JP4388971B2 - 建物の空間構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の内部空間を有効に利用できる建物の空間構造に関するものである。
従来、図18に示すような蔵型収納室bを設けた平屋建物aが、知られている(例えば、特許文献1等参照)。
このような平屋建物aでは、玄関cのある第一層dには、リビングeが連続して設けられていて、このリビングeの床部e1から、リビング内階段fによって、半階上がった位置に第二層gが設けられている。
この第二層gには、居室hが設けられると共に、更に、この第二層gよりも半階上がった位置であって、玄関c上に位置する第三層iには、階段kから昇降可能な居室jが設けられている。
そして、この第二層gの居室hの床部h1の床下には、前記大型収納区画を構成する蔵型収納室bが設けられている。
この蔵型収納室bの出入口lは、第1層上のリビングeに面して設けられていて、床部b1の高さ位置が、前記リビングeの床部e1の高さ位置と面一となるように構成されている。
また、折り返し階段の踊り場を奥行き方向に広く設定して、スペースとして活用する建物の空間構造が、知られている(例えば、特許文献2,3等参照)。
更に、その折り返し階段の踊り場の下方に床面が、下階床面より低い位置となるように構成された床下収納室が設けられた建物の空間構造も知られている(例えば、特許文献4等参照)。
特開2005−97932号公報 特開平10−317627号公報 特開平11−336344号公報 特開平10−317689号公報
しかしながら、前記した特許文献1〜4の構成では、居室からアクセスすることが可能ではあるが、必ずしもアクセス性が良好であるとはいえなかった。
したがって、例えば3階建ての建物の場合、2階にLDKを有していると、2階のLDKに人やものが集中する傾向があった。
このように人やものが集中すると、1階や3階が有効に活用できないため、狭い空間がより狭く感じられることとなる。

加えて、従来の構成では、居住者の好みに応じて中間床部の位置を設定できるものでもなかった。
そこで、本発明は、各階からのアクセス性が良好であるとともに、居住者の好みに応じて中間床部の位置を設定できる建物の空間構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の建物の空間構造は、踊り場を有する階段を備える3階以上の建物の空間構造であって、最下階の床面から最上階の天井面までに渡って鉛直空間が形成され、該鉛直空間には、手摺部に沿って半透明の目隠し部材が設けられた前記階段が設けられ前記踊り場の階段昇降方向と平面視で平行する辺に連続する中間床部が前記鉛直空間内の少なくとも1階と2階の中間及び2階と3階の中間に設けられ、前記中間床部の間の高さは居室と略同一となるように設けられ、前記中間床部と前記階段及び前記居室との間には手摺部が設けられるとともに、前記居室には前記中間床部に対して前記階段を挟む位置に手摺部に沿って半透明の目隠し部材が設けられた床面が設けられることを特徴とする。
さらに、前記鉛直空間には、最上階の床面から天井面までの間に中間床部を設けることができる。
また、前記中間床部は、前記鉛直空間における取付け位置を変えることができる着脱手段を備えることが好ましい。
そして、前記踊り場及び該踊り場に連続する前記中間床部は、階高の略半分の高さに設置されることが好ましい。
さらに、前記中間床部には、透明又は半透明の間仕切りが立設されることが好ましい。
また、前記踊り場に連続する第1中間床部と、該第1中間床部のすぐ下の階の床、又は、すぐ上の階の床、に連続する第2中間床部と、によって挟まれる空間を、収納室として利用することができる。
そして、前記建物の鉛直空間の最上階の天井面には、前記階段の直上に位置する天窓を設けることができる。
また、前記建物の側壁面には、前記中間床部に適した高さの窓を設けることが好ましい。
さらに、前記建物の最上階の居室の床面と天井面との間の高さに設けられる前記中間床部には、該中間床部を利用するための昇降手段が設けることができる。
そして、前記建物の最下階の床下に、暖冷房システムを備えることが好ましい。
このように、本発明の建物の空間構造は、鉛直空間が形成され、該鉛直空間には、前記階段が設けられるとともに、例えば居住者の選択によって、前記踊り場に連続する中間床部が設けられることを特徴としている。
したがって、中間床部が設けられた階の居室などからのアクセス性が良好となる。また、中間床部を下階の居室と上階の居室に面して設けることでコミュニケーションも行い易くなり、下階の居室と上階の居室との一体感を高めることができる。
加えて、居住者の選択によって、各階の床又は前記踊り場に連続する中間床部が設けられるため、居住者の好みに応じた住空間を提供することができる。
さらに、前記鉛直空間には、最上階の床面から天井面までの間に中間床部を設けることで、最下階から最上階まで同様の構成を備える中間床部を設置できるため、中間床部の組み合わせの自由度が大きくなる。
また、中間床部が鉛直空間における取付け位置を変えることができる着脱手段を備えることによって、居住者の好みに応じて中間床部の位置を変えることができるため、大掛かりな工事を必要とせずにライフスタイルに応じた自由な空間を提供することができる。
そして、踊り場及びこの踊り場に連続する中間床部は、階高の略半分の高さに設置されることで、下階の居室と上階の居室の両方の居室からのアクセス性が良好でコミュニケーションも行い易い中間床部となる。
さらに、中間床部には、居室などとの間に透明又は半透明の間仕切りが立設されることで、私的領域を確保しつつ、居室との一体感を高めることができるうえに、鉛直空間を通じて採光することができる。
また、踊り場に連続する第1中間床部と、この第1中間床部のすぐ下の階の居室の床、又は、すぐ上の階の居室の床、に連続する第2中間床部と、によって挟まれる空間を、収納室として利用することで、下階の居室と上階の居室の両方から近い位置で収納物を効率的に収納することができる。
そして、建物の鉛直空間の最上階の天井面には、階段の直上に位置する天窓を設けることによって、この天窓から鉛直空間を通じて建物全体に採光や採風をすることができる。
また、建物の側壁面には、中間床部に適した高さの窓を設けることによって、中間床部に採光できるうえに、下階の居室にも採光できる。
さらに、建物の最上階の居室の床面と天井面との間の高さに設けられる中間床部には、中間床部を利用するための昇降手段を設けることで、ロフトとして利用できる。
そして、建物の最下階の床下に、暖冷房システムを備えることで、鉛直空間を利用して、建物全体を快適な温度や湿度に保つことができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図2を用いて本発明の建物の空間構造Sを備える建物としてのユニット建物1の全体構成を説明する。
なお、本実施の形態では、建物としてのユニット建物1が3階建ての場合を例として説明するが、これに限定されるものではなく、4階建て以上でもよい
本発明のユニット建物1は、図2に示すように、1階の居室ユニット11,・・・と、2階の居室ユニット12,・・・と、3階の居室ユニット13,・・・と、1階の階段ユニット21,・・・と、2階の階段ユニット22,・・・と、3階の階段ユニット23,・・・と、を備えている。
そして、図2に示すように、この居室ユニット11,12,13と、階段ユニット21,22,23とは、ユニットの長辺方向が互いに直交する方向に設置されている。
これらの居室ユニット11,12,13は、それぞれ、図示しない4本の柱と、これらの柱の下端を連結する4本の床梁と、上端を連結する4本の天井梁と、を備える骨組構造として形成されている。
さらに、1階の居室ユニット11は、水平方向に3つ連結されて、図1,3に示すように、建物の1階部分を形成している。このように、各居室ユニット11が連結されることによって、それぞれの床が連結されて、1階の床面110を形成している。
同様に、図1,3に示すように、2階の居室ユニット12の床が連結されて2階の床面120を形成し、3階の居室ユニット13の床が連結されて3階の床面130を形成している。
また、階段ユニット21,22,23は、それぞれ、図示しない4本の柱と、これらの柱の下端を連結する4本の床梁と、上端を連結する4本の天井梁と、を備える骨組構造として形成されている。
そして、この階段ユニット21,22,23は、全体として最下階である1階の階段ユニット21の床面110から、最上階である3階の階段ユニット23の天井面140までに渡って鉛直空間Aを形成している。
この階段ユニット21,22は、図1に示すように、それぞれ、1階から2階へ上がる階段210と、2階から3階へ上がる階段220を備えている。
さらに、階段ユニット21,22,23は、それぞれ、1階の床面110と2階の床面120の中間に位置する中間床部31と、2階の床面120と3階の床面130の中間に位置する中間床部32と、3階の床面130と3階の天井面140との中間に位置する中間床部33と、を備えている。
そして、本実施の形態の建物の空間構造Sは、この中間床部33の上方の空間をロフトとして利用するための昇降手段として梯子332を備えている。
以下、図4を用いて、同様の構成を備える階段210,220について、代表して1階から2階へ上がる階段210の構成について説明する。
この階段210は、踊り場211と、この踊り場211と1階の床面110とを繋ぐ下階段210aと、この踊り場211と2階の床面120とを繋ぐ上階段210bと、を備えている。
この踊り場211は、1階の居室ユニット11の床面110から、すぐ上の階である2階の居室ユニット12の床面120までの高さの略半分の高さに設置されている。
また、下階段210aと上階段210bは、踊り場211を介して180度反転した方向に形成されている。
さらに、この下階段210aや上階段210bは、図4に示すように、複数の踏み板51,・・・を一定間隔で支持する金属フレーム製の一対のササラ桁材52,52と、この下階段210aの両側縁に沿って立設された手摺部53,53と、を主に備えて構成されている。
また、階段210の踏み板51,・・・の間には、蹴板が設けられないで開放されている。
そして、本実施の形態の建物の空間構造Sは、踊り場211の階段昇降方向と平面視で平行する辺に、この踊り場211と略同一高さに、この踊り場211に連続して中間床部31が設けられている。
さらに、本実施の形態の建物の空間構造Sは、以下に示すような着脱手段を備えている。
これらの踊り場211と中間床部31は、図5〜9に示すような外壁パネル61と内壁材62との間の空間に設けられて、上梁フレーム部材76と下梁フレーム部材77とを連結する中柱部材78,79・・・の側面から突設されて、一体に設けられるフレーム受け金物部材80,・・・によって、下方から支持されている。
つまり、この中柱部材78,79は、図7に示すように、建物内側に開いた断面略コ字状を呈しており、複数のボルト部材83,・・・とナット部材84,・・・によって、内側に係合される前記フレーム受け金物部材80,・・・をそれぞれ締結固定するように構成されている。
このフレーム受け金物部材80には、内壁材62を貫通する桁取付金物部80aが突設されている。
そして、桁取付金物部80aの上面80bに、図8,9に示すように、踊り場211又は中間床部31の下面側に一定間隔を置いて並設された根太フレーム部材87・・・が、上方から嵌着されて、それぞれ連結部材85,固定板材86及びスペーサ部材89などを介して、ボルト部材83,ナット部材84及び、複数の取付ビス部材88,・・・によって、固定されている。
このような踊り場211及び中間床部31の取付けについての構成は、2階と3階の間の踊り場221及び中間床部32や、3階の中間床部33についても同一である。
また、本実施の形態の建物の空間構造Sは、図10,11に示すように、階段210の側縁に沿って設けられた手摺部53,53に、半透明の間仕切りとしての目隠し板材64,・・・が複数枚装着されている。
同様に、本実施の形態の建物の空間構造Sは、図10,11に示すように、中間床部32と居室ユニット11との境界に、半透明の間仕切りとしての目隠し板材65,・・・が複数枚装着されている。なお、この間仕切りとしての目隠し板材65には、透明の間仕切りを用いることもできる。
次に、本実施の形態の建物の空間構造Sの作用について説明する。 このように、本発明の建物の空間構造Sは、最下階である1階の床面110から最上階である3階の天井面140までに渡って鉛直空間Aが形成されるとともに、鉛直空間Aは、階段210,220と、踊り場211,221に連続する中間床部31,32と、3階の床面130と3階の天井面140との略中間の高さに形成される中間床部33と、を備えることを特徴としている。
したがって、中間床部31,32,33への居室ユニット11,12,13からのアクセス性が良好となることで、下階の居室と上階の居室との一体感を高めることができる。
このように、各階を連繋するアクセス性が良好になることによって、各階を空間的にも心理的にも分断することがない。このため、孤立感の高い1,3階の寂しさや、そこからくる移動の大儀さによって、2階LDKへの人やものの集中を防止できる。また、中間床部31,32,33を居室ユニット11,12,13に面して設けることでコミュニケーションも行い易くなる。
さらに、鉛直空間Aには、最上階である3階の居室ユニット13の床面130から天井面140までの間に中間床部33を設けることで、最下階である1階から最上階である3階まで同様の構成を有する中間床部31,32,33を設置できるため、中間床部31,32,33の組み合わせの自由度が大きくなる。
結果として、本実施の形態のユニット建物1では、居住者は、中間床部を設置する位置として、踊り場211,221の2箇所と、床面120,130の2箇所と、3階の中間部の1箇所、の合計5箇所の中から選定することができる。したがって、2の5乗である32通りの鉛直空間Aを創出することができる。
また、中間床部31,32,33は、ユニット建物1に対する取付け位置を変えることができる根太フレーム87を備えることによって、居住者の好みに応じて中間床部31,32,33の位置を変えることができるため、ライフスタイルに応じた自由な空間を提供することができる。
すなわち、中間床部31,32,33の床を支える根太フレーム87は、ユニット建物1の側に設けたフレーム受け金物部材80に固定されることによって支持される。ここにおいて、このフレーム受け金物部材80は、簡易な構造であるため、階段ユニット21,22,23の任意の位置に取り付けることができる。
したがって、あらかじめフレーム受け金物部材80を複数箇所に設置しておくことによって、複数の位置の中から中間床部31,32,33の位置を選定することが可能となる。
そして、踊り場211及び中間床部31は、一方の居室である1階の居室ユニット11の床面110から、すぐ上の他方の居室である2階の居室ユニット12の床面120までの高さの略半分の高さに設置されることで、両方の居室ユニット11,12からのアクセス性が良好な中間床部31となる。
加えて、このようにアクセス性が良好な中間床部31を備えることによって、1階の居室ユニット11と2階の居室ユニット12との間に、新たな居室空間として中間床部31を形成することができるため、1階と2階とを分断することがなく、空間的にも心理的にも連繋することが可能となる。
すなわち、図10,11に示したように、例えば、2階の居室ユニット12の床面120と、中間床部31との物理的な距離が短くなることによって、人と人との距離が近くなるため、心理的にも安心感を得ることができる。
さらに、中間床部31には、居室ユニット11,12との間に透明又は半透明の間仕切り65,・・・が立設されることで、私的領域を確保しつつ、居室ユニット11,12との一体感を高めることができるうえに、鉛直空間Aから採光することができる。
また、本実施の形態では、半透明の目隠し部材64,65・・・が、図10,11に示すように、階段220の下階段部220a及び上階段部220bの側縁部に設けられた手摺部53,53に沿って、踊り場211を中心として、斜め上,下に延設されるように設けられている。
このため、これらの目隠し部材65・・・によって、中間床部31が、1階の居室ユニット11や2階の居室ユニット12の方向から、視覚において半遮蔽されつつ、気配を感じられる程度の連続性が得られる。
しかも、これらの目隠し部材64,65は、半透明であるので、開放感が損なわれることもない。
さらに、本実施の形態では、階段210の各段の板材間が、開放された開口部形状を呈しているため、いっそう開放感を向上させることができる。
そして、本実施の形態の建物の空間構造Sは、図12に示すように、中間床部31,32,33を備えることによって、この中間床部31,32,33に挟まれた空間34,35は、居室ユニット11,12,13と略同一の天井高さを得ることができる。したがって、この空間34,35は、従来型の踊り場と比べると、きわめて居住性が高いといえる。
すなわち、居室ユニット11,12,13の天井高さは、同一に形成されているため、中間に設けられた中間床部31,32,33の間の高さは、これらの居室ユニット11,12,13と同一となる。
このように、居室ユニット11,12,13の天井高さと同一の天井高さを備える空間34,35は、天井高さが低いことによる圧迫感を受けることなく、居室ユニット11,12,13と同様の快適性を備えることとなる。
そして、上記したような建物の空間構造Sを備えることによって、以下のような効果がある。
すなわち、第一に、立体的な空間の広がりと家族のコミュニケーションが促進される。また、第二に、限られた広さでも吹抜け効果で広々感が得られるとともに通風・採光が向上する。さらに、第三に、半階移動で上下移動の負担が軽減、家事が効率化する。そして、第四に、家族の変化にもフレキシブルに対応できる。 そして、上記したように、大都市の近郊や郊外の小規模な敷地に対応した建物の空間構造Sを備えることによって、どこにいても家族とつながっている、しかも快適さを高いレベルで維持できる、という新しい住宅のスタイルを創出できる。
以下、図13を用いて、前記実施の形態とは別の形態の建物の空間構造S1を備えるユニット建物1について説明する。
なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
前記実施の形態では、中間床部31,32,33が各階の中間に設けられる場合について説明したが、本実施例では、2階から3階へ上がる階段220の踊り場221に連続する中間床部32のみが設けられる場合について説明する。
まず、構成から説明すると、本実施例の建物の空間構造S1は、図13に示すように、鉛直空間Aに、2階から3階へ上がる階段220の中間の踊り場221に連続する中間床部32のみが設けられる。
したがって、この中間床部32の下には、最下階である1階の床面110までの間に鉛直方向に広い空間36が形成されるとともに、中間床部32の上には、最上階である3階の天井面140までの間に鉛直方向に広い空間37が形成される。
そして、このように、階段210,220のすぐ横に広い空間36,37が形成されることで、階段210,220がオープン階段としての機能を有することとなるうえに、広い空間36,37が吹抜けとしての機能を有することとなる。
そのため、居住者は、このオープン階段としての機能と吹抜けとしての機能とによって、相乗的な開放感を得ることができる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
以下、図14,15を用いて、前記実施の形態及び実施例1とは別の形態の建物の空間構造S2,S3を備えるユニット建物1について説明する。
なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
本実施例では、図14,15に示すように、建物の空間構造S2,S3が、鉛直空間Aに、1階から2階へ上がる階段210の踊り場211に連続する第1の中間床部としての中間床部31と、2階の床面120に連続する第2の中間床部としての中間床部315と、2階から3階へ上がる階段220の踊り場221に連続する第1の中間床部としての中間床部32と、3階の床面130に連続する第2の中間床部としての中間床部325と、が設けられている。
そして、図14では、それぞれの階の中間に設けられた中間床部31,32,33の上が図示しない間仕切りによって区切られて収納空間38,39,40として利用される。
したがって、図14に示した建物の空間構造S2では、上階及び下階の両方から、直接的にアクセスできる、生活動線に近接した収納空間38,39,40を得ることができる。
同様に、図15では、中間床部31,32,33の下が図示しない間仕切りによって区切られて収納空間41,42,43として利用される。
したがって、図15に示した建物の空間構造S3では、それぞれの階の床面110,120,130に近接した収納空間41,42,43を備えるため、重いものを収納する場合でも、収納が容易である。
加えて、踊り場211,221が床の厚さ分だけ上方にずれて設置されている場合には、上記した上の収納空間38,39,40よりも下の収納空間41,42,43のほうが容積が大きくなるため、大容量の収納を確保することができる。
さらに、これらの収納空間38,39,40,41,42,43は、収納空間として同時に利用すれば、きわめて容量の大きい収納空間とすることができる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
以下、図16を用いて、前記実施の形態及び実施例1,2とは別の形態の建物の空間構造S4を備えるユニット建物1について説明する。
なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
本実施例では、前記実施の形態及び実施例1,2と異なり、最上階である3階の天井面140に天窓としての起風天窓132を設ける場合について説明する。
まず、構成から説明すると、図16(a),(b)に示す本実施例の建物の空間構造S4は、最上階である3階の天井面140に設けられる天窓としての起風天窓132と、各階段ユニット21,22,23の側壁面に設けられる窓111,121,131と、を備えている。
この起風天窓132は、最上階である3階の天井面140に設けられるもので、鉛直空間Aの階段210,220の直上に位置している。
また、窓111,121,131は、1階の居室ユニット11の床面110や中間床部31,32に適した高さとなっている。
すなわち、窓111は、1階の床面110に近接して設けられるとともに、窓121,131は、それぞれの空間の高さの半分より上寄りに設けられることで、採風や採光に適した高さとなっている。
このように、開放された鉛直空間Aに、起風天窓132と、窓111,121,131と、を備えることで、図16(a)に示す矢印のように、外光を取り込むことができる。
つまり、階高の略半分だけ上方にずれた中間床部31,32に窓を設けることで、1階の居室ユニット11や2階の居室ユニット12に斜め上方から外光を取り込むことができる。
加えて、天井面140に設けた起風天窓132からも外光を取り込むことで、吹抜けとなった鉛直空間Aを通じて、外光がユニット建物1の全体に広がる。
このようにユニット建物1の全体に外光が広がることで、明るく快適な住み心地の建物を提供することができる。
また、起風天窓132を備えることによって、図16(b)に示すように、ユニット建物1の内部にこもった熱を鉛直空間Aを通じて排熱することができる。
一方、図16(c)に示す本実施例の建物の空間構造S4は、最下階である1階の床下15に、暖冷房システム16を備えている。
したがって、この暖冷房システム16によって、床下15から1階の床(床面110)を暖めると、矢印に示すように空気が循環して鉛直空間Aを通じてユニット建物1を全体的に暖めることが可能となる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態又は実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、本実施の形態では、図2に示すように、居室ユニット11,・・・,12,・・・,13,・・・の短辺方向の一側面に階段ユニット21,22,23を設置する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図17に示すように、階段ユニット21,22,23の両側に居室ユニット11,・・・,12,・・・,13,・・・を備えるものでもよい。そして、本実施の形態では階段ユニット内には階段のみを設置したユニットについて説明したが、居室や水周り設備等が同一のユニットに含まれるものとしてもよい。
また、本実施の形態及び実施例1,2,3では、建物としてユニット建物1を用いて場合について説明したが、これに限定されるものではなく、鉄骨軸組み工法、木造在来工法、木質パネル工法などのあらゆる工法の建物についても適用できる。
さらに、本実施の形態及び実施例1,2,3では、階段210,220の踊り場211,221が階高さの略半分の高さに設置される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、床の厚さの分だけ上にずれるものなど、どのような高さに設置されるものであってもよい。
そして、本実施の形態及び実施例1,2,3では、透明又は半透明の間仕切り64,65が設置される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、格子状の間仕切りや、着色された間仕切りなどを備えるものであってもよいし、間仕切りを設けないものであってもよい。
そして、本実施の形態及び実施例1,2,3の階段に限定されるものではなく、螺旋階段や、L字状階段など形状、段数及び材質を変更したものであってもよい。また、階段と中間床との位置関係は本実施の形態に限定されるものではなく、折り返し階段に挟まれた部分に中間床を設けるものであってもよい。
本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造を備えるユニット建物の構成を説明する説明図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造を備えるユニット建物の全体構成を説明する斜視図である。 図1に直交する方向から見たユニット建物の構成を説明する説明図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造の構成を詳細に説明する斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造において、桁側壁面の内部構成を説明する内壁面材を取り外した状態の正面図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造において、妻側壁面の内部構成を説明する内壁面材を取り外した状態の正面図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造において、壁面部に踊り場又は中間床部が接続される部位の構成を詳細に説明する鉛直上方から見た拡大断面図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造において、壁面部に踊り場又は中間床部が接続される部位の構成を詳細に説明する水平側方から見た拡大断面図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造において、壁面部から突設されるフレーム受け金物部材の構成を詳細に説明する正面図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造を階段正面から見た斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造を階段脇から見上げた斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の建物の空間構造の作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1の建物の空間構造の構成及び作用を説明する説明図である。 本発明の実施例2の建物の空間構造の構成及び作用を説明する説明図である。 本発明の実施例3の建物の空間構造の構成及び作用を説明する説明図である。 本発明の実施例3の建物の空間構造の構成及び作用を説明する説明図である。(a)は採光について、(b)は排熱について、(c)は床下の暖冷房システムについて説明する説明図である。 本発明の一実施例の建物の空間構造を備えるユニット建物の全体構成を説明する斜視図である。 従来例の建物について内部構造の全体構成を説明する縦断面図である。
符号の説明
A 鉛直空間
S,S1,S2,S3,S4 建物の空間構造
1 ユニット建物(建物)
110,120,130 床面
140 天井面
15 床下
16 暖冷房システム
21 1階の階段ユニット
22 2階の階段ユニット
23 3階の階段ユニット
210,220 階段
211,221 踊り場
31,32,33 中間床部
315,325 中間床部
34,35,36,37 空間
38,39,40 空間
41,42,43 空間
64,65 目隠し板材(間仕切り)
87 根太フレーム部材
131 窓
132 起風天窓(天窓)

Claims (10)

  1. 踊り場を有する階段を備える3階以上の建物の空間構造であって、
    最下階の床面から最上階の天井面までに渡って鉛直空間が形成され、該鉛直空間には、手摺部に沿って半透明の目隠し部材が設けられた前記階段が設けられ、
    前記踊り場の階段昇降方向と平面視で平行する辺に連続する中間床部が前記鉛直空間内の少なくとも1階と2階の中間及び2階と3階の中間に設けられ、前記中間床部の間の高さは居室と略同一となるように設けられ、
    前記中間床部と前記階段及び前記居室との間には手摺部が設けられるとともに、前記居室には前記中間床部に対して前記階段を挟む位置に手摺部に沿って半透明の目隠し部材が設けられた床面が設けられることを特徴とする建物の空間構造。
  2. 前記鉛直空間には、最上階の床面から天井面までの間に中間床部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の建物の空間構造。
  3. 前記中間床部は、前記鉛直空間における取付け位置を変えることができる着脱手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建物の空間構造。
  4. 前記踊り場及び該踊り場に連続する前記中間床部は、階高の略半分の高さに設置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の建物の空間構造。
  5. 前記中間床部には、透明又は半透明の間仕切りが立設されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の建物の空間構造。
  6. 前記踊り場に連続する第1中間床部と、
    該第1中間床部のすぐ下の階の床、又は、すぐ上の階の床、に連続する第2中間床部と、によって挟まれる空間を、
    収納室として利用することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の建物の空間構造。
  7. 前記建物の鉛直空間の最上階の天井面には、前記階段の直上に位置する天窓が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の建物の空間構造。
  8. 前記建物の側壁面には、前記中間床部に適した高さの窓が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の建物の空間構造。
  9. 前記建物の最上階の床面と天井面との間の高さに設けられる前記中間床部には、
    該中間床部を利用するための昇降手段が設けられることを特徴とする請求項2に記載の建物の空間構造。
  10. 前記建物の最下階の床下に、暖冷房システムを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の建物の空間構造。
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