JP3305706B1 - タイヤの走行シミュレーション方法 - Google Patents

タイヤの走行シミュレーション方法

Info

Publication number
JP3305706B1
JP3305706B1 JP2001394748A JP2001394748A JP3305706B1 JP 3305706 B1 JP3305706 B1 JP 3305706B1 JP 2001394748 A JP2001394748 A JP 2001394748A JP 2001394748 A JP2001394748 A JP 2001394748A JP 3305706 B1 JP3305706 B1 JP 3305706B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
model
road surface
tire
deformation
snow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001394748A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003191729A (ja
Inventor
直明 岩崎
正貴 白石
明男 見寄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=19188903&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3305706(B1) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2001394748A priority Critical patent/JP3305706B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3305706B1 publication Critical patent/JP3305706B1/ja
Priority to DE60205187T priority patent/DE60205187T2/de
Priority to EP02020577A priority patent/EP1293917B1/en
Priority to US10/245,513 priority patent/US7149670B2/en
Publication of JP2003191729A publication Critical patent/JP2003191729A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C99/00Subject matter not provided for in other groups of this subclass
    • B60C99/006Computer aided tyre design or simulation
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/20Design optimisation, verification or simulation
    • G06F30/23Design optimisation, verification or simulation using finite element methods [FEM] or finite difference methods [FDM]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 精度良く雪路等での走行シミュレーションを
行う。 【解決手段】 数値解析が可能な要素でタイヤをモデル
化したタイヤモデルを設定するステップS1と、数値解
析が可能かつ圧縮による体積変化を表現しうる要素で路
面形成物をモデル化した路面形成物モデルを設定するス
テップS2と、タイヤモデルが路面形成物モデルに接触
しかつ転動する条件を与え、タイヤモデル、路面形成物
モデルの変形計算を微小な時間増分毎に行うことにより
タイヤの走行シミュレーションを行うシミュレーション
ステップS4ないしS8とを含む。このシミュレーショ
ンステップは、路面形成物モデルが塑性変形かつ荷重負
荷状態にあると判断された場合、計算された応力を、予
め設定された塑性変形時における応力と体積歪との関係
を示す特性曲線に基づいて修正する修正処理を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば雪、土等の
ように圧縮されることによって体積が変化する圧縮性路
面形成物上でのタイヤの走行シミュレーション方法に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
タイヤの開発は、試作品を作り、それを実際に実験し、
実験結果から改良品をさらに試作するという繰り返し作
業で行われていた。しかし、この方法では、試作品の製
造や実験に多くの費用と時間を要するため、開発効率の
向上には限界がある。かかる問題点を克服するために、
近年では有限要素法といった数値解析手法を用いたコン
ピューターシミュレーションにより、タイヤを試作しな
くてもある程度の性能を予測・解析する方法が提案され
ている。
【0003】しかしながら、従来の提案では、タイヤを
舗装路面或いは水膜が存在する路面上を走行させるシミ
ュレーションに止まる。水は、解析モデルでは一般に非
圧縮性の完全流体として取り扱われる。一方、圧縮によ
り押し固められて硬化しかつその体積変化を永続させる
例えば雪、土などの路面形成物で覆われた路面をタイヤ
が走行する場合の具体的なシミュレーションには、上記
従来の提案では対応することができない。従って、例え
ばタイヤの雪上走行性能を種々改善するにあたっては、
やはり現実の車両テストを数多く必要とする。とりわけ
雪道は人工的に作り出すのが困難であるため、限られた
積雪期間でしかテストできず、この種のタイヤの開発コ
ストや開発期間を大とする原因となっていた。
【0004】発明者らは、鋭意研究の結果、雪、土とい
った圧縮性の路面形成物がタイヤによって押し固められ
るときの変形状態を、弾性変形、塑性変形に分けて検討
することによりシミュレーション上に的確に取り込み得
ること、また塑性変形時の応力を予め定めた特性曲線に
基づいて修正することにより大巾に計算時間を短縮しう
ることを見出した。そして、これによって、例えばタイ
ヤでの雪道走行を精度良くシミュレーションでき、ひい
てはタイヤと路面形成物間との相互作用を究明しうるこ
とを見出し本発明を完成させるに至った。以上のよう
に、本発明は、圧縮性を有する路面形成物上をタイヤで
走行したときの様子を比較的少ない計算時間で能率良く
シミュレーションしうるタイヤのシミュレーション方法
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、数値解析が可能な要素でタイヤをモデル化
したタイヤモデルを設定するステップと、数値解析が可
能かつ圧縮による体積変化を表現しうる要素で路面形成
物をモデル化した路面形成物モデルを設定するステップ
と、タイヤモデルが路面形成物モデルに接触しかつ転動
する条件を与え、タイヤモデル、路面形成物モデルの変
形計算を微小な時間増分毎に行うことによりタイヤの走
行シミュレーションを行うシミュレーションステップと
を含むとともに、前記シミュレーションステップは、路
面形成物モデルの体積歪と予め定めた体積弾性率とに基
づいて路面形成物モデルの応力を計算する処理と、前記
路面形成物モデルの変形が塑性変形か弾性変形かを判定
する変形判定処理と、前記路面形成物モデルが荷重負荷
状態か荷重除荷状態かを判定する荷重判定処理と、前記
路面形成物モデルが塑性変形かつ荷重負荷状態にあると
判断された場合、前記路面形成物モデルの計算された応
力を、予め設定された塑性変形時における応力と体積歪
との関係を示す特性曲線に基づいて修正する修正処理と
を含むことを特徴とするタイヤの走行シミュレーション
方法である。
【0006】また請求項2記載の発明は、前記修正処理
は、前記計算された応力を、前記特性曲線から定まる前
記路面形成物モデルの体積歪に対応した応力に修正する
ことを特徴とする請求項1記載のタイヤの走行シミュレ
ーション方法である。
【0007】また請求項3記載の発明は、前記荷重判定
処理は、路面形成物モデルの歪速度の正又は負の符号に
基づいて、該路面形成物モデルが荷重負荷状態か荷重除
荷状態かを判定することを特徴とする請求項1又は2記
載のタイヤの走行シミュレーション方法である。
【0008】また請求項4記載の発明は、前記特性曲線
は、路面形成物の圧縮試験結果から得られる応力−体積
歪曲線を、スプライン曲線、複数の直線又は対数曲線の
1以上により近似した近似曲線からなることを特徴とす
る請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤの走行シミ
ュレーション方法である。
【0009】また請求項5記載の発明は、前記シミュレ
ーションステップは、タイヤモデルの位置、形状及び速
度を路面形成物モデルの変形計算時の境界条件として与
えるとともに、前記路面形成物モデルの形状、速度及び
反力をタイヤモデルの変形計算時の境界条件として与え
ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の
タイヤの走行シミュレーション方法である。
【0010】また請求項6記載の発明は、前記路面形成
物が雪であり、路面形成物モデルが雪モデルであること
を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のタイヤ
の走行シミュレーション方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を、圧
縮性の路面形成物として雪を用い、雪上でタイヤを走行
させる雪上走行シミュレーションを例に挙げ図面に基づ
き説明する。図1には、本発明のシミュレーション方法
を実施するためのコンピュータ装置1が示されている。
このコンピュータ装置1は、本体1aと、入力手段とし
てのキーボード1b、マウス1cと、出力手段としての
ディスプレイ装置1dとから構成されている。本体1a
には、図示していないが、演算処理装置(CPU)、R
OM、作業用メモリー、磁気ディスクなどの大容量記憶
装置、CD−ROMやフレキシブルディスクのドライブ
1a1、1a2などの記憶装置を適宜具えている。そし
て、前記大容量記憶装置には後述するシミュレーション
方法を実行するための処理手順(プログラム)が記憶さ
れている。
【0012】図2には、本発明のシミュレーション方法
の処理手順の一例が示されており、以下順に説明する。
先ず本実施形態では、数値解析が可能な要素でタイヤを
モデル化したタイヤモデルを設定する(ステップS
1)。数値解析が可能とは、例えば有限要素法、有限体
積法、差分法又は境界要素法といった数値解析法にて取
り扱い可能なことを意味し、本例では有限要素法を採用
する。
【0013】図3は、タイヤモデル2の一例を3次元上
に視覚化して表したものである。タイヤモデル2は、解
析しようとするタイヤを有限個の小さな要素2a、2
b、2c…に分割してモデル化されることにより、前記
コンピュータ装置1にて取り扱い可能な数値データとな
る。具体的には、各要素2a、2b、2c…の節点座標
値、形状、材料特性、例えば密度、ヤング率、減衰係数
などが定義される。特に限定はされないが、各要素2
a、2b、2c…には、例えば2次元平面としての四辺
形要素、3次元要素としては、複雑形状を表現するのに
適した4面体ソリッド要素が好ましい。但し、これ以外
にも5面体ソリッド要素、6面体ソリッド要素などを用
いることもでき、いずれもコンピュータで処理可能な要
素が用いられる。
【0014】タイヤを構成しているゴム部分については
主に3次元ソリッド要素が好適に用いられる。図3のも
のではトレッド表面の縦溝、横溝を含んだパターン形状
も忠実に再現しているが、パターン以外の検討を重点的
に行いたい場合にはトレッド表面からトレッド溝を簡略
化ないし省略化したスムーズモデルとすることもでき
る。なおトレッド接地部の圧力やせん断力の分布を表現
できるように、1要素の周方向長さを接地長さの25%
以下とすることが望ましく、またトレッドの断面方向の
円弧を滑らかに表現しうるよう、1要素のタイヤ軸方向
の長さは20mm以下とすることが望ましい。
【0015】また図4に示すように、トレッド面を忠実
にモデル化した詳細パターン部分Aiと、トレッド面を
簡略化してモデル化した簡易パターン部分Biとを具え
たタイヤモデル2とすることもできる。詳細パターン部
分Aiは接地長さよりも大きい範囲で定められるが、前
記簡易パターン部分Biよりも小領域とすることによ
り、タイヤモデルのトータルでの要素数を減じ計算時間
を短縮化するのに役立つ。またシミュレーション結果
は、好ましくはこの詳細パターン部分Aiが雪モデルと
接地したときに得られるように各種条件を設定するのが
望ましい。
【0016】またタイヤを構成している複合材、例えば
ベルトプライやカーカスプライは図5に示すように、コ
ード配列体cを四辺形膜要素5a、5bに、またコード
配列体を被覆しているトッピングゴムtについてはソリ
ッド要素5c〜5eにそれぞれモデル化し、これらを厚
さ方向に順番に積層した複合シェル要素5としてモデル
化している。四辺形膜要素には、コードc1の直径に等
しい厚さと、コードc1の配列方向とこれと直交する方
向とにおいて剛性の異なる異方性とが定義される。また
ゴムを分割している各ソリッド要素については、例えば
超粘弾性材料として定義して取り扱うことができる。な
おこのようなタイヤモデル2は、タイヤの回転軸を含む
子午線断面において先に2次元形状を特定し、これを仮
想のタイヤ回転軸の回りに周方向に回転させ所定の周方
向長さで単位化して要素分割することにより、比較的簡
単にモデリングを行うこともできる。また3次元CAD
のデータを利用して精度良く分割することもできる。
【0017】次に本実施形態では、雪をモデル化した雪
モデル(路面形成物モデル)を設定する処理を行う(ス
テップS2)。雪モデルは、タイヤモデル2と同様に数
値解析が可能にモデル化されるとともに圧縮による体積
変化を表現できる。
【0018】図6には、実験により得られた雪の体積
と、この雪に作用する圧縮力(静水圧圧縮応力)との関
係を示す。図に実線で示す如く、雪への圧縮力が大きく
なるとその体積は減少する。また圧縮の初期には、体積
がほぼ直線的に変化し、応力と体積歪とが実質的に比例
する弾性変形領域Aを持つ。この弾性変形領域Aにおけ
る体積歪と応力との間の比例定数を体積弾性率とする。
また、この弾性変形領域Aを超えて圧縮力を作用させ例
えばX1まで圧縮した後、除荷していくと、鎖線で示す
如く体積弾性率と平行な傾斜で体積が復元される。そし
て弾性歪分が回復し塑性歪が残る。つまり圧縮による体
積変化が永続する(塑性変形領域B)。鎖線は、図では
3本示しているが、いずれも体積弾性率の傾きと平行で
ある。
【0019】本実施形態ではこのような雪を有限体積法
にて取り扱い可能な例えば6面体オイラー要素でモデル
化している。図7には雪モデル6を有する路面モデル8
の斜視図を、図8(A)には雪モデル6の側面図を夫々
例示する。雪モデル6は、例えば、平面剛要素7の上の
空間に固定された格子状のメッシュ6aと、このメッシ
ュ6aによって区切られる立方空間6bに満たされかつ
図6の特性を定義された雪に相当する仮想の充填物6c
とで構成される。充填物6cの厚さHは、解析しようと
する雪路の雪厚さに相当させる。また雪モデル6は、タ
イヤモデル2の転動に必要な幅と長さとが与えられる。
また雪モデル6は当初からタイヤモデル2と接触した状
態で定義されても良いし、また離間して定義された後に
接触させることのいずれでも良い。雪モデル6をオイラ
ー要素とした場合、構造物に適したラグランジェ要素を
用いた場合に比べ、材料の変形が大きくなったときのメ
ッシュのくずれや要素のネガティブボリューム化等の不
具合を回避できる点でも好ましい。ただし、雪モデル
は、オイラー要素に限定する趣旨ではない。
【0020】図8(B)にハッチングを付して示すよう
に、例えば雪モデル6とタイヤモデル2のトレッドブロ
ック9とが接触した場合、雪モデル6の変形計算におい
てはトレッドブロック9が位置する部分の雪を表す充填
物6cが押しのけられ、図8(C)のように、トレッド
ブロック9の表面を境界としてその外側だけに充填物6
cが残る。そして、取り除かれた充填物6cは、各立方
空間内に圧縮されたものとして計算される。また雪の体
積歪は、後述の如く雪モデル6の変形計算を行う時間増
分(計算ステップ)の前後における各立方空間6bの充
填物6cの体積を比較することにより、各要素毎に計算
することができる。そして一の要素への圧縮力は隣り合
う他の要素に順次伝達され、一連の変形状態がシミュレ
ートできる。
【0021】また図9に示すように、雪モデル6の一の
立方空間6bには初期状態でその100%の体積V1
(=L1×L2×L3)の雪に相当する充填物6cが満
たされているが、タイヤモデル2のトレッドブロックの
表面9Aがこの立方空間に進入すると、変化後の充填物
6cの体積V2は{(L1−L4)×L2×L3}とな
る。そして、変化前後の充填物6cの体積比(V2/V
1)により、充填物6c(すなわち雪)の体積歪を計算
することができる。体積歪は、除荷後に元に復元する弾
性体積歪と、除荷後においても歪が残存する塑性体積歪
との和であるが、図6に鎖線で示したように前者は後者
に比して非常に小さく定義される。そして前記充填物6
cは、構造物が取り除かれた場合、図8(C)に示した
ように塑性体積歪を保持する。これにより、雪モデル6
は、圧縮による体積変化が表現できる。
【0022】なお前記平面剛要素7は、表面が変形しな
い剛体特性が定義されている。そして本例では、この平
面剛要素7によって雪モデル6の底面Se5からの充填
物6cの流出入が規制される。また雪モデル6の左右の
側面Se1、Se2、前の側面Se3、及び図示しない
後の側面については、いずれも充填物6cの外部からの
流入、同流出を禁止する条件を与えることもでき、評価
路面の状況に応じ種々設定しうる。それ以外のメッシュ
6a間では充填物6cの流出入が可能に設定される。ま
た雪モデル6の底面Se5に充填物6cの流出入を禁止
する条件を設定することにより、平面剛要素7を省略し
て路面モデル8を形成することもきる。
【0023】また本実施形態では、図10に示すよう
に、予め雪モデル6の塑性変形時における応力と体積歪
との関係を示す特性曲線Lが、例えば関数又は数値デー
タとして前記記憶装置に記憶されている。この特性曲線
Lには、例えば前記雪の圧縮試験結果(図6)から計算
しうる応力−体積歪曲線を近似的に表現した近似曲線が
用いられている。
【0024】本実施形態の特性曲線Lは、弾性変形領域
Aから塑性変形領域Bに亘って定められる。弾性変形領
域Aでは、雪モデル6の体積歪と応力(静水圧応力)と
が比例し、両者の関係は1本の直線L1で定められてい
る。また塑性変形領域Bでは、図6に示したように、雪
モデル6の応力と体積(即ち体積歪)とは1本の直線で
は表し得ない曲線状をなす。本例ではこの塑性変形領域
Bにおける応力と体積歪との関係を、傾きが異なる複数
の直線L2ないしL5を繋いだ折れ線を用いることによ
り図6の実験結果に近似させたものを示す。直線L2な
いしL5の傾き(すなわち、弾性域では体積弾性率とな
る傾き)は、いずれも弾性変形領域Aの体積弾性率より
も小さくなっており、塑性変形領域Bでは雪モデルが小
さな圧縮応力で変形することを表現している。
【0025】上記特性曲線Lは、複数の直線を繋げて実
験結果に近似させているが、例えば図11(A)に示す
ように、実験値に基づく複数個の制御点P1、P2…の
座標を元に該制御点間をなめらかに補間したスプライン
曲線LSや、図に示すように、11(B)に示すよう
に、対数曲線Laなどを用いて近似することができる。
なお図11(B)では、対数曲線Laと直線L1とを組
み合わせて特性曲線Lを形成したものを例示しており、
種々の曲線等を組合せ等して定義することもできる。
【0026】次に本実施形態では、境界条件等を設定す
る(ステップS3)。設定される条件としては、例えば
タイヤモデル2のリム組み条件、内圧充填条件、雪モデ
ル6とタイヤモデル2との間の摩擦係数(即ち、タイヤ
モデル2と雪モデル6との間には摩擦が考慮され
る。)、タイヤモデル2、雪モデル6の変形計算時の初
期の時間増分、前記雪モデル6の体積弾性率などを含む
ことができる。
【0027】前記リム組み条件をタイヤモデル2に適用
するためには、例えば図12に示すように、タイヤモデ
ル2のリム接触域b、bを拘束してタイヤモデル2のビ
ード部の巾Wをリム巾に等しく強制変位させるととも
に、仮想のタイヤモデル2の回転軸CLと前記拘束域b
とのタイヤ半径方向距離rを常にリム径と等しく設定す
る。また前記内圧充填条件をタイヤモデル2に設定する
ためには、タイヤモデル2のタイヤ内腔側の内側面にタ
イヤ内圧に相当する等分布荷重ωを作用させる。
【0028】また本例では、シミュレーションの計算に
陽解法を採用する。陽解法は、収束計算を行うことなく
各モデルに荷重等が作用した瞬間を時刻0とし、設定さ
れた時間増分ごとに時間を区切って、各時刻でのモデル
の変位を求めるものである。そして、この時間増分は、
計算を安定して行うためにクーラン(Courant)条件を満
たすよう設定されるのが望ましい。具体的には、前記タ
イヤモデル2、雪モデル6の変形計算時における初期の
時間増分△tは、下記式を満たす値に設定する。 △t<Lmin /C
【0029】ここで、Lmin は各モデルを構成する要素
の中で最も小さな要素の代表的な長さ、Cは構造物中を
伝播する応力波の伝達速度で√(Ei/ρi)で求めう
る(Ei:ヤング率、ρi:質量密度)。このようにク
ーラン条件を満足するよう時間増分を定めることによ
り、図13に示すように、例えば要素e1に外力Fが作
用したときに、この外力Fが要素e1に隣り合う要素e
2に伝達される前の要素e1の変形状態e1′を計算す
ることができる。
【0030】また本実施形態では、前記式に基づき、要
素の大きさ、密度から応力波伝達時間を計算するととも
に、本例では該応力波伝達時間の最小値に安全係数をか
けて初期の時間増分を設定している。このため、全ての
要素について最適な変形計算が可能となる。前記安全係
数としては、例えば0.8以上かつ1.0未満とするの
が望ましい。そして、この初期の時間増分は、具体的に
はタイヤモデル2、雪モデル6、夫々0.1〜5μsec
、より好ましくは0.3〜3μsec 、さらに好ましく
は0.5〜2μsec とするのが望ましい。
【0031】次に本実施形態では、タイヤモデルが雪モ
デル6(路面形成物モデル)に接触しかつ転動する条件
を与え、タイヤモデル2、雪モデル6(路面形成物モデ
ル)の変形計算を前記時間増分毎に行うことによりタイ
ヤの走行シミュレーションを行う(ステップS4、S
5)。前記条件としては、例えばタイヤモデル2に作用
する軸荷重条件、転動時のスリップ角、キャンバー角又
は/及び走行速度などを含むことができる。そして、本
例では雪モデル6に接触したタイヤモデル2に所定の速
度(並進速度、回転速度)を与え、雪モデル6の上を転
動させる。
【0032】図2において、ステップS4ないしS8か
ら明らかなように、本実施形態では、タイヤモデルの2
の変形計算と雪モデル6の変形計算とを個別に行う。そ
して、タイヤモデル2の変形計算で得られた該タイヤモ
デル2の形状、速度データを雪モデル6の変形計算時の
境界条件として与えるとともに(ステップS8)、雪モ
デル6の変形計算で得られた形状、速度、反力をタイヤ
モデル2の変形計算時の境界条件として与える(ステッ
プS7)ものを例示する。いわゆる「連成」である。以
下、詳細に説明する。
【0033】図14には、タイヤモデル2の変形計算の
具体的な処理手順の一例を示す。タイヤモデル2の変形
計算は、先ず時間増分△t後の変形計算を行う(ステッ
プS41)。変形計算には本例では有限要素法が用いら
れ、下記式で示される運動方程式が用いられる。
【数1】
【0034】次に、本実施形態では、変形後のタイヤモ
デル2の各要素についてその大きさ、密度により応力波
伝達時間を再度計算するとともに(ステップS42)、
本例では該応力波伝達時間の最小値から計算される時間
増分を次回の時間増分として設定する(ステップS4
3)。応力波伝達時間は、前記の如く、要素の大きさ、
密度の関数であるため、要素の変形の都度変化する。本
例では、要素の変形状況に合わせてその都度最適な時間
増分を計算するステップを含むため、より正確なタイヤ
モデル2の変形計算を行うことができ、精度の高いシミ
ュレーション結果を得るのに役立つ。
【0035】次に、予め指定(定義)された時間が経過
しているか否かを調べ(ステップS44)、経過してい
ない場合には、ステップS41に戻り、新たに計算され
た時間増分を加算し再度計算を行う。所定の時間が経過
している場合(ステップS4でY)、タイヤモデル2の
変形計算を終えステップS6に戻る。
【0036】図15には、雪モデル6の変形計算の具体
的な処理手順の一例を示す。先ずステップS51では、
時間増分後の雪モデル6の各要素について応力計算を行
う。応力計算は、前記予め定められた体積弾性率kと、
雪モデル6の要素の体積歪εとに基づき下記式から各要
素に作用する応力Pが計算される。なお要素の体積歪
は、図9に示したように、タイヤモデル2のトレッドブ
ロックの表面9Aの位置から計算することができる。な
おこのトレッドブロックの表面9Aの位置の情報は、後
述する処理(図2のステップS8)によって雪モデル6
側に与えられる。
【数2】
【0037】次に雪モデル6の要素の変形が荷重負荷状
態か、或いは荷重除荷状態かを判断する荷重判定処理を
行う(ステップS52)。ここで、荷重負荷状態とは、
前回の計算ステップにより得られた要素の変形状態を基
準としたときの相対的な負荷状態(圧縮のみで引張は考
慮しない)であり、荷重除荷状態とは、前回の計算ステ
ップにより得られた要素の変形状態を基準としたときの
相対的な除荷状態(非圧縮状態)とする。
【0038】この荷重判定処理は、例えば雪モデル6の
要素について歪速度の正負の符号を調べることにより判
定することができる。歪速度は、歪をその変形に要した
時間で除したものである。歪速度の大きさは要素の変形
の速さを表し、歪速度の符号は、正の場合には例えば引
張歪、負の場合には圧縮歪であることを示す。そして、
本例の判定では負の歪速度の場合、相対的な圧縮歪が作
用している前記荷重負荷状態として判断する。このよう
に、前回の計算ステップにて得られた要素の変形状態
と、現在の計算ステップでの要素の変形状態から歪速度
を計算しかつその符号を調べることにより、現在の雪モ
デル6の要素が荷重負荷状態か又は荷重除荷状態かを判
断することができる。
【0039】次に荷重負荷状態と判断された場合(ステ
ップS52)、現在の要素の変形状態が弾性変形領域A
にあるのか又は塑性変形領域Bにあるのかを判断する
(ステップS54)。例えば図10に示すように、特性
曲線Lの座標上に、計算された要素の変形状態(応力、
体積歪)をプロットする。この変形状態は、体積弾性率
を用いているため、必ず、直線L1又はこの延長線L
1’上に位置する。プロット点Yaのように弾性変形領
域Aにある場合には弾性変形と判断し、プロット点Yb
のように塑性変形領域Bにある場合には塑性変形として
判断しうる。判断方法は、種々の方法が採用でき、歪の
大きさなどを調べることでも良く、またDrucker-Prager
の降伏条件などを用い行うこともできる。そして、要素
の変形が塑性変形として判断された場合(ステップS5
3でY)、ステップS51で計算された雪モデルの要素
の応力を、特性曲線Lに基づいた応力に修正する処理を
行う(ステップS54)。
【0040】前記ステップS51では、要素の変形を弾
性変形であるとの前提に立ち、体積歪εと体積弾性率K
とを用いて応力を計算している。従って、実際の要素の
応力状態が塑性変形の場合には、より小さな応力で要素
が変形していると考えられる。つまり、応力の引き下げ
が必要となる。そこで本実施形態では、ステップS52
とステップS54とをともに満たす場合、特性曲線Lに
おいて当該体積歪に対応した応力に修正する処理を行
う。具体的には、計算により得られた変形状態が、例え
ば図10の点Ybであるとき、その体積歪εbが取り得
る特性曲線上の最大の応力値Yb’に修正する。
【0041】物体の変形をシミュレーションする場合、
弾性変形は応力と歪とが比例するため、比較的容易にシ
ミュレーションを行うことができる。しかし、本例のよ
うに、変形の多くが塑性変形である雪のシミュレーショ
ンにおいては、雪モデルの塑性変形時の応力を短時間で
安定した解として得ることは容易ではない。そこで、本
発明では、雪モデルの変形が荷重負荷状態かつ塑性変形
であると判定された場合には、要素が実際に負担しうる
予め定めた特性曲線上の最大の値まで応力を引き戻す
(応力を緩和させる)ことにより、擬似的にではあるが
即時に応力を求め、計算時間を大幅に短縮しかつ安定し
たシミュレーションを実現している。
【0042】なお雪モデル6の要素が荷重除荷状態であ
る場合(ステップS52でN)、又は変形が弾性変形で
ある場合(ステップS53でN)、ステップS51で求
められた応力状態をそのまま採用することができる。
【0043】次に、本実施形態では、タイヤモデル2の
場合と同様に、変形後の雪モデル6の各要素について応
力波伝達時間を再度計算するとともに、本例では該応力
波伝達時間の最小値を次回の時間増分として設定する
(ステップS55)。
【0044】次に、予め指定(定義)された時間が経過
しているか否かを調べ(ステップS56)、経過してい
ない場合には、ステップS51に戻り、新たに計算され
た時間増分で再度計算を行う。所定の時間が経過してい
るときには(ステップS56でY)、雪モデル6の変形
計算を終え、ステップS6に戻る。
【0045】ステップS7、S8では、それぞれ別々に
独立させて計算されたタイヤモデル2と雪モデル6との
変形計算結果から、お互いに必要なデータを受け渡しさ
せ両モデルを連成させる。例えば次回のタイヤモデル2
の変形計算のステップにおいては、雪モデル6の形状、
速度及び圧力データ(応力データ)が条件として与えら
れる。応力データは、タイヤモデル2のトレッドブロッ
ク表面に対して反力として働く。他方、雪モデル6の次
回の変形計算には、タイヤモデル2の形状(トレッドブ
ロック表面9Aの位置情報)、速度が条件として与えら
れる。なおこの連成は、同時刻におけるタイヤモデル
2、雪モデル6の状態で行われる。
【0046】従って、雪モデル6には、タイヤモデル2
の回転にする位置の変化に伴う新たな圧縮歪、応力の変
化が再現でき、他方、タイヤモデル2については、雪モ
デル6から受ける反力によってその変形が再現される。
そして、このような計算を繰り返すことによって、雪の
圧縮特性はもとより、タイヤモデル2と雪モデル6との
相互作用を考慮に入れつつタイヤモデル2、雪モデル6
の時々刻々と変化する変形状態を連成させて計算するこ
とができる。なおステップS6では、計算終了となる予
め指定した時間が経過したかを判断し、ステップS6で
Yと判断された場合、計算結果を出力し(ステップS
9)、処理を終える。なおタイヤモデル2と雪モデル6
との連成(ステップS7ないし8)は、両モデルが同時
刻となるように設定される。なおステップS6での計算
を終える時間は、実行するシミュレーションに応じ安定
した計算結果が得られるよう種々定めることができる。
【0047】また、本発明では、雪モデル6の塑性変形
時の要素の応力が、弾性変形を前提として求めた応力を
予め定めた特性曲線Lに基づいて修正するというきわめ
て簡単な処理によって導き出すことができる。これによ
り、例えば塑性変形時の応力計算として、繰り返しルー
プ処理による収束計算などが一切不要となり、計算時間
を大幅に短縮させることができる。
【0048】前記計算結果の出力には種々の情報を含む
ことができる。例えば、タイヤモデル2に駆動力(又は
制動力)を与えた場合、そのときに雪モデル6へと伝え
られる前後方向力を取り出すことにより、雪道における
タイヤの駆動性能(又は制動性能)を評価、改善するの
に役立つ。またタイヤモデル2にスリップ角を与えて雪
モデル上を走行させた場合、タイヤモデル2に生じる横
力を出力することにより、雪上でのタイヤのコーナリン
グ性能を評価、解析することができる。なお出力する情
報は、これらの値に限定されず、必要に応じて種々のも
のを出力することができる。
【0049】そして、これらの出力結果から、必要なタ
イヤの内部構造、プロファイルの変更、パターンの改
良、又はゴム材の改良などを行い、さらにはサイピング
の形状、深さ、厚さなどを変え、好適なシミュレーショ
ン結果が得られたタイヤを実際に試作することができ
る。これにより、例えば冬用のタイヤの開発期間を大幅
に短縮するとともに開発コストを低減できる。そして、
試作タイヤについても実車評価などを行い、良好な結果
が得られたタイヤを製造することができる。実車評価が
シミュレーション結果と一致しない場合には、シミュレ
ーションのソフトウエアにこの結果を反映させる修正を
行うことが望ましい。
【0050】図16には、本発明の走行シミュレーショ
ンを視覚化した一例を示す。雪モデルには、タイヤモデ
ル2が走行したときに生じる轍10が形成される。
【0051】また図17には、雪上走行シミュレーショ
ンにおけるタイヤモデルの前後力、半径方向力及び時間
との関係を示している。シミュレーションでは、走行後
開始後約0.04秒程度から安定した駆動力、反力が得
られていることが判る。
【0052】以上本発明について説明したが、また上記
実施形態ではタイヤモデル2を固定された雪モデル6の
上で走行させているが、これとは逆にタイヤモデル2の
回転軸を自由回転のみ許容して固定するとともに、タイ
ヤモデル2と接触している雪モデル6を移動させること
により、その摩擦力でタイヤモデルの転動状態を再現す
ることもできる。この場合、雪モデル6について一定の
長さを定めておき、その前縁から順次雪モデルが追加さ
れるとともに、後縁からは雪モデルが削除されていくよ
う設定することができる。
【0053】また上記実施形態では、雪モデルをオイラ
ー要素でモデル化したものを例示するが、これ以外にも
一般に構造物をモデル化するのに多用されるラグランジ
ュ要素でモデル化することもできる。ラグランジュ要素
は、従来では大きな変形が生じた場合、図18(A)か
ら図18(B)に示すように、要素がネガティブボリュ
ームとなるなど要素破壊が生じ計算できないものと考え
られていた。しかし、大きな変形が生じた場合には、例
えば図18(C)のように、要素の辺と節点との接触が
生じないように考慮することにより、また例えば膜状に
変形させ、隣り合う次の要素に力だけを伝達するように
定義付けすることによって、ラグランジュ要素であって
も雪の特性を再現することも可能となる。
【0054】またベタ雪やサラサラ雪、圧雪、新雪など
の雪質の違いは、例えば雪モデルの要素の体積弾性率、
摩擦係数などを違えることによって概ね表現することが
できる。また上記実施形態では、路面形成物として雪を
例に挙げて説明したが、路面形成物として圧縮性材料で
ある土なども採用できる。土をモデル化する場合、要素
の体積弾性率を雪とは違えて設定すれば、他は雪と実質
的に同様に定義することができる。
【0055】
【発明の効果】上述したように、本発明の走行シミュレ
ーション方法にあっては、タイヤを実際に試作しなくと
も、例えば雪上での走行性能を大凡知ることができる。
従ってタイヤの開発期間、コストを低減できる。また本
発明のシミュレーション方法にあっては、例えば雪モデ
ルの要素の計算により得られた応力は、荷重負荷時かつ
塑性変形時には、予め設定された塑性変形時における応
力と体積歪との関係を示す特性曲線に基づいて修正され
る。従って、安定化を得るのが困難な塑性変形時の応力
を短時間で計算することができ、シミュレーション時間
の短縮化を図りうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシミュレーション方法を実施するため
のコンピュータ装置の構成図である。
【図2】本発明のシミュレーション方法の処理手順の一
例を示すフローチャートである。
【図3】本発明のタイヤモデルの斜視図である。
【図4】本発明の他の形態を示すタイヤモデルの側面図
である。
【図5】コード補強材の要素モデル化を示す概念図であ
る。
【図6】雪の圧縮力と体積との関係を示すグラフであ
る。
【図7】雪モデルの斜視図である。
【図8】(A)〜(C)は雪モデルを例示する線図であ
る。
【図9】雪モデルの圧縮を説明する線図である。
【図10】雪モデルの特性曲線の一例を示す。
【図11】(A)、(B)は特性曲線の他の例を示す。
【図12】タイヤモデルのリム組み条件を例示する断面
図である。
【図13】要素の斜視図である。
【図14】タイヤモデルの変形計算の具体例を示すフロ
ーチャートである。
【図15】雪モデルの変形計算の具体例を示すフローチ
ャートである。
【図16】走行シミュレーションを視覚化して示す線図
である。
【図17】走行シミュレーションの結果を示すグラフで
ある。
【図18】(A)〜(C)はラグランジュ要素を説明す
る線図である。
【符号の説明】
2 タイヤモデル 6 雪モデル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−141509(JP,A) 特開2002−82998(JP,A) 特開 平11−201875(JP,A) 特開 平11−51820(JP,A) 特開 平11−59145(JP,A) 特開 平9−193629(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 19/00 G01M 17/02 G06F 17/50 B62D 65/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数値解析が可能な要素でタイヤをモデル化
    したタイヤモデルを設定するステップと、 数値解析が可能かつ圧縮による体積変化を表現しうる要
    素で路面形成物をモデル化した路面形成物モデルを設定
    するステップと、 タイヤモデルが路面形成物モデルに接触しかつ転動する
    条件を与え、タイヤモデル、路面形成物モデルの変形計
    算を微小な時間増分毎に行うことによりタイヤの走行シ
    ミュレーションを行うシミュレーションステップとを含
    むとともに、 前記シミュレーションステップは、体積歪と予め定めた
    体積弾性率とに基づいて路面形成物モデルの応力を計算
    する処理と、 前記路面形成物モデルの変形が塑性変形か弾性変形かを
    判定する変形判定処理と、 前記路面形成物モデルが荷重負荷状態か荷重除荷状態か
    を判定する荷重判定処理と、 前記路面形成物モデルが塑性変形かつ荷重負荷状態にあ
    ると判断された場合、前記路面形成物モデルの計算され
    た応力を、予め設定された塑性変形時における応力と体
    積歪との関係を示す特性曲線に基づいて修正する修正処
    理とを含むことを特徴とするタイヤの走行シミュレーシ
    ョン方法。
  2. 【請求項2】前記修正処理は、前記計算された応力を、
    前記特性曲線から定まる前記路面形成物モデルの体積歪
    に対応した応力に修正することを特徴とする請求項1記
    載のタイヤの走行シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】前記荷重判定処理は、路面形成物モデルの
    歪速度の正又は負の符号に基づいて、該路面形成物モデ
    ルが荷重負荷状態か荷重除荷状態かを判定することを特
    徴とする請求項1又は2記載のタイヤの走行シミュレー
    ション方法。
  4. 【請求項4】前記特性曲線は、路面形成物の圧縮試験結
    果から得られる応力−体積歪曲線を、スプライン曲線、
    複数の直線又は対数曲線の1以上により近似した近似曲
    線からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載のタイヤの走行シミュレーション方法。
  5. 【請求項5】前記シミュレーションステップは、タイヤ
    モデルの位置、形状及び速度を路面形成物モデルの変形
    計算時の境界条件として与えるとともに、前記路面形成
    物モデルの形状、速度及び反力をタイヤモデルの変形計
    算時の境界条件として与えることを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれかに記載のタイヤの走行シミュレーショ
    ン方法。
  6. 【請求項6】前記路面形成物が雪であり、路面形成物モ
    デルが雪モデルであることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれかに記載のタイヤの走行シミュレーション方
    法。
JP2001394748A 2001-09-18 2001-12-26 タイヤの走行シミュレーション方法 Expired - Fee Related JP3305706B1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001394748A JP3305706B1 (ja) 2001-12-26 2001-12-26 タイヤの走行シミュレーション方法
DE60205187T DE60205187T2 (de) 2001-09-18 2002-09-17 Verfahren zur Simulation eines rollenden Reifens
EP02020577A EP1293917B1 (en) 2001-09-18 2002-09-17 A method for tire rolling simulation
US10/245,513 US7149670B2 (en) 2001-09-18 2002-09-18 Method for tire rolling simulation

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001394748A JP3305706B1 (ja) 2001-12-26 2001-12-26 タイヤの走行シミュレーション方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3305706B1 true JP3305706B1 (ja) 2002-07-24
JP2003191729A JP2003191729A (ja) 2003-07-09

Family

ID=19188903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001394748A Expired - Fee Related JP3305706B1 (ja) 2001-09-18 2001-12-26 タイヤの走行シミュレーション方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3305706B1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4777040B2 (ja) * 2005-10-24 2011-09-21 住友ゴム工業株式会社 タイヤの走行シミュレーション方法
JP4745870B2 (ja) * 2006-03-16 2011-08-10 富士通株式会社 衝突解析装置および衝突解析プログラム
JP4802171B2 (ja) * 2007-10-18 2011-10-26 本田技研工業株式会社 穴開きフレームの機械的性能値を予測する方法
JP5808744B2 (ja) * 2010-07-23 2015-11-10 株式会社ブリヂストン タイヤ性能予測方法及びタイヤ設計方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003191729A (ja) 2003-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4777040B2 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
EP1293917B1 (en) A method for tire rolling simulation
US7908915B2 (en) Method for tire rolling simulation on mud
KR101581467B1 (ko) 타이어의 시뮬레이션 방법
JP2001050848A (ja) 空気入りタイヤの設計方法、最適化解析装置及びタイヤの最適化解析プログラムを記憶した記憶媒体
EP1798648B1 (en) Method for pneumatic tire simulation
JP3431818B2 (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法
JP4401698B2 (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法及びタイヤ設計方法
JP2005271661A (ja) タイヤのシミュレーション方法
JPH11153520A (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法及びその装置
JP3305706B1 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
JP3431817B2 (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法
JP4394866B2 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
JP4318971B2 (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法及びタイヤ設計方法
JP3314082B2 (ja) タイヤ有限要素モデルの作成方法
JP2004042831A (ja) タイヤの雪上走行シミュレーション方法
JP3305705B1 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
JP3332370B1 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
JP6658108B2 (ja) タイヤの振動性能評価方法
JP2019091302A (ja) タイヤのシミュレーション方法及びシミュレーション装置
JP2004042832A (ja) タイヤの雪上シミュレーション方法
JP3363443B2 (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法
JP5304093B2 (ja) タイヤの転がり抵抗のシミュレーション方法および装置
JP3363442B2 (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法
JP6988453B2 (ja) シミュレーション方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3305706

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090510

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090510

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100510

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110510

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110510

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120510

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130510

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140510

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees