JP3332370B1 - タイヤの走行シミュレーション方法 - Google Patents

タイヤの走行シミュレーション方法

Info

Publication number
JP3332370B1
JP3332370B1 JP2001283686A JP2001283686A JP3332370B1 JP 3332370 B1 JP3332370 B1 JP 3332370B1 JP 2001283686 A JP2001283686 A JP 2001283686A JP 2001283686 A JP2001283686 A JP 2001283686A JP 3332370 B1 JP3332370 B1 JP 3332370B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
model
tire
snow
deformation
road surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001283686A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003089306A (ja
Inventor
直明 岩崎
正貴 白石
明男 見寄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=19107139&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3332370(B1) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2001283686A priority Critical patent/JP3332370B1/ja
Priority to EP02020577A priority patent/EP1293917B1/en
Priority to DE60205187T priority patent/DE60205187T2/de
Priority to US10/245,513 priority patent/US7149670B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3332370B1 publication Critical patent/JP3332370B1/ja
Publication of JP2003089306A publication Critical patent/JP2003089306A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C99/00Subject matter not provided for in other groups of this subclass
    • B60C99/006Computer aided tyre design or simulation
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/20Design optimisation, verification or simulation
    • G06F30/23Design optimisation, verification or simulation using finite element methods [FEM] or finite difference methods [FDM]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 精度良く雪路等での走行シミュレーションを
行う。 【解決手段】 数値解析が可能な要素でタイヤをモデル
化したタイヤモデルを設定するステップS1と、数値解
析が可能かつ圧縮による体積変化を表現できしかもかつ
この体積変化が実質的に永続する要素で路面形成物をモ
デル化した路面形成物モデルを設定するステップS2
と、タイヤモデルが路面形成物モデルに接触しかつ転動
する条件を与え、タイヤモデル、路面形成物モデルの変
形計算を微小な時間増分毎に行うことによりタイヤの走
行シミュレーションを行うシミュレーションステップS
4ないしS8とを含むとともに、前記シミュレーション
ステップは、路面形成物モデルの要素がタイヤモデルに
より押し固められたときの応力及び偏差応力の不変量に
基づいて、該要素の変形が塑性域か弾性域かを降伏条件
により判定する処理を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば雪、土等の
ように圧縮されることによって固まる特性を具えた路面
形成物上で精度の良い走行シミュレーションを行いうる
タイヤの走行シミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
タイヤの開発は、試作品を作り、それを実際に実験し、
実験結果から改良品をさらに試作するという繰り返し作
業で行われていた。しかし、この方法では、試作品の製
造や実験に多くの費用と時間を要するため、開発効率の
向上には限界がある。かかる問題点を克服するために、
近年では有限要素法といった数値解析手法を用いたコン
ピューターシミュレーションにより、タイヤを試作しな
くてもある程度の性能を予測・解析する方法が提案され
ている。
【0003】しかしながら、従来の提案では、タイヤを
舗装路面或いは水膜が存在する路面上を走行させるシミ
ュレーションに止まる。水は、解析モデルでは一般に非
圧縮性の完全流体として取り扱われる。一方、圧縮によ
り押し固められて硬化しかつその体積変化を永続させる
例えば雪、土などで覆われた路面をタイヤが走行する場
合の具体的なシミュレーションには、上記従来の提案で
は対応することができない。従って、例えばタイヤの雪
上走行性能を種々改善するにあたっては、やはり現実の
車両テストを多く必要とする。とりわけ雪道は人工的に
作り出すのが困難であるため、限られた積雪期間でしか
テストできず、この種のタイヤの開発コストや開発期間
を大とする原因となっていた。
【0004】発明者らは、鋭意研究の結果、雪、土とい
った圧縮性の路面形成物がタイヤによって押し固められ
るときの変形状態を、弾性域、塑性域とに分けて検討す
ることによりシミュレーション上に的確に取り込み得る
ことを見出した。そして、これによって、例えばタイヤ
での雪道走行を精度良くシミュレーションでき、ひいて
はタイヤと路面形成物間との相互作用を究明しうること
を見出し本発明を完成させるに至った。以上のように、
本発明は、圧縮性を有する路面形成物上をタイヤで走行
したときの様子を精度良くシミュレーションしうるタイ
ヤのシミュレーション方法を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、数値解析が可能な要素でタイヤをモデル化
したタイヤモデルを設定するステップと、数値解析が可
能かつ圧縮による体積変化を表現できしかもかつこの体
積変化が実質的に永続する要素で路面形成物をモデル化
した路面形成物モデルを設定するステップと、タイヤモ
デルが路面形成物モデルに接触しかつ転動する条件を与
え、タイヤモデル、路面形成物モデルの変形計算を微小
な時間増分毎に行うことによりタイヤの走行シミュレー
ションを行うシミュレーションステップとを含む
【0006】また請求項1の発明では、前記シミュレー
ションステップは、路面形成物モデルの要素がタイヤモ
デルにより押し固められたときの応力の第1の不変量及
び偏差応力の2次不変量に基づいて設定される降伏条件
に基づいて、該要素の変形が塑性域か弾性域かを判断す
る処理と、前記要素の変形が塑性域と判断された場合、
該要素の応力を前記降伏条件に基づいて減少させる処理
とを含む。
【0007】また請求項2記載の発明は、前記路面形成
物が雪であり、路面形成物モデルが雪モデルであること
を特徴とする請求項1記載のタイヤの走行シミュレーシ
ョン方法である。
【0008】また請求項3記載の発明は、前記タイヤモ
デルの変形計算において、変形したタイヤモデルの各要
素の大きさ、密度又は硬さの少なくとも一つの値に基づ
いて前記時間増分を変化させる処理を含むことを特徴と
する請求項1又は2のいずれかに記載のタイヤの走行シ
ミュレーション方法である。
【0009】また請求項4記載の発明は、前記時間増分
は、0.5〜5μsec であることを特徴とする請求項3
に記載のタイヤの走行シミュレーション方法である。
【0010】また請求項5記載の発明は、前記雪モデル
の変形計算において、変形した雪モデルの各要素の大き
さ、密度又は硬さの少なくとも一つの値に基づいて前記
時間増分を変化させる処理を含むことを特徴とする請求
項2乃至4のいずれかに記載のタイヤの走行シミュレー
ション方法である。
【0011】また請求項6記載の発明は、前記時間増分
は、0.5〜5μsec であることを特徴とする請求項5
に記載のタイヤの走行シミュレーション方法である。
【0012】また請求項7記載の発明は、前記シミュレ
ーションステップは、タイヤモデルの形状、速度を雪モ
デルの変形計算時の境界条件として与えるとともに、雪
モデルの形状、速度、反力をタイヤモデルの変形計算時
の境界条件として与えることを特徴とする請求項2乃至
のいずれかに記載のタイヤの走行シミュレーション方
法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を、雪
上でタイヤを走行させる雪上走行シミュレーションを例
に挙げ図面に基づき説明する。図1には、本発明のシミ
ュレーション方法を実施するためのコンピュータ装置1
が示されている。このコンピュータ装置1は、本体1a
と、入力手段としてのキーボード1b、マウス1cと、
出力手段としてのディスプレイ装置1dとから構成され
ている。本体1aには、図示していないが、演算処理装
置(CPU)、ROM、作業用メモリー、磁気ディスク
などの大容量記憶装置、CD−ROMやフレキシブルデ
ィスクのドライブ1a1、1a2などの記憶装置を適宜
具えている。そして、前記大容量記憶装置には後述する
シミュレーション方法を実行するための処理手順(プロ
グラム)が記憶されている。
【0014】図2には、本発明のシミュレーション方法
の処理手順の一例が示されており、以下順に説明する。
先ず本実施形態では、数値解析が可能な要素でタイヤを
モデル化したタイヤモデルを設定する(ステップS
1)。数値解析が可能とは、例えば有限要素法、有限体
積法、差分法又は境界要素法といった数値解析法にて取
り扱い可能なことを意味し、本例では有限要素法を採用
する。
【0015】図3は、タイヤモデル2の一例を3次元上
に視覚化して表したものである。タイヤモデル2は、解
析しようとするタイヤを有限個の小さな要素2a、2
b、2c…に分割してモデル化されることにより、前記
コンピュータ装置1にて取り扱い可能な数値データとな
る。具体的には、各要素2a、2b、2c…の節点座標
値、形状、材料特性、例えば密度、ヤング率、減衰係数
などが定義される。特に限定はされないが、各要素2
a、2b、2c…には、例えば2次元平面としての四辺
形要素、3次元要素としては、複雑形状を表現するのに
適した4面体ソリッド要素が好ましい。但し、これ以外
にも5面体ソリッド要素、6面体ソリッド要素などを用
いることもでき、いずれもコンピュータで処理可能な要
素が用いられる。
【0016】タイヤを構成しているゴム部分については
主に3次元ソリッド要素が好適に用いられる。図3のも
のではトレッド表面の縦溝、横溝を含んだパターン形状
も忠実に再現しているが、パターン以外の検討を重点的
に行いたい場合にはトレッド表面からトレッド溝を簡略
化ないし省略化したスムーズモデルとすることもでき
る。なおトレッド接地部の圧力やせん断力の分布を表現
できるように、1要素の周方向長さを接地長さの25%
以下とすることが望ましく、またトレッドの断面方向の
円弧を滑らかに表現しうるよう、1要素のタイヤ軸方向
の長さは20mm以下とすることが望ましい。
【0017】また図4に示すように、トレッド面を忠実
にモデル化した詳細パターン部分Aと、トレッド面を簡
略化してモデル化した簡易パターン部分Bとを具えたタ
イヤモデル2とすることもできる。詳細パターン部分A
は接地長さよりも大きい範囲で定められるが、前記簡易
パターン部分Bよりも小領域とすることにより、タイヤ
モデルのトータルでの要素数を減じ計算時間を短縮化す
るのに役立つ。またシミュレーション結果は、好ましく
はこの詳細パターン部分Aが雪モデルと接地したときに
得られるように各種条件を設定するのが望ましい。
【0018】またタイヤを構成している複合材、例えば
ベルトプライやカーカスプライは図5に示すように、コ
ード配列体cを四辺形膜要素5a、5bに、またコード
配列体を被覆しているトッピングゴムtについてはソリ
ッド要素5c〜5eにそれぞれモデル化し、これらを厚
さ方向に順番に積層した複合シェル要素5としてモデル
化している。四辺形膜要素には、コードc1の直径に等
しい厚さと、コードc1の配列方向とこれと直交する方
向とにおいて剛性の異なる異方性とが定義される。また
ゴムを分割している各ソリッド要素については、例えば
超粘弾性材料として定義して取り扱うことができる。な
おこのようなタイヤモデル2は、タイヤの回転軸を含む
子午線断面において先に2次元形状を特定し、これを仮
想のタイヤ回転軸の回りに周方向に回転させ所定の周方
向長さで単位化して要素分割することにより、比較的簡
単にモデリングを行うこともできる。また3次元CAD
のデータを利用して精度良く分割することもできる。
【0019】次に本実施形態では、タイヤモデル2と同
様に数値解析が可能かつ圧縮による体積変化を表現でき
しかもこの体積変化が実質的に永続する要素として、本
例では雪をモデル化した雪モデル(路面形成物モデル)
を設定する処理を行う(ステップS2)。
【0020】図6には、雪モデルに定義された該雪モデ
ルの体積とこの雪モデルに作用する圧縮力(静水圧圧縮
応力)との関係を示す。図から明らかなように、雪モデ
ルは、実線で示す如く圧縮力が大きくなるとこれに比例
して体積が減少する。また圧縮力を取り除くと、鎖線で
示す如く弾性歪分が回復され塑性歪だけが永続する。鎖
線は、図では3本示されるが、いずれも平行であり、こ
れは体積弾性率が一定であることを示している。
【0021】また、本実施形態では雪を有限体積法にて
取り扱い可能な例えば6面体オイラー要素でモデル化し
ている。図7には雪モデル6の側面図を例示する。雪モ
デル6は、平面剛要素7の上の空間に固定された格子状
のメッシュ6aと、このメッシュ6aによって区切られ
る立方空間6bに満たされかつ図6の特性を定義された
雪に相当する仮想の充填物6cとで構成される。充填物
6cの厚さHは、解析しようとする雪路の雪厚さに相当
させる。また雪モデル6は、タイヤモデル2の転動に必
要な幅と長さとが与えられる。また雪モデル6は当初か
らタイヤモデル2と接触した状態で定義されても良い
し、また離間して定義された後に接触させることのいず
れでも良い。
【0022】図8(A)にハッチングを付して示すよう
に、例えば雪モデル6とタイヤモデル2のトレッドブロ
ック9とが接触した場合、雪モデル6の変形計算におい
てはトレッドブロック9が位置する部分の雪を表す充填
物6cが押しのけられ、図8(B)のように、トレッド
ブロック9の表面を境界としてその外側だけに充填物6
cが残る。そして、取り除かれた充填物6cは、各立方
空間内に圧縮されたものとして計算される。また雪の体
積変化は、後述の如く雪モデル6の変形計算を行う時間
増分(計算ステップ)の前後における各立方空間6bの
充填物6cの体積を比較することにより、各要素毎に計
算しうる。
【0023】また図9に示すように、雪モデル6の一の
立方空間6bには初期状態でその100%の体積V1
(=L1×L2×L3)の雪に相当する充填物6cが満
たされているが、タイヤモデル2のトレッドブロックの
表面9Aがこの立方空間に進入すると、変化後の充填物
6cの体積V2は{(L1−L4)×L2×L3}とな
る。そして、変化前後の充填物6cの体積比(V2/V
1)により、充填物6c(すなわち雪)の体積歪が得ら
れる。体積歪は、除荷後に変形が0となる弾性体積歪
と、除荷後においても歪が残存する塑性体積歪との和で
あるが、図6に鎖線で示したように前者は後者に比して
非常に小さい。従って、前記充填物は、構造物が取り除
かれた場合、図8(B)に示したように、塑性体積歪が
残る。
【0024】このように、雪をモデル化することによっ
て、雪の体積変化とそれに伴う圧縮力とがコンピュータ
上の計算ないしシミュレーションに的確に取り込みされ
る。また本例のように雪モデル6をオイラー要素とした
場合、構造物に適したラグランジェ要素を用いた場合に
比べ、材料の変形が大きくなったときのメッシュのくず
れや要素のネガティブボリューム化等の不具合を回避で
きる点でも好ましい。ただし、雪モデルは、オイラー
素に限定する趣旨ではない。
【0025】次に本実施形態では、境界条件等を設定す
る(ステップS3)。設定される条件としては、例えば
タイヤモデル2のリム組み条件、内圧充填条件、雪モデ
ル6とタイヤモデル2との間の摩擦係数(即ち、タイヤ
モデル2と雪モデル6との間には摩擦が考慮され
る。)、タイヤモデル2、雪モデル6の変形計算時の初
期の時間増分、雪モデルの体積弾性率などを含むことが
できる。
【0026】前記リム組み条件をタイヤモデル2に適用
するためには、例えば図10に示すように、タイヤモデ
ル2のリム接触域b、bを拘束してタイヤモデル2のビ
ード部の巾Wをリム巾に等しく強制変位させるととも
に、仮想のタイヤモデル2の回転軸CLと前記拘束域b
とのタイヤ半径方向距離rを常にリム径と等しく設定し
ておく。また前記内圧充填条件をタイヤモデル2に設定
するためには、タイヤモデル2のタイヤ内腔側の内側面
にタイヤ内圧に相当する等分布荷重ωを作用させること
により設定できる。
【0027】また本例では、シミュレーションの計算に
陽解法を採用する。陽解法は、収束計算を行うことなく
各モデルに荷重等が作用した瞬間を時刻0とし、設定さ
れた時間増分ごとに時間を区切って、各時刻でのモデル
の変位を求める。そして、この時間増分は、計算を安定
して行うためにクーラン(Courant)条件を満たすよう設
定される。具体的には、前記タイヤモデル2、雪モデル
6の変形計算時における初期の時間増分△tは、下記式
を満たす値に設定される。 △t<Lmin /C
【0028】ここで、Lmin は各モデルを構成する要素
の中で最も小さな要素の代表的な長さ、Cは構造物中を
伝播する応力波の伝達速度で√(E/ρ)で求めうる
(E:ヤング率、ρ:質量密度)。このようにクーラン
条件を満足するよう時間増分を定めることにより、図1
2に示すように、例えば要素e1に外力Fが作用したと
きに、この外力Fが要素e1に隣り合う要素e2に伝達
される前の要素e1の変形状態を計算することができ
る。
【0029】また本実施形態では、前記式に基づき、要
素の大きさ、密度から応力波伝達時間を計算するととも
に、本例では該応力波伝達時間の最小値に安全係数をか
けて初期の時間増分を設定している。このため、全ての
要素について最適な変形計算が可能となる。前記安全係
数としては、例えば0.8以上かつ1.0未満とするの
が望ましい。そして、この初期の時間増分は、具体的に
はタイヤモデル2、雪モデル6、夫々0.1〜5μsec
、より好ましくは0.3〜3μsec 、さらに好ましく
は0.5〜2μsec とするのが望ましい。
【0030】次に本実施形態では、タイヤモデルが雪モ
デル6(路面形成物モデル)に接触しかつ転動する条件
を与え、タイヤモデル2、雪モデル6(路面形成物モデ
ル)の変形計算を前記時間増分毎に行うことによりタイ
ヤの走行シミュレーションを行う(ステップS4、S
5)。前記条件としては、例えばタイヤモデル2に作用
する軸荷重条件、転動時のスリップ角、キャンバー角又
は/及び走行速度などを含むことができる。そして、本
例では雪モデル6に接触したタイヤモデル2に所定の速
度(並進速度、回転速度)を与え、雪モデル6の上を転
動させる。
【0031】図2において、ステップS4ないしS8か
ら明らかなように、本実施形態では、タイヤモデルの2
の変形計算と雪モデル6の変形計算とを個別に行うとと
もに、タイヤモデル2の変形計算で得られた該タイヤモ
デル2の形状、速度データを雪モデル6の変形計算時の
境界条件として与えるとともに(ステップS8)、雪モ
デル6の変形計算で得られた形状、速度、反力をタイヤ
モデル2の変形計算時の境界条件として与える(ステッ
プS7)ものを例示する。以下、詳細に説明する。
【0032】図11には、タイヤモデル2の変形計算の
具体的な処理手順の一例を示す。タイヤモデル2の変形
計算は、先ず時間増分△t後の変形計算を行う(ステッ
プS41)。変形計算には本例では有限要素法が用いら
れ、下記式で示される運動方程式が用いられる。またこ
のような計算は、前記コンピュータ装置1によって計算
される。
【数1】
【0033】次に、本実施形態では、変形後のタイヤモ
デル2の各要素についてその大きさ、密度により応力波
伝達時間を再度計算するとともに(ステップS42)、
本例では該応力波伝達時間の最小値から計算される時間
増分を次回の時間増分として設定する(ステップS4
3)。応力波伝達時間は、前記の如く、要素の大きさ、
密度の関数であるため、要素の変形の都度変化する。本
例では、要素の変形状況に合わせてその都度最適な時間
増分を計算するステップを含むため、より正確なタイヤ
モデル2の変形計算を行うことができ、精度の高いシミ
ュレーション結果を得るのに役立つ。
【0034】次に、予め指定(定義)された時間が経過
しているか否かを調べ(ステップS44)、経過してい
ない場合には、ステップS41に戻り、新たに計算され
た時間増分を加算し再度計算を行う。所定の時間が経過
している場合(ステップS4でY)、タイヤモデル2の
変形計算を終えステップS6に戻る。
【0035】図13には、雪モデル6の変形計算の具体
的な処理手順の一例を示す。ステップS51では、時間
増分後の雪モデル6の各要素について変形計算を行う。
変形計算には本例では下記式で示される方程式が用いら
れ、各要素の変形後の体積が求められる。具体的にはタ
イヤモデルの境界条件から、雪モデルへの圧力Pが計算
され、下記式から変形後の雪モデルの各要素の体積が求
まり、その変形状態を特定しうる。このような計算は、
前記コンピュータ装置1によって計算される。
【数2】
【0036】次に、本実施形態では、雪モデル6の時間
増分後の応力計算が行われる(ステップS52)。この
応力計算では、雪モデル6の各要素について応力の第1
の不変量I1 、偏差応力の2次不変量J2 がそれぞれ計
算される。これら応力の第1の不変量I1 、偏差応力の
2次不変量J2 は、いずれも雪モデル6の降伏条件を決
定するパラメータとなる。応力の第1の不変量I1 は、
主応力σ1 、σ2 及びσ3 の和で計算される。また偏差
応力は、各軸についての垂直応力σx 、σy 、σz それ
ぞれから静水圧成分(σm ={(σx +σy +σz )/
3})を差し引いたもので各偏差応力σx ’、σy ’、
σz ’は下記式で計算される。 σx'=σx −σm 、 σy'=σy −σm 、 σz'=σ
z −σm
【0037】また偏差応力の2次不変量J2 は、上記偏
差応力から下記式により計算することができる。 J2 =σx'・σy'+σy'・σz'+σz'・σx'−τxy2
τyz2 −τzx2 ただし、τxy、τyz、τzxはそれぞれ、せん断応力であ
る。
【0038】次に、本実施形態では雪モデル6の各要素
についての硬化係数qを計算する(ステップS53)。
硬化係数qも、雪モデルの要素の降伏条件を決定するパ
ラメータの一つである。この硬化係数qは、種々の実験
の結果によって得られた例えば下記の実験式(1)及び
(2)を用いて計算することができる。
【0039】
【数3】
【0040】上記2式から明らかなように、本実施形態
では、硬化係数qは、2種類用意され、雪モデル6の要
素の圧縮が進むほど硬化が進む(硬くなる)ように定め
られる。なお硬化係数は、このような実験式に限定され
るものではなく、種々変更しうるのは言うまでもない。
“f”は、例えば1より小で1に近い数、例えば0.9
0〜0.99程度が好適である。
【0041】次に、本実施形態では、雪モデル6の各要
素の変形が塑性域か弾性域かを降伏条件により判定する
(ステップS54)。降伏条件は、前記応力の第1の不
変量I1 、偏差応力の2次不変量J2 、及び硬化係数q
を用いて設定される。図17は、縦軸に雪モデルの要素
の偏差応力の2次不変量J2 の平方根、横軸に応力の第
1の不変量I1 をとったグラフである。
【0042】図17において、鎖線で示す2本の直線
は、ドラッカープラガーの損傷面( Drucker-Prager fa
ilure surface )として知られている。また雪モデルの
降伏条件(「降伏面」とも呼ばれる。)は横向きの滴状
の曲線f1 、f2 、f3 …として与えられる。雪モデル
の要素の状態が、この境界条件fの内側にあれば弾性域
であり、同外側にあれば塑性域となる(例えば降伏条件
1 における弾性域をハッチングにて示す。)。この降
伏条件は、下記式で与えられる。
【0043】
【数4】
【0044】ここで、I1 は前記応力の第1の不変量、
2 は偏差応力の2次不変量、Tは雪の結合力に関する
パラメータ、qは前記硬化係数、kは摩擦角と関係する
材料パラメータ、添え字cは圧縮時、添え字tは引張時
のものを示す。このように、雪モデルの降伏条件は、応
力の第1の不変量I1 、偏差応力の2次不変量J2 及び
硬化係数qの関数となり、これらのパラメータに応じて
図17のように形状が変化しうる。
【0045】雪モデル6の任意の要素の変形状態におい
ては、前記応力の第1の不変量I1、偏差応力の2次不
変量J2 、硬化係数qが特定され、かつこれらを用いて
前記数4から一の降伏条件fが設定される。そして、応
力の第1の不変量I1 、偏差応力の2次不変量J2 とで
プロットされる座標が、前記境界条件fのどちらの側に
位置しているかによって変形が弾性域か或いは塑性域か
を判定しうる。
【0046】次に、ステップS54において、雪モデル
の要素の変形が塑性域と判定された場合、応力を緩和す
る処理を行う(ステップS55)。物体の変形をシミュ
レーションする場合、弾性変形は応力と歪とが比例する
ため、比較的容易にシミュレーションを行うことができ
る。しかし、本例のように、殆どが塑性変形である雪モ
デルのシミュレーションにおいては、雪モデルが塑性変
形しているときの応力を安定した解として得ることは容
易ではない。そこで、本発明では、雪モデルの変形が塑
性域と判定し得た場合には、弾性限度内で各要素が実際
に負担しうる応力値へと引き戻す(応力の緩和)ことに
より、擬似的に安定したシミュレーションを可能として
いる。
【0047】このように、本発明のシミュレーション方
法にあっては、雪モデル6の要素がタイヤモデル2によ
って押し固められたときの変形が塑性域か弾性域かを調
べかつ、雪モデルの要素の変形が塑性域と判断された場
合には、該要素の応力を降伏条件に基づいて減少させる
ことができる。これにより、実際の雪の上をタイヤが走
行するときに、タイヤによって雪が押し固められる塑性
変形、またこの塑性変形がタイヤの走行に及ぼす影響と
いったタイヤ、雪の相互作用をコンピュータ上に適切に
取り込むことができ、より実車走行に近い精度の高いシ
ミュレーションを行うことができる。具体的には、例え
ばステップtでの降伏条件が図17のf 3 であるとき、
ステップ(t+1)で計算された降伏条件がf4 、応力
状態がZ1であるような場合、応力状態を降伏条件f4
上のZ2へと引き戻し応力を緩和させうる。この引き戻
す方法は、種々の方法が採用できるが、例えばラジアル
ランナウト法などが好適である。
【0048】また本実施形態では、タイヤモデル2の場
合と同様に、変形後の雪モデル6の各要素について応力
波伝達時間を再度計算するとともに、本例では該応力波
伝達時間の最小値を次回の時間増分として設定する(ス
テップS56)。
【0049】次に、予め指定(定義)された時間が経過
しているか否かを調べ(ステップS57)、経過してい
ない場合には、ステップS52に戻り、新たに計算され
た時間増分で再度計算を行う。所定の時間が経過してい
るときには(ステップS57でY)、雪モデル6の変形
計算を終え、ステップS6に戻る。
【0050】ステップS7、S8では、それぞれ別々に
独立させて計算されたタイヤモデル2と雪モデル6との
変形計算結果から、お互いに必要なデータを受け渡しさ
せ両モデルを連成させる。例えば次回のタイヤモデル2
の変形計算には、雪モデル6の形状、速度、圧力データ
が条件として与えられる。他方、雪モデル6の次回の変
形計算には、タイヤモデル2の形状、速度が条件として
与えられる。なおこの連成は、同時刻におけるタイヤモ
デル2、雪モデル6の状態で行われる。
【0051】従って、雪モデル6には、タイヤモデル2
の位置の変化に伴う新たな圧縮力の変化が再現でき、他
方、タイヤモデル2については、雪モデル6から受ける
反力によってその変形が再現される。そして、このよう
な計算を繰り返すことによって、雪の圧縮特性とタイヤ
モデル2と雪モデル6と相互作用とを考慮に入れつつ、
タイヤモデル2、雪モデル6の時々刻々と変化する変形
状態を達成させて計算できる。なおこれらの連成処理な
どはコンピュータにより行われ、その計算手順は例えば
一般に知られている有限要素法解析プログラムなどを用
いて自動計算しうる。なおステップS6では、計算終了
となる予め指定した時間が経過したかを判断し、ステッ
プS6でYと判断された場合、計算結果を出力し(ステ
ップS9)、処理を終える。なおタイヤモデル2と雪モ
デル6との連成(ステップS7ないし8)は、両モデル
が同時刻となるように設定される。なおステップS6で
の計算を終える時間は、実行するシミュレーションに応
じ安定した計算結果が得られるよう種々定めることがで
きる。
【0052】計算結果の出力には種々の情報を含むこと
ができる。例えば、タイヤモデル2に駆動力(又は制動
力)を与えた場合、そのときに雪モデル6へと伝えられ
る前後方向力を取り出すことにより、雪道におけるタイ
ヤの駆動性能(又は制動性能)を評価、改善するのに役
立つ。またタイヤモデル2にスリップ角を与えて雪モデ
ル上を走行させた場合、タイヤモデル2に生じる横力を
出力することにより、雪上でのタイヤのコーナリング性
能を評価、解析することができる。なお出力する情報
は、これらの値に限定されず、必要に応じて種々のもの
を出力することができる。
【0053】そして、これらの出力結果から、必要なタ
イヤの内部構造、プロファイルの変更、パターンの改
良、又はゴム材の改良などを行い、さらにはサイピング
の形状、深さ、厚さなどを変え、好適なシミュレーショ
ン結果が得られたタイヤを実際に試作することができ
る。これにより、例えば冬用のタイヤの開発期間を大幅
に短縮するとともに開発コストを低減できる。そして、
試作タイヤについても実車評価などを行い、良好な結果
が得られたタイヤを製造することができる。実車評価が
シミュレーション結果と一致しない場合には、シミュレ
ーションのソフトウエアにこの結果を反映させる修正を
行うことが望ましい。
【0054】図14には、本発明の走行シミュレーショ
ンを視覚化した一例を示す。雪モデルには、タイヤモデ
ル2が走行したときに生じる轍10が形成される。
【0055】また図15には、雪上走行シミュレーショ
ンにおけるタイヤモデルの前後力、半径方向力及び時間
との関係を示している。シミュレーションでは、走行後
開始後約0.04秒程度から安定した駆動力、反力が得
られていることが判る。
【0056】以上本発明について説明したが、また上記
実施形態ではタイヤモデル2を固定された雪モデル6の
上で走行させているが、これとは逆にタイヤモデル2の
回転軸を自由回転のみ許容して固定するとともに、タイ
ヤモデル2と接触している雪モデル6を移動させること
により、その摩擦力でタイヤモデルの転動状態を再現す
ることもできる。この場合、雪モデル6について一定の
長さを定めておき、その前縁から順次雪モデルが追加さ
れるとともに、後縁からは雪モデルが削除されていくよ
う設定することができる。
【0057】また上記実施形態では、雪モデルをオイラ
ー要素でモデル化したものを例示するが、これ以外にも
一般に構造物をモデル化するのに多用されるラグランジ
ュ要素でモデル化することもできる。ラグランジュ要素
は、従来では大きな変形が生じた場合、図16(A)か
ら図16(B)に示すように、要素がネガティブボリュ
ームとなるなど要素破壊が生じ計算できないものと考え
られていた。しかし、例えば図16(C)のように、大
きな変形が生じた場合には、要素の辺と節点との接触が
生じないように考慮することにより、また例えば膜状に
変形させ、隣り合う次の要素に力だけを伝達するように
定義付けすることによって、ラグランジュ要素であって
も雪の特性を再現することも可能となる。
【0058】またベタ雪やサラサラ雪、圧雪、新雪など
の雪質の違いは、例えば雪モデルの要素の体積弾性率、
摩擦係数などを違えることによって概ね表現することが
できる。また上記実施形態では、路面形成物として雪を
例に挙げて説明したが、路面形成物として圧縮性材料で
ある土なども採用できる。土をモデル化する場合、要素
の体積弾性率を雪とは違えて設定すれば、他は雪と実質
的に同様に定義することができる。
【0059】
【発明の効果】上述したように、本発明の走行シミュレ
ーション方法にあっては、タイヤを実際に試作しなくと
も、例えば雪上での走行性能を大凡知ることができる。
従ってタイヤの開発期間、コストを低減できる。また本
発明のシミュレーション方法にあっては、例えば雪モデ
ルの要素がタイヤモデルにより押し固められたときの変
形が塑性域か弾性域かを降伏条件により判定するととも
に、該要素の変形が塑性域と判断された場合には、該要
素の応力を降伏条件に基づいて減少させることができ
る。殆どが塑性変形である雪モデルのシミュレーション
においては、雪モデルが塑性変形しているときの応力を
安定した解として得ることは容易ではないが、本発明の
ように雪モデルの変形が塑性域と判断された場合には、
弾性限度内で各要素が実際に負担しうる応力値へと引き
戻す(応力の緩和)ことにより、擬似的に安定したシミ
ュレーションを可能としている。これにより、実際の雪
の上をタイヤが走行するときに、タイヤによって雪が押
し固められる塑性変形、またこの塑性変形がタイヤの走
行に及ぼす影響といったタイヤ、雪の相互作用をコンピ
ュータ上に適切に取り込むことができ、より実車走行に
近い精度の高いシミュレーションを行うことができる。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシミュレーション方法を実施するため
のコンピュータ装置の構成図である。
【図2】本発明のシミュレーション方法の処理手順の一
例を示すフローチャートである。
【図3】本発明のタイヤモデルの斜視図である。
【図4】本発明の他の形態を示すタイヤモデルの側面図
である。
【図5】コード補強材の要素モデル化を示す概念図であ
る。
【図6】雪モデルの圧縮力と体積の関係を示すグラフで
ある。
【図7】雪モデルの側面図である。
【図8】(A)、(B)は雪モデルの変形を例示する線
図である。
【図9】雪モデルの圧縮を説明する線図である。
【図10】タイヤモデルのリム組み条件を例示する断面
図である。
【図11】タイヤモデルの変形計算の具体例を示すフロ
ーチャートである。
【図12】(A)、(B)は要素の斜視図である。
【図13】雪モデルの変形計算の具体例を示すフローチ
ャートである。
【図14】走行シミュレーションを視覚化して示す線図
である。
【図15】走行シミュレーションの結果を示すグラフで
ある。
【図16】(A)〜(C)はラグランジュ要素を説明す
る線図である。
【図17】降伏条件を説明するグラフである。
【符号の説明】
2 タイヤモデル 6 雪モデル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−201875(JP,A) 特開 平11−51820(JP,A) 特開 平11−59145(JP,A) 特開 平9−193629(JP,A) 特開2000−141509(JP,A) 特開2002−82998(JP,A) 米国特許5610330(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 19/00 G06F 17/50 G01M 17/02 B62D 65/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数値解析が可能な要素でタイヤをモデル化
    したタイヤモデルを設定するステップと、 数値解析が可能かつ圧縮による体積変化を表現できしか
    もかつこの体積変化が実質的に永続する要素で路面形成
    物をモデル化した路面形成物モデルを設定するステップ
    と、 タイヤモデルが路面形成物モデルに接触しかつ転動する
    条件を与え、タイヤモデル、路面形成物モデルの変形計
    算を微小な時間増分毎に行うことによりタイヤの走行シ
    ミュレーションを行うシミュレーションステップとを含
    むとともに、 前記シミュレーションステップは、路面形成物モデルの
    要素がタイヤモデルにより押し固められたときの応力
    第1の不変量及び偏差応力の2次不変量を用いて設定さ
    れる降伏条件に基づいて、該要素の変形が塑性域か弾性
    域かを判断する処理と、 前記要素の変形が塑性域と判断された場合、該要素の応
    力を前記降伏条件に基づいて減少させる処理とを 含むこ
    とを特徴とするタイヤの走行シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】前記路面形成物が雪であり、路面形成物モ
    デルが雪モデルであることを特徴とする請求項1記載の
    タイヤの走行シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】前記タイヤモデルの変形計算において、変
    形したタイヤモデルの各要素の大きさ、密度又は硬さの
    少なくとも一つの値に基づいて前記時間増分を変化させ
    る処理を含むことを特徴とする請求項1又は2のいずれ
    かに記載のタイヤの走行シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】前記時間増分は、0.5〜5μsec である
    ことを特徴とする請求項3に記載のタイヤの走行シミュ
    レーション方法。
  5. 【請求項5】前記雪モデルの変形計算において、変形し
    た雪モデルの各要素の大きさ、密度又は硬さの少なくと
    も一つの値に基づいて前記時間増分を変化させる処理を
    含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載
    タイヤの走行シミュレーション方法。
  6. 【請求項6】前記時間増分は、0.5〜5μsec である
    ことを特徴とする請求項5に記載のタイヤの走行シミュ
    レーション方法。
  7. 【請求項7】前記シミュレーションステップは、タイヤ
    モデルの形状、速度を雪モデルの変形計算時の境界条件
    として与えるとともに、雪モデルの形状、速度、反力を
    タイヤモデルの変形計算時の境界条件として与えること
    を特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載のタイヤ
    の走行シミュレーション方法。
JP2001283686A 2001-09-18 2001-09-18 タイヤの走行シミュレーション方法 Expired - Fee Related JP3332370B1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001283686A JP3332370B1 (ja) 2001-09-18 2001-09-18 タイヤの走行シミュレーション方法
EP02020577A EP1293917B1 (en) 2001-09-18 2002-09-17 A method for tire rolling simulation
DE60205187T DE60205187T2 (de) 2001-09-18 2002-09-17 Verfahren zur Simulation eines rollenden Reifens
US10/245,513 US7149670B2 (en) 2001-09-18 2002-09-18 Method for tire rolling simulation

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001283686A JP3332370B1 (ja) 2001-09-18 2001-09-18 タイヤの走行シミュレーション方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3332370B1 true JP3332370B1 (ja) 2002-10-07
JP2003089306A JP2003089306A (ja) 2003-03-25

Family

ID=19107139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001283686A Expired - Fee Related JP3332370B1 (ja) 2001-09-18 2001-09-18 タイヤの走行シミュレーション方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3332370B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009300278A (ja) * 2008-06-13 2009-12-24 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤの走行シミュレーション方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5151040B2 (ja) * 2005-03-31 2013-02-27 横浜ゴム株式会社 タイヤの嵌合過程予測方法、タイヤの嵌合過程予測用コンピュータプログラム、タイヤの解析方法及びタイヤの解析用コンピュータプログラム
US9188518B2 (en) * 2013-08-19 2015-11-17 Bridgestone Americas Tire Operations, Llc Ground compaction images

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009300278A (ja) * 2008-06-13 2009-12-24 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤの走行シミュレーション方法
US7908915B2 (en) 2008-06-13 2011-03-22 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Method for tire rolling simulation on mud
JP4659070B2 (ja) * 2008-06-13 2011-03-30 住友ゴム工業株式会社 タイヤの走行シミュレーション方法
CN101603882B (zh) * 2008-06-13 2013-06-26 住友橡胶工业株式会社 用于在泥地上的轮胎滚动模拟的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003089306A (ja) 2003-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101513759B1 (ko) 타이어의 노이즈 성능의 시뮬레이션 방법 및 타이어의 제조방법
JP4777040B2 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
US7149670B2 (en) Method for tire rolling simulation
KR101581467B1 (ko) 타이어의 시뮬레이션 방법
JP4469172B2 (ja) タイヤのシミュレーション方法
KR20090129940A (ko) 타이어의 주행 시뮬레이션 방법
JP4285991B2 (ja) タイヤ経時変化予測方法、タイヤ特性予測方法、タイヤ設計方法、タイヤ製造方法およびプログラム
JP2003118328A (ja) タイヤの転がり抵抗予測方法
JP4528293B2 (ja) 空気入りタイヤのシミュレーション方法
JP5430198B2 (ja) タイヤ摩耗のシミュレーション方法、装置、及びプログラム
US20040107081A1 (en) Method of simulating tire and snow
EP1798648B1 (en) Method for pneumatic tire simulation
JP3431818B2 (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法
JPH11153520A (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法及びその装置
JP3431817B2 (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法
JP3332370B1 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
JP4394866B2 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
JP2004042831A (ja) タイヤの雪上走行シミュレーション方法
JP3305705B1 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
JP3314082B2 (ja) タイヤ有限要素モデルの作成方法
JP2006232138A (ja) タイヤ挙動シミュレーション方法
JP3305706B1 (ja) タイヤの走行シミュレーション方法
JP6658108B2 (ja) タイヤの振動性能評価方法
JP2004042832A (ja) タイヤの雪上シミュレーション方法
JP3363443B2 (ja) タイヤ性能のシミュレーション方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3332370

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080726

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080726

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100726

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110726

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110726

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120726

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120726

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130726

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees