JP2001338282A - 乗員検知システム - Google Patents

乗員検知システム

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JP2001338282A
JP2001338282A JP2000153307A JP2000153307A JP2001338282A JP 2001338282 A JP2001338282 A JP 2001338282A JP 2000153307 A JP2000153307 A JP 2000153307A JP 2000153307 A JP2000153307 A JP 2000153307A JP 2001338282 A JP2001338282 A JP 2001338282A
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JP2000153307A
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English (en)
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Michimasa Ito
道昌 井東
Hidekazu Tsuchimoto
秀和 土本
Kiyokazu Otaki
清和 大滝
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Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び
着座状態を迅速かつ高精度に検知可能な乗員検知システ
ムを得る。 【解決手段】 乗員検知システム10では、乗員検知コ
ンピュータ20によってCCDカメラ12で撮像された
助手席52の画像データが所定の基準位置を中心として
放射状に走査され、各走査方向のエッジの軌跡が検出さ
れると共にこのエッジ軌跡形状の重心位置が検出され
る。乗員検知コンピュータ20では、また、このエッジ
軌跡の形状、基準位置に対する重心の絶対位置(車両5
0内における乗員70の位置)に基づいて乗員の存否及
び着座状態が検知される。ここで、放射状に走査して物
体形状を直接検出するため検知精度を高くできると共に
走査範囲がエッジ軌跡のほぼ内側に限定されるため迅速
な処理が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両内の乗員の存
否及び着座状態を検知する乗員検知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】エアバッグ装置としては、運転席に着座
した乗員の前方側で袋体を展開させるタイプのエアバッ
グ装置のみならず、運転席の側方に設けられた助手席の
前方や側方で袋体を展開させる所謂助手席用エアバッグ
装置や側突用エアバッグ装置等が考案されている。
【0003】ところで、例えば、上述した助手席用エア
バッグ装置ついて言えば、助手席に乗員が存在しない場
合や助手席に着座した乗員の体格または着座姿勢によっ
てはエアバッグ装置を作動させない方がよい場合が考え
られる。また、例えば、助手席用エアバッグ装置は一般
的に助手席前方のインストルメントパネル(ダッシュボ
ード)に設けられているが、座席に着座した乗員とイン
ストルメントパネルとの間隔によってはエアバッグ装置
を作動させない方がよい場合が考えられる。
【0004】ここで、エアバッグ装置の作動可否を判定
する方法としては、荷重センサを用いる方法、画像処理
を用いる方法がある。
【0005】荷重センサを用いる方法では、座面に内蔵
した荷重センサアレイによって荷重分布を得ることで乗
員の存否及び異常姿勢等を検出し、これに基づいてエア
バッグの作動可否が判断される。しかしながら、このよ
うな従来の方法では、センサが直接荷重を受ける構造で
あるため、経年劣化や低温時の硬化、外的破壊要因(飲
料の浸液等)により検出精度を維持できない場合がある
という問題があった。
【0006】また、画像処理を用いた方法では、CCD
カメラ等で撮像された画像データ上の所定方向に累積さ
れた画素濃度や所定の走査線上のエッジを垂直または水
平方向に投影し、この投影画像に基づいてエアバッグ装
置の作動可否が判断される。しかしながら、このような
従来の方法では、単方向の投影画像を用いているため、
車両内で不定期に移動する乗員の形状を判断することが
困難であり、検出精度が低いという問題があった。さら
に、検出精度を向上するために多方向の投影画像を用い
る方法や全画面データ上を走査しエッジ形状を獲得する
方法が考えられているが、この場合、処理プログラムが
複雑化すると共に走査範囲が広いために処理時間が長く
なるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮して、構造が簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び
着座状態を迅速かつ高精度に検知可能な乗員検知システ
ムを得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る乗員検知システムは、車両
室内に設けられた撮像手段と、前記撮像手段にて撮像し
た画像に基づく前記車両室内の画像データを当該画像デ
ータ上の所定の基準位置から放射状に走査することで各
走査方向における当該画像データの特徴変化点の軌跡を
検出し、当該軌跡の形状に基づいて前記画像データ上に
結像された物体を検知可能な処理手段と、を備えたこと
を特徴としている。
【0009】請求項1記載の乗員検知システムでは、例
えば、車両内のマップランプ近傍に配置された撮像手段
によって助手席の乗員を検知する構成とした場合、撮像
手段により助手席上の画像が撮像される。撮像された画
像は画像データとして処理手段に出力される。
【0010】画像データが入力された処理手段では、画
像データ上における所定の基準位置から放射状に画像デ
ータの走査が行われる。すなわち、基準位置に対して所
定の間隔の各放射方向に順次走査が行われる。
【0011】各放射方向の走査は当該走査方向における
画像データの特徴変化点が抽出されると終了され、次の
放射方向の走査が行われる。予め設定された全走査方向
の走査が行われると、画像データの走査が終了される。
【0012】画像データの走査が終了されると、処理手
段では、各走査方向における画像データの特徴変化点の
軌跡が検出される。
【0013】ここで、乗員が座席に正常に着座している
場合は特徴変化点の軌跡形状が乗員の上体に対応して略
楕円状になることがわかっている。このため、例えば、
相関関数や設定された対比データを用いて特徴変化点の
軌跡形状が略楕円状であると判断されると、処理手段で
は、これに基づいて乗員が検知される。一方、例えば、
特徴変化点の軌跡形状が略長方形状であると判断される
と、処理手段では、これに基づいて座席(シート)が検
知される。また、例えば、車両内において想定される乗
員の各着座状態に対応する形状を対比データとして設定
した構成においては、検出された特徴変化点の軌跡形状
が対応する対比データの形状に基づいて乗員の着座状態
が検知される。
【0014】すなわち、処理手段では、画像データ上の
特徴変化点の軌跡形状に基づいて画像データ上に結像さ
れた物体が検知される。
【0015】以上より、本乗員検知システムは、画像デ
ータの走査範囲が特徴変化点の軌跡のほぼ内側に限定さ
れるため処理時間が短く、かつ、乗員の存否及び着座状
態を精度良く認識可能である。
【0016】また、撮像手段及び処理手段は、乗員等と
非接触であり物理的な変形を利用しないため、経年劣化
や低温時の硬化、外的破壊要因による検出精度の低下の
可能性も低い。
【0017】このように、請求項1記載の乗員検知シス
テムは、構造が簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着
座状態を迅速かつ高精度に判定することができる。
【0018】請求項2記載の発明に係る乗員検知システ
ムは、請求項1記載の乗員検知システムにおいて、前記
処理手段で検出された前記特徴変化点の軌跡形状の前記
画像データ上における重心位置を検出可能な位置検出手
段と、前記位置検出手段で検出された前記重心位置を前
記所定の基準位置に代えて次の画像データ解析時におけ
る新たな基準位置とすることが可能な補正手段と、を備
えたことを特徴としている。
【0019】請求項2記載の乗員検知システムでは、処
理手段により画像データ上の特徴変化点の軌跡が検出さ
れると、この軌跡形状のデータが位置検出手段に転送さ
れ、位置検出手段では、この軌跡形状の重心位置が検出
される。
【0020】また、位置検出手段により特徴変化点の軌
跡の重心位置が検出されると、このデータが補正手段に
転送される。補正手段では、この重心位置が次の画像デ
ータ解析時における新たな基準位置とされる。すなわ
ち、処理手段による次回の軌跡データの検出において
は、検出された特徴変化点の軌跡の重心位置を基準位置
として放射状の走査が行われる。
【0021】このため、例えば、シートが車両前後方向
にスライド移動された場合や乗員の乗換に伴い乗員の体
格が変化した場合等においても適切な位置を基準位置と
することができる。特に、初期状態において基準位置が
特徴変化点の軌跡の外側に存在する場合は走査範囲が広
くなり処理時間が長くなるが、2回目以降の走査におい
ては基準位置が特徴変化点の軌跡の内側に補正されるた
め、長くなった処理時間が維持されることはない(処理
時間は再び短縮される)。
【0022】なお、検出された特徴変化点の軌跡の重心
位置が車両内において想定される所定の範囲内にない場
合には、この重心位置を次回の軌跡データの検出におけ
る基準位置としないこともできる。このような構成とす
ると、補正された基準位置が乗員の通常着座位置とみな
されるため、通常着座状態においては基準位置は確実に
特徴変化点の軌跡の内側に位置することとなる。
【0023】このように、請求項2記載の乗員検知シス
テムは、構造が簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着
座状態を一層迅速かつ高精度に判定することができる。
【0024】請求項3記載の発明に係る乗員検知システ
ムは、請求項2記載の乗員検知システムにおいて、前記
画像データを解析する際に前記位置検出手段で検出され
た重心位置と当該検出時における前記基準位置とを比較
し、当該比較結果に基づいて前記物体の移動方向及び移
動量を検出可能な比較手段を備えた、ことを特徴として
いる。
【0025】請求項3記載の乗員検知システムでは、位
置検出手段により特徴変化点の軌跡の重心位置が検出さ
れると、このデータが補正手段に転送されると共に比較
手段にも転送される。比較手段では、この検出された重
心位置と当該重心位置検出時に用いられた基準位置とが
比較される。この比較結果に基づいて、基準位置に対す
る物体の移動方向及び移動量(相対位置)が検出され
る。
【0026】これにより、例えば、乗員の通常着座位置
(補正手段により補正された基準位置)に対する相対位
置が得られる。したがって、処理手段により検知された
形状及びこの相対位置(例えば、前後及び左右)が適正
であるか否かに基づいてエアバッグ装置(例えば、前突
用及び側突用)の作動可否を判断することができる。
【0027】また、乗員(物体)の移動方向及び移動量
に基づいて乗員の移動する位置を予測でき、例えば、こ
の予測結果に基づいたエアバッグ装置の予測制御を行う
こともできる。
【0028】さらに、走行中の車両において移動する物
体は基本的に乗員のみであるため、上記の物体の移動が
検出された場合は当該物体が乗員である確率が高い。こ
のため、例えば、上記の処理手段のみによっては乗員の
特定(特に乗員の存否)が困難な場合においても精度良
く乗員を検出できる。
【0029】このように、請求項3記載の乗員検知シス
テムは、構造が簡単で信頼性が高く、乗員の存否及び着
座状態をより一層迅速かつ一層高精度に判定することが
できる。
【0030】請求項4記載の発明に係る乗員検知システ
ムは、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の乗員検
知システムにおいて、前記画像データの特徴変化点を各
走査方向における画素濃度の急変部とした、ことを特徴
としている。
【0031】請求項4記載の乗員検知システムでは、処
理手段による各放射方向の画像データの走査において抽
出する特徴変化点を画素濃度の急変部(以下、エッジと
いう)としており、画像データにおける通常着座状態の
乗員上体のエッジ形状は楕円形状との相関が高いため、
エッジの軌跡の形状に基づいて確実に乗員を認識でき
る。
【0032】また、画像データ上のエッジの検出は容易
であるため、処理手段を簡素化することができる。
【0033】このように、請求項4記載の乗員検知シス
テムは、一層構造が簡単で信頼性が高く、乗員の存否及
び着座状態を一層迅速かつより一層高精度に判定するこ
とができる。
【0034】請求項5記載の発明に係る乗員検知システ
ムは、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の乗員検
知システムにおいて、前記画像データの特徴変化点を各
走査方向における画素濃淡パターンの変化点とした、こ
とを特徴としている。
【0035】請求項5記載の乗員検知システムでは、処
理手段による各放射方向の画像データの走査において抽
出する特徴変化点を画素濃淡パターンの変化点(濃淡の
ばらつき具合の変化点)としているため、エッジが検出
し難い場合や抽出すべきでないエッジが走査範囲内に存
在する場合であっても、乗員の濃淡パターンと背景の濃
淡パターンとの変化点を抽出してこの変化点の軌跡を検
出できる。この軌跡形状も上記のエッジの軌跡形状と同
様に乗員の通常着座状態においては楕円形状との相関が
高い。
【0036】したがって、例えば、乗員の着衣に不規則
な模様が施されている場合においても、当該模様による
濃淡パターンと背景の濃淡パターンとの変化点を抽出し
てこの変化点の軌跡を検出できる。
【0037】このように、請求項5記載の乗員検知シス
テムは、構造が簡単でより一層信頼性が高く、乗員の存
否及び着座状態をより一層迅速かつ高精度に判定するこ
とができる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1に基づ
いて説明する。
【0039】図1には、本発明の実施の形態に係る乗員
検知システム10を適用した車両50の一部が斜視図及
びブロック図によって示されている。車両50に適用さ
れた乗員検知システム10は、助手席52上における乗
員の存否及び着座状態を判定する構成となっている。
【0040】ここで、乗員検知システム10は、撮像手
段としてのCCDカメラ12を備えている。CCDカメ
ラ12は、図1に示す如く、車両50のルーフ54の前
端部でかつ左右方向中央部に設けられたマップランプ5
6内に、助手席52ヘ向けて配置されている。これによ
り、CCDカメラ12は助手席52を斜め上方から撮像
するようになっている。
【0041】また、CCDカメラ12は、処理手段、位
置検出手段、補正手段及び比較手段を構成する乗員検知
コンピュータ20へ電気的に接続されている。これによ
り、CCDカメラ12で撮像された画像データが乗員検
知コンピュータ20へ伝送される構成となっている。
【0042】乗員検知コンピュータ20は、車両50の
適宜位置に配置され、図示しない記憶装置(ROM)を
有している。このROMには、所定の基準位置から放射
状に画像データを走査することで各走査方向におけるエ
ッジ(画素濃度急変部)の軌跡を検出する形状認識プロ
グラム24、形状認識プログラム24で検出したエッジ
軌跡の重心位置を検出する位置検出プログラム26、位
置検出プログラム26で検出したエッジ軌跡の重心位置
と基準位置とを比較しエッジ軌跡の移動方向及び移動量
を検出する比較プログラム28、位置検出プログラム2
6で検出したエッジ軌跡の重心位置を上記の基準位置に
代えて次の画像データ解析時における新たな基準位置と
する補正プログラム29、及び上記各プログラムを統合
して実行することで上記各プログラムの検出結果に基づ
いて乗員の存否及び着座状態を判定し所定の場合に後述
するエアバッグECU30に作動拒絶信号を出力すると
共にCCDカメラ12を制御する乗員検知プログラム2
2が記憶されている(図2参照)。また、乗員検知コン
ピュータ20は、上記各プログラムを実行するCPU
(図示省略)を備えている。
【0043】また、図1に示されるように、乗員検知コ
ンピュータ20は、車両50内の適宜位置に設置された
エアバッグECU30を構成するCPU32へ電気的に
接続されており、上記の判定プログラムの判定結果に応
じた信号をCPU32へ出力するようになっている。
【0044】また、エアバッグECU30のCPU32
は、前突用センサ34及び車両50の左右に設けられた
各側突用センサ36、38へ電気的に接続されている。
前突用センサ34及び各側突用センサ36、38は、所
定値以上の減速度や荷重等を検出した場合には検出信号
をCPU32へ送信するようになっている。さらに、エ
アバッグECU30のCPU32は、エアバッグECU
30内に設けられた起動装置40とも電気的に接続され
ている。これにより、基本的には各センサ34、36、
38からの検出信号を受信したCPU32は起動装置4
0を作動させるようになっている。
【0045】また、起動装置40は、運転席前突用エア
バッグ装置の着火装置42、運転席側突用エアバッグ装
置の着火装置44、助手席前突用エアバッグ装置の着火
装置46、助手席側突用エアバッグ装置の着火装置48
へ電気的に接続されている。各着火装置42、44、4
6、48は、起動装置40によりそれぞれ別個に作動可
能とされ、各エアバッグ装置にそれぞれ設けられた着火
剤を着火するようになっている。これにより、各着火装
置が着火剤を着火することで各エアバッグ装置のインフ
レータ(図示省略)内にそれぞれ収容されたガス発生剤
が燃焼し、瞬時に大量のガスが発生するようになってい
る。さらに、各エアバッグ装置のインフレータ近傍の所
定位置にはそれぞれ袋体(図示省略)が折り畳み状態で
配置されており、各袋体は各インフレータで発生したガ
スの圧力により膨張して乗員70の前方、側方等の所定
位置で展開するようになっている。
【0046】次に本実施の形態の作用について図2に示
される乗員検知プログラムのフローチャートを用いて説
明する。
【0047】本乗員検知システム10は、例えば、イグ
ニッションキーをキーシリンダへ挿入し、車両50のア
クセサリ(例えば、オーディオやパワーウインド)が作
動可能な状態、若しくは、エンジンが始動した状態とな
ると、乗員検知コンピュータ20が起動して乗員検知コ
ンピュータ20に予め記憶されていた乗員検知プログラ
ム22が起動されると共に乗員検知コンピュータ20が
CCDカメラ12を作動可能状態とさせる。
【0048】乗員検知プログラム22が起動している乗
員検知コンピュータ20では、先ず、ステップ102で
CCDカメラ12へ撮像信号が出力される。CCDカメ
ラ12へこの撮像信号が入力されると、CCDカメラ1
2が助手席52上の画像を撮像する。CCDカメラ12
が撮像を行うと、ステップ104で助手席52上の画像
が画像データとして読込まれる。
【0049】画像データが読込まれると、形状認識プロ
グラム24が起動され、ステップ110で補正プログラ
ム29により前回以前解析時のエッジ軌跡形状の重心位
置が基準位置として記憶されているか否かが判断され
る。前回解析時の重心位置が基準位置として記憶されて
いる場合は、ステップ112へ進み、ステップ112で
当該重心位置が基準位置とされる。一方、前回解析時の
重心位置が記憶されていない場合は、ステップ114へ
進み、適当な位置(例えば、予め設定された位置)が基
準位置とされる。なお、初回解析時には、エッジ軌跡形
状の重心位置が基準位置として補正プログラム29によ
り記憶されていることはないため、ステップ114で適
当な位置が基準位置とされる。
【0050】基準位置が決まると、ステップ116で基
準位置を中心とした所定間隔の放射状の各走査方向から
画像データを走査する一方向が選択される。走査方向が
決まるとステップ118で画像データの走査が行われ、
当該走査方向におけるエッジ(特徴変化点)が抽出さ
れ、さらに当該走査方向の所定範囲内にエッジが検出さ
れなければ、当該走査方向の走査が終了される。
【0051】一方向の走査が終了されると、ステップ1
20で設定された全方向の走査が終了したか否かが判断
される。設定された全方向の走査が終了していない場合
は、ステップ116へ戻り、他の走査方向が選択され、
ステップ118で当該方向のエッジ抽出が行われる。一
方、設定された全方向の走査が終了した場合は、ステッ
プ122へ進み、ステップ122で各走査方向において
検出された各エッジの軌跡が検出される。
【0052】エッジの軌跡が検出されると、ステップ1
24でエッジの軌跡形状が略楕円形に該当するか否かが
判断される。この判断は、例えば、楕円の相関関数や予
め設定された楕円形状の対比データを用いた比較により
行うことができる。
【0053】エッジの軌跡形状が略楕円形に該当しない
場合は当該エッジの軌跡に対応する物体(画像データに
結像された物体)が乗員ではないと判断され、形状認識
プログラム24が終了されると共に後述するステップ1
62へ進む。一方、エッジの軌跡形状が略楕円形に該当
する場合は当該エッジの軌跡に対応する物体が乗員であ
ると判断され、形状認識プログラム24が終了されると
共にステップ130へ進む。
【0054】ステップ130では、位置検出プログラム
26が作動され、エッジ軌跡の重心位置が特定される。
エッジ軌跡の重心位置が特定されると、位置検出プログ
ラム26が終了されると共にステップ140へ進む。
【0055】ステップ140では、比較プログラム28
が作動され、基準位置とエッジ軌跡の重心位置とが比較
される。この比較結果に基づいて、ステップ142で基
準位置に対するエッジ軌跡の重心の絶対位置及び相対位
置(基準位置に対する重心位置の移動方向及び移動量)
が検出される。この画像データ内における重心位置は車
両50内における乗員70の着座位置と対応しており、
基準位置が前回以前解析時の重心位置(乗員70の着座
位置)とされている場合は、重心の絶対位置は車両50
内における前回着座位置(例えば、助手席52が前後に
スライド調整された後の着座位置)に対する乗員70の
絶対位置、重心の相対位置は前回着座位置に対する乗員
70の移動方向及び移動量(ベクトル)とされる。
【0056】前回着座位置に対する乗員70の絶対位置
及び相対位置が検出されるとステップ150へ進み、ス
テップ150では補正プログラム29が作動され、ステ
ップ130で検出されたエッジ軌跡の重心位置が次回解
析時の基準位置として記憶される。この記憶の有無は、
次回解析時のステップ110において判断される。エッ
ジ軌跡の重心位置が記憶されると、補正プログラム29
が終了され、ステップ160へ進む。
【0057】ステップ160では、乗員70の前回着座
位置に対する絶対位置が適正であるか否かが判断され
る。適正であると判断されると、乗員検知プログラム2
2が終了される。
【0058】一方、ステップ160において乗員70の
前回着座位置に対する絶対位置が適正でないと判断され
た場合は、ステップ162でエアバッグ装置に対する作
動拒絶信号がエアバッグECU30へ出力された後、乗
員検知プログラム22が終了される。
【0059】また、ステップ124においてエッジの軌
跡形状が略楕円形に該当せず、当該エッジの軌跡に対応
する物体は乗員70ではないと判断された場合は、ステ
ップ162でエアバッグ装置に対する作動拒絶信号がエ
アバッグECU30へ出力された後、乗員検知プログラ
ム22が終了される。この場合、ステップ130乃至ス
テップ150が迂回され、重心位置は検出されず、次回
解析時の基準位置は現在の基準位置とされる。
【0060】これらの作動拒絶信号が入力されると、エ
アバッグECU30のCPU32では、起動装置40を
介して助手席前突用エアバッグ装置のスクイブ46及び
助手席側突用エアバッグ装置のスクイブ48の一方また
は双方の作動が禁止される。この場合、センサ34、3
6、38が所定の加速度または荷重を検出しても助手席
側突用エアバッグ装置及び助手席側突用エアバッグ装置
は作動されない。一方、作動拒絶信号が入力されない場
合は、各エアバッグ装置の作動可能状態が維持される。
【0061】ここで、画像データ上におけるエッジ軌跡
の検出の例を図3に基づいて説明する。
【0062】図3には、CCDカメラ12で助手席52
上を撮像した画像データ80が一例として示されてい
る。この画像データ80上には、助手席52に着座して
いる乗員70、及びルーフ54、インストルメントパネ
ル58、ドア60、Aピラー62、センターピラー6
4、シートベルト66等の像が投影されている。
【0063】この画像データ80に基づいて、エッジ軌
跡の検出が行われる。
【0064】画像80が乗員検知コンピュータ20に読
込まれると、ステップ110及びステップ112または
ステップ114で基準位置が決定される。本例の場合
は、図3に示す点Aが基準位置とされている。基準位置
Aが決定されるとステップ116からステップ120を
繰り返し、基準位置Aを中心とする所定間隔の放射状の
各走査方向(本例では12方向)においてエッジが抽出
される。
【0065】各走査方向のエッジが抽出されると、ステ
ップ122で各エッジの軌跡が検出され、ステップ12
4でこのエッジ軌跡形状が略楕円に該当するか否かが判
断される。本例の場合は、図3に軌跡Cで示される如
く、エッジ軌跡が略楕円状と判断される。これにより、
助手席52上では乗員70が通常着座状態であると判断
されたこととなる。
【0066】ここで、図3に示される如く、画像データ
80に対して軌跡Cは小さく、走査範囲が小さいことが
わかる。このため、画像データ80上を全面走査する場
合と比較して処理時間が大幅に短縮されている。
【0067】エッジ軌跡が略楕円状と判断されるとステ
ップ130でこのエッジ軌跡の重心位置が特定される。
本例の場合は図3に示す点Bが重心位置として特定され
ている。重心位置Bが特定されると、ステップ140及
びステップ142で基準位置Aと重心位置Bが比較さ
れ、前回着座位置(基準位置)に対する乗員70の絶対
位置及び相対位置が検出される。
【0068】乗員70の絶対位置及び相対位置が検出さ
れるとステップ150で重心位置Bが次回基準位置とし
て記憶された後、ステップ160で乗員70の絶対位置
が適正か否かが判断される。本例の場合は重心位置Bが
基準位置Aに対して車両後方(図3の左方向)側に移動
されているが、適正範囲内(例えば助手席のスライド移
動範囲内)であると判断される。このため、エアバッグ
装置作動拒絶信号が出力されることなく、乗員検知プロ
グラム22が終了される(一画像データの解析処理が終
了される)。
【0069】なお、本実施の形態では、図2に示す一画
像データの処理を行うフローチャートにしたがって説明
したが、本発明はこれに限定されず、例えば、連続的に
入力される各画像データにおけるエッジ軌跡の重心位置
の変化に基づいて乗員の存否や挙動をより正確に検知す
ることができる。したがって、例えば、重心の移動軌跡
(基準位置に対する相対位置の変化軌跡)に基づいて乗
員の移動方向の予測を行っても良く、また、乗員存否の
判断パラメータとしてエッジ形状に加えて物体の移動の
有無を付加しても良い(例えば、重心位置の移動がない
場合はエッジ軌跡が略楕円状であっても乗員が存在して
いないと判断する)。すなわち、以上説明した実施の形
態は一例であり、本発明はこれに限定されることはな
く、特徴変化点の軌跡形状、軌跡の重心位置、並びに基
準位置に対する絶対位置及び移動方向及び移動量(相対
位置)等の各情報のあらゆる組合せに基づいて乗員70
の存否及び着座状態を判断することができる。また、処
理順序においても本実施の形態における順序に限定され
ることはなく、例えば、ステップ150をステップ16
0の後に移動して乗員の絶対位置が適正でない場合には
ステップ150を迂回するようにしても良い。さらに、
本実施の形態では、画像データの走査線上の特徴変化点
としてエッジを採用したが、本発明はこれに限られず、
例えば、画素濃淡パターンの変化点を採用しても良い。
また、例えば、エッジ検出及び画素濃淡パターンの変化
検出の双方を実施可能としてこれらを使い分ける構成と
しても良い。
【0070】また、本実施の形態では、特徴変化点(エ
ッジ)の軌跡形状が略楕円形状であるか否かを判断する
ことで、乗員が通常着座状態であるか否かのみを検知す
る構成としたが、本発明はこれに限られず、例えば、車
両内において想定される乗員の各着座状態に対応する形
状を対比データとして予め設定し、検出された特徴変化
点の軌跡形状が対応する対比データの形状に基づいて乗
員の各着座状態を検知可能な構成としても良い。
【0071】さらに、本実施の形態では、乗員検知シス
テム10は助手席52上の乗員70の存否及び着座状態
を検知する構成としたが、本発明はこれに限られず、例
えば、運転席や後部座席の乗員の存否及び着座状態を検
知する構成とし、運転席用エアバッグ装置や後部座席用
エアバッグ装置の作動及び作動禁止、或いは、その他の
装置の作動及び作動禁止の判断に検知結果を供しても良
い。また、乗員検知システムを車両50の運転席、助手
席、後部座席の一部または全部に同時に適用しても良
い。この場合、例えば、CCDカメラの撮像範囲を広角
にし、または首振り機構を付加し、1台のCCDカメラ
及び乗員検知コンピュータで複数の座席の乗員を検知可
能な構成とすることもできる。
【0072】さらにまた、本実施の形態では、CCDカ
メラ12をマップランプ56内に配置した構成とした
が、本発明はこれに限られず、例えば、Aピラー62の
上端部やサンバイザ近傍に配置した構成としても良い。
なお、CCDカメラ12は検知する乗員に対して斜め上
方に撮像範囲を固定して配置されることが望ましい。さ
らに、撮像手段はCCDカメラに限定されることはな
く、例えば、ビジコンであってもCMOSカメラであっ
ても良い。
【0073】このように、本実施の形態に係る乗員検知
システム10は、信頼性が高く、乗員の存否及び着座状
態を迅速かつ高精度に判定することができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る乗員
検知システムは、信頼性が高く、乗員の存否及び着座状
態を迅速かつ高精度に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る乗員検知システムを
適用した車両内の一部を示す斜視図及びブロック図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態に係る乗員検知システムに
おける乗員検知プログラムのフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態に係る乗員検知システムに
おける画像データ上のエッジ軌跡の検出の例を示す助手
席上の平面投影図である。
【符号の説明】
10 乗員検知システム 12 CCDカメラ(撮像手段) 20 乗員検知コンピュータ(処理手段、位置検出手
段、補正手段、比較手段) 24 形状認識プログラム(処理手段) 26 位置検出プログラム(位置検出手段) 28 比較プログラム(比較手段) 29 補正プログラム(補正手段) 30 エアバッグコンピュータ 50 車両 52 助手席 56 マップランプ 70 乗員 80 画像データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大滝 清和 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 Fターム(参考) 2F065 AA01 AA17 BB05 CC16 DD03 DD06 FF04 GG10 JJ26 QQ31 3D054 AA03 EE11 EE25 5B057 AA20 BA02 BA21 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC02 DA07 DA08 DB02 DB06 DB09 DC06 DC08 DC16 DC22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両室内に設けられた撮像手段と、 前記撮像手段にて撮像した画像に基づく前記車両室内の
    画像データを当該画像データ上の所定の基準位置から放
    射状に走査することで各走査方向における当該画像デー
    タの特徴変化点の軌跡を検出し、当該軌跡の形状に基づ
    いて乗員の存否及び着座状態を検知可能な処理手段と、 を備えた乗員検知システム。
  2. 【請求項2】 前記処理手段で検出された前記特徴変化
    点の軌跡形状の前記画像データ上における重心位置を検
    出可能な位置検出手段と、 前記位置検出手段で検出された前記重心位置を前記所定
    の基準位置に代えて次の画像データ解析時における新た
    な基準位置とすることが可能な補正手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載の乗員検知シス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記画像データを解析する際に前記位置
    検出手段で検出された重心位置と当該検出時における前
    記基準位置とを比較し、当該比較結果に基づいて前記物
    体の移動方向及び移動量を検出可能な比較手段を備え
    た、ことを特徴とする請求項2記載の乗員検知システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記画像データの特徴変化点を各走査方
    向における画素濃度の急変部とした、ことを特徴とする
    請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の乗員検知シス
    テム。
  5. 【請求項5】 前記画像データの特徴変化点を各走査方
    向における画素濃淡パターンの変化点とした、ことを特
    徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の乗員
    検知システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7098812B2 (en) 2002-08-08 2006-08-29 Nissan Motor Co., Ltd. Operator identifying device
WO2019207625A1 (ja) * 2018-04-23 2019-10-31 三菱電機株式会社 乗員検知装置、乗員検知方法及び乗員検知システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPWO2019207625A1 (ja) * 2018-04-23 2020-12-03 三菱電機株式会社 乗員検知装置、乗員検知方法及び乗員検知システム

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