JP4391639B2 - 高変倍率ズームレンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一眼レフレックスカメラやビデオカメラ等に用いられるズーム比が10倍を越える高変倍率ズームレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
35ミリ用写真レンズで広角端が28ミリから始まる高変倍率ズームレンズは、高性能にしようとするとシステムが大型になり、第1群の移動量が大きくなりがちである。
【0003】
ワイド端が28ミリから始まる10倍ズームシステムに関する、たとえば、特開平3−83005号公報で開示される光学系は、物体側から順に正、負、正、正、負の屈折力を有する5群で構成されている。この5群構成のズームレンズは正、負、正、正の4群ズームを基本構成として、最後部に発散作用の固定群を付加した構成で、第2群のパワーが弱いために各群の移動量が大きく、ワイド端のレンズ全長が長いと言う問題点を有している。
【0004】
また物体側から順に正、負、正、負、正の屈折力を有する5群が動くズーム方式の特開平10−133109号は、特開平3−83005号と、同じようにワイド端のレンズ全長が長く第1群の移動量が大きいという問題点を克服できていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、移動群数を増やすことなく4群が移動するズーム方式で、第1群の移動量が小さい、広角域を含むズーム比10程度の高性能でコンパクトな高変倍率ズームレンズの実現にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、各群のパワーを出来るだけ弱く構成するという設計の基本思想のもとに、高変倍率ズームレンズの設計に必然的な問題、すなわちワイド端でコンパクトにするとテレ端で製造誤差による収差変動が大きくなると言う矛盾を、以下の構成と条件を与えることにより統一して解決した。
【0007】
すなわち、物体側より順に正のパワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群、正パワーの第4レンズ群で構成され、広角から望遠の変倍に際し第1レンズ群と第2レンズ群の空気間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群の空気間隔が減少しながら第1,3,4の各群が物体方向に移動し、フオーカシングを第2レンズ群の繰り出しによって行い、
(1)6.0<f1/|f2|<7.0
(2)1.7<f1/f3<1.9
(3)1.8<f1/f4<2.2
(4)0.45<4D/f4<0.65
の条件式を満足することを特徴とするシステムである。ただしf1、f2、f3、f4は第1,2,3,4群の焦点距離であり4Dは第4群のレンズ全長を表す。
【0008】
【作用】
条件式(1)〜(3)は各群のパワーの関係を規定するが、これによってレンズ全長に対して相対的に第1群の移動量が小さい高変倍率ズームが実現できる。条件式(1)の上限を超えれば高倍率化に有利であるが、系の大型化を招き第1群の移動量が増大する。レンズ全長に対して第1群の移動量が相対的に大きければ、鏡筒の撓みが生じ機構的にも好ましくない。逆に下限を超えて第1群のパワーが強くなれば、高変倍率化が困難になりワイド端での高性能化が実現し難くなる。
【0009】
条件式(2)も高性能を保ちつつ高変倍率化に欠かす事の出来ない条件である。第1群から第3群までの部分系はアフオーカルに近い状態を形成しており、条件式(2)の上限を超えるほど高変倍にし易いが、反面大型化する問題が伴い、さらに、第3群のパワーが強くなるために球面収差が補正不足になりやすい。逆に下限を超えれば球面収差の補正には有利であるが高変倍率化が困難である。本発明はさらに第3群の面を非球面にすることで球面収差の補正不足の問題を解消し高性能で高変倍率化を容易にした。
【0010】
条件式(3)は良好な収差補正の可能性を保証し、システムをコンパクトに構成するために必要な条件である。上限を超えるほど第4群のパワーが強くなりコンパクト化するにはよいがワイド端においてバックフオーカスが不足する事態が生じることになる。また、第4群のパワーが強くなると特にワイドの周辺部の性能劣化が顕著になる。逆に下限を超えると第4群のパワーが弱くなり、軸外性能は良好にできるがシステムが大型化するので好ましくない。
【0011】
条件式(4)の条件は条件式(3)とあいまって軸外性能を良好にするためのものである。第4群は3群までの部分系が形成する虚像を実像に結像するが、その結像倍率は縮小倍率から等倍近くまでの値をとり、4群の中で倍率変動が最も大きい。また絞りの後ろにあって軸外光束が第4群レンズの周縁を通過する特殊性がある。この特殊性に対しては第4群の各面を出来るだけ大きな曲率半径で構成する事が収差補正に有効である。本発明は第4群の構成枚数を多くするとともにレンズ全長も大きくして各面の曲率半径を大きくした。しかし、上限を超えるときは収差補正には良いが系が大型化するので好ましくなく、逆に下限を超えるときは十分な収差補正の効果を得ることができない。
【0012】
【実施例】
以下に本発明の高変倍率ズームレンズの数値実施例1、数値実施例2、数値実施例3を示す。
【0013】
図1は数値実施例1のレンズ断面図、図2は数値実施例2のレンズ断面図、図3は数値実施例3のレンズ断面図である。図1乃至図3中のIは正の屈折力の第1レンズ群、IIは負の屈折力の第2レンズ群、IIIは正の屈折力の第3レンズ群、IVは正の屈折力の第4レンズ群である。L31は第3レンズ群III内の両凸で前面が非球面のレンズ、L32は第3レンズ群III内の両凸の正レンズ、L33は第3レンズ群III内の負レンズにより構成される。図4は本発明の数値実施例1の広角端の収差図、図5は本発明の数値実施例1の中間域の収差図、図6は本発明の数値実施例1の望遠端の収差図、図7は本発明の数値実施例2の広角端の収差図、図8は本発明の数値実施例2の中間域の収差図、図9は本発明の数値実施例2の望遠端の収差図、図10は本発明の数値実施例3の広角端の収差図、図11は本発明の数値実施例3の中間域の収差図、図12は本発明の数値実施例3の望遠端の収差図である。
【0014】
本実施例では第2レンズ群の焦点距離を前述の如く出来るだけ長くし、この群に非球面を用いることなく良好に収差補正を行い、第2レンズ群の製造を容易にし、系全体の収差係数を小さくすることを実現した。
【0015】
数値実施例1乃至3において、fは焦点距離、FnoはFナンバー、ωは半画角でありriは物体側より順に第i番目のレンズ面の曲率半径、diは物体側より順に第i番目のレンズ厚および空気間隔、ni,viは各々物体側より順に第i番目のレンズ屈折率とアッベ数である。非球面形状は光軸方向にx軸、光軸と垂直方向にy軸としたとき、以下の式で表わされる。
x=(y2/r)/[1+{1−A(y2/r2)}1/2]+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10
但し、rは近軸曲率半径、A4,A6,A8,A10は非球面係数、Aは円錐係数である。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、以上のように物体側より順に正、負、正、正の屈折力を有する4群ズームレンズ群においてパワーと移動量方向を限定する事によって、広角域を含む高変倍率ズームレンズで有りながら製造誤差による収差変動の少ないレンズを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値実施例1のレンズ断面図である。
【図2】本発明の数値実施例2のレンズ断面図である。
【図3】本発明の数値実施例3のレンズ断面図である。
【図4】本発明の数値実施例1の広角端の収差図である。
【図5】本発明の数値実施例1の中間域の収差図である。
【図6】本発明の数値実施例1の望遠端の収差図である。
【図7】本発明の数値実施例2の広角端の収差図である。
【図8】本発明の数値実施例2の中間域の収差図である。
【図9】本発明の数値実施例2の望遠端の収差図である。
【図10】本発明の数値実施例3の広角端の収差図である。
【図11】本発明の数値実施例3の中間域の収差図である。
【図12】本発明の数値実施例3の望遠端の収差図である。
【符号の説明】
I 正の屈折力の第1レンズ群
II 負の屈折力の第2レンズ群
III 正の屈折力の第3レンズ群
IV 正の屈折力の第4レンズ群
Claims (1)
- 物体側より順に第1レンズ群が正、第2レンズ群が負、第3レンズ群が正、第4レンズ群が正の屈折力を持つ4つのレンズ群で構成され、広角端から望遠端への変倍に際し、上記第1レンズ群と第2レンズ群との空気間隔を拡大させ、前期第2レンズ群と第3レンズ群との間隔を縮小させつつ、第1、第3、第4レンズ群が物体方向に移動し、フオーカシングは第2レンズ群をくり出して行い、以下の条件式を満足することを特徴とする高変倍率ズームレンズ。
(1)6.0<f1/|f2|<7.0
(2)1.7<f1/f3<1.9
(3)1.8<f1/f4<2.2
(4)0.45<4D/f4<0.65
ただし、
f1:第1レンズ群の焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
f3:第3レンズ群の焦点距離
f4:第4レンズ群の焦点距離
4D:第4レンズ群のレンズ全長
である。
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