この発明は、カラー用のプリンタや、同ファクシミリ装置、同デジタル複写機、これらの複合機等に適用して好適なカラー画像形成装置及び画像形成システムに関するものである。
近年、タンデム型のカラープリンタやカラー複写機、これらの複合機等が使用される場合が多くなってきた。これらのカラー画像形成装置には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)色用の各々の画像書込みユニット、現像手段、感光体ドラムと、中間転写ベルト及び定着装置とが備えられる。
例えば、Y色用の画像書込みユニットではY色用の画像データに基づいて感光体ドラムに静電潜像を描くようになされる。現像手段では感光体ドラムに描かれた静電潜像にY色用のトナーを付着してカラートナー像を形成する。感光体ドラムはトナー像を中間転写ベルトに転写する。他のM,C,BK色についても同様の処理がなされる。中間転写ベルトに転写されたカラートナー像は用紙に転写された後に定着装置によって定着される。
この種のカラー画像形成装置において、用紙の両面にカラー画像が形成可能な装置も開発され製造されている。両面画像形成機能は、例えば、小冊子を作成する場合に、用紙に表紙及び裏表紙用の画像を形成する場合に利用される。表紙及び裏表紙用の用紙には、本文の用紙よりも厚い用紙が使用される場合が多い。両面画像形成後の表紙及び裏表紙用の用紙は、中折り処理や、ステープル処理等の後処理するようになされる。このような両面画像形成処理において、用紙の片面に画像を形成した後に、当該用紙が収縮することが知られている。これは、カラートナー像が転写された用紙が定着処理によって熱収縮するためであり、用紙が厚い程その収縮が著しい。そこで、用紙表面と用紙裏面の画像位置を一致させるためには、画像形成条件を変更する必要がある。
この種の画像書込みユニットに関連して、特許文献1にはカラー画像形成装置が開示されている。このカラー画像形成装置によれば、クロック周波数を変更制御する変更手段を備え、この変更手段は、用紙の一方の面から他方の面の画像形成に移行するときに、レーザ駆動回路を制御する画素クロック周波数及びポリゴンモータを制御する駆動クロック周波数を変更制御するようになされる。このような変更手段を備えることで、表裏の画像サイズを合わせることができるというものである。
図23(A)〜(D)は、従来例に係るY,M,C,BK色用の画像書込みユニットにおける両面作像時の動作例(BK色基準)を示すタイムチャートである。
例えば、Y,M,C,BK色用の画像書込みユニットにおける両面作像時において、時刻t1’で表面作像開始が指示されると、図23(A)に示す時刻t2’でY色用の副走査有効領域信号(以下YVV信号という)が立ち上がる。YVV信号のハイ・レベル(以下「H」レベルという)期間は、用紙表面のY色作像中(表面作像中)を示している。
また、図23(B)に示すM色用の副走査有効領域信号(以下MVV信号という)が時刻t3’で立ち上がる。MVV信号の「H」レベル期間は、用紙表面のM色作像中(表面作像中)を示している。更に、図23(C)に示す時刻t4’でC色用の副走査有効領域信号(以下CVV信号という)が立ち上がる。CVV信号の「H」レベル期間は、用紙表面のC色作像中(表面作像中)を示している。
時刻t5’でYVV信号がロー・レベル(以下「L」レベルという)に立ち下がると、そのY色作像処理を終了する。更にまた、図23(D)に示す時刻t6’でBK色用の副走査有効領域信号(以下KVV信号という)が立ち上がる。KVV信号の「H」レベル期間は、用紙表面のBK色作像中(表面作像中)を示している。なお、時刻t7’でMVV信号が「L」レベルに立ち下がるとM色作像処理を終了する。時刻t8’でCVV信号が「L」レベルに立ち下がると、C色作像処理を終了する。時刻t9’でKVV信号が「L」レベルに立ち下がると、BK色作像処理を終了する。
そして、時刻t10’でBK色用の画像書込みユニットにおいて、ポリゴンミラーの回転速度(走査速度)の変更制御が開始される。なお、Y,M,C各色用の画像書込みユニットにおけるポリゴンミラーの回転速度の変更制御は、BK色の回転速度制御よりも前であって、Y,M,C色の各作像終了後に実行される。また、Y,M,C各色用のポリゴンミラーの面位相制御は、BK色用の主走査基準信号に基づいて行われるため、BK色の回転速度を変更するような回転速度制御が終了し、その回転速度が安定してから実行される。
BK色用の画像書込みユニットにおける回転速度変更及びY,M,C各色用のポリゴンミラーの面位相を変更するような面位相制御が終了した時刻、例えば、PLLロック待ち時間Tεを経過した後の時刻t11’で裏面作像開始が指示されると、図23(A)に示す時刻t12’でY色用のYVV信号が立ち上がる。YVV信号の「H」レベル期間は、用紙裏面のY色作像中(裏面作像中)を示している。
その後、図23(B)〜(D)に示すように、時刻t13’でM色用のMVV信号が立ち上がり、時刻t14’でC色用のCVV信号が立ち上がり、YVV信号が時刻t15’で立ち下がった後の時刻t16’でBK色用のKVV信号が立ち上がる。このような副走査有効領域信号は、各色用の主走査基準信号(以下でインデックス信号という)に基づいて発生タイミングが制御される。インデックス信号は、ポリゴンミラーで反射した光ビームを検出して得られる信号である。
ところで、図23(D)に示すPLLロック待ち時間Tεは、用紙表面の最終のBK色のポリゴンミラーの回転速度及びY,M,C各色用のポリゴンミラーの面位相制御に必要な時間であって、その回転速度及びその面位相変更後のBK色のポリゴンミラーの回転が安定するまでの時間である。この種の回転速度及びその面位相の変更制御は、用紙表面の作像時の紙サイズに比べて、用紙裏面の作像時の紙サイズがわずかに収縮するため、その作像タイミング条件を変更する必要があることによる(特許文献1参照)。
図24(A)及び(B)は、両面作像時の紙サイズの収縮例を説明する図である。
図24(A)に示す用紙Pは、カラートナー像を二次転写された定着前の状態である。用紙Pの紙サイズは、縦の長さがLmmであり、横幅がWmmである。図24Bに示す用紙P’は、用紙Pを定着した後の状態である。用紙P’の紙サイズは、縦の長さがL’mmに収縮し、横幅がW’mmに収縮している。紙サイズの収縮原因は定着時の水分発散と考えられている。このような用紙Pの紙サイズの収縮に対応して用紙裏面に作像しなければならない。因みに、収縮後の紙サイズL’mm×W’mmに、作像条件を合わせ込まないと表裏面の画像形成位置(サイズ)がずれてしまう。
このような用紙Pの紙サイズの収縮に対応して、ポリゴンモータの駆動クロック(以下CLKという)周波数が変更される。収縮前、つまり、表面作像時のポリゴン駆動CLK周波数をF0とし、収縮後、つまり、裏面作像時のポリゴン駆動CLK周波数をFとすると、F=F0×L/L’に設定するようになされる。
また、レーザビームを制御する画素CLK周波数が変更される。収縮前の画素CLK周波数をf0とし、収縮後の画素CLK周波数をfとすると、f=(L/L’)×(W/W’)×f0に設定するようになされる。このように、用紙Pの紙サイズの収縮に対応して、ポリゴン駆動CLK周波数及び画素CLK周波数を変更することで、表裏レジストの合った画像を得ることができる。
また、収縮前のプロセス線速をV0とし、収縮前のプロセス間ギャップをG0とし、ユニット間の距離をプロセスギャップGとし、プロセス線速をVとしたとき、ポリゴン駆動CLK周波数をF0からFに変更した場合、
1.見かけ上のプロセス線速がV=V0×F0/F=V0×L’/L
2.プロセス間ギャップG(画素)=G0×V0/V=G0×L/L’
のように見かけのプロセス線速Vが変わってしまう。このため、プロセス間ギャップGに相当する色ずれ補正量に対しても、表裏変倍速量分の補正が必要となる。従って、ポリゴンミラーの面位相調整を有するものは、表裏切り替え時に、面位相制御を実行するようになされる。上述したポリゴンミラーの回転速度及びY,M,C各色用のポリゴンミラーの面位相制御は、両面作像処理に限らず、トレイ切換え時にも実行される。ここで、プロセス線速は、作像される像形成体である感光体の回転速度に相当する。
図25(A)〜(H)は、従来例に係るY,M,C,BK色用の画像書込みユニットにおけるトレイ切換え時の作像動作例(BK色基準)を示すタイムチャートである。
図25(A)に示すVTOP信号は、トレイ1から繰り出された用紙の先端が、図示しない先端検知センサにより検出された後、図25(H)に示すBK色用のインデックス信号(以下KIDX信号という)に同期した時刻T11’で立ち上がる。図25(B)に示すYVV開始タイミングは、図示しないKIDXカウンタが起動され、KIDX信号のパルス数がカウントされ、そのKIDX信号に同期した時刻T12’で立ち上がる。図25(C)に示すYVV信号は、図25(D)に示すY色用のインデックス信号(以下YIDX信号という)に同期した時刻T13’で立ち上がる。このYVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙にY色の作像がなされ、その終了後に、Y色用のポリゴンミラーの回転速度制御がされる。YIDX信号は、速度変更制御時、周波数が変動する。
同様にして、図25(E)に示すMVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙にM色の作像がなされ、その終了後に、ポリゴンミラーの回転速度制御がされる。図25(F)に示すCVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙にC色の作像がなされ、その終了後に、ポリゴンミラーの回転速度制御がされる。
図25(G)に示すKVV信号は、図25(H)に示すKIDX信号に同期した時刻T14’で立ち上がる。KVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙にBK色の作像がなされ、その終了後に、BK色用のポリゴンミラーの回転速度制御がされる。KIDX信号は、速度変更制御時、周波数が変動する。
このようなトレイ切換え時の作像動作例において、Y,M,C各色用のポリゴンミラーの面位相制御は、KIDX信号に基づいて行われるため、BK色用のポリゴンミラーの回転速度制御が完了してから実行される。トレイ2からの用紙への作像は、Y色用のポリゴンミラーの面位相制御が完了した後に実行される。
このように、BK色基準のトレイ切換え時の作像動作例においても、BK色の速度変更が完了するまで、位相変更に移行できない。また、Y色の位相変更が完了するまで、次の用紙(トレイ2から繰り出される用紙)の作像開始をすることができない。
なお、特許文献2には、光ビーム走査装置が開示されている。この光ビーム走査装置によれば、各々のポリゴンミラーに対応させた回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、基準のポリゴンミラーに対応する光ビーム検出信号に対して、残りのポリゴンミラーに対応する光ビーム検出信号が、任意の位置関係になるように回転基準信号発生手段を制御する位相制御手段とを備えるものである。このような位相制御手段を備えることで、一走査ピッチ以下の色ずれ補正を実現できるというものである。
また、特許文献3にはレーザビーム走査装置が開示されている。このレーザビーム走査装置によれば、基準のポリゴンミラーに対応する光ビーム検出信号に対して、残りのポリゴンミラーに対応する光ビーム検出信号との時間差を算出し、この時間差に基づく位相制御データと、基準のポリゴンミラーに対応する位相制御データとを比較して回転周波数を発生する回転位相制御手段を備えるものである。このような回転位相制御手段を備えることで、簡単に、ポリゴンミラーのミラー面の向きが制御できるというものである。
特開2003−0262991号公報(第3頁、図3)
特公平 15−3452166号公報(第7頁、図2)
特公平 15−3458878号公報(第5頁、図1)
ところで、従来例に係るカラー画像形成装置によれば、次のような問題がある。
i.特許文献1に見られるようなカラー画像形成装置において、図23(A)〜(D)に示した両面作像時の動作例(BK色基準)によれば、BK色用のポリゴンミラーを反射した光ビームを検出して得られた信号(擬似でないインデックス信号)で作像タイミングを決定し、YVV信号、MVV信号、CVV信号及びKVV信号を作成している。このため、両面作像時、用紙表面の最終のBK色の作像が終了するまで、次ページの作像開始信号を出力することができない。図23(D)に示した例によると、用紙表面の最終のBK色のポリゴンミラーの回転速度及びY,M,C各色用のポリゴンミラーの面位相制御に必要なPLLロック待ち時間Tεを経過しないと用紙裏面の作像開始信号を出力することができない。このPLLロック待ち時間がカラー画像形成装置の生産性を落とす原因となっている。
ii.上述した課題は、図25(A)〜(G)に示したトレイ切換え時の作像動作例においても、同様にして、BK色の速度変更が完了してKIDXが安定するまで、位相変更に移行できない。また、Y色の位相変更が完了して、YIDXが安定するまで、トレイ2から繰り出される用紙の作像開始をすることができない。
iii.特許文献2や特許文献3に見られるレーザビーム装置を応用してカラー画像形成装置を構成しようとした場合も、複数の画像書込みユニットの内、どれか1つを基準ユニットとみなして、制御手段は、その信号に対するポリゴンミラーの面位相制御を行うことになる。従って、基準となるポリゴンミラーに対応するインデックス信号が安定するまでの時間を待ってからその面位相制御に移行しなくてはならない。
iv.更に、カラータンデム機でポリゴンミラーの速度を調整して、見かけ上プロセス線速を調整し、表裏位置合わせをする際に、ポリゴンミラーの回転速度調整の他に、面位相制御が必要であり、このことも生産性の低下の原因となる。
v.上述の問題を解決する方法として、当該用紙の最初に作像する色のインデックス信号を基準にして残りのC、M、BK色の作像タイミングを決定し、当該用紙で他の色の作像中に、次のトレイ2からの用紙を繰り出して、当該用紙に最初の色の作像開始する方法が考えられるが、この方法でも、タイムラグを発生し、このタイムラグがカラー画像形成装置の生産性を落とす原因となるおそれがある。
図26(A)〜(H)は、カラー画像形成装置の作像開始タイミング改良(案)に係る動作例(Y色基準)を示すタイムチャートである。
図26(A)に示すVTOP信号は、トレイ1から繰り出された用紙の先端が検出され、図26(D)に示すYIDX信号に同期した時刻T21’で立ち上がる。図26(B)に示すYVV開始タイミングは、図示しないYIDXカウンタが起動され、YIDX信号のパルス数がカウントされ、そのYIDX信号に同期した時刻T22’で立ち上がる。図26(C)に示すYVV信号は、図26(D)に示したYIDX信号に同期した時刻T23’で立ち上がる。このYVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙にY色作像がなされる。
Y色用のポリゴンミラーの回転速度制御は、図26(H)に示すKVV信号が立ち上がった後に実行される。これは、各色の作像開始タイミングがY色を基準にして作成されているためである。この速度変更制御時、YIDX信号の周波数が変動する。トレイ1からの用紙へのM色作像は、図26(E)に示すMVV信号の「H」レベルの期間になされ、その終了後に、M色用のポリゴンミラーの回転速度制御及びその位相変更制御がされる。その用紙へのC色作像は、図26(F)に示すCVV信号の「H」レベルの期間になされ、その終了後に、C色用のポリゴンミラーの回転速度制御及びその位相変更制御がされる。
図26(G)に示すKVV開始タイミングは、図示しないKIDXカウンタが起動され、YIDX信号のパルス数がカウントされ、そのYIDX信号に同期した時刻T24’で立ち上がる。図26(H)に示すKVV信号は、図26(I)に示すKIDX信号に同期した時刻T25’で立ち上がる。KVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙にBK色作像がなされ、その終了後に、BK色用のポリゴンミラーの回転速度制御及びその面位相制御がされる。KIDX信号は、速度及び位相変更制御時、周波数が変動する。
このようなトレイ切換え時の作像動作例においては、トレイ1からの用紙への作像処理が全て終了する前に、トレイ2から繰り出された用紙へのY色作像処理を開始できるというメリットがある。この分だけ、特許文献1に比べて画像形成処理の高速化を図ることができる。しかしながら、この作像開始タイミング改良(案)であっても、BK色のKVV開始タイミングを決定するためにYIDX信号を用いるため、BK色のKVV開始タイミングが確定し、KVV信号が立ち上がるまで、Y色用のポリゴンミラーの回転速度制御に移行することができない。図26(C)において、タイムラグTLは、Y色作像処理を終了した時刻から、図26(H)に示すBK色用のKVV信号が立ち上がるまでの時間である。従って、このタイムラグTLがカラー画像形成装置の生産性を落とす原因となるおそれがある。
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、基準色に設定されたポリゴンミラーによるインデックス信号に依存することなく、かつ、当該用紙の最終の色作像処理の終了を待つことなく、次の用紙の色作像処理を開始できるようにすると共に、生産性を落とさずに色作像処理を実現できるようにしたカラー画像形成装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る第1のカラー画像形成装置は、像担持体及びポリゴンミラーを有して用紙に色画像を形成する機能を備えたカラー画像形成装置において、像担持体に光ビームを走査するときの基準信号であって、ポリゴンミラーの回転速度制御及び面位相制御によって周期が変動する主走査基準信号に対して所定の周期に設定可能な擬似主走査基準信号を作成する信号作成手段と、主走査基準信号と信号作成手段により作成された擬似主走査基準信号とに基づいて用紙の所定の面における作像制御を実行する制御手段とを備え、制御手段は、擬似主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて作像開始タイミングを発生し、作像開始タイミングに基づいて主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて副走査有効領域信号を作成するように信号作成手段を制御することを特徴とするものである。
本発明に係る第1のカラー画像形成装置によれば、用紙に色画像を形成する場合に、信号作成手段は、像担持体に光ビームを走査するときの基準信号であって、ポリゴンミラーの回転速度制御及び面位相制御によって周期が変動する主走査基準信号に対して所定の周期に設定可能な擬似主走査基準信号を作成する。これを前提にして、制御手段は、主走査基準信号と信号作成手段により作成された擬似主走査基準信号とに基づいて用紙の所定の面における作像制御を実行する。
例えば、制御手段は、擬似主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて作像開始タイミングを発生し、作像開始タイミングに基づいて主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて副走査有効領域信号を作成するように信号作成手段を制御する。従って、擬似主走査基準信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラーの回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。
本発明に係る第2のカラー画像形成装置は、像担持体及びポリゴンミラーを有して用紙に色画像を形成する機能を備えたカラー画像形成装置において、ポリゴンミラーにより走査される光ビームを検出して作成される主走査基準信号に対して所定の周期に設定可能な擬似主走査基準信号を作成する信号作成手段と、主走査基準信号と信号作成手段により作成された擬似主走査基準信号とに基づいて用紙の所定の面における作像制御を実行する制御手段とを備え、制御手段は、擬似主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて作像開始タイミングを発生し、作像開始タイミングに基づいて主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて副走査有効領域信号を作成するように信号作成手段を制御することを特徴とするものである。
本発明に係る第2のカラー画像形成装置によれば、用紙に色画像を形成する場合に、信号作成手段は、ポリゴンミラーにより走査される光ビームを検出して作成される主走査基準信号に対して所定の周期に設定可能な擬似主走査基準信号を作成する。これを前提にして、制御手段は、主走査基準信号と信号作成手段により作成された擬似主走査基準信号とに基づいて用紙の所定の面における作像制御を実行する。
例えば、制御手段は、擬似主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて作像開始タイミングを発生し、作像開始タイミングに基づいて主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて副走査有効領域信号を作成するように信号作成手段を制御する。従って、第1のカラー画像形成装置と同様にして、擬似主走査基準信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラーの回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。
本発明に係る画像形成システムは、像担持体及びポリゴンミラーを有して用紙に色画像を形成するカラー画像形成装置と、このカラー画像形成装置の入出力を制御する情報処理装置と、カラー画像形成装置と情報処理装置とを接続する通信手段とを備え、カラー画像形成装置は、像担持体に光ビームを走査するときの基準信号であって、ポリゴンミラーの回転速度制御及び面位相制御によって周期が変動する主走査基準信号に対して所定の周期に設定可能な擬似主走査基準信号を作成する信号作成手段と、主走査基準信号と信号作成手段により作成された擬似主走査基準信号とに基づいて用紙の所定の面における作像制御を実行する制御手段とを有し、制御手段は、擬似主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて作像開始タイミングを発生し、作像開始タイミングに基づいて主走査基準信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて副走査有効領域信号を作成するように信号作成手段を制御することを特徴とするものである。
本発明に係る画像形成システムによれば、本発明に係る像担持体及びポリゴンミラーを有したカラー画像形成装置と、このカラー画像形成装置の入出力を制御する情報処理装置とが通信手段を介して接続される。これを前提にして、カラー画像形成装置は、情報処理装置の入出力制御によって、用紙に色画像を形成するようになる。従って、情報処理装置により所定の周期に設定された擬似主走査基準信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラーの回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。
本発明によれば、基準色に設定されたポリゴンミラーの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、生産性を落とさずに色作像処理を実現できるようになる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係るカラー画像形成装置及び画像形成システムについて説明をする。
図1は、本発明の第1の実施例としてのカラー複写機100の構成例を示す概念図である。
図1に示すカラー複写機100はカラー画像形成装置の一例であり、所定の用紙の両面にカラー画像を形成する機能を備えた装置である。本発明に係るカラー画像形成装置は、カラー複写機100の他に、カラープリンタや、ファクシミリ装置、これらの複合機等に適用してもよい。
カラー複写機100は、複写機本体101と画像読取装置102から構成される。複写機本体101の上部には、自動原稿給紙装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置102が設置されている。自動原稿給紙装置201の原稿台上に載置された原稿30は搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、原稿画像を反映する入射光がラインイメージセンサCCDにより読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されたアナログ画像信号は、図示しない画像処理手段において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正及び画像圧縮処理等がなされ、デジタルの画像データDinとなる。画像データDinは、Y,M,C,BK色用の画像データDy,Dm,Dc,Dkに変換された後に、画像形成手段60を構成する画像書込みユニット(画像書込みユニット)3Y,3M,3C,3Kへ送られる。
上述の自動原稿給紙装置201は、原稿載置台上から給送される多数枚の原稿30の内容を連続して一挙に読み取り、原稿内容を記憶手段に蓄積するようになされる(電子RDH機能)。この電子RDH機能は、複写機能により多数枚の原稿内容を複写する場合、或いはファクシミリ機能により多数枚の原稿30を送信する場合等に便利に使用される。
複写機本体101は、タンデム型のカラー画像形成装置を構成し、4つの画像形成ユニット(画像形成系)10Y,10M,10C,10Kと、無終端状の中間転写ベルト6と、再給紙機構(ADU機構)を含む給紙搬送手段と、トナー像を定着するための定着装置17と、画像形成系へ転写材(以下用紙という)Pを給紙する給紙手段20とを備えている。給紙手段20は画像形成系の下方に設けられる。給紙手段20は、例えば、3つの給紙トレイ20A、20B、20Cから構成される。給紙手段20から繰り出された用紙Pは、画像形成ユニット10K下に搬送される。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kは画像形成手段60を構成し、各色毎にポリゴンミラー及び感光体ドラムを有すると共に、主走査基準信号(以下インデックス信号という)及び擬似主走査基準信号(以下擬似インデックス信号という)に基づいて所定の用紙Pに色画像を形成するようになされる。例えば、画像形成ユニット10Yは、ポリゴンミラー42Y及び感光体ドラム(像形成体)1Yを有し、画像形成ユニット10Mは、ポリゴンミラー42M及び感光体ドラム1Mを有し、画像形成ユニット10Cは、ポリゴンミラー42C及び感光体ドラム1Cを有し、画像形成ユニット10Kは、ポリゴンミラー42K及び感光体ドラム1Kを有している。
この例で、イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成ユニット10Yは、Y色のトナー像を形成する感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配置されたY色用の帯電手段2Y、画像書込みユニット3Y、現像手段4Y及び像形成体用のクリーニング手段8Yを有する。
マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成ユニット10Mは、M色のトナー像を形成する感光体ドラム1Mと、M色用の帯電手段2M、画像書込みユニット3M、現像手段4M及び像形成体用のクリーニング手段8Mを有する。シアン(C)色の画像を形成する画像形成ユニット10Cは、C色のトナー像を形成する感光体ドラム1Cと、C色用の帯電手段2C、画像書込みユニット3C、現像手段4C及び像形成体用のクリーニング手段8Cを有する。黒(BK)色の画像を形成する画像形成ユニット10Kは、BK色のトナー像を形成する感光体ドラム1Kと、BK色用の帯電手段2K、画像書込みユニット3K、現像手段4K及び像形成体用のクリーニング手段8Kを有する。
帯電手段2Yと画像書込みユニット3Y、帯電手段2Mと画像書込みユニット3M、帯電手段2Cと画像書込みユニット3C及び帯電手段2Kと画像書込みユニット3Kとは、潜像形成手段を構成する。現像手段4Y,4M,4C,4Kによる現像は、使用するトナー極性と同極性(本実施例においては負極性)の直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される反転現像にて行われる。中間転写ベルト6は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持され、各々の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに形成されたY色、M色、C色、BK色の各トナー像を転写するようになされる。
ここで画像形成プロセスの概要について以下に説明をする。画像形成ユニット10Y,10M,10C及び10Kにより形成された各色の画像は、使用するトナーと反対極性(本実施例においては正極性)の一次転写バイアス(不図示)が印加される一次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kにより、回動する中間転写ベルト6上に逐次転写され(一次転写)、カラートナー像が重合(合成)されてカラー画像(色画像)が形成される。カラー画像は中間転写ベルト6から用紙Pへ転写される。
給紙トレイ20A,20B,20C内に収容された用紙Pは、給紙トレイ20A,20B,20Cにそれぞれ設けられる送り出しローラ21および給紙ローラ22Aにより給紙され、搬送ローラ22B,22C,22D、レジストローラ23及び28等を経て、二次転写ローラ7Aに搬送され、用紙P上の一方の面(表面)にカラー画像が一括して転写される(二次転写)。
カラー画像が転写された用紙Pは、定着装置17により定着処理され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。転写後の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの周面上に残った転写残トナーは、像形成体クリーニング手段8Y,8M,8C,8Kによりクリーニングされ次の画像形成サイクルに入る。
両面画像形成時には、一方の面(表面)に画像形成され、定着装置17から排出された用紙Pは、分岐手段26によりシート排紙路から分岐され、それぞれ給紙搬送手段を構成する、下方の循環通紙路27Aを経て、再給紙機構(ADU機構)である反転搬送路27Bにより表裏を反転され、再給紙搬送部27Cを通過して、給紙ローラ22Dにおいて合流する。反転搬送された用紙Pは、レジストローラ23及び28を経て、再度二次転写ローラ7Aに搬送され、用紙Pの他方の面(裏面)上にカラー画像(カラートナー像)が一括転写される。
カラー画像が転写された用紙Pは、定着装置17により定着処理され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。一方、二次転写ローラ7Aにより用紙Pにカラー画像を転写した後、用紙Pを曲率分離した中間転写ベルト6は、中間転写ベルト用のクリーニング手段8Aにより残留トナーが除去される。
これらの画像形成の際には、用紙Pとして52.3〜63.9kg/m2(1000枚)程度の薄紙や64.0〜81.4kg/m2(1000枚)程度の普通紙、83.0〜130.0kg/m2(1000枚)程度の厚紙や150.0kg/m2(1000枚)程度の超厚紙が用いられる。用紙Pの厚み(紙厚)としては0.05〜0.15mm程度の厚さのものが用いられる。
複写機本体101には制御手段15が設けられ、所定の用紙の両面に画像を形成する場合に、ポリゴンミラー42Y等の回転速度変更時及び面位相制御時に周期が変動されるインデックス信号と、このインデックス信号に対して周期を固定した複数の擬似インデックス信号とに基づいて用紙Pの所定の面における作像制御を実行する。
図2は、カラー複写機100の制御系の構成例を示すブロック図である。図2に示すカラー複写機100は、擬似インデックス信号に基づいて用紙Pの所定の面における作像開始タイミングを決定する制御手段15を有している。この制御手段15には、擬似インデックス作成回路12、画像メモリ13、画像処理手段16、通信手段19、給紙手段20、操作パネル48、画像形成手段60及び画像読取装置102が接続される。
制御手段15は、ROM(Read Only Memory)53、ワーク用のRAM(Random Access Memory)54及びCPU(Central Processing Unit;中央処理ユニット)55を有している。ROM53には当該複写機全体を制御するためのシステムプログラムデータや、ポリゴンミラー42Y等の回転速度を制御するデータが格納される。RAM54には、各種モード実行時の制御コマンド等を一時記憶するようになされる。
CPU55は電源がオンされると、ROM53からシステムプログラムデータを読み出してシステムを起動し、当該複写機全体を制御するようになされる。CPU55は、所定の用紙Pに色画像を形成する場合に、ポリゴンミラー42Y等の回転速度制御及び面位相制御によって周期が変動するインデックス信号と、固定周期を有する擬似インデックス信号とに基づいて用紙Pの所定の面における色作像制御を実行する。例えば、CPU55は、単一の擬似インデックス信号に基づいて用紙Pの表面から裏面への色作像処理における作像開始トリガ(VTOP)信号や、トレイ1からトレイ2へ給紙を切り換える際の色作像処理におけるVTOP信号を決定するようになされる。
操作パネル48は制御手段15に接続され、図示しないが、タッチパネルから構成される操作手段14と、液晶表示パネルから構成される表示手段18とを有している。操作パネル48にはGUI(Graphic User Interface)方式の入力手段が使用される。電源スイッチ等は、操作パネル48に設けられる。表示手段18は、例えば、操作手段14と連動して表示動作する。
操作パネル48は、画像形成条件や給紙トレイ20A〜20Cを選択する際に操作される。例えば、普通紙、再生紙、コート紙、OHT紙等の用紙Pの種類(紙種)を選択したり、当該用紙Pが収納されている給紙トレイ20A〜20Cを選択する際に操作手段14が操作され、画像形成条件が設定される。なお、操作パネル48で設定された画像形成条件や給紙トレイ選択情報等は、操作データD3となってCPU55に出力される。
上述の制御手段15は、操作手段14から出力される操作データD3または通信手段19を介して受信した情報に基づいて用紙Pの所定の面における色作像制御を実行する。例えば、制御手段15は、設定された用紙Pの種類又は設定された給紙トレイ20A〜20Cに対応して当該用紙Pの表裏の画像サイズ及び当該用紙Pの表裏の位置合わせ処理を実行する。
画像読取装置102は、制御手段15に接続され、図1に示した原稿30から画像を読み取ってデジタルのカラー用の画像データDin(R,G,Bの各色成分データ)を制御手段15に出力するようになされる。制御手段15では画像データDinを画像メモリ13に記憶するようになされる。画像処理手段16は、画像メモリ13から画像データDinを読み出し、R,G,Bの各色成分データをY色用の画像データDy,M色用の画像データDm,C色の画像データDc,BK色用の画像データDkに色変換処理をする。色変換処理後のY,M,C,K色用の画像データDy,Dm,Dc,Dkは、画像メモリ13又は図示しないY,M,C,K色用の画像メモリに記憶するようになされる。
通信手段19は、LAN等の通信回線に接続され、外部のコンピュータ等と通信処理する際に使用される。当該カラー複写機100をプリンタとして使用する場合に、そのプリント動作モード時に、通信手段19は外部のコンピュータからプリントデータDin’を受信するように使用される。なお、プリントデータDin’には、画像形成条件や給紙トレイ選択情報等も含まれている。給紙手段20は、給紙トレイ20A〜20Cを駆動するための、図示しないモータに接続され、給紙制御信号Sfに基づいてモータの回転を制御し、当該給紙トレイ20A、20B又は20Cから繰り出した用紙Pを画像形成系に搬送するように動作する。給紙制御信号Sfは、制御手段15から給紙手段20に供給される。
画像形成手段60は、Y,M,C,K色用の画像書込みユニット3Y,3M,3C,3Kを有しており、Y,M,C,K色用の画像メモリからY,M,C,K色用の画像データDy,Dm,Dc,Dkを入力し、Y,M,C,K色用のインデックス信号及び擬似インデックス信号に基づいて用紙Pの所定の面に画像を形成するように動作する。Y,M,C,K色用の画像データDy,Dm,Dc,Dkは、通信手段19を介して外部のコンピュータ等から受信したものでもよい。
また、制御手段15には信号作成手段の一例を構成する擬似インデックス作成回路12が接続されている。擬似インデックス作成回路12は、カラー画像形成時の基準信号である擬似インデックス信号を作成する。なお、スレーブインデックス信号(以下IDX信号という)がポリゴンミラー42Y等の回転速度制御及び面位相制御によって周期が変動するのに対し、擬似インデックス信号は、ポリゴンミラーの周期変動の影響は受けない信号であり、所定の周期に設定可能となっている。また、擬似インデックス信号は、IDX信号に対するマスタインデックス信号であって、以下でMST−IDX信号という。
IDX信号は各色毎に存在する。YIDX信号は、Y色用のポリゴンミラー42Yの回転速度及び面位相を制御して感光体ドラム1Yにレーザビームを走査するときの基準信号であり、ポリゴンミラー42Yを反射したレーザビームを検出することにより得られる信号である。MIDX信号は、M色用のポリゴンミラー42Mの回転速度及び面位相を制御して感光体ドラム1Mにレーザビームを走査するときの基準信号であり、ポリゴンミラー42Mを反射したレーザビームを検出することにより得られる信号である。CIDX信号は、C色用のポリゴンミラー42Cの回転速度及び面位相を制御して感光体ドラム1Cにレーザビームを走査するときの基準信号であり、ポリゴンミラー42Cを反射したレーザビームを検出することにより得られる信号である。KIDX信号は、K色用のポリゴンミラー42Kの回転速度及び面位相を制御して感光体ドラム1Mにレーザビームを走査するときの基準信号であり、ポリゴンミラー42Kを反射したレーザビームを検出することにより得られる信号である。
制御手段15は、1つのMST−IDX信号に基づいて用紙Pの表面から裏面への色作像処理における作像開始トリガ(VTOP)信号や、トレイ1からトレイ2へ給紙を切り換える際の色作像処理におけるVTOP信号を決定するようになされる。制御手段15は、擬似インデックス作成回路12により作成されたMST−IDX信号とIDX信号とに基づいて用紙Pの所定の面における色作像制御を実行する。これにより、例えば、用紙表裏面に色画像を形成する場合に、表面画像形成後に用紙Pが縮んでも、用紙Pの表面と裏面とで画像サイズを一致させることができる。また、トレイ1からトレイ2へ給紙を切り換えて色画像を形成する場合に、トレイ1の紙種とトレイ2の紙種とが異なっていても、異なる用紙において、画像サイズを一致させることができる。
擬似インデックス作成回路12には信号源の一例となる水晶発振器11が接続され、水晶発振器11は基準のクロック信号(以下CLK1信号という)を発生する。CLK1信号は、擬似インデックス作成回路12と、Y,M,C,K色用の画像書込みユニット3Y,3M,3C,3Kに各々出力される。
図3は、図2に示したY色用の画像書込みユニット3Y及びその周辺回路の構成例を示すブロック図である。図3に示すY色用の画像書込みユニット3Yは、水晶発振器11、擬似インデックス作成回路12及びCPU55に接続される。画像書込みユニット3Yは、例えば、水晶発振器31、画像CLK生成回路32、水平同期回路33、PWM信号生成回路34、レーザ(LD)駆動回路35、ポリゴンモータ36、モータ駆動回路37、インデックスセンサ38、ポリゴン駆動CLK生成回路39Y、タイミング発生器40及びY−VV(Valid)生成回路41Yから構成される。
擬似インデックス作成回路12は、Y色(全色共通)用のポリゴン駆動クロック信号(以下YP−CLK信号という)を作成するためのCLK1信号に基づいて擬似インデックス信号であるMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を作成するように動作する。CLK1信号は、水晶発振器11から擬似インデックス作成回路12及びポリゴン駆動CLK生成回路39Yに出力される。ここでYP−CLK(ポリゴン駆動クロック)信号の周期をTpとし、MST―IDX1信号およびMST−IDX2信号の周期をTiとし、自然数をn,mとしたとき、ポリゴン駆動クロック信号の1周期とMST−IDX1信号,MST−IDX2信号の1周期との関係をTp×n=Ti×m(但しn≦m)に設定される。この例で、擬似インデックス作成回路12は、水晶発振器11から得られるCLK1信号を上述の設定条件を満たすように信号処理してMST−IDX信号を作成する。
ポリゴン駆動CLK生成回路39Yは、CLK1信号を上述の設定条件を満たすように信号処理してYP−CLK信号を生成する。このように水晶発振器11を共通にして、実際に作成するYIDX信号の周期に対して確実に周期が一致し固定されたMST−IDX信号を作成できるようになる。
CPU55は、シーケンスプログラムに基づいて選択制御信号SS1をポリゴン駆動CLK生成回路39Yに出力する。選択制御信号SS1は、ポリゴンミラー42Y等の面位相制御の開始前に設定される。また、CPU55は、同様にして、シーケンスプログラムに基づいて選択制御信号SS2をタイミング信号発生器40に出力する。選択制御信号SS2は、裏面作像又はトレイ切換えを指示する制御コマンドに基づいて発生され、画像先端信号(以下VTOP信号という)が立ち上がる前に設定される。VTOP信号は、用紙Pの搬送タイミングと作像タイミングとを合わせるための信号である。
上述の選択制御信号SS1及びSS2は、ロー・レベル(以下「L」レベルという)で例えば表面又はトレイ1の選択を示し、ハイ・レベル(以下「H」レベルという)で裏面又はトレイ2等の選択を各々示している。このようにすると、Y色用のポリゴンモータ36に供給するYP−CLK信号の周波数を他のM,C,BK色用の画像形成ユニット10M,10C,10K毎に独立してCPU55で制御できるようになる。
水晶発振器31には画像CLK生成回路32が接続され、基準クロック信号(以下CLK2信号という)を発振して画像CLK生成回路32に出力する。画像CLK生成回路32は、CPU55より出力された周波数制御信号Sgに基づいてY色用画素クロック信号(以下G−CLK信号という)を生成して水平同期回路33に出力するように動作する。例えば、表面作像時のG−CLK信号の周波数f0に(L/L')・(W/W')を乗じた値が裏面作像時のY色用画素CLK周波数fとして設定される。
水平同期回路33は画像CLK生成回路32およびPWM信号生成回路34に接続され、YIDX信号に基づいて水平同期信号Shを検出してPWM信号生成回路34に出力する。YIDX信号は、Y色用のインデックスセンサ38から水平同期回路33へ出力される他に、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yに出力される。インデックスセンサ38は受光素子から構成される。
また、PWM信号生成回路34はY色用の画像メモリ83からY色用の画像データDyを入力し、この画像データDyをパルス幅変調してY色用のレーザ駆動信号SyをLD駆動回路35に出力する。上述のPWM信号生成回路34にはLD駆動回路35が接続される。LD駆動回路35には、図示しないレーザダイオードが接続される。LD駆動回路35は、レーザ駆動信号Syに基づいてレーザダイオードを駆動し、所定強度のY色用のレーザビームLYを発生し、ポリゴンミラー42Yに向けて輻射するようになされる。
上述の擬似インデックス作成回路12には、Y色用の作像開始タイミングを決定するためのタイミング信号発生器40が接続される。タイミング信号発生器40は、更に、CPU55に接続され、例えば、表面作像時に、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づいて、擬似インデックス作成回路12から出力されるMST−IDX信号を選択すると共に、そのMST−IDX1信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるY色用の作像開始タイミングを決定する。このY色用の作像開始タイミングの決定と共に、作像開始信号(以下STT信号という)がY−VV作成回路41Yに出力される。
Y−VV作成回路41Yは、タイミング信号発生器40から出力されるSTT信号に基づいてYIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるY色用の副走査有効領域信号(以下YVV信号という)を作成する。YVV信号は、Y色用の画像メモリ83等に出力される。
上述のPWM信号生成回路34には、Y色用の画像メモリ83が接続され、用紙表面及び用紙裏面の画像形成時に、YVV信号に基づいてY色用の画像データDyを読み出すようになされる。画像データDyは、画像処理手段16で図2に示した画像メモリ13からR,G,B色の画像データが読み出され、そのR,G,B色の画像データが色変換処理された、そのY,M,C,BK色の画像データのうちの1つである。
また、タイミング信号発生器40は、例えば、裏面作像開始直前に、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づいて、擬似インデックス作成回路12から出力されるMST−IDX信号を選択すると共に、MST−IDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面におけるY色用の作像開始タイミングを決定する。このY色用の作像開始タイミングの決定と共に、STT信号(作像開始信号)がY−VV作成回路41Yに出力される。
Y−VV作成回路41Yは、タイミング信号発生器40から出力されるSTT信号に基づいてYIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面におけるY色用のYVV信号を作成する。YVV信号は、Y色用の画像メモリ83等に出力される。
また、水晶発振器11、擬似インデックス作成回路12及びCPU55には、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yが接続され、YIDX信号、CLK1信号、MST−IDX信号、速度設定信号Sv、選択制御信号SS1に基づいてY色用のポリゴン駆動クロック信号(YP−CLK信号)を生成するように動作する。
速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1は、表裏面作像時、CPU55からポリゴン駆動CLK生成回路39Yへ出力される。YIDX信号は、インデックスセンサ38からポリゴン駆動CLK生成回路39Yへ出力される。CLK1信号は水晶発振器11からポリゴン駆動CLK生成回路39Yへ出力される。MST−IDX信号は、擬似インデックス生成回路12からポリゴン駆動CLK生成回路39Yへ出力される。ポリゴン駆動CLK生成回路39Yの内部構成例については、図4で説明をする。
ポリゴン駆動CLK生成回路39Yには、モータ駆動回路37が接続される。モータ駆動回路37はポリゴンモータ36に接続され、YP−CLK信号に基づいてポリゴンモータ36を駆動する。ポリゴンモータ36にはポリゴンミラー42Yが取り付けられ、ポリゴンモータ36の駆動力によって主走査方向に回転するように動作する。
上述のLD駆動回路36で図示しないダイオードから輻射されたレーザビームLYは、副走査方向に回転する感光体ドラム1Yに対して、ポリゴンミラー42Yが回転されることで主走査され、静電潜像が感光体ドラム1Yに書き込まれる。感光体ドラム1Yに書き込まれた静電潜像は、Y色用のトナー部材により現像される。感光体ドラム1Y上のY色トナー画像は、副走査方向に回転する中間転写ベルト6に転写される(一次転写)。
なお、他の色用の画像書込みユニット3M,3C,3Kについても同様な構成及び機能を有するので、その説明は省略する。この例で、水晶発振器31、画像CLK生成回路32、水平同期回路33、PWM信号生成回路34、ポリゴン駆動CLK生成回路39Y、タイミング発生器40及びY−VV生成回路41Yを画像書込みユニット3Yに含めて説明したが、これに限られることはなく、これらの回路要素を画像処理手段16あるいは制御手段15内に含めて構成してもよい。
その場合、タイミング発生器40の機能をCPU55に持たせ、用紙表面作像時、MST−IDX信号に基づいて画像先端信号VTOPを立ち上げ、このVTOP信号に基づいてMST−IDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面における最初のY色の作像開始タイミングを決定するようにしてもよい。ここで決定されたSTT信号(作像開始信号)に基づいてY色用のYIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるY色用のYVV信号を作成するように画像書込みユニット3Y等を制御する。
また、用紙裏面作像時、CPU55は、MST−IDX信号に基づいて画像先端信号VTOPを立ち上げ、このVTOP信号に基づいてMST−IDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面における最初のY色の作像開始タイミングを決定する。
CPU55は、決定された作像開始タイミングに基づいて各色用のYIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面におけるY色用のYVV信号を作成するように擬似インデックス作成回路12、画像書込みユニット3Y等の入出力を制御するようにしてもよい。
また、この例でCPU55は、YVV信号の作成制御とは別に、ポリゴンミラー42Y等の面位相制御をする際に、各色毎に、MST−IDX信号を選択した後、当該MST−IDX信号に基づいてポリゴンミラー42Y等の面位相制御を実行するようにしてもよい。
この例で、CPU55は、用紙表面の各色作像が終了した順に、YP−CLK信号の周波数を各色毎に制御してポリゴンミラー42Y等の回転速度を裏面用に設定し、その後、当該MST−IDX信号に対して面位相制御を実行する。このように制御すると、基準色のIDX信号に依存することなく、所定の周期に設定されたMST−IDX信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。
図4は、各色用の画像書込みユニット3Y,3M,3C,3Kにおけるポリゴン駆動CLK生成回路39Y,39M,39C,39K及びその周辺回路を抜き出した構成例を示すブロック図である。
図4に示す擬似インデックス作成回路12、ポリゴン駆動CLK生成回路39Y,39M,39C及び39Kは、CPU55に接続されると共に水晶発振器11に接続され、このCPU55にはY−VV生成回路41Y,41M,41C,41Kが接続される。
擬似インデックス作成回路12は、例えば、PLL&分周回路71及び擬似インデックス生成回路72から構成される。PLL&分周回路71は、水晶発振器11に接続され、当該発振器11から出力されるCLK1信号を速度設定信号Svに基づいて分周し、マスタ分周クロック信号(以下MST−CK信号という)を擬似インデックス生成回路72に出力するように動作する。擬似インデックス生成回路72は、PLL&分周回路71及びCPU55に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Svに基づいてMST−CK信号発生用の速度設定信号SvをPLL&分周回路71に出力してその発振制御をする。この発振制御によって、擬似インデックス生成回路72は、MST−CK信号に基づいて所定の周期のMST−IDX信号を生成するように動作する。
ポリゴン駆動CLK生成回路39Yは、Y−PLL&分周回路61及びY−ポリゴン位相制御回路62から構成される。Y−PLL&分周回路61は、Y−ポリゴン位相制御回路62から出力される速度設定信号Svyに基づいて、水晶発振器11から出力されるCLK1信号を分周し、分周クロック信号(以下Y−CK信号という)をY−ポリゴン位相制御回路62に出力するように動作する。
Y−ポリゴン位相制御回路62は、CPU55及びY−PLL&分周回路61に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1に基づくY−CK信号発生用の速度設定信号SvyをY−PLL&分周回路61に出力してその発振制御をする。例えば、CPU55は、表面作像から裏面作像に移行するとき、ROM53内のN個の分周データテーブルから速度移行用のデータを参照して速度設定信号SvをY−ポリゴン位相制御回路62に供給するように動作する。
また、CPU55は、画像書込みユニット3Yによる表面作像を終了したと判断すると、表面作像時のYP−CLK信号のポリゴン駆動CLK周波数にL/L'を乗じた値が、裏面作像時のYP−CLK信号のポリゴン駆動CLK周波数として設定され、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yに速度設定信号(周波数制御信号)Svが出力される。
Y−ポリゴン位相制御回路62は、インデックスセンサ38で検出されたYIDX信号の立ち上がりエッジと、選択制御信号SS1で選択される擬似インデックス信号(MST−IDX信号)の立ち上がりエッジの位相差を検出し、この位相差に基づいて当該YP−CLK信号の位相制御を行う。
これにより、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yでは、CPU55から出力された速度設定信号Svに従って、例えば、トレイ2から給紙される用紙作像用のYP−CLK信号が生成され、周波数と位相が調整されたYP−CLK信号を画像書込みユニット3Y内のポリゴンモータ36に出力するように動作する。
以下同様にして、ポリゴン駆動CLK生成回路39Mは、M−PLL&分周回路63及びM−ポリゴン位相制御回路64から構成される。M−PLL&分周回路63は、M−ポリゴン位相制御回路62から出力される速度設定信号Svmに基づいて、水晶発振器11から出力されるCLK1信号を分周し、分周クロック信号(以下M−CK信号という)をM−ポリゴン位相制御回路64に出力するように動作する。
M−ポリゴン位相制御回路64は、CPU55及びM−PLL&分周回路63に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1に基づくM−CK信号発生用の速度設定信号SvmをM−PLL&分周回路63に出力してその発振制御をする。例えば、CPU55は、表面作像から裏面作像に移行するとき、分周データテーブルを参照して速度設定信号SvをM−ポリゴン位相制御回路64に供給する。
M−ポリゴン位相制御回路64には、M−VV作成回路41Mが接続され、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づき、用紙表面の作像時や、トレイ切換え作像時等において、擬似インデックス作成回路12から出力されるMST−IDX信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX信号のパルス数をカウントしてM色用の作像開始信号STT−Mを生成する。更に、SST−M信号に基づいてMIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるM色用のMVV信号(M色用の副走査有効領域信号)を作成する。MVV信号は、図2に示した画像書込みユニット3Mで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及びM色用の画像メモリ等に出力される。MVV信号は、例えば、M色用の画像メモリから第1の画像データDmを読み出すときの読出し制御信号として使用される。
また、M−VV作成回路41Mは、用紙表面作像終了直前や、トレイ1からトレイ2に給紙を切り換える前に、CPU55から出力される選択制御信号SS2に基づいて、擬似インデックス作成回路12から出力されるMST−IDX信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX信号のパルス数をカウントしてM色用の作像開始信号STT−Mを生成する。更に、SST−M信号に基づいてMIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面又はトレイ2から給紙する用紙PにおけるM色用のMVV信号を作成する。MVV信号は、画像書込みユニット3Mで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及び図示しないM色用の画像メモリ等に出力される。MVV信号は、例えば、M色用の画像メモリから第2の画像データDmを読み出すときの読出し制御信号として使用される。
ポリゴン駆動CLK生成回路39Cは、C−PLL&分周回路65及びC−ポリゴン位相制御回路66から構成される。C−PLL&分周回路65は、C−ポリゴン位相制御回路62から出力される速度設定信号Svcに基づいて、水晶発振器11から出力されるCLK1信号を分周し、分周クロック信号(以下C−CK信号という)をC−ポリゴン位相制御回路66に出力するように動作する。
C−ポリゴン位相制御回路66は、CPU55及びC−PLL&分周回路65に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1に基づくC−CK信号発生用の速度設定信号SvcをC−PLL&分周回路65に出力してその発振制御をする。例えば、CPU55は、表面作像から裏面作像に移行するとき、分周データテーブルを参照して速度設定信号SvをC−PLL&分周回路65に供給する。また、CPU55は、トレイ1からトレイ2に給紙を切り換えるとき、分周データテーブルを参照して速度設定信号SvをC−PLL&分周回路65に供給する。
C−ポリゴン位相制御回路66には、C−VV作成回路41Cが接続され、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づき、用紙表面の作像時、擬似インデックス作成回路12から出力されるMST−IDX信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX信号のパルス数をカウントしてC色用の作像開始信号STT−Cを生成する。更に、SST−C信号に基づいてCIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて、例えば、用紙表面におけるC色用のCVV信号(C色用の副走査有効領域信号)を作成する。CVV信号は、図2に示した画像書込みユニット3Cで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及びC色用の画像メモリ等に出力される。CVV信号は、例えば、C色用の画像メモリから第1の画像データDcを読み出すときの読出し制御信号として使用される。
また、C−VV作成回路41Cは、用紙表面作像終了直前や、トレイ1からトレイ2に給紙を切り換える直前に、CPU55から出力される選択制御信号SS2に基づいて、擬似インデックス作成回路12から出力されるMST−IDX信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX信号のパルス数をカウントしてC色用の作像開始信号STT−Cを生成する。更に、SST−C信号に基づいてCIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面におけるC色用のCVV信号を作成する。CVV信号は、画像書込みユニット3Cで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及び図示しないC色用の画像メモリ等に出力される。CVV信号は、例えば、C色用の画像メモリから第2の画像データDcを読み出すときの読出し制御信号として使用される。
更に、ポリゴン駆動CLK生成回路39Kは、K−PLL&分周回路67及びK−ポリゴン位相制御回路68から構成される。K−PLL&分周回路67は、K−ポリゴン位相制御回路68から出力される速度設定信号Svkに基づいて、水晶発振器11から出力されるCLK1信号を分周し、分周クロック信号(以下K−CK信号という)をK−ポリゴン位相制御回路68に出力するように動作する。
K−ポリゴン位相制御回路68は、CPU55及びK−PLL&分周回路67に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1に基づくK−CK信号発生用の速度設定信号SvkをK−PLL&分周回路67に出力してその発振制御をする。例えば、CPU55は、表面作像から裏面作像に移行するとき、分周データテーブルを参照して速度設定信号SvをK−ポリゴン位相制御回路68に供給する。また、CPU55は、トレイ1からトレイ2に給紙を切り換えるとき、分周データテーブルを参照して速度設定信号SvをC−PLL&分周回路65に供給する。
K−ポリゴン位相制御回路68には、K−VV作成回路41Kが接続され、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づき、用紙表面の作像時、擬似インデックス作成回路12から出力されるMST−IDX信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX信号のパルス数をカウントしてBK色用の作像開始信号STT−Kを生成する。更に、SST−K信号に基づいてKIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるBK色用のKVV信号(BK色用の副走査有効領域信号)を作成する。KVV信号は、図2に示した画像書込みユニット3Kで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及びK色用の画像メモリ等に出力される。
また、K−VV作成回路41Kは、CPU55から出力される選択制御信号SS2に基づき、用紙表面作像終了直前や、トレイ1からトレイ2に給紙を切り換える直前に、擬似インデックス作成回路12から出力されるMST−IDX信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX信号のパルス数をカウントしてBK色用の作像開始信号STT−Kを生成する。更に、SST−K信号に基づいてKIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて、例えば、用紙裏面におけるBK色用のKVV信号を作成する。KVV信号は、画像書込みユニット3Kで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及び図示しないBK色用の画像メモリ等に出力される。
図5は、表裏面作像切り替え時のポリゴンモータ36の速度特性例を示すグラフである。
図5において、横軸は時間tであり、縦軸は、ポリゴンミラー42Y等の回転速度Vである。この例で、用紙表面作像時のポリゴンミラー42Y等の回転速度をV1とし、用紙裏面作像時のポリゴンミラー42Y等の回転速度をV2とする。回転速度V1とV2との関係はV2>V1に設定される。
従って、1枚目の用紙表面作像時からその用紙裏面作像に移行するとき(以下速度移行時という)に、例えば、徐々に回転速度を上昇するような速度制御が実行できる。図中、波線円で示した速度移行時の速度データは、ROM53に分周データテーブルとして格納され、この分周データテーブルが参照される。分周データテーブルはN種類準備され、図4に示したROM53等に格納される。分周データは、例えば、CPU55でデコードされて、速度設定信号Svとして、図4に示した各々のY−ポリゴン位相制御回路62,64,66,68に出力される。
また、1枚目の両面の作像が終了し、2枚目の用紙の両面を作像する場合であって、1枚目の用紙裏面作像時から2枚目の用紙表面作像に移行するときに、徐々に回転速度を降下するような速度制御がなされる。この場合の速度移行時の分周データも、ROM53に分周データテーブルとして格納され、この分周データテーブルが参照される。これにより、表裏面作像切り替え時に、ポリゴンミラー42Y等の回転速度を制御することができる。
図6は、表裏面作像切り替え時やトレイ切換え時におけるY−ポリゴン位相制御回路62等の位相制御例を示すタイムチャートである。図6において、横軸は時間tであり、縦軸は、ポリゴン駆動クロック信号(YP−CLK等)の振幅である。
この例で、通常の分周比をαとし、位相移行時の分周比を(α+β)として、YP−CLKの位相を反転する場合を想定する。βは定数であって、0<β≦1である。この場合、例えば、時刻t1で位相変更指示がなされると、YP−CLKの位相がβだけ遅延され、時刻t2でYP−CLKの波形立ち下がりと、YP−CLKの位相がβだけ遅延されたYP−CLK’の波形立ち上がりとが一致する。この結果、時刻t2を越えた移行は、分周比αの反転YP−CLK’を出力するようになされる。この例では、YP−CLKの位相を反転する場合について説明したが、位相0°〜180°の場合も、定数βを指定することで、YP−CLKの位相制御をすることができる。
この例で、表裏面作像切り替え時に、ポリゴンミラー42Y等の回転速度及び面位相制御をする際に、CPU55は、回転速度変更に対しては画像先端信号(VTOP信号)が立ち上がる前に、面位相制御に対しては面位相開始前に、画像書込みユニット3Y等に、表面作像か、あるいは、裏面作像かを指示することで、VTOP信号を検知した時点における表面作像又は裏面作像の設定に従って、MST−IDX信号を選択し、このMST−IDX信号のパルス数をカウントするようにタイミング信号発生回路40を制御する。
このように制御すると、所定の周期に設定されたMST−IDX信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。しかも、ポリゴンミラー42Y等の回転速度変更時及びその面位相変更時に発生するインデックス間隔の変動を受けることなく、高精度のカラーレジストが形成された状態で用紙Pの表裏面の作像精度向上を生産性良く実現できるようになる。
また、トレイ切換え時に、ポリゴンミラー42Y等の回転速度及び面位相制御をする際に、CPU55は、回転速度変更に対しては画像先端信号(VTOP信号)が立ち上がる前に、面位相制御に対しては面位相開始前に、画像書込みユニット3Y等に、トレイ1か、あるいは、トレイ2かを指示することで、VTOP信号を検知した時点におけるトレイ1又はトレイ2の設定に従って、MST−IDX信号を選択し、このMST−IDX信号のパルス数をカウントするようにタイミング信号発生回路40を制御する。
このように制御すると、所定の周期に設定されたMST−IDX信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。しかも、ポリゴンミラー42Y等の回転速度変更時及びその面位相変更時に発生するインデックス間隔の変動を受けることなく、トレイ切換え時、高精度のカラーレジストが形成された状態で、しかも、トレイ2から給紙された用紙Pの所定の面にカラー画像を形成すること、その作像精度向上と、更に、カラー画像形成処理を生産性良く実現できるようになる。
図7(A)〜(F)は、画像書込みユニット3Y等におけるポリゴン駆動CLK信号の位相変更例を示すタイムチャートである。この例は、図6に示した位相制御をY色用のYP−CLK信号に応用した例を示している。例えば、画像書込みユニット3Yにおいて、MST−IDX信号に対してCLK1信号より2クロックだけ遅れているYIDX信号でタイミング制御されるYP−CLK信号を、CLK1信号で2クロックだけ位相を進めてMST−IDX信号に同期したYIDX信号でタイミング制御される位相反転後のY’P−CLK信号に位相変更する場合である。
この例は、図7(A)に示すMST−IDX信号を基準としたとき、図3に示したような画像書込みユニット3Yにおいて、図7(B)に示すYIDX信号が、図7(D)に示すCLK1信号より2クロックだけ遅れている場合である。また、図7(C)に示すYP−CLK信号は、図7(B)に示すYIDX信号でタイミング制御される。このYIDX信号をCLK1信号で2クロックだけ位相を進めて、MST−IDX信号に同期させる。これにより、図7(E)に示すYIDX信号で位相反転後のY’P−CLK信号をタイミング制御できるようになる。
このように、MST−IDX信号により制御されるYIDX信号と、このYIDX信号により制御されるYP−CLK信号の周期がα:1(αは整数)の関係にあれば、MST−IDX信号により制御されるYIDX信号と、このYIDX信号により制御されるYP−CLK信号の位相関係は、一義的に決定されるので、上述した位相変更制御をすることができる。なお、YP−CLK信号等のポリゴン駆動CLK信号は、図7(D)に示したCLK1信号を分周して得たものである。
図8は、操作パネル48における基本設定画面P01の表示例を示すイメージ図である。図8に示す基本設定画面P01は、電源ON後、例えば、ウェイクアップ画面及びウォームアップ画面に続いて操作パネル48に表示される。基本設定画面P01は、例えば、メッセージエリアAR1及び出力ジョブ表示エリアAR2から構成される。メッセージエリアAR1には「コピー予約できます 空きJOBを押して下さい」等のメッセージが表示される。
出力ジョブ表示エリアAR2は、仕上がり表示エリアAR3、カラー/白黒選択表示エリアAR4、画像形成モードエリアAR5、用紙サイズ選択表示エリアAR6、倍率設定表示エリアAR7及び応用設定表示エリアAR8から構成される。カラー/白黒選択表示エリアAR4には、カラーモードが選択できるように、「単色カラー」、「白黒」、「フルカラー」及び「自動」のアイコンが表示されている。画像形成モードエリアAR5には、片/両面選択(RADF)アイコン、「両面→両面」アイコン、「両面→片面」アイコン、「片面→両面」アイコン「片面→片面」アイコンが表示される。この例では、「片面→片面」アイコンがデフォルト表示されている。
用紙サイズ選択表示エリアAR6には、例えば、「用紙サイズ選択」のアイコンキーK1が表示される。このアイコンK1を押下すると、例えば、「A3普通紙1」、「8.5×11普通紙1」、「A4再生紙1」及び「B4色紙1」等の各々のアイコンキーK2〜K5が表示される。倍率設定表示エリアAR7には、「倍率1.000」や、「自動」、「変倍」及び「等倍」が表示される。画面設定表示エリアAR7には「応用設定」アイコンが表示される。「応用設定」アイコンには、「画質調整」、「原稿設定」、「応用機能」、「自動画像回転解除」、「原稿読込み」等が表示される。ユーザは、紙種選択時等において、用紙サイズ選択表示エリアAR6の中から各種キーK1〜K5を選択できるようになされている。
図9は、紙種別制御テーブル例を示す表図である。図9に示す画像形成条件設定テーブルは、例えば、ROM53に格納される内容である。この制御テーブルには、普通紙、再生紙、コート紙、OHT紙等の紙種に応じて定着温度(℃)や転写電流(μA)、倍率等が設定項目として準備されている。
この例で、普通紙Aの定着温度は、表裏共に200℃に設定されるのに対して普通紙Bの定着温度は、表面が210℃に設定され、裏面が205℃に設定される。コート紙Aの定着温度は、表裏共に195℃に設定されるのに対して、コート紙Bの場合、定着温度は表裏共に185℃に設定される。OHT紙Aの場合、定着温度は表裏共に190℃に設定されるのに対して、コート紙Bの場合、定着温度は表裏共に185℃に設定される。
普通紙Aの転写電流は、表面が40μAに設定され、裏面が45μAに設定されるのに対して、普通紙Bの場合は、表面の転写電流が30μAに設定され、裏面の転写電流が35μAに設定される。
再生紙Aの定着温度は、表裏共に190℃に設定されるのに対して、再生紙Bの場合、表面の定着温度が190℃に設定され、裏面の定着温度が185℃に設定される。再生紙Aの転写電流は、表裏共に45μAに設定されるのに対して、再生紙Bの表裏共に転写電流が35μAに設定される。コート紙Aの転写電流は、表裏共に50μAに設定され、コート紙Bの場合、転写電流は表裏共に70μAに設定される。OHT紙Aの場合、表面の転写電流は60μAに設定され、裏面が65μAに設定されるのに対して、コート紙Bの場合、転写電流は表裏共に65μAに設定される。
普通紙Aの倍率は、表面が+0.3%に設定され、裏面が−0.5%に設定されるのに対して、普通紙Bの場合は、表面の倍率が+0.3%に設定され、裏面の倍率が−0.6%に各々設定される。再生紙Aの倍率は、表面が+0.4%に設定され、裏面が−0.6%に設定されるのに対して、再生紙Bの場合は、表面の倍率が+0.4%に設定され、裏面の倍率が−0.7%に各々設定される。
コート紙Aの倍率は、表面が+0.4%に設定され、裏面が−0.6%に設定され、コート紙Bの場合、倍率は表面が−0.4%に設定され、裏面が−0.9%に設定される。OHT紙Aの場合、表面の倍率は+0.3%に設定され、裏面が−0.5%に設定されるのに対して、コート紙Bの場合、倍率は表面が+0.3%に設定される。裏面が−0.5%に設定される。図2に示したCPU55によれば、紙種が設定されると、ROM53を参照し、紙種に応じて定着温度、転写電流及び倍率を変更するように画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kを制御するようになる。
図10は、トレイ選択画面P02のポップアップ表示例を示す図である。図10に示すトレイ選択画面P02は、図9に示した用紙サイズ選択表示エリアAR6で、「用紙サイズ選択」のアイコンキーK1を例えば、複数回押下することにより、用紙サイズ選択表示エリアAR6内の左部位にポップアップ表示される。このポップアップ表示例によれば、「トレイ1」、「トレイ2」、「トレイ3」、「トレイ4」及び「手差し」の各々のアイコンの他に、「キャンセル」、「OK」等のアイコンキーK11〜K17が表示される。
この例では、あるプリントジョブを予約する場合、「トレイ1」及び「トレイ2」から紙種の異なる用紙P1,P2を交互に給紙してその用紙P1,P2の両面に画像形成出力する画像形成モードが準備され、この画像形成モードに基づいて画像形成処理をするようになされる。このような場合に、「トレイ1」のアイコンキーK11を押下して「複写枚数」と「両面」を設定したり、「トレイ2」のアイコンキーK12を押下して「複写枚数」と「両面」を設定するような操作がなされる。ここにプログラムされたトレイ切換え情報は、画像データDinと共に画像メモリ13に記憶される。例えば、トレイ切換え情報は、プリントジョブ情報を構成するページヘッダに記述され、画像データDinに付加されて画像メモリ13に転送される。
上述の画像形成モードが設定された場合、画像形成システム10Y,10M,10C,10Kでは、「トレイ1」から給紙された用紙P1の表面に色画像形成され、続く、「トレイ2」から給紙された用紙P2の表面に色画像が形成され、次に、表面に色画像が形成された用紙P1の裏面に色画像が形成され、次に、表面に色画像が形成された用紙P2の裏面に色画像が形成される。これらの順序で用紙P1,P2に関して複写枚数を画像形成処理するようになされる。
続いて、第1の実施例に係るカラー複写機100の動作を説明する。図11(A)〜(M)は、作像開始タイミング改良方式の動作例(Y色基準)を示すタイムチャートである。
この実施例では、図4に示した擬似インデックス作成回路12から単一のMST−IDX信号が出力される場合であって、所定の周期(周波数)に固定されたMST−IDX信号を基準にしてY,M,C,BK色のポリゴンミラー42Y等の面位相制御を実行する場合を例に挙げる。この例では、図11(L)に示すMST−IDX信号をポリゴン位相調整時の基準インデックス信号として使用するようになされる。
また、Y,M,C,BK色のYVV,MVV,CVV,KVV開始タイミングに関しては、トレイ1表面作像用のVTOP信号の立ち上がり時刻から、トレイ1表面用設定値をトレイ2表面用設定値に書き換える時刻に至る期間TXにおいて、MST−IDX信号をカウントソースとして、そのパルス数をカウントすることにより決める場合を例に採る。なお、MST−IDX用の分周設定値に関しては、図示しないプリントスタートと共に図11(M)に示すトレイ1表面用設定値がRAM54等に格納される。その後は、トレイ1表面用設定値や、トレイ2表面用設定値、トレイ1裏面用設定値、トレイ2裏面用設定値が順次、セットされる。
この例で、MST−IDX信号の分周設定変更タイミングは、最終色(BK色)のKVV信号が立ち上がった後であって、かつ、第1作像色(Y)の位相変更開始前に決定される。また、トレイ1からの用紙P1の第1作像色(Y)の位相変更制御完了後に、トレイ2表面作像用のVTOP信号を検出できるように、用紙P2をトレイ2から画像形成系へ繰り出すような給紙制御が実行される。
[トレイ1表面の制御例]
図11(A)に示すトレイ1表面用のVTOP信号は、トレイ1から繰り出された用紙P1の先端が検出された時刻T11で立ち上がる。その後、図11(B)に示すYVV開始タイミングは、VTOP信号立ち上がり後、図示しないMST−IDXカウンタによって、MST−IDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のMST−IDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻T12で立ち上がる。その後、YVV開始タイミングは、MST−IDX信号の2個目のパルスカウント出力に同期した時刻T13で立ち下がる。
図11(C)に示すトレイ1表面用のYVV信号は、YVV開始タイミング発生後、図示しないYIDXカウンタによって、図11(D)に示したYIDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のYIDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻T14で立ち上がる。YVV信号の「H」レベル期間は、実際のYIDX信号のパルス数をカウントして決定される。このYVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙P1の表面にY色作像処理がなされる。このY色作像処理終了後に、Y色用のポリゴンミラー42Yの回転速度制御が実行される。回転速度制御時、YIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、回転速度制御後にMST−IDX信号に基づいてY色のポリゴンミラー42Yの面位相制御を実行する。
図11(E)に示すMVV開始タイミングは、図示しないMST−IDXカウンタによって、YVV開始タイミング発生後もMST−IDX信号のパルス数がカウントされ、この例では、そのMST−IDX信号の4個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち上がり、5個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち下がる。図11(F)に示すトレイ1表面用のMVV信号は、MVV開始タイミング発生後、図示しないMIDXカウンタによって、MIDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のMIDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻で立ち上がる。MVV信号の「H」レベル期間は、実際のMIDX信号のパルス数をカウントして決定される。このMVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙P1の表面にM色作像処理がなされる。このM色作像処理終了後に、M色用のポリゴンミラー42Mの回転速度制御が実行される。回転速度制御時、MIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、回転速度制御後にMST−IDX信号に基づいてM色のポリゴンミラー42Mの面位相制御を実行する。
図11(G)に示すCVV開始タイミングは、図示しないMST−IDXカウンタによって、YVV開始タイミング及びMVV開始タイミング発生後もMST−IDX信号のパルス数がカウントされ、この例では、そのMST−IDX信号の7個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち上がり、8個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち下がる。図11(H)に示すトレイ1表面用のCVV信号は、CVV開始タイミング発生後、図示しないCIDXカウンタによって、CIDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のCIDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻で立ち上がる。CVV信号の「H」レベル期間は、実際のCIDX信号のパルス数をカウントして決定される。このCVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙P1の表面にC色作像処理がなされる。このC色作像処理終了後に、C色用のポリゴンミラー42Cの回転速度制御が実行される。回転速度制御時、CIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、回転速度制御後にMST−IDX信号に基づいてC色のポリゴンミラー42Cの位相変更制御を実行する。
図11(I)に示すKVV開始タイミングは、図示しないMST−IDXカウンタによって、YVV開始タイミング、MVV開始タイミング及びCVV開始タイミング発生後もMST−IDX信号のパルス数がカウントされ、この例では、そのMST−IDX信号の10個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち上がり、11個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち下がる。図11(J)に示すトレイ1表面用のKVV信号は、KVV開始タイミング発生後、図示しないKIDXカウンタによって、図11(K)に示すKIDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のKIDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻で立ち上がる。KVV信号の「H」レベル期間は、実際のKIDX信号のパルス数をカウントして決定される。このKVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙P1の表面にBK色作像処理がなされる。
この例では、最終色(BK色)のKVV信号が立ち上がった後、時刻T15に、図11(M)に示すMST−IDX用の分周設定値がトレイ1表面用設定値からトレイ2表面用設定値へ書き換えられる。この設定値の切換えは、Y色用のポリゴンミラー42Yの回転速度制御が実行され、その位相変更制御前であって、図11(K)に示すKIDX信号に同期して立ち上がるKVV信号の立ち上がりをトリガにして実行される。
[トレイ2表面の制御例]
また、トレイ1からの用紙P1への表面のY色作像が完了して、Y色用のポリゴンミラー42Yの位相変更制御も完了した後に、CPU55の給紙制御によって、用紙P2がトレイ2から画像形成系へ繰り出される。トレイ2から繰り出された用紙P2の先端は、図11(A)に示す時刻T16で検出され、トレイ2表面用のVTOP信号が立ち上がる。
このVTOP信号の立ち上がり後、図示しないMST−IDXカウンタによって、MST−IDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のMST−IDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻T17で図11(B)に示すトレイ2表面用のYVV開始タイミング信号が立ち上がる。その後、YVV開始タイミング信号は、MST−IDX信号の2個目のパルスカウント出力に同期した時刻T18で立ち下がる。
図11(C)に示すトレイ2表面用のYVV信号は、YVV開始タイミング発生後、図示しないYIDXカウンタによって、図11(D)に示したYIDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のYIDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻T19で立ち上がる。この例では、トレイ2表面用のYVV信号が立ち上がった後に、BK色作像処理が終了し、その後、BK色用のポリゴンミラー42Kの回転速度制御が実行される。KIDX信号は、速度及び位相変更制御時、周波数が変動する。
図11(C)に示すトレイ2表面用のYVV信号は、YVV開始タイミング発生後、図示しないYIDXカウンタによって、図11(D)に示したYIDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のYIDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻T19で立ち上がる。YVV信号の「H」レベル期間は、実際のYIDX信号のパルス数をカウントして決定される。このYVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ2からの用紙P2の表面にY色作像処理がなされる。このY色作像処理終了後に、Y色用のポリゴンミラー42Yの回転速度制御が実行される。回転速度制御時、YIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、回転速度制御後にMST−IDX信号に基づいてY色のポリゴンミラー42Yの面位相制御を実行する。
同様にして、図11(E)に示すMVV開始タイミングは、図示しないMST−IDXカウンタによって、YVV開始タイミング発生後もMST−IDX信号のパルス数がカウントされ、この例では、そのMST−IDX信号の5個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち上がり、6個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち下がる。図11(F)に示すトレイ2表面用のMVV信号は、MVV開始タイミング発生後、図示しないMIDXカウンタによって、MIDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のMIDX信号のパルスカウント出力に同期したタイミングで立ち上がる。MVV信号の「H」レベル期間は、実際のMIDX信号のパルス数をカウントして決定される。このMVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ2からの用紙P2の表面にM色作像処理がなされる。このM色作像処理終了後に、M色用のポリゴンミラー42Mの回転速度制御が実行される。回転速度制御時、MIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、回転速度制御後にMST−IDX信号に基づいてM色のポリゴンミラー42M等の面位相制御を実行する。
図11(G)に示すCVV開始タイミングは、図示しないMST−IDXカウンタによって、YVV開始タイミング及びMVV開始タイミング発生後もMST−IDX信号のパルス数がカウントされ、この例では、そのMST−IDX信号の8個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち上がり、9個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち下がる。図11(H)に示すトレイ2表面用のCVV信号は、CVV開始タイミング発生後、図示しないCIDXカウンタによって、CIDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のCIDX信号のパルスカウント出力に同期したタイミングで立ち上がる。CVV信号の「H」レベル期間は、実際のCIDX信号のパルス数をカウントして決定される。このCVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ2からの用紙P2の表面にC色作像処理がなされる。このC色作像処理終了後に、C色用のポリゴンミラー42Cの回転速度制御が実行される。回転速度制御時、CIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、回転速度制御後にMST−IDX信号に基づいてC色のポリゴンミラー42Cの位相変更制御を実行する。
図11(I)に示すKVV開始タイミングは、図示しないMST−IDXカウンタによって、YVV開始タイミング、MVV開始タイミング及びCVV開始タイミング発生後もMST−IDX信号のパルス数がカウントされ、この例では、そのMST−IDX信号の11個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち上がり、12個目のパルスカウント出力に同期した時刻に立ち下がる。図11(J)に示すトレイ2表面用のKVV信号は、Y色用のポリゴンミラー42Yの位相変更開始前であって、図11(K)に示すKIDX信号に同期した時刻T20で立ち上がる(BK色基準)。KVV信号の「H」レベル期間は、実際のKIDX信号のパルス数をカウントして決定される。このKVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ2からの用紙P2の表面にBK色作像処理がなされる。この例では、用紙P2の表面最終色(BK色)のKVV信号が立ち上がった後、時刻T20に、図11(M)に示すMST−IDX用の分周設定値がトレイ2表面用設定値からトレイ1表面用設定値へ書き換えられる。
[トレイ1裏面の制御例]
また、トレイ2からの用紙P2への表面のY色作像が完了し、かつ、Y色用のポリゴンミラー42Yの位相変更制御も完了した後に、CPU55の反転給紙制御によって、先のトレイ1から給紙された用紙P1が反転されて画像形成系へ搬送され、裏面の作像処理に向かう。反転給紙路を経由した用紙P1の先端は、図11(A)に示す時刻T111で検出され、トレイ1裏面用のVTOP信号が立ち上がる。
このVTOP信号の立ち上がり後、図示しないMST−IDXカウンタによって、MST−IDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のMST−IDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻T112で図11(B)に示すトレイ1裏面用のYVV開始タイミング信号が立ち上がる。その後、YVV開始タイミング信号は、MST−IDX信号の2個目のパルスカウント出力に同期した時刻T113で立ち下がる。
図11(C)に示すトレイ1裏面用のYVV信号は、YVV開始タイミング発生後、図示しないYIDXカウンタによって、図11(D)に示したYIDX信号のパルス数がカウントされ、その最初のYIDX信号のパルスカウント出力に同期した時刻T114で立ち上がる。この例では、トレイ1裏面用のYVV信号が立ち上がった後であっても、まだ、BK色作像処理が継続され、そのBK色作像処理後に、BK色用のポリゴンミラー42Kの回転速度制御が実行される。KIDX信号は、速度及び位相変更制御時、周波数が変動する。
トレイ1裏面用のYVV信号の「H」レベル期間は、実際のYIDX信号のパルス数をカウントして決定される。このYVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙P1の裏面にY色作像処理がなされる。このY色作像処理終了後に、Y色用のポリゴンミラー42Yの回転速度制御が実行される。回転速度制御時、YIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、回転速度制御後にMST−IDX信号に基づいてY色のポリゴンミラー42Yの面位相制御を実行する。
なお、用紙P1裏面へのM,C,BK色の作像処理及び、当該複写機内の反転搬送路27Bに存在している4ページ目の用紙P2裏面へのY,M,C,BK色の作像処理については、用紙P1表面へのY,M,C,BK色の作像処理及び、用紙P2表面へのY,M,C,BK色の作像処理と同様であるのでその説明を省略する。
このように、第1の実施例に係るカラー複写機100によれば、所定の用紙に色画像を形成する場合に、擬似インデックス作成回路12は、感光体ドラム1Y〜1Kに光ビームを走査するときの基準信号であって、ポリゴンミラー42Y等の回転速度制御及び面位相制御によって周期が変動するIDX信号に対して所定の周期に設定されたMST−IDX信号を作成する。これを前提にして、CPU55は、IDX信号と擬似インデックス作成回路12により作成されたMST−IDX信号とに基づいてトレイ1の用紙1の表面の色作像処理からトレイ2の用紙P2の表面への色作像制御及び、トレイ1の用紙1の裏面の色作像処理からトレイ2の用紙P2の裏面への色作像制御を実行する。
従って、所定の周期に設定されたMST−IDX信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。
この結果、従来例のようなPLLロック待ち時間の影響を除くことができる他、当該用紙P1等の最終の色作像処理の終了を待つことなく、次の用紙P2の色作像処理を開始できるので、生産性を落とさずに色作像処理を実現できるようになる。換言すると、このようなトレイ切換え時の作像動作例においては、トレイ1からの用紙P1への作像処理が全て終了する前に、トレイ2から繰り出された用紙P2へのY色作像処理を開始できるというメリットと、トレイ2からの用紙P2への表面の作像処理が全て終了する前に、トレイ1から繰り出された用紙P1への裏面のY色作像処理を開始できるというメリットがある。この分だけ、従来方式に比べて画像形成処理の高速化を図ることができる。
図12は、第2の実施例に係るカラー複写機200の制御系の構成例を示すブロック図である。
図12に示すカラー複写機200は、二以上の擬似主走査基準信号に基づいて用紙Pの所定の面における色作像制御を実行する。カラー複写機200には、擬似インデックス作成回路12’、画像メモリ13、制御手段15、画像処理手段16、通信手段19、給紙手段20、操作パネル48、画像形成手段60及び画像読取装置102が備えられ、これらは制御手段15に接続される。
擬似インデックス作成回路12’は、カラー画像形成時の基準信号であって、ポリゴンミラー42Y等の回転速度変更時及び面位相制御時に周期が変動するインデックス信号(スレーブインデックス信号;以下IDX信号という)に対して、所定の周期が任意に設定可能な第1及び第2の擬似インデックス信号を作成するようになされる。以下で第1の擬似インデックス信号(第1のマスタインデックス信号)をMST−IDX1信号といい、第2の擬似インデックス信号(第2のマスタインデックス信号)をMST−IDX2信号という。
この例で、擬似インデックス作成回路12’は、例えば、第1の周期を有した第1のMST−IDX1信号と、第1の周期よりも短い第2の周期を有した第2のMST−IDX2信号とを作成する。このMST−IDX2信号を使用して用紙裏面の作像をするようにすると、表面画像形成後に用紙Pが縮んでも、用紙Pの表面と裏面とで画像サイズを一致させることができる。
制御手段15は、ROM53,RAM54及びCPU55を有している。この例で、擬似インデックス作成回路12’が、MST−IDX1及びMST−IDX2信号を作成する場合であって、CPU55は、MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号に基づいて用紙P1の他方の面、あるいは、次の用紙P2の一方の面における作像開始タイミングを決定する。例えば、CPU55は、MST−IDX1及びMST−IDX2信号と、用紙Pの先端検出とに基づいて用紙P1の裏面における作像開始トリガ(VTOP)信号や、次ページの用紙P2の表面における作像開始トリガ(VTOP)信号を立ち上げるようになされる。
CPU55は、所定の用紙Pの両面に画像を形成する場合に、MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を交互に選択して当該MST−IDX1信号又はMST−IDX2信号とIDX信号とに基づいて用紙Pの所定の面における色作像制御を実行する。例えば、CPU55は、画像書込みユニット3Y,3M,3C,3Kにおける画像形成処理をする際に、MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を交互に選択し、その後、用紙Pの先端を当該MST−IDX1信号又はMST−IDX2信号に基づいて検出することにより、VTOP(作像開始トリガ)信号を発生する。
この例で、擬似インデックス作成回路12’には水晶発振器11が接続され、基準のクロック信号(以下CLK1信号という)を発生する。CLK1信号は、擬似インデックス作成回路12’と、Y,M,C,K色用の画像書込みユニット3Y,3M,3C,3Kに各々出力される。なお、第1の実施例で説明した同じ名称及び同じ符号のものは、同じ機能を有するためのその説明を省略する。
図13は、図12から抽出したY色用の画像書込みユニット3Y及びその周辺回路の構成例を示すブロック図である。図13に示すY色用の画像書込みユニット3Yは、水晶発振器11、擬似インデックス作成回路12’及びCPU55に接続される。
擬似インデックス作成回路12’は、Y色用のポリゴン駆動クロック信号(以下YP−CLK信号という)を作成するためのCLK1信号に基づいてMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を作成するように動作する。CLK1信号は、水晶発振器11から擬似インデックス作成回路12’及びポリゴン駆動CLK生成回路39Yに出力される。この例でも、ポリゴン駆動クロック信号の1周期とMST−IDX1信号,MST−IDX2信号の1周期との関係をTp×n=Ti×m(但しn≦m)に設定される。擬似インデックス作成回路12’は、水晶発振器11から得られるCLK1信号を上述の設定条件を満たすように信号処理してMST−IDX1信号,MST−IDX2信号を作成する。
ポリゴン駆動CLK生成回路39Yは、CLK1信号を上述の設定条件を満たすように信号処理してYP−CLK信号を生成する。このように水晶発振器11を共通にして、実際に作成するYIDX信号の周期に対して確実に周期が一致するMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を作成できるようになる。
このような擬似インデックス作成回路12’には、CPU55が接続され、シーケンスプログラムに基づいて選択制御信号SS1をポリゴン駆動CLK生成回路39Yに出力する。選択制御信号SS1は、ポリゴンミラー42Y等の面位相制御の開始前に設定される。また、CPU55は、同様にして、シーケンスプログラムに基づいて選択制御信号SS2をYVV作成回路41Yに出力する。選択制御信号SS2は、裏面作像を指示する画像先端信号(以下VTOP信号という)が立ち上がる前に設定される。VTOP信号は、用紙Pの搬送タイミングと作像タイミングとを合わせるための信号である。
上述の選択制御信号SS1及びSS2は、ロー・レベル(以下「L」レベルという)で第1の選択を示し、ハイ・レベル(以下「H」レベルという)で裏面用選択を各々示している。このようにすると、Y色用のポリゴンモータ36に供給するYP−CLK信号の周波数を他のM,C,BK色用の画像形成ユニット10M,10C,10K毎に独立してCPU55で制御できるようになる。
画像書込みユニット3Yは、例えば、水晶発振器31、画像CLK生成回路32、水平同期回路33、PWM信号生成回路34、レーザ(LD)駆動回路35、ポリゴンモータ36、モータ駆動回路37、インデックスセンサ38、ポリゴン駆動CLK生成回路39Y、タイミング発生器40及びY−VV(Valid)生成回路41Yから構成される。なお、第1の実施例で説明した同じ名称及び同じ符号のものは、同じ機能を有するためのその説明を省略する。
擬似インデックス作成回路12’には、Y色用の作像開始タイミングを決定するためのタイミング信号発生器40が接続される。タイミング信号発生器40は、更に、CPU55に接続され、例えば、表面作像時に、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づいて、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX1信号を選択すると共に、そのMST−IDX1信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるY色用の作像開始タイミングを決定する。このY色用の作像開始タイミングの決定と共に、作像開始信号(以下STT信号という)がY−VV作成回路41Yに出力される。
Y−VV作成回路41Yは、タイミング信号発生器40から出力されるSTT信号に基づいてYIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面又は用紙裏面におけるY色用の副走査有効領域信号(以下YVV信号という)を作成する。YVV信号は、Y色用の画像メモリ83等に出力される。
タイミング信号発生器40は、裏面作像開始直前に、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づいて、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX2信号を選択すると共に、MST−IDX2信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面におけるY色用の作像開始タイミングを決定する。このY色用の作像開始タイミングの決定と共に、STT信号(作像開始信号)がY−VV作成回路41Yに出力される。
また、水晶発振器11、擬似インデックス作成回路12’及びCPU55には、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yが接続され、YIDX信号、CLK1信号、MST−IDX1信号、MST−IDX2信号、速度設定信号Sv、選択制御信号SS1に基づいてY色用のポリゴン駆動クロック信号(YP−CLK信号)を生成するように動作する。
速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1は、表裏面作像時、CPU55からポリゴン駆動CLK生成回路39Yへ出力される。YIDX信号は、インデックスセンサ38からポリゴン駆動CLK生成回路39Yへ出力される。CLK1信号は水晶発振器11からポリゴン駆動CLK生成回路39Yへ出力される。MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号は、擬似インデックス生成回路12’からポリゴン駆動CLK生成回路39Yへ出力される。ポリゴン駆動CLK生成回路39Yの内部構成例については、図14で説明をする。
なお、他の色用の画像書込みユニット3M,3C,3Kについても同様な構成及び機能を有するので、その説明は省略する。この例で、水晶発振器31、画像CLK生成回路32、水平同期回路33、PWM信号生成回路34、ポリゴン駆動CLK生成回路39Y、タイミング発生器40及びY−VV生成回路41Yを画像書込みユニット3Yに含めて説明したが、これに限られることはなく、これらの回路要素を画像処理手段16あるいは制御手段15内に含めて構成してもよい。
その場合、タイミング発生器40の機能をCPU55に持たせ、用紙表面作像時、MST−IDX1信号に基づいて画像先端信号VTOPを立ち上げ、このVTOP信号に基づいてMST−IDX1信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面における最初のY色の作像開始タイミングを決定するようにしてもよい。ここで決定されたSTT信号(作像開始信号)に基づいてY色用のYIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるY色用のYVV信号を作成するように画像書込みユニット3Y等を制御する。
また、用紙裏面作像時、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいて画像先端信号VTOPを立ち上げ、このVTOP信号に基づいてMST−IDX2信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面における最初のY色の作像開始タイミングを決定する。
CPU55は、決定された作像開始タイミングに基づいて各色用のYIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面におけるY色用のYVV信号を作成するように擬似インデックス作成回路12’、画像書込みユニット3Y等の入出力を制御するようにしてもよい。
また、この例でCPU55は、YVV信号の作成制御とは別に、ポリゴンミラー42Y等を面位相制御する際に、各色毎に、MST−IDX1信号又はMST−IDX2信号のうちいずれか1つを選択した後、当該MST−IDX1信号又はMST−IDX2信号に基づいてポリゴンミラー42Y等の面位相制御を実行するようにしてもよい。
この例で、CPU55は、用紙表面の各色作像が終了した順に、YP−CLK信号の周波数を各色毎に制御してポリゴンミラー42Y等の回転速度を裏面用に変換し、その後、MST−IDX2信号に対して位相制御を実行する。このように制御すると、所定の周期に設定されたMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。
図14は、各色用の画像書込みユニット3Y,3M,3C,3Kにけるポリゴン駆動CLK生成回路39Y,39M,39C,39K及びその周辺回路を抜き出した構成例を示すブロック図である。
図14に示す擬似インデックス作成回路12’、ポリゴン駆動CLK生成回路39Y,39M,39C及び39Kは、CPU55に接続されると共に水晶発振器11に接続され、このCPU55にはY−VV生成回路41Y,41M,41C,41Kが接続される。
擬似インデックス作成回路12’は、例えば、PLL&分周回路71及び第1の擬似インデックス生成回路72と、PLL&分周回路73及び第2の擬似インデックス生成回路74から構成される。
PLL&分周回路71は、水晶発振器11に接続され、当該発振器11から出力されるCLK1信号を速度設定信号Sv1に基づいて分周し、マスタ分周クロック信号(以下MST−CK1信号という)を擬似インデックス生成回路72に出力するように動作する。擬似インデックス生成回路72は、PLL&分周回路71及びCPU55に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Svに基づいてMST−CK1信号発生用の速度設定信号Sv1をPLL&分周回路71に出力してその発振制御をする。この発振制御によって、擬似インデックス生成回路72は、MST−CK1信号に基づいて第1の周期のMST−IDX1信号を生成するように動作する。
PLL&分周回路73も、水晶発振器11に接続され、当該発振器11から出力されるCLK1信号を速度設定信号Sv2に基づいて分周し、マスタ分周クロック信号(以下MST−CK2信号という)を擬似インデックス生成回路74に出力するように動作する。擬似インデックス生成回路74は、PLL&分周回路73及びCPU55に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Svに基づくMST−CK2信号発生用の速度設定信号Sv2をPLL&分周回路73に出力してその発振制御をする。この発振制御によって、擬似インデックス生成回路74は、MST−CK2信号に基づいて第2の周期のMST−IDX2信号を生成するように動作する。
ポリゴン駆動CLK生成回路39Yは、Y−PLL&分周回路61及びY−ポリゴン位相制御回路62から構成される。Y−PLL&分周回路61は、Y−ポリゴン位相制御回路62から出力される速度設定信号Svyに基づいて、水晶発振器11から出力されるCLK1信号を分周し、分周クロック信号(以下Y−CK信号という)をY−ポリゴン位相制御回路62に出力するように動作する。
Y−ポリゴン位相制御回路62は、CPU55及びY−PLL&分周回路61に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1に基づくY−CK信号発生用の速度設定信号SvyをY−PLL&分周回路61に出力してその発振制御をする。例えば、CPU55は、表面作像から裏面作像に移行するとき、ROM53内のN個の分周データテーブルから速度移行用のデータを参照して速度設定信号SvをY−ポリゴン位相制御回路62に供給するように動作する。
また、CPU55は、画像書込みユニット3Yによる表面作像を終了したと判断すると、表面作像時のYP−CLK信号のポリゴン駆動CLK周波数にL/L'を乗じた値が、裏面作像時のYP−CLK信号のポリゴン駆動CLK周波数として設定され、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yに速度設定信号(周波数制御信号)Svが出力される。
Y−ポリゴン位相制御回路62は、インデックスセンサ38で検出されたYIDX信号の立ち上がりエッジと、選択制御信号SS1で選択されるMST−IDX1又はMST−IDX2の何れかの立ち上がりエッジとに基づいてその位相差を検出し、この位相差に基づいて当該YP−CLK信号の位相制御を行う。
これにより、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yでは、CPU55から出力された速度設定信号Svに従って、例えば、裏面作像用のYP−CLK信号が生成され、周波数と位相が調整されたYP−CLK信号を画像書込みユニット3Y内のポリゴンモータ36に出力するように動作する。
以下、同様にして、ポリゴン駆動CLK生成回路39Mは、M−PLL&分周回路63及びM−ポリゴン位相制御回路64から構成される。M−PLL&分周回路63は、M−ポリゴン位相制御回路62から出力される速度設定信号Svmに基づいて、水晶発振器11から出力されるCLK1信号を分周し、分周クロック信号(以下M−CK信号という)をM−ポリゴン位相制御回路64に出力するように動作する。
M−ポリゴン位相制御回路64は、CPU55及びM−PLL&分周回路63に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1に基づくM−CK信号発生用の速度設定信号SvmをM−PLL&分周回路63に出力してその発振制御をする。例えば、CPU55は、表面作像から裏面作像に移行するとき、分周データテーブルを参照して速度設定信号SvをM−ポリゴン位相制御回路64に供給する。
M−ポリゴン位相制御回路64には、M−VV作成回路41Mが接続され、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づき、用紙表面の作像時、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX1信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX1信号のパルス数をカウントしてM色用の作像開始信号STT−Mを生成する。
更に、SST−M信号に基づいてMIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるM色用のMVV信号(M色用の副走査有効領域信号)を作成する。MVV信号は、図12に示した画像書込みユニット3Mで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及びM色用の画像メモリ等に出力される。MVV信号は、例えば、M色用の画像メモリから第1の画像データDmを読み出すときの読出し制御信号として使用される。
また、M−VV作成回路41Mは、用紙表面作像終了直前に、CPU55から出力される選択制御信号SS2に基づいて、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX2信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX2信号のパルス数をカウントしてM色用の作像開始信号STT−Mを生成する。
更に、SST−M信号に基づいてMIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面におけるM色用のMVV信号を作成する。MVV信号は、画像書込みユニット3Mで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及び図示しないM色用の画像メモリ等に出力される。MVV信号は、例えば、M色用の画像メモリから第2の画像データDmを読み出すときの読出し制御信号として使用される。
ポリゴン駆動CLK生成回路39Cは、C−PLL&分周回路65及びC−ポリゴン位相制御回路66から構成される。C−PLL&分周回路65は、C−ポリゴン位相制御回路62から出力される速度設定信号Svcに基づいて、水晶発振器11から出力されるCLK1信号を分周し、分周クロック信号(以下C−CK信号という)をC−ポリゴン位相制御回路66に出力するように動作する。
C−ポリゴン位相制御回路66は、CPU55及びC−PLL&分周回路65に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1に基づくC−CK信号発生用の速度設定信号SvcをC−PLL&分周回路65に出力してその発振制御をする。例えば、CPU55は、表面作像から裏面作像に移行するとき、分周データテーブルを参照して速度設定信号SvをC−PLL&分周回路65に供給する。
C−ポリゴン位相制御回路66には、C−VV作成回路41Cが接続され、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づき、用紙表面の作像時、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX1信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX1信号のパルス数をカウントしてC色用の作像開始信号STT−Cを生成する。
更に、SST−C信号に基づいてCIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるC色用のCVV信号(C色用の副走査有効領域信号)を作成する。CVV信号は、図12に示した画像書込みユニット3Cで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及びC色用の画像メモリ等に出力される。CVV信号は、例えば、C色用の画像メモリから第1の画像データDcを読み出すときの読出し制御信号として使用される。
また、C−VV作成回路41Cは、用紙表面作像終了直前に、CPU55から出力される選択制御信号SS2に基づいて、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX2信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX2信号のパルス数をカウントしてC色用の作像開始信号STT−Cを生成する。
更に、SST−C信号に基づいてCIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面におけるC色用のCVV信号を作成する。CVV信号は、画像書込みユニット3Cで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及び図示しないC色用の画像メモリ等に出力される。CVV信号は、例えば、C色用の画像メモリから第2の画像データDcを読み出すときの読出し制御信号として使用される。
更に、ポリゴン駆動CLK生成回路39Kは、K−PLL&分周回路67及びK−ポリゴン位相制御回路68から構成される。K−PLL&分周回路67は、K−ポリゴン位相制御回路68から出力される速度設定信号Svkに基づいて、水晶発振器11から出力されるCLK1信号を分周し、分周クロック信号(以下K−CK信号という)をK−ポリゴン位相制御回路68に出力するように動作する。
K−ポリゴン位相制御回路68は、CPU55及びK−PLL&分周回路67に接続され、CPU55から出力される速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1に基づくK−CK信号発生用の速度設定信号SvkをK−PLL&分周回路67に出力してその発振制御をする。例えば、CPU55は、表面作像から裏面作像に移行するとき、分周データテーブルを参照して速度設定信号SvをK−ポリゴン位相制御回路68に供給する。
K−ポリゴン位相制御回路66には、K−VV作成回路41Kが接続され、CPU55から出力されるVTOP信号及び選択制御信号SS2に基づき、用紙表面の作像時、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX1信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX1信号のパルス数をカウントしてBK色用の作像開始信号STT−Kを生成する。
更に、SST−K信号に基づいてKIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるBK色用のKVV信号(BK色用の副走査有効領域信号)を作成する。KVV信号は、図12に示した画像書込みユニット3Kで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及びK色用の画像メモリ等に出力される。
また、K−VV作成回路41Kは、CPU55から出力される選択制御信号SS2に基づき、用紙表面作像終了直前に、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX2信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてMST−IDX2信号のパルス数をカウントしてBK色用の作像開始信号STT−Kを生成する。
更に、SST−K信号に基づいてKIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面におけるBK色用のKVV信号を作成する。KVV信号は、画像書込みユニット3Kで図示しないLD駆動回路、モータ駆動回路及び図示しないBK色用の画像メモリ等に出力される。
続いて、カラー複写機200の動作例について説明する。図15(A)〜図15(O)は、カラー複写機200の表裏作像切り替え時の動作例を示すタイムチャートである。
この実施例では、表裏面作像切り替え時に、YIDX信号や、MIDX信号、CIDX信号、KIDX信号(スレーブインデックス信号)等の周期変動を伴う各色のポリゴンミラー42Y等の回転速度制御及び面位相制御に独立して、MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号に基づいて用紙Pの裏面における作像開始タイミングを決定すると共、用紙表面の最終のBK色の作像期間に次ページ作像処理に着手して、用紙裏面の最初のY色の作像開始タイミングを設定するようになされる。
このように制御すると、所定の周期に設定されたMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。
図15(O)において、T1はMST−IDX1信号をカウントソースとして、表面作像時のYVV信号、MVV信号及びCVV信号の開始タイミングを決める期間を示している。なお、表面作像時のYVV信号、MVV信号及びCVV信号の各々の副走査有効領域幅(VV幅)は、インデックスセンサ38から得られる実際のYIDX信号、MIDX信号及びCIDX信号等を使用して決定する。ポリゴンミラー42Y等の面位相制御時の基準IDX信号には、MST−IDX1信号又はMST−IDX2信号を例えば、交互に使用するようになされる。
また、図15(O)において、T2はCPU55によって選択された、MST−IDX2信号をカウントソースとして、裏面作像時のYVV信号、MVV信号及びCVV信号の開始タイミングを決める期間を示している。なお、裏面作像時のYVV信号、MVV信号及びCVV信号の各々の副走査有効領域幅(VV幅)は、インデックスセンサ38から得られる実際のYIDX信号、MIDX信号及びCIDX信号等を使用して決定する。ポリゴンミラー42Y等の面位相制御時の基準IDX信号には、MST−IDX2信号を使用する。
この例では、中間転写ベルト6に作像されたカラートナー像は、BK色,C色,M色及びY色の順に副走査方向に搬送される。従って、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kでは、Y色,M色,C色及びBK色の順に作像される。各々の画像書込みユニット3Y,3M,3C,3Kでは、擬似的なMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を基準にして位相制御を実行する。
表面作像時のY色用のSTT信号(作像開始信号)は、MST−IDX1信号でラッチしたものを画像書込みユニット3YのY−VV作成回路41Yに入力し、これをカウントすることでYVV信号の開始タイミングを決定する。このY色用のSTT信号(作像開始信号)を基準にして、画像書込みユニット3YのYIDX信号をカウントしてYVV信号を作成する。以下、表面作像時、表裏面切り替え時及び裏面作像時の3つに分けて説明をする。
[表面作像時]
これらを動作条件にして、図15(N)に示す時刻t1において、MST−IDX1信号に同期して、図15(A)で表面作像を示すVTOP信号(画像先端信号)が立ち上がり、そのVTOP信号がCPU55から各々の色用のタイミング信号発生器40、Y−VV生成回路41Y、Y−VV生成回路41M、C−VV生成回路41C、K−VV生成回路41Kへ各々出力される。
その後、タイミング信号発生器40では図15(N)に示したMST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、時刻t2で図15(D)に示すY色用のSTT信号(以下SST−Y信号という)が立ち上がる。このSTT−Y信号は、Y色用の画像形成ユニット10Yの表面作像開始を指示する作像開始信号である。このSTT−Y信号が時刻t3で立ち下がり、更に、Y−VV生成回路41Yで、STT−Y信号に基づいてMST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、Y−VV生成回路41Yは、時刻t4でYVV信号を立ち上げる。
例えば、Y−VV作成回路41Yでは、CPU55から出力されるVTOP信号及び「L」レベルの選択制御信号SS2に基づき、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX1信号を選択すると共に、VTOP信号に基づいてYIDX信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙表面におけるY色用のYVV信号(Y色用の副走査有効領域信号)を作成する。
図15(E)に示すYVV信号は、Y色用の画像メモリ83等に出力される。このとき、図13に示した水平同期回路33は、YIDX信号に基づいて水平同期信号Shを検出してPWM信号生成回路34に出力するように動作する。図15(F)に示すYIDX信号は、Y色用のインデックスセンサ38から水平同期回路33へ出力される他に、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yに出力される。
PWM信号生成回路34は、水平同期信号Sh及びY色用の画像データDyを入力し、画像データDyをパルス幅変調してY色用のレーザ駆動信号SyをLD駆動回路35に出力するように動作する。LD駆動回路35は、レーザ駆動信号Syに基づいてレーザダイオードを駆動し、所定強度のY色用のレーザビームLYを発生し、ポリゴンミラー42Yに向けて輻射するようになされる。
また、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yは、YIDX信号、CLK1信号、MST−IDX1信号、MST−IDX2信号、速度設定信号Sv、「L」レベルの選択制御信号SS1に基づいてYP−CLK信号を生成する。例えば、図14に示したポリゴン駆動CLK生成回路39Yでは、Y−ポリゴン位相制御回路62は、CPU55から出力される速度設定信号Sv及び「L」レベルの選択制御信号SS1を入力し、速度設定信号Sv及び選択制御信号SS1に基づいてY−PLL&分周回路61の発振制御をする。PLL&分周回路61は、Y−ポリゴン位相制御回路62から出力される速度設定信号Svyに基づいて、水晶発振器11から出力されるCLK1信号を分周し、Y−CK信号をY−ポリゴン位相制御回路62に出力するように動作する。
Y−ポリゴン位相制御回路62は、インデックスセンサ38で検出されたYIDX信号の立ち上がりエッジと、選択制御信号SS1で選択されるMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号(擬似インデックス信号)の何れかの立ち上がりエッジとに基づいてその位相差を検出し、この位相差に基づいて当該YP−CLK信号の位相制御を行う。YP−CLK信号は、Y−CK信号を位相制御した後の信号である。
モータ駆動回路37は、YP−CLK信号に基づいてポリゴンモータ36を駆動する。ポリゴンモータ36は、ポリゴンミラー42Yを回転するように動作する。モータ駆動回路37に接続されたレーザダイオードは、レーザビームLYを輻射し、レーザビームLYは、副走査方向に回転する感光体ドラム1Yに対して、ポリゴンミラー42Yが回転されることで主走査される。この主走査で、静電潜像が感光体ドラム1Yに書き込まれる。感光体ドラム1Yに書き込まれた静電潜像は、Y色用のトナー部材により現像される。感光体ドラム1Y上のY色トナー画像は、副走査方向に回転する中間転写ベルト6に転写される(一次転写)。
そして、Y色作像中も、更に、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、MST−IDX1信号に基づいて図15(G)に示すM色用の作像開始信号(STT−M信号)が立ち上がった後、順次、時刻t5で、図15(H)に示すMVV信号が立ち上がり、MST−IDX1信号に基づいて図15(I)でC色用の作像開始信号(STT−C信号)が立ち上がった後、時刻t6で、図15(J)に示すCVV信号が立ち上がり、MST−IDX1信号に基づいて図15(K)で、BK色用の作像開始信号(STT−K信号)が立ち上がった後、時刻t7で、図15(L)に示すKVV信号が立ち上がる。M、C,BK色用の画像書込みユニット3M、3C,3Kにおいても、上述したような処理がなされる。
[表裏面切り替え時]
この例では、CPU55は、シーケンスプログラムに基づいて選択制御信号SS1を出力する。例えば、時刻t7でKVV信号が立ち上がり、その後、時刻t8でYVV信号の立ち下がりを検出して、図15(B)に示す時刻t9で選択制御信号SS1を「H」レベルに立ち上げる。この「H」レベルの選択制御信号SS1は周波数制御信号Sgと共に、CPU55から各々の色用のポリゴン駆動CLK生成回路39Y,39M,39C,39Kに出力される。
なお、時刻t8でY色作像が完了して、図15(E)に示すYVV信号が立ち下がると、画像書込みユニット3Yでは、用紙裏面のY色作像に対して、図15(F)に示すYIDX信号に基づいて回転速度変更&位相変更制御がなされる。上述の選択制御信号SS1及び周波数制御信号Sgを入力したポリゴン駆動CLK生成回路39Yの画像CLK生成回路32は、周波数制御信号Sgに基づいてG−CLK信号(Y色用画素クロック信号)を生成して水平同期回路33に出力するように動作する。例えば、表面作像時のG−CLK信号の周波数f0に(L’/L)・(W/W')を乗じた値が裏面作像時のY色用画素CLK周波数fとして設定される。
また、CPU55は、ROM53内のN個の分周データテーブルから速度移行用のデータを参照して速度設定信号SvをY−PLL&分周回路61に供給するように動作する。例えば、CPU55は、画像書込みユニット3Yによる表面作像を終了したと判断すると、表面作像時のYP−CLK信号のポリゴン駆動CLK周波数にL’/Lを乗じた値が、裏面作像時のYP−CLK信号のポリゴン駆動CLK周波数として設定され、ポリゴン駆動CLK生成回路39Yに速度設定信号(周波数制御信号)Svが出力される。
ポリゴン駆動CLK生成回路39Yでは、CPU55から出力された速度設定信号Svに従って、例えば、裏面作像用のYP−CLK信号が生成され、周波数と位相が調整されたYP−CLK信号を画像書込みユニット3Y内のポリゴンモータ36に出力するように動作する。
更に、時刻t10でM色作像が完了して、MVV信号が立ち下がると、画像書込みユニット3Mでは、回転速度変更&位相変更制御がなされる。CPU55では、シーケンスプログラムに基づいて、図15(C)に示す「L」レベルの選択制御信号SS2を「H」レベルに立ち上げる。この「H」レベルの選択制御信号SS2は、CPU55から各々の色用のタイミング信号発生器40、Y−VV生成回路41Y、Y−VV生成回路41M、C−VV生成回路41C、K−VV生成回路41Kへ各々出力される。
[裏面作像時]
この例では、用紙裏面作像時、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいて用紙裏面作像信号(VTOP信号)を立ち上げ、このVTOP信号に基づいてMST−IDX2信号のパルス数をカウントし、当該パルスカウント数に基づいて用紙裏面における作像開始タイミングを決定する。
例えば、図15(O)に示す時刻t12で、MST−IDX2信号に同期して、CPU55は、図15(A)で裏面作像を示すVTOP信号を立ち上げ、そのVTOP信号がCPU55から各々の色用のタイミング信号発生器40、Y−VV生成回路41Y、Y−VV生成回路41M、C−VV生成回路41C、K−VV生成回路41Kへ各々出力される。
Y色の画像書込みユニット3Yでは、タイミング信号発生器40が、裏面作像直前に、CPU55から出力されるVTOP信号及び「H」レベルの選択制御信号SS2に基づいて、擬似インデックス作成回路12’から出力されるMST−IDX2信号を選択すると共に、図15(O)に示したMST−IDX2信号のパルス数がCPU55によってカウントされ、このパルスカウント数に基づいて用紙裏面における作像開始タイミングが決定される。この作像開始タイミングの決定と共に、時刻t13で図15(D)に示すY色用のSTT−Y信号が立ち上がる。このSTT−Y信号は、Y色用の画像形成ユニット10Yにおける裏面の作像開始タイミングを示す作像開始信号である。STT−Y信号は、画像書込みユニット3Yにおいては、Y−VV作成回路41Yに出力される。
このSTT−Y信号が時刻t14で立ち下がり、更に、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、時刻t15で、MST−IDX2信号に同期して、図15(E)に示すYVV信号が立ち上がる。その後、更に、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、順次、MST−IDX2信号に同期して、図15(G)に示すM色用のSTT−M信号が立ち上がった後、時刻t17でMVV信号が立ち上がる。更に、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、図15(I)に示すC色用のSTT−C信号がMST−IDX2信号に同期して、立ち上がった後、時刻t18で図15(J)に示すCVV信号が立ち上がる。更に、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、図15(K)に示すBK色用のSTT−K信号がMST−IDX2信号に同期して、立ち上がった後、時刻t19で図15(L)に示すKVV信号が立ち上がる。なお、時刻t16で図15(L)に示すKVV信号が立ち下がると、BK色用の画像書込みユニット3Kでは、図15(M)に示すKIDX信号に基づいて回転速度制御がなされる。
このように、第2の実施例に係るカラー複写機200によれば、所定の用紙に色画像を形成する場合に、擬似インデックス作成回路12’は、感光体ドラム1Y〜1Kに光ビームを走査するときの基準信号であって、ポリゴンミラー42Y等の回転速度制御及び面位相制御によって周期が変動するIDX信号に対して所定の周期に設定されたMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を作成する。これを前提にして、CPU55は、IDX信号と擬似インデックス作成回路12により作成されたMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号とに基づいて用紙P1の表面から裏面への色作像制御、及び、用紙P1の裏面から次のページの用紙P2の所定の面における色作像制御を実行する。
この例では、擬似インデックス作成回路12’がMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を作成する場合であって、CPU55は、MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を交互に選択して、基準となるY色のIDX信号又はBK色のKIDX信号と、選択された当該MST−IDX1信号又はMST−IDX2信号とに基づいてP1,P2の所定の面における色作像制御を実行する。
従って、所定の周期に設定されたMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。
この結果、従来例のようなPLLロック待ち時間の影響を除くことができる他、当該用紙P1等の最終の色作像処理の終了を待つことなく、次の用紙P2の色作像処理を開始できるので、生産性を落とさずに色作像処理を実現できるようになる。
また、表裏面切り替え時に、YIDX信号、MIDX信号、CIDX信号、及びKIDX信号等のスレーブインデックス信号の周期変動を伴う各色のポリゴンミラー42Y等の回転速度制御及び面位相制御に独立して、用紙Pの裏面における作像開始タイミングを決定することができる。しかも、用紙表面の最終のBK色の作像期間に、改良された形態で用紙裏面の最初のY色の作像開始タイミングを設定できる。
このことは、各色の作像終了後直ぐに、ポリゴンミラー42Yの回転速度変更及びその面位相変更ができることを意味している。これにより、従来例のようなポリゴンモータのPLLロック待ち時間を省くことができ、カラー複写機における高速画像処理を実現できる。また、用紙Pの表面と裏面とで画像サイズを一致させる表裏位置合わせ機能を高精度に、かつ、生産性を落とさずに実現できるようになる。
図16は、第3の実施例に係るカラー複写機200の動作例(擬似インデックス基準)を示すタイムチャートである。
この実施例では、用紙切換え給紙制御時に、YIDX信号や、MIDX信号、CIDX信号、KIDX信号(スレーブインデックス信号)等の周期変動を伴う各色のポリゴンミラー42Y等の回転速度制御及び面位相制御に独立して、MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号に基づいてトレイ1の用紙P1表面からトレイ2の用紙P2表面への作像開始タイミングを決定すると共、用紙P1表面の最終のBK色の作像期間に次ページ作像処理に着手して、用紙P2の表面の最初のY色の作像開始タイミングを設定するようになされる。また、トレイ2の用紙P1の表面からトレイ1の用紙P1の裏面への作像開始タイミングを決定すると共、用紙P2の表面の最終のBK色の作像期間に次ページ作像処理に着手して、用紙P1の裏面の最初のY色の作像開始タイミングを設定するようになされる。
このように制御すると、所定の周期に設定されたMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。
[1ページ目トレイ1(表)]
図16(A)に示す第1番目のVTOP信号は、トレイ1から繰り出された1ページ目の用紙P1の表面先端が検出され、図16(J)に示すMST−IDX1信号に同期した時刻T21で立ち上がる。図16(B)に示すYVV開始タイミングは、図示しないMST−IDX1カウンタが起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX1信号に同期した時刻T22で立ち上がる。図16(C)に示すYVV信号は、図16(D)に示したYIDX信号に同期した時刻T23で立ち上がる。このYVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙P1にY色作像がなされる。
Y色用のポリゴンミラーの回転速度制御は、Y色作像終了後に実行される。これは、トレイ切換え時の作像動作がMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号を基準としているためである。この速度変更制御時、YIDX信号の周波数が変動する。Y色用のポリゴンミラーの面位相制御は、回転速度制御終了後に実行される。
トレイ1からの用紙P1表面へのM色作像は、図16(E)に示すMVV信号の「H」レベルの期間になされ、その終了後に、M色用のポリゴンミラーの回転速度制御及びその面位相制御がされる。トレイ1からの用紙P1表面へのC色作像は、図16(F)に示すCVV信号の「H」レベルの期間になされ、その終了後に、C色用のポリゴンミラーの回転速度制御及びその面位相制御がされる。
図16(G)に示すKVV開始タイミングは、図示しないKIDXカウンタが先の時刻T21に起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX1信号に同期した時刻T24で立ち上がる。図16(H)に示すKVV信号は、図16(I)に示すKIDX信号に同期した時刻T25で立ち上がる。KVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙P1にBK色作像がなされ、その終了後に、BK色用のポリゴンミラーの回転速度制御及びその面位相制御がされる。KIDX信号は、回転速度制御時及び面位相制御時、周波数が変動する。
このようなトレイ切換え時の作像動作例において、トレイ1からの用紙P1への作像処理が全て終了する前に、トレイ2から繰り出された用紙P2へのY色作像処理を開始できるというメリットがある。この実施例では、MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を基準にしているので、BK色のKVV開始タイミングが確定する前であって、KVV信号が立ち上がる前に、Y色用のポリゴンミラーの回転速度制御に移行することができ、その後、MST−IDX1信号に基づいて面位相制御及び、MST−IDX1信号に基づいて次ページ目のVTOP信号を決定することができる。この結果、図26(C)に示したようなタイムラグTLが発生しないので、カラー複写機200の生産性を落とすことが無くなる。
[2ページ目トレイ2(表)]
図16(A)に示す第2番目のVTOP信号は、トレイ2から繰り出された2ページ目の用紙P2の表面先端が検出され、図16(K)に示すMST−IDX2信号に同期した時刻T26で立ち上がる。図16(B)に示すYVV開始タイミングは、図示しないY色用のMST−IDX2カウンタが起動され、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX2信号に同期した時刻T27で立ち上がる。図16(C)に示すYVV信号は、図16(D)に示したYIDX信号に同期した時刻T28で立ち上がる。このYVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ2からの用紙P2表面にY色作像がなされる。
Y色用のポリゴンミラーの回転速度制御は、Y色作像終了後に実行される。この速度変更制御時、YIDX信号の周波数が変動する。Y色用のポリゴンミラーの面位相制御は、回転速度制御終了後に実行される。トレイ2からの用紙P2表面へのM色作像は、図16(E)に示すMVV信号の「H」レベルの期間になされ、その終了後に、M色用のポリゴンミラーの回転速度制御及びその位相変更制御がされる。トレイ2からの用紙P2表面へのC色作像は、図16(F)に示すCVV信号の「H」レベルの期間になされ、その終了後に、C色用のポリゴンミラーの回転速度制御及びその位相変更制御がされる。
図16(G)に示すKVV開始タイミングは、図示しないBK色用のMST−IDX2カウンタが先の時刻T26に起動され、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX2信号に同期した時刻T29で立ち上がる。図16(H)に示すKVV信号は、図16(I)に示すKIDX信号に同期した時刻T30で立ち上がる。KVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ2からの用紙P2表面にBK色作像がなされ、その終了後に、BK色用のポリゴンミラーの回転速度制御及びその面位相制御がされる。KIDX信号は、回転速度制御時及び面位相制御時、周波数が変動する。
[3ページ目トレイ1(裏)]
図16(A)に示す第3番目のVTOP信号は、当該複写機内の反転搬送路27Bに存在している1ページ目の用紙P1の裏面先端が検出された後、図16(J)に示すMST−IDX1信号に同期した時刻T31で立ち上がる。図16(B)に示すYVV開始タイミングは、図示しないMST−IDX1カウンタが起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX1信号に同期した時刻T32で立ち上がる。図16(C)に示すYVV信号は、図16(D)に示したYIDX信号に同期した時刻T33で立ち上がる。このYVV信号の「H」レベルの期間に、反転搬送路27Bからの用紙P1裏面にY色作像がなされる。Y色用のポリゴンミラーの回転速度制御は、Y色作像終了後に実行される。
その後の用紙P1裏面へのM,C,BK色の作像処理及び、当該複写機内の反転搬送路27Bに存在している4ページ目の用紙P2裏面へのY,M,C,BK色の作像処理については、用紙P1表面へのY,M,C,BK色の作像処理及び、用紙P2表面へのY,M,C,BK色の作像処理と同様であるのでその説明を省略する。
このように第3の実施例としてのカラー複写機200によれば、用紙切換え給紙制御時に、各色のポリゴンミラー42Y等の回転速度制御及び面位相制御に独立して、MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号に基づいてトレイ1の用紙P1表面からトレイ2の用紙P2表面への作像開始タイミングを決定すると共、用紙P1表面の最終のBK色の作像期間に次ページ作像処理に着手して、用紙P2の表面の最初のY色の作像開始タイミングを設定するようになされる。また、トレイ2の用紙P1の表面からトレイ1の用紙P1の裏面への作像開始タイミングを決定すると共、用紙P2の表面の最終のBK色の作像期間に次ページ作像処理に着手して、用紙P1の裏面の最初のY色の作像開始タイミングを設定するようになされる。
従って、所定の周期に設定されたMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。
図17〜図21は、カラー複写機200における画像形成例(その1〜5)を示すフローチャートである。
この実施例では、CPU55によって給紙トレイ切換え要求が監視され、給紙トレイ切換え要求を検出したときに、CPU55は、図9に示した紙種別制御テーブルを参照して倍率を変更するようになされる。倍率の変更は、ポリゴンモータの回転制御及びその面位相制御によって実行される。この例では、プリント予約ジョブに関して、トレイ1及びトレイ2から紙種の異なる用紙(普通紙A)P1,用紙P2(再生紙A)を交互に給紙してその用紙P1,P2の両面に画像形成出力する画像形成モードが予め選択されていて、この画像形成モードに基づいて画像形成処理をする場合を例に挙げる。
これらを画像形成条件にして、図17に示すフローチャートのステップST1でCPU55は、プリント予約ジョブを開始する。CPU55は、画像メモリ13から順番が到来したプリントジョブ情報を読み出す。プリントジョブ情報は、ページヘッダ+画像データDinから構成される。ページヘッダには、先に予約されたトレイ切換え情報等が記述されている。
次に、CPU55は、ステップST2でプリントジョブ情報からページヘッダを分離して、そのページヘッダからトレイ切換え情報等を確認する。CPU55は、ページヘッダをデコードしてトレイ切換え情報等を取得する。この例では、トレイ1から用紙P1(普通紙A)を給紙し、トレイ2から用紙P2(再生紙B)を交互に給紙して、複数枚の画像形成物を出力する画像形成モードを実行するので、トレイ1、2を切り換える動作が含まれる。
そして、CPU55はステップST3に移行して給紙トレイ変更の要否を判別する。この際の判別基準は、トレイ切換え情報の検出有無に基づいて実行される。トレイ切換え情報が検出され、給紙トレイ変更「要」と判別された場合は、ステップST4に移行する。ステップST4でCPU55は紙種別制御テーブルの中に画像形成条件の設定項目が有るか否かをチェックする。この例では、紙種別制御テーブルには紙種に応じて定着温度、転写電流及び倍率がその設定項目として準備されているため、ステップST5に移行する。
ステップST5でCPU55は、倍率調整の要否を判別する。この際の判別基準は、倍率設定項目の検出有無に基づいて実行される。倍率設定項目が検出され、倍率調整の「否」と判別された場合は、ステップST6に移行して、CPU55は、倍率調整を伴わない通常の画像形成処理を実行する。
上述のステップST5で倍率調整「要」が判別された場合は、図17に示すステップST7に移行してCPU55はRAM54等からトレイ1表面設定値を読み出して画像書込み系等に設定する。この例で、用紙P1は普通紙Aであるので、その表面作像時には倍率=+0.3%が設定される。このとき、トレイ1選択時の各ポリゴンミラーの回転速度に関して、用紙P1の表面作像時のポリゴンミラー42Y等の回転速度をV1としたとき、倍率=+0.3%に基づいて基準時の回転速度VRよりも低く(V1<VR)するような補正を実行する。
次に、ステップST8で図示しないトレイ給紙制御系は、トレイ1の給紙制御を実行する。この給紙制御によって、トレイ1から用紙P1が繰り出され、レジストローラ28に向けて搬送される。その後、ステップST9に移行してCPU55は、用紙P1表面の先端を検出したか否かが判別される。このとき、1ページ目の用紙P1表面の先端は、図示しない先端検知センサにより検出される。センサ出力はレジスタ等に保持される。用紙P1はレジストローラ28上で待機するようになる。
そして、ステップST10でタイミング発生回路40は、YVV開始タイミング値をY−VV作成回路41Yに設定し、MVV開始タイミング値をM−VV作成回路41Mに設定し、CVV開始タイミング値をC−VV作成回路41Cに設定し、KVV開始タイミング値をK−VV作成回路41Kに各々設定すると共に、Y,M,C,BK色用の各IDXカウント用のMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号を選択する。
その後、ステップST11でCPU55はタイミング発生回路40へVTOP信号を出力する。このとき、図16(J)に示したMST−IDX1信号に同期した時刻T21で図16(A)に示したような第1番目のVTOP信号が立ち上がる。VTOP信号は、例えば、CPU55内のレジスタに先に保持されている用紙P1の先端検知信号と、画像形成系(ソフトウエア上)の画像先端信号の、例えば、論理積を採った信号である。時刻T21には、図示しないMST−IDX1カウンタが起動され、MST−IDX1信号のパルス数のカウントが開始される。
[トレイ1表面Y色作像]
次に、ステップST12でY−VV作成回路41Yでは、MST−IDX1信号に同期した時刻T22で、図16(B)に示したYVV開始タイミングが立ち上がる。Y−VV作成回路41Yは、このYVV開始タイミング(STT−Y)に基づいてYVV信号を発生する。この例では、図16(D)に示したYIDX信号に同期した時刻T23で図16(C)に示したYVV信号が立ち上がる。YVV信号は、Y色用の画像メモリ83に出力される。
その後、ステップST13で、トレイ1からの用紙表面へのY色作像処理を実行する。このとき、図16(C)に示したYVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙P1にY色作像がなされる。その後、ステップST14で「H」レベルのYVV信号が「L」レベルに変化することで、Y色作像処理の終了が検出される。
Y色作像処理が終了すると、ステップST15に移行してCPU55は、トレイ1表面設定値をトレイ2表面設定値に切り換える。この例で、用紙P2は再生紙Aであるので、その表面作像時には倍率=+0.4%が設定される。このとき、トレイ2選択時の各ポリゴンミラーの回転速度に関して、用紙P1の表面作像時のポリゴンミラー42Y等の回転速度をV1としたとき、倍率=+0.4%に基づいて基準時の回転速度VRよりも低く(V1<VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST16に移行してCPU55は、トレイ2表面設定値に基づいてY色用のポリゴンミラー42Yの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、YIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST17に移行して、Y面位相制御用のMST−IDX2信号を選択する。その後、ステップST18に移行して、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいてY色のポリゴンミラー42Yの面位相制御を実行する。
[トレイ1表面M色作像]
上述のステップST13〜ステップST18に至るY色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST19でM−VV作成回路41Mは、図示しないMST−IDX1カウンタが起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX1信号に同期してMVV開始タイミングが立ち上がる。M−VV作成回路41Mは、このMVV開始タイミング(STT−M)に基づいてMVV信号を発生する。この例では、MIDX信号に同期してMVV信号が立ち上がる。MVV信号は、M色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST20で、トレイ1からの用紙P1表面へのM色作像処理を実行する。このときのM色作像は、図16(E)に示したMVV信号の「H」レベルの期間になされる。その後、ステップST21で「H」レベルのYVV信号が「L」レベルに変化することで、M色作像処理の終了が検出される。
M色作像処理が終了すると、ステップST22に移行してCPU55は、トレイ1表面設定値をトレイ2表面設定値に切り換える。この例で、用紙P2は再生紙Aであるので、その表面作像時には倍率=+0.4%が設定される。このとき、倍率=+0.4%に基づいて基準時の回転速度VRよりも表面作像時の回転速度を低く(V2<VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST23に移行してCPU55は、トレイ2表面設定値に基づいてM色用のポリゴンミラー42Mの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、MIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST25に移行して、M面位相制御用のMST−IDX2信号を選択する。その後、ステップST26に移行して、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいてM色のポリゴンミラー42Mの面位相制御を実行する。
[トレイ1表面C色作像]
上述のステップST19〜ステップST25に至るM色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST26でC−VV作成回路41Cは、図示しないMST−IDX1カウンタが起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX1信号に同期してCVV開始タイミングが立ち上がる。C−VV作成回路41Cは、このCVV開始タイミング(STT−C)に基づいてCVV信号を発生する。この例では、CIDX信号に同期してCVV信号が立ち上がる。CVV信号は、C色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST27で、トレイ1からの用紙P1表面へのC色作像処理を実行する。このときのC色作像は、図16(F)に示したCVV信号の「H」レベルの期間になされる。その後、ステップST28で「H」レベルのCVV信号が「L」レベルに変化することで、C色作像処理の終了が検出される。
C色作像処理が終了すると、ステップST29に移行してCPU55は、トレイ1表面設定値をトレイ2表面設定値に切り換える。この例で、用紙P2は再生紙Aであるので、その表面作像時には倍率=+0.4%が設定される。このとき、倍率=+0.4%に基づいて基準時の回転速度VRよりも表面作像時の回転速度を低く(V2<VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST30に移行してCPU55は、トレイ2表面設定値に基づいてC色用のポリゴンミラー42Cの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、CIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST31に移行して、C面位相制御用のMST−IDX2信号を選択する。その後、ステップST32に移行して、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいてC色のポリゴンミラー42Cの面位相制御を実行する。
[トレイ1表面BK色作像]
上述のステップST26〜ステップST32に至るC色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST33でK−VV作成回路41Kは、図示しないMST−IDX1カウンタが先の時刻T21に起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX1信号に同期した時刻T24で図16(G)に示したKVV開始タイミングが立ち上がる。K−VV作成回路41Kは、このKVV開始タイミング(STT−K)に基づいてKVV信号を発生する。この例では、図16(L)に示したKIDX信号に同期した時刻T25で、図16(H)に示したKVV信号が立ち上がる。KVV信号は、BK色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST34で、トレイ1からの用紙P1表面へのBK色作像処理を実行する。このとき、図16(H)に示したKVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ1からの用紙P1にBK色作像がなされる。その後、ステップST35で「H」レベルのKVV信号が「L」レベルに変化することで、BK色作像処理の終了が検出される。
BK色作像処理が終了すると、ステップST36に移行してCPU55は、トレイ1表面設定値をトレイ2表面設定値に切り換える。この例で、用紙P2は再生紙Aであるので、その表面作像時には倍率=+0.4%が設定される。このとき、倍率=+0.4%に基づいて基準時の回転速度VRよりも表面作像時の回転速度を低く(V2<VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST37に移行してCPU55は、トレイ2表面設定値に基づいてBK色用のポリゴンミラー42Kの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、KIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST38に移行して、K面位相制御用のMST−IDX2信号を選択する。その後、ステップST39に移行して、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいてBK色のポリゴンミラー42Kの面位相制御を実行する。その後、図19に示すフローチャートのステップST37に移行する。
[トレイ2表面Y色作像]
トレイ2からの用紙P2の表面にY色作像する場合、図19に示すフローチャートのステップST40で、図示しないトレイ給紙制御系は、トレイ2の給紙制御を実行する。この給紙制御によって、トレイ2から用紙P2が繰り出され、レジストローラ28に向けて搬送される。その後、ステップST41に移行してCPU55は、用紙P2表面の先端を検出したか否かが判別される。このとき、2ページ目の用紙P2表面の先端は、図示しない先端検知センサにより検出される。センサ出力はレジスタ等に保持される。用紙P2はレジストローラ28上で待機するようになる。
そして、ステップST42でタイミング発生回路40は、YVV開始タイミング値をY−VV作成回路41Yに設定し、MVV開始タイミング値をM−VV作成回路41Mに設定し、CVV開始タイミング値をC−VV作成回路41Cに設定し、KVV開始タイミング値をK−VV作成回路41Kに各々設定すると共に、Y,M,C,BK色用の各IDXカウント用のMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号を選択する。
その後、ステップST43でCPU55はタイミング発生回路40へVTOP信号を出力する。このとき、図16(K)に示したMST−IDX2信号に同期した時刻T26で図16(A)に示したような第2番目のVTOP信号が立ち上がる。VTOP信号は、例えば、CPU55内のレジスタに先に保持されている用紙P2の先端検知信号と、画像形成系(ソフトウエア上)の画像先端信号の論理積を採った信号である。
次に、ステップST44でY−VV作成回路41Yでは、時刻T26で、図示しないMST−IDX2カウンタが起動され、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX2信号に同期した時刻T27で図16(B)に示したYVV開始タイミングが立ち上がる。Y−VV作成回路41Yは、このYVV開始タイミング(STT−Y)に基づいてYVV信号を発生する。この例では、図16(D)に示したYIDX信号に同期した時刻T28で図16(C)に示したYVV信号が立ち上がる。YVV信号は、Y色用の画像メモリ83に出力される。
その後、ステップST45で、トレイ2からの用紙P2表面へのY色作像処理を実行する。このとき、図16(C)に示したYVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ2からの用紙P2にY色作像がなされる。その後、ステップST46で「H」レベルのYVV信号が「L」レベルに変化することで、Y色作像処理の終了が検出される。
Y色作像処理が終了すると、ステップST47に移行してCPU55は、トレイ2表面設定値をトレイ1裏面設定値に切り換える。この例で、用紙P1は普通紙Aであるので、その裏面作像時には倍率=−0.5%が設定される。このとき、トレイ1選択時の各ポリゴンミラーの回転速度に関して、用紙P1の裏面作像時のポリゴンミラー42Y等の回転速度をV2としたとき、倍率=−0.5%に基づいて基準時の回転速度VRよりも高く(V2>VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST48に移行してCPU55は、トレイ1裏面設定値に基づいてY色用のポリゴンミラー42Yの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、YIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST49に移行して、Y面位相制御用のMST−IDX1信号を選択する。その後、ステップST50に移行して、CPU55は、MST−IDX1信号に基づいてY色のポリゴンミラー42Yの面位相制御を実行する。
[トレイ2表面M色作像]
上述のステップST44〜ステップST50に至るY色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST51でM−VV作成回路41Mは、図示しないMST−IDX2カウンタが起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX2信号に同期してMVV開始タイミングが立ち上がる。M−VV作成回路41Mは、このMVV開始タイミング(STT−M)に基づいてMVV信号を発生する。この例では、MIDX信号に同期してMVV信号が立ち上がる。MVV信号は、M色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST52で、トレイ2からの用紙P2表面へのM色作像処理を実行する。このときのM色作像は、図16(E)に示したMVV信号の「H」レベルの期間になされる。その後、ステップST53で「H」レベルのYVV信号が「L」レベルに変化することで、M色作像処理の終了が検出される。
M色作像処理が終了すると、ステップST54に移行してCPU55は、トレイ2表面設定値をトレイ1裏面設定値に切り換える。この例で、用紙P1は普通紙Aであるので、その裏面作像時には倍率=−0.5%が設定される。このとき、倍率=−0.5%に基づいて基準時の回転速度VRよりも裏面作像時の回転速度を高く(V2>VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST55に移行してCPU55は、トレイ1裏面設定値に基づいてM色用のポリゴンミラー42Mの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、MIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST56に移行して、M面位相制御用のMST−IDX1信号を選択する。その後、ステップST57に移行して、CPU55は、MST−IDX1信号に基づいてM色のポリゴンミラー42Mの面位相制御を実行する。
[トレイ2表面C色作像]
上述のステップST51〜ステップST57に至るM色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST58でC−VV作成回路41Cは、図示しないMST−IDX2カウンタが起動され、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX2信号に同期してCVV開始タイミングが立ち上がる。C−VV作成回路41Cは、このCVV開始タイミング(STT−C)に基づいてCVV信号を発生する。この例では、CIDX信号に同期してCVV信号が立ち上がる。CVV信号は、C色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST59で、トレイ1からの用紙P2表面へのC色作像処理を実行する。このときのC色作像は、図16(F)に示したCVV信号の「H」レベルの期間になされる。その後、ステップST60で「H」レベルのCVV信号が「L」レベルに変化することで、C色作像処理の終了が検出される。
C色作像処理が終了すると、ステップST61に移行してCPU55は、トレイ2表面設定値をトレイ1裏面設定値に切り換える。この例で、用紙P1は普通紙Aであるので、その裏面作像時には倍率=−0.5%が設定される。このとき、倍率=−0.5%に基づいて基準時の回転速度VRよりも裏面作像時の回転速度を高く(V2>VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST62に移行してCPU55は、トレイ2表面設定値に基づいてC色用のポリゴンミラー42Cの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、CIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST63に移行して、C面位相制御用のMST−IDX1信号を選択する。その後、ステップST64に移行して、CPU55は、MST−IDX1信号に基づいてC色のポリゴンミラー42Cの面位相制御を実行する。
[トレイ2表面BK色作像]
上述のステップST58〜ステップST64に至るC色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST65でK−VV作成回路41Kは、先の時刻T26に起動された図示しないMST−IDX2カウンタがMST−IDX2信号のパルス数をカウントし、そのMST−IDX2信号に同期した時刻T29で、図16(G)に示したKVV開始タイミングを立ち上げる。K−VV作成回路41Kは、このKVV開始タイミング(STT−K)に基づいてKVV信号を発生する。この例では、図16(I)に示したKIDX信号に同期した時刻T30で、図16(H)に示したKVV信号が立ち上がる。KVV信号は、BK色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST66で、トレイ2からの用紙P2表面へのBK色作像処理を実行する。このとき、図16(H)に示したKVV信号の「H」レベルの期間に、トレイ2からの用紙P2にBK色作像がなされる。その後、ステップST67で「H」レベルのKVV信号が「L」レベルに変化することで、BK色作像処理の終了が検出される。
BK色作像処理が終了すると、ステップST68に移行してCPU55は、トレイ2表面設定値をトレイ1裏面設定値に切り換える。この例で、用紙P1は普通紙Aであるので、その裏面作像時には倍率=−0.5%が設定される。このとき、倍率=−0.5%に基づいて基準時の回転速度VRよりも裏面作像時の回転速度を高く(V2>VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST69に移行してCPU55は、トレイ1裏面設定値に基づいてBK色用のポリゴンミラー42Kの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、KIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST70に移行して、C面位相制御用のMST−IDX1信号を選択する。その後、ステップST71に移行して、CPU55は、MST−IDX1信号に基づいてBK色のポリゴンミラー42Kの面位相制御を実行する。その後、図20に示すフローチャートのステップST72に移行する。
[トレイ1裏面Y色作像]
ステップST72で、図示しないトレイ給紙制御系は、トレイ1反転給紙制御を実行する。このトレイ1反転給紙制御では、表面作像済みの用紙P1を反転搬送路27Bから引き出してレジストローラ28に向けて搬送される。先にトレイ1から給紙された用紙P1(表面作像済み)の裏面にY色を作像するためである。
次に、ステップST73に移行してCPU55は、用紙P1裏面の先端を検出したか否かが判別される。このとき、3ページ目の用紙P1裏面の先端は、図示しない先端検知センサにより検出される。センサ出力はレジスタ等に保持される。用紙P1(裏面)はレジストローラ28上で待機するようになる。
そして、ステップST74でタイミング発生回路40は、YVV開始タイミング値をY−VV作成回路41Yに設定し、MVV開始タイミング値をM−VV作成回路41Mに設定し、CVV開始タイミング値をC−VV作成回路41Cに設定し、KVV開始タイミング値をK−VV作成回路41Kに各々設定すると共に、Y,M,C,BK色用の各IDXカウント用のMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号を選択する。
その後、ステップST75でCPU55はタイミング発生回路40へVTOP信号を出力する。このとき、図16(J)に示したMST−IDX1信号に同期した時刻T31で図16(A)に示したような第3番目のVTOP信号が立ち上がる。VTOP信号は、例えば、CPU55内のレジスタに先に保持されている用紙P1の先端検知信号と、画像形成系(ソフトウエア上)の画像先端信号の、論理積を採った信号である。時刻T31には、図示しないMST−IDX1カウンタが起動され、MST−IDX1信号のパルス数のカウントが開始される。
[トレイ1裏面Y色作像]
次に、ステップST76でY−VV作成回路41Yでは、MST−IDX1信号に同期した時刻T22で、図16(B)に示したYVV開始タイミングが立ち上がる。Y−VV作成回路41Yは、このYVV開始タイミング(STT−Y)に基づいてYVV信号を発生する。この例では、図16(D)に示したYIDX信号に同期した時刻T23で図16(C)に示したYVV信号が立ち上がる。YVV信号は、Y色用の画像メモリ83に出力される。
その後、ステップST77で、トレイ1からの用紙P1裏面へのY色作像処理を実行する。このとき、図16(C)に示したYVV信号の「H」レベルの期間に、反転搬送路27Bからの用紙P1の裏面にY色作像がなされる。その後、ステップST78で「H」レベルのYVV信号が「L」レベルに変化することで、Y色作像処理の終了が検出される。
Y色作像処理が終了すると、ステップST79に移行してCPU55は、トレイ1裏面設定値をトレイ2裏面設定値に切り換える。この例で、用紙P2は再生紙Aであるので、その裏面作像時には倍率=−0.6%が設定される。このとき、トレイ2選択時の各ポリゴンミラーの回転速度に関して、用紙P2の裏面作像時のポリゴンミラー42Y等の回転速度をV2としたとき、倍率=−0.6%に基づいて基準時の回転速度VRよりも高く(V2>VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST80に移行してCPU55は、トレイ2裏面設定値に基づいてY色用のポリゴンミラー42Yの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、YIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST81に移行して、Y面位相制御用のMST−IDX2信号を選択する。その後、ステップST82に移行して、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいてY色のポリゴンミラー42Yの面位相制御を実行する。
[トレイ1裏面M色作像]
上述のステップST76〜ステップST82に至るY色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST83でM−VV作成回路41Mは、図示しないMST−IDX1カウンタが起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX1信号に同期してMVV開始タイミングが立ち上がる。M−VV作成回路41Mは、このMVV開始タイミング(STT−M)に基づいてMVV信号を発生する。この例では、MIDX信号に同期してMVV信号が立ち上がる。MVV信号は、M色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST84で、反転搬送路27Bからの用紙P1裏面へのM色作像処理を実行する。このときのM色作像は、図16(E)に示したMVV信号の「H」レベルの期間になされる。その後、ステップST85で「H」レベルのYVV信号が「L」レベルに変化することで、M色作像処理の終了が検出される。
M色作像処理が終了すると、ステップST86に移行してCPU55は、トレイ1裏面設定値をトレイ2裏面設定値に切り換える。この例で、用紙P2は再生紙Aであるので、その裏面作像時には倍率=−0.6%が設定される。このとき、倍率=−0.6%に基づいて基準時の回転速度VRよりも裏面作像時の回転速度を高く(V2>VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST87に移行してCPU55は、トレイ2裏面設定値に基づいてM色用のポリゴンミラー42Mの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、MIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST88に移行して、M面位相制御用のMST−IDX2信号を選択する。その後、ステップST89に移行して、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいてM色のポリゴンミラー42Mの面位相制御を実行する。
[トレイ1裏面C色作像]
上述のステップST83〜ステップST89に至るM色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST90でC−VV作成回路41Cは、図示しないMST−IDX1カウンタが起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX1信号に同期してCVV開始タイミングが立ち上がる。C−VV作成回路41Cは、このCVV開始タイミング(STT−C)に基づいてCVV信号を発生する。この例では、CIDX信号に同期してCVV信号が立ち上がる。CVV信号は、C色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST91で、反転搬送路27Bからの用紙P1裏面へのC色作像処理を実行する。このときのC色作像は、図16(F)に示したCVV信号の「H」レベルの期間になされる。その後、ステップST92で「H」レベルのCVV信号が「L」レベルに変化することで、C色作像処理の終了が検出される。
C色作像処理が終了すると、ステップST93に移行してCPU55は、トレイ1裏面設定値をトレイ2裏面設定値に切り換える。この例で、用紙P2は再生紙Aであるので、その裏面作像時には倍率=−0.6%が設定される。このとき、倍率=−0.6%に基づいて基準時の回転速度VRよりも裏面作像時の回転速度を高く(V2>VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST94に移行してCPU55は、トレイ2裏面設定値に基づいてC色用のポリゴンミラー42Cの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、CIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST95に移行して、C面位相制御用のMST−IDX2信号を選択する。その後、ステップST96に移行して、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいてC色のポリゴンミラー42Cの面位相制御を実行する。
[トレイ1裏面BK色作像]
上述のステップST90〜ステップST96に至るC色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST97でK−VV作成回路41Kは、図示しないMST−IDX1カウンタが先の時刻T31に起動され、MST−IDX1信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX1信号に同期してKVV開始タイミングが立ち上がる。K−VV作成回路41Kは、このKVV開始タイミング(STT−K)に基づいてKVV信号を発生する。この例では、KIDX信号に同期して立ち上がったKVV信号は、BK色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST98で、反転搬送路27Bからの用紙P1裏面へのBK色作像処理を実行する。このとき、KVV信号の「H」レベルの期間に、反転搬送路27Bからの用紙P1裏面にBK色作像がなされる。その後、ステップST99で「H」レベルのKVV信号が「L」レベルに変化することで、BK色作像処理の終了が検出される。
BK色作像処理が終了すると、ステップST100に移行してCPU55は、トレイ1裏面設定値をトレイ2裏面設定値に切り換える。この例で、用紙P2は再生紙Aであるので、その裏面作像時には倍率=−0.6%が設定される。このとき、倍率=−0.6%に基づいて基準時の回転速度VRよりも裏面作像時の回転速度を高く(V2>VR)するような補正を実行する。
その後、ステップST101に移行してCPU55は、トレイ2裏面設定値に基づいてBK色用のポリゴンミラー42Kの回転速度制御を実行する。この回転速度制御時、KIDX信号の周波数が変動する。CPU55は、上述の回転速度制御後に、ステップST102に移行して、K面位相制御用のMST−IDX2信号を選択する。その後、ステップST103に移行して、CPU55は、MST−IDX2信号に基づいてBK色のポリゴンミラー42Kの面位相制御を実行する。その後、図21に示すフローチャートのステップST104に移行する。
[トレイ2裏面Y色作像]
反転搬送路27Bからの用紙P2の裏面にY色作像する場合、ステップST104で、図示しない反転給紙制御系は、表面作像済みの用紙P2のトレイ2反転給紙制御を実行する。このトレイ2反転給紙制御では、反転搬送路27Bから用紙P2が引き出され、レジストローラ28に向けて搬送される。その後、ステップST105に移行してCPU55は、用紙P2表面の先端を検出したか否かが判別される。このとき、4ページ目の用紙P2裏面の先端は、図示しない先端検知センサにより検出される。センサ出力はレジスタ等に保持される。用紙P2はレジストローラ28上で待機するようになる。
そして、ステップST106でタイミング発生回路40は、YVV開始タイミング値をY−VV作成回路41Yに設定し、MVV開始タイミング値をM−VV作成回路41Mに設定し、CVV開始タイミング値をC−VV作成回路41Cに設定し、KVV開始タイミング値をK−VV作成回路41Kに各々設定すると共に、Y,M,C,BK色用の各IDXカウント用のMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号を選択する。
その後、ステップST107でCPU55はタイミング発生回路40へVTOP信号を出力する。このとき、MST−IDX2信号に同期して図示しない第4番目のVTOP信号が立ち上がる。VTOP信号は、CPU55内のレジスタに先に保持されている用紙P2の先端検知信号と、画像形成系(ソフトウエア上)の画像先端信号の論理積を採った信号である。
次に、ステップST108でY−VV作成回路41Yでは、図示しないMST−IDX2カウンタが起動され、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX2信号に同期してYVV開始タイミングが立ち上がる。Y−VV作成回路41Yは、このYVV開始タイミング(STT−Y)に基づいてYVV信号を発生する。この例では、YIDX信号に同期して立ち上がったYVV信号は、Y色用の画像メモリ83に出力される。
その後、ステップST109で、反転搬送路27Bからの用紙P2裏面へのY色作像処理を実行する。このとき、YVV信号の「H」レベルの期間に、反転搬送路27Bからの用紙P2裏面にY色作像がなされる。その後、ステップST110で「H」レベルのYVV信号が「L」レベルに変化することで、Y色作像処理の終了が検出される。
Y色作像処理が終了すると、ステップST120に移行してCPU55は、所定枚数に到達したかを判別する。この際にCPU55は、用紙カウンタを監視し、予め設定された枚数値とカウンタ出力値を比較し、その一致検出をすることで判別する。所定枚数に到達していない場合は、Y色作像処理が終了すると共にステップST7に戻る。これは改良作像処理して画像形成処理を高速化するためである。
[トレイ2裏面M色作像]
上述のステップST108〜ステップST110に至るY色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST111でM−VV作成回路41Mは、図示しないMST−IDX2カウンタが起動され、MST−IDX2信号のパルス数がカウントされ、そのMST−IDX2信号に同期してMVV開始タイミングが立ち上がる。M−VV作成回路41Mは、このMVV開始タイミング(STT−M)に基づいてMVV信号を発生する。この例では、MIDX信号に同期してMVV信号が立ち上がる。MVV信号は、M色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST112で、反転搬送路27Bからの用紙P2裏面へのM色作像処理を実行する。このときのM色作像は、MVV信号の「H」レベルの期間になされる。その後、ステップST113で「H」レベルのYVV信号が「L」レベルに変化することで、M色作像処理の終了が検出される。M色作像処理が終了すると、ステップST120に移行してCPU55は、所定枚数に到達したかを判別する。所定枚数に到達していない場合は、ステップST7に戻る。
[トレイ2裏面C色作像]
上述のステップST111〜ステップST113に至るM色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST114でC−VV作成回路41Cは、図示しないMST−IDX2カウンタを起動し、MST−IDX2信号のパルス数をカウントし、そのMST−IDX2信号に同期してCVV開始タイミングを立ち上げる。C−VV作成回路41Cは、このCVV開始タイミング(STT−C)に基づいてCVV信号を発生する。この例では、CIDX信号に同期してCVV信号が立ち上がる。CVV信号は、C色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST115で、反転搬送路27Bからの用紙P2裏面へのC色作像処理を実行する。このときのC色作像は、CVV信号の「H」レベルの期間になされる。その後、ステップST116で「H」レベルのCVV信号が「L」レベルに変化することで、C色作像処理の終了が検出される。C色作像処理が終了すると、ステップST120に移行してCPU55は、所定枚数に到達したかを判別する。所定枚数に到達していない場合は、ステップST7に戻る。
[トレイ2裏面BK色作像]
上述のステップST114〜ステップST116に至るC色作像処理と並行して、各ステップにおける処理を追うように、ステップST117でK−VV作成回路41Kでは、先に起動されたMST−IDX2カウンタがMST−IDX2信号のパルス数をカウントし、そのMST−IDX2信号に同期してKVV開始タイミングを立ち上げる。K−VV作成回路41Kは、このKVV開始タイミング(STT−K)に基づいてKVV信号を発生する。この例ではKIDX信号に同期して立ち上がったKVV信号は、BK色用の画像メモリに出力される。
その後、ステップST118で、反転搬送路27Bからの用紙P2裏面へのBK色作像処理を実行する。このとき、KVV信号の「H」レベルの期間に、反転搬送路27Bからの用紙P2裏面にBK色作像がなされる。その後、ステップST119で「H」レベルのKVV信号が「L」レベルに変化することで、BK色作像処理の終了が検出される。BK色作像処理が終了すると、ステップST120に移行してCPU55は、所定枚数に到達したかを判別する。所定枚数に到達していない場合は、ステップST7に戻る。
ステップST7でCPU55は、トレイ2裏面設定値をトレイ1表面設定値に切り換える。この例で、用紙P1は普通紙Aであるので、その表面作像時には倍率=+0.3%が設定される。このとき、倍率=+0.3%に基づいて基準時の回転速度VRよりも表面作像時の回転速度を低く(V1<VR)するような補正を実行する。以後、所定の枚数に至るまで、上述したステップST7〜ステップST120を繰り返すようになされる。
ステップST120で所定の枚数に到達した場合は、図17のステップST121に移行する。ステップST121で、CPU55はプリント予約ジョブを完了したか否かを判別する。この際に、CPU55は、例えば、プリント予約ジョブ情報のリストを検索して、プリント予約ジョブの有無を検出する。他のプリント予約ジョブがリストアップされている場合は、ステップST2に戻って、上述したページ確認ヘッダ処理、ステップST3で給紙トレイ変更要求の検出、ステップST4で紙種別制御テーブルのチェック、ステップST5で倍率調整の要否の検出処理を実行する。プリント予約ジョブ情報が検出されない場合は、プリント予約ジョブが無いと判断して画像形成処理を終了する。
このように、第4の実施例に係るカラー複写機200によれば、所定の用紙に色画像を形成する場合に、擬似インデックス作成回路12’、感光体ドラム1Y〜1Kに光ビームを走査するときの基準信号であって、ポリゴンミラー42Y等の回転速度制御及び面位相制御によって周期が変動するIDX信号に対して所定の周期に設定可能なMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を作成する。これを前提にして、CPU55は、各色用のIDX信号と擬似インデックス作成回路12により作成されたMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号とを交互に選択して、用紙P1,P2の所定の面における色作像制御を実行する。
従って、各色用のIDX信号に依存されることなく、所定の周期に設定されたMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号に基づいて各色作像終了後にポリゴンミラー42Y等の回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラー42Kの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの位相変更制御タイミングと、他の色用のポリゴンミラーの回転速度制御タイミングと重ねることができる。
この結果、従来例のようなPLLロック待ち時間の影響を除くことができる他、当該用紙P1等の最終の色作像処理の終了を待つことなく、次の用紙P2の色作像処理を開始できるので、生産性を落とさずに色作像処理を実現できるようになる。
図22は、本発明に係る第5の実施例としての画像形成システム500の構成例を示す概念図である。
図22に示す画像形成システムは、カラー画像形成装置の一例となるカラー複写機200が備えられ、所定の用紙に色画像を形成するようになされる。カラー画像形成装置には、第1の実施例で説明したカラー複写機100の他に、第2の実施例〜第4の実施例で説明したカラー複写機200が使用される。
このシステム500では、カラー複写機200の他に情報処理装置が準備される。情報処理装置には、ノート型のパーソナルコンピュータ(以下パソコンという)301や、デスクトップ型のパソコン302等が使用される。パソコン301や302等は、カラー複写機200の入出力を制御するインターフェース機能として使用される。例えば、パソコン301は、画像形成条件や給紙トレイを選択する際に操作される。普通紙、再生紙、コート紙、OHT紙等の紙種を選択したり、当該用紙が収納されている給紙トレイを選択する際にキーボード311やマウス312等が操作され、画像形成条件が設定される。
カラー複写機200とノート型のパソコンや、デスクトップ型のパソコン302等は通信手段401を介して接続される。通信手段401には、LAN(Local Area Network)通信システムや、インターネットが使用される。パソコン301で設定された画像形成条件や給紙トレイ選択情報等は、操作データとなって通信手段401を通じて、カラー複写機200に出力される。
上述のカラー複写機200は、パソコン301から受信した操作データに基づいて用紙の所定の面における色作像制御を実行する。カラー複写機200は、第2の実施例〜第4の実施例で説明したように、Y−画像書込みユニット3Y、M−画像書込みユニット3M、C−画像書込みユニット3C、K−画像書込みユニット3Kを有して所定の用紙に色画像を形成する場合に、感光体ドラム1Y等に光ビームを走査するときの基準信号であって、ポリゴンミラーの回転速度制御及び面位相制御によって周期が変動するIDX信号に対して所定の周期に設定可能なMST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を作成する擬似インデックス作成回路12と’、IDX信号とMST−IDX1信号又はMST−IDX2信号とに基づいて用紙の所定の面における色作像制御を実行する制御手段15とを備えるものである(図12参照)。
例えば、カラー複写機200では、予めパソコン301等により設定された紙種又は設定された給紙トレイに対応して所定の用紙の両面に画像を形成する場合に、MST−IDX1信号及びMST−IDX2信号を交互に選択して当該MST−IDX1信号又はMST−IDX2信号とIDX信号とに基づいて用紙の所定の面における色作像制御を実行する。
このように、第5の実施例に係る画像形成システムによれば、本発明に係るカラー複写機200と、このカラー複写機200の入出力を制御する、例えば、ノート型のパソコン301とがLAN等の通信手段401を介して接続される。これを前提にして、カラー複写機200は、パソコン301の入出力制御によって、所定の用紙に色画像を形成するようになる。
従って、パソコン301等により、作像指示されたカラー複写機200では、画像形成の際に、所定の周期に設定されたMST−IDX1信号,MST−IDX2信号に基づき、IDX信号に依存することなく、各色作像終了後にポリゴンミラーの回転速度変更及び面位相変更等の制御を実行できるようになる。これにより、基準色に設定されたポリゴンミラーの回転速度の安定を待つことなく、しかも、他の全ての色作像が開始されるまでのタイミング調整を待つことなく、当該色用のポリゴンミラーの回転速度変更及び位相変更制御を実行できる。
この結果、従来例のようなPLLロック待ち時間の影響を除くことができる他、当該用紙の最終の色作像処理の終了を待つことなく、次の用紙の色作像処理を開始できるので、生産性を落とさずに色作像処理を実現するカラー複写機200をパソコン301等によって制御できるようになる。
この発明は、用紙に画像形成可能な機能を備えたカラー用のプリンタや、同ファクシミリ装置、同デジタル複写機、これらの複合機等に適用して極めて好適である。
本発明の第1の実施例としてのカラー複写機100の構成例を示す概念図である。
カラー複写機100の制御系の構成例を示すブロック図である。
図2から抽出したY色用の画像書込みユニット3Y及びその周辺回路の構成例を示すブロック図である。
各色用の画像書込みユニットにおけるポリゴン駆動CLK生成回路及びその周辺回路を抜き出した構成例を示すブロック図である。
表裏面作像切り替え時のポリゴンモータ36の速度特性例を示すグラフである。
表裏面作像切り替え時やトレイ切換え時におけるY−ポリゴン位相制御回路62等の位相制御例を示すタイムチャートである。
(A)〜(F)は、画像書込みユニット3Y等におけるポリゴン駆動CLK信号の位相変更例を示すタイムチャートである。
操作パネル48における基本設定画面P01の表示例を示すイメージ図である。
紙種別制御テーブル例を示す表図である。
トレイ選択画面P02のポップアップ表示例を示す図である。
(A)〜(M)は、作像開始タイミング改良方式の動作例(BK色基準)を示すタイムチャートである。
第2の実施例に係るカラー複写機200の制御系の構成例を示すブロック図である。
図12から抽出したY色用の画像書込みユニット3Y及びその周辺回路の構成例を示すブロック図である。
各色用の画像書込みユニットにけるポリゴン駆動CLK生成回路及びその周辺回路を抜き出した構成例(その2)を示すブロック図である。
(A)〜(O)は、カラー複写機200の表裏作像切り替え時の動作例を示すタイムチャートである。
第3の実施例に係るカラー複写機200の動作例(擬似インデックス基準)を示すタイムチャートである。
第4の実施例に係るカラー複写機200における画像形成例(その1)を示すフローチャートである。
カラー複写機200における画像形成例(その2)を示すフローチャートである。
カラー複写機200における画像形成例(その3)を示すフローチャートである。
カラー複写機200における画像形成例(その4)を示すフローチャートである。
カラー複写機200における画像形成例(その5)を示すフローチャートである。
本発明に係る第5の実施例としての画像形成システム500の構成例を示す概念図である。
(A)〜(D)は、従来例に係るY,M,C,BK色用の画像書込みユニットにおける両面作像時の動作例(BK色基準)を示すタイムチャートである。
(A)及び(B)は、両面作像時の紙サイズの収縮例を説明する図である。
(A)〜(H)は、従来例に係るY,M,C,BK色用の画像書込みユニットにおけるトレイ切換え時の作像動作例(BK色基準)を示すタイムチャートである。
(A)〜(H)は、カラー画像形成装置の作像開始タイミング改良(案)に係る動作例(Y色基準)を示すタイムチャートである。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K 感光体ドラム(像形成体)
3Y,3M,3C,3K 画像書込みユニット(画像形成手段)
4Y,4M,4C,4K 現像手段
6 中間転写ベルト
10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット(画像形成手段)
11 水晶発振器(信号源)
12 擬似インデックス作成回路(信号作成手段)
13 画像メモリ
14 操作手段
15 制御手段
16 画像処理手段
18 表示手段
19 通信手段
48 操作パネル(表示手段+操作手段)
55 CPU(制御手段)
60 画像形成手段
100,200 カラー複写機(カラー画像形成装置)
101 複写機本体
102 画像読取装置
201 自動原稿給紙装置
202 原稿画像走査露光装置
301,302 パソコン
401 通信手段
500 画像形成システム