JP4400819B2 - 自動2輪車用車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、自動2輪車用車体構造に係り、特にエンジンの剛性を利用して車体フレームを小型・軽量化したものに関する。
エンジンの剛性を利用して車体フレームを小型化した自動2輪車用車体構造であって、ヘッドパイプを上下分割し、その上部及び下部をそれぞれ一枚物の上部フレームと下部フレームの各前端部へ一体化し、上部フレームを略水平に後方へ延ばしてエンジンの上端部を支持し、下部フレームを斜め下方へ延ばしてエンジンの前側下部を支持するとともに、下部フレームは車幅方向幅がエンジンの幅と同程度であり、下部フレームの前後方向中心線とシリンダ軸線とが鋭角をなして交わるようにしたものが公知である(特許文献1参照)。
実公昭60−4870号公報
上記車体構造の場合、下部フレームの軸線とシリンダ軸線が非平行になっているため、エンジンの支持等に要求される支持剛性を確保するために、これらのフレーム部材が大型化し、重量増加を招いていた。ところでエンジンは高剛性の部材であり、各フレーム部材と機能的に重複部分がある。したがって、エンジンの剛性を利用して配置等を工夫することにより車体フレームを小型・軽量化することが望まれた。また、ヘッドパイプが上下分割構成であったため部品点数が増加するとともに、上下分割部に2ケ所の接合部があるために、剛性の確保や高い精度を要するので部品点数の削減が望まれていた。
さらに、エンジンの荷重をボルト締結線方向に対する圧縮力として作用させ、車体フレームがより一層効率よくエンジンの上下方向荷重を受け止めることができるようにすることも望まれている。そこで本願発明は係る要請の実現を目的とする。
上記課題を解決するため請求項1の自動2輪車用車体構造は、フロントフォークを支持するヘッドパイプと、このヘッドパイプからエンジンの前側に延びる第1フレームとを備え、この第1フレームとエンジンとの取付面が前記エンジンのシリンダ軸線と側面視で略平行に配置され
前記第1フレームはシリンダ軸線を前傾されて配置されたエンジンと直接締結されるように取付面が成されシリンダの下方へ配設されるとともに、
前記第1フレームとエンジンを締結するボルトの締結軸線が後ろ上がり斜めに形成されていることを特徴とする。
請求項2は上記請求項1において、前記ヘッドパイプから左右一対で後方へ延出する第2フレームを備え、この第2フレームの前端を前記ヘッドパイプに接続し、後端を前記エンジン側方に接続したことを特徴とする。
請求項3は上記請求項1又は2において、側面視で前記第1フレームの高さ方向中央部が車体前方に突出し、この最も突出した部分に前記エンジンとの結合部が備えられることを特徴とする。
請求項4は上記請求項3において、前記第1フレームは前記エンジンよりも車体幅方向で狭く、前記第1フレームと前記エンジンとの結合部は、前記第1フレームの正面視で少なくとも車体幅方向内側に備えられることを特徴とする。
請求項5は上記請求項1〜4のいずれかにおいて、前記ヘッドパイプと前記第1フレームとが一体であることを特徴とする。
請求項6は上記請求項1〜5のいずれかにおいて、前記エンジンの前方から延出する排気管が前記第1フレームを貫通することを特徴とする。
請求項1によれば、第1フレームのシリンダ取付面がシリンダ軸線と略平行するため、エンジンの上下方向荷重を第1フレームの長さ方向全体で受けることができ、曲げが少なくなるため、上下方向の荷重を十分に支持することができる。このため従来と同程度の支持剛性を得るには、第1フレームをより小型・軽量化できる。
請求項2によれば、ヘッドパイプから左右一対で後方へ延出する第2フレームの前端をヘッドパイプに接続し、後端をエンジン側方に接続したので、第2フレームがエンジンの車幅方向荷重を支持できる。また、第1フレームがエンジンの上下方向荷重を支持する。したがって、エンジンの車幅方向と上下方向の荷重をを支持するフレーム部材を機能分担させることができ、車体フレーム全体として小型・軽量化できる。
請求項3によれば、側面視で第1フレームの高さ方向中央部を車体前方に突出させ、この最も突出した部分にエンジンとの結合部を設けたので、第1フレームにおいて比較的剛性の高い場所でエンジンと結合させることができ、支持剛性を確保できる。
請求項4によれば、第1フレームをエンジンよりも車体幅方向で狭くするとともに、第1フレームとエンジンとの結合部を第1フレームの正面視で少なくとも車体幅方向内側に設けたので、第1フレームを小型・軽量化できる。
請求項5によれば、ヘッドパイプと第1フレームとを一体にしたので、部品点数を削減できる。
請求項6によれば、排気管を第1フレームに貫通させるので、シリンダ前面から延出する排気管のレイアウトを制限することなく第1フレームを配置することができる。
以下、図面に基づいて実施形態を説明する。図1は本実施形態の適用された自動2輪車の全体側面図であり、1は前輪、2はフロントフォーク、3はヘッドパイプ、4はハンドルである。ヘッドパイプ3にはステー5が前方へ突出して設けられ、ここにハンドルロック6及びメータ6aが支持される。符号6bはキーである。
ステー5の前端部にはフロントカウル7が支持される。フロントカウル7は車体前部から左右両側まで延び、前傾したエンジン8の両側を覆う。エンジン8は並列4気筒であり、シリンダ9の前側をセンターフレーム10、上側をサイドフレーム11で支持される。エンジン8の後部側にはリヤフレーム12が取付けられる。センターフレーム10、左右のサイドフレーム11及びリヤフレーム12の4パーツによって車体フレームが構成される。
リヤフレーム12にシートレール13及びバックステー14の各前端部が取付けられ、これらは斜め上がり後方へ延びている。15はシートレール13とバックステー14の各前端部を連結するブラケットであり、リヤフレーム12へ取付けられる。
サイドフレーム11とリヤフレーム12によりエンジン8の上方に燃料タンク16が支持され、この燃料タンク16の前部内へ入り込んでエアクリーナ17がサイドフレーム11の上方へ配置される。燃料タンク16の底部とサイドフレーム11の間には側面視で間隙18があり、この間隙18内に気化器19
が配設される。シートレール13にはリヤカウル20及びシート21が配設される。小型・軽量化されたサイドフレーム11をシリンダ9の側面に沿って配置することにより、燃料タンク16の配置に関する自由度が大きくなった。
リヤフレーム12にはリヤスイングアーム22の前端がピボット23で揺動自在に支持される。リヤスイングアーム22の後端には後輪24が支持される。リヤスイングアーム22の中間部とリヤフレーム12の上端部間には後輪サスペンション用のリヤクッション25が支持される。エンジン8の出力スプロケット8aと後輪24と同軸の後輪スプロケット24a間にはチェーン26が巻き掛けられる。
符号2aはトップブリッジ、2bはボトムブリッジ、27はラジエタ、28は排気管である。ラジエタ27は高剛性のセンターフレーム10を後述するように車幅方向を狭くしてかつシリンダ9の前面へ沿って配置することにより、その前側周囲に形成されたスペースを利用して比較的大型のものを自由度高く配置できる。排気管28はシリンダ9から前方へ出てセンターフレーム10を貫通してからエンジン8の下方へ回り込んで後方へ延び、マフラー29へ連続する。マフラー29は後輪24と重なって斜め上方へ延びる。
図2はエンジン8と一体化された車体フレーム構成を示す側面図、図3はその斜め後ろ上方から示す斜視図、図4は斜め前下方から示す斜視図である。
まず図2において、エンジン8は前傾のシリンダ9を備え、このシリンダ9は前傾したシリンダ軸線C1を有する。
車体フレームを構成する、センターフレーム10,サイドフレーム11及びリヤフレーム12はアルミ合金のような軽合金等の適宜金属材料からなる開放断面の鍛造品であり、自由度の高い製法を採用できる。但し、鍛造に限らず、鋳造等の種々な製法によっても成形できる。またこれらを開放断面としたことにより、強度及び剛性を確保する最適形状にできる。これにより高剛性、軽量化、重量マスの集中化を達成できる。さらに、これらの取付を容易にして車両の組立工数を削減できる。そのうえフレーム部品のモジュール化が容易になり、車両の組立時間を大幅に短縮できる。
また、ヘッドパイプ3から車体フレーム側へ加わる力は、上下方向と左右方向に分かれて伝達され、上下方向の力は主にセンターフレーム10で受け止められ、左右方向の力は主に左右のサイドフレーム11で受け止められる。
センターフレーム10は上端(前端)にヘッドパイプ3を一体に鍛造してあり、側面視でシリンダ9の前面に当接する取付面はシリンダ軸線C1と略平行に前傾して上下方向へ延びている。下部側の輪郭線は側面視で略くの字形をなし、中間部が最も肉厚となっている。
中間部を挟んで上下を上部10aと下部10bとしたとき、下部10bには上方から下端部へ、ボス30、31及び32が設けられ、これらのボスにて車体前方からシリンダ9の前面へボルト止めされる。このうち上部のボス30はシリンダ9のヘッドカバー9a上端前部へボルト止めされる。中間部のボス31はシリンダヘッド9bの上端前部へボルト止めされる。下端部はボス32にてシリンダヘッド9b下方のクランクケース8a近傍部へボルト止めされる。
サイドフレーム11は側面視で略菱形状をなし、その上端(前端)部40はボルト40aでヘッドパイプ3の後側上部へ側方からボルト止めされる。上端部40の上面にはタンクステー41が上方へ突出して一体に設けられ、ここに燃料タンク底部前端を支持するブラケット16a(図1)の下部をボルト止めする。サイドフレーム11はこれを取り外してもセンターフレーム10がフロントフォーク2とエンジン8を連結しているため車両が姿勢を維持できる。このため着脱自在になり、これを取り外してシリンダ9の側部等をメンテナンスすることが簡単になる。
中間部の最も側面視幅が広い部分において前側のボス42でヘッドカバー9aの上部前側へボルト42aで側方からボルト止めされる。この位置はボス30のボルト止め部に近接している。また、シリンダ軸線C1を挟んで後側となるのボス43がボルト43aでヘッドカバー9aの後側上端部へ側方からボルト止めされる。このようにすると、最も剛性の高い部分でヘッドカバー9aを支持できる。
サイドフレーム11の下端部はボス44にて側方からボルト44aでクランクケース8aの前側上部でシリンダヘッド9が取付けられる部分の背面側へボルト止めされる。この部分にはラジエタからの給水パイプ8bが設けられている。サイドフレーム11の周囲はリブ45で囲まれ、中間部のボス42、43間もリブ46で連結されている。
リヤフレーム12は側面視略アーチ状をなし、上部12aと下部12bを備える。上部12aの前端(上端)はボス50が設けられ、ボルトでクランクケースの前側上部でサイドフレーム11の下端部が取付けられている部分近傍へ取付けられている。上部12aの中央部には突部52が設けられ、その頂部近傍部分側面に左右方向へ通し穴52aが設けられ、ここに通したボルトによりリヤクッション25の上端部を支持する。
図示の側面視で、中間部はボルト51でクランクケース後部8cの後端上部へ側方からボルト止めされている。ボルト51を挟んで前上方かつ後下方へ突出する突部52,53が形成される。突部53にも通し穴53aが設けられ、、ここでバックステー14の前端部がボルトにより連結される。
下部12bにはピボット23が設けられている。さらにその下方には、リヤステップブラケットを取付けるためのステー54,55が設けられている。
図3に示すように、サイドフレーム11の前(上)半部11a側は、ヘッドカバー9aの上端部左右側面から斜め上方へ車体中心側へ延びてヘッドパイプ3の左右へ当接する。サイドフレーム11の後(下)半部側11bはシリンダ9の左右両側面に沿って斜め下方へ延び、エンジン8の車幅方向(左右方向)の荷重を支持するようになっていている。
サイドフレーム11はエンジン8の上面を覆わないように配置され、エンジン上面側に対する良好なメンテナンス性を確保している。ヘッドカバー9aの上端前部には複数の突部60が横一列に設けられ、それぞれにはナット61が一体化され、ここにセンターフレーム10のボス30(図2)がそれぞれボルト止めされる。
リヤフレーム12はクランクケース後部8cの上面を上部12a側がほぼ車幅方向全体に広がって覆うクロス部をなし、その前端左右両コーナー部にボス50が設けられ、ボルト50aにて後上方からクランクケース8aの前部上面における前上がりに傾斜する壁面へボルト止めされる。上部12aの中央は山形に隆起する突部52をなし、その頂部にナット部52bが設けられ、ここへブラケット15(図1)の上端部が取付けられる。上部12aの左右両側には肉抜き穴56が設けられている。
リヤフレーム12の下部12bは左右へ分かれてクランクケース後部8cの後部側面に沿って上下方向へ延びるピボットプレートをなし、それぞれに設けられたピボット穴23a内にはピボット軸57の両端部が通されて固定される。ピボット軸57はクランクケース後部8cの後端部中央から後方へ突出する軸受部62及びその左右でへ下部12bの内側に位置するリヤスイングアーム22(図示省略、図1参照)を左右へ貫通する。
図4に示すように、センターフレーム10はシリンダ9の前面中央側に沿って斜め上下方向へ設けられる部材である。上部10aはヘッドパイプ3の下方へ連続する略台形をなす部分であり、ヘッドカバー9aの前方に位置し、ボス30に相当する部分には横一列に複数(本例では3つ)の凹部30bが設けられ、ここにボルトを入れてヘッドカバー9aへボルト止めするようになっている。
符号33はラジエタ取付用のボスであり、上部10aの左右へ一体に設けられる。ボス30より下方の下部10bには、上下方向へ延びる複数列(本例では3列)のリブ34が形成され、各リブ34間に下向きに開放された凹部35が形成され、この凹部35を通して排気管28の前端部が配管され、排気口63へ接続される。
リブ34の中間部にはボス31が形成され、下端部にも同じくボス32が形成され、それぞれに凹部31b、32bが設けられ、ここへ入れたボルトによりシリンダヘッド9b及びクランクケース8aの各前面に前方へ突出して設けられたボス64、65へ取付けられる。
センターフレーム10の車幅方向幅は、シリンダ9の幅の略半分の幅となっており、左右の各ボス30,31及び32は少なくとも一部が正面視でセンターフレーム10の車幅方向内側に位置する。中央列の各ボスは当然に車幅方向内側となる。
図5は、ヘッドパイプ3の部分の断面を示し、ヘッドパイプ3は上部が狭く、下部が広い略円錐台状をなし、内側にドーム状をなす空間70が設けられる。この空間70に臨み、ヘッドパイプ3の上端に設けられた上側軸受部71に小径ベアリング72が嵌合されている。ヘッドパイプ3の下端にも下側軸受部73が設けられ、ここに大径ベアリング74が設けられている。
空間70にはステアリング軸80が貫通して収容されている。ステアリング軸80も中空で上端に小径部81、下端部に大径部82を設けた略円錐台状である。小径部81は小径ベアリング72で軸受けされる部分である。大径部82は大径ベアリング74で軸受けされる部分である。
ステアリング軸80の上端部は小径部81よりさらに上方へ突出してネジ部83をなし、ここでトップブリッジ2aとナット84により締結一体化される。トップブリッジ2aの前端にはロックプレート66が一体に形成され、ここをハンドルロック6によりロックしてステアリング軸80の回動を不能にするようになっている。ステアリング軸80の外周は上方へ向かって小径化するテーパー面になっている。大径部82より下方もさらに大径をなしてヘッドパイプ3の下方へ延出する基部85をなし、ここでボトムブリッジ2bと連結される。
図6は、センターフレーム10の上面視図であり、上面にもその左右及び中央に長さ方向へ上下にリブ36が設けられ、上端はヘッドパイプ3へ達している。隣り合うリブ36間には上方へ開放された凹部37をなす。下部10bには凹部35の上面35aに上下2段に左右2個ずつの穴38、39が形成され、上側2つの穴38は丸穴の肉抜き部をなし、下側2つの穴39は角穴をなし、ここに中央2気筒分の排気管28が通るようになっている。左右両側の2気筒分の排気管28は、それぞれセンターフレーム10の左右両側外方へ配設されている(図4参照)。C2はセンターフレーム10の軸線であり、車幅方向中央を通り、車体組立時には車体中心線と略一致する。
図7は図6の7−7線断面図であり、上部10aにはリブ36と上向きに開放された肉抜き部である凹部37が設けられ、凹部37の底部37aは、下部10bにおける上面35aよりも厚い所定の肉厚を有する。符号75はステー5の取付用突部、76はサイドフレーム11の前端部40を取付けるための取付ボスであり、それぞれヘッドパイプ3と一体に形成される。取付ボス76にはボルト通し穴76aが設けられ、ここにサイドフレーム11の上端部40を取付けるためのボルト40aが通されてサイドフレーム10と結合される(図5参照)。
各ボス30、31,及び32のシリンダ側へ当接する上面は、それぞれシリンダ取付面を構成し、各シリンダ取付面と互いに略平行である。図中のC2はセンターフレーム10の側面視における軸線であり、長さ方向両端の連結部における厚みの中間点を結んだ線である。このセンターフレーム軸線C2もシリンダ軸線C1と略平行であり、センターフレーム10がより一層効率よくエンジン8の上下方向荷重を受け止めることができる。
センターフレーム10におけるボス30部分は、ヘッドパイプ3を除く部分で最も前方へ突出して側面視幅が広い部分であり、剛性が最も高くなっている。
また、符号Lで示すようにボルト30aの締結線は後上がりの斜めになっており、エンジン8の荷重はボルト締結線L方向すなわちボルト30aの軸方向に対する圧縮力として作用するようになっている。ボス31及び32も同様であり、31a及び32aはボルトである。
また、側面視でセンターフレームの軸線C2と直交する方向に幅広く形成されるリブ34を3列で上下方向へ略平行に設けたので、凹部35及び穴38、39を設けても十分な剛性を確保できる。したがって、隣り合うリブ34の間を通って排気管28を配設するためのスペースを確保するとともに、大きな肉抜きにより軽量化できる。
そのうえ、この車体構成を有する自動2輪車にて走行するとき、ブレーキをかけるとエンジン8の荷重は前下方にかかるが、この荷重をシリンダ9と略平行に配置されたセンターフレーム10によりエンジン8の前方を支える。したがって、センターフレーム10により、ブレーキ作動時におけるエンジン8の荷重をしっかりと受けることができる。
図8はヘッドパイプ3の側面外観及びその一部を切り欠いた図であり、上部10aの側部先端はヘッドパイプ3の側面へ一体化している。ヘッドパイプ3の外表面における軸方向中間部にはくびれ部77が形成され、この部分は最も薄肉になっている(図5参照)。また、大径部の剛性が大きくなるため、上端部側のベアリング支持部である小径部71の径方向における肉厚T1に対して、下端部側のベアリング支持部である大径部73径方向における肉厚T2の方を薄くし(T1>T2)、上下で肉厚を異ならせて軽量化を図っている。
上端である小径部71の外径D1に対して、下端部である大径部73の内径D2の方が大きくなっている(D1<D2)。また、小径部71の外周面3aと、大径部73近傍の内周面3bは互いの延長上にあり、内周面3bの内径は外周面3aの外径D1と略一致する。したがって、内径D2は大径部73のために内周面3bから径方向外方へ入り込む段部3cの分だけ大きくなっているている。
さらに、ヘッドパイプ3の高さHと大径部73の内径D2との比、H/D2が2以下となっており、ヘッドパイプ3の長さ方向寸法が短縮している。このような短縮化は、上下のベアリングを大小に相違させ、下方の大径部73で大径ベアリング74を受けることにより保持剛性を向上させ、その結果、上下のベアリング間距離を短縮化したことにより実現できた。
しかも、大径ベアリング74がヘッドパイプ3の下方に位置することになるので、前輪1から来る下方の荷重を、ヘッドパイプ3が大径ベアリング74を介して有効に支承するとともに、車体の低重心化に寄与できる。
次に、本例の作用を説明する。図2〜4に示すように、センターフレーム10,サイドフレーム11及びリヤフレーム12をエンジン8へ取付けることにより、エンジン8の剛性を利用してこれら全体で車体フレームを形成する。
このとき、センターフレーム10のシリンダ取付面がシリンダ軸線C1と略平行するため、エンジン8の上下方向荷重をセンターフレーム10の長さ方向全体で受けることができ、曲げが少なくなるため、上下方向の荷重を十分に支持することができる。このため従来と同程度の支持剛性を得るには、センターフレーム10をより小型・軽量化できる。
また、排気管28をセンターフレーム10に貫通させるので、シリンダヘッド9bの前面から延出する排気管の28レイアウトを制限することなくセンターフレーム10を配置することができる。
図7等に示すように、側面視でセンターフレーム10の高さ方向中央部を車体前方に突出させ、この最も突出した部分にエンジンとの結合部であるボス30を設けたので、センターフレーム10において比較的剛性の高い場所でエンジン8と結合させることができ、支持剛性を確保できる。
図4及び図6に示すように、センターフレーム10をエンジンを構成するシリンダ9よりも車体幅方向で狭くするとともに、センターフレーム10とシリンダ9との結合部であるボス30,31及び32をセンターフレーム10の正面視で、少なくとも一部が車体幅方向内側に設けられるようにしたので、センターフレーム10を小型・軽量化できる。
図7に示すように、ヘッドパイプ3をセンターフレーム10の上端部へ一体化して形成したので、部品点数を削減できる。
さらに、ヘッドパイプ3から左右一対で後方へ延出するサイドフレーム11の前端をヘッドパイプ3に接続し、後端をエンジンのシリンダ9側方に沿わせたので、サイドフレーム11がエンジン8の車幅方向荷重を支持できる。した
がって、センターフレーム10がエンジンの上下方向荷重を支持するから、エンジン8の車幅方向と上下方向の荷重を支持するフレーム部材を明確に機能分担させることができ、車体フレーム全体として小型・軽量化できる。
図9及び図10はステアリング軸の別実施例であり、図9はステアリング軸の上面視図、図10は図9のA矢示方向図である。この例ではステアリング軸90の下部にボトムブリッジを一体化した点に特徴がある。すなわち、軸部91の下端部はボトムブリッジ部92と一体化され、アルミ合金の鍛造により全体が一体に形成される。なお、この例によらず軽合金等の適宜金属を鋳造や鍛造等の適宜方法でも形成できる。
ステアリング軸90のボトムブリッジ部92を除く部分である軸部91は図5に示した前の例におけるステアリング軸80とほぼ同じであり、大きなテーパー状をなして形成される。そこで共通部に共通符号を示して細部の説明を省略する。
ボトムブリッジ部92は、別体部品である前の例におけるボトムブリッジ2bと同様の機能と構造を備え、図9に示すように、軸部91を中心に左右両側へ腕部93が対称に延び、その先端にリング部94を設けてある。リング部94の一部にスリット95を設け、ボス96へ通したボルト(図示省略)をナット部97へ締結することによりリング部94内へ通したフロントフォーク2を固定する。
このように、軸部91を大小の組合せからなるベアリングを支持するよう大きなテーパー状に形成し、その下端部の大径部分でボトムブリッジ部92へ接続一体化してあるので、鍛造により一体に形成することができ、容易に高剛性にすることができる。また軽量かつ低コストで製造できる。
なお、従来はステアリング軸とボトムブリッジが別体に形成され、それぞれの製法や材質も異なっていることがある。すなわち、ステアリング軸は細長い円筒状であり、細いことにより要求強度を満足するため一般に鋼製となっている。またボトムブリッジはアルミ合金や鋼材を鍛造等して形成される。これらを一体化する場合、共に鋼製の場合は溶接、異種材料の場合は圧入により結合している。
ところで、上記のように別体のステアリング軸とボトムブリッジを結合するには、相互に高精度の機械加工と、溶接等による結合工程が必要となる。
また、この結合部分は大きな力を伝達必要から、二重のはめ合い構造にする等の配慮が必要であって重量増加を招き、しかもステアリング軸は鋼製でそれ自体重い部材である。しかし各部材が従来のままでは、ステアリング軸をアルミ合金等の軽量材料へ変換することは困難であった。本例によりこのような課題を解決可能になった。
本実施形態の適用された自動2輪車の全体側面図 エンジンと車体フレームの一体化構造の側面図 上記一体化構造を斜め後ろ上方から示す斜視図 一体化構造を斜め前下方から示す斜視図 ヘッドパイプ部分の拡大断面図図 センターフレームの上面視図 図6の7−7線断面図 ヘッドパイプの一部切り欠き側面外観図 別実施例に係るステアリング軸の上面視図 図9のA矢示方向図
符号の説明
2a:トップブリッジ、2b:ボトムブリッジ、3:ヘッドパイプ、8:エンジン、9:シリンダ、10:センターフレーム、11:サイドフレーム、12:リヤフレーム、23:ピボット部、28:排気管、34:リブ、38:穴、39:穴、、71:小径部、73:大径部、80:ステアリング軸、90:ステアリング軸、91:軸部、92:ボトムブリッジ部

Claims (7)

  1. フロントフォークを支持するヘッドパイプと、このヘッドパイプからエンジンの前側に延びる第1フレームとを備え、この第1フレームとエンジンとの取付面が前記エンジンのシリンダ軸線と側面視で略平行に配置され
    前記第1フレームはシリンダ軸線を前傾されて配置されたエンジンと直接締結されるように取付面が成されシリンダの下方へ配設されるとともに、
    前記第1フレームとエンジンを締結するボルトの締結軸線が後ろ上がり斜めに形成されていることを特徴とする自動2輪車用車体構造。
  2. 前記ヘッドパイプから左右一対で後方へ延出する第2フレームを備え、この第2フレームの前端を前記ヘッドパイプに接続し、後端を前記エンジン側方に接続したことを特徴とする請求項1の自動2輪車用車体構造。
  3. 側面視で前記第1フレームの高さ方向中央部が車体前方に突出し、この最も突出した部分に前記エンジンとの結合部が備えられることを特徴とする請求項1又は2の自動2輪車用車体構造。
  4. 前記第1フレームは前記エンジンよりも車体幅方向で狭く、前記第1フレームと前記エンジンとの結合部は、前記第1フレームの正面視で少なくとも車体幅方向内側に備えられることを特徴とする請求項3の自動2輪車用車体構造。
  5. 前記ヘッドパイプと前記第1フレームとが一体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載した自動2輪車用車体構造。
  6. 前記エンジンの前方から延出する排気管が前記第1フレームを貫通することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載した自動2輪車用車体構造。
  7. 前記第1フレームには、エンジンと締結するため前記ボルトが通されるボスが複数形成されるとともに、これらのボスを上下方向に並べた列を複数設け、この列方向で前記ボスを連結するリブを形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載した自動2輪車用車体構造。
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