JP4399534B1 - 繰出容器開閉装置 - Google Patents
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Abstract
装置全体の機能として、回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときには、蓋(6)が開放されつつ被繰出物(18)が繰出され、
回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときには、蓋(6)が閉止されつつ被繰出物(18)が繰り戻される機能を有する繰出容器の開閉装置。
【効果】 便利で蓋紛失防止性がある。各種の繰出容器に広く汎用できる。省資源・省エネルギー・廃棄物削減に寄与する。
【選択図】 図4
Description
繰出容器は、基本的には、(1)上部ラセンタイプ、(2)下部ラセンタイプ、(3)ねじ棒タイプ(流し込みタイプ)の3タイプに分類される。
これら3タイプの繰出容器の基本構造については、図3に図解した。
これら3タイプの繰出容器については、後述する非特許文献1(包装の辞典(編集:日本包装学会、発行:朝倉書店、発行日:2001年6月20日、368〜370頁、ISBNコード 4-254-20106-0 C 3550))、及び、非特許文献2(第41回全日本包装技術研究会〜研究事例発表資料((社)日本包装技術協会、発行日:2003年11月20日、217頁))において詳細に解説されている。
なお、非特許文献1において記載されている『ねじ棒タイプ』の技術的な概念は、非特許文献2において記載されている『流し込みタイプ』と等価である。
本願発明の技術的理解を支援すべく、段落番号[0003]において、非特許文献1(包装の事典、368〜370頁)における技術解説に関する記載を引用する。
容器の一部を回転させることにより、化粧料を繰り出したり繰り戻したりすることができる容器を、繰り出し式容器といい、直接肌などに化粧料を塗布できる簡便性と携帯性を有する(図5.10.9)。
容器形態は大きく3タイプに分けられる。
1) 上部らせんタイプ:このタイプは砲弾形状の口紅などの化粧料を収納した中皿を、外側に配置したらせん状の溝が設けてある部品に沿って回転により繰り出していく方式である。
主に使用される材質としてはアルミニウム、真鍮などの金属やアクリロニトリル・スチレン樹脂(AS)、ポリスチレン(PS)などのプラスチックである。
中皿は化粧料の抜けや折れ、耐内容物性などを考慮して選定され、材質はASやポリプチレンテレフタレート(PBT)などが多く使用されている。
化粧料の充填方式としては、あらかじめ口紅形状の金属製の金型に充填し形成したものを底付き中皿に挿入する場合と、口紅形状をした中空の樹脂部品を底に穴を設けた中皿の口元に嵌合させ、容器底穴より溶融した化粧料を直接流し込み、冷却してから樹脂部品を取り外して口紅形状を形成する場合がある。
2) 下部らせんタイプ:中皿の下部にねじやらせん部品を配置した繰り出し方式である。
この方式は細身口紅やスティックファンデーション、ヘアスティック、デオドラントスティックなどに使用される。
特徴としてはらせんを中皿の下に配置しているので、より容器を細くすることができたり、化粧料形状を丸以外、例えば楕円などにできる点である。
使用される材質は上部らせんタイプと同様である。
化粧料の充填は容器口元か容器底部から溶融した化粧料を直接充填し、冷却固化する方法で行われる。
このタイプの容器には、キャップ内部に気密パッキンなどを設け、揮発性のある化粧料を収納できるものもある。
3) ねじ棒タイプ:化粧料の中心にねじ棒があるタイプである。
この方式は容器口元から直接化粧料を充填固化させ、中心のねじ棒を回転することで固化した化粧料が繰り出されるものである。
構造が非常に簡単で低コストであることから、リップクリームなどに使用される。
容器材質としてはポリプロピレン(PP)が主に使用される。』
従来の技術における一般的な繰出容器(以下、本願の明細書において「従来技術における一般的な繰出容器」という。)の利点及び問題点は、下記の通りである。
従来技術における一般的な繰出容器の第1の利点としては、回転して繰出す繰出容器は現在も消費者の支持により圧倒的に広く使用されており、消費者は繰出容器を長年使い慣れていることを挙げることが出来る。
従来技術における一般的な繰出容器の第2の利点としては、現在も広く使われている結果、繰出容器の部品の金型、繰出容器の組立などの生産設備があり、必要により、直ぐに対応できる生産体制が整っていることを挙げることが出来る。
従来技術における一般的な繰出容器の第3の利点としては、口紅などの化粧料を成型し、繰出容器の中皿に載置する成型設備があり、口紅などの化粧料の成型設備が揃っており、必要により直ぐに対応できる生産体制が整っていることを挙げることが出来る。
従来技術における一般的な繰出容器の第4の利点としては、長年使用されてきた結果、繰出容器は品質が安定しており機構に関するトラブルがないことを挙げることが出来る。
従来技術における一般的な繰出容器の第5の利点としては、使用後、蓋をかぶせ携帯して使用する際などに容器内にホコリが入り込み口紅など被繰出物を汚したり、繰出機構が故障することがないことを挙げることが出来る。
従来技術における一般的な繰出容器の第1の問題点としては、いちいち、繰出容器の使用時には蓋を外したり、使用後には蓋をかぶせるという煩雑な作業を伴うことが挙げられる。
従来技術における一般的な繰出容器の第2の問題点としては、使用時に外した蓋を紛失してしまうことがあることが挙げられる。
従来技術における一般的な繰出容器の第3の問題点としては、蓋脱着時に、実質的に商品価値を有する高価な内容物(口紅、化粧料、糊等)を、蓋のエッジで傷を付けたり、欠損させてしまうことが挙げられる。
このような従来の技術における代表的な具体例として、特許文献1に示した「ステック繰出容器」(ステックとは口紅などの化粧料を示す)を挙げることができる。
実開58−109408号(特許文献)に係る発明(以下、本願の明細書において「直近先行技術に係る繰出容器」という。)は、基筒1の上端にステック収容筒を回転自在に連係し、該ステック収容筒内に上端の口部21を開閉するシャッタ6を可動に装備させ、また、基筒1からステック収容筒2内へ内外に互いに逆向きの螺旋溝31,32,32を有する螺旋筒3を起立させて、該螺旋筒の回転に伴いその外側の螺旋溝31により上記シャッタ6を開閉動させるように構成し、更に、その螺旋筒3内にステックAを起立させた中皿5を配して、その螺旋筒3の回転に伴いその内側の螺旋溝31によりその中皿5を昇降動させるように構成したことを特徴とする繰出容器である(符号は、特許文献1の符号についての記載をそのまま踏襲したものである。)。
直近先行技術に係る繰出容器における利点としては、基筒1の回転により蓋が開閉すると同時に、ステック(本願発明における『被繰出物』に相当するリップスティック)が出没することにより、蓋の開閉に伴う煩雑な作業が解消することが挙げられる。
このような特有な構造を採用することにより、繰出操作による容器の開放と、繰戻操作による容器の閉止が実現するけれども、次のような問題点がある。
直近先行技術に係る繰出容器における第1の問題点としては、繰出容器が特有な構造と部品を採用しているがために、容器のデザイン毎に、別途、新たに構造と部品を設計したり、金型を作成することが必要なために、コストが高くなってしまう点を挙げることができる。
口紅等の化粧料は、嗜好性・趣味性が高いがために、多種多様な銘柄が販売されており、消費者毎に、愛好している銘柄も異なる。
さらに、口紅等の化粧料の容器には、通常、上部ラセンタイプ、下部ラセンタイプ、ねじ棒タイプ等のバラエティーがある。
通常、消費者が愛好している口紅等の化粧料を、直近先行技術に係る繰出容器に収納することは困難である。
口紅等の化粧料は、季節性と流行性を伴うがために、極めて短期間に、多種多様な銘柄を、多品種少量生産又は多品種大量生産を要求される場合が多い。
極めて限られた経営資源(ヒト・モノ・カネ)を、極めて効率的に、限られた期間内に投入しつつ、製造ライン(繰出容器成型のための新たな金型の設計と製造、繰出容器の成型・組立、容器の内容物たる口紅等の化粧料の調整・成型、内容物の繰出容器への収納)の設営が必要であるという問題があった。
直近先行技術に係る繰出容器における第1の問題点としては、繰出容器の殆ど全ての金型や繰出容器の組立設備、中味の口紅など化粧料の成型とその繰出容器への載置設備を新たに開発と設計するために人手・時間・費用が必要になる。更に、新たな設備のメインテンスが煩雑なることが挙げられる。
要するに、直近先行技術に係る繰出容器における第1の問題点としては、直近先行技術に係る繰出容器は、多種多様な口紅等の化粧料に対して、汎用性と応用性がないという問題点を挙げることができる。
直近先行技術に係る繰出容器における第2の問題点としては、繰出容器が特有な構造(例えば、ラセン筒の内側と外側に別個に二つのラセンを設けた構造)と部品を採用しているがために、金型構造が複雑になり、メインテナンスが煩雑であり、金型に故障が発生しやすく、金型の耐久期間が短くなることが挙げられる。
直近先行技術に係る繰出容器における問題点3として、上記した問題点1〜2と関連して、直近先行技術に係る繰出容器の製造においては、多大な金属資源やエネルギー資源を必要とし、さらには、多大な廃棄物と二酸化炭素が発生することが挙げられる。
本願発明に係る繰出容器が解決しようとする課題を以下に列挙する。
各種の従来技術における一般的な繰出容器は、現在、消費者の支持を得て広く普及しており、その利便性をより向上すること、蓋紛失防止性や蓋脱着時の未使用の商品を傷つけ商品価値を損なう点の改善が必要であることを考慮すると、従来技術における一般的な繰出容器における第1の問題点は、解決すべき課題(「便利で防蓋紛失効果のある繰出容器開閉装置」)として特に重要であった。
本発明が解決しようとする第1の課題としては、いちいち、繰出容器の使用時には蓋を外したり、使用後には蓋をかぶせるという煩雑な作業を解消することである。
本発明が解決しようとする第2の課題としては、使用時に外した蓋を紛失してしまうことを防止することである。
本発明が解決しようとする第3の課題としては、蓋脱着時に、実質的に商品価値を有する高価な内容物(口紅、化粧料、糊等)を、蓋のエッジで傷を付けたり、欠損させてしまうことを防止することである。
本発明が解決しようとする第4の課題としては、『直近先行技術に係る繰出容器における問題点1』及び『直近先行技術に係る繰出容器における問題点2』と関連して、製造現場とメンテナンスにおける省力化を図ることである。
先進国において少子高齢化が進行することを鑑みて、技術者の人手不足や人件費・修理費・維持費の高騰などを考慮すると、上記した直近先行技術に係る繰出容器の第4の問題点は、解決すべき課題(「既存の部品・繰出容器・設備の有効使用によるこれらの図面作成期間の短縮や金型製作期間の短期化・メンテナンス費低減、また、長年の実績による品質の安定化」)として特に重要である。
本発明が解決しようとする第5の課題としては、『直近先行技術に係る繰出容器における問題点3』と関連して、製造現場とメンテナンスにおける省力化を図ることである。
先行技術に係る繰出容器の製造の場合とは対照的に、金属資源やエネルギー資源の消費を抑制し、さらには、廃棄物と二酸化炭素の発生を抑制することである。
京都議定書などに代表されるような地球温暖化防止、資源の有効使用などによる地球環境問題対応策を鑑みると、上記した直近先行技術に係る繰出容器の第2の問題点及び問題点3は、解決すべき課題(耐久性の良い金型使用や既存の設備の有効使用による「省資源・省エネルギー・廃棄物削減」)として特に重要であった。
(1) 現在、広く使用されている繰出容器を基本機構として使用する。
(2) 基本機構に繰出容器を用いるので、新たに必要な部品が少なく金型製作期間が少ない。
(3) 繰出容器の組立設備や口紅などの化粧料の既存の成型設備を使用できる。
(4) 携帯時に容器内にホコリが入り込み中味が汚れたり、繰出容器の繰出操作に支障がでることない。
(5) 長年、消費者に使用され、使い慣れてきた繰出容器と同じ回転操作で蓋の開閉を行う繰出容器開閉装置である。
そして、現在、口紅などの化粧料や化粧用具に使用されている種々の繰出容器に応用することができる。また、従来から使われている繰出容器の組立て設備や棒状化粧料の成型設備を使用でき、効率よく中味の充填や成型が出来る繰出容器の開閉装置を実現すること目的とするものである。
[請求項1]
繰出容器(A)、回転駆動機構(B)、往復駆動機構(C)及び、開閉駆動機構(D)を含んで構成される繰出容器の開閉装置であって、
繰出容器(A)は、
回転部(1b)を本体(1a)に対して順回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の外部に繰り出す機能と、
回転部(1b)を本体(1a)に対して逆回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の内部に繰り戻す機能を併せ有するものであって、
回転駆動機構(B)は、
回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の開口部(21)の外部に繰り出す機構と、
回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の開口部(21)の内部に繰り戻す機構を有するものであって、
前記把持体(H)は、把持体外側モジュール(2)と中筒(13)との間に隙間(S1)を保持しつつ両者を固定して構成され、
前記回転体(R)は、回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)との間に隙間(S2)を保持しつつ両者を固定して構成され、
回転体内側モジュール(4)の圧接部(43)は、繰出容器(A)の回転部(1b)を圧接することにより、回転体内側モジュール(4)と繰出容器(A)の回転部(1b)を一体として固定するものであって、
往復駆動機構(C)は、
回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときに回転体(R)と連動している環状はすば歯車(7)が順回転方向に回転し、歯車側はすば(71)と噛み合っているラック側はすば(63)が蓋(6)開放方向に線状に移動する機構と、
回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときに回転体(R)と連動している環状はすば歯車(7)が逆回転方向に回転し、歯車側はすば(71)と噛み合っているラック側はすば(63)が蓋(6)閉止方向に線状に移動する機構を有するものであり、
開閉駆動機構(D)は、
環状はすば歯車(7)が順回転方向に回転したときに歯車側はすば(71)と噛み合っているラック側はすば(63)が蓋開放方向に線状に移動することにより可撓性を有する舌部(61)が変形しつつ隙間(S1)に収納されて前記開口部(21)が開放される機構と、
環状はすば歯車(7)が逆回転方向に回転したときに歯車側はすば(71)と噛み合っているラック側はすば(63)が蓋閉止方向に線状に移動することにより可撓性を有する舌部(61)が変形しつつ隙間(S1)から引き出されて前記開口部(21)が閉止される機構を有するものであって、
装置全体の機能として、
前記回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときには、蓋(6)が開放されつつ被繰出物(18)が連動して繰り出され、
前記回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときには、蓋(6)が閉止されつつ被繰出物(18)が連動して繰り戻される機能を有するものであることを特徴とする繰出容器の開閉装置。
繰出容器(A)、回転駆動機構(B)、往復駆動機構(C)及び、開閉駆動機構(D)を含んで構成される繰出容器の開閉装置であって、
繰出容器(A)は、
回転部(1b)を本体(1a)に対して順回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の外部に繰り出す機能と、
回転部(1b)を本体(1a)に対して逆回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の内部に繰り戻す機能を併せ有するものであって、
回転駆動機構(B)は、
回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の開口部(21)の外部に繰り出す機構と、
回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の開口部(21)の内部に繰り戻す機構を有するものであって、
前記把持体(H)は、把持体外側モジュール(2)と中筒(13)との間に隙間(S1)を保持しつつ両者を固定して構成され、
前記回転体(R)は、回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)との間に隙間(S2)を保持しつつ両者を固定して構成され、
回転体内側モジュール(4)の圧接部(43)は、繰出容器(A)の回転部(1b)を圧接することにより、回転体内側モジュール(4)と繰出容器(A)の回転部(1b)を一体として固定するものであって、
往復駆動機構(C)は、
回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときに回転体(R)と連動している逆ラセン筒(9)が順回転方向に回転し、逆ラセン筒(9)の逆ラセン溝(91)が、逆ラセン溝(91)と摺動可能に嵌合している蓋(8)の案内突起(83)を回転に伴って逆ラセン溝(91)に沿って案内し、蓋(8)の摺動可能嵌合凸部(84)が、摺動可能嵌合凸部(84)と摺動可能に嵌合している摺動可能嵌合凹部(22)に沿って蓋(8)開放方向に線状に移動する機構と、
回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときに回転体(R)と連動している逆ラセン筒(9)が逆回転方向に回転し、逆ラセン筒(9)の逆ラセン溝(91)が、逆ラセン溝(91)と摺動可能に嵌合している蓋(8)の案内突起(83)を回転に伴って逆ラセン溝(91)に沿って案内し、蓋(8)の摺動可能嵌合凸部(84)が、摺動可能嵌合凸部(84)と摺動可能に嵌合している摺動可能嵌合凹部(22)に沿って蓋(8)閉止方向に線状に移動する機構を有するものであり、
開閉駆動機構(D)は、
逆ラセン筒(9)が順回転方向に回転したときに逆ラセン筒(9)の逆ラセン溝(91)が、逆ラセン溝(91)と摺動可能に嵌合している蓋(8)の案内突起(83)を回転に伴って逆ラセン溝(91)に沿って案内し、蓋(8)の摺動可能嵌合凸部(84)が、摺動可能嵌合凸部(84)と摺動可能に嵌合している摺動可能嵌合凹部(22)に沿って蓋(8)開放方向に線状に移動することにより可撓性を有する舌部(81)が変形しつつ隙間(S1)に収納されて前記開口部(21)が開放される機構と、
逆ラセン筒(9)が逆回転方向に回転したときに逆ラセン筒(9)の逆ラセン溝(91)が、逆ラセン溝(91)と摺動可能に嵌合している蓋(8)の案内突起(83)を回転に伴って逆ラセン溝(91)に沿って案内し、蓋(8)の摺動可能嵌合凸部(84)が、摺動可能嵌合凸部(84)と摺動可能に嵌合している摺動可能嵌合凹部(22)に沿って蓋(8)閉止方向に線状に移動することにより可撓性を有する舌部(81)が変形しつつ隙間(S1)から引き出されて前記開口部(21)が閉止される機構を有するものであって、
装置全体の機能として、
前記回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときには、蓋(6)が開放されつつ被繰出物(18)が連動して繰り出され、
前記回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときには、蓋(6)が閉止されつつ被繰出物(18)が連動して繰り戻される機能を有するものであることを特徴とする繰出容器の開閉装置。
繰出容器(A)が、
上部ラセンタイプ繰出容器、下部ラセンタイプ繰出容器、及び、ねじ棒タイプ繰出容器からなる群から選択された1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載した繰出容器の開閉装置。
繰出容器(A)が、
上部ラセンタイプ繰出容器であって、
内周面にラセン溝(13d)を設けた筒状の中筒(13)内に、側面の長さ方向にガイド孔(12a)を貫通して設けてあるガイド筒(12)を相対回転可能に収納し、前記ガイド筒(12)内に、被繰出物(18)を載置する皿状の中皿(19)を収容し、中皿(19)の外側側面に設けた中皿突起(19a)を、ガイド孔(12a)を貫通させて、中筒(13)のラセン溝(13d)に移動可能に嵌合させて、中皿(19)に対してガイド筒(12)を相対回転させることにより中皿(19)をラセン溝(13d)に沿って上下方向にガイド孔(12a)の長さ方向に沿って案内されて移動可能なものであることを特徴とする請求項1又は2に記載した繰出容器の開閉装置。
本願発明による効果を以下に列挙する。
2)蓋紛失防止効果がある。
3)従来から使用されてきた種々の繰出容器に応用でき、汎用性がある。これまでにない特徴である。
4)消費者が長年使い慣れてきた繰出容器と同じ回転して使用できるので使用時や外観に違和感がない。
5)従来の繰出容器を利用でき、新たな金型製作が少なくて済む。
6)また、複雑な金型が必要ないので、金型の耐久性が向上しメインテナンスしやすく、複雑な金型に発生しやすい故障がないなど効果がある。
7)長年、使用実績のある繰出容器を基本機構として用いるため繰出容器の品質が安定している。
8)既存の繰出容器の組立設備や棒状化粧料の成型機などの生産設備を使用できるため、これまでの生産性を確保できる。
9)既存の設備や金型なども使用できる結果、金型や設備の製作に必要なエネルギー、資源、製作過程に発生する廃棄物の発生を削減できる。即ち、省エネルギー、省資源、廃棄物の削減効果がある。
10) 既存の繰出容器、その生産設備、中味の口紅などの化粧料の生産設備を共用できる結果、製品設計・図面作成・金型製作に必要な人手、時間、金型製作期間などが削減できる効果がある。また、製品設計の効率化・設計期間の短縮効果も期待できる。
11) 容器内にホコリが入り込むことがない。蓋は確実に閉まるので携帯中に容器内にホコリが入り込み容器の繰出機構に故障を生じることが無く、また、中味の被繰出物を汚すことがない。
本発明に係る最良の形態を、図1〜図28に示した。
図1は、本発明の繰出容器の基本機構と基本機能〜1(繰出時)を示す図で、被繰出物(1c(18))を順回転方向に繰出時の図である。
繰出容器は、本体(1a)を把持し、更に、もう一方の回転部(1b)を順又は逆回転方向に回転し、被繰出物を繰出す、又は、繰戻す繰出容器の基本構造と基本機能を示す図である。
本発明において用いる繰出容器は、図1と図2に示す如く本体(1a)を片手で把持し、もう一方の回転部(1b)を順又は逆回転方向に回転し、被繰出物(1c(18))を繰出す、または、繰戻すことが出来る繰出容器であれば何れにも応用できる。
図3は、本発明に用いる繰出容器の概要を示す図である。
前述の如く、図3(1)の上部ラセンタイプ繰出容器は、砲弾形状の口紅などの化粧料を収納した中皿を、外側に配置したラセン溝に沿って回転により繰出し、又は、繰戻すタイプである。
図3(2)の下部ラセンタイプ繰出容器は、中皿の下部にねじやラセン部品を配置したタイプである。
図3(3)のねじ棒タイプ繰出容器は、中皿の中心にねじ棒があるタイプである。
繰出容器の中皿に化粧用具を装着して使用されることあるが、上部ラセンタイプ繰出容器は、馬毛など毛状のものを用いた化粧用具には使用が適さないため実用例は少ない。
下部ラセンタイプ繰出容器はフエイスブラシなど化粧用具にも応用されている。
ねじ棒タイプ繰出容器は、図3に示す如く容器の中皿の中心に回転棒があるため化粧用具には使用されている例はあまりない。
本発明の「環状はすば歯車」を用いた繰出容器開閉装置について述べる。
図4は、本発明の繰出容器開閉装置の構成を示す図で、繰出容器(A)、回転駆動機構(B)、往復駆動機構(C)、開閉駆動機構(D)、把持体(H)、回転体(R)を示す斜視図である。
繰出容器(A)は、上部ラセンタイプ,下部ラセンタイプ、ねじ棒タイプなどを用いる。
回転駆動機構(B),往復駆動機構(C)、開閉駆動機構(D)、把持体(H)回転体(R)は、これらの繰出容器や繰出容器開閉装置の形状、デザイン、サイズ、太さ、種類などによりこれに合わせ必要により修正されることがあるが基本的な機構は同じである。
図5は、本発明の繰出容器開閉装置を上部ラセンタイプ繰出容器に応用した構成を示す図で、上部ラセンタイプ繰出容器(A)、回転駆動機構(B),往復駆動機構(C)、開閉駆動機構(D)、把持体(H)、回転体(R)の構成を示す斜視図である。
図6は、本発明の把持体(H)と回転体(R)の構成を示す断面図で、図6の隙間(S1)断面図は、図7と図8に示すイ−イ線及び図21と図22に示すロ−ロ線の断面図で示す把持体(H)の構成を示す図である。
把持体(H)は、把持体外側モジュール(2)と中筒(13)との間に隙間(S1)を保持しつつ両者を固定して構成される。
把持体外側モジュール(2)の内側に設けた回止部材(23)は中筒(13)を固定しており、把持体(H)を固定し、回転体(R)を回転した時、中筒(13)が同じ方向に回転しないように把持体(H)を構成する把持体外側モジュール(2)と中筒(13)が一体になるように固定されている。
隙間(S1)は、繰出容器開閉装置(100)の回転操作による蓋(6)のはすばラック(62)の線状の移動に必要な隙間を確保していることを示している図である。
回止部材(23)はこの例に限定されない。本発明に適したものであれば、何れの方法でも良い。また、回止部材(23)は、別部品として把持体外側モジュール(2)の天面内側に挿入して用いることも出来る。
両者は、同じ方向に同時に回転するように固定するために回転体内側モジュール(4)の回転体内側モジュール嵌合部(44)を回転体外側モジュール(5)の内側に強制嵌合し両者を固定する。
隙間(S2)は、蓋(6)のはすばラック(62)の長さ、環状はすば歯車(7)の歯車側はすば(71)の幅、環状はすば歯車(7)のはすばの傾斜角度、繰出容器のタイプや形状などの設計などによりはすばラック(62)の下端が入り込むに必要な隙間(S2)の長さ・位置が異なってくるため図には位置示していない。
例えば、環状はすば歯車(7)の歯車側はすば(71)の幅を広くすれば、幅の分、はすばラック(62)のラック側はすば(63)と歯車側はすば(71)の嵌合する位置を高くできるので、その分、はすばラック(62)の長さは短くできるため、はすばラックの下端が隙間(S2)に入り込む距離は少なくなり、このため、隙間(S2)が長さが少なくなる。
図7は、本発明の上部ラセンタイプ繰出容器開閉装置を順及び逆回転方向に開閉時の各部品の動きを示す図で、蓋(6)、被繰出物(18)、ラックの繰出距離(y)など動きを示す図である。
図7の上の左図は、繰出容器開閉装置(100)の蓋(6)が上昇し、開口部(21)を閉じている全閉状態を示す。
可撓性のある蓋の材質は、通常知られる力を加えた場合、柔軟に撓むプラスチックで、本発明を実施に適するものであれば何れでもよい。
壁体(24)は、繰出容器開閉装置(100)のデザインや形状など必要により別部品として把持体外側モジュール(2)に壁体(24)を組み込むことも出来る。
図8は、本発明の上部ラセンタイプ繰出容器開閉装置の各部品の動きを示す断面図で、図7の一部の拡大図である。
同時にラック側はすば(63)とは逆向きのラセンを持つ上部ラセンタイプ繰出容器(1)の回転部(12b(1b))は、回転体(R)と一体に回転するように嵌合しており、後で述べる図10〜11に示す如く、収納された中皿(19)に載置された口紅(18’)は、ガイド筒(12)の回転部(12b(1b))の順回転方向の回転によりガイド孔(12a)により中皿(19)の中皿突起(19a)が上部ラセンタイプ繰出容器内のラセン溝(13d)に沿って案内され、中間状態に繰り上げられている状態を示している。
図7と図8には、移動に伴う蓋(6)のはすばラック(62)のラック繰出距離(y)を示している。
環状はすば歯車(7)の歯車側はすば(71)と噛み合っている蓋(6)のラック側はすば(63)の摺動可能嵌合凸部(64)が把持体外側モジュール(2)の摺動可能嵌合凹部(22)と摺動可能に嵌合しており、蓋(6)は蓋開放方向に線上に移動し、把持体外側モジュール(2)の開口部(21)が全開して、口紅(18’)が繰り上げられている状態と、移動に伴う蓋(6)のはすばラック(62)のラック繰出距離(y)を示している。
図7〜8は、蓋閉止方向の逆回転方向に回転すると口紅(18’)は収納され、同時に蓋(6)は上昇し、開口部(21)を閉じることを示している。
図9は、把持体外側モジュール(2)と回転体外側モジュール(5)の嵌合を示す図である。
前述の如く繰出容器開閉装置(100)は、把持体(H)を構成する把持体外側モジュール(2)と中筒(13)と、回転体(R)を構成する回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)とを固定して構成され、被繰出物(18)を繰出容器開閉装置(100)から繰出す又は、繰戻し、同時に蓋を開閉するときには、把持体(H)と回転体(R)を逆方向に回転する。
このために、把持体外側モジュール(2)と回転体外側モジュール(5)は片方を固定した時に回転可能に嵌合し、しかも使用中に嵌合がはずれないことが必要である。図9に示す如く、把持体外側モジュール(2)には外側回転可能嵌合部(把持体外側モジュール(2)側)(2a)を設け,更に、回転体外側モジュール(5)には外側回転可能嵌合部(回転体外側モジュール(5)側)(5a)設け、これらを嵌合した外側回転可能嵌合部(F2(5c))により回転可能に嵌合する。
回転可能な嵌合は、この例に限定されない。周知の方法で本発明に応用できるものであれば何れでもよい。
図10と図11は、上部ラセンタイプ繰出容器(1)の部品とその組立工程と被繰出物(18)を中皿(19)に載置する工程を示す図である。
図10に示す如く、中皿(19)の中皿突起(19a)を回転部(12b)を設けたガイド筒(12)のガイド孔(12a)に貫通すように組み込む。
次に、中皿(19)を組み込んだガイド筒(12)と中筒(13)とを嵌合する。同時に中筒(13)のラセン溝(13d)に中皿突起(19a)を組込む。
この上部ラセンタイプ繰出容器(1)には、あらかじめ成型した口紅(18’)を中皿(19)に挿入し載置する場合と、口紅形状をした中空の樹脂部品に底穴を設けた中皿(19)の口元に嵌合させ、容器底穴(15)より熔融した口紅などの化粧料を直接流し込み、冷却してから樹脂部品を取りはずして口紅を成型する場合がある。
中筒(13)を片手で把持し、もう一方の片手で回転部(12b)を回転すると中皿(19)の中皿突起(19a)は、回転部(12b)と一体になっているガイド筒(12)のガイド孔(12a)に案内され、中筒(13)の内側のラセン溝(13d)により中皿(19)がガイド孔(12a)に沿って線状に移動し、中皿(19)に載置した口紅の化粧料などの被繰出物(18)が繰出容器から出没する。
図12は,把持体(H)と回転体(R)を示す斜視図である。
把持体(H)は、図6に述べたごとく把持体外側モジュール(2)と中筒(13)との間に隙間(S1)を保持しつつ把持体外側モジュール(2)の内側の回転止部材(23)により両者を固定して構成される。
回転体(R)は、回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)との間に隙間(S2)を保持しつつ両者を図15に示す回転体内側モジュール嵌合部(44)で固定して構成される。
図13〜図18は、環状はすば歯車(7)を用いた上部ラセンタイプ繰出容器の開閉装置の組立工程図である。
組立工程の順序は、この図に限定されない。繰出容器開閉装置の生産数、口紅などの化粧料メーカーの納品形態への要望、繰出容器メーカーや化粧料メーカーの生産設備や作業工程など必要により変更できる。
図13[組立工程1−1]は、回転体内側モジュール(4)への繰出容器(1)の嵌合を示す斜視図で、繰出容器(1)は上部ラセンタイプ繰出容器である。
図14[組立工程1−2]は、環状はすば歯車(7)の嵌合を示す斜視図で、図13の繰出容器(1)と回転体内側モジュール(4)を組立てたものに環状はすば歯車(7)を嵌合する工程を示す斜視図である。
図15[組立工程1−2]は、環状はすば歯車(7)の嵌合(部分拡大図)を示す斜視図である。
左側の図は、環状はすば歯車(7)の連結凸部(72)は、回転体内側モジュール(4)の連結凹部(42)に嵌めこまれて上下方向の抜けが無いことはもちろん、横方向に回転しても外れなないように連結されることを示している図である。
なお、この組立工程1−2の環状はすば歯車(7)の連結方法は、この方法に限定されない。本発明の目的に適した連結方法であれば何れでもよい。
図15の右側の図は、環状はすば歯車(7)と回転体内側モジュール(4)の組立後に、はすばラック(62)に設けたラック側はすば(63)と環状はすば歯車(7)に設けた歯車側はすば(71)とが噛みあっていることを示す図である。
本出願の特許請求の範囲、明細書、及び、図面において、「圧接部(43)」は、図15に示すとおり、回転体内側モジュール(4)の円周に沿って突出している突起であって、図16に示すとおり、回転体外側モジュール(5)の内壁と圧接し、回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)を一体として固定する機能を有する。
本出願の特許請求の範囲、明細書、及び、図面において、「回転体内側モジュール嵌合部(44)」は、図15に示すとおり、回転体内側モジュール(4)の円周に沿って突出している突起であって、図16に示すとおり、回転体外側モジュール(5)の内壁と圧接し、回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)を一体として固定する機能を有する。
図16[組立工程1−3]は、回転体外側モジュール(5)の嵌合を示す斜視図である。
繰出容器(1)と回転内側モジュール(4)と環状はすば歯車(7)との嵌合体に回転体外側モジュール(5)を嵌合する組立工程を示している。
図16に示す如く、回転体外側モジュール(5)の上部の内側には、外側回転可能嵌合部(回転体外側モジュール(5)側)(5a)を設けてある。後で述べる把持体外側モジュール(2)との回転可能な嵌合のためである。
図17[組立工程1−4]は、蓋(6)の嵌合を示す斜視図である。
繰出容器(1)と回転体内側モジュール(4)と環状はすば歯車(7)と回転体外側モジュール(5)との嵌合体に、蓋(6)を嵌合する組立工程を示している。
図18[組立工程1−5]は、把持体外側モジュール(2)の嵌合を示す斜視図である。
繰出容器(1)と回転体内側モジュール(4)と環状はすば歯車(7)と回転体外側モジュール(5)と蓋(6)の嵌合体に把持体外側モジュール(2)を嵌合する組立工程を示している。
図9に示した如く、把持体外側モジュール(2)には、外側回転可能嵌合部(把持体外側モジュール(2)側)(2a)設け、既に組み込まれている回転体外側モジュール(5)の外側回転可能嵌合部(回転体外側モジュール(5)側)(5a)と回転可能に嵌合する。
外側回転可能嵌合部(F2(5c))において外側回転可能嵌合部(把持体外側モジュール側(2)側)(2a)と外側回転可能嵌合部(回転体外側モジュール(5)側)(5a)とは回転可能に嵌合する。
回転可能な嵌合はこの例に限定されない。本発明に適した回転可能な嵌合であれば何れでもよい。
本発明の「逆ラセン筒」を用いた繰出容器開閉装置について次に説明する。
前述の繰出容器開閉装置に用いた環状はすば歯車(7)を逆ラセン筒(9)に替え、該逆ラセン筒(9)に合わせて蓋(6)を蓋(8)に替えて用いた例について図19〜図28により述べる。
図19は、本発明の逆ラセン筒を用いた繰出容器開閉装置(100)の構成を示す図である。
前述の図4に示した本発明の繰出容器開閉装置の構成の環状はすば歯車(7)を「逆ラセン筒(9)」に替え、更に、逆ラセン筒(9)に合わせて修正した「蓋(8)」を用いた繰出容器開閉装置の構成を示す図で、繰出容器(A)、回転駆動機構(B),往復駆動機構(C)、開閉駆動機構(D)、把持体(H)、回転体(R)を示す斜視図である。
繰出容器(A)は、上部ラセンタイプ,下部ラセンタイプ、ねじ棒タイプなどを用いる。
繰出容器は、開閉装置内に組み込むために不必要な部品などを除去し、また、必要により一部修正して用いる。
回転駆動機構(B),往復駆動機構(C)、開閉駆動機構(D)、把持体(H)、回転体(R)は、これらは繰出容器の形状・デザイン・サイズ・太さ・繰出容器の種類、用途などによりこれらに合わせ一部修正されることがあるが基本的な構造は同じである。
図20は、本発明の逆ラセン筒(9)を用いた上部らせんタイプ繰出容器開閉装置の構成を示す図で、「逆ラセン筒(9)」に合わせて修正した蓋(8)を用いた繰出容器開閉装置の構成を示したものである。
繰出容器(A)は上部ラセンタイプ繰出容器、回転駆動機構(B),往復駆動機構(C)、開閉駆動機構(D)、把持体(H)、回転体(R)の構成を示す斜視図である。
図21は、本発明の逆ラセン筒(9)を用いた上部ラセンタイプ繰出容器開閉装置の各部品の動きを示す図で、順及び逆転方向に開閉時の蓋(8)、被繰出物(18)、蓋繰出距離(z)など各部品の動きを示したものである。
図21の上の左図は、繰出容器開閉装置(100)内の蓋(6)が上昇し、開口部(21)を閉じている全閉状態を示す。
移動した蓋(8)は、把持体外側モジュール(2)の内側に収納されている状態と、蓋(8)の蓋繰出距離(z)を示している。
可撓性のある蓋の材質は、通常知られる力を加えた場合、柔軟に撓むプラスチックで、本発明を実施に適するものであれば何れでもよい。
壁体(24)は、繰出容器開閉装置(100)のデザインや形状など必要により別部品として把持体外側モジュール(2)に嵌着して設けることも出来る。
図22は、本発明の上部ラセンタイプ繰出容器開閉装置の各部品の動き
を示す断面図で、図21の下の図の拡大図である
図21の下の図と図22の左図は、蓋(8)によって繰出容器開閉装置(100)の把持体外側モジュール(2)の開口部(21)が全閉し、繰出容器開閉装置内に口紅を収納している全閉状態を示している。
蓋(8)は、摺動可能嵌合凸部(84)と摺動可能に嵌合している把持体外側モジュール(2)の内側の摺動可能嵌合凹部(22)に案内され蓋開放方向に線状に移動し、把持体外側モジュール(2)の開口部(21)が中間状態に開いている状態を示している。
また、同時に逆ラセン筒(9)とは逆向きのラセンを持つ上部ラセンタイプ繰出容器(1)に収納された中皿(19)に載置された口紅(18’)は、図10〜11で述べたように、ガイド筒(12)のガイド孔(12a)により中皿(19)の中皿突起(19a)が上部ラセンタイプ繰出容器内のラセン溝(13d)に沿って線状に案内され、中間状態に繰り上げられている状態を示している。
図21と図22には、移動に伴う蓋(8)の蓋繰出距離(z)を示している。
同時に、口紅(18’)が、逆ラセン筒とは逆向きのラセンを備えた繰出容器(1)により繰り上げられている状態を示している。
図22、図25に示す逆ラセン溝について説明する。
逆ラセン筒(9)の外側に設けた逆ラセン溝(91)は、逆ラセン溝開始点(91a)、逆ラセン溝中間点(91b)、逆ラセン溝終点(91c)の溝を少なくとも一条形成すると、蓋(8)の開閉速度を変えることが出来る。
蓋(8)は、蓋を開く際は、早く開き、蓋を容器内に収納後は、容器内をゆっくり動くことが望まれるので、逆ラセン溝(91)の傾斜を変化させ、蓋(8)の位置により動きを調整することが出来る。
図22、図25において、逆ラセン溝開始点(91a)、逆ラセン溝中間点(91b)、逆ラセン溝終点(91c)が形成されている。
逆ラセン溝開始点(91a)〜逆ラセン溝中間点(91b)間は、急傾斜に溝が形成され、また、逆ラセン溝中間点(91b)〜逆ラセン溝終点(91c)の間は緩やかな溝の角度になっている。
逆ラセン溝開始点(91a)〜逆ラセン溝中間点(91b)間を移動する蓋(8)は、ラセン溝に嵌合した案内突起(83)にカイドされ、急速に線状に移動する。
これに伴い蓋(8)の舌部(81)が早く線状に移動して開口部(21)を速やかに開閉する。
逆ラセン溝開始点(91a)には、水平部、又は、凹部を形成し、蓋(8)を閉じたとき不用意に動くことがないように配慮することも出来る。
逆ラセン溝中間点(91b)〜逆ラセン溝終点(91c)間ではラセン溝(91)は、緩やかな角度に設定されており、蓋(8)は容器内をゆっくりと線状に移動する。
このように急傾斜と緩やかな逆ラセン溝(91)を逆ラセン筒(9)に形成することによって、蓋(8)の線状の移動距離が短くなるため 繰出容器全体の長さを短くすることができる。
繰出容器開閉装置(100)について図6で説明した隙間(S2)が必要ない設計も可能になる効果がある。
逆ラセン筒(9)の逆ラセン溝(91)は、通常の繰出容器と同じように全て一定の傾斜角度の逆ラセン溝を用いることが出来ることはもちろんである。
蓋の移動を早くするための逆ラセン溝開始点(91a)〜逆ラセン溝中間点(91b)間のラセン溝の角度は、容器の長さ、太さ、デザイン、形状、また、蓋の移動の速さの必要度、操作時の使いやすさなどにより、個々の繰出容器毎に決め、設定する。
次に、挟持リング(85)に付いて説明する。
図20、図21、図27などに示すように、蓋(8)は、逆ラセン筒(9)の外周囲を挟み込む挟持リング(85)が蓋(8)の開閉時のブレ防止などのため、必要により形成し、用いる。
案内突起(83)は、例えば、図25においては、挟持リング(85)は逆ラセン筒(9)の面に1つ形成している。
案内突起(83)は、例えば、図25においては、挟持リング(85)は逆ラセン筒(9)の面に1つ形成しているが、挟持リング(85)に設けた案内突起(83)の数とこれと嵌合する逆ラセン溝(91)を複数にして蓋(8)の移動時の蓋のブレを安定させることも必要によりできる。
図23〜図28は、逆ラセン筒(9)用いた上部ラセンタイプ繰出容器の開閉装置の基本的な各部品の組立工程図である。蓋(8)と逆ラセン筒(9)を除くと、前述の図13〜18と同じである。
組立工程の順序は、この図に限定されない。生産数や口紅などの化粧料メーカーの要望などにより変更される。
図23[組立工程2−1]回転体内側モジュール(4)への繰出容器(1)の嵌合を示す斜視図で、繰出容器は上部ラセンタイプ繰出容器である。
図24[組立工程2−2]は、逆ラセン筒(9)の嵌合を示す斜視図で、図23組立工程2−1の繰出容器(1)と回転体内側モジュール(4)の嵌合体に逆ラセン筒(9)を嵌合する工程を示す斜視図である。
図25[組立工程2−2]案内突起の(83)の摺動可能嵌合(部分拡大図)を示す斜視図で、逆ラセン筒(9)への嵌合と逆ラセン筒(9)と回転体内側モジュール(4)嵌合工程を示す部分拡大斜視図である。
図25の左図は、逆ラセン筒(9)の連結凸部(92)は、回転体内側モジュール(4)の連結凹部(42)に嵌めこまれることを示している。逆ラセン筒(9)は上下方向の抜けが無いことはもちろん、横方向に回転しても外れなないように連結される。
回転体内側モジュール(4)の上端には、圧接部(繰出容器回転部(1b、12b)を圧接する部分)(43)を設け、繰出容器を回転体内側モジュール(4)に確実に固定する。
この組立工程2−2の逆ラセン筒(9)と回転体内側モジュール(4)の連結方法は、この方法に限定されない。本発明に適した連結方法であれば何れでもよい。
回転体内側モジュール嵌合部(4)には回転体内側モジュール嵌合部(44)を設け、回転体外側モジュール(5)は、回転体内側モジュール嵌合部(4)と嵌合の際に一体となって固定し、回転体(R)を形成する。
回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)の固定は、この方法に限定されない。本発明の適した固定方法であれば何れでもよい。
図26[組立工程2−3]は、回転体外側モジュール(5)の嵌合を示す斜視図である。繰出容器(1)と回転内側モジュール(4)と逆ラセン筒(9)との嵌合体に回転体外側モジュール(5)を嵌合する組立工程を示している。
図26に示す如く、回転体外側モジュール(5)の上部には、外側回転可能嵌合部(回転体外側モジュール(5)側)(5a)を設ける。図9で述べた如く、また、後(図28)で述べる把持体外側モジュール(2)との回転可能な嵌合のためである。
図27[組立工程2−4]は、蓋(8)の嵌合を示す斜視図である。
繰出容器(1)と回転体内側モジュール(4)と逆ラセン筒(9)と回転体外側モジュール(5)との嵌合体に、蓋(8)を嵌合する組立工程を示している。
図28[組立工程2−5]は、把持体外側モジュール(2)の嵌合を示す斜視図である。
繰出容器(1)と回転体内側モジュール(4)と逆ラセン筒(9)と回転体外側モジュール(5)と蓋(8)との嵌合体に把持体外側モジュール(2)を嵌合する組立工程を示している。
図9にも示した如く、把持体外側モジュール(2)には、外側回転可能嵌合部(把持体外側モジュール(2)側)(2a)設け、既に組み込まれている回転体外側モジュール(5)の外側回転可能嵌合部(回転体外側モジュール(5)側)(5a)と回転可能に嵌合し、外側回転可能嵌合部(5c(F2))を形成する。
回転可能な嵌合はこの例に限定されない。本発明に適した回転可能な嵌合であれば何れでもよい。
以上、上部ラセンタイプ繰出容器を例に本発明の繰出容器開閉容器について述べた。上部ラセンタイプ繰出容器以外の繰出容器について説明する。
ねじ棒タイプ繰出容器は、上部ラセンタイプ繰出容器開閉装置をそのまた応用できる。
下部ラセンタイプ繰出容器も本発明の基本構造とおなじであるが、該下部ラセンタイプ繰出容器のラセン部分が中皿の下部にある場合、下部ラセン部品などを回転体内側モジュール(4)として用いる。
B 回転駆動機構
C 往復駆動機構
D 開閉駆動機構
H 把持体
R 回転体
F1(13c) 内側回転可能嵌合部
F2(5c) 外側回転可能嵌合部
S1 隙間1
(把持体外側モジュール(2)と中筒(13)との間の隙間)
S2 隙間2
(回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)との間の隙間)
S ストローク(開閉時のはすばラック(62)下端の往復移動距離)
y ラック繰出距離
z 蓋繰出距離
100 繰出容器開閉装置
1 繰出容器
1a 本体
1b(12b) 回転部(上部ラセンタイプ繰出容器、及び、下部ラセンタイプ繰出容器における袴筒、並びに、ねじ棒タイプ繰出容器における筒状ハンドルに相当する。)
1c(18) 被繰出物
12 ガイド筒
12a ガイド孔
12b(1b) 回転部
13 中筒
13a 内側回転可能嵌合凸部
13b 内側回転可能嵌合凹部
13c(F1) 内側回転可能嵌合部
13d ラセン溝
15 底孔
19 中皿
19a 中皿突起
18 被繰出物
18’ 口紅
18a 紅筆
2 把持体外側モジュール
5a 外側回転可能嵌合部(回転体外側モジュール(5)側)
2a 外側回転可能嵌合部(把持体外側モジュール(2)側)
5c(F2) 外側回転可能嵌合部
21 開口部
22 摺動可能嵌合凹部
23 回止部材
24 壁体
4 回転体内側モジュール
42 連結凹部
43 圧接部(繰出容器回転部(1b、12b)を圧接する部分)
44 回転体内側モジュール嵌合部
5 回転体外側モジュール
5a 外側回転可能嵌合部(回転体外側モジュール(5)側)
2a 外側回転可能嵌合部(把持体外側モジュール(2)側)
5c(F2) 外側回転可能嵌合部
6 蓋
61 舌部
62 はすばラック
63 ラック側はすば
64 摺動可能嵌合凸部
7 環状はすば歯車
71 歯車側はすば
72 連結凸部
8 蓋
81 舌部
82 柱部
83 案内突起
84 摺動可能嵌合凸部
85 挟持リング
9 逆ラセン筒
91 逆ラセン溝
91a 逆ラセン溝始点
91b 逆ラセン溝中間点
91c 逆ラセン溝終点
92 連結凸部
Claims (4)
- 繰出容器(A)、回転駆動機構(B)、往復駆動機構(C)及び、開閉駆動機構(D)を含んで構成される繰出容器の開閉装置であって、
繰出容器(A)は、
回転部(1b)を本体(1a)に対して順回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の外部に繰り出す機能と、
回転部(1b)を本体(1a)に対して逆回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の内部に繰り戻す機能を併せ有するものであって、
回転駆動機構(B)は、
回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の開口部(21)の外部に繰り出す機構と、
回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の開口部(21)の内部に繰り戻す機構を有するものであって、
前記把持体(H)は、把持体外側モジュール(2)と中筒(13)との間に隙間(S1)を保持しつつ両者を固定して構成され、
前記回転体(R)は、回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)との間に隙間(S2)を保持しつつ両者を固定して構成され、
回転体内側モジュール(4)の圧接部(43)は、繰出容器(A)の回転部(1b)を圧接することにより、回転体内側モジュール(4)と繰出容器(A)の回転部(1b)を一体として固定するものであって、
往復駆動機構(C)は、
回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときに回転体(R)と連動している環状はすば歯車(7)が順回転方向に回転し、歯車側はすば(71)と噛み合っているラック側はすば(63)が蓋(6)開放方向に線状に移動する機構と、
回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときに回転体(R)と連動している環状はすば歯車(7)が逆回転方向に回転し、歯車側はすば(71)と噛み合っているラック側はすば(63)が蓋(6)閉止方向に線状に移動する機構を有するものであり、
開閉駆動機構(D)は、
環状はすば歯車(7)が順回転方向に回転したときに歯車側はすば(71)と噛み合っているラック側はすば(63)が蓋開放方向に線状に移動することにより可撓性を有する舌部(61)が変形しつつ隙間(S1)に収納されて前記開口部(21)が開放される機構と、
環状はすば歯車(7)が逆回転方向に回転したときに歯車側はすば(71)と噛み合っているラック側はすば(63)が蓋閉止方向に線状に移動することにより可撓性を有する舌部(61)が変形しつつ隙間(S1)から引き出されて前記開口部(21)が閉止される機構を有するものであって、
装置全体の機能として、
前記回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときには、蓋(6)が開放されつつ被繰出物(18)が連動して繰り出され、
前記回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときには、蓋(6)が閉止されつつ被繰出物(18)が連動して繰り戻される機能を有するものであることを特徴とする繰出容器の開閉装置。
- 繰出容器(A)、回転駆動機構(B)、往復駆動機構(C)及び、開閉駆動機構(D)を含んで構成される繰出容器の開閉装置であって、
繰出容器(A)は、
回転部(1b)を本体(1a)に対して順回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の外部に繰り出す機能と、
回転部(1b)を本体(1a)に対して逆回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の内部に繰り戻す機能を併せ有するものであって、
回転駆動機構(B)は、
回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の開口部(21)の外部に繰り出す機構と、
回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときに被繰出物(18)を繰出容器(A)の開口部(21)の内部に繰り戻す機構を有するものであって、
前記把持体(H)は、把持体外側モジュール(2)と中筒(13)との間に隙間(S1)を保持しつつ両者を固定して構成され、
前記回転体(R)は、回転体内側モジュール(4)と回転体外側モジュール(5)との間に隙間(S2)を保持しつつ両者を固定して構成され、
回転体内側モジュール(4)の圧接部(43)は、繰出容器(A)の回転部(1b)を圧接することにより、回転体内側モジュール(4)と繰出容器(A)の回転部(1b)を一体として固定するものであって、
往復駆動機構(C)は、
回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときに回転体(R)と連動している逆ラセン筒(9)が順回転方向に回転し、逆ラセン筒(9)の逆ラセン溝(91)が、逆ラセン溝(91)と摺動可能に嵌合している蓋(8)の案内突起(83)を回転に伴って逆ラセン溝(91)に沿って案内し、蓋(8)の摺動可能嵌合凸部(84)が、摺動可能嵌合凸部(84)と摺動可能に嵌合している摺動可能嵌合凹部(22)に沿って蓋(8)開放方向に線状に移動する機構と、
回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときに回転体(R)と連動している逆ラセン筒(9)が逆回転方向に回転し、逆ラセン筒(9)の逆ラセン溝(91)が、逆ラセン溝(91)と摺動可能に嵌合している蓋(8)の案内突起(83)を回転に伴って逆ラセン溝(91)に沿って案内し、蓋(8)の摺動可能嵌合凸部(84)が、摺動可能嵌合凸部(84)と摺動可能に嵌合している摺動可能嵌合凹部(22)に沿って蓋(8)閉止方向に線状に移動する機構を有するものであり、
開閉駆動機構(D)は、
逆ラセン筒(9)が順回転方向に回転したときに逆ラセン筒(9)の逆ラセン溝(91)が、逆ラセン溝(91)と摺動可能に嵌合している蓋(8)の案内突起(83)を回転に伴って逆ラセン溝(91)に沿って案内し、蓋(8)の摺動可能嵌合凸部(84)が、摺動可能嵌合凸部(84)と摺動可能に嵌合している摺動可能嵌合凹部(22)に沿って蓋(8)開放方向に線状に移動することにより可撓性を有する舌部(81)が変形しつつ隙間(S1)に収納されて前記開口部(21)が開放される機構と、
逆ラセン筒(9)が逆回転方向に回転したときに逆ラセン筒(9)の逆ラセン溝(91)が、逆ラセン溝(91)と摺動可能に嵌合している蓋(8)の案内突起(83)を回転に伴って逆ラセン溝(91)に沿って案内し、蓋(8)の摺動可能嵌合凸部(84)が、摺動可能嵌合凸部(84)と摺動可能に嵌合している摺動可能嵌合凹部(22)に沿って蓋(8)閉止方向に線状に移動することにより可撓性を有する舌部(81)が変形しつつ隙間(S1)から引き出されて前記開口部(21)が閉止される機構を有するものであって、
装置全体の機能として、
前記回転体(R)を把持体(H)に対して順回転方向に回転させたときには、蓋(6)が開放されつつ被繰出物(18)が連動して繰り出され、
前記回転体(R)を把持体(H)に対して逆回転方向に回転させたときには、蓋(6)が閉止されつつ被繰出物(18)が連動して繰り戻される機能を有するものであることを特徴とする繰出容器の開閉装置。
- 繰出容器(A)が、
上部ラセンタイプ繰出容器、下部ラセンタイプ繰出容器、及び、ねじ棒タイプ繰出容器からなる群から選択された1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載した繰出容器の開閉装置。
- 繰出容器(A)が、
上部ラセンタイプ繰出容器であって、
内周面にラセン溝(13d)を設けた筒状の中筒(13)内に、側面の長さ方向にガイド孔(12a)を貫通して設けてあるガイド筒(12)を相対回転可能に収納し、前記ガイド筒(12)内に、被繰出物(18)を載置する皿状の中皿(19)を収容し、中皿(19)の外側側面に設けた中皿突起(19a)を、ガイド孔(12a)を貫通させて、中筒(13)のラセン溝(13d)に移動可能に嵌合させて、中皿(19)に対してガイド筒(12)を相対回転させることにより中皿(19)をラセン溝(13d)に沿って上下方向にガイド孔(12a)の長さ方向に沿って案内されて移動可能なものであることを特徴とする請求項1又は2に記載した繰出容器の開閉装置。
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