JP4407387B2 - 自動販売機の扉装置 - Google Patents
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Description
そして、この従来の自動販売機の扉装置は、扉本体の前面に設けられた展示凹部内のサンプル商品や広告パネル等を取り替える場合に、扉本体を開放し、扉本体の背面側に配設された展示扉のロック装置を解錠して展示扉を前面側に開放し、扉本体の前面から展示凹部に展示されたサンプル商品や広告パネル等を取り外し、新たなサンプル商品や広告パネル等を取り付けるように構成されている。
しかしながら、近年、商品の多様化、およびその集客効果の短期化によって、扉本体に展示されたサンプル商品等の交換機会が多くなり、このサンプル商品等の交換の都度、自動販売機の前面の扉本体を開放して展示扉を開放し、さらにその前面に廻ってサンプル商品等を交換する作業が非常に煩わしいものとなっていた。
また、展示部開放手段は扉本体の前面に設けた展示扉開放操作部としなやかなワイヤ部材で連結されるので、展示扉開放操作部が悪戯等により破壊された場合も、その影響を受け難い。したがって、この場合に展示開放手段は展示扉閉塞手段に作用し難く、展示扉が容易に開放しないようにすることができる。
さらに、サンプル商品等を展示する展示室は扉本体の前面を覆う外殻を凹状に形成して設けられるから、展示扉開放操作部が悪戯により破壊されて展示扉が開放された場合も自動販売機の本体内部に被害が波及することが防止される。すなわち、この場合、展示扉開放操作部を必要以上に堅牢に構成する必要がないから、これを簡単に構成してコストを安くすることができる。
また、請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載の発明において、展示扉開放操作部が何を目的に設けられたか推測し難くし、例えば、それを扉本体を解錠するための施錠部に見せ掛けることができる。これにより、扉本体がレバー施錠部と他の施錠手段により複数箇所に渡り施錠されているように見せることができるから、万一金銭や商品の盗難目的でこの施錠手段を破壊して扉本体を開けようとした場合には、相当に時間が掛かり困難なように見せ掛けることができる。すなわち、悪戯者の窃盗意欲を消沈させて盗難対策を容易にすることができる。
図1は本発明の実施形態の自動販売機の扉装置を示す正面図、図2は本発明の実施形態の自動販売機の扉装置において展示扉を開いた状態を示す斜視図、図3は本発明の実施形態の自動販売機の扉装置を開いた状態を示す斜視図、図4は本発明の実施形態の自動販売機の扉装置のサンプル展示台にサンプル商品が載置される状態を示す斜視図である。
図1に示すように、この自動販売機の扉装置1は、扉本体3と、扉本体3に形成された展示室4と、操作パネル部5と、扉本体3の下方に開口形成され内方から搬出された商品を取り出すための取出口6と、釣銭等を取り出すための硬貨返却口7等とを備えている。
展示室4は、図2に示すように扉本体3の前面を覆う一枚の板金部材を凹状に形成した展示凹部4aと、この展示凹部4aの前面を前方から開閉自在に覆う展示扉8等とによって構成されている。そして、この展示室4の内部にはサンプル商品21や広告パネル22等が展示されている。展示扉8は、展示室4内が透視可能なように、透明アクリル等で形成されたパネル8aを備え、その周囲はサッシュ8bで囲繞されている。そして、この展示扉8は、左側端部がヒンジ9によって扉本体3に枢支され、展示凹部4aを前方から開閉自在に構成されている。また、この展示扉8の右側端には、後述のラッチ部(展示扉閉塞手段)27と係合して展示扉8を閉じた状態で扉本体3に保持するロック部材10が設けられている。
展示室4の側方に配設された操作パネル部5には、展示扉8の解錠を行う鍵部(展示部開放手段)15のキー挿入部(展示扉開放操作部)15a、投入金額等を表示する表示器16、紙幣挿入口17、扉本体3を施錠および開閉するためのロックレバー(扉開閉レバー)18、ロックレバー18の施錠を行うレバー鍵部(レバー施錠部)19、つり銭等を返却する返却レバー20、硬貨投入口12等が配設されている。
図3に示すように扉本体3の背面側には、前面側の展示扉8に設けられたロック部材10に対応してラッチ部27が各々設けられている。このラッチ部27は扉本体3の外殻部3aを貫通して背面側に突出するロック部材10と係合することにより、展示扉8を展示室4の前面に閉じた状態で保持する。また、これらのラッチ部27は、しなやかで湾曲自在なリードワイヤ28a、28bによって前面にキー挿入部15aを有する鍵部15と連結されている。そして、扉本体3の前面からキー挿入部15aに図示しないキーを挿入して回すと、この動作がリードワイヤ28a、28bを介してラッチ部27に伝わってラッチ部27の図示しない係合部が作動し、これとロック部材10との係合が解かれる。そして、これにより展示扉4が開放される。
また、扉本体3の後方、および本体2の内部には販売する商品を収納する商品収納コラム35が配設されている。さらに、商品収納コラム35の下方には商品収納コラム35から払い出された商品を扉本体3下方の取出口6に搬出する商品搬出シュート36が配設されている。
このように構成された本実施形態の自動販売機の扉装置1において、展示室4に展示されたサンプル商品21や広告パネル22等を交換する動作について説明する。
図1に示すように展示扉8が閉じられた状態では、展示扉8の背面側端に設けられたロック部材10が扉本体3の背面側に設けられたラッチ部27と係合し展示扉8の回動が阻止された状態にある。このような状態において、展示室4内に展示されたサンプル商品21や広告パネル22等を交換するには、扉本体3の前面の展示室4の右側に配設されたキー挿入部15aに図示しないキーを差し込んで回す。すると、鍵部15の内部に設けられた図示しないシリンダー部が回動して、これと連結されたリードワイヤ28a、28bが引かれてラッチ部27の図示しない係合部に作用し、この係合部と展示扉8に設けられたロック部材10と係合が外れる。これにより、展示扉8は手前に回動可能な状態となる。このとき、展示扉8は、コイルスプリング13によって一方の側端が、展示室4の周囲の段部4bから手前に押し出される。そして、展示扉8のこの一方の側端を手前に引くと、図2示すように展示扉8が手前に回動して開放される。
そして、商品サンプル21や広告パネル22等の交換が完了したら、展示扉8を展示凹部4aの前面に押し戻す。ここで、扉本体3の背面側に配設されたラッチ部27の図示しない係合部は、展示扉8の背面側端に設けられたロック部材10が扉本体3の背面側に突出すると、常時はこれを係合可能な待機状態におかれているので、展示扉8がその背面のコイルスプリング13の押圧力に抗して展示凹部の前面に押し戻されると、ラッチ部27の係合部とロック部材10が係合し、展示扉8が容易に展示凹部4aの前面を閉塞して保持される。
また、扉本体3の前面のキー挿入部15aを有する鍵部15が悪戯等により破壊された場合にも、それとしなやかなリードワイヤ28a、28bで連結されるラッチ部27はその影響を受け難いから、ラッチ部27の係合部と展示扉8のロック部材10との係合が外れ難い。すなわち、鍵部15が壊されても展示扉8が容易に開放しないので悪戯に対する防御性を向上させることができる。さらに、悪戯等により展示扉8が開放された場合にも、サンプル商品21等を展示する展示室4は扉本体3の前面を覆う外殻部15aを凹状に継ぎ目なく形成されこれと一体に設けられるから、自動販売機の内部に被害が波及することが防止される。したがって、鍵部15を、例えば容易に破壊できないように堅牢に構成しなくても、扉本体3の背面側に配設された硬貨金庫33等に収納された金銭や、本体2内の商品収納コラム35に収納された商品等の盗難を防止することができる。すなわち、展示扉3を開放操作する鍵部15を簡単に構成しコストを安くすることができる。
3 扉本体
3a 外殻部(外殻)
4 展示室
8 展示扉
10 ロック部材
13 コイルバネ(バネ部材)
15 鍵部(展示部開放手段)
15a キー挿入部(展示扉開放操作部)
18 ロックレバー(扉開閉レバー)
19 レバー鍵部(レバー施錠部)
21 サンプル商品
22 広告パネル
27 ラッチ部(展示扉閉塞手段)
28a リードワイヤ
28b リードワイヤ
Claims (2)
- 前面を一体に覆う外殻を有する扉本体と、前記扉本体の前面に前記外殻を凹状に形成して設けたサンプル商品等を展示する展示室と、前記展示室の前面を開閉可能に覆う展示扉と、前記展示扉を閉じた状態に保持する展示扉閉塞手段と、前記展示扉閉塞手段に作用して前記展示扉を開放する展示部開放手段とを備えて自動販売機の前面に開閉可能に配設された扉装置において、前記扉装置は前記展示扉を開放する方向に付勢するバネ部材を備え、前記展示部開放手段は、前記扉本体の前面に前記展示扉を開放するために設けた展示扉開放操作部としなやかなワイヤ部材で連結されたことを特徴とする自動販売機の扉装置。
- 前記扉本体を開閉するための扉開閉レバーと、前記扉開閉レバーを施錠するレバー施錠部とを備え、前記扉開閉レバー、前記レバー施錠部、および前記展示扉開放操作部を、前記扉本体の前面の一方側に寄せて配設したことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機の扉装置。
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