次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、弾球遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機等であってもよく、打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機であればすべて対象となる。
第1実施形態
図1は、第1実施形態による弾球遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤面を示す正面図である。遊技者が打球操作ハンドル(図示せず)を操作することにより、パチンコ玉が1つずつ遊技盤1前面側に形成された遊技領域3内に打込まれる。遊技領域3には、その中央に可変入賞球装置20が配設されている。可変入賞球装置20は、遊技盤1の遊技領域3を落下する打玉を受止めて入賞玉とする玉受部材25a,25bと、該玉受部材25a,25bに受けとめられた入賞玉が流下する入賞空間23と、特定遊技状態を発生せしめる特定入賞領域38と、を備えている。なお、可変入賞球装置の詳細な構成については後に詳述する。
遊技領域3の下方には、複数(3つ)の始動入賞口4,5a,5bが配設されている。各始動入賞口4,5a,5bには、図3に示すように、入賞した打玉を検出する始動入賞玉検出器6,7a,7bが設けられている。以下、始動入賞口4,5a,5bへの打玉の入賞を始動入賞と呼ぶ。
遊技領域3内に打込まれたパチンコ玉が始動入賞口4,5a,5bのうちのたとえば中央の始動入賞口4に入賞すると、可変入賞球装置20の玉受部材25a,25bが2回開閉動作を行なう。また、打玉が左右の始動入賞口5a,5bに入賞すると玉受部材25a,25bが1回開閉動作を行なう。この開閉動作が行なわれている状態を始動入賞時制御と表現する。さらに、そのように打玉が始動入賞口4,5a,5bのいずれかに始動入賞すると、ラウンド数表示器27が変動表示(可変表示)を開始し、所定時間後に「8」または「15」のいずれかの数値を表示して停止する。
ここで、ラウンド数表示器27は、LEDを用いた表示器よりなり、数値を可変表示可能である。なお、ラウンド数表示器27は、LEDを用いた表示装置に限らず、液晶表示装置およびCRT表示装置等のその他の画像表示装置であってもよく、または、回転ドラム式の表示装置等の機械的表示装置であってもよい。すなわち、数値を可変表示可能な表示装置であれば、どのような表示装置を用いてもよい。
そして、始動入賞時制御における開閉動作によって可変入賞球装置20に受入れられた入賞玉が特定入賞領域38に入賞して特定入賞玉検出器40をONさせると、特定遊技状態(一般的に大当り状態と言われる)になる。
大当り状態になると、玉受部材25a,25bが所定回数(たとえば18回)開閉動作を行なうか、またはその所定回数の開閉動作中に所定個数(たとえば10個)の打玉が入賞するまで開閉動作を行なって第1の状態となる。その第1の状態の可変入賞球装置20内に進入したパチンコ玉が再度特定入賞領域38に入賞すると、繰返し継続条件が成立して現時点における可変入賞球装置20の第1の状態を終了させて可変入賞球装置20を一旦第2の状態にし、次に再度可変入賞球装置20を第1の状態にする繰返し継続制御が行なわれる。
このような繰返し継続制御の実行回数は、ラウンド数と呼ばれる。すなわち、大当り状態になると、まず、第1ラウンドになり、その第1ラウンドでの玉受部材25a,25bの開閉動作が行われ、その後、繰返し継続条件が成立する度に第2ラウンド,第3ラウンド・・・というように、ラウンド数が1ずつ更新されていく。この繰返し継続制御の実行上限回数(ラウンド数の上限値)は、後述するような制御により、遊技中における始動入賞口4,5a又は5bへの始動入賞に基づいて、8回(8ラウンド)および15回(15ラウンド)の何れか一方に選択決定される。そのように選択決定された実行上限回数は、ラウンド数表示器27に可変表示結果として表示される。
遊技領域3には、前記可変入賞球装置20や始動入賞口4,5a,5bの他に、風車ランプ12a,12b、入賞口8a,8b,9a,9b、サイドランプ13a,13b、アウト口15、風車および障害釘等が設けられている。入賞口8a,8bは、可変入賞球装置20の左右側方に配置され、その内部に肩ランプ10a,10bを内蔵し、入賞口9a,9bは、始動入賞口5a,5bの左右上部に配置され、その内部に袖ランプ11a,11bを内蔵している。この風車ランプ12a,12b、肩ランプ10a,10b、袖ランプ11a,11bは、遊技領域3の中央側端部に配置されるサイドランプ13a,13bとともに始動入賞時や大当り遊技状態時に所定の態様で表示制御されるのである。また、このように表示制御されるランプ類として、遊技領域3の外周を囲むレール飾りランプ14や、遊技盤1が取付けられるパチンコ遊技機の前面枠上部に設けられる遊技効果ランプ16(第3図参照)等がある。また、遊技状態に応じた効果音を発生させるためのスピーカ(図示せず)がパチンコ遊技機に設けられている。なお、アウト口15は、遊技領域3の最下方に設けられ、入賞しなかったアウト玉を回収するようになっている。
次に可変入賞球装置20の構成について主として図2を参照して説明する。図2は、可変入賞球装置20の内部構造を示す一部切欠き斜視図である。可変入賞球装置20は、遊技盤1の表面に取付けられる取付基板21を有している。取付基板21は、横長な全体が側方に膨出した板状に形成されているとともに、その上部の前面には、通常の入賞口24が形成されている。また、取付基板21の中央には、長方形状の入賞開口が開設され、該入賞開口の後方に周壁に囲まれる入賞空間23が形成されている。
また、取付基板21の前面には、前記入賞開口の上部開口縁に沿って障害部材22が突設され、該障害部材22の両端下方に1対の玉受部材25a,25bが回転軸(図示せず)を中心にして開閉自在に設けられている。この玉受部材25a,25bは、回転軸の後端を周知のリンク機構と係合させて玉受部材用ソレノイド26a,26b(図3参照)に連結され、該玉受部材用ソレノイド26a,26bのON,OFFに従動して開閉動作を行なうようになっている。
玉受部材25a,25bの下方には、図2に示すように、入賞開口の開口縁の下端左右縁および下縁に沿って突設される入賞玉受枠が設けられ、該入賞玉受枠の中央には、特定入賞領域38が形成され、該特定入賞領域38を通過した入賞玉が特定入賞玉検出器40によって検出されるようになっている。また、特定入賞領域38の左右には、通常入賞領域39a,39bが設けられている。なお、入賞玉受枠の前面には、下部装飾板41が固着され、特定入賞領域38および通常入賞領域39a,39bの前方を覆っている。特定入賞領域38および通常入賞領域39a,39bは、後述する下部玉転動板36の流下端に臨むように形成され、それぞれに入賞した入賞玉は、その下方で合流して遊技盤1の裏面に誘導されるようになっている。
前述したように入賞開口は、取付基板21の前面に突設される障害部材22、玉受部材25a,25b、および入賞玉受枠によって囲まれているため、遊技領域3を落下する打玉が通常の状態では入賞しないようになっている。しかし、玉受部材25a,25bが開成して可変入賞球装置20が第1の状態になったときには、遊技領域3を落下する打玉が玉受部材25a,25bに受けとめられて入賞開口の内側に誘導され、入賞空間23に到達し、最終的に入賞玉となる。なお、玉受部材25a,25bが起立したときに打玉が全く入賞しない状態ではなく、玉受部材25a,25bと障害部材22との間に打玉が通過する間隔を形成して入賞しにくい状態としてもよい。
入賞空間23には、図2に示すように、その上部に後方に向かって下り傾斜する上部玉転動板29が横臥されている。上部玉転動板29の後端には、その左右に落下口が形成され、上部玉転動板29を転動してきた入賞玉を下方に向けて落下せしめる。落下口には、入賞玉検出器30a,30b(30bは図1参照)が設けられ、通過する入賞玉を検出するようになっている。この入賞玉検出器30a,30bは、大当り遊技状態に伴い可変入賞球装置20が第1の状態となった後第2の状態となるその1回の開閉サイクル中に玉受部材25a,25bに受入れられた入賞玉数を計数するためのものである。
なお、上部玉転動板29の上部後方の後面壁には、ラウンド数表示器27が設けられている。このラウンド数表示器27は、前述したように、表示結果を停止表示した場合に、大当り状態になった場合における繰返し継続制御の実行上限回数(ラウンド数の上限値)を表示するものである。ゆえに、たとえばこのラウンド数表示器27の停止表示結果が「15」になった場合には、大当り状態になった場合の繰返し継続制御が最大限15ラウンド継続して実行可能になり、ラウンド数表示器27の停止表示結果が「8」になった場合には、大当り状態になった場合の繰返し継続制御が最大限8ラウンド継続して実行可能になる。
さらに、上部玉転動板29の上部後方の後方壁には、入賞個数表示器28が設けられており、前記入賞玉検出器30a,30bによって検出された入賞玉の合計個数がこの入賞個数表示器28により表示される。
また、入賞空間23の中央には、貯留部32と第1誘導部材33a,33bと第2誘導部材34a,34bと回転装飾部材35a,35b(35aは図面上見えない)とを有する可動部材31(振り分け装置)が設けられている。この可動部材31は、ロボット式のパワーショベルの意匠が施されており、貯留部32にショベル部分の意匠が施されて入賞玉が所定個数(たとえば3個)貯留可能となっている。また、回転装飾部材35a,35bは、キャタピラの意匠が施されているが、入賞玉の流下に影響を及ぼすものではない。また、可動部材31は、図2には示していないモータ42(図3参照)によって前後方向に移動可能であり、後方に移動した状態(図2に示す状態)において、前記入賞玉検出器30a,30bを通過した入賞玉は、第1誘導部材33a,33bに誘導されて貯留部20に貯留され(矢印aの流路)、前方に移動した状態で貯留部20が前方に向けて回動して貯留された入賞玉を次に説明する下部玉転動板36に放出する状態になるとともに、前記入賞玉検出器30a,30bを通過した入賞玉が第2の誘導部材34a,34bに衝突して入賞空間23の左右側方に導かれ、その後、下部玉転動板36に導かれる(矢印bの流路)。
したがって、可動部材31は、通常の状態においては、前方位置にあり、始動入賞時および開閉サイクルの途中から後方に移動し、最終的に前方位置に戻るように駆動制御される。このため、可動部材31の位置を検出するために、フォトセンサ44(図3参照)が設けられている。なお、前記回転装飾部材35a,35bを駆動するために、装飾用モータ43(図3参照)も可変入賞球装置20の内部に設けられている。
入賞空間23の底面には、前方に向かって下り傾斜する下部玉転動板36が設けられ、該下部玉転動板36の中央に入賞玉を特定入賞領域38に誘導する誘導突起37が突設されている。このため、下部玉転動板36のほぼ中央を流下する入賞玉は、特定入賞領域38に導かれる可能性が高いが、下部玉転動板36のほぼ中央を流下する入賞玉は、前記貯留部32に貯留されて解放された入賞玉である可能性が高い。したがって、特定遊技状態となるまたは継続権が成立するためには、玉受部材25a,25bに受入れられた入賞玉が貯留部32に貯留される必要があるが、前述したように始動入賞時および開閉サイクルの途中では、貯留状態が出現するので、その貯留状態中に入賞玉が貯留されればよい。
可変入賞球装置20の入賞空間23内の構成は、概ね前述した構成を有するものであるが、可変入賞球装置20には、図示しないが多数の役物ランプ45と飾りLED46(図3参照)が設けられている。
図3は、コントロール基板に形成される遊技制御回路を示すブロック図である。パチンコ遊技機は、CPU,ROM,RAM,I/Oポート等を含む基本回路50によって制御される。基本回路50は、スイッチ回路51を介して始動入賞玉検出器6,7a,7b、特定入賞玉検出器40、入賞玉検出器30a,30b、フォトセンサ44、および特定遊技状態(大当り状態)に伴なう可変入賞球装置20の玉受部材25a,25bの開閉回数の決定条件を変更設定可能な設定スイッチ62からの検出信号が入力され、アドレスデコード回路52から基本回路50およびスイッチ回路52にチップセレクタ信号が与えられる。また、電源投入時に初期リセット回路53から基本回路50にリセット信号が与えられ、所定時間毎に定期リセット回路54から基本回路50に定期リセット信号が与えられる。
基本回路50からは、以下の装置および回路に制御信号が与えられる。すなわち、モータ回路55を介して可動用モータ42および装飾用モータ43に駆動信号を与え、LED回路56を介してラウンド数表示器27、入賞個数表示器28、飾りLED46に表示制御信号が与えられ、ソレノイド回路57を介して玉受部材ソレノイド26a,26bに駆動信号が与えられる。また、ランプ回路58を介して飾りランプ10a,10b、袖ランプ11a,11b、風車ランプ12a,12b、サイドランプ13a,13b、レール飾りランプ14、遊技効果ランプ16、および役物ランプ45に表示制御信号が与えられる。さらに、音回路59を介してスピーカに音声信号が与えられ、大当り信号や有効始動入賞信号を導出する情報出力回路60に駆動信号を出力している。なお、前述した装置や回路には、電源回路61から各種の電圧を有する電力が供給されている。
図4および図5は、図3に示した制御回路の動作を示すフローチャートである。まず図4において、電源が投入されると、ステップS(以下単にSという)1によりイニシャライズされ、S2に進み、始動入賞口センサ1(始動入賞玉検出器7a,7b)がONになっているか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS8に進み、始動入賞口センサ2(始動入賞玉検出器6)がONになっているか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS2に戻る。
そしてこのS2,S8のループの巡回途中で、パチンコ玉が始動入賞口5a,5bのいずれかに入賞すれば、S2によりYESの判断がなされてS3に進む。S3では、ラウンド決定乱数を抽出して判定する処理がなされる。このラウンド決定乱数は、図6に示すランダムカウンタすなわちWC RND ROの抽出値のことである。
ここで、図6および図7を参照して、ラウンド決定乱数を抽出して判定する処理の内容を説明する。WC RND ROは、図6に示すように、2msec毎に1ずつ「0」から加算更新され、その上限である「14」まで加算された後再度「0」から加算更新されるものである。そしてS3により、そのWC RNDROの現時点におけるカウント値が抽出され、そのラウンド決定乱数の値が判定される。その判定においては、図7に示す設定テーブルをルックアップし、その抽出されたラウンド決定乱数に基づいて、繰返し継続制御のラウンド数の上限値(実行上限回数)が決定される。
図7に示す設定テーブルは、前述した設定スイッチ62による入力設定状態(設定1,設定2,設定3)によって前記抽出されたラウンド決定乱数の値の範囲が異なるように分類されており、遊技場の営業形態により任意に設定が可能である。
たとえば、設定1の場合には、抽出されたラウンド決定乱数の値が「0〜5」の範囲に含まれていると、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が8ラウンドに選択決定される。一方、設定1の場合に抽出されたラウンド決定乱数の値が「6〜14」の範囲に含まれていると、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が15ラウンドに選択決定される。
また、設定2の場合には、抽出されたラウンド決定乱数の値が「0〜7」の範囲に含まれていると、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が8ラウンドに選択決定される。一方、設定2の場合に抽出されたラウンド決定乱数の値が「8〜14」の範囲に含まれていると、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が15ラウンドに選択決定される。
また、設定3の場合には、抽出されたラウンド決定乱数の値が「0〜9」の範囲に含まれていると、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が8ラウンドに選択決定される。一方、設定3の場合に抽出されたラウンド決定乱数の値が「10〜14」の範囲に含まれていると、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が15ラウンドに選択決定される。
このように、繰返し継続制御のラウンド数の上限値は、設定3の場合よりも設定2の場合の方が15ラウンドに決定される確率が高くなっており、さらに、設定2の場合よりも設定1の場合の方が15ラウンドに決定される確率が高くなっている。すなわち、設定1の場合に遊技者にとって一番大きな遊技価値が付与される可能性の高い状態となり、設定2の場合に中位の状態となり、設定3の場合には一番遊技者にとって不利となる状態となる。
なお、図7に示した設定テーブルでは、繰返し継続制御の実行上限回数が8ラウンドまたは15ラウンドに選択決定されるが、これに限らず、設定テーブルにおいては、実行上限回数の種類が3種類以上設けられていてもよい。すなわち、実行上限回数の種類は、複数であればよい。
このように、S3においては、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が決定されるのである。S3による繰返し継続制御のラウンド数の上限値の決定の後、S4に進む。S4では、ラウンド数表示器27の可変表示を開始させるとともに、可変表示タイマをセットする処理がなされる。これにより、ラウンド数表示器27が可変表示を開始する。この可変表示タイマは、ラウンド数表示器27の可変表示時間を規定するために用いられるタイマである。
次に、S5に進み、開閉待ちタイマ(タイマ1)がセットされ、S6によりそのセットされたタイマ1が所定値になったか否かの判断がなされ、所定値になるまで待機する。そして開閉待ちタイマがたとえば1秒か2秒程度の短い時間を計時して所定値に達すればS7に進み、可変入賞球装置20の玉受部材25a,25bを1回開閉する処理を行なうとともに、継続カウンタと10カウントカウンタとをそれぞれ「0」にクリアする処理がなされる。この継続カウンタは、可変入賞球装置20の前述した繰返し継続制御の実行回数を計数するカウンタであり、10カウントカウンタは可変入賞球装置20に入賞した全入賞玉数を計数するカウンタである。S7の処理後制御がS14に進む。
一方、S2,S8のループの巡回途中で、パチンコ玉が始動入賞口4に入賞すれば、S8によりYESの判断がなされてS9に進む。S9では、前述したS3と同様に、ラウンド決定乱数を抽出して判定する処理がなされる。このS9の処理が行われることにより、S3の場合と同様に、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が決定される。S9による繰返し継続制御のラウンド数の上限値の決定の後、S10に進む。S10では、前述したS4と同様に、ラウンド数表示器27の可変表示を開始させるとともに、可変表示タイマをセットする処理がなされる。これにより、ラウンド数表示器27が可変表示を開始する。
次に、S11に進み、開閉待ちタイマ(タイマ1)がセットされ、S12によりそのセットされたタイマ1が所定値になったか否かの判断がなされ、所定値になるまで待機する。そして開閉待ちタイマがたとえば1秒か2秒程度の短い時間を計時して所定値に達すればS13に進み、可変入賞球装置20の玉受部材25a,25bを2回開閉する処理を行なうとともに、継続カウンタと10カウントカウンタとをクリアする処理がなされる。S13の処理後制御がS14に進む。
S14では、前述したS4またはS10によりセットされた可変表示タイマが所定値になったか否かの判断がなされる。S14により可変表示タイマが所定値になったと判断された場合には、S15に進み、ラウンド数表示器27の可変表示を停止させて表示結果を導出表示させた後にS16に進む。一方、S14により可変表示タイマが所定値になっていないと判断された場合には、そのままS16に進む。
S16では、V入賞玉(特定入賞領域38への入賞玉)があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS17に進み、タイマ2が所定値になったか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS14に戻る。このタイマ2は、可変入賞球装置20の玉受部材25a,25bの1回または2回の開閉動作が終了してから2秒または3秒程度の短い時間を計時するためのものであり、1回または2回の開閉動作の終了後その2秒または3秒程度の短い時間が終了するまで特定入賞玉検出器40による検出がなかった場合に初めてS17によりYESの判断がなされS2に戻る。そして、1回または2回の開閉動作中に可変入賞球装置20内に進入したパチンコ玉が特定入賞領域38に入賞し、特定入賞玉検出器40からの検出出力が導出されれば、その検出出力の導出がタイマ2の所定値の計時以前であれば、S16によりYESの判断がなされてS18に進む。
S18では、可変入賞球装置20の開閉処理をクリアして始動入賞に伴う玉受部材25a,25bの1回または2回の開閉動作を終了させ、継続カウンタを「1」加算する処理がなされる。次にS19に進み、前述したS3またはS9により決定された繰返し継続制御のラウンド数の上限値が「15」であるか否かの判断がなされる。S19によりラウンド数の上限値が「15」であると判断された場合には、S20に進んで継続15回フラグがセットされた後に、図5に示されるS21に進む。この継続15回フラグは、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が「15」に決定されていることを示すフラグである。一方、S19によりラウンド数の上限値が「15」ではないと判断された場合には、そのままS21に進む。
S21では、可変入賞球装置20の玉受部材25a,25bを開閉動作させる処理を開始させる。そして、S22に進み、継続回数カウンタが「8」になっているか否かの判断がなされる。S22により継続回数カウンタが「8」になっていないと判断された場合は、後述するS30に進む。一方、S22により継続回数カウンタが「8」になっていると判断された場合は、S23に進み、前述した継続15回フラグがセットされているか否かの判断がなされる。
S23により継続15回フラグがセットされていないと判断された場合、すなわち、継続回数カウンタが「8」になっており、かつ継続15回フラグがセットされていない場合は、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が「8」に決定された場合の最終ラウンド(8ラウンド目)の遊技が行われている状態である。そのように、S23により継続15回フラグがセットされていないと判断された場合は、繰返し継続制御の最終ラウンドにおける制御を行うために後述するS24に進む。
一方、S23により継続15回フラグがセットされていると判断された場合、すなわち、継続回数カウンタが「8」になっているが継続15回フラグがセットされている場合は、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が「15」に決定された場合の8ラウンド目の遊技が行われている状態である。そのように、S23により継続15回フラグがセットされていると判断された場合は、まだ最終ラウンドではないので、S30に進む。
S30では、継続回数カウンタが「15」になっているか否かの判断がなされる。S30により継続回数カウンタが「15」になっていると判断された場合、すなわち、継続15回フラグがセットされており、かつ継続回数カウンタが「15」になっている場合は、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が「15」に決定された場合の最終ラウンド(15ラウンド目)の遊技が行われている状態である。そのように、S30により継続回数カウンタが「15」になっていると判断された場合は、繰返し継続制御の最終ラウンドにおける制御を行うために後述するS24に進む。
一方、S30により継続回数カウンタが「15」になっていないと判断された場合、すなわち、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が「8」または「15」に決定された場合の繰返し継続制御がまだ最終ラウンド数に達していない場合は、S31に進む。
S31では、V入賞玉の検出があったか否かの判断がなされる。そして未だにパチンコ玉が特定入賞領域38内に入賞していなければ、S35に進み、10カウント検出があったか否かの判断がなされる。10カウント検出がない場合にはS37に進むが、可変入賞球装置20内にパチンコ玉が進入してそれがいずれかの検出器30a,30b,40により検出されればS36に進み、10カウントカウンタを「1」加算更新する処理がなされた後S37に進む。
S37では、玉受部材25a,25bの開閉回数が「9」に達したか否かの判断がなされ、達していない場合にはS39に進む。一方、開閉回数が「9」に達した場合には、S38に進み、可動モータ42を駆動させて可動部材31(振り分け装置)を後方へ移動させて玉が貯留部32に貯留される状態にする。次にS39に進み、10カウントカウンタが「10」に達したか否かの判断がなされ、達していない場合にはS41に進み、玉受部材25a,25bの開閉回数が1ラウンドにおいて18回に達したか否かの判断がなされ、達していない場合にはS35に戻る。
このS31〜S40のループの巡回途中で、可変入賞球装置20に入賞した入賞玉が検出されてその検出個数の合計が10個に達した場合にはS39によりYESの判断がなされてS41に進み、玉受部材25a,25bの開閉動作を停止させて終了させ、S42に進み、可動モータ42を駆動させて可動部材31(振り分け装置)を前方へ移動させる制御を行なう。その結果、貯留部32に貯留されていたパチンコ玉が解放されて特定入賞領域38に入賞しやすい状態となる。次にS43に進み、V入賞玉の検出があったか否かの判断がなされ、V入賞玉の検出がない場合にはS44に進み、タイマ4が設定値になったか否かの判断がなされる。S44により、タイマ4が未だに設定値になっていない場合にはS43に戻る。このタイマ4は、玉受部材25a,25bの開閉動作が終了した後においても2秒または3秒程度の時間を計時し、玉受部材25a,25bの開閉動作の終了間際に入賞したパチンコ玉が遅れて特定入賞領域38に入賞した場合にはそのV入賞を有効なものとして受付けるためのものである。そして、タイマ4が所定値に達する以前の段階で特定入賞玉検出器40により特定入賞玉が検出されればS43によりYESの判断がなされてS33に進む。
また、前記S31〜S40のループの巡回途中で、玉受部材25a,25bの開閉回数が18回に達した場合にはS41に進み、前述のS39で10カウントカウンタが「10」であると判断された場合と同様の制御がなされる。なお、S37における開閉回数が9になったか否かの判別に代えて、可変入賞球装置20内に入賞した合計入賞玉数が所定個数になったか否かを判別するようにしてもよく、所定個数に達していない場合にはS39に進み、所定個数に達した場合にはS38に進み、振り分け装置を前述と同様に後方に移動させる制御を行なうようにしてもよい。
前述したS31によりV入賞玉の検出があったと判断された場合に進むS32では、玉受部材25a,25bの開閉動作を停止させて終了させ、その後、S33に進む。S33では、タイマ5が所定値になったか否かの判断がなされ、所定値になるまで待機する。このタイマ5は、4秒か5秒程度の時間を計時するものであり、特定遊技状態(大当り状態)の発生に伴う可変入賞球装置20の第1の状態の繰返し継続制御を実行する際に、ある回の第1の状態の終了から次回の第1の状態の開始までのインターバル期間を計時するためのものである。そしてタイマ5が所定値だけ計時したと判断された場合にS34に進み、継続カウンタを「1」加算更新するとともに10カウントカウンタをクリアした後S21に進む。
その結果、たとえば、2回目の繰返し継続制御が実行される際には継続カウンタの値が「2」となっている。そして、このような繰返し継続制御のラウンドが進行して行き、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が「8」に決定された場合においてラウンド数が8回に達した段階でS23によりNOの判断がなされるか、または、繰返し継続制御のラウンド数の上限値が「15」に決定された場合においてラウンド数が15回に達した段階でS30によりYESの判断がなされると、前述したようにS24に進む。
S24では、10カウント検出があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS26に進むが、入賞玉検出器30a,30bにより入賞玉が検出されればS25に進み、10カウントカウンタを「1」加算更新した後S26に進む。S26では、10カウントカウンタの値が「10」に達したか否かの判断がなされ、達していない場合にはS27に進み、玉受部材25a,25bの開閉回数が18回に達したか否かの判断がなされ、達していない場合にはS24に戻る。このS24〜S27のループの巡回途中で、10カウントカウンタのカウント値が「10」になった場合または開閉回数が「18」になった場合にS28に進み玉受部材25a,25bの開閉動作を停止させて大当りを終了し、S29に進む。S29では、可動モータ42を駆動させて可動部材31(振り分け装置)を前方へ移動させる制御を行なう。その結果、貯留部32に貯留されていたパチンコ玉が解放される。
以上に説明した第1実施形態によるパチンコ遊技機においては、次のような効果を得ることができる。繰返し継続制御が行われる場合の実行上限回数がラウンド数表示器27の表示結果に応じて定まるために、その定まる実行上限回数の平均値を従来の固定的な実行上限回数に比べて比較的少ない回数にすることにより、特定遊技状態の発生確率を下げることなく遊技場の経営面での負担を軽減させることができる。しかも、ラウンド数表示器27の表示結果により選択的に決定される実行上限回数を従来の実行上限回数よりも少ないものにしたとしても、実行上限回数が変化に富んだものになるので、一律に少ない回数になる場合に比べて遊技者の不満も極力防止することができ、面白味のある遊技を提供することができる。したがって、遊技者への遊技のサービスの低下を招かないようにすることができる。
また、V入賞の発生の方が実行上限回数の決定および表示よりも先になる場合があり、実行上限回数の決定および表示の方がV入賞の発生よりも先になる場合もあり、V入賞の発生と実行上限回数の決定および表示とが同時になる場合もある等、V入賞の発生のタイミングと、繰返し継続制御の実行上限回数の決定および表示のタイミングとの関係が遊技の状況により変化するので、それらのタイミングの関係が固定されている場合と比べて、遊技者が期待感を持つ対象となる事項が遊技の状況に応じて変化する。たとえば、V入賞の発生の方が実行上限回数の決定および表示よりも先になる場合には、実行上限回数の決定が遊技者の期待感の対象となり、実行上限回数の決定および表示の方がV入賞の発生よりも先になる場合には、V入賞するか否かが遊技者の期待感の対象となる。このように、V入賞の発生と、実行上限回数の決定および表示とに関して、遊技において遊技者が期待感を持つ対象となる事項にバリエーションが生じるので、その結果として、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、V入賞の発生のタイミングと、繰返し継続制御の実行上限回数の決定および表示のタイミングとの関係が遊技の状況により変化するので、これらのタイミングが同時にならない場合には、V入賞の発生と実行上限回数の表示とが段階的に行なわれることにより、特定遊技状態が発生する場合の遊技者の楽しみを段階的に増加させることができる。また、V入賞の発生と、実行上限回数の決定および表示とが同時になる状況も生じさせることもできるので、単にV入賞の発生と実行上限回数の決定および表示とを段階的に行なわせる場合には実現できない遊技状態の意外性を遊技者に提供することができる。
また、始動入賞に応じて繰返し継続制御の実行上限回数の選択決定およびその決定結果の表示を行なうため、そのような選択決定および決定結果の表示をする確率が、特定遊技状態の発生確率に拘束されない。特定遊技状態の発生確率は、遊技場側の利益を考慮して比較的低い確率に抑える必要があるが、この実施の形態によれば、そのように低く抑えられる特定遊技状態の発生確率よりも高い確率で発生する始動入賞に応じて繰返し継続制御の実行上限回数の選択決定およびその決定結果の表示を行なうので、特定遊技状態が発生するか否かにかかわらず、その決定結果に期待感を持つ遊技者を十分に楽しませることができる。
第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、ラウンド数表示器27の表示結果により繰返し継続制御のラウンド数の上限値を示すことに関し、ラウンド数表示器27を常時可変表示させておき、始動入賞口4,5aまたは5bへの始動入賞があった場合に、それに応答して、その可変表示を停止させて表示結果を導出表示させる例を示す。第2実施形態が第1実施形態と異なるのは、制御動作の図4に該当する制御であり、その他の部分は第1実施形態と同様である。
図8は、第2実施形態によるパチンコ遊技機の制御回路の動作を示すフローチャートである。この図8のフローチャートは、図4のフローチャートと共通する部分が多いため、以下の図8の説明においては、図4のフローチャートと異なる部分を主に説明する。
図8のフローチャートが、図4のフローチャートと異なるのは次の点である。図8のフローチャートにおいては、S1によりイニシャライズがなされた後、S3による始動口センサ1がONになっているか否かの判断がなされる前に、S2により、ラウンド数表示器27の可変表示が開始される。これにより、ラウンド数表示器27は、常時可変表示される。
また、図8のフローチャートにおいては、図4に示されたS4およびS10の各々による可変表示開始および可変表示タイマセットの処理を行うステップの代わりに、前述したS2により開始されたラウンド数表示器27の可変表示を停止させる処理を行うS5およびS11のステップが設けられている。これにより、始動口センサ1または始動口センサ2による始動入賞の検出がなされたことに応じて、S4またはS10による繰返し継続制御のラウンド数の上限値が選択決定された後にラウンド数表示器27の可変表示が停止され、表示結果が導出される。
また、図8のフローチャートにおいては、図4のS14およびS15に示されたような、可変表示タイマが所定値になった場合に可変表示を停止させるステップが設けられていない。それは、この第2実施形態においては、通常、ラウンド数表示器27が可変表示しており、始動入賞に応じてその可変表示が停止されるので、特にタイマを用いて可変表示を停止させる必要がないからである。
このような相違点により、図8のフローチャートに基づいて動作する第2実施形態のパチンコ遊技機は、図4のフローチャートに基づいて動作する第2実施形態のパチンコ遊技機と異なり、通常時にラウンド数表示器27が可変表示を行い、始動入賞に応じてその可変表示が停止され、その表示結果により繰返し継続制御のラウンド数の上限値が示される。
このように、第2実施形態のパチンコ遊技機は、ラウンド数表示器27の可変表示の開始条件と、可変表示の停止条件と第1実施形態のパチンコ遊技機と異なるのである。図8のフローチャートにおけるその他のステップについては、図4のフローチャートにおいて処理内容が対応するステップと同様の処理がなされる。したがって、ここでは、重複した説明を繰り返さない。第2実施形態のパチンコ遊技機におけるその他の構成および制御内容は、第1実施形態のパチンコ遊技機と同様であるため、ここでは、重複した説明を繰返さない。なお、第2実施形態のパチンコ遊技機においては、図8のS19のステップの処理が行なわれた後に第1実施形態の図5のS21に進み、第1実施形態において説明した処理と同様の処理がなされる。
このような第2実施形態によるパチンコ遊技機においては、次のような効果を得ることができる。第1実施形態の場合と同様に、繰返し継続制御が行われる場合の実行上限回数がラウンド数表示器27の表示結果に応じて定まるために、その定まる実行上限回数の平均値を従来の固定的な実行上限に比べて比較的少ない回数にすることにより、特定遊技状態の発生確率を下げることなく遊技場の経営面での負担を軽減させることができる。しかも、ラウンド数表示器27の表示結果により選択的に決定される実行上限回数を従来の実行上限回数よりも少ないものにしたとしても、実行上限回数が変化に富んだものになるので、一律に少ない回数になる場合に比べて遊技者の不満も極力防止することができ、面白味のある遊技を提供することができる。したがって、遊技者への遊技のサービスの低下を招かないようにすることができる。
また、V入賞が生じる前に、特定遊技状態が発生した場合の繰返し継続制御の実行上限回数をラウンド表示器27の表示結果により遊技者が知ることができるので、たとえば15回の実行上限回数のような遊技者にとって有利となる実行上限回数が決定されている場合には、その後に生じる可能性があるV入賞への遊技者の期待感を極めて高めることができる。その結果として、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、この第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様に、始動入賞に応じて繰返し継続制御の実行上限回数の選択決定およびその決定結果の表示を行なうため、そのような選択決定および決定結果の表示をする確率が、特定遊技状態の発生確率に拘束されない。このため、この第2実施形態によれば、低く抑えられる特定遊技状態の発生確率よりも高い確率で発生する始動入賞に応じて繰返し継続制御の実行上限回数の選択決定およびその決定結果の表示を行なうので、特定遊技状態が発生するか否かにかかわらず、その決定結果に期待感を持つ遊技者を十分に楽しませることができる。
以上説明した本願発明の実施の形態の特徴や変形例を以下に列挙する。
(1) 図1に示した可変入賞球装置20は、遊技者にとって有利な第1の状態として玉受部材25a,25bが開閉動作するものに代えて、玉受部材25a,25bが開成状態となるものであってもよい。また可変入賞球装置20の第2の状態としては、打玉が入賞不可能なものに代えて、打玉が入賞可能ではあるが入賞困難な状態であってもよい。
(2) 図2に示した可動部材31により、電気的駆動源の駆動力により作動し可変入賞球装置内に入賞した入賞玉に作用してその打玉を前記特定入賞領域に入賞しやすくする作動手段が構成されている。
(3) 図3に示した基本回路50により、弾球遊技機の遊技状態を制御する遊技制御手段が構成されている。この基本回路50に含まれているROMにより、制御用のプログラムを記憶しているプログラム記憶手段が構成されている。基本回路50に含まれているCPUにより、前記プログラム記憶手段に記憶されているプログラムに従って制御動作を行なう制御中枢手段が構成されている。
(4) 図6に示したWC RND ROにより、特定遊技状態が発生した場合の繰返し継続制御の実行上限回数を選択決定に用いる数値デ−タを発生させる数値デ−タ発生手段が構成されている。図4に示したS3,S9または図8に示したS4,S10と、図7に示す設定テーブルとにより、前記繰返し継続制御の実行上限回数を複数の中から選択して決定する実行上限回数決定手段が構成されている。図3に示した設定スイッチ62により、前記実行上限回数決定手段の決定状況を可変設定可能な決定状況可変設定操作手段が構成されている。
(5) 図7に示した設定テーブルでは、繰返し継続制御の実行上限回数が8ラウンドまたは15ラウンドに選択決定されるが、これに限らず、実行上限回数の種類は3種類以上設けられていてもよい。すなわち、実行上限回数の種類は、複数であればよい。
(6) また、図5に示したS37による開閉回数=9の判断ステップにおける判断対象の開閉回数は、「9」の代わりに、「6」,「4」等であってもよい。または、このように繰返し継続しにくい開閉回数の特定遊技状態が存在しなくてもよい。
(7) さらに、表示状態が変化可能な可変表示装置をさらに弾球遊技機に設け、前記特定遊技領域38へ打玉が入賞しかつ可変表示装置の可変表示結果が特定の表示態様となった場合に、特定遊技状態(大当り状態)となるように構成してもよい。また、打玉の始動入賞に加えて可変表示装置の可変表示結果が特定の表示態様となった場合に可変入賞球装置が第1の状態(前記始動時開閉の状態)になるようにしてもよい。
(8) さらに、前述した第1,第2の実施形態では、始動入賞がある度に、繰返し継続制御の実行上限回数表示(決定)用の可変表示手段(ラウンド数表示器27)の可変表示による表示結果の導出表示を行なって繰返し継続制御の実行上限回数を変化させるようにしたが、これに限らず、そのような可変表示による表示結果の導出表示は、必ずしも始動入賞がある度に行なわなくてもよい。すなわち、所定回数の始動入賞がある毎にそのような可変表示による表示結果の導出表示を行い、所定回数の始動入賞があるまでは繰返し継続制御の実行上限回数を変化させないようにしてもよい。たとえば、所定回数の始動入賞に対して1回の割合で可変表示による表示結果の導出表示を行なってもよい。具体的に、第1実施形態の場合には、所定回数の始動入賞につき1回可変表示を行なって表示結果を導出表示させ、所定回数の始動入賞があるまでは繰返し継続制御の実行上限回数が変化しないようにしてもよい。また、第2実施形態の場合には、所定回数の始動入賞につき1回可変表示状態から表示結果を導出表示させ、所定回数の始動入賞があるまでは繰返し継続制御の実行上限回数が変化しないようにしてもよい。
(9) さらに、前述した第1,第2の実施形態では、V入賞(特定入賞領域38への打玉の入賞)があった場合に特定遊技状態(大当り)を発生させるようにしたが、これに限らず、V入賞があり、かつ、所定の可変表示装置の表示結果が特定の表示結果になった場合に特定遊技状態を発生させるようにしてもよい。すなわち、V入賞だけでは特定遊技状態が発生しないようにしてもよい。この場合の所定の可変表示装置は、繰返し継続制御の実行上限回数表示(決定)用の可変表示手段(ラウンド数表示器27)とは別個に設けられた専用の可変表示装置を用いてもよいし、繰返し継続制御の実行上限回数表示(決定)用の可変表示手段と兼用してもよい。このような場合には、前記所定の可変表示装置の表示結果に当り(特定の表示結果)と外れとを設け、V入賞があり、かつ、前記所定の可変表示装置の表示結果が当りの場合にのみ特定遊技状態を発生させ、前記所定の可変表示装置の表示結果が外れの場合にはV入賞があっても特定遊技状態が発生しないようにすればよい。
(1) 図1に示した可変入賞球装置20により、遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な可変入賞球装置が構成されている。図1に示した始動入賞口4,5a,5bにより、打玉の入賞により前記可変入賞球装置を第1の状態にできるように定められた始動入賞領域が構成されている。図2および図3に示した特定入賞玉検出器40により、始動入賞領域への打玉の入賞に伴って第1の状態になっている可変入賞球装置内に進入した打玉が所定の特定入賞領域(特定入賞領域38)に入賞したことを条件として遊技状態が特定遊技状態になったことを検出する特定遊技状態検出手段が構成されている。図3に示した基本回路50,ソレノイド回路57,スイッチ回路51により、始動入賞領域に打玉が入賞した場合に前記可変入賞球装置を第1の状態に制御した後第2の状態にして始動入賞時制御を行い、前記特定遊技状態検出手段の検出出力があった場合に前記可変入賞球装置を第1の状態に制御した後第2の状態にし前記始動入賞時制御よりも遊技者にとって有利となる特定遊技状態時制御を行い、予め定められた繰返し継続条件が成立した場合に前記可変入賞球装置を再度第1の状態にする繰返し継続制御を行なう制御手段が構成されている。図1および図3に示したラウンド数表示器27により、表示状態が変化可能な可変表示手段が構成されている。図3に示した基本回路50およびLED回路56により、始動入賞領域への打玉の入賞を条件として可変表示手段を可変開始させて所定期間経過した後表示結果を導出表示させる制御を行うことが可能な可変表示制御手段が構成されている。図4および図5に示されるように、制御手段は、可変表示手段の表示結果に応じて定まる実行上限回数を上限として繰返し継続制御を実行させる制御を行い、繰返し継続制御の実行上限回数が前記可変表示手段の表示結果次第で変動する。
(2) 図1に示した可変入賞球装置20により、遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な可変入賞球装置が構成されている。図1に示した始動入賞口4,5a,5bにより、打玉の入賞により前記可変入賞球装置を第1の状態にできるように定められた始動入賞領域が構成されている。図2および図3に示した特定入賞玉検出器40により、始動入賞領域への打玉の入賞に伴って第1の状態になっている可変入賞球装置内に進入した打玉が所定の特定入賞領域(特定入賞領域38)に入賞したことを条件として遊技状態が特定遊技状態になったことを検出する特定遊技状態検出手段が構成されている。図3に示した基本回路50,ソレノイド回路57,スイッチ回路51により、始動入賞領域に打玉が入賞した場合に前記可変入賞球装置を第1の状態に制御した後第2の状態にして始動入賞時制御を行い、前記特定遊技状態検出手段の検出出力があった場合に前記可変入賞球装置を第1の状態に制御した後第2の状態にし前記始動入賞時制御よりも遊技者にとって有利となる特定遊技状態時制御を行い、予め定められた繰返し継続条件が成立した場合に前記可変入賞球装置を再度第1の状態にする繰返し継続制御を行なう制御手段が構成されている。図1および図3に示したラウンド数表示器27により、表示状態が変化可能な可変表示手段が構成されている。図3に示した基本回路50およびLED回路56により、可変表示手段を常時可変表示させるとともに、始動入賞領域への打玉の入賞を条件として表示結果を導出表示させる制御を行うことが可能な可変表示制御手段が構成されている。図8および図5に示されるように、制御手段は、可変表示手段の表示結果に応じて定まる実行上限回数を上限として繰返し継続制御を実行させる制御を行い、繰返し継続制御の実行上限回数が前記可変表示手段の表示結果次第で変動する。
1は遊技盤、3は遊技領域、20は可変入賞球装置、4,5a,5bは始動入賞口、31は可動部材、32は貯留部、38は特定入賞領域、40は特定入賞玉検出器、50は基本回路、56はLED回路、57はソレノイド回路、51はスイッチ回路、27はラウンド数表示器である。