JP4390966B2 - 乗員検知システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両内の乗員の存否及び着座状態を検知する乗員検知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
エアバッグ装置としては、運転席に着座した乗員の前方側で袋体を展開させるタイプのエアバッグ装置のみならず、運転席の側方に設けられた助手席の前方や側方で袋体を展開させる所謂助手席用エアバッグ装置や側突用エアバッグ装置等が考案されている。
【0003】
ところで、例えば、上述した助手席用エアバッグ装置について言えば、助手席に乗員が存在しない場合や助手席に着座した乗員の体格または着座姿勢によってはエアバッグ装置を作動させない方がよい場合が考えられる。また、例えば、助手席用エアバッグ装置は一般的に助手席前方のインストルメントパネル(ダッシュボード)に設けられているが、座席に着座した乗員とインストルメントパネルとの間隔によってはエアバッグ装置を作動させない方がよい場合が考えられる。
【0004】
ここで、エアバッグ装置の作動可否を判定する方法としては、荷重センサを用いる方法、距離センサを用いる方法、画像処理を用いる方法がある。
【0005】
荷重センサを用いる方法では、座面に内蔵した荷重センサアレイによって荷重分布を得ることで乗員の存否及び異常姿勢等を検出し、これに基づいてエアバッグの作動可否が判断される。しかしながら、このような従来の方法では、センサが直接荷重を受ける構造であるため、経年劣化や外的破壊要因(飲料の浸液等)による荷重センサの劣化の問題があった。
【0006】
また、距離センサを用いる方法では、エアバッグ装置近傍に距離センサを配置し、エアバッグ装置に対する乗員の距離を検出することでエアバッグの作動可否が判断される。しかしながら、このような従来の方法では、一次元方向の距離しか検出することができず、判断の精度が低く、複数のエアバッグ装置の作動可否を判断することは困難であった。また、複数の距離センサを設けて上記問題を解決した構成とすると、システムが大型化、複雑化し、さらにコストが高いという問題があった。
【0007】
さらに、画像処理を用いた方法では、CCDカメラ等で撮像した画像にエッジ処理等の前処理を施し、この画像データに基づいて乗員の存否及び着座状態を検知することでエアバッグの作動可否が判断される。しかしながら、このような従来の方法では、エッジ処理等の前処理において画像データの全面を走査するため、処理時間が長いという問題があった。また、車両室内が暗い場合(夜間やトンネル走行中等)に精度の高い判断を行うことが困難であるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して、構造が簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着座状態を迅速かつ高精度に判定可能な乗員検知システムを得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る乗員検知システムは、車両室内の座席上の空間に向けて光を投光する少なくとも1つの投光手段と、前記車両室内の画像を撮像する撮像手段と、前記車両室内の画像に基づく画像データより前記投光手段から投光された光が遮光された複数の遮光位置の軌跡を検出し、当該検出結果より前記座席上の乗員の存否および着座状態を判定する処理手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項1記載の乗員検知システムでは、投光器により車両内の座席上の空間に向けて光が投光され、例えば、マップランプ近傍に配置された撮像手段がこの空間を撮像する。座席上に乗員が存在しない場合は、光は遮光されることなく撮像範囲を通過する。一方、座席上に乗員が存在する場合には、光は乗員によって撮像範囲内において遮光される。したがって、投光手段によって投光された光が撮像範囲内において遮光されていることを判定手段が検出すると、座席上に乗員が存在すると判定される。
【0011】
また、投光手段を複数設けた構成とすれば、遮光部の軌跡を検出することで乗員の着座状態や乗員以外のものが座席上に載置されていることが判定される。特に、平面状に配した複数の投光手段を二方向(例えば、前方及び側方、側方及び上方等)に設けた構成とした場合は、乗員の体格及び着座姿勢等を同時に精度良く判定することができる。
【0012】
ここで、撮像範囲に対する投光位置(各投光手段の光路により形成される座標)は予め決まっており、画像データ内における走査範囲が小さい(上記座標の範囲のみ走査すれば足りる)ため、また、撮像された画像データに対するエッジ処理等の前処理を必要としないため、処理手段(処理プログラムを含む)が簡素化されると共に処理手段における検出及び判定処理が迅速に行われる。
【0013】
また、撮像手段及び投光手段は、乗員等と非接触であるため、経年劣化や外的破壊要因による劣化の可能性も低い。
【0014】
このように、請求項1記載の乗員検知システムでは、構造が簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着座状態を迅速かつ高精度に判定することができる。
【0015】
請求項2記載の発明に係る乗員検知システムは、請求項1記載の乗員検知システムにおいて、前記投光手段が投光する光を可視光以外の光とし、前記撮像手段で前記可視光以外の光を撮像可能とした、ことを特徴としている。
【0016】
請求項2記載の乗員検知システムでは、投光手段によって投光される光が可視光以外の光とされているため、この光が乗員の視界を妨げることはない。したがって、限られた車両内の空間において、投光手段の設置位置が乗員の視界を妨げない位置に限定されないため、設置が簡単で、かつ乗員検知に効果的な位置に投光手段を配置することができる。
【0017】
このように、請求項2記載の乗員検知システムでは、構造が一層簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着座状態を迅速かつ高精度に判定することができる。
【0018】
請求項3記載の発明に係る乗員検知システムは、請求項1または請求項2記載の乗員検知システムにおいて、前記投光手段を複数設け、前記複数の投光手段にそれぞれ接続して設けられ、投光する前記投光手段を順次切替え可能な切替手段を備えた、ことを特徴としている。
【0019】
請求項3記載の乗員検知システムでは、投光手段を複数設け、切替手段によって一または一部の投光手段を作動させこの作動状態を順次切替えるため、所謂、点燈制御が行われる。
【0020】
これにより、全投光手段を常時作動させないため、消費電力が低減される。また、消費電力の低減に伴って電源や配線等を簡素化することができ、さらに、投光による熱発生が抑えられるため熱対策が不要となる。
【0021】
このように、請求項3記載の乗員検知システムでは、構造がより一層簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着座状態を迅速かつ高精度に判定することができる。
【0022】
請求項4記載の発明に係る乗員検知システムは、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の乗員検知システムにおいて、前記投光手段に設けられ、前記投光手段の投光方向を順次変更可能とする揺動手段を備えた、ことを特徴としている。
【0023】
ここで、請求項4に記載した揺動手段には、投光手段自体を揺動させるもののみならず、例えば、投光手段の内部に揺動可能に設けられた鏡等の投光方向のみを変更する手段が含まれる。
【0024】
請求項4記載の乗員検知システムでは、投光手段の投光方向を変更する揺動手段が設けられているため、1つの投光手段で複数の方向に投光することができる。このため、判定精度を維持しつつ投光手段の数を減少させることができ、乗員検知システムをより簡単な構成とすることができる。
【0025】
また、多数の投光手段を設けた場合と比較して配線を簡素化することができると共に、乗員の近傍に置かれた荷物等(地図や衣服等)により遮光される恐れのない位置に投光手段を設置することができる。
【0026】
このように、請求項4記載の乗員検知システムでは、構造がさらにより一層簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着座状態を迅速かつ高精度に判定することができる。
【0027】
請求項5記載の発明に係る乗員検知システムは、請求項3または請求項4記載の乗員検知システムにおいて、前記切替手段及び前記揺動手段の何れか一方または双方に接続されると共に前記処理手段に接続して設けられ、投光される光路を処理手段に認識させる光路認識手段を備えた、ことを特徴としている。
【0028】
請求項5記載の乗員検知システムでは、光路認識手段により、切替手段による投光手段の各切替え毎の作動している投光手段、及び揺動手段による投光方向変更毎の投光手段、の投光光路が認識される。
【0029】
このため、処理手段では、各光路の切替毎に遮光位置を検出する過程においては、光路認識手段の認識結果に基づいて、各投光手段の光路により形成される座標を構成する1つの光路上のみを走査すれば足りる。したがって、画像データ上の捜査範囲が一層限定される(例えば、点燈制御を行わない場合の走査範囲を投光手段数で分割した範囲より小さい範囲に限定できる)ため、処理時間が一層短縮される。
【0030】
このように、請求項5記載の乗員検知システムでは、構造がさらにより一層簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着座状態を一層迅速かつ高精度に判定することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。
【0032】
図1には、本発明の実施の形態に係る乗員検知システム10を適用した車両50の一部が平面図及びブロック図によって示されている。また、図2には、乗員検知システム10を適用した車両50の一部が斜視図よって示されている。
【0033】
図1に示す如く、車両50に適用された乗員検知システム10は、車両50の助手席56廻りに配置され、助手席56上における乗員60の存否及び着座状態を判定する構成となっている。
【0034】
ここで、乗員検知システム10は、撮像手段としてのCMOSカメラ12を備えている。CMOSカメラ12は、図2に示す如く、助手席56側のAピラー58の上端部に設置され、後に説明する赤外光で形成される座標70を撮像範囲に入れるように構成されている。なお、CMOSカメラ12は、赤外光を撮像可能とする図示しない赤外フィルタを内蔵している。
【0035】
また、乗員検知システム10は、投光手段を構成する投光器14A及び投光器14Bを備えている。投光器14A及び投光器14Bは、可視領域外の光である赤外光を直線的に投光するようになっている。ここで、投光器14Aは、助手席側ドア52内面に格子状に複数(本第1の実施の形態では6個)配置されている。また、投光器14Bは、インストルメントパネル54に格子状に複数(本第1の実施の形態では6個)配置されている。これにより、投光器14A、14Bから投光される赤外光の光路によって助手席56上に座標70が形成されるようになっている。
【0036】
各投光器14A、14Bは、それぞれ切替手段としての接点切替器16へ電気的に接続されている。接点切替器16は、後に説明する乗員検知コンピュータ20の指令に基づいて12個の投光器14A、14Bを一個ずつ順次作動させるように各投光器14A、14Bの接点(図示省略)を切替可能に構成されている。
【0037】
接点切替器16は、処理手段及び光路認識手段としての乗員検知コンピュータ20へ電気的に接続されている。また、乗員検知コンピュータ20は、CMOSカメラ12へも電気的に接続されている。
【0038】
乗員検知コンピュータ20は、車両50内の適宜位置に設置され、図示しない記憶装置(ROM)を有している。このROMには、CMOSカメラ12から観察される座標70の位置及び形状のデータ、作動させる投光器を選択して投光信号を接点切替器16へ出力する光路認識プログラム、この切替タイミングと同期してCMOSカメラ12に撮像を行わせる同期プログラム、座標70を構成する複数の光路のうち撮像された1つの赤外光の光路上のみを走査(部分走査)し赤外光の遮光位置を検出及び記憶する検出プログラム、座標70上の各遮光位置の軌跡を検出し乗員の存否及び着座状態を判定しこの判定結果に応じた信号を後述するエアバッグECU30へ出力する判定プログラム、並びに上記各プログラムを統合して実行する乗員検知プログラムが記憶されている。また、乗員検知コンピュータ20は、上記各プログラムを実行するCPU(図示省略)を備えている。
【0039】
また、図1に示されるように、乗員検知コンピュータ20は、車両50内の適宜位置に設置されたエアバッグECU30を構成するCPU32へ電気的に接続されており、上記の判定プログラムの判定結果に応じた信号をCPU32へ出力するようになっている。
【0040】
また、エアバッグECU30のCPU32は、前突用センサ34及び車両50の左右に設けられた各側突用センサ36、38へ電気的に接続されている。前突用センサ34及び各側突用センサ36、38は、所定値以上の減速度や荷重等を検出した場合には検出信号をCPU32へ送信するようになっている。さらに、エアバッグECU30のCPU32は、エアバッグECU30内に設けられた起動装置40とも電気的に接続されている。これにより、基本的には各センサ34、36、38からの検出信号を受信したCPU32は起動装置40を作動させるようになっている。
【0041】
また、起動装置40は、運転席前突用エアバッグ装置の着火装置42、運転席側突用エアバッグ装置の着火装置44、助手席前突用エアバッグ装置の着火装置46、助手席側突用エアバッグ装置の着火装置48へ電気的に接続されている。各着火装置42、44、46、48は、起動装置40によりそれぞれ別個に作動可能とされ、各エアバッグ装置にそれぞれ設けられた着火剤を着火するようになっている。これにより、各着火装置が着火剤を着火することで各エアバッグ装置のインフレータ(図示省略)内にそれぞれ収容されたガス発生剤が燃焼し、瞬時に大量のガスが発生するようになっている。さらに、各エアバッグ装置のインフレータ近傍の所定位置にはそれぞれ袋体(図示省略)が折り畳み状態で配置されており、各袋体は各インフレータで発生したガスの圧力により膨張して乗員60の前方、側方等の所定位置で展開するようになっている。
【0042】
次に本第1の実施の形態の作用について説明する。
【0043】
本乗員検知システム10は、例えば、イグニッションキーをキーシリンダへ挿入し、車両50のアクセサリ(例えば、オーディオやパワーウインド)が作動可能な状態、若しくは、エンジンが始動した状態となると、乗員検知コンピュータ20が起動して乗員検知コンピュータ20に予め記憶されていた乗員検知プログラムが起動される。
【0044】
乗員検知プログラムが起動している乗員検知コンピュータ20では、先ず、接点切替器16への投光信号が初期化(最初に投光する投光器が認識)される。その後、接点切替器16へ投光信号が出力され(光路認識プログラムが作動され)、接点切替器16では、投光器14A、14Bのうち選択された1つの投光器を作動させる。
【0045】
また、上記の投光タイミングと同期するように、CMOSカメラ12へ撮像信号が出力され(同期プログラムが作動され)、CMOSカメラ12では車両50内の画像が撮像される。また、この画像データは、乗員検知コンピュータ20へ出力される。
【0046】
CMOSカメラ12で撮像した画像データが乗員検知コンピュータ20に入力されると、乗員検知コンピュータ20では、予め記憶された座標70を構成する各光路のうち光路認識プログラムの投光信号に対応した上記画像データ上の光路のみを走査(部分走査)し、座標70上における遮光位置を検出及び記憶する(検出プログラムが作動される)。
【0047】
また、乗員検知プログラムが起動している乗員検知コンピュータ20では、上記一連の処理を投光器14A、14Bの設置数(本第1の実施の形態では12個)に応じて繰り返す。
【0048】
さらに、乗員検知プログラムが起動している乗員検知コンピュータ20では、投光器の設置数だけ上記処理が実行された後、記憶された座標70上における各遮光位置の軌跡を検出し、乗員60の存否及び着座状態が判定される(判定プログラムが作動される)。
【0049】
ここで、図3から図5に基づいて各遮光位置の軌跡と判定結果の例について説明する。
【0050】
図3に軌跡Aで示される如く、各遮光位置の軌跡が平面状に形成され、座標70の奥側(助手席56のシートバック側)に位置する場合は、助手席56上に乗員60が着座していないと判定される。
【0051】
一方、図4に軌跡Bで示される如く、各遮光位置の軌跡が略左右対称の曲面状に形成され、座標70の中央部に位置する場合は、助手席56上に乗員60が正常に着座していると判定される。
【0052】
さらに、図5に軌跡Cで示される如く、各遮光位置の軌跡が曲面上に形成されているが、左右対称ではなく座標70の手前側(インストルメントパネル54設置側)に位置する場合は、助手席56上に乗員が上体を捩りながら前傾した状態で着座していると判定される。
【0053】
なお、以上の判定結果は、例示列挙であり、本発明はこれに限定されず、さまざまな判定(例えば、乗員60と貨物の判別、チャイルドシートの接続の有無等)を行うことができる。
【0054】
この判定結果に基づいて、乗員検知コンピュータ20はエアバッグECU30へ信号を出力する。
【0055】
ここで、助手席56上に乗員60が着座していないと判定された場合は、乗員検知コンピュータ20は、エアバッグ装置作動拒絶信号をエアバッグECU30のCPU32へ出力する。エアバッグ装置作動拒絶信号が入力されたCPU32では、助手席用エアバッグ装置の作動が禁止される。すなわち、起動装置40による助手席前突用エアバッグ装置の着火装置46及び助手席側突用エアバッグ装置の着火装置48の作動が禁止される。
【0056】
一方、乗員検知コンピュータ20は、助手席56上に乗員60が着座していると判定された場合であっても、乗員60が正しく着座していないと判定された場合(例えば、図5に示されるように乗員60がかなり前傾している場合や助手席中央からずれた位置に着座している場合)は、エアバッグ装置作動拒絶信号をエアバッグECU30のCPU32へ出力する。エアバッグ装置作動拒絶信号が入力されたCPU32では、このエアバッグ装置作動拒絶信号に基づいて起動装置40による助手席前突用エアバッグ装置の着火装置46及び助手席側突用エアバッグ装置の着火装置48の何れか一方または双方の作動が禁止される。
【0057】
なお、本第1の実施の形態では、投光器14A、14Bの設置数を計12個としたが、本発明はこれに限定されず、投光器の設置数はいくつでも良い。また、投光方向は二方向に限定されるものではなく、例えば、一方向でも三方向であっても良い。さらに、投光器の設置位置はドア52及びインストルメントパネル54に限定されるものではなく、例えば、天井(ルーフ)に投光器を設置しても良い。またさらに、投光器の配列は格子状に限定されるものではなく、任意の配置とすることができ、立体的な配置であっても良い。また、投光方向を二以上とした場合においては各光路が直交することに限定されることもなく、例えば、対向する二方向としても、所定位置からの放射方向(その組合せを含む)としても良い。
【0058】
また、本第1の実施の形態では、投光器14A及び投光器14Bを1個ずつ順次作動させる構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、投光器14Aと投光器14Bとを1個ずつ(計2個ずつ)作動させる構成としても良い。
【0059】
さらに、本第1の実施の形態では、各投光器14A及び投光器14Bの投光頻度が等しい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、判定結果に基づいた重み付けにより各投光器の投光頻度を変更する構成としても良い。
【0060】
このように、本実施の形態に係る乗員検知システム10では、構造が簡単で信頼性が高く、乗員60の存否及び着座状態を迅速かつ高精度に判定することができる。
【0061】
次に、本発明の第2の実施の形態を図6及び図7に基づいて説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品には前記第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0062】
図6(A)には、第2の実施の形態に係る乗員検知システム80が適用された車両50内の一部が斜視図によって示されている。この乗員検知システム80では、Aピラー58上端部に1個の投光器82が設けられている。
【0063】
図6(B)に示される如く、投光器82は、内部に発光部84及び揺動手段を構成する揺動機構86を備えている。これにより、投光器82は、揺動機構86が作動することで赤外光の投光方向を変更可能な構成となっている。
【0064】
また、投光器82は、接点切替器16を介さずに乗員検知コンピュータ20と電気的に接続されている。これにより、投光器82の投光方向(光路)は、乗員検知コンピュータ20のROMに記憶された光路認識プログラムから直接入力される投光信号に基づいて制御(選択)及び認識されるようになっている。
【0065】
したがって、乗員検知システム80では、図7に示される如く、選択される各光路により助手席56上に座標90が形成されるようになっている。ここで、図7においては、助手席56上に基準面Eを想定し、投光器80設置位置と基準面E上の所定の各点(本第2の実施の形態では6点)を結ぶ各光路により座標90を形成する例を示している。なお、この座標90の位置及び形状は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0066】
次に本第2の実施の形態の作用について説明する。なお、乗員検知コンピュータ20の起動については、前記第1の実施の形態と同様の作用であるため説明を省略する。また、判定プログラムによる判定についても前記第1の実施の形態と基本的に同様の作用であるため、判定の1例についてのみ説明する。
【0067】
乗員検知プログラムが起動している乗員検知コンピュータ20では、先ず、投光器82への投光信号が初期化(最初の投光方向が認識)される。その後、投光器82へ投光信号が出力され(光路認識プログラムが作動され)、投光器82では、選択された1つの光路上への投光が行われる。
【0068】
また、上記の投光タイミングと同期するように、CMOSカメラ12へ撮像信号が出力され(同期プログラムが作動され)、CMOSカメラ12では車両50内の画像が撮像される。また、この画像データは、乗員検知コンピュータ20へ出力される。
【0069】
CMOSカメラ12で撮像した画像データが乗員検知コンピュータ20に入力されると、乗員検知コンピュータ20では、予め記憶された座標90を構成する各光路のうち光路認識プログラムの投光信号に対応した上記画像データ上の光路のみを走査(部分走査)し、座標90上における遮光位置を検出及び記憶する(検出プログラムが作動される)。
【0070】
また、乗員検知プログラムが起動している乗員検知コンピュータ20では、上記一連の処理を設定された光路数(本第2の実施の形態では6光路)に応じて繰り返す。これにより、遮光位置の軌跡データが得られる。
【0071】
ここで、図7に基づいて各遮光位置の軌跡と判定結果の例について説明する。図7に軌跡Dで示される如く、各遮光位置の軌跡が略左右対称の曲面状に形成され、座標90の中央部に位置する場合は、助手席56上に乗員60が正常に着座していると判定される。
【0072】
なお、本第2の実施の形態では、1個の投光器82をAピラー58上端部に備えた構成としたが、投光器82は2個以上備えても良く、設置位置も限定されない。したがって、例えば、車両50の天井及びドアに各1個の投光器82を備えた構成としても良い。また、2個以上の投光器82を備えた構成とする場合、接点切替器を設けても良い。
【0073】
また、本第2の実施の形態では、投光器82の投光方向の変更頻度が等しい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、判定結果に基づいた重み付けにより投光方向の変更頻度を変更する構成としても良い。
【0074】
このように、本第2の実施の形態に係る乗員検知システム80では、構造が簡単で信頼性が高く、乗員60の存否及び着座状態を迅速かつ高精度に判定することができ、特に、判定精度を維持しつつ投光器の設置数を減じることができる。
【0075】
なお、本第1及び第2の実施の形態では、乗員検知システム10は助手席56上の乗員60の存否及び着座状態を検知する構成としたが、本発明はこれに限られず、例えば、運転席や後部座席の乗員の存否及び着座状態を検知する構成とし、運転席前突用エアバッグ装置や運転席側突用エアバッグ装置の作動及び作動禁止、或いは、その他の装置の作動及び作動禁止の判断に検知結果を供しても良い。また、乗員検知システムを車両50の運転席、助手席、後部座席の一部または全部に同時に適用しても良い。さらに、本第1及び第2の実施の形態に係る乗員検知システム10及び乗員検知システム80は、それぞれ別個に車両50に適用したが、本発明はこれに限られず、これらを同時に適用しても良い。したがって、例えば、ドア52に投光器14Aを配置し、車両50の天井に投光器82を配置した構成としても良い。この場合、接点切替器と投光器82とを電気的に接続し、共用する乗員検知コンピュータにより一括制御することが望ましい。
【0076】
また、各投光器14A及び投光器14Bが投光する光を赤外光とする構成としたが、本発明はこれに限定されず、あらゆる波長の光や電波を使用して構成することができる。
【0077】
さらに、本第1及び第2の実施の形態では、CMOSカメラ12をAピラー58の上端部に配置する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、CMOSカメラ12をマップランプや室内鏡の近傍またはインストルメントパネル54上に配置する構成としても良い。なお、CMOSカメラ12は、遮光位置が乗員60の死角に入らない位置に配置することが望ましい。
【0078】
さらにまた、本第1及び第2の実施の形態では、CMOSカメラ12を備えた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、CCDカメラを備えた構成としても良い。ただし、画像データの部分走査を行う場合はCMOSカメラ12を用いることが望ましい。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る乗員検知システムは、構造が簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着座状態を迅速かつ高精度に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る乗員検知システムを適用した車両内の一部を示す平面図及びブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る乗員検知システムを適用した車両内の一部を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る乗員検知システムにより助手席上に構成される座標を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る乗員検知システムにより助手席上に構成される座標及び乗員が正常に着座している場合の遮光軌跡を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る乗員検知システムにより助手席上に構成される座標及び乗員が前傾して着座している場合の遮光軌跡を示す斜視図である。
【図6】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る乗員検知システムを適用した車両内の一部を示す斜視図、(B)は本発明の第2の実施の形態に係る乗員検知システムを構成する投光器の概要を示す平面断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る乗員検知システムにより助手席上に構成される座標及び乗員が正常に着座している場合の遮光軌跡を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 乗員検知システム
12 CMOSカメラ(撮像手段)
14A 投光器(投光手段)
14B 投光器(投光手段)
16 接点切替器(切替手段)
20 乗員検知コンピュータ(処理手段、光路認識手段)
30 エアバッグECU
50 車両
52 ドア
54 インストルメントパネル
56 助手席
58 Aピラー
60 乗員
70 座標
80 乗員検知システム
82 投光器(投光手段)
86 揺動機構(揺動手段)
90 座標

Claims (5)

  1. 車両室内の座席上の空間に向けて光を投光する少なくとも1つの投光手段と、
    前記車両室内の画像を撮像する撮像手段と、
    前記車両室内の画像に基づく画像データより前記投光手段から投光された光が遮光された複数の遮光位置の軌跡を検出し、当該検出結果より前記座席上の乗員の存否および着座状態を判定する処理手段と、
    を備えたことを特徴とする乗員検知システム。
  2. 前記投光手段が投光する光を可視光以外の光とし、
    前記撮像手段で前記可視光以外の光を撮像可能とした、
    ことを特徴とする請求項1記載の乗員検知システム。
  3. 前記投光手段を複数設け、
    前記複数の投光手段にそれぞれ接続して設けられ、投光する前記投光手段を順次切替え可能な切替手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の乗員検知システム。
  4. 前記投光手段に設けられ、前記投光手段の投光方向を順次変更可能な揺動手段を備えた、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の乗員検知システム。
  5. 前記切替手段及び前記揺動手段の何れか一方または双方に接続されると共に前記処理手段に接続して設けられ、投光される光路を処理手段に認識させる光路認識手段を備えた、ことを特徴とする請求項3または請求項4記載の乗員検知システム。
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