴101に接離可能に設けられた印圧ローラ102とを主要な構成としている。版胴101は、詳しくは図示しないが、多孔質円筒体の外周に樹脂或いは金属製のメッシュスクリーンを複数枚巻き付け、多孔質円筒体の両端にフランジを固定することにより形成されている。この版胴101の内部にはインキをメッシュスクリーンの外側に滲み出させるインキ供給装置が設けられ、外周の一部には製版されたマスタ103の一端をクランプするクランパ104が設けられている。
【0004】
このような印刷装置100では、版胴101の回転位置に合わせて版胴101と印圧ローラ102との間に印刷媒体(図示例は封筒S)を給紙し、回転する版胴101に封筒Sを印圧ローラ102で圧接することにより、版胴101内のインキを版胴101のスクリーン及びマスタ103に形成したドット(穿孔)から滲み出させて封筒S上に転写することで印刷がなされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
印刷媒体としての封筒Sは単票と異なり平らにはなり難い。すなわち、封筒Sは図8に示すように、紙を扁平な袋状に折り畳み、紙の合わせ面を糊付けすることにより形成されているために厚さが一定になり難い。特に封筒Sの角部Saは紙が合わされ糊付けされているため、厚くかつ硬くなる。
【0006】
したがって、図7に示すように、封筒Sの角部Saが版胴101側に折れ曲がっていると、何枚もの封筒Sを給紙するうちにその硬い角部Saで薄いマスタ103に傷をつけてしまうことがある。マスタ103が傷により破れると版胴101の内部からインキが洩れ、封筒Sや版胴101の周囲を汚すなどの問題が発生する。
【0007】
本発明は、印刷媒体として封筒を用いる場合に、版胴上のマスタの破損を防止し得る封筒給紙装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、製版されたマスタが巻き付けられる版胴に向けて封筒を印刷媒体として案内する封筒搬送路と、前記封筒搬送路に配置されて前記封筒を搬送する封筒搬送部材と、前記封筒搬送路に配置されて前記封筒の少なくとも角部を潰し又は前記版胴の表面から離反させる方向に折り曲げる押圧機構と、を備える。
【0009】
したがって、封筒を版胴に向けて給紙するときに、封筒の硬い角部が版胴上のマスタに傷をつけることがない。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記押圧機構は、前記封筒の搬送中にその封筒の両側端部を連続的に挟持するように設けられている。
【0011】
したがって、封筒を版胴に向けて給紙するときに、封筒の角部を含む両側端部を潰し又は折り曲げることが可能となる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記押圧機構は、前記封筒の両側端部を挟持する対の押圧ローラにより構成されている。
【0013】
したがって、押圧ローラを連続回転させることで、封筒の角部を含む両側端部を潰し又は折り曲げることが可能となる。
【0014】
請求項4記載発明は、請求項1記載の発明において、前記押圧機構は、前記封筒の搬送過程で前記角部が到達したタイミングで駆動されて前記封筒の前記角部を挟持するように設けられている。
【0015】
したがって、封筒を版胴に向けて給紙するときに、封筒の角部のみを潰し又は折り曲げることが可能となる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の発明において、前記封筒のサイズに応じて前記押圧機構の位置を変更する押圧位置変更手段を備える。
【0017】
したがって、封筒のサイズに応じて押圧機構の位置を変更し、封筒を版胴に向けて給紙するときに、封筒の角部を潰し又は折り曲げることが可能となる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記封筒の幅寸法に対応して移動自在に支持されたサイドフェンスを有する封筒給紙台を備え、前記押圧位置変更手段は、前記サイドフェンスの移動動作を前記押圧機構に伝達するように構成されている。
【0019】
したがって、封筒のサイズに応じて封筒給紙台のサイドフェンスと押圧機構とを同時に移動させることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図4に基いて説明する。図1は縦断側面図、図2はサイドフェンスの間隔を調整する間隔調整機構の構造を示す一部の縦断側面図、図3はその間隔調整機構及び押圧機構の位置を変更する押圧位置変更手段の構成を示す説明図、図4は電気的接続構造を示すブロック図である。なお、図3は駆動力の伝達経路を理解し易くするために各部を同一平面上に展開して示している。
【0021】
図1に示すように、一部しか図示しないが、印刷装置1の装置本体2の内部には、ピックアップローラ3と、給紙ローラ4と、一対のレジストローラ5とが設けられている。ピックアップローラ3と給紙ローラ4とは互いにベルト6により連結され、図示しない給紙モータにより駆動されるように構成されている。給紙ローラ4には封筒Sや他の印刷媒体の重送を防止する分離パッド7が圧接され、この分離パッド7とレジストローラ5との間には封筒Sや他の印刷媒体を案内する案内板8が設けられている。分離パッド7の下方には前面板9が設けられている。
【0022】
そして、レジストローラ5の下流側に、それぞれ図示しないが版胴やこれに接離される印圧ローラを配置するとともに、版胴に巻き付けられた使用済みのマスタを排版する排版装置、新規にマスタを製版する製版装置等を配置することにより、印刷装置1が構成される。
【0023】
この印刷装置1の背面側には封筒給紙装置10が装着されている。以下、封筒給紙装置10の構成について説明する。11は昇降自在に設けられた封筒給紙台で、この封筒給紙台11には、多数枚の封筒Sを載置する封筒搬送路としての封筒載置面12が印刷装置1に向かうに従い下方に傾斜する状態で形成され、この封筒載置面12から前述のピックアップローラ3に向かう封筒搬送路13が形成されている。また、封筒給紙台11には、ダイアル14の操作により封筒Sの幅方向に移動する左右一対のサイドフェンス15、封筒載置面12に載置された封筒Sの前端を揃える前面板16、この前面板16に沿って上下動自在に設けられて封筒Sを下方に押圧する錘17、ダイアル18の操作により最下層の封筒Sに対する分離圧を可変する分離パッド19等が設けられている。
【0024】
さらに、封筒給紙台11には、封筒載置面12の下方に配置された封筒搬送部材としての搬送ベルト20、封筒搬送路13を間にして対向配置された封筒搬送部材としての搬送ローラ21,22、封筒載置面12の下方に配置された封筒有無センサ23、封筒載置面12から引き出された封筒Sの先端及び後端を検知する封筒位置検知センサ24、封筒Sの先端位置を検知する封筒位置検知センサ25が配置されている。
【0025】
前述した搬送ベルト20は一対のプーリ26,27に巻回されている。そして、一方のプーリ26は電磁クラッチ28と伝動ベルト29とを介して封筒送りステッピングモータ30に連結されている。この封筒送りステッピングモータ30には前述した搬送ローラ21が伝動ベルト31を介して連結されている。さらに、封筒給紙台11には、封筒Sをピックアップローラ3に圧接する従動ローラ32と、封筒載置面12上の封筒Sを搬送ベルト20側に吸着する吸着ファンモータ33とが設けられている。
【0026】
さらに、封筒給紙台11には、封筒搬送路13に配置されて封筒Sの角部Sa(図7及び図8参照)を潰し又は版胴101(図7参照)の表面から離反させる方向に折り曲げる押圧機構34が設けられている。この押圧機構34は、封筒搬送路13を間にして対向する押圧ローラ35,36により形成され、下方の押圧ローラ35は伝動ベルト37により搬送ローラ21に連結されている。
【0027】
次に、図2及び図3を参照し、サイドフェンス15の間隔を調整する間隔調整機構38について説明する。この間隔調整機構38は、前述したダイアル14と一体に回転する傘歯車39と、この傘歯車39に噛合された傘歯車40と、この傘歯車40と一体に回転するリードスクリュウ41とを有している。そして、このリードスクリュウ41には、図3に示すように中央部を振り分けに向きが異なるねじ41a,41bが形成され、これらのねじ41a,41bに左右のサイドフェンス15の基部が螺合されている。すなわち、ダイアル14を操作してリードスクリュウ41を一方に回転させることによりサイドフェンス15が互いに離反する方向に移動し、リードスクリュウ41を他方向に回転させることによりサイドフェンス15が互いに接近する方向に移動するように構成されている。
【0028】
図3に示すように、押圧機構34を構成する対をなす押圧ローラ35,36は、封筒Sの両側端部Sbに位置するように左右に分けて二組設けられている。本実施の形態では、押圧ローラ35,36は、封筒Sを挟持したときに、その封筒Sの両側端部Sbを下側に折り曲げることができるテーパー形状に形成されている。この場合の封筒Sの折り曲げ方向とは、図7で示した版胴101の表面から封筒Sの両側端部Sbを離反させる方向である。
【0029】
また、下側の二つの押圧ローラ35はフランジ35aと溝35bとを有し、角軸42と一体に回転自在であって軸方向には移動自在に角軸42に嵌合されている。上側の二つの押圧ローラ36はフランジ36aを有し、角軸43にその角軸43と一体に回転自在であって軸方向には移動自在に嵌合されている。上側の押圧ローラ36のフランジ36aは下側の押圧ローラ35の溝35bに嵌め込まれている。下側の押圧ローラ35と一体に回転する角軸42の一端にはギヤ44とプーリ45とが固定的に嵌合され、このプーリ45には前記搬送ローラ21の回転力を受けるために伝動ベルト37が巻回されている。上側の押圧ローラ36と一体に回転する角軸43の一端にはギヤ44に噛合されたギヤ46が固定的に嵌合されている。角軸43の両端を軸支する軸受47はスプリング48により下方に付勢され、これにより押圧ローラ36は押圧ローラ35に圧接されている。
【0030】
そして、押圧ローラ35,36の位置を封筒Sの幅サイズに応じて移動させる押圧位置変更手段49が設けられている。この押圧位置変更手段49は、リードスクリュウ50と、このリードスクリュウ50に螺合された二つのスライダ51とよりなる。このリードスクリュウ50には中央部を振り分けにして向きが異なるねじ50a,50bが形成され、これらのねじ50a,50bにスライダ51が螺合されている。したがって、リードスクリュウ50を一方向に回転させることにより二つのスライダ51が互いに離反する方向に移動し、リードスクリュウ50を他方向に回転させることによりスライダ51が互いに接近する方向に移動する。これらのスライダ51には押圧ローラ35のフランジ35aが嵌め込まれ、押圧ローラ35の溝35bには押圧ローラ36のフランジ36aが嵌め込まれているため、スライダ51が移動すると押圧ローラ35,36が同方向に移動するように構成されている。
【0031】
本実施の形態においては、押圧位置変更手段49が有するリードスクリュウ50の一端にはプーリ52が固定的に嵌合され、サイドフェンス15を移動させるリードスクリュウ41の一端にはプーリ53が固定的に嵌合され、これらのプーリ52,53にはベルト54が巻回されている。
【0032】
なお、リードスクリュウ41,50と角軸42との両端を軸支する軸受55,56,57は封筒給紙台11のサイドフレーム58に支持されている。
【0033】
次に、図4を参照して電気的接続構造について説明する。60は封筒給紙制御装置で、これは図示しないがCPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータであり、封筒給紙台11に設けた電源スイッチ61、封筒有無検知センサ23、封筒位置検知センサ24,25の入力状態を認識し、プログラムに従って封筒給紙台11を昇降させる昇降モータ62、封筒送りステッピングモータ30、吸着ファンモータ33、電磁クラッチ28等の動作を制御する。
【0034】
このような構成において、印刷媒体として封筒Sを使用するときは、封筒載置面12の上に封筒Sを載置し、ダイアル14を操作してリードスクリュウ41を回転させることによりサイドフェンス15を封筒Sの幅サイズに合わせて移動させる。このときのリードスクリュウ41の回転はベルト54によりリードスクリュウ50に伝達され、スライダ51が移動するため、封筒Sの両側の幅サイズに合わせて左右二組の押圧ローラ35,36が移動する。そして、封筒載置面12上の最下位の封筒Sと搬送ベルト20との摩擦力を増すために最上位の封筒Sの上に錘17をセットする。また、必要に応じてダイアル18を操作し、分離パッド19の上下方向の位置を調整し、封筒給紙のための最適な分離圧に合わせる。
【0035】
そして、印刷装置1側の電源スイッチ(図示せず)をオンにすると、封筒給紙装置10側では封筒有無検知センサ23の検知信号から封筒Sの有無を認識し、封筒Sがセットされていると認識したときに、昇降モータ62を駆動して封筒給紙台11を上昇させる。この上昇動作制御は、封筒給紙台11が所定の高さまで上昇した状態を図示しない上昇位置検知センサの信号により認識したときに停止する。この封筒給紙台11の上昇により従動ローラ32がピックアップローラ3に圧接される。
【0036】
ここで、封筒給紙装置10側の電源スイッチ61をオンにすると、封筒有無検知センサ23の検知信号から封筒Sの有無を再び認識した後に、電磁クラッチ28と封筒送りステッピングモータ30と吸着ファンモータ33とを駆動する。これにより、搬送ベルト20と搬送ローラ21,22と押圧ローラ35,36とが回転し、封筒載置面12上の封筒Sが搬送ベルト20により封筒搬送路13に引き出され、続いて搬送ローラ21,22により搬送される。この搬送過程で上流側の封筒位置検知センサ24の上を封筒Sの先端が通過するときに封筒位置検知センサ24の検知信号が切り替わるので、その検知信号が切り替わった時点を基準にして封筒送りステッピングモータ30の駆動パルスをカウントし、その駆動パルスが所定パルスに達したときに電磁クラッチ28を切る。これは封筒Sの先端を下流の搬送ローラ21,22に受け渡したときに搬送ベルト20を停止させ、後続の封筒Sが連続して引き出されることを回避するためである。
【0037】
続いて、この搬送の過程で下流側の封筒位置検知センサ25の上を封筒Sの先端が通過するときに封筒位置検知センサ25の検知信号が切り替わるので、その検知信号が切り替わった時点を基準にして、なおも封筒送りステッピングモータ30を所定パルスだけ駆動すると、その所定パルスに対応する距離L(図1参照)だけ封筒Sが送られて停止する。この停止位置が印刷装置1に対する正しい給紙開始位置である。
【0038】
また、封筒Sの搬送過程では、封筒Sの両側端部Sbが押圧ローラ35,36により版胴の表面から離反する方向に折り曲げられる。
【0039】
印刷装置1側でスタートキーを押圧すると印刷が開始され、ピックアップローラ3と給紙ローラ4とが駆動される。これにより、封筒給紙台11の封筒搬送路13に引き出された封筒Sは印刷装置1に給紙される。このときに給紙される封筒Sの後端が封筒位置検知センサ24の上を通過すると、封筒位置検知センサ24の信号が切り替わるので、その信号を合図に電磁クラッチ28と封筒送りステッピングモータ30と吸着ファンモータ33とを駆動する。これにより、搬送ベルト20と搬送ローラ21,22と押圧ローラ35,36とが回転し、封筒載置面12上の封筒Sが搬送ベルト20により封筒搬送路13に引き出され、続いて搬送ローラ21,22により搬送される。この搬送過程で上流側の封筒位置検知センサ24の上を封筒Sの先端が通過するときに封筒位置検知センサ24の検知信号が切り替わるので、その検知信号が切り替わった時点を基準にして封筒送りステッピングモータ30の駆動パルスをカウントし、その駆動パルスが所定パルスに達したときに電磁クラッチ28を切る。これは封筒Sの先端を下流の搬送ローラ21,22に受け渡したときに搬送ベルト20を停止させ、後続の封筒Sが連続して引き出されることを回避するためである。
【0040】
続いて、この搬送の過程で下流側の封筒位置検知センサ25の上を封筒Sの先端が通過するときに封筒位置検知センサ25の検知信号が切り替わるので、その検知信号が切り替わった時点を基準にして、なおも封筒送りステッピングモータ30を所定パルスだけ駆動すると、その所定パルスに対応する距離L(図1参照)だけ封筒Sが送られて停止する。
【0041】
このような給紙動作は印刷装置1のスタートキーが押される度に繰り返されるが、封筒載置面12上の封筒Sが封筒搬送路13を搬送される過程では、封筒Sの角部Saを含む両側端部Sbの全域が版胴の表面から離れる方向に押圧ローラ35,36により折り曲げられるため、封筒Sの硬い角部Saが版胴上のマスタに傷をつけることがない。
【0042】
また、本実施の形態における押圧機構34は、封筒Sを連続的に折り曲げる対の押圧ローラ35,36により形成されているため、押圧ローラ35,36を連続回転させることで、封筒Sの角部Saを含む両側端部Sbを折り曲げることができる。この場合、対の押圧ローラ35,36を常時接触させておくことができるため、押圧機構34の構成を簡略化することができる。
【0043】
次に、本発明の第二の実施の形態を図5及び図6に基いて説明する。前記実施の形態と同一部分は同一符号を用い説明も省略する。図5は封筒Sの両側端部Sbを折り曲げる押圧機構及びその押圧機構を移動させる押圧位置変更手段を示す説明図、図6は封筒の一部を示平面図である。
【0044】
図5において、50はリードスクリュウである。このリードスクリュウ50のねじ50a,50bには、図3に示すスライダ51に代わる左右二つのスライダ63が螺合されている。これらのスライダ63は、リードスクリュウ50の回転方向によって互いに接離する方向に移動するものである。
【0045】
そして、これらのスライダ63の内側には封筒Sの両側端部Sbを支える支え突起64が形成され、スライダ63の上部にはスプリング65により上方に付勢された押圧部材66が上下動自在に嵌合されている。これらの押圧部材66の上端に対向する押圧バー67は、両端部がスプリング68により上方に付勢され、中央部がソレノイド69のプランジャ70に連結されている。
【0046】
すなわち、ソレノイド69と、押圧バー67と、この押圧バー67により押し下げられる押圧部材66と、スライダ63に形成された支え突起64とにより、封筒Sの角部Sa(図6参照)を折り曲げる押圧機構71が形成されている。この場合、封筒Sの角部Saを下方(版胴の表面から離れる方向)に折り曲げるために、支え突起64と押圧部材66とには、外側に向かうに従い下方に傾斜する斜面64a,66aが形成されている。
【0047】
また、図3で説明したように、サイドフェンス15の間隔を調整するためにリードスクリュウ41を回転させると、その回転はベルト54によりリードスクリュウ50に伝達され、このリードスクリュウ50の回転により、図5に示すスライダ63が移動し、押圧機構71を構成する支え突起64と押圧部材66とがリードスクリュウ50の回転方向に応じて互いに接近又は離反する。すなわち、リードスクリュウ50と二つのスライダ63とにより、押圧機構71の位置を封筒Sの幅サイズに応じて変更する押圧位置変更手段72が形成されている。
【0048】
なお、ソレノイド69は、封筒Sが支え突起64と押圧部材66との間に到達したときに駆動されるように構成されている。
【0049】
このような構成において、封筒載置面12に載置された封筒Sは、搬送ベルト20と搬送ローラ21,22とにより印刷装置1に向けて給紙されるが、封筒Sが支え突起64と押圧部材66との間に到達したときに搬送ローラ21,22を一時的に停止させてソレノイド69を駆動する。これにより、スプリング68の付勢力に抗して押圧バー67が下方に移動して押圧部材66を押圧する。押圧部材66はスプリング65の付勢力に抗して下降し封筒Sの角部Saを支え突起64との間で挟持し、その角部Saを折り曲げる。
【0050】
この場合、図6に示すように、先行する封筒Sの後端側の角部Saと、後続する封筒Sの先端側の角部Saとに押圧部材66の下端及び支え突起64が接触するように、封筒Sの間隔を定めて給紙することにより、ソレノイド69の駆動回数を少なくすることができる。
【0051】
ソレノイド69への通電を遮断すると押圧バー67がスプリング68の付勢力により上方に復帰し、押圧部材66はスプリング65の付勢力により上方に復帰する。
【0052】
なお、ソレノイド69を駆動するために封筒Sが支え突起64と押圧部材66との間に到達したときの認識方法は、その所望の位置に封筒Sが達したときに検知信号を出力する位置に封筒位置検知センサを設け、その封筒位置検知センサの検知信号により認識するようにしてもよく、また、既存の封筒位置検知センサ24を利用する場合には、その封筒位置検知センサ24の検知信号の出力時点を基準に封筒送りステッピングモータ30の駆動パルスをカウントすることにより認識するようにしてもよい。また、封筒Sを定位置で停止させる方法として、封筒搬送路13中の定位置にストッパを突出させるようにしてもよい。
【0053】
さらに、封筒Sの角部Saが版胴上のマスタに傷をつけることを防止するために、角部Sa又は角部Saを含む両側端部Sbを版胴の表面から離れる方向に折り曲げるようにしたが、角部Sa又は角部Saを含む両側端部Sbを平坦に潰すようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、封筒を搬送する過程で、封筒の少なくとも角部を押圧機構により潰し又は版胴の表面から離反させる方向に折り曲げるように構成したので、封筒を版胴に向けて給紙するときに、封筒の硬い角部が版胴上のマスタに傷をつけることがない。
【0055】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、押圧機構は、封筒の搬送中にその封筒の両側端部を連続的に挟持するように設けられているので、封筒を版胴に向けて給紙するときに、封筒の角部を含む両側端部を潰し又は折り曲げることができ、この場合、押圧機構は封筒を連続的に挟持するため、タイミングをとって押圧機構を動作させる必要がなく、動作制御を容易にすることができる。
【0056】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、押圧機構は、封筒の両側端部を挟持する対の押圧ローラにより構成されているので、押圧ローラを連続回転させることで、封筒の角部を含む両側端部を潰し又は折り曲げることができ、この場合、対の押圧ローラを常時接触させておくことができるため、押圧機構の構成を簡略化することができる。
【0057】
請求項4記載発明は、請求項1記載の発明において、押圧機構は、封筒の搬送過程で角部が到達したタイミングで駆動されて前記封筒の前記角部を挟持するように設けられているので、封筒を版胴に向けて給紙するときに、封筒の角部のみを潰し又は折り曲げることができる。
【0058】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の発明において、封筒のサイズに応じて押圧機構の位置を変更する押圧位置変更手段を備えるので、封筒のサイズに応じて押圧機構の位置を変更し、封筒を版胴に向けて給紙するときに、封筒の角部を潰し又は折り曲げることができる。
【0059】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、封筒の幅寸法に対応して移動自在に支持されたサイドフェンスを有する封筒給紙台を備え、押圧位置変更手段は、サイドフェンスの移動動作を押圧機構に伝達するように構成されているので、封筒のサイズに応じて封筒給紙台のサイドフェンスと押圧機構とを同時に移動させることができ、操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す縦断側面図である。
【図2】サイドフェンスの間隔を調整する間隔調整機構の構造を示す一部の縦断側面図である。
【図3】その間隔調整機構及び押圧機構の位置を変更する押圧位置変更手段の構成を示す説明図である。
【図4】電気的接続構造を示すブロック図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態における封筒の両側端部を折り曲げる押圧機構及びその押圧機構の位置を移動させる押圧位置変更手段を示す説明図である。
【図6】封筒の一部を示平面図である。
【図7】版胴と印圧ローラとの間に封筒を給紙する状態を示す説明図である。
【図8】封筒の平面図である。
【符号の説明】
11 封筒給紙台
12,13 封筒搬送路
15 サイドフェンス
20,21,22 封筒搬送部材
34 押圧機構
35,36 押圧ローラ
49 押圧位置変更手段
71 押圧機構
72 押圧位置変更手段
Claims (6)
- 製版されたマスタが巻き付けられる版胴に向けて封筒を印刷媒体として案内する封筒搬送路と、
前記封筒搬送路に配置されて前記封筒を搬送する封筒搬送部材と、
前記封筒搬送路に配置されて前記封筒の少なくとも角部を潰し又は前記版胴の表面から離反させる方向に折り曲げる押圧機構と、
を備える封筒給紙装置。 - 前記押圧機構は、前記封筒の搬送中にその封筒の両側端部を連続的に挟持するように設けられている請求項1記載の封筒給紙装置。
- 前記押圧機構は、前記封筒の両側端部を挟持する対の押圧ローラにより構成されている請求項2記載の封筒給紙装置。
- 前記押圧機構は、前記封筒の搬送過程で前記角部が到達したタイミングで駆動されて前記封筒の前記角部を挟持するように設けられている請求項1記載の封筒給紙装置。
- 前記封筒のサイズに応じて前記押圧機構の位置を変更する押圧位置変更手段を備える請求項1ないし4の一記載の封筒給紙装置。
- 前記封筒の幅寸法に対応して移動自在に支持されたサイドフェンスを有する封筒給紙台を備え、前記押圧位置変更手段は、前記サイドフェンスの移動動作を前記押圧機構に伝達するように構成されている請求項5記載の封筒給紙装置。
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