JP4229315B2 - 透光性ハードコート樹脂成形体並びにラミネートフィルム及び転写フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードコート層を有する耐摩耗性に優れた透光性樹脂成形体、並びにそれに使用されるラミネートフィルム及び転写フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性合成樹脂板の表面にハードコート層を形成し耐摩耗性や表面硬度を向上させた板材が開発されている(例えば、特許文献1)。このハードコート樹脂板は、ポリカーボネート樹脂の高耐衝撃性とハードコート層の高耐摩耗性により鉄道や高速道路等の両側に設置され、透光性防音板として実使用されている。その他、耐摩耗性を必要とする屋根材や窓ガラス代用品などの建築資材や間仕切りなどの産業用資材としても使用されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−1720号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなハードコート樹脂板は、熱可塑性樹脂板にプライマーを介して紫外線硬化樹脂或は熱硬化樹脂塗料を塗布・硬化してハードコート層を形成することが一般的である。しかし、樹脂板にプライマーや紫外線硬化塗料を塗布し硬化させる必要があるために、製造装置が大掛かりとなり、コストが高くつくものであった。これを改良するために、樹脂板を押出し成形すると同時に、ハードコート層を有するフィルムをラミネートすることも考えられるが、ハードコート層の密着性が乏しく、使用中に剥離するという問題を有していた。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、樹脂板との密着性に優れたハードコート層を有する透光性ハードコート樹脂成形体を提供することを主な目的とする。
また、この樹脂成形体に使用されるラミネートフィルムおよび転写フィルムを提供することも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明に係る透光性ハードコート樹脂成形体は、透光性樹脂基材の表面に、厚さ1〜20μmの接着層を介して厚さ0.1〜10μmのハードコート層が形成され、接着層にはハードコート層を形成するハードコート剤がハードコート層側ほど多く含有されていることを特徴とするものである。
また、本発明の他の透光性ハードコート樹脂成形体は、透光性樹脂基材の表面に、厚さ1〜20μmの接着層を介して厚さ0.1〜10μmのハードコート層が形成され、接着層にはハードコート層を形成するハードコート剤がハードコート層から透光性樹脂基材に向かって漸減するように含有されていることを特徴とするものである。
【0007】
このようなハードコート樹脂成形体は、接着層に含有されるハードコート剤がハードコート層側に多量に含有されているので、接着層とハードコート層との密着性に優れていると同時に、透光性樹脂基材側にはハードコート剤が少なく接着層形成用樹脂が多量に存在するので基材との密着性に優れており、ハードコート層と接着層と樹脂基材との密着性が良好で剥離することがなく、長期間耐摩耗性を有する透光性樹脂成形体となる。
【0008】
この透光性ハードコート樹脂成形体は、ハードコート層を形成するハードコート剤としてアルコキシシランの加水分解により得られるシリコーン系樹脂を使用することが好ましく、接着層を形成する樹脂として熱可塑性のアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エステル系樹脂のいずれかを使用することが好ましい。このような透光性樹脂成形体は、特に耐摩耗性が良好で、密着性も良好である。
【0009】
また、接着層に紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤のいずれかが含有されていることも好ましい。これらが含有されていると、透光性ハードコート樹脂成形体の耐候性が向上し、屋外で長期間使用することができる。
接着層におけるハードコート剤の含有率は、接着層のハードコート層との界面付近で90〜100重量%、接着層の透光性樹脂基材との界面付近で0〜10重量%であることが好ましい。
本発明の透光性ハードコート樹脂成形体は、60分煮沸後、剥離も白化もクラックも生じないものであり、透光性樹脂基材が厚さ5mmの透光性ポリカーボネート板であるときに、91%以上の全光線透過率を有するものである。
【0010】
また、本発明のラミネートフィルムは、接着性フィルムに厚さ1〜20μmの接着層と厚さ0.1〜10μmのハードコート層とが積層され、接着層にはハードコート層を形成するハードコート剤がハードコート層側ほど多く含有されているか、ハードコート層から接着性フィルムに向かって漸減するように含有されていることを特徴とするものである。
【0011】
このラミネートフィルムを透光性樹脂基材にラミネートすると、該ラミネートフィルムの接着フィルムが透光性樹脂基材と密着してラミネートされるので良好な密着性が得られる共に、ハードコート層もハードコート剤がハードコート層側に多量に含有されているので接着層との密着性に優れ、長期の使用に耐える透光性ハードコート樹脂成形体を得ることができる。
【0012】
更に、本発明の転写フィルムは、剥離フィルムに厚さ0.1〜10μmのハードコート層と厚さ1〜20μmの接着層とが積層され、接着層にはハードコート層を形成するハードコート剤がハードコート層側ほど多く含有されているか、ハードコート層から表面に向かって漸減するように含有されていることを特徴とするものである。
【0013】
この転写フィルムを用いて透光性樹脂基材にハードコート層を転写すると、該転写フィルムのハードコート層との反対側即ち基材と接触する接着層には接着樹脂が多く含有されているので、樹脂基材との密着性に優れ、長期間使用できる密着性を有する透光性ハードコート樹脂成形体とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施形態を示す透光性ハードコート樹脂成形体の断面図、図2は他の実施形態を示す透光性ハードコート樹脂成形体の断面図、図3は本発明の透光性ハードコート樹脂成形体を形成する際に使用される転写フィルムの断面図、図4は本発明の透光性ハードコート樹脂成形体を形成する際に使用されるラミネートフィルムの断面図である。
【0016】
図1に示す透光性ハードコート樹脂成形体Aは、透光性樹脂基材1の片面に熱可塑性樹脂の接着層2とハードコート層3とをこの順で積層一体化して板状になしたものである。
【0017】
透光性樹脂基材1に用いられる樹脂としては、透光性を有する樹脂であれば限定されることはないが、必要とする成形体の品質に応じて適宜選択して用いられる。例えば、耐衝撃性を必要とする場合はポリカーボネートが、透明性を必要とする場合はポリメチルメタクリレートが、耐薬品性を要求される場合はポリ塩化ビニルが使用される。その他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、非晶質/結晶質のポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、6-ナイロンなども適宜使用される。基材1の厚さは限定されるものではないが、0.1〜20mmの基材が用途に応じて用いられる。
【0018】
接着層2に用いられる樹脂は、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの、接着性能を有する熱可塑性樹脂が適宜用いられる。このうちでもアクリル系樹脂が接着性に優れていて最も好ましく用いられる。この接着層2の厚さは、1〜20μmの範囲から適宜選ばれる。1μm未満では十分な接着強度が得られない。また20μm以上になっても接着強度が向上することはなく材料の無駄使いとなる。
【0019】
そして、この接着層2には、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤の何れかがが添加含有されていることが好ましい。接着層2にこれらが含有されていると、接着層2及び透光性基材1の耐候劣化が抑制され、その変色や機械的強度の低下等が防止される。紫外線吸収剤としては、公知のベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、オギザニリド系などのものが使用される。光安定剤としては、公知のヒンダードアミン系光安定剤が使用される。また酸化防止剤としては、公知のフェノール系、リン系、硫黄系などのものが使用される。これらの添加量は0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の範囲で適宜選択して使用される。
【0020】
また、この接着層2には、後述するハードコート層3に使用するシリコーン系、有機・無機ハイブリッドなどのハードコート剤が、ハードコート層3側ほど多く含有されるように、或はハードコート層3側から基材1に向かって漸減するように含有されている。即ち、接着層2の基材1側はハードコート剤が殆ど含有されないで殆ど全てが接着性熱可塑性樹脂であり、ハードコート層3側はハードコート剤が殆ど全てであるように(接着性熱可塑性樹脂が殆ど含有されていない)なされている。接着層2内のハードコート剤の含有量は、図5に示すようにハードコート層3側から基材1側に向かって階段的に減少するか、或は図6に示すように徐々に漸減している。好ましい接着層2内のハードコート剤の含有量は、ハードコート層3との界面付近では90〜100%とし、基材1との界面付近では0〜10%とし、その間は漸減するようにすることである。
【0021】
透光性樹脂基材Aの最外面に設けられているハードコート層3には、公知のシリコーン系、有機・無機ハイブリッドなどのハードコート剤が使用されるが、特にモノ−、ジ−、トリ−、テトラ−アルキルアルコキシシランを加水分解して得られるシリコーン系ハードコート剤単体、或はこれらをアクリル変性したシリコーン系ハードコート剤が用いられ、このシリコーン系ハードコート剤、必要であればアクリル系樹脂を少量添加した塗料を塗布硬化して得られた塗膜が用いられる。その厚さは0.1〜10μmにすることが好ましく、これより薄いと必要なハードコート性が得られず、またこれより厚くしてもハードコート性の向上が見られず、逆にクラックが発生するなどの不具合が生じる。最も好ましいのは、トリエトキシシランをアルコールで加水分解して得られたシリコーンハードコート剤を2〜8μmの厚さに塗布した塗膜をハードコート層3とすることである。
【0022】
図1に示す透光性ハードコート樹脂成形体Aを製造するには、まず図3に示す転写フィルムCを得る。即ち、図3(イ)に示すように、剥離フィルム4に上記ハードコート剤含有塗料を塗布してハードコート層3を形成し、その上に上記接着性樹脂よりなる接着層2を塗布して積層一体化する。接着層2を塗布する際、接着剤40〜30重量%とハードコート剤60〜70重量%含む第1の接着剤塗料をハードコート層3の上に塗布して第1接着層21を形成し、さらにその上に接着剤70〜60重量%とハードコート剤30〜40重量%含む第2の接着剤塗料を塗布して第2接着層22を形成し、さらにその上に接着剤のみの第3の接着剤塗料を塗布して第3接着層23を形成し、接着層2を3層とすることで、図5(イ)に示すようなハードコート剤が階段的に変化する接着層2を有する転写フィルムC1を得ることができる。
【0023】
剥離フィルムとしては、充分な強度を有するフィルムであればいずれも使用できるが、たとえばポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、アクリルなどの樹脂類、または金属箔などが適宜用いられる。このなかでも2軸延伸したポリエチレンテレフタレートが最も好ましく用いられる。この剥離フィルムの厚さは、10〜100μmであることが好ましい。
【0024】
或は、図3(ロ)に示すように、接着剤40〜30重量%とハードコート剤60〜70重量%含む第1の接着剤塗料を塗布して第1接着層21を形成し、その上に接着剤90〜80重量%とハードコート剤10〜20重量%含む第2の接着剤塗料を塗布して第2接着層24を形成し、接着層2を2層とすることで、図5(ロ)に示すようなハードコート剤が階段的に変化する接着層2を有する転写フィルムC2を得ることができる。
【0025】
さらに別の形態も採用でき、図3(ハ)に示すように、剥離フィルム4にハードコート剤含有塗料を塗布した後、直ちに(塗膜が硬化する前に、或は塗膜が湿潤状態の内に)接着剤樹脂塗料を塗布することで、これら両塗料の界面が混ざり合い、ハードコート剤の一部が接着剤樹脂塗料側に、或は接着剤樹脂がハードコート剤塗料側に入り込み、その後硬化させることで、図6に示すようなハードコート剤がハードコート層3から透光性樹脂基材1に向かって漸減してなる接着層2を有する転写フィルムC3を得ることができる。
【0026】
次に、前記転写フィルムCを透光性樹脂基材1、例えば押出し機より押し出される透光性樹脂シートに、転写フィルムCの接着層2が基材1と重なるように重ねて加熱加圧して積層し、その後剥離フィルム4を剥離して、基材1に接着層2、ハードコート層3が転写された透光性樹脂成形体Aを得ることができる。転写温度は100〜150℃、加圧圧力は0.1〜2MPaで行なうことが好ましい。
【0027】
このようにして得られた透光性樹脂成形体Aは、ハードコート層3を有するので耐摩耗性能に優れている。さらに、ハードコート層3は接着層2を介して接着されているうえ、接着層2のハードコート層3側は該ハードコート層と同じハードコート剤が多く含有され、基材1側は接着性樹脂であるので、ハードコート層3と基材1との接着に優れていて、ハードコート層3が基材1より剥離することがない成形体Aとすることができる。
【0028】
図2に示す透光性樹脂成形体Bは、本発明の他の実施形態である。この成形体Bは、基材1の片面に接着性フィルム5と接着層2とハードコート層3とをこの順で積層して一体になしたものである。基材1、接着層2、ハードコート層3は、前記図1の実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0029】
接着性フィルム5としては、充分な強度を有するフィルムであればいずれも使用できるが、たとえばポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、アクリル系などの樹脂フィルムが適宜用いられる。このなかでもアクリル系樹脂は接着性が良好で最も好ましく用いられる。また透光性樹脂基材1との密着性が不十分である場合は、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの、接着性能を有する熱可塑性樹脂を前記接着性フィルムの裏面に処理層として形成して使用すればよい。これらの接着性フィルムの厚さは、10〜100μmであることが好ましい。
【0030】
この図2に示す透光性ハードコート樹脂成形体Bを製造するには、まず図4に示すラミネートフィルムDを得る。即ち、接着性フィルム5に、前記実施形態と同様に、接着性樹脂或は接着性樹脂とハードコート剤よりなる接着層用塗料を塗布して、ハードコート剤の含有量が階段的に変化するか或は漸減する接着層2を形成し、その上にハードコート層3を形成して、ラミネートフィルムDを作製する。接着層2を形成するには、前記実施形態と同様に、接着性樹脂とハードコート剤との混合割合を変化させた接着層用塗料を順次塗布して、接着性フィルム5側ほど接着性樹脂の含有割合を多くしてハードコート剤を少なくし、表面側ほど接着性樹脂を少なくしてハードコート剤を多くすることで、ハードコート剤がハードコート層3側ほど多く含有される接着層2を得ることができる。
【0031】
或は、接着性フィルム5に接着性樹脂よりなる塗料を塗布し、直ちに(塗料が硬化する前に、塗料が湿潤状態のうちに)ハードコート剤よりなる塗料を塗布することで、それらの界面で塗料を互いに混じり合わせ、ハードコート剤の一部を接着剤樹脂塗料側に、或は接着剤樹脂をハードコート剤塗料側に入り込ませ、その後硬化させることで、ハードコート剤が接着性フィルム5に向かって漸減する接着層2を得ることができる。
【0032】
次に、前記ラミネートフィルムDを透光性樹脂基材1、例えば押出し機より押し出される透光性樹脂基材に、ラミネートフィルムDの接着性フィルム5が基材1と重なるように重ねて加熱加圧して積層することで透光性樹脂成形体Bを得ることができる。ラミネート温度は100〜150℃、加圧圧力は0.1〜2MPaで行なうことが好ましい。
【0033】
このようにして得られた透光性樹脂成形体Bも、前記成形体Aと同様に、ハードコート層を有するので耐摩耗性能が優れていると共に、ハードコート層3と基材1との接着に優れていて、ハードコート層3が基材1より剥離することがない成形体Bとすることができる。
【0034】
上記各実施形態では、基材1の片面のみにハードコート層3を形成しているが、基材1の両面にハードコート層3,3を形成し、基材1両面の耐磨耗性能を向上させても良い。また、接着層2にハードコート剤を階段的に含有させるために2回乃至3回塗布して2層又は3層となしたが、塗布回数を4回以上に増やして多層の接着層構造になしても良い。
【0035】
以下、更に具体的な実施例を挙げて説明する。
【0036】
(実施例1)
厚さ50μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルムに、トリエトキシシランを溶剤(エチルアルコール)で加水分解して得られたシリコーン系ハードコート塗料を厚さ5μm(ドライ)に塗布してハードコート層を形成した。次に、アクリル系樹脂とシリコーン系ハードコート剤とを30:70で混合し該混合組成物に紫外線吸収剤を1重量%添加した第1接着層用塗料を厚さ5μmに塗布して第1接着層を形成した後に、更にアクリル系樹脂とシリコーン系ハードコート剤とを70:30で混合し該混合組成物に紫外線吸収剤を1重量%添加した第2接着層用塗料を厚さ5μmに塗布して第2接着層を形成し、更にアクリル系樹脂に紫外線吸収剤を1重量%添加してなる第3接着層用塗料を厚さ2μmに塗布して第3接着層を形成し、ハードコート層と各接着層とが積層一体化した転写フィルムを得た。
【0037】
この転写フィルムを用いて、押出し成形されている厚さ5mmの透光性ポリカーボネート板に、第3接着層が重なり合うように重ねて、120℃、1MPaで加圧して積層した後に剥離フィルムを剥離し、各接着層とハードコート層とをポリカーボネート板に転写し、ハードコート層付きのポリカーボネート板を得た。
【0038】
このポリカーボネート板について、ハードコート層の転写性を調べると共に、全光線透過率、ヘイズ値をJIS K−7105に基づいて測定し、耐摩耗性をJIS K−7204に基づいてテーバー摩耗テストを行い、ハードコート層の密着性を調べるためにJIS K−5400に基づいて碁盤目テスト(常温、60分煮沸後の2種類)を行い、更に60分煮沸後のポリカーボネート板の表面状態を観察して白化の有無、クラックの有無を観察した。また、メタルウェザーメーター(ダイプラウインテス(株)製 型式KU-R3)による耐候性テストを行なった。これらのテストの結果を表1に記載する。
【0039】
なお、ハードコート層の転写性は、該板の最表面層部分の赤外線吸収スペクトルでシリコーンとアクリルに起因する各ピークを測定し、シリコーンに起因するピークのみが得られたものはハードコート層が転写されたと判断して○とし、アクリルに起因するピークのみ又はアクリルとシリコーンに起因するピークが得られたものはハードコート層が転写されていないと判断して×とした。更に、碁盤目テストでハードコート層が剥離しなかったもの、白化していなかったもの、クラックが発生していなかったものは、それぞれ○とした。
【0040】
(実施例2)
厚さ50μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルムに、実施例1で用いたシリコーン系ハードコート塗料を厚さ5μm(ドライ)に塗布してハードコート層を形成し、さらにこの上に、アクリル系樹脂とシリコーン系ハードコート剤とを50:50で混合し該混合組成物に紫外線吸収剤を1重量%添加した第1接着層用塗料を厚さ8μmに塗布して第1接着層を形成した後、更にアクリル系樹脂に紫外線吸収剤を1重量%添加しなる第2接着層用塗料を厚さ2μmに塗布して第2接着層を形成しう、これらのハードコート層と各接着層とが積層一体化した転写フィルムを得た。
【0041】
この転写フィルムを用いて、実施例1と同様にして、厚さ5mmのポリカーボネート板に各接着層とハードコート層とを転写してハードコート層付きのポリカーボネート板を得た。
このポリカーボネート板についても、ハードコート層の転写性、全光線透過率、ヘイズ値、耐摩耗性(テーバー摩耗)、密着性を実施例1と同様にテストを行なった。これらのテストの結果を表1に併記する。
【0042】
(実施例3)
厚さ50μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルムに、実施例1で用いたシリコーン系ハードコート塗料を厚さ5μm(ドライ)に塗布し、直ちに、この上にアクリル系樹脂に紫外線吸収剤を1重量%添加した接着層用塗料を厚さ10μmに塗布した。その後、これら両塗料を硬化して、転写フィルムを得た。
【0043】
この転写フィルムを用いて、実施例1と同様にして、厚さ5mmのポリカーボネート板に接着層とハードコート層とを転写して透光性ハードコート層付きのポリカーボネート板を得た。
このポリカーボネート板についても、ハードコート層の転写性、全光線透過率、ヘイズ値、耐摩耗性(テーバー摩耗)、密着性、耐候性を実施例1と同様にテストを行なった。これらのテストの結果を表1に併記する。
【0044】
さらに、このポリカーボネート板の断面ハードコート層と接着層について形態観察とケイ素の線分析を行なった。形態観察は、日立製作所製の電解放射形走査電子顕微鏡 S−800を用いてPt蒸着処理1.5分、加速電圧10kV、試料傾斜0°の条件下に行い、ケイ素の線分析は堀場製作所製のエネルギー分散型X線分析装置 EMAX3770を用いてPt蒸着処理1.5分、加速電圧20kV、試料傾斜0°の条件下に行った。そして、形態観察写真にケイ素の線分析結果を重ね、ハードコート層と接着層におけるケイ素含有量がわかるように処理し、その結果を図7に示した。さらに、ハードコート付きポリカーボネート板の表面即ちハードコート層表面のケイ素含有量を100としたときの、表面からの深さとケイ素含有量との関係をプロットし、図8に示した。
【0045】
(実施例4)
厚さ50μmのアクリル系接着フィルムよりなる基材に、アクリル系樹脂とシリコーン系ハードコート剤とを50:50で混合した組成物に紫外線吸収剤を1重量%添加した第1接着層用塗料を厚さ5μmに塗布硬化して第1接着層を形成した。この上に、実施例1で用いたシリコーン系ハードコート用塗料を厚さ5μm(ドライ)に塗布硬化してハードコート層を形成し、ラミネートフィルムを得た。
このラミネートフィルムを用い、押出し成形されている厚さ5mmの透光性ポリカーボネート板にアクリル系接着フィルムが重なるように重ねてラミネートし、ハードコート層付きのポリカーボネート板を得た。
このポリカーボネート板についても、ハードコート層のラミネート性、全光線透過率、ヘイズ値、耐摩耗性(テーバー摩耗)、密着性を実施例1と同様にテストを行った。これらのテストの結果を表1に併記する。
【0046】
(比較例1)
厚さ50μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルムよりなる基材に、実施例1で用いたシリコーン系ハードコート塗料を5μm(ドライ)に塗布硬化してハードコート層を形成し、さらにこの上に、アクリル系樹脂に紫外線吸収剤を1重量%添加した接着層用塗料を厚さ10μmに塗布硬化して接着層を形成して、転写フィルムを得た。
この転写フィルムを用いて、実施例1と同様にして、厚さ5mmのポリカーボネートシートにハードコート層を転写するテストを行った。
この転写テストを行なったポリカーボネート板の転写性を測定すると、シリコーンに起因するピークが測定されずに、アクリルに起因するピークのみが測定された。この結果より、ハードコート層は基材に転写されていないことがわかった。また、このポリカーボネートシートについて実施例1と同様に全光線透過率、ヘイズ値を測定すると共に、耐摩耗性を調べるためにテーバー摩耗測定を行い、その結果を表1に併記した。
【0047】
(比較例2)
厚さ50μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルムよりなる基材に、実施例1で用いたトリエトキシシランを溶剤(エチルアルコール)で加水分解したシリコーン系ハードコート剤20重量%とアクリル系樹脂4重量%と溶剤76重量%とよりなるシリコーン系ハードコート塗料を5μm(ドライ)に塗布硬化してハードコート層を形成し、さらにこの上に、アクリル系樹脂に紫外線吸収剤を1重量%添加した接着層用塗料を厚さ10μmに塗布硬化して接着層を形成して、転写フィルムを得た。
この転写フィルムを用いて、実施例1と同様にして、厚さ5mmのポリカーボネート板にハードコート層を転写するテストを行なった。
この転写テストを行なったポリカーボネート板の転写性を測定すると、シリコーンに起因するピークが測定されずに、アクリルに起因するピークのみが測定された。この結果より、ハードコート層は基材に転写されていないことがわかった。また、このポリカーボネートシートについて実施例1と同様に全光線透過率、ヘイズ値を測定すると共に、耐摩耗性を調べるためにテーバー摩耗測定を行い、その結果を表1に併記した。
【0048】
【表1】
【0049】
この表1より、実施例1、2、3、4の各ポリカーボネート板は、ハードコート層の転写乃至ラミネートがなされていて、良好な耐摩耗性を有していることがわかった。しかし、比較例1、2は接着層は転写されているものの、ハードコート層は転写されておらず、耐摩耗性は劣っている。
そして、各実施例は500回転後のテーバー摩耗試験においてもヘイズ値が10%前後しか増加しておらず、十分実用性のある耐摩耗性を有している。
そして、各実施例の結果より、どの実施例においても遜色のない全光線透過率、ヘイズ値、耐摩耗性、密着性を有していて、接着層を1層にしても、2層にしても、3層にしても、同様の性能を有することがわかった。
【0050】
そして、図7及び図8より、ケイ素は接着層内で傾斜して存在していて、ハードコート層に近い接着層側には最も多く存在し、ポリカーボネート板に近い接着層側にはケイ素が存在していない。このため、ポリカーボネート板とシリコーンハードコート層とが接着層を介して強固に一体化していることがわかる。そして、ハードコート層を5μmの厚さに塗布したにもかかわらず、表面の3μmはケイ素含有量が最大で一定であるが、3μmより深くなるとハードコート層であってもケイ素含有量が徐々に少なくなっており、接着層のアクリル樹脂と混合されていることがわかる。さらに、接着層においても、該層にはケイ素がなかったにも拘わらずハードコート層に近い部分には多く存在し、そこからポリカーボネート板に近い部分になるに従ってケイ素含有量が漸減し、表面から11μm(ポリカーボネート板から4μm位置の接着層部分)になると、ケイ素が存在しなくなっている。このことより、ハードコート層のケイ素が、接着層のアクリル樹脂と混ざったり移行したりして、接着層内部に入り込み、ハードコート層より離れるに従って漸減していることがわかる。そして、ポリカーボネート板とはケイ素がない接着層部分が接しているので、その接着性が良好であることがわかる。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の透光性ハードコート樹脂成形体は、接着層にハードコート剤を含ませ、且つ該ハードコート剤がハードコート層側に多く含有させるか、或は基材に向かって漸減させているので、ハードコート層が基材と良好に接着し、過酷な条件下においても剥離することがない。その上、ハードコート層はシリコーン系ハードコート剤であるから、耐摩耗性に優れている。
また、本発明のラミネートフィルム又は転写フィルムは、ハードコート剤がハードコート層側ほど多く含有されているか、ハードコート層から接着性フィルム若しくは表面に向かって漸減しているので、これらのフィルムを用いて透光性樹脂基材に接着層とハードコート層とをラミネート若しくは転写すると、ハードコート層が剥離しない透光性ハードコート樹脂成形体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る透光性ハードコート樹脂成形体の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る透光性ハードコート樹脂成形体の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】(イ)は本発明に係る転写フィルムの一実施形態を示す断面図、(ロ)は本発明に係る転写フィルムの他の実施形態を示す断面図、(ハ)は本発明に係る転写フィルムの更に他の実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明に係るラミネートフィルムの一実施形態を示す断面図である。
【図5】(イ)(ロ)はいずれも接着層内のハードコート剤の含有量を示すグラフであって、(イ)はハードコート剤の含有量が基材側からハードコート層側に向かって三段階に増加している状態を示し、(ロ)はハードコート剤の含有量が基材側から二段階に増加している状態を示すものである。
【図6】接着層内のハードコート剤の含有量を示すグラフであって、ハードコート剤がハードコート層から透光性樹脂基材に向かって漸減している状態を示すものである。
【図7】シリコーンハードコート層付きポリカーボネート板におけるハードコート層と接着層とに含有されるケイ素含有量を示す写真であって、ケイ素含有量がハードコート層からポリカーボネート基材に向かって漸減している状態を示す。
【図8】シリコーンハードコート層付きポリカーボネート板の表面からの深さとケイ素含有量との関係をプロットしたグラフである。
【符号の説明】
1 透光性樹脂基材
2 接着層
3 ハードコート層
4 剥離フィルム
5 接着性フィルム
A,B 透光性ハードコート樹脂成形体
C1,C2,C3 転写フィルム
D ラミネートフィルム
Claims (9)
- 透光性樹脂基材の表面に、厚さ1〜20μmの接着層を介して厚さ0.1〜10μmのハードコート層が形成され、接着層にはハードコート層を形成するハードコート剤がハードコート層側ほど多く含有されていることを特徴とする透光性ハードコート樹脂成形体。
- 透光性樹脂基材の表面に、厚さ1〜20μmの接着層を介して厚さ0.1〜10μmのハードコート層が形成され、接着層にはハードコート層を形成するハードコート剤がハードコート層から透光性樹脂基材に向かって漸減するように含有されていることを特徴とする透光性ハードコート樹脂成形体。
- ハードコート層を形成するハードコート剤がアルコキシシランの加水分解により得られるシリコーン系樹脂であり、接着層を形成する樹脂が熱可塑性のアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エステル系樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の透光性ハードコート樹脂成形体。
- 接着層に紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤のいずれかが含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透光性ハードコート樹脂成形体。
- 60分煮沸後、剥離も白化もクラックも生じないことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の透光性ハードコート樹脂成形体。
- 透光性樹脂基材が厚さ5mmの透光性ポリカーボネート板であるときに、91%以上の全光線透過率を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の透光性ハードコート樹脂成形体。
- 接着層におけるハードコート剤の含有率が、接着層のハードコート層との界面付近で90〜100重量%であり、接着層の透光性樹脂基材との界面付近で0〜10重量%であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の透光性ハードコート樹脂成形体。
- 接着性フィルムに厚さ1〜20μmの接着層と厚さ0.1〜10μmのハードコート層とが積層され、接着層にはハードコート層を形成するハードコート剤がハードコート層側ほど多く含有されているか、ハードコート層から接着性フィルムに向かって漸減するように含有されていることを特徴とするラミネートフィルム。
- 剥離フィルムに厚さ0.1〜10μmのハードコート層と厚さ1〜20μmの接着層とが積層され、接着層にはハードコート層を形成するハードコート剤がハードコート層側ほど多く含有されているか、ハードコート層から表面に向かって漸減するように含有されていることを特徴とする転写フィルム。
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