JP4397226B2 - 熱加工可能な耐擦傷性に優れた熱可塑性樹脂成形体 - Google Patents

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本発明は、表面にハードコート層を有する耐擦傷性に優れた熱加工のできる熱可塑性樹脂成形体に関する。
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂は、機械的強度に優れる透光性樹脂として、建築用素材、産業用素材、CDなどの音楽用素材などの各種用途に多用されている。しかし、該樹脂は表面硬度が乏しく、その表面が傷付き易いため、成形体が透明であると、該傷が外観上視認されるために傷の付く恐れがある用途への展開を困難にしていた。そのため、上記用途に対しては、熱可塑性樹脂成形体の表面にシリコーン系、アクリル系、ポリウレタン系などよりなるハードコート層を形成して、傷を付き難くした成形体が使用されている。
一方、上記用途には、ハードコート層を形成した熱可塑性樹脂成形体を熱曲げ加工等の二次成形加工を施す必要のある製品も多用され、熱可塑性樹脂成形体の性能として熱加工性を有することは非常に重要なことである。しかし、熱可塑性樹脂基材の表面に形成したハードコート層は、紫外線、電子線、熱硬化により形成されてなるものであり、熱加工する際に熱可塑性樹脂基材の伸縮に追随できないため、クラック等が発生する欠点を有する。そのため、熱可塑性樹脂成形体を熱曲げ加工等の二次成形加工を施した後にハードコート層を形成する方法が行われているが、製造装置が大掛かりとなり、コストが高くつくものであった。
この熱加工する際に発生する欠点を改良するため、例えば、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有し、且つ各25℃での粘度が150cP以上である特定の3種の(メタ)アクリレートの混合物である多官能(メタ)アクリレート混合物(a1)20〜80重量%と、分子中に1〜2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有し、且つ25℃での粘度が150cP未満である多官能(メタ)アクリレート(a2)80〜20重量%とからなる単量体混合物100重量部に対し、光重合開始剤0.1〜10重量部、紫外線吸収剤0〜6重量部及びヒンダードアミン系光安定剤0〜5重量部を添加してなる光硬化性樹脂からなるハードコート層を形成したものが知られている(特許文献1)。
該特許文献1では、多官能(メタ)アクリレート混合物(a1)の含有量が20重量%未満では、ハードコート層に十分な硬度を付与できず、80重量%を超えると、熱加工の良好な樹脂成形体が得られず、多官能(メタ)アクリレート(a2)の含有量が20重量%未満では、ハードコート層と樹脂基材との十分な密着性が得られず、80重量%を超えると、ハードコート層の硬度が大幅に低下する、とされている。
特開平10−36540号公報
しかし、上記特許文献1に記載の成形体は、ハードコート剤として特定の樹脂を使用しなければならなかった。そのため、市販されている一般の樹脂を用いたハードコート層付き熱可塑性成形体を加熱して曲げると、表面にクラックを生じるため、熱曲げ加工を行なうことができなかった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、公知のハードコート剤である有機系、有機無機ハイブリッド系樹脂のいずれの樹脂を用いても、熱曲げ加工のできるハードコート層付き熱可塑性樹脂成形体を提供することを解決課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る熱可塑性樹脂成形体は、熱可塑性樹脂基材の少なくとも片面にプライマー層を介してハードコート層を形成し、前記プライマー層が粒径0.001〜0.01μmのシリカ系フィラーを含有してなる成形体であって、前記プライマー層がウレタン樹脂であり、前記ハードコート層がウレタンアクリレート樹脂であり、前記シリカ系フィラーがコロイダルシリカであってプライマー層のウレタン樹脂に3〜40重量%含有されていることを特徴とするものである。
本発明の熱可塑性樹脂成形体は、熱可塑性樹脂基材が透光性を有する透光性の成形体であること好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂成形体は、熱可塑性樹脂基材の表面にウレタンアクリレート樹脂のハードコート層を形成しているので、耐擦傷性が優れており傷付くことがない。また、ウレタンアクリレート樹脂のハードコート層は、ウレタン樹脂のプライマー層を介して熱可塑性樹脂基材の表面に形成されているので、該基材と良好に接着接合して一体化されていて層間剥離することがなく、さらに、プライマー層が粒径0.001〜0.01μmのシリカ系フィラーとしてコロイダルシリカを含有しているので、コロイダルシリカとプライマー層のウレタン樹脂との相溶性や分散性が優れ、成形体を加熱して曲げ加工などの熱加工を行なう際に、該プライマー層が熱により柔軟になり過ぎることがなくて、曲げ加工時の応力を該プライマー層で緩和して、外観が良好な熱加工を行なうことができる。
本発明の最良の実施形態を図面に基づいて以下説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す板状の熱可塑性樹脂成形体Aの断面図である。
この熱可塑性樹脂成形体Aは、熱可塑性樹脂よりなる基材1の一方の片面11にプライマー層2を介してハードコート層3を形成してなるものである。
基材1に用いる熱可塑性樹脂は、熱可塑性を有する樹脂であれば限定されることはないが、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、非晶質/結晶質のポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、6−ナイロン等が必要とする成形体の品質に応じて適宜選択して用いられる。特にポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性に優れていて最も好ましく用いられる。この熱可塑性樹脂基材1の厚さは限定されるものではないが、0.1〜20mmの基材が用途に応じて用いられる。
プライマー層2は、熱可塑性樹脂基材1とハードコート層3とを接着接合するものであり、接着性樹脂にフィラーを含有させてなる層である。接着性樹脂は、基材1とハードコート層3とを接着接合するとともに、成形体Aを熱曲げなどの熱加工する際に発生するハードコート層3の硬化収縮応力を吸収するためのものであるが、該樹脂のみでプライマー層2を形成すると、熱加工する際の加熱により、プライマー層2が軟化し過ぎて凝集力が低下し密着力不足となるため、これを解消するためにフィラーを添加し、加熱されてもプライマー層2の凝集力を保持させ、且つ曲げ加工時に加わる応力を該プライマー層2で吸収して、ハードコート層3にクラックなどが発生するのを防止し、曲げ加工された成形体Aの外観を良好に保たせ、さらにはプライマー層2、或いはプライマー層2と基材1又はハードコート層3との夫々の界面に、膨れや空気溜りや空隙などが発生しないようにしてなるものである。
前記接着性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂が用いられる。また、前記フィラーとしては、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄などの無機フィラー、アクリルビーズ、スチレンビーズ、フェノールビーズなどの有機フィラーが用いられる。これらのフィラーのうちでも、シリカ、特にコロイダルシリカは、二酸化ケイ素の表面にOH基を有するコロイド懸濁液であり、接着性樹脂との相溶性、分散性が優れている点で、最も好ましく用いられる。
これらのフィラーは、プライマー層2に3〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲で含有させる。3重量%未満であると、加熱された際にプライマー層2の凝集力を保持することが困難になる。一方、40重量%より多くなるとプライマー層2の接着機能が低下するとともに、柔軟性が乏しくなり曲げ時の応力を吸収できなくなるからである。このフィラーの粒径は0.001〜10μmであることが好ましく、透明性成形体を得る場合は0.001〜0.1μmであることが特に好ましい。
該プライマー層2の厚みは0.1〜10μm、好ましくは0.5〜5μmの範囲で適宜選択して使用される。0.1μm未満であると、接着強度を保つことが困難になるとともに、柔軟性が乏しくなるので望ましくなく、また10μmより厚くなると、接着強度のさらなる向上が期待できないので、材料の無駄遣いとなる。
ハードコート層3は、公知のハードコート剤により形成されてなり、例えば、有機系、有機無機ハイブリッド系などのハードコート剤であり、熱或いは紫外線、電子線等の活性エネルギー線により硬化させた被膜により形成されてなるものである。前記有機系ハードコート剤としては、アクリル系、メラミン系、ポリウレタン系、アルキド系、含フッ素樹脂系、アクリルラジカル系、光カチオン系樹脂などが用いられ、前記有機無機ハイブリッド系としては、無機微粒子分散アクリルラジカル系、無機微粒子分散有機高分子系、無機微粒子分散オルガノアルコキシシラン系、有機高分子分散シリカ系、アクリルシリコーン系、オルガノアルコキシシラン系、オルガノアルコキシシラン・アルコキシジルコニウム系、含フッ素樹脂・オルガノアルコキシシラン系、ケイ酸塩・有機高分子系樹脂などが適宜選択して使用される。
さらに、ハードコート層3として、上記ハードコート剤に前記プライマー層2に使用するいずれかのフィラーを1〜20重量%含有させて形成した塗膜であってもよい。ハードコート剤にフィラーを含有させて形成したハードコート層3は、熱或いは紫外線、電子線等の活性エネルギー線により硬化する際の硬化収縮が抑制され、熱曲げなどの熱加工時に加わる応力をさらに減少させる効果がある。
これらのハードコート剤の中でも、有機系ハードコート剤としてポリウレタン系樹脂が好ましく、その中でもウレタンアクリレート樹脂は、耐擦傷性に加え、可撓性にも優れるので特に好ましく用いられる。
このハードコート層3の厚みは、1〜20μmであることが好ましい。1μm未満であると、ハードコート性を得ることができず、一方、20μmより厚くなると、ハードコート性の向上が見られず、逆にクラックが発生するなどの不具合が発生し望ましくない。
上記の如き熱可塑樹脂成形体は、透明性成形体であっても不透明成形体であってもよいが、透明性成形体である場合は、全光線透過率が75%以上、ヘイズ値が5%以下、好ましくは全光線透過率が85%以上、ヘイズ値が3%以下であることが好ましい。この透明性成形体を得るためは、プライマー層2に含有させるフィラーとしては、粒径が0.001〜0.01μmのシリカ系フィラーを10〜30重量%程度含ませることが好ましい。
上記の如き構成の熱可塑性樹脂成形体Aを得るには、例えば、ポリカーボネート樹脂板などの合成樹脂板を押出し成形やプレス成形にて予め作製し、該樹脂板(基材1)に接着性樹脂とフィラーと溶剤又は水などからなるプライマー塗料を塗布固化してプライマー層2を形成し、次にその上に、ハードコート剤と溶剤又は水などからなるハードコート塗料を塗布固化してハードコート層3を形成することにより容易に製造することができる。また、別の製法としては、接着性樹脂よりなるフィルムに前記プライマー塗料でプライマー層2を、次いで前記ハードコート塗料でハードコート層3を形成して、ラミネートフィルムを別途作製し、該フィルムを押出し成形されている合成樹脂シート(基材)1にラミネートすることでも容易に製造できる。さらに別の製法としては、剥離フィルムに前記ハードコート塗料でハードコート層3を、次いでプライマー塗料でプライマー層2を形成して転写フィルムを別途作製し、該フィルムを用いて押出し成形されている合成樹脂シート(基材)1にプライマー層2とハードコート層3を転写することによっても容易に製造することができる。
図2は、本発明の他の実施形態を示す板状の熱可塑性樹脂成形体の断面図である。
本実施形態の熱可塑性樹脂成形体Bは、熱可塑性樹脂基材1が基材本体12とその片表面に設けられている耐候層13とで形成されている点で前記実施形態の成形体Aとは異なる。基材本体12は熱可塑性樹脂で形成されており、その片表面の耐候層13は熱可塑性樹脂に公知の紫外線吸収剤、光安定剤などを1〜5重量%添加した組成物で形成されている。この耐候層13は基材本体12の光劣化を防ぐ層であり、基材1を製作する際に、基材本体12と共に2層共押出し成形すればよい。
その他の、プライマー層2とハードコート層3の各構成は前記実施形態の成形体Aと同じであるので、同じ符号を付して説明を省略する。
この実施形態の熱可塑性樹脂成形体Bにおいても、ハードコート層3により耐擦傷性が優れており傷付くことがなく、プライマー層2により基材1とハードコート層3とを接着接合すると共に熱曲げなどの熱加工時の応力を緩和し外観の良好な熱加工成形体を得ることができる。
上記の各実施形態の成形体においては、基材1の片面にのみプライマー層2とハードコート層3とを形成したが、基材1の両面にこれらの各層を形成することで、基材1の両面にハードコート層3を形成した成形体とすることもできる。また、成形体の形態も板状に限らず他の異形体でもよい。更に、熱加工の一例として熱曲げ加工を挙げたが、真空成形、圧空成形,型押し成形などの公知の熱加工も採用できる。
以下に実施例および比較例を挙げて更に具体的に本発明を記述する。
(実施例1〜6)
厚さ50μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに、ウレタンアクリレート塗料を用いて厚さ10μmのハードコート層を形成し、該層の上に、ウレタン樹脂にコロイダルシリカを3重量%、5重量%、10重量%、20重量%、30重量%、40重量%添加含有させた各プライマー塗料により厚さ1μmのプライマー層を形成することで、各転写フィルムを作製した。ポリカーボネート樹脂を用いて厚さ5mmのポリカーボネート樹脂シートを押出しつつ、前記各転写フィルムのプライマー層をシート面に押し当てて、プライマー層とハードコート層とを転写することで、ポリカーボネート樹脂基材、プライマー層、ハードコート層とがこの順で積層された3層構造の各本発明成形板(成形体)を得た。これを実施例1、2、3,4、5、6とする。
各実施例の成形板の耐擦傷性は、JIS K6735に基づく耐摩耗性試験(摩耗輪CS−10F、荷重500gf)を(株)東洋精機製作所製ロータリーアブレージョンテスタtype−tを用いて行い、0回転、100回転後の各ヘイズ値をスガ試験機(株)製直読ヘーズコンピューターHGM−2DPを用いて調べ、その増加したヘイズ値を求めた。各測定結果を表1に記載する。
また、各実施例の成形板の密着性を、JIS K5400に基づいて、碁盤目密着性を調べた。初期と、煮沸水に30分、60分浸漬した後の各成形板についてテストを行ない、それぞれの未剥離の数を調べた。その結果を表1に併記する。
また、各実施例の透明性を、JIS K7361−1に基づき、前記スガ試験機(株)製直読ヘーズコンピューターHGM−2DPを用いて全光線透過率とヘイズ値を調べた。その結果を表1に併記する。
さらに、熱加工性を調べるため、曲率半径50mmの雄型と雌型の木型を作製し、各実施例の成形板を乾燥後、加熱(220℃、5分)して雄型と雌型の間に挟み、型押し成形を行ない、曲率半径50mmの半円形の熱加工成形体を得た。この熱加工成形体を観察し、白化、シワ、クラック等の有無を調べた。その結果を表1に併記する。
(比較例1)
実施例1に於けるプライマー塗料の組成を、ウレタン樹脂のみにした塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較用の成形板を作製した。これを比較例1とする。
この比較例1の成形板について、耐摩耗性、碁盤目密着性、透明性、熱加工性を、実施例1と同様に測定した。その結果を表1に併記する。
(比較例2)
実施例1に於けるプライマー塗料の組成を、ウレタン樹脂にコロイダルシリカを50重量%含有させた塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較用の成形板を作製した。これを比較例2とする。
この比較例2の成形板について、耐摩耗性、碁盤目密着性、透明性、熱加工性を、実施例1と同様に測定した。その結果を表1に併記する。
Figure 0004397226
この表1から理解されるように、実施例1、2、3、4、5、6のプライマー層にコロイダルシリカを含有させた各成形板は、耐摩耗性(ヘイズ値の増加)が8%以内であり、コロイダルシリカを含有させない比較例1の5.6%と比べても遜色ない範囲であり、良好な耐摩耗性を有するとともに、白化、シワ、クラックが発生せず良好な熱加工性を有していることがわかった。しかし、比較例1は良好な耐擦傷性を有するものの、熱加工時において白化、シワ、クラックといった不具合が発生し、熱加工性にはプライマー層へのコロイダルシリカの含有が有効であることがわかった。
また、実施例1〜6、比較例2からわかるように、プライマー層におけるコロイダルシリカ含有量は、30重量%まで増加させても煮沸密着性は優れているが、40重量%まで増加すると若干剥離する傾向となり、50重量%まで増加させると剥離が生じており、40重量%までの範囲であれば十分実用性のある密着性を有する。
そして、各実施例1〜6、各比較例1、2のいずれの成形板においても、初期の全光線透過率は90%以上、ヘイズ値は0.8%以下であり、優れた透明性を有していて、プライマー層にコロイダルシリカを含有させても透明性に何等影響しないことがわかった。
本発明の熱可塑性樹脂成形体は、熱加工可能な耐擦傷性を有する熱可塑性樹脂成形体であるので、板状の成形体より種々の曲面を有する熱加工成形体とすることができ、特に直角にも曲げることができるので、箱体を用意に作製することができる。
本発明の一実施形態を示す熱可塑性樹脂成形体の断面図である。 本発明の他の実施形態を示す熱可塑性樹脂成形体の断面図である。
符号の説明
1 熱可塑性樹脂基材
11 片面
2 プライマー層
3 ハードコート層

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂基材の少なくとも片面にプライマー層を介してハードコート層を形成し、前記プライマー層が粒径0.001〜0.01μmのシリカ系フィラーを含有してなる成形体であって、前記プライマー層がウレタン樹脂であり、前記ハードコート層がウレタンアクリレート樹脂であり、前記シリカ系フィラーがコロイダルシリカであってプライマー層のウレタン樹脂に3〜40重量%含有されていることを特徴とする熱可塑性樹脂成形体。
  2. 熱可塑性樹脂基材が透光性を有することを特徴とする請求項1に記載の透光性の熱可塑性樹脂成形体。
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