JP4388351B2 - シミュレーション装置及びタイヤのシミュレーション方法並びにタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラム - Google Patents

シミュレーション装置及びタイヤのシミュレーション方法並びにタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、空気入りタイヤまたはホイールまたはタイヤモデルをホイールモデルに装着したタイヤ/ホイール組立体などの構造体の性能の予測をすることができる構造物モデル及びタイヤのシミュレーション方法並びにタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラムに関し、さらに詳しくは、少なくとも計算時間の短縮を図ることができるシミュレーション装置及びタイヤのシミュレーション方法並びにタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラムである。
従来の空気入りタイヤは、試作品を走行試験や搬送試験等に供して得られた結果を元に、さらに改良を加えて試作品を試作するという繰り返しによって開発されていた。このような開発手法は、試作と試験との繰り返しになるので、開発効率が悪いという問題点があった。この問題点を解決するために、近年では数値解析を用いたシミュレーションによって、試作品を製造しなくともタイヤの物理的性質、すなわちタイヤの性能を予測することができる手法が提案されている。
近年においては、より精度の高い予測結果を得るために、空気入りタイヤをホイールに装着したタイヤ/ホイール組立体の状態で、タイヤの諸性能を予測するタイヤのシミュレーション方法が用いられつつある。このようなタイヤの諸性能を予測する方法としては、例えば、ホイールを有限個の要素に分割することで、予測精度を向上させるシミュレーション方法が特許文献1に開示されている。
特開2002−350294号公報
ところで、自動車用ホイール(以下、単に「ホイール」と称する)は、複雑な形状であり、また装着される空気入りタイヤよりも弾性率が高いので、上記特許文献1に開示されているシミュレーション方法を単に適用しただけでは、多大な計算時間を要したり、予測精度が低下したりしてしまう。しかしながら、特許文献1には、ホイールを有限個の要素に分割することが記載されているのみで、その際に留意すべき事項については述べられていない。
ここで、ホイールは、複合体の空気入りタイヤとは異なり、同一材料により構成されている。つまり、ホイールは、アルミニウム合金や鉄等の高弾性率の材料によって構成されている。また、ホイールなどの複雑な形状を有限個の要素に分割する際には、自動メッシュジェネレータが用いられる場合がある。この自動メッシュジェネレータにより、ホイールを有限個の要素に分割すると、作成されたホイールモデルには、例えば六面体ソリッド要素などの要素サイズの大きい要素と五面体ソリッド要素、四面体ソリッド要素などの要素サイズの小さい要素が混在することとなる。これは、自動メッシュジェネレータは、ホイールモデルの表面を構成する要素サイズを指定できるが、ホイールモデルの内部を構成する要素サイズを指定することができないためである。また、ホイールは、装着される車両のばね下重量の低下を図る目的で軽量化が図られている。つまり、ホイールのスポーク部やフランジ部などは薄肉化が図られており、このようなスポーク部やフランジ部を有限個の要素に分割するためには、五面体要素、四面体要素などの小さい要素が必要となり、ホイールモデルに小さい要素が多く含まれることとなる。
一般的に、ホイールモデルは、シミュレーションにおいて剛体あるいは変形体のいずれかとして扱う。特に、ホイールモデルを変形体として扱う場合、タイヤの性能の予測、特に有限要素法等において陽解法を用いてタイヤの性能を予測する場合、その時間増分はCourant条件を満たす必要がある。このCourant条件は、下記の式で表現される。
Δt≦L/√(E/ρ) …(1)
ここで、Δtは陽解法の時間増分、Lは要素の代表長さ、Eは弾性率、ρは質量密度である。
上記Courant条件は、シミュレーションにおいて用いるモデルを構成する各要素に対して求められ、各要素のうち最も時間増分Δtが小さい要素に基づいてシミュレーションが行われる。従って、時間増分Δtが小さければ、計算に多くの時間を要することとなり、効率的ではない。しかしながら、上述のように、ホイールモデルは、要素サイズの小さい要素、すなわち代表長さLが小さい要素を多く含み、各要素の弾性率Eは同じ高弾性率であり、各要素の質量密度ρは、同じ質量密度である。従って、ホイール単体やタイヤ/ホイール組立体などの性能を予測するために、ホイールモデルやタイヤ/ホイール組立体モデルに基づいてシミュレーションを行うと、ホイールモデルやタイヤ/ホイール組立体モデルの時間増分Δtが小さいため、ホイール単体やタイヤ/ホイール組立体などの性能を予測するための計算に多くの時間を要するという問題があった。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、空気入りタイヤまたはホイールまたはタイヤ/ホイール組立体などである構造体の性能の予測において、計算時間の短縮を図ることができるシミュレーション装置およびタイヤのシミュレーション方法ならびにタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明では、構造物を有限個の要素に分割し、当該有限個の要素により構成された構造物モデルにおいて、構造物の同一材料部分の要素は、当該要素サイズごとに材料特性が異なることを特徴とする。つまり、構造物モデルを構成する材料のうち同一材料である各要素であっても、要素サイズごとに材料特性を異ならせることを特徴とする。
また、この発明では、構造物を有限個の要素に分割し、当該有限個の要素により構成された構造物モデルにおいて、構造物の同一材料部分の要素は、要素サイズごとに少なくとも1つの閾値により複数の要素群に分けられ、当該要素群ごとに材料特性が異なることを特徴とする。
なお、材料特性は、弾性率あるいは質量密度の少なくともいずれか一方であることが好ましい。また、各要素群の要素サイズあるいは各要素群の要素数の少なくともいずれか一方に応じた重み付けにより、当該各要素群の弾性率あるいは質量密度の少なくともいずれか一方が変化していることが好ましい。
これらの発明によれば、Courant条件に拘束される時間増分Δtに影響する材料特性(弾性率E、質量密度ρ)をたとえ同一材料で形成される構造物であっても、構造物モデルの同一材料部分の各要素あるいは要素群で異ならせる。このようにすると、構造物モデルの各要素あるいは要素群のうち時間増分Δtが小さい要素あるいは要素群の材料特性を異ならせて、その時間増分Δtを大きくすることができ、構造物全体に同一の材料特性を使った構造物モデルと比較して構造物(タイヤ)のシミュレーションにおける計算時間の短縮を図ることができる。
また、この発明では、構造物および構造物モデルの慣性モーメントが略同一となるように各要素または要素群の質量密度が変化していることを特徴とする。
この発明によれば、構造物の性能の予測において必要な剛性は、一部の要素あるいは要素群の弾性率が異なっていても、構造物および構造物モデル全体で略同一となり、構造物の性能の予測、特に構造物の動的シミュレーションにおいて慣性モーメントが略同一になるため、予測精度の低下を抑制することができる。
また、この発明では、構造物および構造物モデルとの所定の振動モードにおける固有振動数が略同一となるように各要素または要素群の弾性率あるいは質量密度の少なくともいずれか一方が変化していることを特徴とする。
この発明によれば、構造物の性能の予測において必要な剛性は、一部の要素あるいは要素群の固有振動数が異なっていても、構造物および構造物モデル全体の固有振動数は略同一であり、予測精度の低下を抑制することができる。
また、この発明では、同一材料部分の要素のうち、小さい要素あるいは小さい要素群は、当該同一材料部分の要素のうち大きい要素あるいは大きい要素群に対して、弾性率が小さいことを特徴とする。
この発明によれば、構造物の同一材料部分における要素のうち要素サイズが小さい要素あるいは小さい要素群の弾性率を構造物の同一材料部分における要素のうち要素サイズが大きい要素あるいは大きい要素群の弾性率よりも小さく、すなわち構造物の同一材料部分の弾性率よりも小さくする。これにより、小さい要素あるいは小さい要素群の時間増分Δtは、大きい要素あるいは大きい要素群の弾性率を用いた場合の時間増分Δtよりも大きくすることができるので、計算時間の短縮を図ることができる。
また、この発明では、一材料部分の要素のうち小さい要素あるいは小さい要素群は、当該同一材料部分の要素のうち大きい要素あるいは大きい要素群に対して、質量密度が大きいことを特徴とする。
この発明によれば、構造物の同一材料部分における要素のうち要素サイズが小さい要素あるいは小さい要素群の質量密度を構造物の同一材料部分における要素のうち要素サイズが大きい要素あるいは大きい要素群の質量密度よりも大きく、すなわち構造物の同一材料部分の質量密度よりも大きくする。これにより、小さい要素あるいは小さい要素群の時間増分Δtは、大きい要素あるいは大きい要素群の質量密度を用いた場合の時間増分Δtよりも大きくすることができるので、計算時間の短縮を図ることができる。
また、この発明では、同一材料部分の要素のうち小さい要素あるいは小さい要素群は、当該同一材料部分の要素のうち大きい要素あるいは大きい要素群に対して、弾性率が小さく、且つ質量密度が大きいことを特徴とする。
この発明によれば、構造物の同一材料部分における要素のうち要素サイズが小さい要素あるいは小さい要素群の弾性率を構造物の同一材料部分における要素のうち要素サイズが大きい要素あるいは大きい要素群の弾性率よりも小さくし、且つ要素サイズが大きい要素あるいは大きい要素群の質量密度よりも大きくする、すなわち構造物の同一材料部分の弾性率よりも小さくし、且つ構造物の同一材料部分の質量密度よりも大きくする。これにより、小さい要素あるいは小さい要素群の時間増分Δtは、大きい要素あるいは大きい要素群の弾性率および質量密度を用いた場合の時間増分Δtよりも大きくすることができるので、計算時間の短縮を図ることができる。
また、この発明では、構造物が空気入りタイヤあるいはホイールのいずれか一方であることを特徴とする。
また、この発明のタイヤのシミュレーション方法では、空気入りタイヤおよび/またはホイールを有限個の要素に分割し、タイヤモデルまたはホイールモデルまたはタイヤモデルをホイールモデルに装着したタイヤ/ホイール組立体モデルを作成し、当該タイヤモデルまたはホイールモデルまたはタイヤ/ホイール組立体モデルに境界条件を設定し、空気入りタイヤまたはホイールまたはタイヤ/ホイール組立体の性能の予測を行うタイヤのシミュレーション方法において、タイヤモデルあるいはホイールモデルの少なくともいずれか一方に、上記構造モデルを用いることを特徴とする。
この発明によれば、Courant条件に拘束される時間増分Δtに影響する材料特性(弾性率E、質量密度ρ)を空気入りタイヤの同一材料部分に対応するタイヤモデルの同一材料部分の各要素あるいは要素群または同一材料で形成されるホイールに対応するホイールモデルの各要素あるいは要素群で異ならせる。従って、タイヤモデル、ホイールモデル、タイヤ/ホイール組立体モデルの各要素あるいは要素群のうち時間増分Δtが小さい要素あるいは要素群の材料特性を異ならせて、その時間増分Δtを大きくすることができる。これにより、タイヤモデル、ホイールモデル、タイヤ/ホイール組立体モデルの同一材料部分に対応する各要素あるいは要素群の材料特性がすべて同じであるタイヤモデル、ホイールモデル、タイヤ/ホイール組立体モデルと比較してタイヤのシミュレーションにおける計算時間の短縮を図ることができる。
また、この発明のタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラムでは、上記タイヤのシミュレーション方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
この発明によれば、プログラムをコンピュータに読み取らせて実行することによって、請求項11に記載のタイヤのシミュレーション方法をコンピュータを利用して実現することができ、これらの各方法と同様の効果を得ることができる。
この発明にかかるシミュレーション装置及びタイヤのシミュレーション方法並びにタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラムは、構造物(タイヤ)のシミュレーションにおいて計算時間の短縮を図ることができるという効果を奏する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。ここで、以下のこの実施の形態におけるタイヤのシミュレーション方法では、この発明にかかる構造モデルとしてホイールモデルを用い、ホイールに空気入りタイヤを装着したタイヤ/ホイール組立体の諸性能を予測する解析手法として有限要素法(Finite Element Method:FEM)の陽解法を使用する場合について説明する。なお、この発明にかかるタイヤのシミュレーション方法に適用できる解析手法は、有限要素法に限られず、境界要素法(Boundary Element Method:BEM)、有限差分法(finite Differences Method:FDM)等も使用することができる。また、これらの各解析手法を複数組み合わせて使用しても良い。
図1−1は、この発明にかかる構造モデルを作成し、タイヤのシミュレーション方法を実行するタイヤのシミュレーション装置の構成例を示す図である。図1−2は、タイヤのシミュレーション装置の処理部の構成例を示す図である。図1−1に示すように、タイヤのシミュレーション装置50は、処理部52と記憶部54とにより構成されている。なお、このタイヤのシミュレーション装置50には、入出力装置51が接続されており、この入出力装置51の入力手段53により、後述するタイヤモデル、ホイールモデルを作成するのに必要な各値、例えばゴムの物性値やホイールを構成する材料の物性値(弾性率、質量密度)およびタイヤの性能の予測に必要な境界条件や走行条件等を処理部52や記憶部54へ入力する。ここで、入力手段53には、キーボード、マウス、マイク等の入力デバイスを使用することができる。また、図1−2に示すように、処理部52は、後述するタイヤモデル10を作成するタイヤモデル作成部52aと、後述するホイールモデル20を作成するホイールモデル作成部52bと、後述するタイヤ/ホイール組立体モデル30を用いてタイヤの諸性能を予測する解析部52cとにより構成されている。
記憶部54は、この発明にかかるタイヤのシミュレーション方法が組み込まれたタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラム(以下、「プログラム」と称する)が格納されている。ここで、記憶部54は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段等の組み合わせにより構成されている。
また、上記プログラムは、必ずしも単一的に構成されるものに限られず、コンピュータシステムにすでに記憶されているプログラム、例えばOS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものであっても良い。また、図1−2における処理部52の機能、すなわちタイヤモデル作成部52a、ホイールモデル作成部52b、解析部52cを実現するための上記プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりこの発明にかかるタイヤモデル作成方法およびタイヤ性能予測方法を実行しても良い。なお、「コンピュータシステム」とは、上記OSや周辺機器などのハードウェアを含むものである。
処理部52は、RAM、ROM等のメモリとCPU(Central Processing Unit)とにより構成されている。タイヤの性能の予測の際には、後述するタイヤモデルおよびホイールモデルを作成するためのデータおよび入力データに基づいて、この処理部52が上記プログラムを処理部52の図示しないメモリに読み込んで演算を行う。なお、処理部52は、適宜演算途中の数値を記憶部54に格納し、格納した数値を適宜記憶部54から取り出して演算を行う。なお、この処理部52は、上記プログラムの替わりに専用のハードウェアにより、タイヤモデル作成部52a、ホイールモデル作成部52b、解析部52cが実現されるものであっても良い。処理部52が演算することで求められたタイヤモデル10、ホイールモデル20、タイヤ/ホイール組立体モデル30、タイヤの性能の予測結果は、入出力装置51の表示手段55により表示される。ここで、表示手段55には、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等を使用することができる。また、このタイヤモデル10、ホイールモデル20、タイヤ/ホイール組立体モデル30、タイヤの性能の予測結果は、図示しないプリンタに出力することができる。また、記憶部54は、処理部52内に設けられていても良いし、他の装置(例えば、データベースサーバ)内に設けられていても良い。また、入出力装置51を備えた図示しない端末装置から、タイヤのシミュレーション装置50に有線、無線のいずれかの方法でアクセスすることができる構成であっても良い。
次に、タイヤのシミュレーション方法について説明する。図2は、この発明にかかるタイヤのシミュレーション方法のフローチャートを示す図である。図3は、この発明にかかるタイヤのシミュレーション方法の処理を示す概念図である。同図に示すように、この発明にかかるタイヤのシミュレーション方法は、まずタイヤモデル10の作成(ステップS101)を行う。図4は、タイヤモデルの構成例を示す図である。同図に示すように、処理部52のタイヤモデル作成部52aは、性能を予測する空気入りタイヤを有限要素法に基づき、有限個の要素101,102,10n等に分割して、タイヤモデル10を作成する。タイヤモデル10を構成する要素には、例えば2次元平面では四辺形要素、3次元体では四面体ソリッド要素、五面体ソリッド要素、六面体ソリッド要素等のソリッド要素や三角形シェル要素、四角形シェル要素等のシェル要素等、コンピュータで用い得る要素とすることが望ましい。このようにして分割された要素は、解析の過程においては、3次元座標を用いて逐一特定される。
次に、タイヤモデル10の作成と平行して、この発明にかかるホイールモデル20を作成する(ステップS102)。図5は、ホイールモデルの作成方法のフローチャートを示す図である。図6は、ホイールモデルの構成例を示す図である。まず、処理部52のホイールモデル作成部52bは、図6に示すように、ホイールを有限要素法に基づき、有限個の要素201,202,20n等に分割する(ステップST201)。ホイールモデル20を構成する要素は、五面体ソリッド要素および四面体ソリッド要素がなるべく含まれないように分割することが望ましい。これは、時間増分Δtが小さくなることを抑制するためである。
次に、各要素201,202,20nの時間増分Δtnを算出する(ステップST202)。具体的には、下記のCourant条件から時間増分Δtnを算出する。
Δtn≦Ln/√(En/ρn) …(2)
ここで、Lnは要素の代表長さ、Enは弾性率、ρnは質量密度である。なお、各要素の要素サイズは、要素の代表長さLnにより決定される。要素の代表長さLnは、ソリッド要素においては、要素表面を構成する面、例えば6面体ソリッド要素であれば、例えば6面のうち最大の面積を持つ面の面積で,要素体積を除した値で求められる。また、要素がシェル要素においては、四角形シェル要素であれば、例えば要素面積を最大辺長または最大対角線長さのうち短い方の長さで除した値、三角形シェル要素であれば、例えば底辺からの高さのうち最小値で求められる。ホイールは、同一材料の構造体であることが多く、ためホイールモデル20の各要素201,202,20nの弾性率Enおよび質量密度ρnは、ホイールを形成する材料の弾性率EHおよび質量密度ρHとして算出される。
次に、時間増分Δtnから各要素を要素群に分割する(ステップST203)。具体的には、所定の時間増分Δtnを閾値として、各要素を要素サイズごとに要素群に分割する。図7は、時間増分Δtnと要素数との関係を示す図である。図8−1は、ホイールモデルの要素群Aの構成例を示す図である。図8−2は、ホイールモデルの要素群Bの構成例を示す図である。ホイールモデル20の各要素201,202,20nの時間増分Δtnを0.1×10-6(sec)ごとに分けると、同図に示すように、要素数は0.1×10-6(sec)ごと分布する。閾値は、タイヤの性能の予測、特にタイヤの転動した状態における性能の予測に必要な計算時間を短縮できる値に決定する。ここでは、時間増分Δtnが0.6×10-6未満を要素サイズが小さい要素群Aとし、0.6×10-6以上を要素サイズが大きい要素群Bとする。要素サイズが小さい要素群Aの要素数は、図8−1に示すように、ホイールモデル20の全要素数に対して6.3%となり、要素サイズが大きい要素群Bの要素数は、図8−2に示すように、ホイールモデル20の全要素数に対して93.7%となる。この閾値を決定する際には、要素サイズが小さい要素群Aのホイールモデル20の全要素数に対する比率が大きくならないように、好ましくは要素サイズが小さい要素群Aがホイールモデル20の全要素数に対して10%以下となるようにする。これは、ホイールモデル20全体の物性値がホイール全体の物性値と大きく異ならないようにするためである。なお、時間増分Δtnの閾値は、1つに限られるものではなく複数合っても良い。つまり、要素サイズごとに複数個の要素群に分割しても良い。
次に、要素群ごとの材料特性を設定する(ステップST204)。具体的には、要素サイズが小さい要素群Aの材料特性を同一材料部分である要素サイズが大きい要素群Bの材料特性と異ならせる。つまり要素サイズが小さい要素の材料特性を同一材料部分である要素サイズが大きい要素の材料特性と異ならせる。ここで、材料特性とは、上記式(2)における弾性率Enあるいは質量密度ρnの少なくともいずれか一方である。これは、時間増分ΔtnがCourant条件に拘束されるため、要素サイズが小さい要素群Aの時間増分Δtnを大きくするためには、この小さい要素群Aの弾性率EAを小さく、質量密度ρAを大きく、弾性率EAを小さく且つ質量密度ρAを大きくする必要があるからである。
要素サイズが小さい要素群Aの弾性率EAおよび/または質量密度ρAを変化させる量は、後述するタイヤ/ホイール組立体モデル30を用いてタイヤの性能を予測する際に必要なホイールモデル全体の物性値がホイール全体の物性値と略同一となるように決定される。ここで、略同一とは、ホイールモデル全体の物性値を用いてもタイヤの性能の予測において、その予測精度が実用上問題のないレベルをいい、例えば、ホイールモデル全体の物性値がホイール全体の物性値に対して数%程度誤差であることが好ましい。
ここで、以下に要素サイズが小さい要素群Aの弾性率EAおよび/または質量密度ρAを変化させる方法について説明する。特に、ホイールモデル20全体の剛性は、タイヤの性能の予測結果において大きな影響を与えるため、ホイール全体の剛性と同一あるいは略同一であることが好ましい。これには、小さい要素群Aの弾性率EAと大きい要素群Bの弾性率EBとを同一、つまりホイールを形成する材料の弾性率EHとすることが考えられる。しかし、このようにすると、小さい要素群Aの時間増分ΔtAが小さくなってしまうため、この場合は、小さい要素群Aの質量密度ρAを大きく、すなわち構造物である同一材料で形成されるホイールの質量密度ρHである大きい要素群Bの質量密度ρBよりも大きくする。小さい要素群Aの質量密度ρAを大きくする量は、ホイールモデル20全体の横方向(縦方向)慣性モーメントおよび/またはステア方向慣性モーメントがホイール全体の横方向(縦方向)慣性モーメントおよび/またはステア方向慣性モーメントと略同一となる量とする。これにより、小さい要素群Aの時間増分ΔtAは、質量密度ρAが大きくなることから上記式(2)より大きくなり、タイヤのシミュレーションの計算時間を短縮することができる。なお、タイヤの定常状態の性能の予測、すなわちタイヤの定常特性のシミュレーションでは、タイヤ/ホイール組立体の質量は影響しないため、小さい要素群Aの質量密度ρAを大きくしても良い。ここで、定常状態とは、時間変化に対して、構造部の状態が変化しない状態、例えば、一定速度で回転している状態などをいう。
また、ホイールモデル20全体の剛性がホイール全体の剛性と略同一にする場合には、小さい要素群Aの弾性率EAを小さく、すなわち構造物である同一材料で形成されるホイールの弾性率EHである大きい要素群Bの弾性率EBよりも小さくすることが考えられる。小さい要素群Aの弾性率EAを小さくする量は、例えばタイヤのコーナリング時における性能の予測、すなわちタイヤのコーナリングシミュレーションにおいてはホイールモデル20全体の横方向剛性および/またはステア方向剛性がホイール全体の横方向剛性および/またはステア方向剛性に対して数%程度の誤差に収まるように決定する。これにより、計算精度の低下を最小限にとどめつつ、タイヤのシミュレーションの計算時間を短縮することができる。
また、小さい要素群Aの弾性率EAを小さくし且つ質量密度ρAを大きく、すなわち構造物である同一材料で形成されるホイールの弾性率EHおよび質量密度ρHである大きい要素群Bの弾性率EBより小さくかつ質量密度ρBよりも大きくしても良い。小さい要素群Aの弾性率EAを小さく且つ質量密度ρAを大きくする量は、上述のようにホイールモデル20全体の横方向剛性および/またはステア方向剛性がホイール全体の横方向剛性および/またはステア方向剛性と略同一となる量とする。ここで、ホイール全体の横方向剛性およびステア方向剛性は、ホイール全体の横方向固有振動数およびステア方向固有振動数と同じ比率で変化する。つまり、ホイールモデル20の横方向固有振動数およびステア方向固有振動数とホイールの横方向固有振動数およびステア方向固有振動数とが略同一であれば、ホイールモデル20全体の横方向剛性および/またはステア方向剛性がホイール全体の横方向剛性および/またはステア方向剛性と略同一となる。従って、実際の試験から求めた実験値、あるいは全要素の材料特性(弾性率EH、質量密度ρH)を同一としたホイールモデル20を用いた数値解析などのホイールの固有値解析から求めた値であるホイールの横方向固有振動数および/またはステア方向固有振動数とホイールモデル20の横方向固有振動数および/またはステア方向固有振動数とが略同一となるように、小さい要素群Aの弾性率EAを小さく且つ質量密度ρAを大きくする。これにより、小さい要素群Aの時間増分ΔtAは、弾性率EAが小さく且つ質量密度ρAが大きくなることから上記式(2)より大きくなり、タイヤのシミュレーションの計算時間を短縮することができる。なお、固有振動数は、所定の次数によりその値が変化するため、ホイールの横方向固有振動数およびステア方向固有振動数とホイールモデル20の横方向固有振動数およびステア方向固有振動数は同じ次数の振動モードであることが必要である。
なお、小さい要素群A、大きい要素群Bの要素サイズあるいは小さい要素群A、大きいBの要素数の少なくともいずれか一方に応じた重み付けにより、小さい要素群Aの弾性率EAあるいは質量密度ρAの少なくともいずれか一方を変化させても良い。例えば、小さい要素群Aの要素サイズが、大きい要素群Bの要素サイズの半分である場合は、小さい要素群Aの弾性率EAを小さくする量を大きい要素群Bの弾性率EBの半分とする、あるいは小さい要素群Aの質量密度ρAを大きくする量を大きい要素群BBの質量密度ρBの倍とする。また、小さい要素群Aの要素数が、大きい要素群Bの要素数の1/10である場合は、小さい要素群Aの弾性率EAを小さくする量を大きい要素群Bの弾性率EBの1/10とする、あるいは小さい要素群Aの質量密度ρAを大きくする量を大きい要素群BBの質量密度ρBの10倍とする。
また、上記では、大きい要素群Bの弾性率EB、質量密度ρBは、ホイールを形成する材料の弾性率EH、質量密度ρHと同一としたが、小さい要素群Aと同様に変化させても良い。例えば、小さい要素群Aの弾性率EAを小さくした場合は、ホイール全体の剛性(横方向剛性、ステア方向剛性)とホイールモデル20の剛性が同一あるいは略同一となるように、大きい要素群Bの弾性率EBをホイールを形成する材料の弾性率EHよりも大きくしても良い。
以上のように、Courant条件に拘束される時間増分Δtを大きくする材料特性(弾性率E、質量密度ρ)を同一材料で形成されるホイールに対応するホイールモデル20の要素群ごとで異ならせることで、ホイールモデル20の要素群のうち時間増分ΔtAが小さい要素あるいは要素群の材料特性を異ならせて、その時間増分ΔtAを大きくすることができる。これにより、ホイールモデルを用いたタイヤのシミュレーションは、同一材料部分に対応する要素群の材料特性がすべて同じであるホイールモデル20を用いたタイヤのシミュレーションと比較してその計算時間の短縮を図ることができる。
図9は、タイヤ/ホイール組立体モデルの構成例を示す図である。次に、図2に示すように、処理部52の解析部52cは、タイヤモデル10をホイールモデル20装着する(ステップS103)。これにより、図9に示すタイヤ/ホイール組立体モデル30を作成する。このタイヤ/ホイール組立体モデル30の作成は、タイヤモデル10の図示しないビード部の幅をホイールモデル20の図示しない対向するリム部の幅よりも狭くして、ビード部をリム部に嵌合させてから、タイヤモデル10に内圧を負荷するという手順により作成する。また、ホイール20の対向するリム部の幅を予めタイヤモデル10のビード部の幅よりも広げておいてから、ホイールモデル20の対向するリム部の幅を正規の対向するリム部の幅まで狭めてリム部をビード部に勘合させた後、対向するリム部のタイヤ幅方向における並進自由度を一致させ、タイヤモデル10に内圧を負荷するという手順により作成しても良い。
さらに、空気入りタイヤをホイールに装着した状態から、それぞれタイヤモデル10およびホイールモデル20を作成し、転動解析、つまり動的シミュレーションを行う前にタイヤモデル10とホイールモデル20との節点を供給させることで、タイヤモデル10をホイールモデル20に装着させることで、タイヤ/ホイール組立体モデル30を作成しても良い。
次に、タイヤ/ホイール組立体モデル30を作成したら、処理部52の解析部52cは、必要に応じてタイヤ/ホイール組立体モデル30に路面モデルを組み合わせ、路面状況を考慮した解析モデルを作成する(ステップS104)。路面状況には、例えば、舗装路、泥濘路、ウェット路、雪道路等があり、これらの路面状況に応じて、適切な路面モデルを作成する。
次に、入出力装置51の入力手段53により、所定の荷重、回転速度、スリップ角、キャンバー角、スリップ率、横力、前後力、その他の走行条件を作成した図示しない解析モデルに与えることで、処理部52の解析部52cは、タイヤ/ホイール組立体モデル30の転動解析、その他の解析、すなわちシミュレーションを実行する(ステップS105)。
そして、タイヤ/ホイール組立体としての諸性能や、ホイールに空気入りタイヤを装着した状態における空気入りタイヤ自体の諸性能を予測し、評価する(ステップS106)。ここで、空気入りタイヤ、タイヤ/ホイール組立体などのタイヤの諸性能には、例えば、制動性能やウェット路面における走行性能、コーナリング性能等、タイヤの動的あるいは静的シミュレーションによって取り扱うことができるものをいう。
以上により、この発明にかかるタイヤのシミュレーション方法を終了する。これにより、ホイールモデル、タイヤ/ホイール組立体モデルの要素群のうち時間増分Δtが小さい要素群Aの材料特性を異ならせて、その時間増分Δtを大きくすることができるので、ホイールモデル、タイヤ/ホイール組立体モデルの同一材料部分に対応する要素群の材料特性がすべて同じであるホイールモデル、タイヤ/ホイール組立体モデルと比較してタイヤのシミュレーションにおける計算時間の短縮を図ることができる。
以下に、従来モデルおよびこの発明にかかる構造物モデル(ホイールモデル20)を用いて有限要素法の陽解法に基づくシミュレーションを行った結果について説明する。なお、この実施例では、ホイールを有限個の要素に分割したホイールモデル20にのみ着目してシミュレーションを行った。ここで、このシミュレーションに用いるホイールモデルは、15×6JJのホイールをモデル化した。各項目は以下のとおりである。なお、このホイールモデルに装着されるタイヤモデルは、タイヤサイズ195/65 R15のタイヤをモデル化したものである。
陽解法の時間増分Δt:ホイールモデルの要素群のうち時間増分Δtが最小となるものを示したものである。つまり、この示された時間増分Δtによりタイヤのシミュレーションが行われる。
計算速度:所定の性能を予測するためのタイヤのシミュレーションを行った際に、必要な時間を示す。なお、従来モデルを100として、数値が大きいほど計算時間が短縮されているものとする。
Δtが0.6×10-6未満の要素群Aの弾性率EA:要素群Aを構成する各要素の弾性率Eを示すものである。
Δtが0.6×10-6以上の要素群Bの弾性率EB:要素群Bを構成する各要素の弾性率Eを示すものである。
ステア方向剛性:ホイール全体のステア(ねじれ)方向の剛性を示すものである。なお、従来モデルを100として、この100に近いほど、ホイールモデル20のステア方向剛性がホイール全体のステア方向剛性に近づく、すなわち予測性能の低下を抑制できるものとする。
横方向剛性:ホイール全体の横方向の剛性を示すものである。なお、従来モデルを100として、この100に近いほど、ホイールモデル20の横方向剛性がホイール全体の横向剛性に近づく、すなわち予測性能の低下を抑制できるものとする。
以下に、上記シミュレーションを行った結果を表示する。
Figure 0004388351
この表1から明らかなように、本発明モデルは、Δtが0.6×10-6未満の要素群Aの弾性率EAを従来モデルのΔtが0.6×10-6未満の要素群Aの弾性率EAより小さくすることで、計算速度が従来モデルより速くなっている。また、ステア方向剛性および横方向剛性は、従来モデルと略同一であるため、タイヤの性能の予測を行っても従来モデルに対して本発明モデルは実用上問題のないレベルとなり、予測精度の低下を抑制している。
なお、上記実施形態では、構造物とホイールとし、ホイールモデル20を構造モデルとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。同一材料部分を有すればどのような構造物であっても良いため、例えば構造物をタイヤとし、タイヤモデルを構造モデルとしても良い。この場合は、特に高弾性率であるビードやベルトを有限個の要素に分割し、ビードモデルやベルトモデルを作成し、このビードモデルやベルトモデルの要素を時間増分Δtに基づいて要素群に分割する。各要素群のうち要素サイズの小さい要素群の弾性率Eおよび/または質量密度ρを変化させることで、タイヤのシミュレーションにおける計算時間を短縮することができる。
以上のように、この発明にかかるシミュレーション装置及びタイヤのシミュレーション方法並びにタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラムは、空気入りタイヤをホイールに装着したタイヤ/ホイール組立体を用いてタイヤの性能を予測する際に有用であり、特に、タイヤのシミュレーションにおける計算時間の短縮を図るのに適している。
タイヤのシミュレーション装置の構成例を示す図である。 タイヤのシミュレーション装置の処理部の構成例を示す図である。 この発明にかかるタイヤのシミュレーション方法のフローチャートを示す図である。 この発明にかかるタイヤのシミュレーション方法の処理を示す概念図である。 タイヤモデルの構成例を示す図である。 ホイールモデルの作成方法のフローチャートを示す図である。 ホイールモデルの構成例を示す図である。 時間増分Δtnと要素数との関係を示す図である。 ホイールモデルの要素群Aの構成例を示す図である。 ホイールモデルの要素群Bの構成例を示す図である。 タイヤ/ホイール組立体モデルの構成例を示す図である。
符号の説明
10 タイヤモデル
101,102,10n 要素
20 ホイールモデル
201,202,20n 要素
A,B 要素群

Claims (11)

  1. 構造物を有限個の要素に分割し、当該有限個の要素により構成された構造物モデルを作成し、作成された構造物モデルを用いてシミュレーションを実行することにより、前記構造物の性能を予測するシミュレーション装置において、
    当該シミュレーション装置が作成する構造物モデルは、前記構造物の同一材料部分の要素が、要素サイズが小さい要素群と要素サイズが大きい要素群とに、前記要素サイズの小さい要素群の要素数が全要素数に対して10%以下となるような閾値により分けられるとともに、弾性率あるいは質量密度の少なくともいずれか一方が、前記要素サイズが小さい要素群と前記要素サイズが大きい要素群とで互いに異なることを特徴とするシミュレーション装置
  2. 前記構造物が空気入りタイヤあるいはホイールのいずれか一方であることを特徴とする請求項1に記載のシミュレーション装置。
  3. 前記各要素群の要素サイズあるいは各要素群の要素数の少なくともいずれか一方に応じた重み付けにより、当該各要素群の弾性率あるいは質量密度の少なくともいずれか一方が変化している構造物モデルを作成することを特徴とする請求項1または2に記載のシミュレーション装置。
  4. 前記同一材料部分の要素のうち前記要素サイズが小さい要素群は、当該同一材料部分の要素のうち前記要素サイズが大きい要素群に対して、弾性率が小さい構造物モデルを作成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のシミュレーション装置。
  5. 前記同一材料部分の要素のうち前記要素サイズが小さい要素群は、当該同一材料部分の要素のうち前記要素サイズが大きい要素群に対して、質量密度が大きい構造物モデルを作成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のシミュレーション装置。
  6. 前記同一材料部分の要素のうち前記要素サイズが小さい要素群は、当該同一材料部分の要素のうち前記要素サイズが大きい要素群に対して、弾性率が小さく、且つ質量密度が大きい構造物モデルを作成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のシミュレーション装置。
  7. 前記構造物はホイールであり、前記同一材料部分の要素のうち前記要素サイズが小さい要素群の質量密度を、前記ホイールから作成されたホイールモデル全体の横方向慣性モーメントおよび/またはステア方向慣性モーメントがホイール全体の横方向慣性モーメントおよび/またはステア方向慣性モーメントと略同一となる量で大きくすることを特徴とする請求項3または5に記載のシミュレーション装置
  8. 前記構造物はホイールであり、前記同一材料部分の要素のうち前記要素サイズが小さい要素群の質量密度を、前記ホイールから作成されたホイールモデル全体の縦方向慣性モーメントおよび/またはステア方向慣性モーメントがホイール全体の縦方向慣性モーメントおよび/またはステア方向慣性モーメントと略同一となる量で大きくすることを特徴とする請求項3または5に記載のシミュレーション装置
  9. 前記構造物はホイールであり、前記ホイールから作成されたホイールモデル全体の横方向剛性および/またはステア方向剛性がホイール全体の横方向剛性および/またはステア方向剛性と略同一となる量で、前記同一材料部分の要素のうち前記要素サイズが小さい要素群の弾性率を小さく且つ質量密度を大きくすることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載のシミュレーション装置
  10. 前記構造物は空気入りタイヤまたはホイールの少なくとも一方であり、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のシミュレーション装置が、空気入りタイヤおよび/またはホイールを有限個の要素に分割し、タイヤモデルまたはホイールモデルまたはタイヤモデルをホイールモデルに装着したタイヤ/ホイール組立体モデルを作成する手順と、
    前記シミュレーション装置が、作成されたタイヤ/ホイール組立体モデルを用いてシミュレーションを実行することにより、前記構造物の性能を予測する手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤのシミュレーション方法。
  11. 前記請求項10に記載のタイヤのシミュレーション方法をコンピュータに実行させることを特徴とするタイヤのシミュレーション用コンピュータプログラム。
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