JP4404653B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カラー画像形成装置に関し、詳細には、異なる色のトナー画像を転写紙に形成する画像形成部を搬送ベルトもしくは中間転写ベルトに沿って複数並置して異なる色のトナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成する際に、画像形成効率を向上させつつ位置ずれを適切に補正する電子写真方式のカラー画像形成装置に関する。
従来技術を用いた画像形成装置(カラー画像形成装置)の作像プロセスとして、以下のようなものがある。
図7に搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)に沿って画像形成部が並んだタンデムタイプといわれるカラー画像形成装置の作像ユニットの構成を示す。
このカラー画像形成装置は、給紙トレイ1から、給紙ローラ2と分離ローラ3とにより分離給紙される記録媒体としての用紙4を搬送する搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5に沿って、この搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5の搬送方向(矢印100方向)の上流側(図では右側)から順に、複数の画像形成部6Y,6M,6C,6BKが配列された、所謂、タンデムタイプといわれるものである。
これらの画像形成部6Y,6M,6C,6BKは、形成するトナー画像の色のみが異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部6Yはイエローの画像を形成し、画像形成部6Mはマゼンタの画像を形成し、画像形成部6Cはシアンの画像を形成し、画像形成部6BKはブラックの画像を形成する。
よって、以下の説明では、画像形成部6Yについて具体的に説明するが、他の画像形成部6M,6C,6BKは画像形成部6Yと同様であるので、画像形成部6M,6C,6BKの構成要素は、画像形成装置6Yの各構成要素に付したYに代えて、符号M、C、BKによって区別した図に表示するにとどめ、説明は省略する。
搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5は、図示しないモータにより回転駆動される駆動ローラ7と従動ローラ8とに巻回されたエンドレスのベルトである。
画像形成に際して、給紙トレイ1に収納された用紙4は、最上位のものから順に送り出され、静電吸着作用により搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5に吸着され、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5により最初の画像形成部6Yに搬送され、この画像形成部6Yで、イエローのトナー画像が転写される。
画像形成部6Yは、搬送方向100と直交するように搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5上に配置され搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5と対向する面が搬送方向に等しくなる方向(矢印101Y方向)に回転する感光体としての感光体ドラム9Yと、この感光体ドラム9Yに平行、かつ上側近傍に配置された帯電器10Yと、感光体ドラム9Yに平行、かつ帯電器10Yと搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5との間で搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5の上流側に配置された現像器12Yと、感光体ドラム9Yに平行、かつ搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5の上側のベルトを挟むように配置された転写器15Yと、感光体ドラム9Yに平行、かつ現像器12Yと反対側に配置された除電器13Yと、感光体ドラムYに平行、かつ除電器13Yと搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5との間に配置された感光体クリーナ(図示せず)と、感光体ドラム9Yの上方に配置され、感光体ドラム9Yの帯電器10Yと現像器12Yとの間の面を露光する露光器11とを備えている。尚、回転ドラム9Y(9M,9C,9BK)の回転時の角速度は外周面の周速度と搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5の走行速度とが一致するように設定されている。
露光器11は、各画像形成部6Y,6M,6C,6BKが形成する画像色に対応する露光光14Y,14M,14C,14BKを照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム6Yが回動すると共に感光体ドラム6Yの外周面は、暗中にて帯電器10Yにより一様に帯電された後、露光器11からのイエロー画像に対応したレーザ光14Yにより露光され、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器12Yにおいてイエローのトナーにより可視像化され、感光体ドラム9Y上にイエローのトナー画像が形成される。
このイエローのトナー画像は、感光体ドラム9Yと搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5上の用紙4とが接する位置(転写位置)で転写器15Yの働きにより用紙4上に転写され、用紙4上にイエローの画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム9Yは、感光体ドラム9Yの外周面に残留した不要なトナーが感光体クリーナにより払拭された後に除電器13Yにより除電され、次の画像形成のために回転を中断して待機する。
このようにして、画像形成部6Yでイエローのトナー画像を転写された用紙4は、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5によって次の画像形成部6Mに搬送される。画像形成部6Mでは、画像形成部6Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム9M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が用紙4上に重ね転写される。用紙4はさらに次の画像形成部6C、6BKに搬送され、同様にして、感光体ドラム9C上に形成されたシアンのトナー画像、感光体ドラム9BK上に形成された黒のトナー画像が用紙4上に重ね転写され、フルカラーの画像が得られる。こうしてフルカラーの重ね画像が形成された用紙4は、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5から剥離されて定着器16にて定着された後、排紙される。
ところで、上述した従来技術を適用した構成のカラー画像形成装置では、各感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの軸間距離の誤差、感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKの平行度誤差、露光器11内でレーザ光を偏向する偏向ミラー(図示せず)の設置誤差、及び感光体ドラム9Y,9M,9C,9BKへの静電潜像の書き込みタイミング誤差等により、本来重ならなければならない位置に各色のトナー画像が重ならず、各色間で位置ずれが生ずるおそれがあった。
ここで、各色の位置ずれの成分としては、主に次のようなものがある。
(a)スキュー
(b)副走査方向のレジストずれ(副走査方向の位置ずれ検知用パターンのずれ)
(c)主走査方向の倍率誤差
(d)主走査方向のレジストずれ(主走査方向の位置ずれ検知用パターンのずれ)
これらの位置ずれはトナー画像の位置ずれの原因であり補正する必要がある。
補正対策としては、例えば、図7に示す、画像形成部6BKの下流側に搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5に対向するセンサ17,18,19を、矢印方向と直交する主走査方向に沿うように同一の基板上に支持し、センサ17〜19の出力に基づいて補正することが行われている。
(従来技術の方法)
図8に従来の検知手段とその周辺部を示す。
検知手段は、発光部(例えば、LED)と受光部(フォトダイオード)とからなり、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5上に形成された位置ずれ検知用マーク23を検知する。検知手段は搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5の主走査方向の両端及び中央に配置され、各発光部の照射位置に対応する位置に対して検知用マーク23が形成される。
検知手段は、主走査方向に平行なライン(以下、「平行ライン」と呼ぶ)と、その平行ラインに対して傾斜したライン(以下、「傾斜ライン」と呼ぶ)とをそれぞれを検知する。
これらのマークの検知結果をもとに補正手段が適当な演算処理を行うことにより、スキュー、副走査方向のレジストずれ、主走査方向の倍率誤差、主走査方向のレジストずれ量が各々求められる。この結果をもとに補正が行われる(例えば、特許文献1、2参照)。
スキューの補正に関しては、例えば露光器11内の偏向ミラー若しくは露光器11自体をアクチュエーターによって傾けることによって行われる。副走査方向のレジストずれの補正に対しては、例えばラインの書き出しタイミングおよびポリゴンミラーの面位相制御によって行われる。主走査方向の倍率誤差の補正に関しては例えば書き込み画周波数の変更することによって行われる。主走査方向のレジストずれの補正に関しては、主走査ラインの書き出しタイミングの補正によって行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−036012号公報 特開2002−207338号公報
ところで、特許文献1に記載の発明は、位置ずれ検知用のパターンを形成せず、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)を巡回させて搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)上の汚れやキズの位置を計測している。また、特許文献2に記載の発明は、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)が巡回する際に検知パターンを形成せずに搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)上の汚れやキズの位置を計測しており、特許文献2に記載の発明は、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)が巡回する際に検知後の消去が不十分な検知パターンの位置を予測してその消去不十分な検知パターンを回避する構成を有している。
つまり、従来、電子写真方式の書込ユニットと作像ユニットとを複数並置して画像を重ね合わせてフルカラー画像を形成する、いわゆるタンデム型と称されるカラー画像形成装置における位置ずれ補正方式は、副走査方向の位置ずれ測定用のライン4本と主走査方向の位置ずれ測定用のライン4本を1組として、複数組を中間転写ベルトもしくは、搬送ベルト上に形成して各色の位置ずれ量を測定し、その平均を算出し、スキュー補正、主走査倍率補正、主走査レジスト補正を行っている。このとき、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)に汚れやキズがあった場合、位置ずれ検知用マークの検知が正確に行えない。
すなわち、汚れやキズの位置の計測精度に限界があり、位置ずれ補正精度の高いカラー画像の形成が行えなかったという問題があった。
そこで、本発明の目的は、搬送ベルトもしくは中間転写ベルトに汚れやキズがあっても位置ずれ補正精度の高いカラー画像形成を行うことができるカラー画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、搬送ベルトもしくは中間転写ベルトに沿って複数個配置され、該ベルトによって搬送される記録媒体上に異なる色の複数の画像を順次重なるように転写することで前記記録媒体上にカラー画像を形成する画像形成部と、前記ベルト上に、主走査方向のラインと該主走査方向に対して傾斜したラインとからなる位置ずれ検知用マークを複数組形成するマーク形成手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて前記画像形成部の位置ずれを補正する補正手段と、を備えたカラー画像形成装置であって、前記マーク形成手段は、所望の組数より多くの組数の位置ずれ検知用マークを形成し、前記補正手段は、前記位置ずれ検知用マークに対してそれぞれエラー判定を行い、エラーであると判定された位置ずれ検知用マークの組を位置ずれ補正計算から除外した残りの組数が前記所望の組数を満たしている場合は位置ずれ補正を行い、前記所望の組数を満たさない場合は位置ずれ補正を中止することを特徴とする。
本発明によれば、搬送ベルトもしくは中間転写ベルトに汚れやキズがあっても、搬送ベルトもしくは中間転写ベルトに形成された複数の検知用のマークそれぞれエラー判定を行い、エラーであると判定された組のマークを位置ずれ補正計算から除外して位置ずれ補正するので、位置ずれ補正精度の高いカラー画像形成を行うことができるカラー画像形成装置の提供を実現することができる。
図1は本発明のカラー画像形成方法を適用したカラー画像形成装置の一実施の形態を示すブロック図である。
図1に示すカラー画像形成装置は、ビデオデータ制御部(VDC)21と、作像ユニット22と、プロセスコントローラ23と、プリンタエンジン24と、RAM(ランダムアクセスメモリ)25と、ROM(リードオンリーメモリ)26と、バスライン27とを備える。
作像ユニットは、図7に示した作像ユニットと同様の構成であるため、説明を省略する。VDCは、面積階調に変化された信号に対し、ドット配置に関する後処理及びドットを再現するためのパルス制御を行う回路である。
プロセスコントローラは、画像データの流れを制御する。
プリンタエンジン24は、作像ユニットに組み込まれた、モータ、ソレノイド、チャージャ、ヒータ、ランプなどの電気機器及び電気的センサならびにそれらを駆動する電気回路(ドライバ)及び検出回路(信号処理回路)を含む機構駆動電気系であり、これらの電気回路の動作がプロセスコントローラで制御され、電気的センサの検出信号(動作状態)がプロセスコントローラで読み込まれる。
ROMはカラー画像形成装置が作動するのに必要な作動プログラムを格納し、RAMは位置ずれ情報を格納する。
搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)上に、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)の走行状態を把握する為の複数組のマークを形成するマーク形成手段が配置され、搬送ベルトの近傍にマークを検知する為の検知手段としてのセンサが配置されている。
本カラー画像形成装置は、検知手段の検知結果に基づいて画像形成部の位置ずれを補正する補正手段を有している。
補正手段は、プロセスコントローラ3と、ROM6と、アクチュエーター(図示せず)とで構成されている。アクチュエーターは、例えば図7の露光器11と、全画像形成部6Y,6M,6C,6BKとの間に設けられ、露光器11を保持すると共に水平面内で平行、回転自在なXYθステージと、XYθステージを平行移動、回動させる平行回動機構とで構成されている。平行回動機構は、例えば、ギヤードモータ(もしくはステッピングモータ)、ギヤードモータの出力軸に固定された送りネジ、及びXYθステージに固定され送りネジに螺合されたナットで構成されている。
補正手段は、位置ずれ検知用マーク及びポジション検知用マークに対してそれぞれエラー判定を行い、エラーであると判定された組の検知用マークを位置ずれ補正計算から除外して位置ずれ補正する機能を有する。
補正手段は、スキューの補正に関しては、例えば露光器11内の偏向ミラー若しくは露光器11自体をアクチュエーターによって傾けることによって行う。また、補正手段は、副走査方向のレジストずれの補正に対しては、例えばラインの書き出しタイミング及びポリゴンミラーの面位相制御によって行い、主走査方向の倍率誤差の補正に関しては例えば書き込み画周波数の変更することによって行い、主走査方向のレジストずれの補正に関しては、主走査ラインの書き出しタイミングの補正によって行う。但し、レジストずれや倍率誤差の補正を行う場合にはアクチュエーターは使用せず、プロセスコントローラ23とROM6とが補正する。
ここで、位置ずれ検知用マーク及びポジション検知用マークについて述べる。
図2に位置ずれ検知用マークの一例を示す。
位置ずれ検知用マークは、副走査方向の位置ずれ測定用のライン4本(それぞれK,Y,M,Cに対応)と、主走査方向の位置ずれ測定用のライン4本(それぞれK,Y,M,Cに対応)とで構成されており、副走査方向の位置ずれ測定用のラインは主走査方向の位置ずれ測定用のラインに対して傾斜している。これらの複数(図では24本示されているが限定されない。)のラインを8本一組(垂直方向4本と斜め方向4本とで1組)として複数組ベルト上に搬送方向に沿って形成し、検知手段により各色の位置ずれ量が測定される。
一方、ポジション検知用マークは、ポジション検知マーク読み取り専用のセンサを使用して、位置ずれ検知パターンの検知に影響を与えない場所に形成されるか、あるいはセンサ上に形成される。尚、ポジション検知マークは搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)に予め形成されており、図には示されていない(形状としては例えば、+や△等の記号が用いられる。)。
位置ずれ補正を行うとき、所望のパターン数よりも予め多くの検知パターンを形成しておき、必要に応じて余分に形成された検知パターンのデータを用いて補正するのが好ましい。
位置ずれ検知マークを検知パターンと呼び、ポジション検知用マークは含まない。
これらのマークは、用紙4に画像を形成する前に、予め各色のトナーを用いて直接搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5に形成され、検知され、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5が一巡したときには消去手段で消去され、再度形成され、検知される。これらマークの形成、検知、消去の動作は必要に応じて複数回繰り返される。尚、消去手段は、例えば、図示しないゴム製のクリーニングブレードを搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5に接触させた状態を保持して搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5を走行させることで、定着前の状態であるマークをこすり落とすことで消去するようになっている。
補正手段は、例えば8本の測定用のラインを1組として、8組測定を行い、その平均値を算出して補正を行う方式に対して、図2に示すように1組ごとにエラー判定を行い、2回エラーが発生した時に、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)を交換すべき旨の表示を行う。
図3は本発明のカラー画像形成方法を適用した位置ずれ補正の一実施の形態を示すフローチャートである。
まず、プロセスコントローラ23(図1参照)は、RAM25(図1参照)の所定のメモリ空間に検知マークの組数Nに1を代入し、エラーの検知回数Mに0を代入する(初期化:ステップS1)。
プロセスコントローラ23は、N組目である1組目のマークの検知データであるセンサデータを取得し、データ処理を行う(ステップS2、3)。
プロセスコントローラ23は、マークを構成するラインの本数が8本であるか否かを判定し(ステップS4)、ラインの本数が8本である場合(ステップS4/Y)には、検知パターンであるラインの幅が所定の幅以下であるか否かを判定する。ラインの幅が所定の幅以下であることは一応正常であることを意味する(ステップS5)。
ここで、検知パターンの幅とは、マークの配列方向(搬送ベルトもしくは中間転写ベルトの搬送方向)に対して直角な方向の長さをいう。
プロセスコントローラ23は、検知パターンの幅が所定の幅以下であると判定した場合、すなわち、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5(ステップ5/Y)には、補正値計算(補正値計算については、特開2002−207338号公報参照。)を行う(ステップS6)。
計算された補正値はRAM25(図1参照)に保存される(ステップS7)。
プロセスコントローラ23は、補正値を保存した後、検査済みのマークの数であるNが8以上であるか否かを判定し(ステップS8)、Nが8以上であると判定した場合(ステップS8/Y)には補正値の平均値を算出し、算出値に基づいて位置ずれを補正することで位置ずれ補正が終了する(ステップS9)。
一方、プロセスコントローラ23は、ステップS4で本数が8本ではないと判定した場合(ステップS4/N)及びステップS5で検知パターンの幅が所定の幅以下ではないと判定した場合(ステップS5/N)にはエラーを検知したことになるので、エラーを検知した回数Mに1を加算して「1」とし、組数Nに1を加算して「2」とし(ステップS10)、Mが2以上であるか否かを判定する(ステップS11)。この段階ではMがまだ「1」であるのでステップS2に戻って上記動作を繰り返すが、Mが2以上であると判定された場合には(ステップS11/Y)、プロセスコントローラ3はエラー表示(ベルト交換時期表示)を行う。エラー表示はカラー画像装置本体に設けられた液晶表示パネル(図示せず。)に文字情報により表示してもよく、エラーを意味するランプの点滅や音声合成LSIによる放音でもよい。このエラー表示は、画像形成に係わるユニット(例えば、画像形成部6Y)を交換された時もしくは本体電源が投入された時に行われるのが好ましい。
また、プロセスコントローラ3は、ステップS8でNが8以上ではないと判定した場合には(ステップS8/N)、Nに1を加算して「2」とし(ステップS13)、ステップS2に戻って上記動作を繰り返す。
以上の動作(1組ごとにエラー判定を行い、2回エラーが発生した時に、ベルト交換の表示を行う)により、エラーと判定された組の検知パターンの情報が位置ずれ補正計算に用いられることがないので、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)上の汚れやキズが少量であればこれらの影響を受けることなく位置ずれ補正が行われる。
また、エラー表示によりベルト交換時期であることをユーザに知らせることができるので、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)の汚れやキズによる不具合が発生することを未然に防ぐことができる。
さらに、画像形成に係わるユニット(例えば、画像形成部6Y)を交換された時もしくは本体電源が投入された時にエラー表示を行うことにより、画像形成に係わるユニットの交換時に搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)にキズが発生しても直ちに検知することができるので、位置合わせに要する時間を最小限に抑えることができる。
また、位置ずれ補正を行うとき、所望のパターン数よりも予め多くの検知パターンを形成しておき、必要に応じて余分に形成しておいた検知パターンのデータを用いることにより、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5に生じた汚れやキズの周辺の検知データを省いても所望のデータ量が得られるので、位置ずれ補正の精度が保たれる。
図4は本発明のカラー画像形成方法を適用した位置ずれ補正の他の実施の形態を示すフローチャートである。
図4に示した実施の形態と図3に示した実施の形態との相違点は、検知用パターンを9組形成し、1回エラーを検知した場合には、9組目のパターンのデータを用いて、8組平均の補正量を求め、2回エラーを検知した場合には、補正を中止し、ベルト交換を表示するようにした点である。
図4に示したフローチャートのステップS1〜S9、S11〜S13と図3に示したフローチャートのステップT1〜T9、T11〜T13とは同一であり、ステップS10とステップT10のみ異なっている。すなわち、プロセスコントローラ23がステップT10でエラー回数Mに1を加算し、組数Nには加算しないことにより、1回エラーを検知した場合には、9組目のパターンのデータを用いて、8組平均の補正量を求め、2回エラーを検知した場合には、補正を中止する。
このような位置ずれ補正を行うことにより、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)上に汚れやキズが多少あっても位置ずれ補正を行うことができる。
ところで、上述した実施の形態では、検知手段がカラー画像形成装置内に固定された場合で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、検知手段が移動できるように構成し、エラーを検知した場合に検知手段を移動して再度位置ずれ補正を行ってもよい。
検知手段の移動には、例えば、図示しないギヤードモータ(もしくはステッピングモータ)と、ギヤードモータの出力軸に固定された送りネジと、送りネジに螺合し検知手段に固定されたナットと、検知手段を送りネジに沿って案内する案内ロッドとで構成された移動手段が用いられる。
図5に示すように搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)5に複数組の位置ずれ検知用マーク53a、54、55が3列搬送方向(矢印100方向)に沿って形成されている場合、丸印50a、50b、50cで示した位置の3つの検知手段(図示せず。)のうち、エラーを検知した検知手段(丸印50a)を矢印56方向に移動させ、波線(消去前は実線である。)で示した検知用マーク53aを消去し、丸印50aに対応する位置に搬送方向に新たに位置ずれ検知用マーク53bを形成し、丸印50bの位置で検知手段により検知用膜53bを検知して位置ずれ補正を行う。この結果、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)上の汚れやキズを避けることにより、汚れやキズの影響を受けずに位置ずれ補正を行うことができる。
また、図5に示した動作を繰り返し、汚れやキズを検知しない位置まで検知手段を移動させるように構成してもよい。この場合には汚れやキズを検知しない検知位置を見つけ出す時間を最短にすることができる。
さらに、ポジション検知を位置ずれ補正と併せて行い、汚れやキズが搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)上のどの位置にあるのかを検知し、記憶し、前回エラーであった組の検知用マークを形成しないようにすることで、搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)上の汚れやキズによる検知誤差の影響を受けず、しかもトナーの消費量を抑えることができる。
図6(a)、(b)はキズと位置ずれ補正用マークとの関係を示す説明図であり、図6(a)はキズと位置ずれ補正用マークとが重なった状態を示し、図6(b)はキズを避けて位置ずれ補正用マークが形成された状態を示している。
図6(a)において、複数組(図では4組が示されているが限定されない。)の位置ずれ補正用マーク60のうち図の左から2組目の位置ずれ補正用マークとキズ61とが重なっている。このため、エラー判定結果が1組目、3組目、及び4組目がOKであるのに対し、2組目のエラー判定結果がNGとなっている。これに対して、図6(b)では2組目の位置ずれ補正用マークが形成されていた部分、すなわち、キズ61がある部分には位置ずれ補正用マーク60は形成されていない。このように1回目の位置ずれ補正において、エラー判定が行われた部分について2回目以降には位置ずれ補正用マーク60を形成せずに位置ずれ補正を行うことにより、トナーの消費量を抑えることができる。
なお、本実施の形態ではマゼンタ、シアン、イエロー、及びブラックの4色のトナーを用いるカラー画像形成装置の場合で説明したが、本発明はこれに限定されず、マゼンタ、シアン、及びイエローの3色のトナーを用いるカラー画像形成装置に適用してもよい。また、本実施の形態では搬送ベルト上の記録媒体と感光体ドラムとの間で転写するタイプのカラー画像形成装置の場合で説明したが、本発明はこれに限定されず、中間転写ベルトに各色のトナーを重ね合わせた後で転写ローラを用いて記録媒体に転写する中間転写型のカラー画像形成装置に適用してもよい。
本発明のカラー画像形成方法を適用したカラー画像形成装置の一実施の形態を示すブロック図である。 位置ずれ検知用マークの一例を示す図である。 本発明のカラー画像形成方法を適用した位置ずれ補正の一実施の形態を示すフローチャートである。 本発明のカラー画像形成方法を適用した位置ずれ補正の他の実施の形態を示すフローチャートである。 複数組の位置ずれ検知用マークが形成された搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)である。 (a)、(b)はキズと位置ずれ補正用マークとの関係を示す説明図である。 搬送ベルト(もしくは中間転写ベルト)に沿って画像形成部が並んだタンデムタイプといわれるカラー画像形成装置の作像ユニットの構成を示す図である。 従来の検知手段とその周辺部を示す図である。
符号の説明
21 VDC
22 作像ユニット
23 プロセスコントローラ
24 プリンタエンジン
25 RAM
26 ROM
27 バスライン

Claims (1)

  1. 搬送ベルトもしくは中間転写ベルトに沿って複数個配置され、該ベルトによって搬送される記録媒体上に異なる色の複数の画像を順次重なるように転写することで前記記録媒体上にカラー画像を形成する画像形成部と、
    前記ベルト上に、主走査方向のラインと該主走査方向に対して傾斜したラインとからなる位置ずれ検知用マークを複数組形成するマーク形成手段と、
    前記検知手段の検知結果に基づいて前記画像形成部の位置ずれを補正する補正手段と、を備えたカラー画像形成装置であって、
    前記マーク形成手段は、所望の組数より多くの組数の位置ずれ検知用マークを形成し、
    前記補正手段は、前記位置ずれ検知用マークに対してそれぞれエラー判定を行い、エラーであると判定された位置ずれ検知用マークの組を位置ずれ補正計算から除外した残りの組数が前記所望の組数を満たしている場合は位置ずれ補正を行い、前記所望の組数を満たさない場合は位置ずれ補正を中止することを特徴とするカラー画像形成装置。
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