JP4405251B2 - エレベータの出入口装置 - Google Patents

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Description

本発明は、戸閉め時の緩衝用の戸当りゴムを備えたエレベータの出入口装置に関する。
この種の従来技術として、特許文献1に記載されるものがある。図4は、この特許文献1に記載の従来技術の要部を示した横断面図である。
この従来技術は図4に示すように、三方枠に含まれる縦枠1と、戸閉め時の衝撃を緩和するために戸2の縦枠1側に位置する側面に固定される戸当りゴム3とを備えている。戸当りゴム3は、縦枠1と戸2との隙間とを閉塞することにより、火災等に伴って発生する煙の流れを遮断する遮煙機能も有している
特開平8−165081号公報(段落番号0018〜0020、図1)
図5は、図4に示した従来技術における問題点を説明するために模式的に示した正面図である。
出入口装置の据付けに際しては、縦枠1と、戸2とが互いに微妙に位置ずれを生じることがある。これに伴って図5に示すように、例えば縦枠1と、戸2に固定した戸当りゴム3との間に隙間Sを生じる場合がある。このような隙間Sを生じると遮煙機能が低下する。このために従来技術にあっては、隙間Sを無くすための縦枠1、戸2の煩雑な取付け微調整作業を必要としたり、戸2を縦枠1に強く押し付けるように戸2の駆動を制御する手段を備えることが必要であった。
しかし上述のように、出入口装置構成部材の煩雑な取付け微調整作業等を行なう場合には、出入口装置の据付けに多大の時間がかかり、この出入口装置据付け作業の能率が低下する。また、戸2の駆動制御を考慮する場合には、容量の大きな原動機を設置することが必要になり、出入口装置の駆動系に係るコストが高くなる。
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、出入口装置構成部材の煩雑な取付け微調整や、容量の大きな原動機の設置を要することなく、戸当りゴム付近に生じる隙間を塞ぐことができるエレベータの出入口装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、三方枠に含まれる縦枠と出入口を開閉する戸との間に戸当りゴムを備えたエレベータの出入口装置において、上記戸当りゴムの昇降路側に位置する端面側に当接し、この端面に対する固定位置を可変に調整する調整手段を介して上記縦枠に固定され、上記縦枠の昇降路側に位置する端面に沿う所定の幅寸法を有し、上記戸の戸閉め時に上記戸の縦枠側端面と上記縦枠との間に隙間が生じた際に、上記戸の縦枠側端面に当接して上記隙間を覆うことが可能な補助ゴムを備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、三方枠に含まれる縦枠と戸とを取付けた際に、縦枠と戸の間に配置した戸当りゴム付近に隙間を生じても、その隙間を補助ゴムによって覆うことができる。すなわち、縦枠あるいは戸の煩雑な取付け微調整作業を要することがなく、また、容量の大きな原動機の設置を要することなく、上述の隙間を補助ゴムによって塞ぐことができる
本発明は、出入口装置構成部材を取付けた際に、戸当りゴム付近に隙間を生じていても、その隙間を補助ゴムで塞ぐことができ、良好な遮煙機能を確保できる。また、出入口装置構成部材の煩雑な取付け微調整作業を要することがないので、出入口装置据付け作業の能率を向上させることができると共に、容量の大きな原動機の設置を要することがないので、出入口装置の据付けコスト、及び稼動コストを安く抑えることができる。
以下,本発明に係るエレベータの出入口装置を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明のエレベータの出入口装置の実施形態を示す横断面図、図2は本発明の実施形態の正面図である。
図1に示すように、三方枠に含まれる縦枠1の昇降路側部分は、昇降路側に位置する端面1aと、この端面1aに連設されて乗場方向に延設される戸側面対向部1bと、この戸側面対向部1bに連設される屈曲部1cとを含んでいる。出入口を開閉する戸2の側面と、この側面に対向する縦枠1の戸側面対向部1bとの間には、戸2が閉じられる際の衝撃を緩和させる戸当りゴム4を配置してある。この戸当りゴム4は例えば縦枠1の戸側面対向部1bに固定してあり、出入口の高さ全域に相当する長さ寸法に設定してある。
この実施形態は特に、戸当りゴム4の昇降路側に位置する端面側に、縦枠1の昇降路側に位置する端面1aに沿う所定の幅寸法を有する補助ゴム5を備えている。この補助ゴム5は、固定手段、例えば取付けねじ6によって縦枠1に固定してある。補助ゴム5も、例えば上述した戸当りゴム4と同様に、出入口の高さ全域に相当する長さ寸法に設定してある。
このように構成した実施形態にあっては、例えば図2に示すように、縦枠1と戸2とを取付けた際に、縦枠1に固定した戸当りゴム4と戸2の側面との間に隙間Sを生じていても、その隙間Sを補助ゴム5によって覆うことができる。
また、この実施形態において、出入口全高に設定していた戸当りゴム4に代えて、図6に示すように部分的に取付けられる戸当りゴム4aを設け、固定手段を構成する取付けねじ6で固定され縦枠1の昇降路側に位置する端面1aに沿う所定の幅寸法を有する補助ゴム5を備え、この補助ゴム5で隙間を覆うことでも同様な効果が得られる。
このようにすると、戸当りゴム4aは、緩衝機能のみ有せばよいため、高さ方向の一部分のみに設ける簡易な構造となり、安価なものとなる。また、遮煙機能は、補助ゴム5によって確保できる。
この実施形態によれば、上述したように戸当りゴム4部分に隙間Sを生じていてもその隙間Sを補助ゴム5で塞ぐことができる。したがって、良好な遮煙機能を確保できる。また、縦枠1あるいは戸2の煩雑な取付け微調整作業を要することがないので、出入口装置据付け作業の能率を向上させることができる。さらにまた、特別に容量の大きな原動機によって戸2を駆動する必要がないので、出入口装置の据付けコスト及び稼動コストを安く抑えることができる。
なお、上記実施形態において、縦枠1の昇降路側に位置する端面1aに対する補助ゴム5の固定位置を、可変に調整する調整手段を備えた構成にしてもよい。この調整手段としては例えば、取付けねじ6の軸径よりも十分に大きな穴を縦枠1の端面1aに形成すると共に、取付けねじにワッシャ、ナットを装着させる構成とすることができる。
本発明のエレベータの出入口装置の実施形態を示す横断面図である。 本発明の実施形態の正面図である。 本発明の一実施形態を示す図で、一部分を取外した状態を示す正面図である。 従来のエレベータの出入口装置を示す横断面図である。 図4に示した従来技術における問題点を説明するために模式的に示した正面図である
1 縦枠
1a 端面
1b 戸側面対向部
1c 屈曲部
2 戸
4 戸当りゴム
4a 戸当りゴム
5 補助ゴ
6 取付けねじ(固定手段)
S 隙間

Claims (2)

  1. 三方枠に含まれる縦枠と出入口を開閉する戸との間に戸当りゴムを備えたエレベータの出入口装置において、
    上記戸当りゴムの昇降路側に位置する端面側に当接し、この端面に対する固定位置を可変に調整する調整手段を介して上記縦枠に固定され、上記縦枠の昇降路側に位置する端面に沿う所定の幅寸法を有し、上記戸の戸閉め時に上記戸の縦枠側端面と上記縦枠との間に隙間が生じた際に、上記戸の縦枠側端面に当接して上記隙間を覆うことが可能な補助ゴムを備えたことを特徴とするエレベータの出入口装置。
  2. 上記請求項1記載の発明において、
    上記戸当りゴム及び上記補助ゴムを、上記出入口の高さ全域に相当する長さ寸法に設定したことを特徴とするエレベータの出入口装置。
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