JP2004245536A - 貯蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課 題】観音開き式扉を見栄え良く施錠することができる貯蔵庫を提供する。
【解決手段】貯蔵庫は、左右一対の扉体(6,7)を具備する観音開き式扉が、箱体(1)の開口部に開閉可能に設けられている。そして、観音開き式扉の各扉体は、一端部である支持部側端部が開口縁部に枢支して支持され、かつ、他端部である非支持部側端部の内部には扉体の縁部に沿って延在するロック用ロッド(11)がスライド可能に設けられ、箱体には、スライドしたロック用ロッドの一端が扉体から突出して係脱する係止部(41)、および、扉ロック機構(R,R1,R2)が設けられ、扉ロック機構は、扉体の内部に進入してロック用ロッドの他端を押圧してロック用ロッドをスライドさせロック用ロッドの一端を係止部に係合させる押圧ピン(51)を具備している。
【選択図】 図2
【解決手段】貯蔵庫は、左右一対の扉体(6,7)を具備する観音開き式扉が、箱体(1)の開口部に開閉可能に設けられている。そして、観音開き式扉の各扉体は、一端部である支持部側端部が開口縁部に枢支して支持され、かつ、他端部である非支持部側端部の内部には扉体の縁部に沿って延在するロック用ロッド(11)がスライド可能に設けられ、箱体には、スライドしたロック用ロッドの一端が扉体から突出して係脱する係止部(41)、および、扉ロック機構(R,R1,R2)が設けられ、扉ロック機構は、扉体の内部に進入してロック用ロッドの他端を押圧してロック用ロッドをスライドさせロック用ロッドの一端を係止部に係合させる押圧ピン(51)を具備している。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右一対の扉体を具備する観音開き式扉が、箱体の開口部に開閉可能に設けられている貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷蔵庫などの観音開き式扉は、たとえば特許文献1に記載されているように、左右の扉体の非支持部側端部同士を施錠している。また、ショーケースなどにおける観音開き式扉は、購買客がショーケースから商品を自由に取り出して店のレジに持って行けるように、施錠装置は設けられていなかった。さらに、シースルー型自動販売機においては、たとえば特許文献2に記載されているように、観音開き式扉ではなく、引き戸式扉が採用されていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−281240号公報
【特許文献2】
特開2000−113309号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シースルー型自動販売機において、利用客の多い時間帯には、リーチインショーケースとして利用し、夜間などの利用客の少ない時間帯には、自動販売機として稼働させたいと言う要望がある。そして、リーチインショーケースとして利用する際には、扉を引き戸式扉よりも観音開き式扉にした方が、購買客が収納されている商品を取り出しやすい。特に、右側の購買客がショーケースの右側の商品を取り出し、一方、左側の購買客がショーケースの左側の商品を取り出すケースを考えると、観音開き式扉の場合には両購買客が同時に扉を開けて商品を取り出すことができるのに対して、引き戸式扉の場合には一方の購買客のみが扉を開けて商品を取り出すことができ、他方の購買客は先の購買客が商品を取り出すのを待つ必要がある。
【0005】
そこで、シースルー型自動販売機において、ショーケースの観音開き式扉を採用することを検討した。ショーケースで使用されている観音開き式扉は施錠装置が設けられていないとともに、収納されている商品が見えるようにガラス扉である。そして、従来の観音開き式扉と同様にして、非支持部側端部同士を施錠する施錠装置を設けると、観音開き式扉の略中央部に施錠装置が位置し、見栄えが悪くなる。
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するためのもので、観音開き式扉を見栄え良く施錠することができる貯蔵庫を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の貯蔵庫は、左右一対の扉体(6,7)を具備する観音開き式扉が、箱体(1)の開口部に開閉可能に設けられている。そして、前記観音開き式扉の各扉体は、一端部である支持部側端部が開口縁部に枢支して支持され、かつ、他端部である非支持部側端部の内部には扉体の縁部に沿って延在するロック用ロッド(11)がスライド可能に設けられ、前記箱体には、スライドした前記ロック用ロッドの一端が扉体から突出して係脱する係止部(41)、および、扉ロック機構(R,R1,R2)が設けられ、前記扉ロック機構は、前記扉体の内部に進入して前記ロック用ロッドの他端を押圧してロック用ロッドをスライドさせ前記ロック用ロッドの一端を前記係止部に係合させる押圧ピン(51)を具備している。
【0008】
また、前記扉ロック機構が、前記押圧ピンをスライドさせる操作ハンドル(53)と、この操作ハンドルの作動を阻止して施錠する施錠装置(58)とを具備していることがある。
【0009】
さらに、前記押圧ピンが上下方向にスライド可能に構成され、前記操作ハンドルは回転可能に構成され、この操作ハンドルの回転を前記押圧ピンに伝達して押圧ピンを上下方向にスライドさせる連動機構(52,54,56)が設けられ、かつ、操作ハンドルと一体に回動する回動部材(57)が設けられるとともに、前記施錠装置には、施錠時に前記回動部材に係合して回動部材の回転を阻止し、解錠時に前記回動部材から離脱して回動部材の回転を許容する係合部(59)が設けられていることがある。
【0010】
そして、前記扉ロック機構が、左右の各扉体に対して少なくとも1本設けられているとともに互いに一体に連動して作動する押圧ピンを具備していることがある。
【0011】
また、前記各扉体に対して各々、前記扉ロック機構が設けられていることがある。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明における貯蔵庫の実施の第1の形態を図1ないし図5を用いて説明する。図1は本発明における貯蔵庫の実施の第1の形態の正面図である。図2はロック用ロッドおよび扉ロック機構の説明図である。図3はロックした状態のロック用ロッドおよび扉ロック機構の説明図である。図4はロック用ロッドおよび扉ロック機構の斜視図である。図5は押圧ピンの作動を説明するための説明図で、(a)がロック解除の状態の図で、(b)がロックされた状態の図である。
なお、図2において、販売機本体1の上部に設けられている係止孔41、ロック用ロッド11の上端が出没する枠体27の開口および、枠体27の底壁36の開口37が、分かり易いように図示されているが、実際には正面からは見えない。
【0013】
まず始めに、貯蔵庫としてのシースルー型自動販売機の全体構成を説明する。
シースルー型自動販売機は、箱体であるボックス状の販売機本体1と、商品Sを収納する商品収納装置2と、自動販売時に商品収納装置2から前方に払い出された商品Sを受け取り、搬出する商品搬出装置(図示せず)とを備えている。この商品収納装置2および商品搬出装置は、販売機本体1の内部に配置されている。
【0014】
また、販売機本体1の前面開口は、観音開き式の透明な左右の前面扉6,7で開閉自在に閉じられている。左側の扉体としての前面扉6は、支持部側である一端(左側)が販売機本体1の開口縁部の左側部分に枢支して支持されている。一方、右側の扉体としての前面扉7は、支持部側である右側が販売機本体1の開口縁部の右側部分に枢支して支持されている。また、この透明な前面扉6,7を通して、販売機本体1の内部すなわち商品収納装置2に収納されている商品Sが見えるようになっている。そして、前面扉6は自動販売時には、詳細は後述するロック用ロッド11および扉ロック機構Rによりロックされており、客が開閉することはできなくなっている。一方、自動販売機をリーチインショーケースとして利用する際(すなわち、客が自分で商品収納装置2から商品Sを取り出す際)には、前面扉6,7はロックされておらず、客は自由に開閉することができる。
【0015】
また、販売機本体1の右側の部分には、コインなどが投入されるコイン投入口16およびテンキー式の商品選択ボタン17などを具備するコントロールパネル18と、商品取出口20とが設けられている。そして、コントロールパネル18には、図示しないマイクロコンピュータなどで構成された制御装置が内蔵されている。
【0016】
そして、自動販売時には、前面扉6,7はロックされており、商品Sの購買客は、コイン投入口16にコインなどを投入して、商品Sの対価を支払うとともに、コントロールパネル18の商品選択ボタン17などで購買する商品Sを選択する。すると、制御装置は、商品収納装置2から払い出された商品Sを商品搬出装置で商品取出口20に搬送する。この商品取出口20の商品Sを購買客が取り出す。以上の自動販売の機能は、上記特許文献2などの従来の自動販売機と略同じである。
【0017】
また、この自動販売機をリーチインショーケースとして利用する際には、前面扉6,7をロックせずに、自由に開閉できるようにする。そして、購買客は自動販売機の前面扉6,7を開けて、販売機本体1内から商品Sを取り出し、店のレジなどで商品Sの対価を支払って商品Sを購入する。
【0018】
ところで、前面扉6,7は透明なガラス扉であり、施錠装置などのロック手段を取り付けることができる部分が少ない。すなわち、前面扉6,7のガラス26の部分には施錠装置などのロック手段を取り付けることはできず、ガラス26の外周を支持する比較的細い枠体27に取り付けざるをえない。したがって、ロック手段の取付スペースの確保が困難である。また、透明な前面扉6,7の中央部に施錠装置などのロック手段を設けると、見栄えが悪くなる。したがって、この実施の形態では、ロック手段は下記の様に構成されている。
【0019】
前面扉6,7の非支持部側端部(すなわち、左側の前面扉6の右側の枠体27および右側の前面扉7の左側の枠体27)の内部には、前述のロック用ロッド11が上下方向(扉の縁部に沿う方向)にスライド可能に配設されている。ロッド11の下端は、径が大きくなって落下防止部32が形成されており、この落下防止部32は前面扉6,7の枠体27の底壁36に支持され、底壁36よりも下方に落下することはない。この枠体27の底壁36には、ロッド11の端部に対向して落下防止部32よりも小さな開口37が形成されている。
【0020】
一方、ロッド11の上端は、枠体27の上壁に形成された開口を貫通して、枠体27の上壁よりも上方に突出することができ、図2に図示する枠体27内に引っ込んだ引っ込み位置と、図3に図示する突出位置との間を往復動することができる。
【0021】
前面扉6,7の枠体27の上方には、販売機本体1の上部が張り出しており、枠体27の上方を覆っている。この販売機本体1の上部には、ロッド11の上端が嵌まり込む係止部としての係止孔41が設けられている。そして、ロッド11の先端が図3に図示する突出位置にある際には、係止孔41にロッド11の先端が嵌まり込んで係止される。一方、ロッド11の先端が図2に図示する引っ込み位置にある際には、係止孔41とロッド11との係合が解除される。
【0022】
前面扉6,7の枠体27の下方には、販売機本体1の下部が張り出しており、枠体27の下方を覆っている。この販売機本体1の下部には、前述の扉ロック機構Rが設けられている。扉ロック機構Rは、上下方向にスライドする押圧ピン51、押圧ピン51が取り付けられている取付板52、押圧ピン51を駆動するための手動の操作ハンドル53、操作ハンドル53と一体に回転する押圧ピン用回動レバー54、押圧ピン用回動レバー54と取付板52とを連動させるためのリンク56、操作ハンドル53と一体に回転する施錠用回動部材57、図示しないキーなどが挿入される施錠装置58および、施錠装置58に設けられ施錠および施錠の解除操作に伴って回動する係合部59を具備している。
【0023】
押圧ピン51は左右一対設けられており、左側の押圧ピン51が左側の前面扉6のロック用ロッド11の下端に対向して配置され、右側の押圧ピン51が右側の前面扉7のロック用ロッド11の下端に対向して配置されている。そして、押圧ピン51は販売機本体1の下部内に引っ込んでいる引っ込み位置と、販売機本体1の下部から上方に突出し、枠体27の開口37から前面扉6,7内に進入してロック用ロッド11を押圧する突出位置との間を往復動することができる。
【0024】
また、取付板52は、左右の押圧ピン51と一体に構成され、押圧ピン51とともに上下にスライドする。取付板52、リンク56および押圧ピン用回動レバー54は、操作ハンドル53の回動運動を押圧ピン51に伝達して押圧ピン51をスライドさせる連動機構を構成している。そして、操作ハンドル53は、略90°回動可能で、図2に図示する押圧ピン51を引っ込み位置にするロック解除位置と、図3に図示する押圧ピン51を突出位置にするロック位置との間を往復動することが可能である。
【0025】
施錠装置58の係合部59は操作ハンドル53の施錠用回動部材57と係合可能な係合ピン61を具備している。この係合ピン61は施錠装置58が施錠状態の際に、施錠用回動部材57の回動範囲内に入り、一方、施錠装置58が施錠解除状態の際に、施錠用回動部材57の回動範囲の外に移動する。そして、図3に図示するように、操作ハンドル53がロック位置にある場合には、施錠装置58を施錠状態にすると、係合ピン61が施錠用回動部材57に係合し、施錠用回動部材57の反時計方向(すなわちロック解除方向)への回動を阻止する。
【0026】
上述のようにして、ロック用ロッド11の一端には係止部である係止孔41が対向して配置され、かつ、ロック用ロッド11の他端には扉ロック機構Rの押圧ピン51が対向して配置されている。
【0027】
この様に構成されている自動販売機の前面扉6,7をロックする方法を説明する。
前面扉6,7が閉じられていて、図2に図示するロックされていない状態から、操作ハンドル53を手で時計方向に略90°回動する。すると、押圧ピン用回動レバー54が時計方向に略90°回動するとともに、リンク56を介して取付板52が上方にスライドし、押圧ピン51が引っ込み位置から突出位置に移動する。そして、突出位置となった押圧ピン51の先端は、前面扉6,7の扉体である枠体27内に進入し係合する。この押圧ピン51の先端の扉体内への進入により、前面扉6,7の下部がロックされるとともに、押圧ピン51はロック用ロッド11の下端を押圧してロック用ロッド11を上方にスライドさせる。そして、スライドしたロック用ロッド11の上端が突出位置となり、販売機本体1に設けられた係止孔41に嵌まり込み係止され、前面扉6,7の上部がロックされる。
また、施錠用回動部材57が時計方向に略90°回動する。
【0028】
ついで、キーなどにより施錠装置58を反時計方向に略90°回動して施錠する。すると、施錠装置58の係合部59が反時計方向に略90°回動し、図3および図4に図示するように、係合ピン61が施錠用回動部材57と係合して、施錠用回動部材57の反時計方向(ロック解除方向)への回動を阻止する。施錠用回動部材57の回動が阻止されるため、施錠用回動部材57と一体に回動する操作ハンドル53も回動が阻止される。
【0029】
逆に、前面扉6,7のロックを解除する際には、施錠装置58を時計方向に略90°回動させて係合ピン61を施錠用回動部材57の回動軌跡から移動させる。すると、施錠用回動部材57や操作ハンドル53の回動が可能となる。ついで、操作ハンドル53を反時計方向に略90°回動して押圧ピン51を下方にスライドさせ、前面扉6,7の下部のロックを解除する。それとともに、ロック用ロッド11も下方にスライドし、前面扉6,7の上部のロックも解除される。
【0030】
次に、本発明における貯蔵庫の実施の第2の形態について図6を用いて説明する。図6は実施の第2の形態の説明図である。なお、この実施の第2の形態の説明において、前記実施の第1の形態の構成要素に対応する構成要素には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0031】
図6は、実施の第1の形態の図3に対応する図である。そして、この実施の第2の形態では、各前面扉6,7毎に、各々扉ロック機構R1,R2が設けられている。各扉ロック機構R1,R2は、一本の押圧ピン51を具備し、この押圧ピン51は対応する前面扉6,7の扉体に進入するとともに、対応するロック用ロッド11を押圧する。そして、左側の扉ロック機構R1は左側の前面扉6をロックし、右側の扉ロック機構R2は右側の前面扉7をロックする。
【0032】
前述の様に、上記実施の第1の形態および実施の第2の形態においては、前面扉6,7の扉体内の非支持部側にロック用ロッド11がスライド可能に設けられているとともに、箱体である販売機本体1には、ロック用ロッド11の一端部に対向して係止孔41が、また、ロック用ロッド11の他端部に対向して扉ロック機構R,R1,R2が各々配設され、かつ、扉ロック機構R,R1,R2は、スライドして前面扉6,7の扉体内に進入する押圧ピン51と、この押圧ピン51をスライドさせる操作ハンドル53と、操作ハンドル53を施錠する施錠装置58とを具備している。したがって、操作ハンドル53を操作して、押圧ピン51をスライドさせて、押圧ピン51の先端を前面扉6,7の扉体内に進入させるとともに、ロック用ロッド11を押圧してスライドさせて、ロック用ロッド11の先端を係止孔41に係合させることができる。そして、この押圧ピン51の扉体への進入および、係止孔41によるロック用ロッド11の先端の係止の両者により、前面扉6,7の上下をロックすることができる。この様に、前面扉6,7を上下でロックできるので、悪戯をより確実に防止することができる。
【0033】
また、押圧ピン51やロック用ロッド11などを操作するには、比較的大きな力が必要であるため、これらの操作を施錠装置58で行うと、通常の施錠装置58などで用いられる小さなキーでは操作がかなり重くなる。また、操作を軽くするために、キーを大きくすると、大きな施錠装置58が必要となり、コストが増大する。しかしながら、実施の形態では、押圧ピン51やロック用ロッド11などの操作は、通常のキーなどよりも大きな操作ハンドル53で行い、この操作ハンドル53を施錠装置58で施錠している。そのため、操作ハンドル53により比較的小さな力で押圧ピン51やロック用ロッド11などを操作するとともに、施錠装置58の施錠の操作は、ロック位置にある操作ハンドル53と係合するだけであるため、小さな力で行うことができる。その結果、施錠装置58は通常の大きさの施錠装置を用いることができ、部品コストを削減することができる。
【0034】
さらに、実施の第1の形態では、操作ハンドル53で2本の押圧ピン51を同時に操作することができ、操作ハンドル53の操作で両前面扉6,7を同時にロックすることができる。
【0035】
一方、実施の第2の形態では、各前面扉6,7毎にロックすることができる。
したがって、自動販売機の商品収納装置2の左側の部分と右側の部分とで、異なる人が商品Sの管理をすることができる。その結果、商品収納装置2の左側の部分の商品Sが売れると商品管理人Aの売上となり、また、商品収納装置2の右側の部分の商品Sが売れると商品管理人Bの売上とすることができる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例を下記に例示する。
(1)上記実施の形態では、貯蔵庫は、自動販売機であるが、冷却貯蔵庫などの他の形式の貯蔵庫でも可能である。
【0037】
(2)上記実施の形態では、前面扉6,7は透明なガラス扉で、ガラス26および枠体27を具備しているが、他の形式の扉、たとえば透明でない扉でも可能である。
(3)貯蔵庫の箱体の開口の向きや個数などは、適宜変更可能である。たとえば、箱体の開口を上向きに開けることも可能である。ただし、この様な場合には、ロック用ロッド11を扉ロック機構Rの押圧ピン51の方向に向けて付勢するバネなどの付勢手段を設けることが好ましい。
【0038】
(4)上記実施の形態では、扉ロック機構Rが下側に、また、係止孔41が上側に配置されているが、扉ロック機構Rを上側に、かつ、係止孔41を下側に配置することも可能である。なお、この場合には、ロック用ロッド11を上方に付勢するバネなどの付勢手段を設けることが好ましい。
ただし、ロック解除時に、重力により、ロック用ロッド11を扉ロック機構Rの押圧ピン51の方向に移動させることができるので、扉ロック機構Rが下側で、かつ、係止孔41が上側に配置されていることが好ましい。
【0039】
(5)上記実施の形態では、押圧ピン51は操作ハンドル53で操作されているが、施錠装置58で直接操作することも可能である。ただし、押圧ピン51を操作ハンドル53で操作し、この操作ハンドル53を施錠装置58で施錠することが好ましい。
(6)押圧ピン51の本数は適宜変更可能である。たとえば、各前面扉6,7に対して複数本設けることも可能である。
(7)ロック用ロッド11や押圧ピン51の断面形状などは適宜変更可能である。
(8)前面扉6,7に開閉するための把手(ハンドルなど)が設けられている場合には、この把手にカバーを設け、このカバーをカバー用施錠装置により施錠できるようにすることが好ましい。また、カバーには表示部が設けられ、「自動販売中」や「開けられません」などの自動販売中である旨の表示を行うことができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、観音開き式扉をロックする際に、扉ロック機構の押圧ピンが扉体の内部に進入してロック用ロッドを押圧し、この押圧されたロック用ロッドの先端が箱体の係止部に係合する。したがって、扉体は、押圧ピンの扉体内への進入および、係止部によるロック用ロッドの係止の両者でロックされる。その結果、2か所で扉体はロックされ、悪戯をより確実に防止することができる。しかも、観音開き式扉の中央部には、施錠装置などが配設されず、見栄えが良好となる。
【0041】
また、扉ロック機構が、押圧ピンをスライドさせる操作ハンドルと、この操作ハンドルの作動を阻止して施錠する施錠装置とを具備していることがある。この様な場合には、押圧ピンおよびロック用ロッドの操作に比較的大きな力を要しても、操作ハンドルで押圧ピンおよびロック用ロッドを操作しているため、施錠装置の比較的小さなキーなどで操作するのに比較して、軽く操作することができる。
【0042】
そして、扉ロック機構が、左右の各扉体に対して少なくとも1本設けられているとともに互いに一体に連動して作動する押圧ピンを具備している場合には、一度に、左右の扉体をロックすることができる。
【0043】
また、各扉体に対して各々、扉ロック機構が設けられている場合には、扉体毎に、貯蔵庫内の貯蔵物を管理する管理者を異ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明における貯蔵庫の実施の第1の形態の正面図である。
【図2】図2はロック用ロッドおよび扉ロック機構の説明図である。
【図3】図3はロックした状態のロック用ロッドおよび扉ロック機構の説明図である。
【図4】図4はロック用ロッドおよび扉ロック機構の斜視図である。
【図5】図5は押圧ピンの作動を説明するための説明図で、(a)がロック解除の状態の図で、(b)がロックされた状態の図である。
【図6】図6は実施の第2の形態の説明図である。
【符号の説明】
R 扉ロック機構
R1 左側の扉ロック機構
R2 右側の扉ロック機構
1 販売機本体(箱体)
6 前面扉(扉体)
7 前面扉(扉体)
11 ロック用ロッド
41 係止孔(係止部)
51 押圧ピン
52 取付板(連動機構)
53 操作ハンドル
54 押圧ピン用回動レバー(連動機構)
56 リンク(連動機構)
57 施錠用回動部材
58 施錠装置
59 係合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右一対の扉体を具備する観音開き式扉が、箱体の開口部に開閉可能に設けられている貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷蔵庫などの観音開き式扉は、たとえば特許文献1に記載されているように、左右の扉体の非支持部側端部同士を施錠している。また、ショーケースなどにおける観音開き式扉は、購買客がショーケースから商品を自由に取り出して店のレジに持って行けるように、施錠装置は設けられていなかった。さらに、シースルー型自動販売機においては、たとえば特許文献2に記載されているように、観音開き式扉ではなく、引き戸式扉が採用されていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−281240号公報
【特許文献2】
特開2000−113309号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シースルー型自動販売機において、利用客の多い時間帯には、リーチインショーケースとして利用し、夜間などの利用客の少ない時間帯には、自動販売機として稼働させたいと言う要望がある。そして、リーチインショーケースとして利用する際には、扉を引き戸式扉よりも観音開き式扉にした方が、購買客が収納されている商品を取り出しやすい。特に、右側の購買客がショーケースの右側の商品を取り出し、一方、左側の購買客がショーケースの左側の商品を取り出すケースを考えると、観音開き式扉の場合には両購買客が同時に扉を開けて商品を取り出すことができるのに対して、引き戸式扉の場合には一方の購買客のみが扉を開けて商品を取り出すことができ、他方の購買客は先の購買客が商品を取り出すのを待つ必要がある。
【0005】
そこで、シースルー型自動販売機において、ショーケースの観音開き式扉を採用することを検討した。ショーケースで使用されている観音開き式扉は施錠装置が設けられていないとともに、収納されている商品が見えるようにガラス扉である。そして、従来の観音開き式扉と同様にして、非支持部側端部同士を施錠する施錠装置を設けると、観音開き式扉の略中央部に施錠装置が位置し、見栄えが悪くなる。
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するためのもので、観音開き式扉を見栄え良く施錠することができる貯蔵庫を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の貯蔵庫は、左右一対の扉体(6,7)を具備する観音開き式扉が、箱体(1)の開口部に開閉可能に設けられている。そして、前記観音開き式扉の各扉体は、一端部である支持部側端部が開口縁部に枢支して支持され、かつ、他端部である非支持部側端部の内部には扉体の縁部に沿って延在するロック用ロッド(11)がスライド可能に設けられ、前記箱体には、スライドした前記ロック用ロッドの一端が扉体から突出して係脱する係止部(41)、および、扉ロック機構(R,R1,R2)が設けられ、前記扉ロック機構は、前記扉体の内部に進入して前記ロック用ロッドの他端を押圧してロック用ロッドをスライドさせ前記ロック用ロッドの一端を前記係止部に係合させる押圧ピン(51)を具備している。
【0008】
また、前記扉ロック機構が、前記押圧ピンをスライドさせる操作ハンドル(53)と、この操作ハンドルの作動を阻止して施錠する施錠装置(58)とを具備していることがある。
【0009】
さらに、前記押圧ピンが上下方向にスライド可能に構成され、前記操作ハンドルは回転可能に構成され、この操作ハンドルの回転を前記押圧ピンに伝達して押圧ピンを上下方向にスライドさせる連動機構(52,54,56)が設けられ、かつ、操作ハンドルと一体に回動する回動部材(57)が設けられるとともに、前記施錠装置には、施錠時に前記回動部材に係合して回動部材の回転を阻止し、解錠時に前記回動部材から離脱して回動部材の回転を許容する係合部(59)が設けられていることがある。
【0010】
そして、前記扉ロック機構が、左右の各扉体に対して少なくとも1本設けられているとともに互いに一体に連動して作動する押圧ピンを具備していることがある。
【0011】
また、前記各扉体に対して各々、前記扉ロック機構が設けられていることがある。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明における貯蔵庫の実施の第1の形態を図1ないし図5を用いて説明する。図1は本発明における貯蔵庫の実施の第1の形態の正面図である。図2はロック用ロッドおよび扉ロック機構の説明図である。図3はロックした状態のロック用ロッドおよび扉ロック機構の説明図である。図4はロック用ロッドおよび扉ロック機構の斜視図である。図5は押圧ピンの作動を説明するための説明図で、(a)がロック解除の状態の図で、(b)がロックされた状態の図である。
なお、図2において、販売機本体1の上部に設けられている係止孔41、ロック用ロッド11の上端が出没する枠体27の開口および、枠体27の底壁36の開口37が、分かり易いように図示されているが、実際には正面からは見えない。
【0013】
まず始めに、貯蔵庫としてのシースルー型自動販売機の全体構成を説明する。
シースルー型自動販売機は、箱体であるボックス状の販売機本体1と、商品Sを収納する商品収納装置2と、自動販売時に商品収納装置2から前方に払い出された商品Sを受け取り、搬出する商品搬出装置(図示せず)とを備えている。この商品収納装置2および商品搬出装置は、販売機本体1の内部に配置されている。
【0014】
また、販売機本体1の前面開口は、観音開き式の透明な左右の前面扉6,7で開閉自在に閉じられている。左側の扉体としての前面扉6は、支持部側である一端(左側)が販売機本体1の開口縁部の左側部分に枢支して支持されている。一方、右側の扉体としての前面扉7は、支持部側である右側が販売機本体1の開口縁部の右側部分に枢支して支持されている。また、この透明な前面扉6,7を通して、販売機本体1の内部すなわち商品収納装置2に収納されている商品Sが見えるようになっている。そして、前面扉6は自動販売時には、詳細は後述するロック用ロッド11および扉ロック機構Rによりロックされており、客が開閉することはできなくなっている。一方、自動販売機をリーチインショーケースとして利用する際(すなわち、客が自分で商品収納装置2から商品Sを取り出す際)には、前面扉6,7はロックされておらず、客は自由に開閉することができる。
【0015】
また、販売機本体1の右側の部分には、コインなどが投入されるコイン投入口16およびテンキー式の商品選択ボタン17などを具備するコントロールパネル18と、商品取出口20とが設けられている。そして、コントロールパネル18には、図示しないマイクロコンピュータなどで構成された制御装置が内蔵されている。
【0016】
そして、自動販売時には、前面扉6,7はロックされており、商品Sの購買客は、コイン投入口16にコインなどを投入して、商品Sの対価を支払うとともに、コントロールパネル18の商品選択ボタン17などで購買する商品Sを選択する。すると、制御装置は、商品収納装置2から払い出された商品Sを商品搬出装置で商品取出口20に搬送する。この商品取出口20の商品Sを購買客が取り出す。以上の自動販売の機能は、上記特許文献2などの従来の自動販売機と略同じである。
【0017】
また、この自動販売機をリーチインショーケースとして利用する際には、前面扉6,7をロックせずに、自由に開閉できるようにする。そして、購買客は自動販売機の前面扉6,7を開けて、販売機本体1内から商品Sを取り出し、店のレジなどで商品Sの対価を支払って商品Sを購入する。
【0018】
ところで、前面扉6,7は透明なガラス扉であり、施錠装置などのロック手段を取り付けることができる部分が少ない。すなわち、前面扉6,7のガラス26の部分には施錠装置などのロック手段を取り付けることはできず、ガラス26の外周を支持する比較的細い枠体27に取り付けざるをえない。したがって、ロック手段の取付スペースの確保が困難である。また、透明な前面扉6,7の中央部に施錠装置などのロック手段を設けると、見栄えが悪くなる。したがって、この実施の形態では、ロック手段は下記の様に構成されている。
【0019】
前面扉6,7の非支持部側端部(すなわち、左側の前面扉6の右側の枠体27および右側の前面扉7の左側の枠体27)の内部には、前述のロック用ロッド11が上下方向(扉の縁部に沿う方向)にスライド可能に配設されている。ロッド11の下端は、径が大きくなって落下防止部32が形成されており、この落下防止部32は前面扉6,7の枠体27の底壁36に支持され、底壁36よりも下方に落下することはない。この枠体27の底壁36には、ロッド11の端部に対向して落下防止部32よりも小さな開口37が形成されている。
【0020】
一方、ロッド11の上端は、枠体27の上壁に形成された開口を貫通して、枠体27の上壁よりも上方に突出することができ、図2に図示する枠体27内に引っ込んだ引っ込み位置と、図3に図示する突出位置との間を往復動することができる。
【0021】
前面扉6,7の枠体27の上方には、販売機本体1の上部が張り出しており、枠体27の上方を覆っている。この販売機本体1の上部には、ロッド11の上端が嵌まり込む係止部としての係止孔41が設けられている。そして、ロッド11の先端が図3に図示する突出位置にある際には、係止孔41にロッド11の先端が嵌まり込んで係止される。一方、ロッド11の先端が図2に図示する引っ込み位置にある際には、係止孔41とロッド11との係合が解除される。
【0022】
前面扉6,7の枠体27の下方には、販売機本体1の下部が張り出しており、枠体27の下方を覆っている。この販売機本体1の下部には、前述の扉ロック機構Rが設けられている。扉ロック機構Rは、上下方向にスライドする押圧ピン51、押圧ピン51が取り付けられている取付板52、押圧ピン51を駆動するための手動の操作ハンドル53、操作ハンドル53と一体に回転する押圧ピン用回動レバー54、押圧ピン用回動レバー54と取付板52とを連動させるためのリンク56、操作ハンドル53と一体に回転する施錠用回動部材57、図示しないキーなどが挿入される施錠装置58および、施錠装置58に設けられ施錠および施錠の解除操作に伴って回動する係合部59を具備している。
【0023】
押圧ピン51は左右一対設けられており、左側の押圧ピン51が左側の前面扉6のロック用ロッド11の下端に対向して配置され、右側の押圧ピン51が右側の前面扉7のロック用ロッド11の下端に対向して配置されている。そして、押圧ピン51は販売機本体1の下部内に引っ込んでいる引っ込み位置と、販売機本体1の下部から上方に突出し、枠体27の開口37から前面扉6,7内に進入してロック用ロッド11を押圧する突出位置との間を往復動することができる。
【0024】
また、取付板52は、左右の押圧ピン51と一体に構成され、押圧ピン51とともに上下にスライドする。取付板52、リンク56および押圧ピン用回動レバー54は、操作ハンドル53の回動運動を押圧ピン51に伝達して押圧ピン51をスライドさせる連動機構を構成している。そして、操作ハンドル53は、略90°回動可能で、図2に図示する押圧ピン51を引っ込み位置にするロック解除位置と、図3に図示する押圧ピン51を突出位置にするロック位置との間を往復動することが可能である。
【0025】
施錠装置58の係合部59は操作ハンドル53の施錠用回動部材57と係合可能な係合ピン61を具備している。この係合ピン61は施錠装置58が施錠状態の際に、施錠用回動部材57の回動範囲内に入り、一方、施錠装置58が施錠解除状態の際に、施錠用回動部材57の回動範囲の外に移動する。そして、図3に図示するように、操作ハンドル53がロック位置にある場合には、施錠装置58を施錠状態にすると、係合ピン61が施錠用回動部材57に係合し、施錠用回動部材57の反時計方向(すなわちロック解除方向)への回動を阻止する。
【0026】
上述のようにして、ロック用ロッド11の一端には係止部である係止孔41が対向して配置され、かつ、ロック用ロッド11の他端には扉ロック機構Rの押圧ピン51が対向して配置されている。
【0027】
この様に構成されている自動販売機の前面扉6,7をロックする方法を説明する。
前面扉6,7が閉じられていて、図2に図示するロックされていない状態から、操作ハンドル53を手で時計方向に略90°回動する。すると、押圧ピン用回動レバー54が時計方向に略90°回動するとともに、リンク56を介して取付板52が上方にスライドし、押圧ピン51が引っ込み位置から突出位置に移動する。そして、突出位置となった押圧ピン51の先端は、前面扉6,7の扉体である枠体27内に進入し係合する。この押圧ピン51の先端の扉体内への進入により、前面扉6,7の下部がロックされるとともに、押圧ピン51はロック用ロッド11の下端を押圧してロック用ロッド11を上方にスライドさせる。そして、スライドしたロック用ロッド11の上端が突出位置となり、販売機本体1に設けられた係止孔41に嵌まり込み係止され、前面扉6,7の上部がロックされる。
また、施錠用回動部材57が時計方向に略90°回動する。
【0028】
ついで、キーなどにより施錠装置58を反時計方向に略90°回動して施錠する。すると、施錠装置58の係合部59が反時計方向に略90°回動し、図3および図4に図示するように、係合ピン61が施錠用回動部材57と係合して、施錠用回動部材57の反時計方向(ロック解除方向)への回動を阻止する。施錠用回動部材57の回動が阻止されるため、施錠用回動部材57と一体に回動する操作ハンドル53も回動が阻止される。
【0029】
逆に、前面扉6,7のロックを解除する際には、施錠装置58を時計方向に略90°回動させて係合ピン61を施錠用回動部材57の回動軌跡から移動させる。すると、施錠用回動部材57や操作ハンドル53の回動が可能となる。ついで、操作ハンドル53を反時計方向に略90°回動して押圧ピン51を下方にスライドさせ、前面扉6,7の下部のロックを解除する。それとともに、ロック用ロッド11も下方にスライドし、前面扉6,7の上部のロックも解除される。
【0030】
次に、本発明における貯蔵庫の実施の第2の形態について図6を用いて説明する。図6は実施の第2の形態の説明図である。なお、この実施の第2の形態の説明において、前記実施の第1の形態の構成要素に対応する構成要素には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0031】
図6は、実施の第1の形態の図3に対応する図である。そして、この実施の第2の形態では、各前面扉6,7毎に、各々扉ロック機構R1,R2が設けられている。各扉ロック機構R1,R2は、一本の押圧ピン51を具備し、この押圧ピン51は対応する前面扉6,7の扉体に進入するとともに、対応するロック用ロッド11を押圧する。そして、左側の扉ロック機構R1は左側の前面扉6をロックし、右側の扉ロック機構R2は右側の前面扉7をロックする。
【0032】
前述の様に、上記実施の第1の形態および実施の第2の形態においては、前面扉6,7の扉体内の非支持部側にロック用ロッド11がスライド可能に設けられているとともに、箱体である販売機本体1には、ロック用ロッド11の一端部に対向して係止孔41が、また、ロック用ロッド11の他端部に対向して扉ロック機構R,R1,R2が各々配設され、かつ、扉ロック機構R,R1,R2は、スライドして前面扉6,7の扉体内に進入する押圧ピン51と、この押圧ピン51をスライドさせる操作ハンドル53と、操作ハンドル53を施錠する施錠装置58とを具備している。したがって、操作ハンドル53を操作して、押圧ピン51をスライドさせて、押圧ピン51の先端を前面扉6,7の扉体内に進入させるとともに、ロック用ロッド11を押圧してスライドさせて、ロック用ロッド11の先端を係止孔41に係合させることができる。そして、この押圧ピン51の扉体への進入および、係止孔41によるロック用ロッド11の先端の係止の両者により、前面扉6,7の上下をロックすることができる。この様に、前面扉6,7を上下でロックできるので、悪戯をより確実に防止することができる。
【0033】
また、押圧ピン51やロック用ロッド11などを操作するには、比較的大きな力が必要であるため、これらの操作を施錠装置58で行うと、通常の施錠装置58などで用いられる小さなキーでは操作がかなり重くなる。また、操作を軽くするために、キーを大きくすると、大きな施錠装置58が必要となり、コストが増大する。しかしながら、実施の形態では、押圧ピン51やロック用ロッド11などの操作は、通常のキーなどよりも大きな操作ハンドル53で行い、この操作ハンドル53を施錠装置58で施錠している。そのため、操作ハンドル53により比較的小さな力で押圧ピン51やロック用ロッド11などを操作するとともに、施錠装置58の施錠の操作は、ロック位置にある操作ハンドル53と係合するだけであるため、小さな力で行うことができる。その結果、施錠装置58は通常の大きさの施錠装置を用いることができ、部品コストを削減することができる。
【0034】
さらに、実施の第1の形態では、操作ハンドル53で2本の押圧ピン51を同時に操作することができ、操作ハンドル53の操作で両前面扉6,7を同時にロックすることができる。
【0035】
一方、実施の第2の形態では、各前面扉6,7毎にロックすることができる。
したがって、自動販売機の商品収納装置2の左側の部分と右側の部分とで、異なる人が商品Sの管理をすることができる。その結果、商品収納装置2の左側の部分の商品Sが売れると商品管理人Aの売上となり、また、商品収納装置2の右側の部分の商品Sが売れると商品管理人Bの売上とすることができる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例を下記に例示する。
(1)上記実施の形態では、貯蔵庫は、自動販売機であるが、冷却貯蔵庫などの他の形式の貯蔵庫でも可能である。
【0037】
(2)上記実施の形態では、前面扉6,7は透明なガラス扉で、ガラス26および枠体27を具備しているが、他の形式の扉、たとえば透明でない扉でも可能である。
(3)貯蔵庫の箱体の開口の向きや個数などは、適宜変更可能である。たとえば、箱体の開口を上向きに開けることも可能である。ただし、この様な場合には、ロック用ロッド11を扉ロック機構Rの押圧ピン51の方向に向けて付勢するバネなどの付勢手段を設けることが好ましい。
【0038】
(4)上記実施の形態では、扉ロック機構Rが下側に、また、係止孔41が上側に配置されているが、扉ロック機構Rを上側に、かつ、係止孔41を下側に配置することも可能である。なお、この場合には、ロック用ロッド11を上方に付勢するバネなどの付勢手段を設けることが好ましい。
ただし、ロック解除時に、重力により、ロック用ロッド11を扉ロック機構Rの押圧ピン51の方向に移動させることができるので、扉ロック機構Rが下側で、かつ、係止孔41が上側に配置されていることが好ましい。
【0039】
(5)上記実施の形態では、押圧ピン51は操作ハンドル53で操作されているが、施錠装置58で直接操作することも可能である。ただし、押圧ピン51を操作ハンドル53で操作し、この操作ハンドル53を施錠装置58で施錠することが好ましい。
(6)押圧ピン51の本数は適宜変更可能である。たとえば、各前面扉6,7に対して複数本設けることも可能である。
(7)ロック用ロッド11や押圧ピン51の断面形状などは適宜変更可能である。
(8)前面扉6,7に開閉するための把手(ハンドルなど)が設けられている場合には、この把手にカバーを設け、このカバーをカバー用施錠装置により施錠できるようにすることが好ましい。また、カバーには表示部が設けられ、「自動販売中」や「開けられません」などの自動販売中である旨の表示を行うことができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、観音開き式扉をロックする際に、扉ロック機構の押圧ピンが扉体の内部に進入してロック用ロッドを押圧し、この押圧されたロック用ロッドの先端が箱体の係止部に係合する。したがって、扉体は、押圧ピンの扉体内への進入および、係止部によるロック用ロッドの係止の両者でロックされる。その結果、2か所で扉体はロックされ、悪戯をより確実に防止することができる。しかも、観音開き式扉の中央部には、施錠装置などが配設されず、見栄えが良好となる。
【0041】
また、扉ロック機構が、押圧ピンをスライドさせる操作ハンドルと、この操作ハンドルの作動を阻止して施錠する施錠装置とを具備していることがある。この様な場合には、押圧ピンおよびロック用ロッドの操作に比較的大きな力を要しても、操作ハンドルで押圧ピンおよびロック用ロッドを操作しているため、施錠装置の比較的小さなキーなどで操作するのに比較して、軽く操作することができる。
【0042】
そして、扉ロック機構が、左右の各扉体に対して少なくとも1本設けられているとともに互いに一体に連動して作動する押圧ピンを具備している場合には、一度に、左右の扉体をロックすることができる。
【0043】
また、各扉体に対して各々、扉ロック機構が設けられている場合には、扉体毎に、貯蔵庫内の貯蔵物を管理する管理者を異ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明における貯蔵庫の実施の第1の形態の正面図である。
【図2】図2はロック用ロッドおよび扉ロック機構の説明図である。
【図3】図3はロックした状態のロック用ロッドおよび扉ロック機構の説明図である。
【図4】図4はロック用ロッドおよび扉ロック機構の斜視図である。
【図5】図5は押圧ピンの作動を説明するための説明図で、(a)がロック解除の状態の図で、(b)がロックされた状態の図である。
【図6】図6は実施の第2の形態の説明図である。
【符号の説明】
R 扉ロック機構
R1 左側の扉ロック機構
R2 右側の扉ロック機構
1 販売機本体(箱体)
6 前面扉(扉体)
7 前面扉(扉体)
11 ロック用ロッド
41 係止孔(係止部)
51 押圧ピン
52 取付板(連動機構)
53 操作ハンドル
54 押圧ピン用回動レバー(連動機構)
56 リンク(連動機構)
57 施錠用回動部材
58 施錠装置
59 係合部
Claims (5)
- 左右一対の扉体を具備する観音開き式扉が、箱体の開口部に開閉可能に設けられている貯蔵庫において、
前記観音開き式扉の各扉体は、一端部である支持部側端部が開口縁部に枢支して支持され、かつ、他端部である非支持部側端部の内部には扉体の縁部に沿って延在するロック用ロッドがスライド可能に設けられ、
前記箱体には、スライドした前記ロック用ロッドの一端が扉体から突出して係脱する係止部、および、扉ロック機構が設けられ、
前記扉ロック機構は、前記扉体の内部に進入して前記ロック用ロッドの他端を押圧してロック用ロッドをスライドさせ前記ロック用ロッドの一端を前記係止部に係合させる押圧ピンを具備していることを特徴とする貯蔵庫。 - 前記扉ロック機構は、前記押圧ピンをスライドさせる操作ハンドルと、この操作ハンドルの作動を阻止して施錠する施錠装置とを具備していることを特徴としている請求項1記載の貯蔵庫。
- 前記押圧ピンは上下方向にスライド可能に構成され、
前記操作ハンドルは回転可能に構成され、
この操作ハンドルの回転を前記押圧ピンに伝達して押圧ピンを上下方向にスライドさせる連動機構が設けられ、
かつ、操作ハンドルと一体に回動する回動部材が設けられるとともに、
前記施錠装置には、施錠時に前記回動部材に係合して回動部材の回転を阻止し、解錠時に前記回動部材から離脱して回動部材の回転を許容する係合部が設けられていることを特徴としている請求項2記載の貯蔵庫。 - 前記扉ロック機構は、左右の各扉体に対して少なくとも1本設けられているとともに互いに一体に連動して作動する押圧ピンを具備していることを特徴としている請求項1,2または3記載の貯蔵庫。
- 前記各扉体に対して各々、前記扉ロック機構が設けられていることを特徴としている請求項1,2または3記載の貯蔵庫。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005111955A1 (en) * | 2004-05-13 | 2005-11-24 | Fonterra Co-Operative Group Limited | Customised nutritional food and beverage dispensing system |
JP2010038431A (ja) * | 2008-08-04 | 2010-02-18 | Sharp Corp | 鍵構造及びこれを備えた冷蔵庫 |
JP2014214922A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | ホシザキ電機株式会社 | 冷却庫 |
-
2003
- 2003-02-17 JP JP2003037616A patent/JP2004245536A/ja active Pending
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