JP5188462B2 - 盗難防止装置における解錠装置の不正使用防止装置 - Google Patents

盗難防止装置における解錠装置の不正使用防止装置 Download PDF

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本発明は、店舗内で商品を陳列し展示するケースに関して、万引き等による商品の盗難を防止するために開閉ロックできる施錠装置を設けた商品展示ケースと、その開閉ロックを解除する解錠装置を構成した盗難防止装置において、前記解錠装置の不正使用防止装置に関する。
従来、種々の小売店等においては、展示商品の盗難を防止するため、各商品に防犯タグを貼着している。そこで、防犯タグを貼着したまま商品を店外に持ち出そうとすると、出入口ゲートに設置された検知装置が警報を発し、盗難を防止する。
しかしながら、通常、防犯タグは、粘着剤により商品に貼着されており剥離可能であるから、店外に持ち出す前に商品から剥離して廃棄されてしまうと、盗難防止の効果がない。
このため、例えば、ドラッグストアーで販売される化粧品等のような紙箱等の外装ケースに入れられた商品は、商品を抜き取った空の外装ケースだけを展示しており、これを購入する顧客は、空の外装ケースをレジカウンターに持参し、そこで店員により商品を外装ケースに挿入することが行われている。
しかしながら、顧客としては、空の外装ケースを吟味するだけで商品を購入することには抵抗があり、実際の商品を目視して吟味することを望むのが通例である。
特開2007−331843号公報
そこで、本出願人は、先願として、施錠機構を備えた商品展示ケースと解錠装置とから成る盗難防止装置を提案した(特願2008−128078号及び特願2008−212976号)。
先願の盗難防止装置における商品展示ケースは、外装ケースに入れられた商品の場合は、商品を入れた外装ケースを展示ケースに収納し、又は外装ケースから取り出した商品を展示ケースに収納することにより店頭に展示される。或いは、外装ケースを有しない商品の場合は、当該商品を展示ケースに収納することにより店頭に展示される(以下、外装ケースの有無に関わらず、商品展示ケースに収納される商品を「商品」という)。商品展示ケースは、全体又は一部を透明とされ、外部から商品を肉眼で透視可能とされている。
この際、商品展示ケースは、内部に防犯タグを付設している。従って、顧客を装う不正者が商品展示ケースを店外に持ち出そうとすると、出入口ゲートに設置された検知装置が警報を発し、盗難を防止する。
商品展示ケースは、開閉構造とされ、開蓋することにより商品の出し入れが可能であるが、閉蓋状態では解錠装置を使用しなければ開蓋不能となるように施錠機構により開閉ロックされている。従って、顧客は、商品展示ケースを手にとって商品を透視することにより吟味し、購入を希望する場合はレジカウンターに持参すれば、権限を有する店員が解錠装置で施錠機構を解錠することにより商品展示ケースを開蓋し、商品を顧客に引き渡す。商品を取り出した後の空の商品展示ケースは、その後、当該店舗において再利用される。
商品展示ケースの施錠機構は、突片解錠式の施錠手段と磁石解錠式の施錠手段により構成された2種類の施錠手段を備えており、これに対して、解錠装置は、商品展示ケースを摺動自在に載置可能とするテーブル部と、該テーブル部から起立する解錠部を形成しており、該解錠部は、前記突片解錠式の施錠手段を解錠するためのキー突片と前記磁石解錠式の施錠手段を解錠するための永久磁石を備えている。
従って、権限を与えられた店員が商品展示ケースの施錠機構を解錠するときは、商品展示ケースを所定姿勢でテーブル部に載置し、解錠部に向けて摺動させると、前記2種類の施錠手段がワンタッチで同時に解錠される。
しかしながら、近年、深夜等に窃盗グループ等が店舗に侵入して金品を盗む事件が相次いで起こる現状に鑑みると、前記解錠装置が盗まれる懸念があり、もしも、解錠装置が不正者の手に渡ると、該解錠装置を持参した不正者が顧客を装って来店し、商品展示ケースの施錠機構を自由に解錠できるので、商品が簡単に盗まれる可能性がある。
本発明は、上述の盗難防止装置における解錠装置の不正使用防止装置を提供するものであり、不正使用防止装置は、権限のある店員が操作することにより、解錠装置を使用不能状態にすることが可能であり、しかも、万一、解錠装置が盗まれた場合、窃盗者が解錠装置から不正使用防止装置を取り外そうとすると、解錠機能を喪失させ、最早、解錠装置として使用できなくなるように構成した点に特徴を有する。
そこで、本発明が手段として構成したところは、施錠機構(2)を備えた商品展示ケース(1)と、解錠装置(3)とから成る盗難防止装置において、前記商品展示ケース(1)は、相互に開閉自在に嵌合される第1ケース構成体(4)と第2ケース構成体(7)とから成り、前記施錠機構(2)は、第1ケース構成体(4)と第2ケース構成体(7)を嵌合したとき相互に開放不能に開閉ロックする施錠手段(10)を構成し、該施錠手段(10)は、押圧力を受けたとき前記開閉ロックを解錠する作動片(12)と、商品展示ケースの外部から前記操作片(12)に押圧力の付与を可能とする開口部(27)を設けており、前記解錠装置(3)は、商品展示ケース(1)を摺動自在に載置可能とするテーブル部(39)と、該テーブル部(39)から起立する解錠部(40)を形成し、該解錠部(40)に前記テーブル部(39)に臨む正面壁(40a)と反対側の背面壁(40b)を備え、前記テーブル部(39)の上で商品展示ケース(1)を解錠部(40)に向けて摺動したとき、前記開口部(27)に進入して操作片(12)に押圧力を付与するキー突片(41)を前記正面壁(40a)に突設し、該解錠装置(3)には不正使用防止装置(61)を設けており、前記不正使用防止装置(61)は、前記解錠装置(3)の底面に固着手段を介して固着される固定部材(62)と、該固定部材に枢軸(65)を介して開閉自在に連結されたカバー部材(63)と、前記固定部材とカバー部材を相互に係脱自在に係止する錠前手段(64)とから成り、前記カバー部材(63)は、前記解錠装置(3)の少なくとも前記キー突片(41)を含む正面壁(40a)を被覆する閉姿勢(P1)と開放する開姿勢(P3)との間で姿勢変更可能であり、前記閉姿勢(P1)に位置させた状態で前記錠前手段(64)により姿勢変更不能に固定ロックされるように構成され、更に、前記カバー部材(63)は、前記閉姿勢(P1)に位置させた状態で、前記キー突片(41)の下方に進入する破壊手段(81)を設けており、前記錠前手段(64)により固定ロックした状態で、前記解錠装置(3)をカバー部材(63)から下向きに引き離すとき、前記破壊手段(81)が前記キー突片(41)を破壊するように構成されて成る点にある。
本発明の好ましい実施形態において、前記固定部材(62)は、前記解錠部(40)の底部に臨むベース部(66)と、該ベース部の両側から起立して前記枢軸(65)を軸支するブラケット(67,67)と、前記ベース部から前記背面壁(40b)に臨んで起立する固定壁部(68)を備え、該固定壁部(68)と前記背面壁(40b)の間に施錠空間(73)を形成すると共に、該施錠空間(73)に前記固定壁部(68)の外部から操作可能となるように前記錠前手段(64)を配設しており、前記カバー部材(63)は、前記解錠部(40)の正面壁(40a)を被う正面カバー部(75)と、前記解錠部(40)の上部を被う上部カバー部(76)を備え、前記正面カバー部(75)の下縁から前記キー突片(41)の下方に進入する破壊手段(81)を延設し、前記上部カバー部(76)に前記施錠空間(73)に臨むと共に前記錠前手段(64)に係脱自在に係止されるロック手段(80)を設けており、前記カバー部材(63)は、前記破壊手段(81)をキー突片(41)の下方に進入させ且つ前記ロック手段(80)を施錠空間(73)に臨ませた閉姿勢(P1)と、前記破壊手段(81)をキー突片(41)の下方から退避させ且つ前記ロック手段(80)を施錠空間(73)から退避させた開閉待機姿勢(P2)と、正面カバー部(75)を上向きとして前記正面壁(40a)を開放する開姿勢(P3)との間で姿勢変更可能となるように前記枢軸(65)に軸支されており、前記錠前手段(64)は、カバー部材(63)を閉姿勢(P1)に位置させた状態で、前記ロック手段(80)を係脱自在に係止することにより、該カバー部材(63)を該閉姿勢(P1)に固定ロックするように構成されている。
前記ロック手段(80)は、前記カバー部材(63)を開姿勢(P3)に位置させたとき、前記解錠部(40)の頂面(40c)に載置されることにより、該カバー部材(63)を開姿勢(P3)に保持する保持座(82)を構成することが好ましい。
本発明によれば、商品展示ケース1が少なくとも突片解錠式の施錠手段10を構成する施錠機構2を備え、解錠装置3が少なくとも前記施錠手段10を解錠するキー突片41を解錠部40の正面壁40aに備えた盗難防止装置において、解錠装置3の不正使用防止装置61が提供される。
不正使用防止装置61は、解錠装置3の底面に固着手段72により固着される固定部材62と、該固定部材62に枢軸65を介して開閉自在に連結されたカバー部材63と、前記固定部材62とカバー部材63を相互に係脱自在に係止する錠前手段64により構成され、カバー部材63を開姿勢P3に位置させた状態では、解錠部40を開放させることにより、商品展示ケース1の施錠手段2を解錠するための所期目的に供する反面、カバー部材63を閉姿勢P1に位置させた状態で錠前手段64により固定ロックすると、解錠部40が使用不能な状態とされるので、権限を有する店員等が錠前手段64のキー74を保持することにより、解錠装置3の無断使用を好適に防止できる。
この際、特に本発明によれば、前記カバー部材63は、前記閉姿勢P1に位置させた状態で、キー突片41の下方に進入する破壊手段81を設けているので、錠前手段64を固定ロックした状態で、解錠装置3をカバー部材63から下向きに引き離そうとすると、前記破壊手段81がキー突片41を破壊するように構成されている。従って、仮に、解錠装置3が盗まれたとしても、窃盗者が解錠装置3から不正使用防止装置61を取り外そうとすると、キー突片41が破壊され、解錠装置3を最早使用不能状態にするように自滅させるので、盗まれた解錠装置3がその後の犯罪のために使用されることを確実に防止できるという効果がある。
そして、請求項2に記載の本発明によれば、カバー部材63は、閉姿勢P1の状態から、開閉待機姿勢P2に姿勢変更された後に初めて、開姿勢P3の位置に姿勢変更可能となるように構成され、錠前手段64によりカバー部材63を閉姿勢P1から開閉待機姿勢P2へと姿勢変更不能となるように固定ロックした状態では、閉姿勢P1に位置するカバー部材63を無理に開放させようとしたときキー突片41が破壊されるので、上述の自滅効果を確実なものとする。
更に、請求項3に記載の本発明によれば、カバー部材63のロック手段80が保持座82を構成しているので、開姿勢P3においてカバー部材63を解錠部40の頂面40cまで開放できると共に、保持座82を頂面40cに載置させることにより、開姿勢P3を保持できるので、商品展示ケース1の施錠機構2を解錠するための本来の使用作業を容易に行うことができる。
本発明における盗難防止装置の1実施形態を示しており、(A)は開閉ロックされた状態の商品展示ケースを正面側から示す斜視図、(B)は前記商品展示ケースを背面側から示す斜視図、(C)は解錠装置を示す斜視図である。 商品展示ケースを開蓋した状態で示す斜視図である。 商品展示ケースを開蓋すると共に外側壁板を分離した状態で示す斜視図である。 外側壁板を示しており、(A)は外側壁板の外側を示す斜視図、(B)は外側壁板の内側を示す斜視図、(C)は突片解錠式の施錠手段に関して外側壁板に設けられた係止手段の作用を内側から示す斜視図である。 第1ケース構成体を正面側から示す斜視図である。 第1ケース構成体を背面側から示す斜視図である。 第1ケース構成体と第2ケース構成体を離反した状態で示す正面図である。 第1ケース構成体と第2ケース構成体を離反した状態で示す縦断面図である。 第1ケース構成体と第2ケース構成体を嵌合した状態で示す正面図である。 第1ケース構成体と第2ケース構成体を嵌合した状態で示す縦断面図であり、(A)は図9のB−B線断面図、(B)は図9のC−C線断面図である。 図7のA−A線に沿う断面を示しており、(A)は第1ケース構成体に第2ケース構成体を被冠することにより閉蓋するときの突片解錠式の施錠手段と磁石解錠式の施錠手段の作用を示す断面図、(B)は第1ケース構成体に第2ケース構成体を被冠し閉蓋した状態における突片解錠式の施錠手段と磁石解錠式の施錠手段のダブルロックによる開閉ロック状態を示す断面図である。 解錠装置により突片解錠式の施錠手段と磁石解錠式の施錠手段のダブルロックを解除するときの作用を示す断面図である。 本発明に係る解錠装置の不正使用防止装置の1実施形態を示しており、解錠装置と、固定部材と、カバー部材を分解した状態で示す斜視図である。 解錠装置に取付けた不正使用防止装置の使用状態を示しており、(A)はカバー部材を開姿勢に位置させた状態を示す斜視図、(B)はカバー部材を閉姿勢に位置させた状態を示す斜視図である。 カバー部材を姿勢変更させた状態を示しており、(A)は閉姿勢に位置させた状態を示す断面図、(B)は開閉待機姿勢に位置させた状態を示す断面図、(C)は開姿勢に位置させた状態を示す断面図である。 不正使用防止装置の作用を示しており、(A)はカバー部材を閉姿勢に固定ロックした状態を示す断面図、(B)は不正に固着手段を取り外して解錠装置をカバー部材から引き離したときの状態を示す断面図である。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
(全体的構成)
図1に示すように、盗難防止装置は、施錠機構2を備えた商品展示ケース1と、解錠装置3とから構成されている。
図2に示すように、商品展示ケース1は、商品Mを載置する底部材4aを構成する第1ケース構成体4と、前記商品Mを透視可能に囲繞すると共に下向きの開口部5を有する収納室6を形成するケース本体7aを構成する第2ケース構成体7を、相互にX軸方向に向けて嵌脱自在に嵌合するように構成されている。即ち、第2ケース構成体7をX1方向に移動すると第1ケース構成体4の上方が開放され、第2ケース構成体7をX2方向に移動すると第1ケース構成体4に嵌合され、第1ケース構成体4の上方に収納室6を区成する。収納室6に収納された商品Mを外部から透視可能とするため、第1ケース構成体4と第2ケース構成体7の全体を合成樹脂により透明に形成しても良く、或いは、第1ケース構成体4又は第2ケース構成体7を部分的に透明に形成しても良い。尚、第1ケース構成体4及び第2ケース構成体7は、それぞれポリカーボネート等の硬質樹脂により成形するのが好ましい。図示実施形態の場合、ほぼ平板状に形成された底部材4aの一端縁と、ほぼ直方体形状に形成されたケース本体7の一端縁を、ヒンジ手段8により枢結し、ほぼ水平に配置した底部材4aに対してケース本体7が前記X軸方向から嵌脱自在に嵌合されるように、底部材4aとケース本体7を矢印Rで示すように回動自在に構成している。しかしながら、図示の構成に限られるものではなく、ヒンジ手段8を着脱自在としても良く、更には、ヒンジ式ではなく、底部材4aとケース本体7を相互に分離可能な入れ子式等により嵌脱自在に嵌合するように構成しても良い。
商品展示ケース1は、前記X軸方向に交差するY軸方向に臨む正面部に施錠部9(図2は開放された第1ケース構成体4の施錠部9aと第2ケース構成体7の施錠部9bを示す)を構成し、該施錠部9には、第1ケース構成体4と第2ケース構成体7を嵌合したとき(図1に示す嵌合状態)、前記Y軸方向に沿って商品展示ケース1の外部に向かうY1方向と内部に向かうY2方向に関して係止する施錠機構2が設けられ、該施錠機構2は、突片解錠式の施錠手段10と磁石解錠式の施錠手段11によるダブル施錠手段を構成している。
突片解錠式の施錠手段10は、第1ケース構成体4と第2ケース構成体7の相互に、前記Y軸方向に揺動自在かつY1方向に付勢された係止手段10aと、該係止手段10aをY1方向から係止させる被係止手段10bを構成し、前記係止手段10aは、施錠部9の外部からY2方向の押圧力を受取可能とする作動片12を備えている。
磁石解錠式の施錠手段11は、第1ケース構成体4と第2ケース構成体7の相互に、前記Y軸方向に揺動自在かつY2方向に付勢された係止手段11aと、該係止手段11aをY2方向から係止させる被係止手段11bを構成しており、前記係止手段11aは、施錠部9の外部から磁石を作用させたとき、該磁石に磁着可能な磁性片34aを設けている。
前記施錠部9は、ケース本体7に設けられた内側壁板13及び外側壁板14と、両壁板13、14の間に形成された嵌入空間15と、前記嵌入空間15に対してX軸方向から嵌脱自在に嵌入されるように底部材4aに設けられた起立壁板16により構成され、外側壁板14と底部材4aの相互に、前記突片解錠式の施錠手段10の係止手段10aと被係止手段10bを設け、内側壁板13と起立壁板16の相互に、前記磁石解錠式の施錠手段11の係止手段11aと被係止手段11bを設けている。
図3及び図4に示すように、外側壁板14は、ケース本体7に着脱自在に取付けられるように構成されており、該外側壁板14の内側に防犯タグ17の取付部18を設けている。尚、防犯タグ17は、粘着剤等により取付部18に剥離可能に貼着される。
図示実施形態の場合、ケース本体7の正面側の端部には、該ケース本体7aの両側壁7b、7bと天壁7cのそれぞれの内側に沿って延びるリブ19a、19a、19bが形成され、該リブから前記嵌入空間15を形成するように離間した内側の位置に内側壁板13が固設されている。これに対して、外側壁板14は、前記リブ19a、19a、19bを摺動自在に嵌合するように3辺に沿って延びる溝20を形成し、該溝20を挟んで外側に前記リブ19a、19a、19bの上に重ね合わせられる板壁21を形成すると共に、内側に前記内側壁板13に沿って摺動自在に嵌合される枠壁22を形成している。
この際、板壁21は、外側表面から前記枠壁22の近傍まで凹入する凹部23を形成しており、これに対して、ケース本体7aの背面壁7dの外側表面に凸部24が形成されている。従って、ケース本体7aに外側壁板14を取付けられた商品展示ケース1は、底部材4aとケース本体7aを嵌合した状態で、複数の商品展示ケース1、1を積層したとき、上層に位置する商品展示ケース1の凸部24が下層に位置する商品展示ケース1の凹部23に嵌合するように構成されている。図例の場合、4個の凸部24が凹部23の4隅に嵌合するように構成されている。
外側壁板14は、枠壁22の端部に係止爪25を設けており、内側壁板13には前記係止爪25を係脱自在に係止させる係止孔26が形成されている。前記リブ19a、19a、19bに対して、外側壁板14の板壁21を外側に配置すると共に枠壁22を内側に配置した状態で摺動させると、前記溝20にリブ19a、19a、19bが嵌入され、完全に嵌入された位置で係止爪25が係止孔26に係止し、外側壁板14を抜取り不能に固定する。外側壁板14を抜取る必要があるときは、内側壁板13の内側(収納室6の内部)から針部材等の治具の先端を係止孔26に挿入することにより係止爪25を係止孔26から脱出させれば、外側壁板14を抜取ることができる。従って、商品展示ケース1を使用する店舗において防犯タグ17の張替えが可能である。
外側壁板14を取付けた状態で、内側壁板13と外側壁板14の間に形成される嵌入空間15は、収納室6の開口部5と並んでX軸方向に開口しており、従って、ケース本体7a(第2ケース構成体7)と底部材4a(第1ケース構成体4)を相互に嵌合させると、同時に、前記起立壁板16が嵌入空間15に嵌入され、突片解錠式の施錠手段10と磁石解錠式の施錠手段11による開閉ロックを同時に行うように構成されている。
(突片解錠式の施錠手段)
突片解錠式の施錠手段10は、係止手段10aを外側壁板14に設けている。図4に示すように、嵌入空間15の開口に臨む板壁21の縁部には切欠状の開口部27、27が形成されている。係止手段10aは、該開口部27、27に配置された作動片12、12の両側から内側に延びる脚部28、28を介して両側方に係止部29、29を延設し、該係止部29、29を揺動アーム30、30により揺動自在に形成している。係止部29と板壁21の間には挿入空間29aが形成されており、前記揺動アーム30、30は該挿入空間29aを狭める方向(上記のY1方向)に係止部29、29を弾発付勢する。換言すれば、図4(C)に示すように、外側壁板14の外部から作動片12を開口部27の内部に向かう方向(上記のY2方向)に押圧力Pを与えると、揺動アーム30、30が揺動することにより前記挿入空間29aを広げるが、押圧力Pを解除すると、揺動アーム30、30の弾発復元力により再び挿入空間29aが狭められる。
これに対して、突片解錠式の施錠手段10の被係止手段10bは、図5に示すように、底部材4aの端部4bから起立壁板16に隣接して突出する一対のフック片31、31により構成されている。底部材4aとケース本体7aを相互に嵌合したときに、フック片31、31は、前記挿入空間29aに挿入されつつ該挿入空間29aを押し広げるガイドテーパ面を有すると共に、完全に挿入された状態で揺動アーム30が復元することにより挿入空間29aが狭められたとき係止部29に係止するフック部32を備えている。
従って、突片解錠式の施錠手段10は、底部材4aとケース本体7aを相互に嵌合するワンタッチの動作でフック部32が係止部29に係止し、底部材4aとケース本体7aを離反不能に開閉ロックする。そして、作動片12に押圧力Pを与えると、前記開閉ロックが解除され、底部材4aとケース本体7aを離反可能とする。
図示実施形態において、突片解錠式の施錠手段10は、係止手段10aを外側壁板14に設け、被係止手段10bを底部材4aに設けているが、相互に反対側に設けた構成としても良い。また、一対の係止部29、29に一対のフック片31、31が係止する構成を図示したが、その個数は問わない。
図5に示すように、底部材4aの端部4bは、フック片31、31の間に位置して肉盛り状の厚肉部50を形成し、底部材4aとケース本体7aを相互に嵌合したとき、該厚肉部50が作動片12、12に近接することにより、該厚肉部50と作動片12、12の間にほとんど隙間を形成しないように構成している。そして、厚肉部50の両側に位置して、端部4bに複数のリブ51を形成し、底部材4aとケース本体7aを相互に嵌合したとき、該リブ51を嵌合させる溝52を外側壁板14の端縁に形成している。
図示実施形態の場合、一対の開口部27、27に一対の作動片12、12を臨ませるように構成され、図9に示すように、一対の開口部27、27の間に外側壁板14から板片14aを延設しており、第1ケース構成体4に第2ケース構成体5を嵌合した状態で、前記板片14aを厚肉部50に当接又は近接させ、該板片14aの先端と厚肉部50の間に隙間が生じないように構成している。
外側壁板14は、上述のような構成のものとして合成樹脂により一体成形されているため、成形金型の関係上、図4(A)に示すように、開口部27の縁部と作動片12の間に隙間Sが形成される。
(磁石解錠式の施錠手段)
磁石解錠式の施錠手段11は、平行に配置された3個の係止手段11aを起立壁板16に設けている。図5及び図6に示すように、係止手段11aは、起立壁板16の起立端側から下向きにほぼコ字形の切欠溝33を形成することにより、該切欠溝33で囲まれた揺動片34を形成し、該揺動片34の自由端側で内側(収納室6の方向)に向けて突出する爪部35を形成しており、更に、該爪部35の反対側(収納室6に向かう方向と反対方向)に鉄片等の磁性片34aを設けている。揺動片34は、切欠溝33から爪部35を突出する方向(上記のY2方向)に弾発付勢されており、反対側(ケースの外部)から磁石を臨ませると、爪部35を切欠溝33に没入する方向(上記のY1方向)に揺動する。
これに対して、磁石解錠式の施錠手段11の被係止手段11bは、図3に示すように、内側壁板13に形成された3個の係止窓孔36により構成されている。底部材4aとケース本体7aを相互に嵌合する際、起立壁板16が嵌入空間15に挿入され、爪部35は、内側壁板13の端縁に当接することにより揺動片34を弾力に抗して揺動させるガイドテーパ面を備えると共に、完全に挿入された状態で揺動片34が復元することにより係止窓孔36に係止する爪形状を有している。
従って、磁石解錠式の施錠手段11は、底部材4aとケース本体7aを相互に嵌合するワンタッチの動作で爪部35が係止窓孔36に係止し、底部材4aとケース本体7aを離反不能に開閉ロックする。そして、外部から磁石を臨ませると、前記開閉ロックが解除され、底部材4aとケース本体7aを離反可能とする。
尚、図示実施形態において、磁石解錠式の施錠手段11は、係止手段11aを起立壁板16に設け、被係止手段11bを内側壁板13に設けているが、相互に反対側に設けた構成としても良い。また、3個の係止窓孔36に3個の爪部35が係止する構成を図示したが、その個数は問わない。
図5に示すように、中央に位置する揺動片34を囲む切欠溝33は、該揺動片34の下端の両側と下側を開放する窓孔53を連設し、該窓孔53に臨んで前記厚肉部50から起立する遮壁54が設けられている。
(永久ロック手段)
3個の揺動片34のうち、少なくとも中央に位置する揺動片34は、図8に示すように、該揺動片34の上部におけるY2方向に向かう内側壁面を起立壁16の内側壁面よりも凹入させることにより、該揺動片34の上部の肉厚tを起立壁16の肉厚Tよりも小さくした薄肉部55を形成すると共に、該薄肉部55に貫通孔56を開設することにより、上端部に脆弱ヒンジ部57を構成している。これに対して揺動片34のY1方向に向かう外側壁面は、下端部を遮壁54の外側面に臨ませると共に、該下端部から上部に向けて角度θで示すようにY1方向に傾斜するガイド面58を形成し、揺動片34の下端面に突起59を設けている。
揺動片34は、図8に示すように、爪部35を起立壁16からY2方向に突出させ、突起59を遮壁54の上方に位置させた状態で停止しており、この状態から外力によりY1方向に揺動可能であるが、揺動位置から外力を解放すると、脆弱ヒンジ部57の弾力によりY2方向に付勢され、前記停止位置まで復帰する。しかしながら、不正者が外部から微小な隙間を介して細い治具等を挿入し、揺動片34を停止位置からY2方向に無理に押し込むと、突起59が起立壁16を超えてY2方向に移動し、或いは、脆弱ヒンジ部57が破損することにより、永久ロック手段が構成される。
(その他)
図2及び図3に示すように、底部材4aは、両側縁に沿って嵌合壁4b、4bを立設しており、該嵌合壁4b、4bをケース本体7aの両側壁7b、7bの内側に嵌入するように構成されている。このような嵌合構成に加えて、ケース本体7aの両側壁7b、7bは、収納室6の開口部5に隣接して開口する溝37a、37aを該両側壁7b、7bの肉厚内で切欠状に形成しており、これに対して、底部材4aは、前記溝37a、37aに係脱自在に嵌入する舌片37b、37bを設けている。従って、底部材4aとケース本体7aを相互に嵌合した状態で、不正者が開口部5の隙間から異物を挿入することにより両側壁7b、7bを広げようとしても、舌片37bが溝37aに嵌入しているので側壁7bが広がるように変形することはない。
更に、図例の実施形態において、底部材4aは、嵌合壁4b、4bの内側から突出する突起片38を設けている。これにより、商品説明を記載したリーフレットやカード等の薄い情報体を底部材4aの上に載せると共に、該情報体の縁を突起片38の下面に嵌入することにより固定可能となる。尚、この場合、商品Mは情報体の上に載置されることになる。
(解錠装置)
解錠装置3は、図1(C)及び図13に示すように、商品展示ケース1をスライド自在に載置させるテーブル部39と、該テーブル部39の一端から起立する解錠部40を備えている。解錠部40は、テーブル部39に臨む正面壁40aと、該正面壁40aとは反対側の背面壁40bを備えており、前記正面壁40aから突出するキー突片41を突設し、該解錠部40の内部に永久磁石42を埋設している。尚、図13に示すように、解錠装置3には、後述する不正使用防止装置61が設けられ、これにより不正使用を禁止することができるように構成される。
(開閉ロック状態の作用)
本発明の作用に関して、図9は第1ケース構成体4に第2ケース構成体7を嵌合した状態における商品展示ケース1の施錠部9を示しており、図9のB−B断面とC−C断面をそれぞれ図10(A)及び図10(B)に示している。
図10(A)に示すように、突片解錠式の施錠手段10は、外側壁板14に設けた係止手段10aの係止部29をY1方向に付勢することにより、該係止部29を底部材4aに設けた被係止手段10bのフック部32に係止し、これによりケース本体7aが底部材4aからX1方向に離反しないように開閉ロックしている。作動片12の上側には開口部27による隙間Sが形成されているが、被係止手段10bの作動片12の下側には厚肉部50が近接して臨んでおり、これにより、作動片12と底部材4aの間に、ドライバーのような治具の先端を挿入可能とするような隙間が発生することを防止している。
また、磁石解錠式の施錠手段11は、起立壁16に設けた該係止手段11aの爪部35をY2方向に付勢することにより、該爪部35を内側壁板13に設けられた被係止手段11bの係止窓孔36に係止し、これによりケース本体7aが底部材4aからX1方向に離反しないように開閉ロックしている。
図10(B)に示すように、磁石解錠式の施錠手段11を構成する3個の係止手段11a及び被係止手段11bのうち、両側に位置する係止手段11a及び被係止手段11bに臨む個所には、底部材4aのリブ51と外側壁板14の溝52が相互に嵌合している。従って、この個所に位置して作動片12と底部材4aの間にドライバーのような治具の先端を挿入することは不可能な構成としている。
(開閉ロックと解錠の作用)
図11及び図12は、図7のA−A線に相当する断面図を示しており、図11(A)は第1ケース構成体4に対して第2ケース構成体7をX2方向に移動させながら嵌合させたときの開閉ロックの動作を示し、図11(B)は第1ケース構成体4に対して第2ケース構成体7を嵌合することにより開閉ロックされた状態を示している。また、図12は解錠装置3の使用により開閉ロックを解錠した状態を示している。
図11(A)に示すように、底部材4aに対してケース本体7aをX2方向に移動して被冠させると(図示実施形態の場合、ヒンジ手段8を支点としてケース本体7aを底部材4aに向けて回動すると)、起立壁板16が嵌入空間15に挿入され、突片解錠式の施錠手段10と磁石解錠式の施錠手段11がワンタッチで同時に開閉ロックされる。
突片解錠式の施錠手段10は、図11(A)に示すように、被係止手段10bのフック部32が係止手段10aの挿入空間29aに挿入されると、該フック部32のガイドテーパ面32aに沿って係止部29をY2方向に移動させ、これにより、フック部32が挿入空間29aに挿入されることを許す。フック部32が挿入空間29aに完全に挿入されると、図11(B)に示すように、係止部29が元の位置に戻り、フック部32の係止縁32bに係止される。この状態で、突片解錠式の施錠手段10により、ケース本体4aは、底部材4aからX1方向に離反しないように開閉ロックされる。
磁石解錠式の施錠手段11は、図11(A)に示すように、起立壁板16が嵌入空間15に挿入されると、爪部35のガイドテーパ面35aが内側壁板13の端縁に当接されることにより、該爪部35を内側壁板13から後退させるように揺動片34をY1方向に揺動させ、これにより起立壁板16が嵌入空間15に挿入されることを許す。起立壁板16が嵌入空間15に完全に挿入されると、図11(B)に示すように、揺動片34が復元することにより爪部35を元の位置に戻し、該爪部35の係止縁35bを係止窓孔36に挿入係止する。この状態で、磁石解錠式の施錠手段11により、ケース本体4aは、底部材4aからX1方向に離反しないように開閉ロックされる。
図12は、解錠装置3により開閉ロック状態を解除する際の作用を示している。解錠装置3のテーブル部39に底部材4aを載置した状態で、Y1方向にスライド移動すると、外側壁板14が解錠部40に対面させられる。この対面配置の位置決めを容易とするため、図1に示すように、商品展示ケース1(図例では外側壁板14の表面)と解錠装置3(図例では解錠部40の上面)には、それぞれ位置合わせ用のマーク43、44が表示されている。尚、スライド移動を容易にすると共に、スライド移動により底部材4aの下面に傷がつかないようにする目的で、底部材4aの下面(例えば下面の4隅)に小突起45が突設されている。
上述の配置状態となるように位置決めした後、図12に示すように、商品展示ケース1をテーブル部39の上でY1方向にスライド移動すると、突片41が作動片12に臨み、磁石42が磁性片34aに臨む。
上述のように、突片解錠式の施錠手段10は、外部から開口部27を介して作動片12に押圧力を付与したとき、換言すれば、作動片12が内部に向けて押圧力を受けたとき前記開閉ロックを解錠するように構成されている。反対に、磁石解錠式の施錠手段11は、揺動片34を外部に向けて引き寄せたとき前記開閉ロックを解除するように構成されている。
そこで、外側壁板14が解錠部40に接近するように商品展示ケース1をY1方向にスライド移動すると、キー突片41により作動片12がY2方向に押し込まれ、係止部29をフック部32から離脱させるので、突片解錠式の施錠手段10の開閉ロックが解除される。また、磁石42に磁性片34aが引き寄せられることにより、揺動片34を揺動させ爪部35を係止窓孔36から離脱させるので、磁石解錠式の施錠手段11の開閉ロックが解錠される。従って、この位置に商品展示ケース1を停止させた状態で、ケース本体7aをX1方向に引き上げれば、商品Mを載置した底部材4aの上方空間が開放される。このように、底部材4aをテーブル部39に載せ、商品展示ケース1をY1方向にスライド移動させるだけで商品展示ケース1を開蓋することができ、しかも、開蓋により商品Mが開放されるので、直ちに底部材4aの上の商品Mを手にとることができる。
(解錠装置の不正使用防止装置)
図13及び図14に示すように、解錠装置3には不正使用防止装置61が取付けられる。この不正使用防止装置61は、解錠装置3の底面に固着される固定部材62と、該固定部材に開閉自在に枢結されるカバー部材63とから構成され、前記固定部材62とカバー部材63の相互に係脱自在に係止する錠前手段64を設けている。
固定部材62及びカバー部材63は、鋼板等により堅牢に構成されており、金属製の枢軸65により相互に枢結され、解錠装置3に取付けられた状態で、ハンマー等で殴打しても、簡単容易に崩壊しない高い剛性を有している。
前記固定部材62は、解錠装置3の解錠部40を底部から覆うベース部66と、該ベース部66の両側から起立するブラケット67、67と、前記ベース部66から施錠部40の背面壁40bに臨んで起立する固定壁部68を形成しており、前記ブラケット67、67に前記枢軸65を軸支する軸支孔69を設けている。
図示実施形態の場合、前記固定壁部68は、上端縁からブラケット67、67の間に向けて断面ほぼ倒立U形に折曲された被覆壁70を形成し、固定壁部68の内面から離れた個所に位置してベース部66に位置決め片71を固設している。
図15(A)に示すように、固定壁部68は、ベース部66を解錠装置3の底面に沿わせた状態で、位置決め片71を解錠部40の背面壁40bに当接させることにより位置決めされ、ベース部66をビス等の固着手段72により固着される。図例の場合、固着手段72を解錠部40の底面にねじ込んでいるが、ベース部66を延長することによりテーブル部39の底面にねじ込むように構成しても良い。
固定部材62を解錠装置3に固着した状態で、固定壁部68と背面壁40bの間には施錠空間73が形成され、該施錠空間73に錠前手段64が配設されている。図示実施形態の場合、錠前手段64は、固定壁部68に装着されているが、ベース部66に装着しても良い。
錠前手段64は、固定壁部68の背面側の外部からキー74を挿入して回動することにより作動するシリンダー錠等の錠前から成り、前記施錠空間73の上方に向けて係止片64aを出没させるように構成されている。
前記カバー部材63は、解錠部40の正面壁40aを被う正面カバー部75と、解錠部40の上方を被う上部カバー部76と、前記固定部材62のブラケット67、67に重ね合わせられる側壁77を備えており、該側壁77に前記枢軸65に軸支される軸支孔78を設けている。この軸支孔78は、テーブル部39の延長方向に向けて長く延びる長孔を形成することにより、カバー部材63の姿勢変更手段79を構成する。
前記カバー部材63の上部カバー部76は、後縁を前記施錠空間73に臨ませたとき前記錠前手段64の係止片64aに係脱自在に係止されるロック手段80を設け、前記正面カバー部75は、下縁からキー突片41の下方に進入する破壊手段81を設けている。図例の場合、前記ロック手段80は、上部カバー部76の後縁を下向きに折曲することにより形成され、前記破壊手段81は、正面カバー部75の下縁を正面壁40aに向けて横向きに折曲することにより形成されている。
前記固定部材62とカバー部材63は、ブラケット67、67の内側に側壁77、77を重ね合わせ、軸支孔69、78を相互に合致させた状態で、枢軸65、65を挿着することにより連結されている。図示省略しているが、枢軸65、65は、挿入端をカシメ又はその他の手段により抜止め加工される。
不正使用防止装置61は、固定部材62にカバー部材63を枢結した状態で、ベース部66を解錠装置3の底面に固着手段72により取付固着され、カバー部材63を開閉することにより、解錠装置3の使用可能状態と使用不能状態を選択的に可能とする。
即ち、カバー部材63は、前記破壊手段81をキー突片41の下方に進入させ且つ前記ロック手段80を施錠空間73に臨ませた閉姿勢P1(図15(A)及び図14(B)参照)と、前記破壊手段81をキー突片41の下方から退避させ且つ前記ロック手段80を施錠空間73から退避させた開閉待機姿勢P2(図15(B)参照)と、正面カバー部75を上向きとして前記正面壁40aを開放する開姿勢P3(図15(C)及び図14(A)参照)との間で、姿勢変更可能である。このような姿勢変更は、図示実施形態の場合、軸支孔78を長孔とすることにより構成された姿勢変更手段79により可能とされ、図15(A)(B)に示すように、カバー部材63は、枢軸65に対して軸支孔78の長孔に沿って閉姿勢P1と開閉待機姿勢P2の間を移動自在とされ、開閉待機姿勢P2の位置から、図15(C)に示すように、枢軸65を支点として、開姿勢P3に向けて回動自在とされている。
そこで、カバー部材63を閉姿勢P1に位置させると、正面カバー部75によりキー突片41を含む正面壁40aが被覆されるので、解錠装置3は、商品展示ケース1の開閉ロックを解錠する機能を有しない。この閉姿勢P1の状態で、キー74により錠前手段64の係止片64aを突出させると、図16(A)に示すように、係止片64aがロック手段80に係止することにより、カバー部材63を開放待機姿勢P2に向けて移動不能となるように固定ロックする。従って、キー74により固定ロックを解除しない限り、解錠装置3は、解錠機能を有しない。この状態で、カバー部材63は、破壊手段81をキー突片41の下方に進入させることにより上動が阻止されているので、不正者がカバー部材63を無理に上動させたときは、破壊手段81がキー突片41を折損し破壊する。このため、無理にカバー部材63を上動させることにより解錠部40の正面壁40aを開放したときは、キー突片41が折損し、解錠装置3は、最早、商品展示ケース1の開閉ロックを解錠するために使用できなくなる。
解錠装置3を所期の目的のために使用するときは、キー74により錠前手段64の係止片64aをロック手段80から離脱させ、カバー部材63を開放待機姿勢P2の位置に移動させた後、開姿勢P3となるように回動させれば良く、これにより解錠部40の正面壁40aが開放されるので、商品展示ケース1の開閉ロックを解錠するために使用することができる。尚、カバー部材63を開姿勢P3から閉姿勢P1まで姿勢変更させるときは、前記と逆の動作を行わせる。
このようなカバー部材63の姿勢変更を可能とする姿勢変更手段79は、図示実施形態の場合、カバー部材63の軸支孔78に形成した長孔により構成しているが、これに限定されるものではなく、固定部材62の軸支孔69を長孔とすることにより姿勢変更手段79を構成しても良く、更には、枢軸65をクランク状に形成し又はリンク結合する等により姿勢変更手段79を構成しても良い。
図15(C)に示すように、開姿勢P3に位置させた状態で、カバー部材63が起立姿勢を保持するように、ロック手段80が解錠部40の頂面40cに載置される保持座82を形成するように構成することが好ましい。
本発明の不正使用防止装置61は、権限を有する店員等がキー74を保持することにより、解錠装置3を所定の使用可能状態と使用不能状態の間で選択可能とするが、例えば、店舗の閉店時には、カバー部材63を閉姿勢P1として錠前手段64により固定ロックする。この際、深夜等に窃盗グループ等が店舗に侵入し、カバー部材63を固定ロックした状態の解錠装置3を盗み出す可能性がある。上述のように、不正使用防止装置61と解錠装置3は、底面の固着手段72により固着されているので、窃盗者は該固着手段72の取り外しを試みる。
しかしながら、固着手段72の取り外しに成功したとしても、不正使用防止装置61は、解錠装置3の解錠部40を上下からカバー部材63と固定部材62により包囲しており、しかも、位置決め片71と破壊手段81により解錠部40の背面壁40bと正面壁40aを挟持し、破壊手段81をキー突片41の下方に進入させ、カバー部材63の上動を阻止している。従って、窃盗者が枢軸65を変形又は破断させることによりカバー部材63を無理に開けようとするときは、図16(B)に示すように、解錠装置3がカバー部材63から下向きに引き離されるので、破壊手段81によりキー突片41が折損し破壊される。
あるいは、窃盗者が工具等により固定部材62のベース部66を無理に変形させることにより解錠装置3を不正使用防止装置61から抜き取ろうとしたときは、この場合も、図16(C)に示すように、解錠装置3がカバー部材63から下向きに引き離されるため、破壊手段81によりキー突片41が破壊される。
その結果、解錠装置3は、最早、商品展示ケース1の開閉ロックを解錠するために使用できなくなり、その後の商品窃盗犯罪に利用されることはない。
1 商品展示ケース
2 施錠機構
3 解錠装置
4 第1ケース構成体
7 第2ケース構成体
10 突片解錠式施錠手段
12 作動片
27 開口部
39 テーブル部
40 解錠部
40a 正面壁
40b 背面壁
40c 頂面
41 キー突片
61 不正使用防止装置
62 固定部材
63 カバー部材
64 錠前手段
64a 係止片
65 枢軸
66 ベース部
67 ブラケット
68 固定壁部
69 軸支孔
70 被覆壁
71 位置決め片
72 固着手段
73 施錠空間
74 キー
75 正面カバー部
76 上部カバー部
77 側壁
78 軸支孔
79 姿勢変更手段
80 ロック手段
81 破壊手段
82 保持座

Claims (3)

  1. 施錠機構(2)を備えた商品展示ケース(1)と、解錠装置(3)とから成る盗難防止装置において、
    前記商品展示ケース(1)は、相互に開閉自在に嵌合される第1ケース構成体(4)と第2ケース構成体(7)とから成り、
    前記施錠機構(2)は、第1ケース構成体(4)と第2ケース構成体(7)を嵌合したとき相互に開放不能に開閉ロックする施錠手段(10)を構成し、該施錠手段(10)は、押圧力を受けたとき前記開閉ロックを解錠する作動片(12)と、商品展示ケースの外部から前記操作片(12)に押圧力の付与を可能とする開口部(27)を設けており、
    前記解錠装置(3)は、商品展示ケース(1)を摺動自在に載置可能とするテーブル部(39)と、該テーブル部(39)から起立する解錠部(40)を形成し、該解錠部(40)に前記テーブル部(39)に臨む正面壁(40a)と反対側の背面壁(40b)を備え、前記テーブル部(39)の上で商品展示ケース(1)を解錠部(40)に向けて摺動したとき、前記開口部(27)に進入して操作片(12)に押圧力を付与するキー突片(41)を前記正面壁(40a)に突設し、該解錠装置(3)には不正使用防止装置(61)を設けており、
    前記不正使用防止装置(61)は、前記解錠装置(3)の底面に固着手段を介して固着される固定部材(62)と、該固定部材に枢軸(65)を介して開閉自在に連結されたカバー部材(63)と、前記固定部材とカバー部材を相互に係脱自在に係止する錠前手段(64)とから成り、
    前記カバー部材(63)は、前記解錠装置(3)の少なくとも前記キー突片(41)を含む正面壁(40a)を被覆する閉姿勢(P1)と開放する開姿勢(P3)との間で姿勢変更可能であり、前記閉姿勢(P1)に位置させた状態で前記錠前手段(64)により姿勢変更不能に固定ロックされるように構成され、
    更に、前記カバー部材(63)は、前記閉姿勢(P1)に位置させた状態で、前記キー突片(41)の下方に進入する破壊手段(81)を設けており、前記錠前手段(64)により固定ロックした状態で、前記解錠装置(3)をカバー部材(63)から下向きに引き離すとき、前記破壊手段(81)が前記キー突片(41)を破壊するように構成されて成ることを特徴とする盗難防止装置における解錠装置の不正使用防止装置。
  2. 前記固定部材(62)は、前記解錠部(40)の底部に臨むベース部(66)と、該ベース部の両側から起立して前記枢軸(65)を軸支するブラケット(67,67)と、前記ベース部から前記背面壁(40b)に臨んで起立する固定壁部(68)を備え、該固定壁部(68)と前記背面壁(40b)の間に施錠空間(73)を形成すると共に、該施錠空間(73)に前記固定壁部(68)の外部から操作可能となるように前記錠前手段(64)を配設しており、
    前記カバー部材(63)は、前記解錠部(40)の正面壁(40a)を被う正面カバー部(75)と、前記解錠部(40)の上部を被う上部カバー部(76)を備え、前記正面カバー部(75)の下縁から前記キー突片(41)の下方に進入する破壊手段(81)を延設し、前記上部カバー部(76)に前記施錠空間(73)に臨むと共に前記錠前手段(64)に係脱自在に係止されるロック手段(80)を設けており、
    前記カバー部材(63)は、前記破壊手段(81)をキー突片(41)の下方に進入させ且つ前記ロック手段(80)を施錠空間(73)に臨ませた閉姿勢(P1)と、前記破壊手段(81)をキー突片(41)の下方から退避させ且つ前記ロック手段(80)を施錠空間(73)から退避させた開閉待機姿勢(P2)と、正面カバー部(75)を上向きとして前記正面壁(40a)を開放する開姿勢(P3)との間で姿勢変更可能となるように前記枢軸(65)に軸支されており、
    前記錠前手段(64)は、カバー部材(63)を閉姿勢(P1)に位置させた状態で、前記ロック手段(80)を係脱自在に係止することにより、該カバー部材(63)を該閉姿勢(P1)に固定ロックするように構成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の盗難防止装置における解錠装置の不正使用防止装置。
  3. 前記ロック手段(80)は、前記カバー部材(63)を開姿勢(P3)に位置させたとき、前記解錠部(40)の頂面(40c)に載置されることにより、該カバー部材(63)を開姿勢(P3)に保持する保持座(82)を構成して成ることを特徴とする請求項2に記載の盗難防止装置における解錠装置の不正使用防止装置。
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