JP4393583B2 - 溶融物質を注ぐ方法および装置 - Google Patents

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Description

発明の背景
本発明は、液体の流れ、より詳しくは溶融金属および金属合金の流れの狙いを定めることおよび注湯速度(注ぎ速度)に関する制御能力を高める技術に関する。
金属、より詳しくは合金は、しばしば、開口容器すなわちるつぼ内で溶融され、次に、容器のリム、リップまたは特別に形成された注湯口を介して容器から適当な受容器または金型内に注湯される。特に金型内に注湯する場合には、金属飛沫、金型の損傷および/または高価な合金が無駄になることを防止するため、溶融金属の流れの狙いを正確に定めなくてはならない。
るつぼから目的物(すなわち金型)上に注湯される溶融金属の飛翔軌跡は、多くの変量、例えば、るつぼのサイズおよび/または幾何学的形状の種類、るつぼおよび/またはるつぼを包囲する融解ボックスの注湯口または定形注湯リップの有無、全注湯時間および体積、並びに所望の注湯速度(注湯速度は、種々の金型ファンネル設計、湯入口の濾過条件および/またはゲート条件に従って定まる注湯期間内で一定であるか、変化することもある)により影響を受ける。
るつぼに対する金型ファンネル(すなわち金型開口)の垂直および水平方向の位置も、溶融金属の流れの狙いを適正に定めかつ溶融金属の流速(流量)を制御する上で、注湯縁部、リップ、注湯口等(以下、これらを集合的に「リップ」と呼ぶ)に影響を与える。
注湯目標物に対するるつぼ(より詳しくは、注湯リップ)の位置決めは、るつぼを包囲する融解ボックス内でのるつぼの位置決めによっても影響を受ける。例えば、融解ボックスの上方のるつぼリップの間隙の大きさは、溶融金属が、注湯中に融解ボックスの頂縁部を越えるか否か、或いは溶融金属が最初に注湯されるときに溶融金属にどれほどの冷却効果をもたらすかに影響を与えるため重要である。
注湯リップの位置決めも、るつぼに充填される溶融金属の量に影響を与えるファクタである。注湯中の液体の動的特性は、注湯が進行するときの溶融金属の流れの形状および/または方向を変化させる流体的、慣性的および他の効果に影響を与える。例えば50%充填された容器から注がれる液体の流れの飛翔軌跡と、最初に25%充填されているに過ぎない容器から注がれる流体の流れの飛翔軌跡とでは大きく異なっている。
最後に、注湯金属の大きさ、形状および飛翔軌跡は、るつぼの傾動軸線の相対位置により影響を受ける。
これまで、るつぼは単一軸線の回りで傾動され、傾斜度合いは、流れの速度の制御に使用された。傾斜は、流れの方向および衝突点に極く僅かの影響を与えたに過ぎない。従って、流れの狙いを適正に定めるためには、るつぼの注湯リップに対して金型の位置決めおよび再位置決めを頻繁に行なう必要があり、および/またはるつぼを可動支持体上に取り付けて流れの狙い定めを改善していた。このような技術を、合金冶金の場合に頻繁に遭遇する高温および/または真空の閉環境内で使用することは困難または不可能である。
また、冶金炉では、広範囲のプロセス条件下で注湯すると同時に、金属を、目標物、例えば金型の注湯開口すなわちファンネル上の正確な位置に正確に供給することが望まれる。同一炉を使用して、或る段取りでは0.5秒という短時間で、同軸金型内に例えば50ポンドの注湯を行い、他の段取りでは30秒という長時間をかけて、方向性凝固金型内に250ポンドの注湯を行なう場合に、問題は悪化する。必要な可撓性に欠ける慣用的な単一軸線傾動注湯るつぼは、容易かつ迅速な段取りができずかつ優れた信頼性が得られない。
発明の要約
本発明は、互いに間隔を隔てた平行かつ水平な2つの軸線の回りでるつぼを傾動させることにより、従来技術の単一軸線るつぼで遭遇する問題を解決する。第1軸線すなわち並進軸線(translational axis)は、るつぼ内の溶融金属充填レベルから比較的大きな間隔を有しかつ並進軸線と整合した垂直平面の一方側または両側に、一定範囲の弧に亘ってるつぼを傾動させることができる。これにより、垂直平面の両側に大きな距離(すなわち、6〜9インチ)に亘って注湯リップを最初に水平移動させて、金型の取入れファンネルのような目標物に対し、注湯リップの水平位置を変化させることができる。第2軸線すなわち注湯傾動軸線(pour tilt axis)は、るつぼ内の液体レベルからの距離が第1軸線より小さく、非常に大きな弧(例えば90〜120°の範囲内)に亘ってるつぼを傾動させることができる。第2軸線は、注湯リップをるつぼ内の液体レベルより下に下降させるのに必要な注湯リップの垂直移動を生じさせ、溶融金属の流れを開始させる。
本発明は、液体、より詳しくは溶融金属および合金(「メルト」)を、金型の開口内に注湯する方法において、るつぼの注湯リップのレベルを超えないレベルまでるつぼを充填し、金型開口内に注湯すべき溶融金属の所望速度を決定し、金型を、ほぼ注湯リップの下に配置し、溶融金属が所望の注湯速度で金型開口内に注湯されるように金型開口に対して注湯リップを位置決めすることを特徴とする方法を提供する。これは、互いに平行な間隔を隔てた上記並進軸線および注湯軸線の回りでるつぼを傾動させることにより達成される。並進軸線は、リップを最初に水平方向移動させるように配置され、一方注湯軸線は、リップを最初に垂直方向に移動させ、リップを通る溶融金属の注湯を開始させるように配置されている。2つの軸線の回りのるつぼの傾動は、金属が所望の速度で金型開口内に注湯されるように、好ましくはソフトウェアおよびコンピュータにより調和されている。
また本発明は、上記方法を実施する装置であって、注湯リップを備えた、溶融金属を充填する容器と、注湯リップが金型開口より上に位置するようにるつぼを取り付けるホルダとを有する装置を提供する。容器は、互いに間隔を隔てた平行かつ水平な並進軸線および注湯軸線を有し、該並進軸線および注湯軸線は、容器が制御された態様でこれらの軸線の回りで傾動されるとき、注湯リップが、それぞれ、金型開口に対するリップのレベルに実質的な影響を与えることなくかなりの水平方向距離に亘って移動でき、かつ注湯リップを通る溶融金属の注湯を開始させるための垂直方向距離に亘って移動できる。ソフトウェア制御によるリップの移動により、目標物に対する注湯リップの位置が、溶融金属が所定速度で目標物上に流れる位置に定められる。制御手段は、溶融金属を目標物上に注湯するのに容器を2つの軸線の回りで傾動させなくてはならない相対弧の範囲を決定する。ホルダおよび制御手段に連結された駆動システムが、容器を、2つの軸線の回りでそれぞれの弧に亘って傾動させる。
並進軸線回りのるつぼの並進的傾動(translational tilting)が、必然的に幾分かの注湯リップの垂直位置変化を付随するため、溶融金属の流れの狙い定め精度を高めるには、並進移動に付随するリップの垂直変化の度合いが検出されかつるつぼを注湯軸線の回りで補償量だけ逆方向に傾動させることにより補償される。このようにして、並進移動が、流れの狙い定めに悪影響を与えることはない。
るつぼを並進軸線の回りで比較的制限された弧の範囲(例えば15〜30°)に亘ってまたは注湯リップの12インチの全水平方向変位に亘って傾動させるには、流体作動形、例えば流体ピストンアクチュエータまたは複動ピストンロータリ流体アクチュエータを使用するのが好ましい。流体モータのようなロータリ駆動装置が、るつぼを、注湯軸線の回りで比較的大きい弧(例えば120°)に亘って傾動させる。アクチュエータの付勢は手動で行なうことができるが、多くの変量ファクタは手動操作を困難にする。従って、好ましい実施例では、本発明は、別の入力データと一緒に位置変換器の出力を使用するコンピュータおよび適当なソフトウェアを使用して、必要な流れの飛翔軌跡および所望の注湯速度を決定しかつ意図した目標物に対して注湯リップが正しく位置決めされるまでアクチュエータを付勢して、所与の注湯サイクルに亘って、溶融金属の流れが目標物に当たりかつ所定速度(該速度は一定でもよいし、注湯中に変化させることもできる)で流れるようにする。
本発明の一実施例は、本発明の二重傾動軸線システムを既存の炉の扉の外部に組み込むことにより、既存の単一注湯軸線炉を改造するのに特に適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従って二重傾動軸線の回りで傾動可能なるつぼの幾つかの位置を概略的に示す側面図である。
第2図は、本発明の第1実施例による二重軸線傾動制御を示すブロック図である。
第3図は、本発明による二重軸線傾動ができるように取り付けられたるつぼを収容する融解チャンバを通る概略側面図である。
第4図は、融解チャンバの詳細正面図であり、本発明の二重軸線傾動機構をより詳細に示すものである。
第5図は、二重軸線傾動可能なるつぼの取付け構造を詳細に示す部分拡大側断面図である。
第6図は、第5図の円6で囲んだ部分を詳細に示す側断面図である。
第7図は、注湯サイクルの開始から終了までの、二重傾動軸線の回りでの注湯リップの運動を示すグラフである。
第8図は、るつぼホルダの一部を示す部分拡大詳細図である。
第9図は、本発明の第2実施例による二重軸線傾動制御を示すブロック図である。
第10図は、第4図と同様な融解チャンバの詳細正面図であり、本発明の第2実施例による二重軸線傾動機構を示すものである。
第11図は、第4図と同様な部分拡大側断面図であり、本発明の第2実施例による二重軸線傾動可能なるつぼの取付け構造を更に詳細に示すものである。
好ましい実施例の説明
第1図〜第3図に示すように、充填レベル4まで溶融金属が充填されたるつぼ2は、融解ボックス6内に配置されかつ融解ボックス6の頂板10より上方に突出する上縁部8を有している。慣用的でありかつ従来技術において良く知られているように、融解ボックス6は、断熱材(単独で示されてはいない)、誘導加熱コイル36、およびるつぼ2を受け入れるキャビティ(別体として示されてはいない)を有している。融解ボックス6は、互いに間隔を隔てて配置された1対の片持ちアーム14を備えたホルダ12上に支持されている。片持ちアーム14は、より詳細に後述するように、ホルダ12(および、該ホルダ12と一緒に融解ボックス6およびるつぼ2)を、第1並進軸線18の回りおよび該軸線18から垂直方向に間隔を隔てかつ軸線18に対して平行な第2注湯軸線20の回りで、傾動すなわち枢動させるるつぼ傾動装置16上に取り付けられている。第1並進軸線18と液体レベル4との間の距離は、注湯傾動軸線20とるつぼ2内の液体レベル4との間の距離よりかなり大きい。
使用に際し、液体金属は、融解ボックス6(従って、該融解ボックスと一緒にるつぼ2)を、その直立「スタート」位置(第1図に実線で示す)から、「中間」位置を通り、完全に傾斜した「最終」位置(中間位置および最終位置とも、第1図に破線で示す)まで連続的に移動させることにより、るつぼ2から、目標物(例えば、入口開口すなわちファンネル24を備えた金型22)上に注湯される。これにより、液体金属は、注湯リップ(該注湯リップは、図示しないるつぼ縁部または注ぎ口により形成できる)上を流れ、金型22ファンネル24に通じる飛翔軌跡をもつ液体金属の流れ26を形成する。飛翔軌跡は前述の多くのファクタにより影響を受け、従って、注湯のスタートから終了に至るまで、溶融金属の流れ26がその目標物(すなわち金型ファンネル24)に正確に命中するように、注湯の常時再位置決めを必要とする。
飛翔軌跡の注湯リップを適正位置に移動させるため、傾動装置16を付勢して並進軸線18の回りでホルダ12を枢動させることにより、ホルダ12を、最初の水平方向において軸線と整合している垂直平面28に対し、矢印32で示すように垂直平面28の両側に移動させる。これにより、金型ファンネル24内への金属の流れ26の注湯を開始させかつ維持するため、るつぼ内の溶融金属レベル4が、下方に傾斜した注湯リップ8より上方に上昇されかつ維持される。
並進軸線18と液体レベル4との間の間隔が比較的大きいため、一定の弧範囲での並進軸線18の回りの傾動により、リップの所望の最初の水平移動(一般的には、垂直平面28の両側に約9〜18インチの間の全範囲、本発明の好ましい実施例では約6インチ)が引き起こされる。この傾動中のリップの僅かな垂直変位は、後述の理由から補償される。
注湯軸線20と液体レベル4との間の距離が比較的小さいため、注湯を最初に開始させかつ維持するための最初の垂直移動が引き起こされる。
ここで第1図〜第4図を参照すると、例えば流体的に作動される並進流体シリンダ34が、並進軸線18の回りでホルダ12およびるつぼ2を枢動させ、流体モータ36等のロータリアクチュエータがホルダ12を注湯軸線20の回りで枢動させる。流体シリンダおよび流体モータの詳細については後述する。
並進運動変換器38は、並進軸線18に対するホルダ12の水平位置フィードバックを与え、並進シリンダ34の運動を、閉ループエラー増幅器PCボード40およびサーボ弁42を介して制御するのに使用される。並進軸線18の回りでホルダ12を移動させるための、閉ループエラー増幅器への他の入力が、プログラム可能な論理コントローラ(PLC)44により供給される。
同様に、角度変換器46は、注湯軸線20に対するホルダ12の角度位置フィードバックを他方の閉ループエラー増幅器48に与え、該閉ループエラー増幅器48は、PLC44の制御下で、注湯軸線20の回りでホルダ12を移動させる流体モータ36を、第2サーボ弁50を介して付勢する。
角度変換器46、48は、Celestco Company(7800 Deering Avenue, Canoga Park, カリフォルニア州、91304)から市販されているワイヤ付勢変換器が好ましい。各角度変換器は、変換器のポテンショメータに連結されたワイヤ30を使用している。注湯角度変換器46のワイヤ30は、プーリ47(該プーリは、並進軸線18と同心状に配置されかつホルダ12と一緒に並進軸線18の回りで枢動する)の回りで案内される。このようにして、並進軸線18の回りのホルダ12およびるつぼ2の枢動中の注湯リップの前述の僅かな垂直運動が自動的に補償される。このため、溶融金属の流れ26の飛翔軌跡の誤差(この誤差は、リップのこのような比較的小さな垂直運動の結果として生じることがある)は、閉ループハードウェアシステムにより除去される。これにより、並進軸線18の回りでのるつぼ2の並進運動とは独立した、注湯軸線20の回りのるつぼ2の傾動が可能になる。
好ましい実施例では、サーボ弁42、50は、Visual Basicを用いて開発されたMicrosoft社のWindowsソフトウェアパッケージを用いたソフトウェア制御により制御される。ソフトウェアは、るつぼ2の注湯角度(すなわち、注湯軸線20の回りの傾斜角)と、るつぼ2の水平位置(すなわち、並進軸線18の回りの傾斜角)とを同時に制御する基準信号として機能する2つの別々のプロファイルを形成する。これらのプロファイルは、注湯の前に、PLC44にダウンロードされる。注湯時に、PLC44は、2つのプロファイル信号を、D/A変換器(単独で示されてはいない)を介してエラー増幅器/ドライバPCボード40、48に供給する。好ましい実施例では、コンピュータ52は、Windowsのプロファイラソフトウェアで作動されかつタッチスクリーンPLCインターフェース54を有している。
本発明の好ましい実施例では、出願人の“WINPOUR”ソフトウェアは2つの主要セクション、すなわち、任意波形のマルチポイントグラフィックスベースエディタと、使用者の入力幾何学および時間パラメータに基づいた自動ボリュームエディタとを有している。以下に、これらを簡単に説明する。
グラフィックスエディタ
グラフィックスエディタは、使用者が、注湯プロファイルに関する詳細を創出し、修正し、記憶させ、呼出し、PLC44にアップロードおよびダウンロードし、かつディスプレイするための種々のオプションを選択できるようにするメニューを有している。システムのファイルは、ディレクトリ“WINDPOUR”内にある主プログラムのサブディレクトリにシステマチックに維持される。角度プロファイルのソースファイルは、サブディレクトリ“WINPOUR\ANG”内に維持されかつエクステント“.SRC”を有している。これらのソースファイルは、PLCが使用できるリアルタイムデータに翻訳されかつエクステント“.RUN”を用いて同じサブディレクトリ内にセーブされる。リニアトランスレーションプロファイルは、角度ファイルと同じエクステント名のコンベンションを用いてサブディレクトリ“WINPOUR\LIN”内に記憶される。グラフィックスエディタは次の特徴を有する。
1)カーブフィッティング(Curve fitting)
プロファイル構成中、使用者は、各プロファイルセグメントを直線(定角速度または線速度)にするオプションを有する。或いは、セグメントの曲線円滑化を自動的に行なうのに、キュービックスプラインフィットアルゴリズム(cubic-spline-fit algorithm)を使用できる。
2)データビューモード
プレビュー能力は、使用者が、コンパイリング前のプロファイルアピアランスを見ることを許容する。この特徴はまた、使用者が、プロファイルの数値データを、スプレッドシート態様で見ることおよび編集することを許容する。
3)オーバーレイ能力
グラフィックスエディタは、ファイルが、見られるまたは構成されるプロファイルと一緒にオーバーレイされることを許容する。これは、プロファイルの改善および修正のベースとして前の結果の比較を使用することを許容する。また、これは、軸線方向運動の相対タイミングを比較できるようにするため、角度プロファイルおよび並進プロファイルの両方を同時に見ることを許容する。
4)タイムスケーリング
プロファイルデータの開発および最適ビューを容易にするためのタイムスケールとして幾つかのオプションを選択できる。この特徴は、既存のプロファイルから異なる注湯プロファイル時間を創出するため、プロファイルの圧縮および拡大に使用することもできる。
5)コンパイラインターバルオプション
使用者は、プロファイル点間の間隔として25mSまたは50mSのいずれかを選択できる。解像度が重要視される高速で短いプロファイルには、より短い間隔が望まれる。データファイルをPLCでリーズナブルな長さに制限すべく、非常に長くかつ遅いプロファイルが作られる場合には、より長い間隔が必要になる(最大PLCプロファイル長さは、各軸線について1,000点である)。
6)PLCアップロード/ダウンロードアクセス
グラフィックスエディタ上にディスプレイされるオーバーレイファイルは、使用者が不適当な状況下でプロファイルをダウンローディングすることを防止する安全インターロック条件にあると仮定して、目標PLCプロセッサに直接送られる。手動制御に関連するPLCラダーのソフトウェアは、グラフィックスエディタがその後にハードディスクにアップロードできる注湯を、PLCが「捕捉」することを可能にする。
定ボリュームエディタ
このエディタは、目標PLCにより直接使用されるか、グラフィックスエディタで引き続き洗練される角度プロファイルおよび並進プロファイルの両方を自動的に発生させるのに使用される。新しいプロファイルを創出するため、使用者は、包含されるるつぼ2、融解ボックス6および金型の幾何学的形状並びに所望の注湯時間および最終注湯角度に関する情報を入れる。ソースファイルは、サブディレクトリ“WINDPOUR\VOL”の名目で記憶される。PLCランファイルは、前述の通り、“WINPOUR\ANG”および“WINPOUR\LIN”サブディレクトリの名目で記憶される。
特徴
1)カスタム単位は、使用者が、パラメータを、種々の単位、例えばメートル単位または英国単位で特定することを可能にする。
2)合金密度、るつぼ容量、充填体積およびウォッシュリップ角度の間の関係をディスプレイするのに計算上の便利性がある。
3)使用者は、コンパイル時間ベース25/50mSオプションを選択できる。
上記WINPOURプロファイルパッケージは、Allen-BradlyPLC5シリーズプロセッサ用に創出されたラダーソフトウェア(しかしながら、他のプロセッサにも使用できる)に関連して作動する。使用者−インターフェーススクリーン(図示せず)は、WINPOUR二重軸線注湯システムをモニタリングしかつ制御するのに使用され、かつウォッシュリップ等を遂行するため、ローディングに有効な特定角度および並進位置の選択、溶融温度測定、およびるつぼの自動傾動を可能にする。また、このスクリーンは、注湯制御に関連するプロファイルデータおよびインターロックのリアルタイムビューイングをも可能にする。同期化された二重軸線注湯をトリガするのに1つのボタンを使用できる。或いは、個々の軸線をトリガすると同時に、炉の覗き窓(図示せず)に配置された「ジョイスティック」ポット(単独で示されてはいない)を用いて、反対側の軸線が手動制御される。炉が自動モードで作動されるとき、注湯プロファイル名は、他の炉制御パラメータによりダウンロードされるべき所望の全てのプロファイルのコンピュータベース調理(computer-based recipes)に包含される。通常、任意の所与の時間でのPLCには、各注湯軸線についての1つのプロファイルが存在し、その名前がスクリーン上に表示される。各軸線は、手動操作中にPLCに記録することができる。また、自動注湯から生じる変換器信号を記録することもできる。このような情報は、炉のハードウェアが所望の運動制御を信頼性をもって遂行することを確実にすべく、アップロードされる。
PLCに作動プロファイルを記憶させると、次の長所が得られる。
1)PLC環境からの注湯の遂行は、リアルタイム制御および関連インターロックのための炉のハードウェアにインターフェースさせる高速で有効な方法である。
2)Windows環境は、特に、記憶、分析およびドキュメンテーションのための他の便利なツールを利用できる点で、複雑なプロファイルを開発するための優れた領域であるが、PLCにより注湯を行なわせることにより、作動中にシステムの高い信頼性が達成される。この場合には、システムは、コンピュータに頼って高速多重タスキングを行なう必要がなくかつコンピュータの故障の被害を受けることもない。従ってコンピュータは、データ獲得等のより多くの慣用的な仕事を遂行できるか、炉の活動から解放された汎用ツールとして使用できる。
3)プロファイルがひとたびダウンロードされたならば、コンピュータを必要とすることなく、同じPLC常駐プロファイル(PLC-resident profile)を再使用できる。広範囲のパラメータ変化を必要としないシステムでは、WINPOURエディタを用いて幾つかの基本プロファイルを創出し、かつこれらのプロファイルを、最小コストシステムの「ミニライブラリ」としてPLCのファイルに保持できる。
PLCは、上記炉のハードウェアに関連して注湯を遂行するのに有効に使用できるけれども、WINPOURプロファイル開発ソフトウェアは、所望の実運動制御を開発する上で優れている。時には、作動炉に送られるプロファイルを開発するため、目標炉とは別の他に類を見ないツールとしてWINPOURソフトウェアを使用することは効率的である。これは、溶融金属のかなり的確な代用品として例えば水および鋼のショットを使用して有効に行なわれる。冶金炉での製造時間は非常に高価であるので、このアプローチは、適当な環境の下で、開発ユニットのコストを正当化できる。
ここで、炉のハードウェアについて詳細に説明するため、第3図および第4図を参照すると、炉56は融解チャンバ60を有し、該融解チャンバ60はハウジング58内にるつぼ2および融解ボックス6を保持している。ハウジング58の前端部は扉64(第3図には示されていない)により閉じられ、該扉64は、その左上角部(第4図参照)に開口68を有している。円形の並進板66はるつぼホルダ12の一部であり、開口68を覆っている。
ここで第2図〜第6図に示すように、扉64のフランジ72には、炉扉64の開口68と同心状の整合リング70がボルト62により取り付けられている。整合リング70は、並進板66にボルト止めされた12個のローラベアリング76の通路として機能する円形外周部74を有し、これにより、並進板66は並進軸線18の回りで同心状に枢動できる。
並進板66は、炉の内部に向かって延びている管状フランジ78を有し、扉64の開口68から半径方向内方に間隔を隔て、かつクランプリング82の内方への移動(炉の内部に向かう移動)を防止するロックリング80を有している。クランプリング82は、複数(例えば12個)の等間隔を隔てた円形凹部88を有し、該凹部88は、例えば黄銅のような材料で作られた圧力パッド86(該圧力パッドは、これが整合リング70の内側面と係合するときに比較的小さな摩擦を発生する)を受け入れる。ボルト84を緊締すると、パッド86が整合リング70に対して押し付けられる。ロックリング80は、ボルト84が緊締されかつこれにより並進板66が扉64上に取り付けられると、クランプリング82の軸線方向移動を防止する。
浮動ガスケットリング90が、整合リング70と並進板66との対向面間の環状凹部内に配置される。ガスケットリング90は、黄銅または青銅等の、鋼に対する低摩擦材料で作ることが好ましい。ガスケットリング90の両面には、ガスケットリングを通る漏洩を防止し、従って炉の外部から内部をシールするための互いに間隔を隔てた1対のOリング92を有する。
ガスケットリング90の両面で、対をなすOリング92の間には環状凹部を有し、これらの凹部は、通気孔94で相互連結され、圧力空間93を形成する。整合リング70には更に圧力流体通路96が設けられており、該圧力流体通路96は圧力空間93を加圧流体源に連結する。
かくして、並進板66は、並進軸線18に対して心出しされ、整合リング70の外周74の回りで枢動でき、かつボルト84で圧力パッド86を緊締することにより整合リング70に固定される。並進板66の枢動を可能にするには、最初にボルト84を緊締し、次に僅かに緩めて、重なり合った圧力パッド86と、整合リング70とガスケットリング90との間に小さな遊びすなわち小さな間隙を生じさせるのが最良である。これらの部品間の遊びは、Oリング92が圧縮され続けてシールを維持するようにするため、制限される。
使用に際し、真空源98が融解チャンバ60を真空引きする。これにより、第3図に示すように、並進板66が力FVで内方に押される。これを補償しなければ、この力FVによりOリング92が完全に圧縮され、ガスケットリング90に対して作用する。Oリングの完全圧縮、およびガスケット板と整合リングと並進板との間の好ましくない高摩擦を防止するため、オイルアキュムレータ100からの補償オイル圧力が、圧力通路96を介して、1対のOリング92間の空間93に加えられる。
炉が真空引きされると、内方のOリング92の半径方向内方の並進板66の面積A1は、圧力差PV−Pa(PVは真空引きされた炉内部の圧力、Paは大気圧)を受ける。この圧力差によって、並進板66がガスケットリング90および炉扉64に押し付けられる。
内方のOリング92と外方のOリング92との間の環状面積A2には、高真空用途に適したオイルが充填される(充填中、栓103により閉鎖される通気孔101を介して空気が抜かれる)。また、オイルは潤滑剤として機能しかつ空気圧源102からの空気により駆動されるオイルアキュムレータ100からの圧力PCを受け、かつオイルの圧力変化速度を緩和させるのに使用される。これにより並進板66上に補償力FPを発生させ、この補償力FPが、真空により引き起こされるFVと反作用して、過度の摩擦力およびOリングの完全圧縮を防止する。必要とされる補償圧力は、包含される2つの面積の比に直接関係する。すなわち、
(Pa−PC)=(PV−Pa)×(A1/A2
PLC44(第2図)は、この関係を用いて、補償圧力を計算しかつ劇的に制御する。差圧ゲージ104、106はシステムの圧力センサとして機能する。圧力ゲージ106は、この圧力にA1/A2を掛けることにより、必要な補償圧力Pa−PCが決定される。これは、圧力ゲージ104により測定された実際の圧力差と比較され、弁108をより多量の空気が通り得るようにしてオイルアキュムレータ100内の圧力を上昇させるか、減圧弁110を開くことによりアキュムレータ内の空気圧力を低下させる制御信号を発生させる。内方のOリングと外方のOリングとの間の環状空間内のオイル圧力は対応して増減し、これにより、炉の真空圧力および/または大気圧力の変化がダイナミックに補償される。空気アキュムレータに流入しおよび該空気アキュムレータから流出する空気の流量を制御するため、調整弁112、114を設けるのが好ましい。
ここで第3図〜第5図および第8図を参照すると、並進板66にはポートチューブ116がボルト117により固定されており、かつ注湯軸線20と整合して、並進板66の外部から融解チャンバ60内に延びている。融解チャンバ60の内端部で、軸116には支持ブラケット124が取り付けられており、該支持ブラケット124から、前述の片持ちアーム14が融解チャンバ60内へと更に延びている。第3図に最も良く示すように、融解ボックス6およびるつぼ2は片持ちアーム14上に支持されている。
管状軸116の反対側の端部には平歯車126が取り付けられており、該平歯車126は、流体モータ36により駆動されるスプロケット128と噛み合って、軸116を、融解ボックス6およびるつぼ2と一緒に注湯軸線20の回りで枢動させる。
軸120は、軸線方向に配置された冷却チャンバ130を有し、該冷却チャンバ130は、例えば管金具132を介して冷却される。また、誘導コイル136用の電気ケーブル134が並進板66の外部から、適当な絶縁ディスク138を通り、更に管状軸線方向120の中空内部を通って、融解ボックス6の誘導コイル136まで延びている。
第1図〜第4図に示すように、金属を金型22内に注湯しようとするとき、るつぼ2は、最初は、第1図に実線で示すその直立位置にある。必要とされる飛翔軌跡データがWINPOURソフトウェアにより発生され、るつぼ2内の充填レベル4に関するデータに基づいて、金型ファンネル24の相対位置、るつぼ2内の金属または合金、所望の注湯速度および注湯時間等が、例えば第7図のグラフに従って、注湯リップの運動プロファイルを決定する。これに対応して、PLC44が、サーボ弁42、50を制御および作動させ、流体アクチュエータ34のピストンロッド140を伸長または収縮させ、これによりブラケット142を介して並進板66を枢動させて、注湯リップを金型ファンネル24に対して水平方向に位置決めする。注湯が開始されたならば、流体モータ36の同時的作動により、注湯軸線20の回りで管状軸120を枢動させ、るつぼ2を、第1図に破線で示す「中間」位置へと傾動させる。これにより、るつぼ2内の液体レベルが注湯リップを超えるようになるまで、液体レベルに対して注湯リップを下降させ、これにより注湯が開始される。流体シリンダおよび流体モータの作動が続けられ、金型ファンネル22内に正確に終端する溶融金属の流れの飛翔軌跡が維持されるように、並進軸線18および注湯軸線20の回りでるつぼホルダ12を適当に枢動させることにより、るつぼ2を、「最終」位置(この最終位置も、第1図に破線で示されている)徐々に傾動させる。もちろん、注湯前および注湯中の両方において、融解チャンバ60内に真空が維持され、かつオイルアキュムレータ100は、前述のように力FVと力FPとを釣り合わせるのに必要な補償圧力PCを発生させる。
本発明の第2実施例は、改造により、既存の炉の単一軸線注湯システムを二重軸線注湯システムに変換するのに特に有効である。
第9図〜第11図を参照すると、第3図および第4図に関連して説明した本発明の第1実施例と同様に、炉は融解チャンバを有し、該融解チャンバは、るつぼおよび融解ボックスをハウジング(第9図に、単独で示されてはいない)内に保持している。ハウジングの前端部は扉64で閉じられており、該扉64は、その右上の角部(第10図参照)に円形の輪郭68を有している。本発明の第2実施例に従って構成された円形の並進板144は、るつぼホルダ(単独で第9図〜第11図に示されてはいない)の一部を構成しかつ開口を覆う。
第1実施例と同様に、整合リング70は炉扉の開口68と同心状であり、かつ上記第4図および第5図に示した方法と同様な方法で、ボルトにより扉フランジ72に取り付けられている。整合リング70の、扉64に対面する側とは反対側の側面には、取付けリング146が、複数(例えば8個)のねじボルト148により固定されている。スペーサブロック150が、整合リング70と取付けリング146との対向側面間に空間を形成している。
第11図に最も良く示すように、円形並進板66は、並進板66の並進軸線18の回りで同心状の円形外周部152を形成している。取付けリング146には、ナット154により複数(例えば6個)のローラベアリング76が螺着されており、該ローラベアリング76が並進板66の外周部152を支持している。
前述のように黄銅のような低摩擦材料で作られた圧力パッド86が、取付けリング146の対応する凹部88内に受け入れられている。ボルト84を前述のように緊締すると、整合リング70と並進板66との対向面間で、互いに間隔を隔てた対をなすOリング92が取り付けられた浮動ガスケットリング90に対して並進板66が押し付けられる。
かくして、並進板66は、前述のようにして並進軸線18の回りで枢動できる。圧力パッド86は、並進板66を、整合リング70と確実に接触した状態に維持しかつ対をなすOリング92間の管状空間をシールして前述のように圧力を釣り合わせる。しかしながら、ローラベアリング76および圧力パッド86が炉扉64の外部からアクセスできるので、この構造は、第4図および第5図に示した構造に比べ、比較的小さなスペースで済む。
前述のように構成された流体モータ36が並進板66の外部に取り付けられておりかつスプロケット128を有している。該スプロケット128は、ポートチューブ116(該ポートチューブ116は、並進板66の一部を形成しかつ第8図に示しかつ前述したように注湯軸線20の回りで同心状である)の内部に回転可能に取り付けられた軸120(第8図)のように、平歯車126を駆動して軸(第10図および第11には示されていない)を傾動させる。
傾動軸線18の回りでの並進板66の傾動は、炉扉64の外部に取り付けられた複動流体ロータリアクチュエータ156により発生される。流体ロータリアクチュエータ156は、Parker Fluid Power社のRotary Actuator Division(Wadsworth、オハイオ州44281)から市販されている。簡単に説明すると、このようなアクチュエータは、ラックアンドピニオン駆動装置(図示せず)を介して軸160を回転させる、互いに間隔を隔てた2つの流体ピストンシリンダ組立体158を有している。軸160には歯車162がキー止めされており、該歯車162は、ボルト168により並進板66の外部に固定されたアーム166を備えた平歯車セグメント164と噛み合っている。
流体アクチュエータ156を付勢すると、歯車162が一方向(または他方向)に回転される。これに対応して並進板66およびるつぼ(第10図および第11図には示されていない)が前述のようして傾動され、るつぼを金型に対して本質的に水平な方向に位置決めし、その後、流体モータ36によりるつぼを傾動させることにより注湯を開始できるように、金型に対するるつぼのリップを適正に位置決めする。
第10図および第11図に示す本発明の実施例は、並進軸線18に対する水平位置フィードバックを与える並進運動変換器38を有し、該変換器38は、流体アクチュエータ156の作動を制御するのに使用される。変換器38のポテンショメータ(図示せず)にはワイヤ30の一端が取り付けられており、ワイヤ30の他端は、歯車162にボルト止めされかつ該歯車162と一緒に回転するディスク170に固定されている。
第10図および第11図に示す本発明の実施例は、例えば第10図および第11図に示すように並進軸線18がポートチューブ116内に配置されているような、空間が制限されている比較的小さな炉を有する既存の炉を改造するのに特に適している。このような状況では、注湯軸線20に対するるつぼホルダの角度位置フィードバックを与える角度変換器を使用することができない。なぜならば、並進軸線18と同心状のプーリ(例えば、第4図に示したプーリ47)を取り付けるスペースがないからである。並進板66が並進軸線18の回りで枢動されるときに並進板66の垂直運動を制限するように、注湯軸線20の回りの回転運動を補償する電子回路を設けることができる。
このような補償システムは、第9図に示されている。補償システムは適当に配置される角度変換器172を使用しており、該変換器172は、軸線間補償回路174およびコンピュータ52のI/Oボードを有し、全ての制御信号を発生させると同時にプログラム可能な論理コントローラ(第2図に示すPLC44のようなもの)の必要性をなくすことができる。コンピュータソフトウェアは、注湯軸線20の回りでるつぼを傾動させる流体モータ36および並進軸線18の回りでるつぼを傾動させる流体アクチュエータ156の作動を制御するのに、注湯中にコンピュータがオンライン状態にあることを必要とするPLCプログラムに置換される。
第10図および第11図に示す本発明の実施例は、既存の単一軸線るつぼ注湯システムを、本発明の二重軸線注湯システムに変換するのに特に適している。これに必要とされることは、既存のシステムを運び出し、炉扉64に開口68を形成し、これにドアフランジ70を取り付けることだけである。その後、第10図および第11図に示すシステムの残部を扉の外部から組み立てれば、二重軸線注湯システムへの炉の変換が完了する。

Claims (6)

  1. 溶融金属を受け入れるための開口を有する鋳型にるつぼから溶融金属を注入するための装置であって、
    鋳型を囲むようにしたハウジングと、
    前記ハウジングに回転可能に取り付けられた第1の部材と、
    該第1の部材は板状部材であって、第1の回転軸の周りを回転するように前記ハウジングに装着され、
    前記第1の部材を貫通して該第1の部材に取り付けられた第2の部材と、
    該第2の部材は溶融金属を収容する前記るつぼを支持するための支え手段を有し、
    前記支え手段は、前記第2の部材を貫通し、該第2の部材に第2の回転軸周りに回転可能に取り付けられ、前記るつぼが前記支え手段に固定され、該支え手段の回転により前記るつぼが傾動するようになっており、
    前記支え手段に固定されたるつぼは、溶融金属で充満するようになっており、その上端部に近くに設けた注湯口(注湯リップ)を有しており、
    溶融金属を鋳型に注入するときに、前記るつぼを、前記支え手段を第2の回転軸周りに回転させて傾けるとともに、前記第1の部材を第1の回転軸周りに回動させて、注湯口を鋳型の開口に合わせて調整できるようにした注入装置。
  2. 前記るつぼが加熱可能になっている請求項1に記載の装置。
  3. 目標地点に所望の速度で溶融金属を注湯するときに、前記第1と第2の回転軸の周りにるつぼを傾動させる相対的な弧を決定するための制御手段と、前記第1の部材と、第2の部材、または支え手段とに連結して、目標地点に所望の速度で溶融金属を注湯するために、第1と第2の回転軸の周りにそれぞれに回転させ、それによりるつぼを傾けるように操作することができるように、前記第1の部材と、第2の部材、または支え手段とを駆動する手段と、前記制御手段と駆動する手段を連結する手段と、
    を含む請求項1または2に記載の溶融金属を注湯するための装置。
  4. 第1の回転軸周りのるつぼの回転の結果として生ずる注湯口の相対的な垂直方向の変位を補償するための補償手段を含む請求項3に記載の装置。
  5. 前記第2の部材または支え手段は、ハウジングの内部から外部へ延びる管状の導管を含み、該導管は前記るつぼを加熱するための電力を供給するためにも使用される請求項1ないし4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記ハウジングは、前記第1の回転軸と同心の円形の導路を規定する案内路手段を含み、ガイド手段が前記板状部材に装着され、前記板状部材を同心的に案内するために、前記ガイド手段が前記第1の回転軸周りに円運動をするように前記円形の導路に係合する請求項4に記載の装置。
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