JP4360038B2 - 商品販売陳列ケース - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、商品販売陳列ケースに関し、さらに詳しくは、前面扉を開いた状態ではオープンショーケースとして使用できるとともに、前面扉を閉じて施錠した状態では自動販売機として使用できる商品販売陳列ケースに関する。
【０００２】
【従来の技術】
購買者が前面扉を自由に開閉して商品を購入できるショーケースとして使用できるとともに、前面扉を閉じて施錠した状態では自動販売機として使用できる商品販売陳列ケース（ショーケース兼用形自動販売機）が知られており、たとえば、特開平１−１４９１９２号公報に開示されている。
【０００３】
図示例を省略するが、この商品販売陳列ケースは、前面を開口し内部に商品陳列棚を有した本体ケースと、この本体ケースの前面開口部に開閉自在に設けられ閉状態時に施錠可能に形成された前面扉と、本体ケースの内部に設けられ商品陳列棚の前方を上下方向および左右方向に移動自在に形成され、かつ、当該本体ケースの外部に設けられた操作部からの商品購入操作により当該商品陳列棚の任意の商品を受容して当該本体ケースの商品取出口に搬出する商品受容搬出装置とを備えている。
【０００４】
そして、この商品販売陳列ケースは、前面扉が施錠されていない状態では、商品受容搬出装置を待機位置に待機させてショーケースとして使用（有人販売）でき、前面扉を閉じて施錠した状態では、操作部からの商品購入操作により商品受容搬出装置を動作させて自動販売機として使用（無人販売）できるように構成されている。この前面扉は、観音扉式に形成されている。また、この商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉を引き扉とし、かつ、前面開口部上端にエアカーテンを装備している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の商品販売陳列ケースは、オープンショーケースとして使用する場合、前面扉を引き扉として構成しているため、開かれた後の前面扉自身の占有面積によって前面開口部の開口面積が減少して商品取出の際に使い勝手が悪くなるという課題があった。
【０００６】
また、前面扉を観音開きにて開放した場合には、前面開口部の開口面積は広く確保できるものの、本体ケースの左右に前面扉の開放スペースを確保する必要があり、これがデッドスペースとなるとともに、見栄えも悪くなるという課題があった。
【０００７】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、オープンショーケースとして使用する場合に、開放した前面扉を容易に収納でき、前面開口部の開口面積を広く確保できるとともに、前面扉の開放時においても見栄えを担保できる商品販売陳列ケースを提供することを目的とする。
【０００８】
また、この発明は、自動販売機として使用する場合に、閉じた前面扉の施錠を容易かつ確実に行うことができ、見栄えをも担保できる商品販売陳列ケースを提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明の請求項１にかかる商品販売陳列ケースは、前面を開口し内部に商品陳列棚を有した本体ケースと、前記本体ケースの前面開口部に開閉自在に設けられ閉状態時に施錠可能に形成された前面扉と、前記本体ケースの内部に設けられ前記商品陳列棚の前方を上下方向および左右方向に移動自在に形成され、かつ、当該本体ケースの外部に設けられた操作部からの商品購入操作により当該商品陳列棚の任意の商品を受容して当該本体ケースの商品取出口に搬出する商品受容搬出装置とを備え、前記本体ケースの前面扉を開いた状態では、前記商品受容搬出装置を待機位置に待機させてオープンショーケースとして使用できるとともに、前記本体ケースの前面扉を閉じて施錠した状態では、前記操作部からの商品購入操作により前記商品受容搬出装置を動作させて自動販売機として使用できるように形成した商品販売陳列ケースにおいて、前記前面扉を開いてオープンショーケースとして使用する場合に当該前面扉を収納する扉収納部を前記本体ケースに設けたものである。
【００１０】
商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉を開いて扉収納部に収納し、商品受容搬出装置を待機位置に待機させておく。このとき、前面扉が扉収納部に収納されているので、商品販売陳列ケース全体の見栄えが担保され、また従来のようなデッドスペースが生じない。
【００１１】
一方、商品販売陳列ケースを自動販売機として使用する場合には、前面扉を扉収納部から出し、前面扉を閉じて施錠する。商品購入者による操作部の操作により、商品陳列棚（たとえば、商品陳列棚にはコンベヤラックを搭載することができる）および商品受容搬出装置が連係動作して所望の商品が商品取出口に搬出される。前面扉は施錠されているので、防盗性が担保される。
【００１２】
また、この発明の請求項２にかかる商品販売陳列ケースは、扉収納部を本体ケースの側面部に形成するとともに、前面扉を当該扉収納部の内外に案内するガイド機構を備えたものである。これにより、前面扉を簡易な構造にて容易にスライド移動でき、使い勝手がきわめて良い。
【００１３】
また、この発明の請求項３にかかる商品販売陳列ケースは、扉収納部の前面開口部には、前面扉の収納時に当該前面開口部を閉塞する化粧板を備えたものである。これにより、前面開口部が露出せず、見栄えが担保される。
【００１４】
また、この発明の請求項４にかかる商品販売陳列ケースは、本体ケースに開閉自在に設けられ、閉じられた前面扉の一の前縁部を覆うとともに、当該前面扉を当該本体ケースに対して施錠する化粧板を備えたものである。これにより、前面扉の一の前縁部の見栄えが担保される。また、施錠装置を前面扉に設けず化粧板に設けたことで、前面扉の構造を簡易化でき、扉収納部への収納性をさらに向上させることができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる商品販売陳列ケースの実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【００１６】
図１は、この発明の実施の形態にかかる商品販売陳列ケースを示す斜視図、図２は、扉収納部のガイド機構を示す斜視図、図３は、化粧板のロック装置を示す斜視図、図４は、２つの商品販売陳列ケースをオープンショーケース（有人販売）として使用した例を示す正面図、図５は、２つの商品販売陳列ケースを自動販売機（無人販売）として使用した例を示す正面図である。
【００１７】
これらの図に示すように、商品販売陳列ケースは、前面開口部１ａを有し内部に商品陳列棚２０を有した本体ケース１と、前面開口部１ａに開閉自在に設けられ閉状態時にロック装置１５によって施錠可能に形成された前面扉２と、本体ケース１の内部に設けられ商品陳列棚２０の前方を上下方向および左右方向に移動自在に形成され、かつ、当該本体ケース１の外部に設けられた操作部３からの商品購入操作により当該商品陳列棚２０の任意の商品を受容して商品取出口４に搬出する商品受容搬出装置５とを備え、前面扉２を開いてオープンショーケースとして使用する場合に当該前面扉２を収納する扉収納部６を本体ケース１に設けた側面部に設けたものである。この扉収納部６の前面には、前面開口部６ａが形成されている。
【００１８】
扉収納部６には、図１および図２に示すように、前面扉２を内外に案内するためのスライダ７および１対のガイドレール８が設けられている。スライダ７の上下両端部には、スライダ７をガイドレール８に沿って移動させるためのローラ９，１０が設けられている。なお、ローラ９はスライダ７の水平方向の位置を規制し、ローラ１０はスライダ７の上下方向の位置を規制するためのものである。
【００１９】
スライダ７には、前面扉２がヒンジ１１を介して回動自在に設けられている。また、スライダ７は、前面扉２を扉収納部６内から引き出す際にガイドレール８から前方に脱落しないようになっている。扉収納部６の前面開口部６ａには、前面扉２の収納時に前面開口部６ａを閉塞する化粧板１２が開閉自在に設けられている。
【００２０】
また、本体ケース１には、化粧板１３がヒンジ１４を介して開閉自在に設けられている。この化粧板１３は、閉じられた前面扉２の一の前縁部（図１では前面扉２の左側端部）を覆うとともに、当該前面扉２を本体ケース１に対して施錠するロック装置１５を備えている。
【００２１】
このロック装置１５は、図３に示すように、化粧板１３の外部から鍵によって回動ロックされるロック金具１５ａと、本体ケース１側に設けられ、ロック金具１５ａを係止する係止穴１５ｃを有した受け金具１５ｂとから構成されている。なお、化粧板１３をロック装置１５によって施錠することにより、前面扉２が本体ケース１側に所定圧力で押圧され、気密性を担保できるようになっている。
【００２２】
なお、本体ケース１は、販売対象商品に応じて冷却もしくは加熱可能に形成されており、オープンショーケースとして使用される際には、前面開口部１ａの上部からエアカーテンを形成できるようになっている。
【００２３】
また、商品陳列棚２０は、いわゆるコンベヤラックを備えて形成されており、自動販売機として使用される際には、ラック上の商品を前方に送出し、商品購入操作によって移動し待機している商品受容搬出装置５に受け渡すことができるようになっている。操作部３は、カバー３ａを下方にスライドさせて開けることにより、操作できるようになっている。これら本体ケース１、操作部３、商品陳列棚２０のコンベヤラック、商品受容搬出装置５は、周知・慣用技術によって構成することができる。
【００２４】
つぎに動作について説明する。図４に示すように、商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉２を開いて扉収納部６に収納し、商品受容搬出装置５を待機位置（図１に示す本体ケース１内の前方下部）に待機させておく。このとき、前面扉２が扉収納部６に収納されているので、商品販売陳列ケース全体の見栄えが担保され、また従来のようなデッドスペースが生じない。また、扉収納部６の前面開口部６ａが化粧板１２によって閉塞されているので、当該部分が露出せず、見栄えが担保される。
【００２５】
一方、図５に示すように、商品販売陳列ケースを自動販売機として使用する場合には、前面扉２を扉収納部６からスライドさせて引き出し、前面扉２および化粧板１３を閉じてロック装置１５を施錠する。また、カバー３ａを下方にスライドさせて開け、操作部３を操作可能な状態にしておく。商品購入者による操作部３の操作により、商品陳列棚２０のコンベヤラックおよび商品受容搬出装置５が連係動作して所望の商品が商品取出口４に搬出される。前面扉２は、ロック装置１５により施錠されているので、防盗性が担保される。また、前面扉２の側端部が化粧板１３によって覆われているので、当該部分の見栄えが担保される。
【００２６】
以上のように、この実施の形態にかかる商品販売陳列ケースによれば、商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉２が扉収納部６に収納されているので、商品販売陳列ケース全体の見栄えが担保され、また従来のようなデッドスペースが生じない。また、扉収納部６の前面開口部６ａが化粧板１２によって閉塞されているので、当該部分が露出せず、見栄えが担保される。
【００２７】
また、扉収納部６を本体ケース１の側面部に形成し、前面扉２を当該扉収納部６の内外に案内するスライダ７およびガイドレール８を設けたので、前面扉２を簡易な構造にて容易にスライド移動でき、使い勝手がきわめて良い。
【００２８】
一方、商品販売陳列ケースを自動販売機として使用する場合には、前面扉２はロック装置１５により施錠されているので、防盗性が担保される。また、前面扉２の側端部が化粧板１３によって覆われているので、当該部分の見栄えが担保される。さらに、ロック装置１５を前面扉２に設けず化粧板１３に設けたことで、前面扉２の構造を簡易化でき、扉収納部６への収納性をさらに向上させることができる。
【００２９】
なお、上記実施の形態においては、扉収納部６を本体ケース１の側部に設けるものとして説明したが、これに限定されず、上部あるいは下部であってもよい。
【００３０】
また、商品陳列棚２０は、いわゆるコンベヤラックを備えて形成されているものとして説明したが、これに限定されず、たとえば、本願出願人が特願２０００−０３４２５３号にて提供した吊り下げ式の商品収納ラックを用いてもよく、またその他のラックを用いてもよい。
【００３１】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる商品販売陳列ケース（請求項１）によれば、前面を開口し内部に商品陳列棚を有した本体ケースと、前記本体ケースの前面開口部に開閉自在に設けられ閉状態時に施錠可能に形成された前面扉と、前記本体ケースの内部に設けられ前記商品陳列棚の前方を上下方向および左右方向に移動自在に形成され、かつ、当該本体ケースの外部に設けられた操作部からの商品購入操作により当該商品陳列棚の任意の商品を受容して当該本体ケースの商品取出口に搬出する商品受容搬出装置とを備え、前記本体ケースの前面扉を開いた状態では、前記商品受容搬出装置を待機位置に待機させてオープンショーケースとして使用できるとともに、前記本体ケースの前面扉を閉じて施錠した状態では、前記操作部からの商品購入操作により前記商品受容搬出装置を動作させて自動販売機として使用できるように形成した商品販売陳列ケースにおいて、前記前面扉を開いてオープンショーケースとして使用する場合に当該前面扉を収納する扉収納部を前記本体ケースに設けたので、商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉が扉収納部に収納されているので、商品販売陳列ケース全体の見栄えが担保され、また従来のようなデッドスペースが生じない。一方、商品販売陳列ケースを自動販売機として使用する場合には、前面扉は施錠されているので、防盗性が担保される。
【００３２】
また、この発明にかかる商品販売陳列ケース（請求項２）によれば、扉収納部を本体ケースの側面部に形成するとともに、前面扉を当該扉収納部の内外に案内するガイド機構を備えたので、前面扉を簡易な構造にて容易にスライド移動でき、使い勝手がきわめて良い。
【００３３】
また、この発明にかかる商品販売陳列ケース（請求項３）によれば、扉収納部の前面開口部には、前面扉の収納時に当該前面開口部を閉塞する化粧板を備えたので、当該前面開口部が露出せず、見栄えが担保される。
【００３４】
また、この発明にかかる商品販売陳列ケース（請求項４）によれば、本体ケースに開閉自在に設けられ、閉じられた前面扉の一の前縁部を覆うとともに、当該前面扉を当該本体ケースに対して施錠する化粧板を備えたので、前面扉の一の前縁部の見栄えが担保される。また、施錠装置を前面扉に設けず化粧板に設けたことで、前面扉の構造を簡易化でき、扉収納部への収納性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施の形態にかかる商品販売陳列ケースを示す斜視図である。
【図２】扉収納部のガイド機構を示す斜視図である。
【図３】化粧板のロック装置を示す斜視図である。
【図４】２つの商品販売陳列ケースをオープンショーケース（有人販売）として使用した例を示す正面図である。
【図５】２つの商品販売陳列ケースを自動販売機（無人販売）として使用した例を示す正面図である。
【符号の説明】
１ 本体ケース
１ａ 前面開口部
２ 前面扉
３ 操作部
３ａ カバー
４ 商品取出口
５ 商品受容搬出装置
６ 扉収納部
６ａ 前面開口部
７ スライダ
８ ガイドレール
９、１０ ローラ
１１ ヒンジ
１２、１３ 化粧板
１４ ヒンジ
１５ ロック装置
１５ａ ロック金具
１５ｂ 受け金具
１５ｃ 係止穴
２０ 商品陳列棚
【発明の属する技術分野】
この発明は、商品販売陳列ケースに関し、さらに詳しくは、前面扉を開いた状態ではオープンショーケースとして使用できるとともに、前面扉を閉じて施錠した状態では自動販売機として使用できる商品販売陳列ケースに関する。
【０００２】
【従来の技術】
購買者が前面扉を自由に開閉して商品を購入できるショーケースとして使用できるとともに、前面扉を閉じて施錠した状態では自動販売機として使用できる商品販売陳列ケース（ショーケース兼用形自動販売機）が知られており、たとえば、特開平１−１４９１９２号公報に開示されている。
【０００３】
図示例を省略するが、この商品販売陳列ケースは、前面を開口し内部に商品陳列棚を有した本体ケースと、この本体ケースの前面開口部に開閉自在に設けられ閉状態時に施錠可能に形成された前面扉と、本体ケースの内部に設けられ商品陳列棚の前方を上下方向および左右方向に移動自在に形成され、かつ、当該本体ケースの外部に設けられた操作部からの商品購入操作により当該商品陳列棚の任意の商品を受容して当該本体ケースの商品取出口に搬出する商品受容搬出装置とを備えている。
【０００４】
そして、この商品販売陳列ケースは、前面扉が施錠されていない状態では、商品受容搬出装置を待機位置に待機させてショーケースとして使用（有人販売）でき、前面扉を閉じて施錠した状態では、操作部からの商品購入操作により商品受容搬出装置を動作させて自動販売機として使用（無人販売）できるように構成されている。この前面扉は、観音扉式に形成されている。また、この商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉を引き扉とし、かつ、前面開口部上端にエアカーテンを装備している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の商品販売陳列ケースは、オープンショーケースとして使用する場合、前面扉を引き扉として構成しているため、開かれた後の前面扉自身の占有面積によって前面開口部の開口面積が減少して商品取出の際に使い勝手が悪くなるという課題があった。
【０００６】
また、前面扉を観音開きにて開放した場合には、前面開口部の開口面積は広く確保できるものの、本体ケースの左右に前面扉の開放スペースを確保する必要があり、これがデッドスペースとなるとともに、見栄えも悪くなるという課題があった。
【０００７】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、オープンショーケースとして使用する場合に、開放した前面扉を容易に収納でき、前面開口部の開口面積を広く確保できるとともに、前面扉の開放時においても見栄えを担保できる商品販売陳列ケースを提供することを目的とする。
【０００８】
また、この発明は、自動販売機として使用する場合に、閉じた前面扉の施錠を容易かつ確実に行うことができ、見栄えをも担保できる商品販売陳列ケースを提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明の請求項１にかかる商品販売陳列ケースは、前面を開口し内部に商品陳列棚を有した本体ケースと、前記本体ケースの前面開口部に開閉自在に設けられ閉状態時に施錠可能に形成された前面扉と、前記本体ケースの内部に設けられ前記商品陳列棚の前方を上下方向および左右方向に移動自在に形成され、かつ、当該本体ケースの外部に設けられた操作部からの商品購入操作により当該商品陳列棚の任意の商品を受容して当該本体ケースの商品取出口に搬出する商品受容搬出装置とを備え、前記本体ケースの前面扉を開いた状態では、前記商品受容搬出装置を待機位置に待機させてオープンショーケースとして使用できるとともに、前記本体ケースの前面扉を閉じて施錠した状態では、前記操作部からの商品購入操作により前記商品受容搬出装置を動作させて自動販売機として使用できるように形成した商品販売陳列ケースにおいて、前記前面扉を開いてオープンショーケースとして使用する場合に当該前面扉を収納する扉収納部を前記本体ケースに設けたものである。
【００１０】
商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉を開いて扉収納部に収納し、商品受容搬出装置を待機位置に待機させておく。このとき、前面扉が扉収納部に収納されているので、商品販売陳列ケース全体の見栄えが担保され、また従来のようなデッドスペースが生じない。
【００１１】
一方、商品販売陳列ケースを自動販売機として使用する場合には、前面扉を扉収納部から出し、前面扉を閉じて施錠する。商品購入者による操作部の操作により、商品陳列棚（たとえば、商品陳列棚にはコンベヤラックを搭載することができる）および商品受容搬出装置が連係動作して所望の商品が商品取出口に搬出される。前面扉は施錠されているので、防盗性が担保される。
【００１２】
また、この発明の請求項２にかかる商品販売陳列ケースは、扉収納部を本体ケースの側面部に形成するとともに、前面扉を当該扉収納部の内外に案内するガイド機構を備えたものである。これにより、前面扉を簡易な構造にて容易にスライド移動でき、使い勝手がきわめて良い。
【００１３】
また、この発明の請求項３にかかる商品販売陳列ケースは、扉収納部の前面開口部には、前面扉の収納時に当該前面開口部を閉塞する化粧板を備えたものである。これにより、前面開口部が露出せず、見栄えが担保される。
【００１４】
また、この発明の請求項４にかかる商品販売陳列ケースは、本体ケースに開閉自在に設けられ、閉じられた前面扉の一の前縁部を覆うとともに、当該前面扉を当該本体ケースに対して施錠する化粧板を備えたものである。これにより、前面扉の一の前縁部の見栄えが担保される。また、施錠装置を前面扉に設けず化粧板に設けたことで、前面扉の構造を簡易化でき、扉収納部への収納性をさらに向上させることができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる商品販売陳列ケースの実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【００１６】
図１は、この発明の実施の形態にかかる商品販売陳列ケースを示す斜視図、図２は、扉収納部のガイド機構を示す斜視図、図３は、化粧板のロック装置を示す斜視図、図４は、２つの商品販売陳列ケースをオープンショーケース（有人販売）として使用した例を示す正面図、図５は、２つの商品販売陳列ケースを自動販売機（無人販売）として使用した例を示す正面図である。
【００１７】
これらの図に示すように、商品販売陳列ケースは、前面開口部１ａを有し内部に商品陳列棚２０を有した本体ケース１と、前面開口部１ａに開閉自在に設けられ閉状態時にロック装置１５によって施錠可能に形成された前面扉２と、本体ケース１の内部に設けられ商品陳列棚２０の前方を上下方向および左右方向に移動自在に形成され、かつ、当該本体ケース１の外部に設けられた操作部３からの商品購入操作により当該商品陳列棚２０の任意の商品を受容して商品取出口４に搬出する商品受容搬出装置５とを備え、前面扉２を開いてオープンショーケースとして使用する場合に当該前面扉２を収納する扉収納部６を本体ケース１に設けた側面部に設けたものである。この扉収納部６の前面には、前面開口部６ａが形成されている。
【００１８】
扉収納部６には、図１および図２に示すように、前面扉２を内外に案内するためのスライダ７および１対のガイドレール８が設けられている。スライダ７の上下両端部には、スライダ７をガイドレール８に沿って移動させるためのローラ９，１０が設けられている。なお、ローラ９はスライダ７の水平方向の位置を規制し、ローラ１０はスライダ７の上下方向の位置を規制するためのものである。
【００１９】
スライダ７には、前面扉２がヒンジ１１を介して回動自在に設けられている。また、スライダ７は、前面扉２を扉収納部６内から引き出す際にガイドレール８から前方に脱落しないようになっている。扉収納部６の前面開口部６ａには、前面扉２の収納時に前面開口部６ａを閉塞する化粧板１２が開閉自在に設けられている。
【００２０】
また、本体ケース１には、化粧板１３がヒンジ１４を介して開閉自在に設けられている。この化粧板１３は、閉じられた前面扉２の一の前縁部（図１では前面扉２の左側端部）を覆うとともに、当該前面扉２を本体ケース１に対して施錠するロック装置１５を備えている。
【００２１】
このロック装置１５は、図３に示すように、化粧板１３の外部から鍵によって回動ロックされるロック金具１５ａと、本体ケース１側に設けられ、ロック金具１５ａを係止する係止穴１５ｃを有した受け金具１５ｂとから構成されている。なお、化粧板１３をロック装置１５によって施錠することにより、前面扉２が本体ケース１側に所定圧力で押圧され、気密性を担保できるようになっている。
【００２２】
なお、本体ケース１は、販売対象商品に応じて冷却もしくは加熱可能に形成されており、オープンショーケースとして使用される際には、前面開口部１ａの上部からエアカーテンを形成できるようになっている。
【００２３】
また、商品陳列棚２０は、いわゆるコンベヤラックを備えて形成されており、自動販売機として使用される際には、ラック上の商品を前方に送出し、商品購入操作によって移動し待機している商品受容搬出装置５に受け渡すことができるようになっている。操作部３は、カバー３ａを下方にスライドさせて開けることにより、操作できるようになっている。これら本体ケース１、操作部３、商品陳列棚２０のコンベヤラック、商品受容搬出装置５は、周知・慣用技術によって構成することができる。
【００２４】
つぎに動作について説明する。図４に示すように、商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉２を開いて扉収納部６に収納し、商品受容搬出装置５を待機位置（図１に示す本体ケース１内の前方下部）に待機させておく。このとき、前面扉２が扉収納部６に収納されているので、商品販売陳列ケース全体の見栄えが担保され、また従来のようなデッドスペースが生じない。また、扉収納部６の前面開口部６ａが化粧板１２によって閉塞されているので、当該部分が露出せず、見栄えが担保される。
【００２５】
一方、図５に示すように、商品販売陳列ケースを自動販売機として使用する場合には、前面扉２を扉収納部６からスライドさせて引き出し、前面扉２および化粧板１３を閉じてロック装置１５を施錠する。また、カバー３ａを下方にスライドさせて開け、操作部３を操作可能な状態にしておく。商品購入者による操作部３の操作により、商品陳列棚２０のコンベヤラックおよび商品受容搬出装置５が連係動作して所望の商品が商品取出口４に搬出される。前面扉２は、ロック装置１５により施錠されているので、防盗性が担保される。また、前面扉２の側端部が化粧板１３によって覆われているので、当該部分の見栄えが担保される。
【００２６】
以上のように、この実施の形態にかかる商品販売陳列ケースによれば、商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉２が扉収納部６に収納されているので、商品販売陳列ケース全体の見栄えが担保され、また従来のようなデッドスペースが生じない。また、扉収納部６の前面開口部６ａが化粧板１２によって閉塞されているので、当該部分が露出せず、見栄えが担保される。
【００２７】
また、扉収納部６を本体ケース１の側面部に形成し、前面扉２を当該扉収納部６の内外に案内するスライダ７およびガイドレール８を設けたので、前面扉２を簡易な構造にて容易にスライド移動でき、使い勝手がきわめて良い。
【００２８】
一方、商品販売陳列ケースを自動販売機として使用する場合には、前面扉２はロック装置１５により施錠されているので、防盗性が担保される。また、前面扉２の側端部が化粧板１３によって覆われているので、当該部分の見栄えが担保される。さらに、ロック装置１５を前面扉２に設けず化粧板１３に設けたことで、前面扉２の構造を簡易化でき、扉収納部６への収納性をさらに向上させることができる。
【００２９】
なお、上記実施の形態においては、扉収納部６を本体ケース１の側部に設けるものとして説明したが、これに限定されず、上部あるいは下部であってもよい。
【００３０】
また、商品陳列棚２０は、いわゆるコンベヤラックを備えて形成されているものとして説明したが、これに限定されず、たとえば、本願出願人が特願２０００−０３４２５３号にて提供した吊り下げ式の商品収納ラックを用いてもよく、またその他のラックを用いてもよい。
【００３１】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる商品販売陳列ケース（請求項１）によれば、前面を開口し内部に商品陳列棚を有した本体ケースと、前記本体ケースの前面開口部に開閉自在に設けられ閉状態時に施錠可能に形成された前面扉と、前記本体ケースの内部に設けられ前記商品陳列棚の前方を上下方向および左右方向に移動自在に形成され、かつ、当該本体ケースの外部に設けられた操作部からの商品購入操作により当該商品陳列棚の任意の商品を受容して当該本体ケースの商品取出口に搬出する商品受容搬出装置とを備え、前記本体ケースの前面扉を開いた状態では、前記商品受容搬出装置を待機位置に待機させてオープンショーケースとして使用できるとともに、前記本体ケースの前面扉を閉じて施錠した状態では、前記操作部からの商品購入操作により前記商品受容搬出装置を動作させて自動販売機として使用できるように形成した商品販売陳列ケースにおいて、前記前面扉を開いてオープンショーケースとして使用する場合に当該前面扉を収納する扉収納部を前記本体ケースに設けたので、商品販売陳列ケースをオープンショーケースとして使用する場合には、前面扉が扉収納部に収納されているので、商品販売陳列ケース全体の見栄えが担保され、また従来のようなデッドスペースが生じない。一方、商品販売陳列ケースを自動販売機として使用する場合には、前面扉は施錠されているので、防盗性が担保される。
【００３２】
また、この発明にかかる商品販売陳列ケース（請求項２）によれば、扉収納部を本体ケースの側面部に形成するとともに、前面扉を当該扉収納部の内外に案内するガイド機構を備えたので、前面扉を簡易な構造にて容易にスライド移動でき、使い勝手がきわめて良い。
【００３３】
また、この発明にかかる商品販売陳列ケース（請求項３）によれば、扉収納部の前面開口部には、前面扉の収納時に当該前面開口部を閉塞する化粧板を備えたので、当該前面開口部が露出せず、見栄えが担保される。
【００３４】
また、この発明にかかる商品販売陳列ケース（請求項４）によれば、本体ケースに開閉自在に設けられ、閉じられた前面扉の一の前縁部を覆うとともに、当該前面扉を当該本体ケースに対して施錠する化粧板を備えたので、前面扉の一の前縁部の見栄えが担保される。また、施錠装置を前面扉に設けず化粧板に設けたことで、前面扉の構造を簡易化でき、扉収納部への収納性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施の形態にかかる商品販売陳列ケースを示す斜視図である。
【図２】扉収納部のガイド機構を示す斜視図である。
【図３】化粧板のロック装置を示す斜視図である。
【図４】２つの商品販売陳列ケースをオープンショーケース（有人販売）として使用した例を示す正面図である。
【図５】２つの商品販売陳列ケースを自動販売機（無人販売）として使用した例を示す正面図である。
【符号の説明】
１ 本体ケース
１ａ 前面開口部
２ 前面扉
３ 操作部
３ａ カバー
４ 商品取出口
５ 商品受容搬出装置
６ 扉収納部
６ａ 前面開口部
７ スライダ
８ ガイドレール
９、１０ ローラ
１１ ヒンジ
１２、１３ 化粧板
１４ ヒンジ
１５ ロック装置
１５ａ ロック金具
１５ｂ 受け金具
１５ｃ 係止穴
２０ 商品陳列棚
Claims (4)
- 前面を開口し内部に商品陳列棚を有した本体ケースと、
前記本体ケースの前面開口部に開閉自在に設けられ閉状態時に施錠可能に形成された前面扉と、
前記本体ケースの内部に設けられ前記商品陳列棚の前方を上下方向および左右方向に移動自在に形成され、かつ、当該本体ケースの外部に設けられた操作部からの商品購入操作により当該商品陳列棚の任意の商品を受容して当該本体ケースの商品取出口に搬出する商品受容搬出装置と、
を備え、
前記本体ケースの前面扉を開いた状態では、前記商品受容搬出装置を待機位置に待機させてオープンショーケースとして使用できるとともに、
前記本体ケースの前面扉を閉じて施錠した状態では、前記操作部からの商品購入操作により前記商品受容搬出装置を動作させて自動販売機として使用できるように形成した商品販売陳列ケースにおいて、
前記前面扉を開いてオープンショーケースとして使用する場合に当該前面扉を収納する扉収納部を前記本体ケースに設けたことを特徴とする商品販売陳列ケース。 - 扉収納部を本体ケースの側面部に形成するとともに、前面扉を当該扉収納部の内外に案内するガイド機構を備えたことを特徴とする請求項１に記載の商品販売陳列ケース。
- 扉収納部の前面開口部には、前面扉の収納時に当該前面開口部を閉塞する化粧板を備えたことを特徴とする請求項１または２に記載の商品販売陳列ケース。
- 本体ケースに開閉自在に設けられ、閉じられた前面扉の一の前縁部を覆うとともに、当該前面扉を当該本体ケースに対して施錠する化粧板を備えたことを特徴とする請求項１〜３のいずれか一つに記載の商品販売陳列ケース。
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