JP4402556B2 - ゴム補強用炭素繊維コードの製造方法、およびゴム補強用炭素繊維コード - Google Patents

ゴム補強用炭素繊維コードの製造方法、およびゴム補強用炭素繊維コード Download PDF

Info

Publication number
JP4402556B2
JP4402556B2 JP2004277276A JP2004277276A JP4402556B2 JP 4402556 B2 JP4402556 B2 JP 4402556B2 JP 2004277276 A JP2004277276 A JP 2004277276A JP 2004277276 A JP2004277276 A JP 2004277276A JP 4402556 B2 JP4402556 B2 JP 4402556B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon fiber
rubber
cord
fiber bundle
polyurethane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004277276A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006089877A (ja
Inventor
誠司 伊藤
雅嗣 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Rayon Co Ltd
Original Assignee
Toho Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Rayon Co Ltd filed Critical Toho Rayon Co Ltd
Priority to JP2004277276A priority Critical patent/JP4402556B2/ja
Publication of JP2006089877A publication Critical patent/JP2006089877A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4402556B2 publication Critical patent/JP4402556B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

本発明は、ゴム補強用炭素コードの製造方法、およびゴム補強用炭素繊維コードに関するものであり、詳しくはタイヤ、ベルト、ホースなどの産業資材に好適に使用できるゴム補強用炭素繊維コードの製造方法、およびこれにより得られるゴム補強用炭素繊維コードに関するものである。
ゴムが強化繊維により補強されてなる繊維強化ゴム材料は、タイヤ、ベルト、ホースなどの産業資材に、広く活用されている。
これら繊維強化ゴム材料は、撚りが付与された強化繊維束の表層部分に接着剤が塗布されてなるゴム補強用コードにより、ゴムを主成分とする基材が補強されてなるものである。
このようなゴム補強用コードに要求される特性としては、引張強度、引張弾性率、耐熱性、耐水性、およびゴムとの接着性などが挙げられ、中でも、外力により繰り返し受ける応力変形による破壊を防ぐ観点から、ゴム補強用コードとゴムを主成分とする基材との界面における接着性およびコードの耐疲労性が重要である。
炭素繊維束が使用されてなるゴム補強用コードは、引張強度、引張弾性率、耐熱性、耐水性には優れるが、ゴムを主成分とする基材との界面における接着性に劣り、ゴム補強用コードとゴムを主成分とする基材との界面において、剥離が生じ易いことが欠点と言われてきた。また、繊維自体の耐疲労性も、ポリエステル、ナイロンなどの他の繊維対比低く、この点についても改良が求められてきた。
かかる問題を解決する試みとして、特許文献1(特開昭62−133187号公報)には、ウレタン変性エポキシ樹脂およびアクリレート化合物を炭素繊維に付着さる方法が、また、特許文献2(特開昭62−141179号公報)には、柔軟骨格を有するウレタン変性エポキシ樹脂を炭素繊維に付着させる方法がそれぞれ開示されている。
しかしながら、これら手法によっても、繊維強化ゴム材料の各種用途において要求される接着性が不足し、炭素繊維束が使用されてなるゴム補強用コードには、タイヤ、ベルト、ホースなどの用途に問題なく適用できる、充分な接着性を有するものにはなっていなかった。また、耐疲労性も不良であった。
これらの問題を解決するため、炭素繊維束にポリウレタン樹脂を含む樹脂を含浸させる方法(特許文献3:特開2002−71057号公報)、炭素繊維単糸の表面をゴム成分を含む接着剤組成物で被覆する方法(特許文献4:特開2003−193374号公報)などが開示されている。しかしながら、炭素繊維束にポリウレタン樹脂を含む樹脂を含浸させる方法では、接着自体は大幅に改善されるものの、未だ耐疲労性は不十分であった。また、炭素繊維単糸表面をゴム成分を含む接着剤組成物で被覆する方法では、接着性および耐疲労性は改善されるものの、処理工程においてローラーへのスカム付着が非常に多く、繰り返し停止→ローラー清掃を実施しなければならないため、事実上、工業的に適用可能な技術ではなかった。
特開昭62−133187号公報 特開昭62−141179号公報 特開2002−71057号公報 特開2003−193374号公報
本発明は、炭素繊維コードとゴムを主成分とする基材との界面における接着性に優れ、かつ耐疲労性にも優れたゴム補強用炭素繊維を提供することにある。
本発明は、実質的に無撚の炭素繊維束に、ポリウレタンを含む樹脂組成物を含浸した後、該繊維束1本にまたは複数本合糸した繊維束に対し、下記式(1)で示される範囲の撚を加えることを特徴とするゴム補強用炭素繊維コードの製造方法に関する。
2≦ TC≦ 7 式 (1)
ただし
TC=撚係数=(1/3031)×T(D)1/2
T :加えられた撚数(回/m)
D :1本または複数本の炭素繊維束の繊度(dtex)
また、本発明は、上記の製造方法によって得られるゴム補強用炭素繊維コードに関する。
本発明によれば、炭素繊維コードとゴムを主成分とする基材との界面における接着性に優れ、かつ耐疲労性にも優れたゴム補強用炭素繊維コードが得られ、この繊維コードを用いることにより、タイヤ、ベルト、ホースなどの産業資材に好適に使用できる繊維強化ゴム材料を提供することができる。
本発明に用いられる炭素繊維束は、実質的に無撚であることが必要である。
実質的に無撚であることは、ポリウレタンを含む樹脂組成物を含浸した際、炭素繊維束表面のみにではなく、単糸にポリウレタンを含む樹脂組成物が被覆するために必要である。
炭素繊維束の撚数としては、50t/m以下であることが好ましく、10t/m以下であることがより好ましい。
本発明に使用される炭素繊維束としては特に限定はされないが、炭素繊維表面の酸素量が多い方がポリウレタンを含む樹脂組成物の炭素繊維に対する濡れ性が向上し、ひいてはゴムに対する炭素繊維の接着性および耐疲労性も向上するため好ましい。
X線電子分光法により測定された表面酸素濃度をO/Cとした場合、好ましい酸素量はO/C≧0.05であり、より好ましくはO/C≧0.1である。
本発明では、以上の実質的無撚の炭素繊維束にポリウレタンを含む樹脂組成物を含浸させる。
ここで、ポリウレタンを含む樹脂組成物を十分に炭素繊維測に含浸させるためには、炭素繊維束の繊度はあまり大きくない方が好ましい。好ましい炭素繊維束の繊度としては、6,000dtex以下であり、さらに好ましくは3,000dtex以下、特に好ましくは500〜2,500dtexである。
本発明の特長は、上記炭素繊維束にポリウレタン樹脂を含む樹脂組成物を含浸させる点にある。ポリウレタン樹脂組成物は、粘着性は大きくないが、靭性があり、ゴムに対する接着性の良好な樹脂であるため、炭素繊維単糸の表面をゴム成分を含む接着剤組成物で被覆する方法(特開2003−193374号公報)のように、工程内ローラー部にスカムが多量に付着することなく、炭素繊維コード物性を向上させることが可能となる。
本発明においては、ポリウレタンの靭性および接着性が重要であるため、その特性を阻害しない範囲で他の化合物を含むことは何らさしつかえがない。例えば、ポリウレタンにポリエポキシ化合物を含有させた場合には、接着処理後のゴムに対する接着性が向上する。樹脂組成物中のポリウレタンの好ましい含有範囲は50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である。
本発明においては、ゴム補強用コードとゴム基材の界面における接着性(以下、接着性と略記)を向上させる観点から、ポリウレタンは、ポリイソシアネートとポリエーテルポリオールの反応により得られるポリエーテル系ポリウレタンよりも、むしろ、ポリイソシアネートとポリエステルポリオールの反応により得られるポリエステル系ポリウレタンの方が好ましく用いられる。
ここで、ポリイソシアネートの具体例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
また、ポリエーテルポリオールの具体例としては、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
本発明は、実質的に無撚の炭素繊維束に、ポリエステル系ポリウレタン樹脂組成物を水に分散させた微粒子の形態で含浸し上記炭素繊維束に上記ポリウレタンを含む樹脂組成物を炭素繊維重量に基づいて10〜40重量%付着させた後、該繊維束1本にまたは複数本合糸した繊維束に対し、下記式(1)で示される範囲の撚を加えることを特徴とするゴム補強用炭素繊維コードの製造方法。
2≦ TC ≦7 式(1)
ただし、TC=撚係数=(1/3.031)×T(D)1/2
T :加えられた撚数
D :1本または複数本の炭素繊維束の繊度(dtex)
また、本発明は、上記の製造方法によって得られるゴム補強用炭素繊維コードに関する。
ポリウレタンのガラス転移温度は、0℃以下であるのが良く、好ましくは−20℃以下、より好ましくは−40℃以下であるのが良い。ガラス転移温度が0℃を超えると、25℃付近におけるゴム補強用コードの柔軟性が乏しくなり、タイヤ、ベルトなどの用途に適用できなくなることがある。
ポリウレタンは、炭素繊維束に対する含浸性の観点から、水などの溶媒に分散させた微粒子または溶液の形態であるのが好ましい。この場合、ポリウレタンの平均粒径は1μm以下であるのが良く、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下であるのが良い。ポリウレタンの粒子径が1μmを超えた場合には、繊維単糸を十分被覆できず、繊維束内部に未被覆の単糸が残る可能性があり 耐疲労性悪化の原因となるため好ましくない。
本発明において、ポリウレタンを含む樹脂組成物の付着量は、固形分換算で、炭素繊維束100重量%に対して、5〜40重量%であるのが良く、好ましくは10〜30重量%、より好ましくは10〜20重量%であるのが良い。5重量%未満であると、炭素繊維束内における単繊維どうしの擦過により、ゴム補強用コードの耐久性が不足することがあり、一方、40重量%を超えると、ゴム補強用コードの耐熱性や耐水性が不足することがある。
本発明では、炭素繊維束にウレタン樹脂を含む樹脂組成物を含浸した後、1本にまたは複数本合糸した繊維束に対し、下記式(1)で示される範囲の撚を加える。
2≦ TC≦ 7 式 (1)
ただし
TC=撚係数=(1/3031)×T(D)1/2
T :加えられた撚数(回/m)
D :1本または複数本の炭素繊維束の繊度(dtex)
撚を加える理由は、耐疲労性の向上とコードヤング率の安定化である。
前述の撚係数が2より小さい場合には、該炭素繊維コードの耐疲労性は不十分であり実質的にゴム補強用コードとしては使用できない。一方、前述の撚係数が7より大きい場合には、ヤング率が低い値で安定化してしまい、炭素繊維を使用することの特徴が失われる、また強力の低下も見られる。好ましい撚係数の範囲は3以上6以下である。また、これらの撚を加えられたコードを複数本引きそろえ、さらに上撚を加えることも耐疲労性の向上には好ましく、本発明では否定されない。
なお、本発明では、実質的に無撚の炭素繊維束にポリウレタンを含む樹脂組成物を含浸したのち、上記式(1)で表される範囲の撚りを加えるに先立ち、含浸処理した炭素繊維束を乾燥・熱処理することが好ましい。
この乾燥・熱処理条件としては、温度が110〜270℃、好ましくは150〜220℃、処理時間が0.5〜10分、好ましくは1〜3分である。
本発明においては、接着性をさらに向上させる観点から、上記の式(1)で表される撚りを加えたのち、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とラテックスの混合物(以下、RFL系接着剤と略記)を、コード/ゴム界面の接着剤として用いるのが好ましい。
RFL系接着剤は、例えば、水酸化ナトリウムなどのアルカリ性化合物を含む水溶液に、レゾルシノールとホルマリンを加え、室温で数時間静置し、レゾルシノールとホルムアルデヒドを初期縮合させた後、ゴムラテックスを加える方法などにより製造することができる。
ゴムラテックスの具体例としては、アクリルゴムラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、イソプレンゴムラテックス、ウレタンゴムラテックス、エチレン−プロピレンゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス、シリコーンゴムラテックス、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、天然ゴムラテックス、ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴムラテックス、ブタジエンゴムラテックスなどが挙げられる。中でも、ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴムラテックスは、接着性改善に有効である。
また、RFL系接着剤は、乾燥前は、水分を含む、いわゆる水系接着剤のため、ゴム補強用コードの耐久性が不足する原因となるボイドの発生を防ぐ観点から、ゴム補強用コードの表面に付着させた後、加熱により水分を乾燥除去しておくのが好ましい。
ここで、乾燥状態におけるRFL系接着剤の付着量は、炭素繊維束100重量%に対して、1〜10重量%であるのが良く、好ましくは2〜9重量%、より好ましくは3〜8重量%であるのが良い。付着量が1重量%未満であると、接着性の改善効果が不足することがあり、一方、10重量%を超えると、ゴム補強用コードの柔軟性が不足することがある。
また、ゴムとの接着性をさらに向上させるため、エポキシ化合物を含む化合物を付着し、引き続き熱処理した後にRFLを付着することも接着性向上のためには好ましく例示できる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、実施例はあくまで一例であって、本発明を限定するものではない。
実施例1
実質的に無撚の炭素繊維束(東邦テナックス社製、ベスファイト IM600−6K,2,050dtex)を第一工業製薬社製、水分散型ポリウレタン樹脂スーパーフレックス107に浸漬させた後、130℃1分熱処理、引き続き200℃で2分熱処理を実施した。以上の工程は連続工程で実施した。炭素繊維束に対するポリウレタン樹脂の付着量は10重量%であった。この炭素繊維束1本に撚数300t/m(下記式で示されるTC=撚係数=4.5)で撚をかけ、撚糸コードを得た。
TC=撚係数=(1/3,031)×T(D)1/2
T :加えられた撚数 (回/m)
D :1本または複数本の炭素繊維束の繊度(dtex)
本撚糸コードに対し、表1で示される組成のRFL接着剤を付着させた後、150℃で1分熱処理を実施、引き続き220℃で2分熱処理を実施した。RFL接着剤の付着量は、炭素繊維撚糸コード重量(ポリウレタン樹脂重量を含む)に対し、4重量%であった。
Figure 0004402556
*1)住友化学社製 レゾルシン・ホルマリン反応物
*2)JSR社製 スチレン・ブタジエン・ビニルピリジン3元重合体ラテックス
*3)明成化学社製 ブロックドイソシアネート
剤調製後 24時間以上1週間以内の間に使用
《耐疲労性の測定方法》
図1に示すように、炭素繊維コード1の一端に1.5kgの荷重2を取り付け、直径10mmのローラー3に掛け渡し、他端4をコード長軸方向に振幅30mm、速度120回/分で振動させることにより、コードを繰り返し屈曲させ、破断するまでの回数を測定した。
実施例1における破断回数は、10.1万回であった。
《接着性の測定方法》
評価用ゴムとして、天然ゴム/スチレン・ブタジエンゴム(重量比)=6/4 のゴムを使用した。
剥離接着試験として、ゴムシート表層近くに5本のコードを埋め、150℃で30分間、10kg/cmのプレス圧力で加硫し、5本のコードをゴムシートから200mm/minの速度で剥離するのに要した力を、N/5本コードで表示した。
実施例1サンプルの剥離力は、80N/5本コードであった。
《スカム量の評価方法》
本実験において使用した炭素繊維束に、所定の剤を含浸→乾燥させる設備に敷設されている金属ローラに付着するスカム量を評価した。運転は30分間実施した。
実施例1においては、金属ローラーに付着したスカムは見られなかった。
以上の結果を表2に示す。
比較例1
炭素繊維束にウレタン樹脂を含浸(dip)することなく(ウレタン樹脂含浸工程を省き)炭素繊維束を撚糸300t/mで撚糸した以外は、実施例1と同様に実施した。
測定結果を表2に示す。
実施例2(参考例)
炭素繊維束を、大日本インキ社製、「クリスボンAH−500」(溶剤系ポリウレタン樹脂溶液)をアセトンで希釈した溶液に含浸した以外は、実施例1と同一に実施した。測定結果を表2に示す。
比較例2
炭素繊維束を300t/mで撚糸した後に、ポリウレタン樹脂を含浸し乾燥した点以外は、実施例1と同様に実施した。測定結果を表2に示す。
比較例3
ポリウレタン樹脂を含浸させる代りに、JSR社製、スチレン・ブタジエン・ビニルピリジン3元重合体ラテックス、JSR 0650を含浸させる点以外は、実施例1と同様に実施した。測定結果を表2に示す。
実施例3
ポリウレタン樹脂付着後に撚数200t/m(上記式で示される撚係数=3)で撚糸を行った点以外は、実施例1と同様に実施した。測定結果を表3に示す。
実施例4
ポリウレタン樹脂付着後に撚数370t/m(上記式で示される撚係数=5.5)で撚糸を行った点以外は、実施例1と同様に実施した。測定結果を表3に示す。
比較例4
ポリウレタン樹脂付着後に撚数100t/m(上記式で示される撚係数=1.5)で撚糸を行った点以外は、実施例1と同様に実施した。測定結果を表3に示す。
比較例5
ポリウレタン樹脂付着後に撚数600t/m(上記式で示される撚係数=9)での撚糸を試みたが、撚糸時にコードが破断し評価が行えなかった。










Figure 0004402556
Figure 0004402556
実施例1,2と比較例1とを比較することにより、炭素繊維束に応力ウレタン樹脂を含浸させない場合には、耐疲労性が非常に悪いことが分かる。
また、実施例1,2と比較例2とを比較することにより、撚糸後にポリウレタン樹脂を含浸させた場合には、ポリウレタン樹脂含浸無き場合よりも耐疲労性は向上するが、未だ不十分なことが分かる。
実施例1,2と比較例3とを比較することにより、先行技術にあるラテックス処理の場合には、耐疲労性の向上は見られるが、ローラーへのスカム付着量がポリウレタン樹脂含浸対比約10倍となっており、工程上に問題があることが分かる。
実施例1,3,4と、比較例4,5との比較により、一定レベル以上の耐疲労性を確保するためには特定範囲の撚数は必要であることがわかる。
本発明は、炭素繊維コードとゴムを主成分とする基材との界面における接着性に優れ、かつ耐疲労性にも優れたゴム補強用炭素繊維コードが得られ、タイヤ、ベルト、ホース、などの繊維強化ゴム材料の用途に好適に使用することができる。
ゴム補強用炭素繊維コードの耐疲労性を測定するための測定装置の概略図である。
符号の説明
1:炭素繊維コード
2:荷重
3:ローラー
4:炭素繊維コードの他端


Claims (2)

  1. 実質的に無撚の炭素繊維束に、ポリエステル系ポリウレタン樹脂組成物を水に分散させた微粒子の形態で含浸し上記炭素繊維束に上記ポリウレタンを含む樹脂組成物を炭素繊維重量に基づいて10〜40重量%付着させた後、該繊維束1本にまたは複数本合糸した繊維束に対し、下記式(1)で示される範囲の撚を加えることを特徴とするゴム補強用炭素繊維コードの製造方法。
    2≦ TC ≦7 式(1)
    ただし、TC=撚係数=(1/3.031)×T(D)1/2
    T :加えられた撚数
    D :1本または複数本の炭素繊維束の繊度(dtex)
  2. 請求項1の製造方法によって得られるゴム補強用炭素繊維コード。
JP2004277276A 2004-09-24 2004-09-24 ゴム補強用炭素繊維コードの製造方法、およびゴム補強用炭素繊維コード Expired - Fee Related JP4402556B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004277276A JP4402556B2 (ja) 2004-09-24 2004-09-24 ゴム補強用炭素繊維コードの製造方法、およびゴム補強用炭素繊維コード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004277276A JP4402556B2 (ja) 2004-09-24 2004-09-24 ゴム補強用炭素繊維コードの製造方法、およびゴム補強用炭素繊維コード

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006089877A JP2006089877A (ja) 2006-04-06
JP4402556B2 true JP4402556B2 (ja) 2010-01-20

Family

ID=36231126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004277276A Expired - Fee Related JP4402556B2 (ja) 2004-09-24 2004-09-24 ゴム補強用炭素繊維コードの製造方法、およびゴム補強用炭素繊維コード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4402556B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008231640A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Toho Tenax Co Ltd ゴム補強用炭素繊維コードおよびその製造方法
US9944763B2 (en) 2009-12-01 2018-04-17 Gates Corporation Polyurea-urethane cord treatment for power transmission belt and belt
EP2719824B1 (en) * 2011-06-10 2017-02-22 Nippon Sheet Glass Company, Limited Reinforcement cord for reinforcing rubber product, and rubber product using same
JP6039992B2 (ja) * 2012-10-16 2016-12-07 東レ株式会社 水分散型ポリウレタン樹脂組成物およびシート状物並びにシート状物の製造方法
US10220545B2 (en) * 2016-04-30 2019-03-05 Contitech Antriebssysteme Gmbh Water based urethane as predip for carbon fiber cord

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006089877A (ja) 2006-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6799381B2 (ja) ゴム補強用炭素繊維コード
EP2133462A1 (en) Rubber-reinforcing carbon fiber cord and method for producing the same
JP2007154382A (ja) 伝動ベルト補強用炭素繊維コード、その製造方法、およびこれを用いた伝動ベルト
JP4402556B2 (ja) ゴム補強用炭素繊維コードの製造方法、およびゴム補強用炭素繊維コード
JP7067972B2 (ja) ゴム補強用複合繊維コード
JP6623831B2 (ja) 有機繊維コードおよびゴム製品
JP2009203573A (ja) ゴム補強用ポリエステル繊維コードの製造方法およびゴムホース
JP2007154385A (ja) ゴム補強用複合コード及び繊維強化ゴム材料
JP2006037251A (ja) ゴム・繊維接着用の処理液及びゴム補強用繊維材料の製造方法
JP2002071057A (ja) ゴム補強用コード及び繊維強化ゴム材料
JP2006214043A (ja) ゴム補強用炭素繊維
JPH03185139A (ja) 炭素繊維コード及びその製造方法
JP4172234B2 (ja) ゴム補強用炭素繊維コードの製造方法
JP2011236534A (ja) ゴム補強用炭素繊維の製造方法
JP7088701B2 (ja) ゴム補強用の複合繊維コード及びその製造方法
JP6877193B2 (ja) ゴム補強用繊維コードおよびその製造方法
JP2005023480A (ja) ゴム補強用炭素繊維コード、及び繊維強化ゴム材料
JP6877155B2 (ja) ゴム補強用炭素繊維コード
JP6397310B2 (ja) ゴム補強用炭素繊維コード及びその製造方法
JP7315352B2 (ja) ポリウレタン樹脂補強用炭素繊維コードの製造方法
JP2006214042A (ja) ゴム補強用複合コード
JP2005023481A (ja) ゴム補強用炭素繊維コード、及び繊維強化ゴム材料
JP2011241502A (ja) ゴム補強用炭素繊維の製造方法
JP3657634B2 (ja) ゴム/コード複合体およびその製造方法ならびに繊維接着用組成物
JP2023149305A (ja) アラミド繊維マルチフィラメント、アラミド繊維コード及びゴム製品

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060713

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070320

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090701

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091007

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091029

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees