JP4395818B2 - 車両用ホイールの低圧鋳造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は車両用ホイールの低圧鋳造装置に関するものである。
【０００２】
【従来技術】
従来におけるこの種の低圧鋳造装置は、リム成形空間とスポーク部成形空間とディスク成形空間からなる鋳型装置を備え、このディスク成形空間の中心部にのみセンターゲートを設け、このゲートを介してディスク成形空間ひいてはリム成形空間に注湯していた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の低圧鋳造装置にあっては、湯廻りを確保して指向性凝固を維持するためにセンターゲートから多量の溶湯を供給しなければならないとともにこのセンターゲート付近の金型温度を最後まで高く設定しなければならず、よって、
(1).ディスクのボルト取り付け部やスポーク部のデザイン面を強制冷却できないたため、これらの部分の強度を向上させにくく、また、
(2).センターゲート付近ひいては全体の溶湯の凝固に時間がかかるため、鋳造作業の作業能率を向上させにくく、
更に、
(3). センターゲートが大径となるためこの付近に溶損が発生しやすい、
という不都合をゆうした。
【０００４】
この発明の課題はこれらの不都合を解消することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この課題を達成するために、この発明に係る車両用ホイールの低圧鋳造装置においては、リム成形空間とスポーク部成形空間とディスク成形空間とを有するホイール鋳造用鋳型装置を備え、前記ディスク成形空間及び前記スポーク部成形空間を略水平に配置するとともにこのディスク成形空間の周縁に前記リム成形空間を連設し、前記ディスク成形空間の略中心部にセンターゲートを設けるとともに前記リム成形空間に所要数のサイドゲートを設けた車両用ホイールの低圧鋳造装置において、前記サイドゲートを前記リム成形空間における表側リムフランジ形成部近傍から内側リムフランジ形成部に渡って長く開口させたため、
センターゲート以外にサイドゲートによって注湯されるため、従来に比し、センターゲートからの溶湯供給量を減少させることができるとともにセンターゲートから注湯される溶湯の湯廻りおよび指向性凝固の範囲が狭くなったため、センターゲート付近の温度を高く設定する必要性がなくなったものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
図１はこの発明に係る 図１はこの発明に係る車両用ホイールの低圧鋳造装置の断面図である。
【０００７】
図１において、Ｄは車両用ホイールを鋳造するための低圧鋳造装置、１はその溶湯保持炉、３はその鋳型である。21は支持部材であり、この鋳型３を支えている。この支持部材21の下方に前記溶湯保持炉１は位置している。
【０００８】
次に、前記鋳型３は、下型31と横型32と上型33と補助型34と入り子35とから構成され、キャビティとしてディスク部成形空間51とスポーク部成形空間52とリム部成形空間53とからなる車両用ホイール成形空間５を有している。
【０００９】
61はセンターゲートであり、前記下型31に設けられ、前記ディスク部成形空間51に開口している。このセンター61からは主として前記ディスク部成形空間51と前記スポーク部成形空間52に注湯される。また、62,62 はサイドゲートであり、前記横型32に設けられ、前記リム部成形空間53における表側リムフランジ形成部531 と内側リムフランジ形成部532 との間に開口している。このサイドゲート62,62 からは主として前記リム部成形空間53に注湯される。このため、センターゲート61からは多量の溶湯を供給する必要がなくなり、所謂小ゲートとなる。
【００１０】
63は第一冷却水路であり、前記下型31に環状に設けられている。この第一冷却水路63は前記下型31を冷却しながら主として前記スポーク部成形空間52におけるデザイン面側を冷却する。このため、鋳造される車両用ホイールのスポーク部のデザイン面側の機械的強度を向上させることができる。また、64は第二冷却水路であり、前記補助型34に環状に設けられている。この第二冷却水路64を前記補助型34を冷却しながら、車両用ホイールのディスクにおけるボルト取り付け部を冷却する。このため、鋳造される車両用ホイールのディスクにおけるボルト取り付け部の機械的強度を向上させることができる。
【００１１】
65 は前記入り子35に形成された冷却空気供給孔、66はそのための冷却空気供給管であり、前記入り子35を冷却するためのものである。
【００１２】
なお、７はセンターストークであり、前記センターゲート61に連設され、その下端は前記溶湯保持炉１の溶湯Ｍ面に達している。また、８，８はサイドストークであり、前記サイドゲート62,62 に連設され、その下端は前記溶湯保持炉１の溶湯Ｍ面に達している。
【００１３】
【発明の効果】
この発明に係る車両用ホイールの低圧鋳造装置は、リム成形空間とスポーク部成形空間とディスク成形空間とを有するホイール鋳造用鋳型装置を備え、前記ディスク成形空間及び前記スポーク部成形空間を略水平に配置するとともにこのディスク成形空間の周縁に前記リム成形空間を連設し、前記ディスク成形空間の略中心部にセンターゲートを設けるとともに前記リム成形空間に所要数のサイドゲートを設けた車両用ホイールの低圧鋳造装置において、前記サイドゲートを前記リム成形空間における表側リムフランジ形成部近傍から内側リムフランジ形成部に渡って長く開口させたため、
センターゲート以外にサイドゲートによって注湯されるため、従来に比し、センターゲートからの溶湯供給量を減少させることができるとともにセンターゲートから注湯される溶湯の湯廻りおよび指向性凝固の範囲が狭くなったため、センターゲート付近の温度を高く設定する必要性がなくなったものである。
【００１４】
よって、この車両用ホイールの低圧鋳造装置を使用すれば、
(1).センターゲートの近傍であるディスクのボルト取り付け部やディスクの デザイン面を強制的に冷却できるため、これらの部分の機械的強度を向上させることができる。
(2).センターゲート付近を強制冷却できるため、溶湯の凝固時間が短縮される結果、鋳造作業の作業能率を向上させることができる。
(3).センターゲートを従来に比し小径にすることができるためこの付近の溶損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明に係る流動層炉の内壁面磨耗防止装置の断面図である。
【符号の説明】
51 … ディスク部成形空間
52 … スポーク部成形空間
53 … リム部成形空間
531 … 表側リムフランジ形成部
532 … 内側リムフランジ形成部
61 … センターゲート
62 … サイドゲート
Ｄ … 車両用ホイールの低圧鋳造装置
Claims (1)
- リム成形空間とスポーク部成形空間とディスク成形空間とを有するホイール鋳造用鋳型装置を備え、前記ディスク成形空間及び前記スポーク部成形空間を略水平に配置するとともにこのディスク成形空間の周縁に前記リム成形空間を連設し、前記ディスク成形空間の略中心部にセンターゲートを設けるとともに前記リム成形空間に所要数のサイドゲートを設けた車両用ホイールの低圧鋳造装置において、前記サイドゲートを前記リム成形空間における表側リムフランジ形成部近傍から内側リムフランジ形成部に渡って長く開口していることを特徴とする車両用ホイールの低圧鋳造装置。
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|---|---|---|---|
| JP2000100128A JP4395818B2 (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 車両用ホイールの低圧鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000100128A JP4395818B2 (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 車両用ホイールの低圧鋳造装置 |
Publications (2)
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|---|---|
| JP2001287016A JP2001287016A (ja) | 2001-10-16 |
| JP4395818B2 true JP4395818B2 (ja) | 2010-01-13 |
Family
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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Country Status (1)
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| JP2001287016A (ja) | 2001-10-16 |
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