JP4404585B2 - コーヒー液の製造方法 - Google Patents

コーヒー液の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4404585B2
JP4404585B2 JP2003303854A JP2003303854A JP4404585B2 JP 4404585 B2 JP4404585 B2 JP 4404585B2 JP 2003303854 A JP2003303854 A JP 2003303854A JP 2003303854 A JP2003303854 A JP 2003303854A JP 4404585 B2 JP4404585 B2 JP 4404585B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coffee
liquid
extraction
bean powder
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003303854A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004261170A (ja
Inventor
啓之 駒澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
S.ISHIMITSU & CO., LTD.
Original Assignee
S.ISHIMITSU & CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by S.ISHIMITSU & CO., LTD. filed Critical S.ISHIMITSU & CO., LTD.
Priority to JP2003303854A priority Critical patent/JP4404585B2/ja
Publication of JP2004261170A publication Critical patent/JP2004261170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4404585B2 publication Critical patent/JP4404585B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tea And Coffee (AREA)

Description

本発明は、ブラックコーヒー、ミルクコーヒー等に使用されるコーヒー液の製造方法に関するものである。
従来、業務として喫茶店等で供されるコーヒー液や缶容器入りコーヒー飲料等に使用されるコーヒー液は、焙煎されたコーヒー豆粉末を品種毎や焙煎度毎に所定割合で混合した、いわゆるブレンドコーヒー豆粉末を共通の抽出槽に入れ、熱水を通過させて抽出している。
前記従来の製造方法について、さらに詳しく説明すると、まず、所定の焙煎度にて焙煎されたコーヒー豆を所定の配合(例えばモカ30kg、ガテマラ30kg、ブラジル20kg、インドネシア20kgの4品種、計100kg)を粉砕および混合する。喫茶店においては、これをカップ1杯あたり10g程度の割合で抽出器具に装填し、熱湯を通過させて抽出する。
また、缶飲料用においては、一つの大きな抽出槽に装填して熱水を注入して前記コーヒー豆粉末全体を浸漬し、さらに前記熱水の注入を続けながら、前記抽出槽の下部などにあるコーヒー液の排出口からコーヒー抽出液を取り出す。
前記従来の抽出方法により製造されるコーヒー液では、風味の調整については、主にコーヒー豆粉末の焙煎度の深さや炭焼き焙煎や熱風焙煎などの焙煎仕様の調整と、コーヒーの品種の配合割合の調整(いわゆるブレンド)とにより行なわれている。なお、コーヒーの味覚の、酸味、甘味、香り、苦みはコーヒー豆の産地、品種により異なり、さらに焙煎度によっても異なることが知られている。
また、コーヒーの品種は大きく分けて、アラビカ種とロブスタ種があり、一般的にアラビカ種の方が酸味と香りに優れている、とされている。一方、ロブスタ種は特有の臭味を伴うが、出来あがりのコーヒー液の風味基底となる苦味があり、コストが安いこともあって、ブレンドコーヒーに一定量配合されることが多い。
さらに、アラビカ種の中でもブルーマウンテンやモカシダモなどの高品質原料豆があり、このような香味特徴に消費者から高い支持がある原料豆や炭焼焙煎で香味を引き出した高価格の特選コーヒーを配合してブレンドコーヒーを製造する場合、その特徴である香りや酸味をコーヒー液に強く出したいときには、前記特選コーヒーの配合を相対的に多くする必要がある。
また、品種や焙煎度の異なるコーヒー豆粉末を、単独或いは複数ブレンドして抽出用粉末とし、この抽出用粉末毎に熱水により抽出し、異なる抽出液を得て、この抽出液をブレンドして、コーヒー液を製造することも知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2000−175623号公報(段落番号0016〜0020)
しかしながら、前記従来の製造方法では、コスト低減や風味基底となる苦味を出すためにロブスタ種を多用すると、コーヒー液にその特有の臭味が強くなってしまう。
また、前記従来の製造方法では、特選コーヒーの配合によりそのコーヒーの特徴である香りや酸味をコーヒー液に強く出すには、特選コーヒーの配合率を多くすることで原料コスト上昇や、ブレンドコーヒーとして基底となる苦味が弱くなってコーヒー液全体の酸味と苦味のバランスが悪くなる。
すなわち、所定品種コーヒー豆や所定焙煎仕様のコーヒー豆が持つ特有の酸味や苦み及び香りをコーヒー液に多く反映させたい場合には、従来の製造方法ではその所定コーヒーの配合を多くする必要があるが、コスト抑制の必要や、コーヒー液全体の酸味と苦味のバランスを考慮すると、実現が困難である。
これらの点は、特許文献1に記載の、抽出液をブレンドしてコーヒー液を製造する場合も同様である。
本発明は、品種あるいは焙煎仕様の異なる複数種類の焙煎コーヒー豆粉末の使用割合を一定にしながらも、各コーヒーの特定の風味を強めにコーヒー液に反映させたり、逆に、特定の風味のコーヒー液への反映を弱くさせたりするコーヒー液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のコーヒー液の製造方法では、前記目的を達成するために、(品種あるいは焙煎仕様が異なるために熱水などで抽出して)コーヒー液となった場合のそのコーヒー液の香味特性が異なる複数種類の焙煎コーヒー豆粉末を、独立に仕切られた複数の抽出槽それぞれに粉末毎に入れ、それから、各々の抽出槽のコーヒー豆粉末に対して所定の順序又は任意の順序で熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液を通過させることにより、多段階抽出してコーヒー液を製造することを特徴とする。ここで、「独立に仕切られた」とは、抽出槽が完全に遮断されていることを意味するのではなく、コーヒー豆粉末の移動は制限されるが、熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液が通過可能なるように仕切られている、という意味である。また、「通過させる」には、全ての抽出槽を連続して通過させる行為だけでなく、抽出槽を通過させた後のコーヒー抽出液を一旦タンクなどに貯留し、その後貯留したコーヒー抽出液を、次の抽出槽に対して通過させる行為も含まれる。つまり、同一の熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液(前記熱水であっていくつかの抽出槽を通過した後の液体)に対する各抽出槽での抽出操作が、時間的にずれていればよい。
本発明の製造方法によれば、抽出に供された熱水は、まず、最初(1段階目)のコーヒー豆粉末を通過することで、前記コーヒー豆粉末(最初に通過するコーヒー豆粉末)の可溶性固形分を含んだ液体(コーヒー抽出液)となり、その液体が次の(2段階目の)コーヒー豆粉末を通過することになる。前記液体(最初のコーヒー抽出液)が2段階目のコーヒー豆粉末を通過することで、2段階目のコーヒー豆粉末の可溶性固形分が抽出されるようになる一方、1段階目(最初)のコーヒー豆粉末から得た可溶性固形分の一部が2段階目のコーヒー豆粉末に吸着され、液体(コーヒー抽出液)から取り除かれる。3段階目以降がある場合も2段階目と同様に、新段階のコーヒー豆粉末からは可溶性固形分が抽出される一方、前段階まで抽出されてきたコーヒー豆粉末から得た可溶性固形分の一部が吸着され、液体(コーヒー抽出液)から取り除かれ、このような反応が繰り返される。
このようにして最終的に得られたコーヒー液(1段階目から最終段階までのコーヒー豆粉末をすべて通過した熱水)は、前述した抽出と吸着の繰り返しにより、従来の製造方法で抽出したコーヒー液と濃度は同じでも可溶性固形分の内容が異なり、風味も異なる。
このようにして得られたコーヒー液は、コーヒー豆粉末の使用量割合に比較して、各抽出段階のうちより最終段階に近いコーヒー豆粉末の可溶性固形分をより多く含むようになる。特に最終段階のコーヒー豆粉末から抽出された可溶性固形分は、他の品種のコーヒー豆粉末(それ以前の段階のコーヒー豆粉末)のように吸着され、取り除かれることがないので、コーヒー液に占める割合は、コーヒー豆粉末の使用量割合にして比較してかなり多くなる。
また、コーヒーの可溶性固形分のうち酸味や香りの構成要素となる成分は、一旦抽出されても、次段階の抽出時に吸着されやすい性質を有する一方、基底の苦味となるカフェインなどの成分は吸着されにくい性質を有する。
本発明の製造方法では、前述のような可溶性固形分の抽出と吸着との性質を利用し、多段階の抽出の初期段階では酸味や香り成分内容の点では劣るが、苦味の基底となるカフェインなどの成分が多いロブスタ種コーヒーや、ブラジル豆を使用し、末期段階(最終段階)では香りと酸味の成分に優れた高品質アラビカ種豆コーヒーや、炭焼焙煎した特定の香りの強いコーヒーを使用することで、所望のコーヒーの特徴を高めたコーヒー液を得ることができる。また、廉価なロブスタ種コーヒーを特有の臭味を抑えながら使用できることで、風味品質を低下させることなく原料コストを抑制することもできる。
また、そのような場合には、連続して抽出されるように、請求項2に記載のように、前記複数の抽出槽を直列に配置すると共に、熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液が通過できるように連結することが望ましい。
また、請求項3に記載のように、コーヒー液となった場合のそのコーヒー液の香味特性が異なる複数種類の焙煎コーヒー豆粉末を、独立に仕切られた複数の室を直列に有する1つの抽出槽の各室それぞれに粉末毎に入れ、それから、各々の室のコーヒー豆粉末に対して上側からあるいは下側から熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液を通過させることにより、多段階抽出してコーヒー液を製造することができる。この場合、請求項4に記載のように、前記抽出槽の、独立に仕切られた複数の室は、それらの間に空間部が形成されていることが望ましい。
また、請求項5に記載のように、コーヒー液となった場合のそのコーヒー液の香味特性が異なる複数種類の焙煎コーヒー豆粉末を、1つの抽出槽に粉末毎に多層堆積させ、それから、各々のコーヒー豆粉末に対して上側から又は下側から熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液を通過させることにより、多段階抽出してコーヒー液を製造することも可能である。
その場合には、請求項6に記載のように、前記複数種類の焙煎コーヒー豆粉末を、1つの抽出槽に粉末毎に多層堆積させる際に、すでに堆積させた焙煎コーヒー豆粉末に水分を添加してから、さらにコーヒー豆粉末を堆積させることもできる。
このようにすれば、複数種類のコーヒー豆粉末を堆積させていく過程の途中に、先に堆積させたコーヒー豆粉末にこの粉末の容積未満の湯をかけるなどして水分を含ませ、気体物質を一部放出させるとともに、コーヒー豆粉末の層を堅くさせることもでき、後に堆積させるコーヒー豆粉末の投入による各層の境界面のえぐれや凹みを防ぐと共に、多層堆積させたコーヒー豆粉末が後の抽出工程においてコーヒー豆粉末の浮力により所定の層から大きく上下に移動してしまうことを避けることができる。
この発明は、品種あるいは焙煎仕様が異なるために熱水などで抽出してコーヒー液となった場合のそのコーヒー液の香味特性が異なる複数種類の焙煎コーヒー豆粉末毎に、粉末どうしで混合せずに、多段階で抽出するので、特に引き出したい香味特性を持つ焙煎コーヒー豆粉末を抽出順位の最後に設定してその香味特性をコーヒー液に多く出したり、苦味以外の特性はあまり出したくない香味特性を持つ焙煎コーヒー豆粉末を抽出順位の先頭に設定してその香味特性を抑制したりすることが出来る。
よって、複数種類の香味の異なる焙煎コーヒーを併用してコーヒー液を製造する場合に、各コーヒー豆の品種や焙煎仕様に特有の味覚を生かしたり、抑制したりし、さらに、原料コストを抑制することも可能となる。
以下、この発明の実施の形態を図面に沿って説明する。なお、各図において層状のコーヒー豆粉末は、簡単のために、層厚さを省略して図示している。
図1は本発明に係る製造方法の一実施の形態(3つの個別の抽出槽を使用してコーヒー液を得る方法)を示す説明図、図2は図1に示す実施の形態でのコーヒー豆粉末の組み合わせの一例を示す説明図である。
本実施の形態に係るコーヒー液の製造方法では、まず図1のように、品種又は焙煎度の異なる焙煎コーヒー豆粉末14,15,16を、独立に仕切られた複数の(本実施の形態では3つの)抽出槽11,12,13の下部に粉末毎に層状に入れて設置し、それらの抽出槽11〜13を、上側から熱水(又は製造途中の段階のコーヒー抽出液)の通過が可能となるように上下方向において配管などによって直列に連結する。よって、抽出槽11の上側から熱水を入れると、その熱水は、抽出槽11〜13を順に(上側から下側に向かって)通過し、粉末毎に抽出が行われる。
本実施の形態では、図2に示すように、最も上側の第1の抽出槽11の焙煎コーヒー豆粉末14には、インドネシア産ロブスタ種コーヒー15gとブラジル産アラビカ種コーヒー25gを混合したもの40gを設置する。中間位置の第2の抽出槽12の焙煎コーヒー豆粉末15には、ガテマラ産アラビカ種コーヒー30gを設置する。最も下側の第3の抽出槽13の焙煎コーヒー豆粉末16には、エチオピア産アラビカ種シダモG2を30g設置する。すなわち、ロブスタ種コーヒーなど、苦味以外の特性はあまり出したくない香味特性を持つ焙煎コーヒー豆粉末を最も上側(先頭側)の第1の抽出槽11に設置する一方、特に引き出したい香味特性を持つ焙煎コーヒー豆粉末を最も下側(末尾側)の第3の抽出槽13に設置している。
各コーヒー豆粉末14〜16の下には、その豆粉末14〜16を保持して抽出液を通過させるフィルターメッシュ14a〜16aを設けている。また、各豆粉末14〜16を通過する液量(流量)を調整するための第1〜第3のバルブ17〜19を、第1〜第3の抽出槽11〜13に対して設けている。
そして、コーヒー液を製造する場合には、まず、第3のバルブ19を閉じた状態で、第1の抽出槽11の上方から熱水を投入し、一旦全ての抽出槽11〜13においてコーヒー粉末14〜16が浸漬される液量レベルLまで満たすよう、第2及び第1のバルブ18,17を順に閉じていく。
全ての抽出槽11〜13が液量レベルLまで満たされたら、熱水の投入を所定時間だけ中断して豆粉末14〜16を充分湿潤させる。その後、全てのバルブ17〜19を開くと同時に、上方からの熱水の投入を再開する。熱水は、コーヒー豆粉末14〜16の設置順に、すなわち上側から順に可溶性固形分の抽出・吸着を繰り返しつつ通過し、最終的に、目標とするコーヒー液が製造される。
続いて、上記製造方法で製造したコーヒー液と、従来の製造方法で製造したコーヒー液とについて比較試飲試験を行った。
(本実施の形態のコーヒー液)
まず、前述した通り、第1の抽出槽11の下部にインドネシア産ロブスタ種コーヒー15gとブラジル産アラビカ種コーヒー25gを混合したものを40g設置し、第2の抽出槽12の下部にガテマラ産アラビカ種コーヒーを30g設置し、第3の抽出槽13の下部にエチオピア産アラビカ種シダモG2を30g設置する。
それから、当初に熱湯800mlを投入すると、30秒で全ての抽出槽11〜13で液量レベルLまで液が達し、30秒間の時間熱水の投入を中断する。その後に、バルブ17〜19を全て開き、熱水の投入を再開した。具体的には、300mlの熱水を3回に分けて80秒間隔で投入し、各焙煎コーヒー豆粉末14〜16が充分に熱水にさらされる液量レベルになるようにバルブ17〜19を開閉操作して調節した。
その結果、当初の熱水投入開始後420秒で、抽出槽11〜13から自然落下して出てくる、コーヒー液はほぼ止まり、1360mlの出来あがりコーヒー液を得た。これを本発明方法によるコーヒー液とする。
(従来のコーヒー液)
本実施の形態と同一ロットの焙煎コーヒー豆粉末を同一割合で混合したブレンドコーヒーを、前述の抽出槽11〜13の下部にそれぞれ40g、30g、30g設置し(各抽出槽11〜13とも同一割合のブレンドコーヒー)、前述と同じ方法で抽出してコーヒー液を得た。これを従来方法によるコーヒー液とする。
(比較試飲結果)
本発明方法によるコーヒー液と、従来方法によるコーヒー液とを、石光商事株式会社の官能検査有資格者4名で比較試飲評価したところ、モカシダモ特有の酸味と香気とは、本発明方法によるコーヒー液により強く感じられ、インドネシアロブスタ種特有の臭気は相対的に従来方法によるコーヒー液に強く感じられた。また、本発明方法によるコーヒー液には基底となる苦味が充分あり、コーヒー液全体の風味バランスも良好であった。
この結果から、本発明方法によるコーヒー液の方が、従来方法によるコーヒー液に比べ、特選コーヒーであるモカシダモの風味が強く反映されており、また、ロブスタの臭味は抑制されていることが確認された。
上記実施の形態のほか、次のようにすることも可能である。
(i)本実施の形態では、4種類の焙煎コーヒー豆粉末を使用して、その一部を混合して3層としているが、同品種で焙煎仕様の異なるコーヒー豆粉末を別の層としたり、全体の層数を2層あるいは4層以上としてもよい。また、各層を構成するコーヒー豆粉末は、単一種類であってもブレンドしたものであってもよい。
(ii)各層の豆粉末を通過する液の流量を調整して抽出効率を調整するために、各層の焙煎コーヒー豆粉末の粒度を粗くしたり、細くしたりすることも可能である。
(iii)熱水を通す方向は、全ての層状の焙煎コーヒー豆粉末を熱水が一様に通過する方向であればよく、前記実施の形態では上から下であるが、下から上に通過させてもよい。さらに、層状の焙煎コーヒー豆粉末を積み重ねて多層の積層構造とした場合には、左右方向や斜め方向に熱水を通してもよい。
(iv)必ずしも、熱水を順に、連続して通過させる必要はなく、製造途中の段階でコーヒー抽出液をタンクなどに一旦貯留し、その後その貯留した製造途中の段階のコーヒー抽出液を、別の(次の)抽出槽の豆粉末を通過させるようにしてもよい。これを一部の抽出槽に対して行うようにしてもよいし、全ての抽出槽に対して行うようにしてもよい。
(v)抽出槽は必ずしも上下方向に直列に配置する必要はなく、図3に示すように、各抽出槽を並列に配置し、それらを屈曲した配管を通じて連結し、熱水の通過が可能となる構成とすることも可能である。この場合も、前述した実施の形態と同様に、配管を通じて第1の抽出槽11から第3の抽出槽13へと熱水が順に通過し、多段階の抽出が行われる。また、このような配置の抽出槽11〜13を用いれば、通過の順序は、配置されている一定の順序である必要なく、任意に決定することが可能となり、その任意の順序で多段階の抽出をすることもできる。
(vi)図4に示すように、独立に仕切られた複数の室を直列に有する1つの抽出槽の各室(各室毎にフィルターメッシュが設けられている)それぞれに焙煎コーヒー豆粉末14’,15’,16’を粉末毎に入れて、多段階抽出することも可能である。この場合には、各豆粉末14’〜16’が水分を充分に含むことができ、抽出液が自然落下しながらコーヒー豆粉末を通り抜けて(通過して)抽出の効率が高まるよう、層状の各豆粉末の間に空間部(豆粉末の存在しない部分)を設け、各豆粉末の間に距離が保たれるようにしておくことも有効である。
また、エスプレッソ抽出機やパイプ内に焙煎コーヒー豆粉末を設置して抽出する工業生産用抽出機などでは、図5に示すように、コーヒー豆粉末14”〜16”を層状に多層堆積させた形態をほぼそのまま保ったところに熱湯を通すことになるので、前述したような空間部や距離を設けることは不要であり、上側の2つのフィルタ−メッシュ14a,15aを省略して、豆粉末14”〜16”を直接に積み重ねればよい。この場合も、多層堆積された各層状の豆粉末は、独立して仕切られた場合と同様に、相互に独立した関係にあるのは言うまでもない。
ところで、この場合、(i)コーヒー豆粉末14”〜16”を層状に多層堆積させる工程において、先に下層として設置したコーヒー豆粉末層の上に上層となるコーヒー豆粉末を投入により載せる際に、投入により堆積させる際の衝撃で設置済み下層のコーヒー豆粉末の上面がえぐれたり、各コーヒー豆粉末層の境界面が凹凸になるおそれがある。また、(ii)コーヒー豆粉末は多孔質で気体を含んでおり、さらにに熱湯がかかることで炭酸ガスを主とする気体を放出することから、当初は積層させていた複数種類のコーヒー豆粉末が抽出工程の初期段階に抽出槽内の溶液中で浮力を持ち、各層のコーヒー豆粉末が入り乱れて当初の積層状態が崩れてしまうおそれがある。
このようなおそれを回避するためには、例えば先に堆積させて層状に均したコーヒー豆粉末16”に対してその容積未満の湯をかけて水分を含ませて、コーヒー豆粉末16”の層が含む気体物質の一部を放出させると共に、表面(コーヒー豆粉末16”の層の表面)を堅くする。このように、コーヒー豆粉末16”の層が含む気体物質の一部を放出させてから、次のコーヒー豆粉末15”を投入して均す。そして、最初の層の場合と同様に容積未満の湯をかけ、コーヒー豆粉末15”の層が含む気体物質の一部を放出させると共に、表面(コーヒー豆粉末15”の層の表面)を堅くする。それから、上層となるコーヒー豆粉末14”を投入して均す。
このように複数種類のコーヒー豆粉末を堆積させる工程の途中に、先に堆積させた1〜複数種類のコーヒー豆粉末に水分を添加する工程を入れることは、前述したおそれ(i)(ii)を回避する上で有効である。
本発明に係る製造方法の一実施の形態(3つの個別の抽出槽を使用してコーヒー液を得る方法)を示す説明図である。 図1に示す実施の形態でのコーヒー豆粉末の組み合わせの一例を示す説明図である。 別の実施の形態を示す図1と同様の図である。 さらに別の実施の形態を示す図1と同様の図である。 他の実施の形態を示す図1と同様の図である。
符号の説明
11,12,13 抽出槽
14,15,16 コーヒー豆粉末
14a,15a,16a フィルターメッシュ
17,18,19 バルブ

Claims (6)

  1. コーヒー液となった場合のそのコーヒー液の香味特性が異なる複数種類の焙煎コーヒー豆粉末を、独立に仕切られた複数の抽出槽それぞれに粉末毎に入れ、
    それから、各々の抽出槽のコーヒー豆粉末に対して所定の順序又は任意の順序で熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液を通過させることにより、多段階抽出してコーヒー液を製造することを特徴とするコーヒー液の製造方法。
  2. 前記複数の抽出槽を直列に配置すると共に、熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液が通過できるように連結する請求項1記載のコーヒー液の製造方法。
  3. コーヒー液となった場合のそのコーヒー液の香味特性が異なる複数種類の焙煎コーヒー豆粉末を、独立に仕切られた複数の室を直列に有する1つの抽出槽の各室それぞれに粉末毎に入れ、
    それから、各々の室のコーヒー豆粉末に対して上側からあるいは下側から熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液を通過させることにより、多段階抽出してコーヒー液を製造することを特徴とするコーヒー液の製造方法。
  4. 前記抽出槽の、独立に仕切られた複数の室は、それらの間に空間部が形成されている請求項3記載のコーヒー液の製造方法。
  5. コーヒー液となった場合のそのコーヒー液の香味特性が異なる複数種類の焙煎コーヒー豆粉末を、1つの抽出槽に粉末毎に多層堆積させ、
    それから、各々のコーヒー豆粉末に対して上側から又は下側から熱水、又は製造途中の段階のコーヒー抽出液を通過させることにより、多段階抽出してコーヒー液を製造することを特徴とするコーヒー液の製造方法。
  6. 前記複数種類の焙煎コーヒー豆粉末を、1つの抽出槽に粉末毎に多層堆積させる際に、すでに堆積させた焙煎コーヒー豆粉末に水分を添加してから、さらにコーヒー豆粉末を堆積させる請求項5記載のコーヒー液の製造方法。
JP2003303854A 2003-02-13 2003-08-28 コーヒー液の製造方法 Expired - Fee Related JP4404585B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003303854A JP4404585B2 (ja) 2003-02-13 2003-08-28 コーヒー液の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003035134 2003-02-13
JP2003303854A JP4404585B2 (ja) 2003-02-13 2003-08-28 コーヒー液の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004261170A JP2004261170A (ja) 2004-09-24
JP4404585B2 true JP4404585B2 (ja) 2010-01-27

Family

ID=33133936

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003303854A Expired - Fee Related JP4404585B2 (ja) 2003-02-13 2003-08-28 コーヒー液の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4404585B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1028133C2 (nl) * 2005-01-27 2006-07-31 Sara Lee De Nv Werkwijze en inrichting voor het bereiden van een voor consumptie geschikte drank.
JP2006246745A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Ucc Ueshima Coffee Co Ltd コーヒー抽出液の製造方法
JP4548844B2 (ja) 2005-12-30 2010-09-22 株式会社 伊藤園 容器詰コーヒー飲料及びその製造方法
JP2007300937A (ja) * 2007-07-19 2007-11-22 Ito En Ltd 容器詰コーヒー飲料及びその製造方法
JP4884346B2 (ja) * 2007-10-03 2012-02-29 花王株式会社 茶抽出液の製造方法
JPWO2017064809A1 (ja) * 2015-10-16 2018-08-02 正裕 飯塚 コーヒーの抽出装置および製造方法
CN109699746A (zh) * 2017-10-25 2019-05-03 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 一种豆乳咖啡及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004261170A (ja) 2004-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5865265B2 (ja) 飲料抽出装置
CA2831304C (en) Beverage cartridge and filter element
JP4404585B2 (ja) コーヒー液の製造方法
US20160007626A1 (en) Method of making coffe and apparatus of making coffee
US20140109771A1 (en) Beverage extraction apparatus
TW201919524A (zh) 萃取裝置
US20070151460A1 (en) Flavored filters
JP4440014B2 (ja) コーヒー製品
US20210378437A1 (en) Coffee making system
KR102203382B1 (ko) 커피 콩 가공 방법 및 장치
MX2015000128A (es) Aromatizacion de cafe.
RU2583300C2 (ru) Способ получения кофейного экстрата
JP3693664B2 (ja) 飲料および調味だし用抽出装置および抽出方法
Kingston How to make coffee: The science behind the bean
JP2013042703A (ja) 循環式及び/又は多管式によるコーヒー抽出液の製造方法
CN1250099C (zh) 新型咖啡提取物及按需要提供新鲜煮泡的咖啡定制品种和浓度的方法
CN106714628B (zh) 冰滴咖啡提取装置及提取方法
WO2022093627A1 (en) Extraction cell
US3451330A (en) Drip coffee maker
JP6777990B2 (ja) コーヒー飲料の製造方法およびコーヒー飲料の品質改善方法
KR102646433B1 (ko) 가향커피 제조 방법
KR101464987B1 (ko) 더치 커피 추출장치
KR102567117B1 (ko) 커피향을 증진시킨 커피잔 세트
US20240130391A1 (en) Extraction cell
JP3027511B2 (ja) シナモン入りコーヒー飲料の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090904

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091027

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091102

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4404585

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131113

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees