JP4387437B2 - 光学式エンコーダおよび電子機器 - Google Patents

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Description

この発明は、受光素子を用いて移動体の位置、移動速度、移動方向等を検出する光学式エンコーダに関し、一例として特に、複写機、プリンターなどの印刷機器、FA(ファクトリオートメーション)機器等に用いると好適である光学式エンコーダに関する。
従来、光学式エンコーダとしては、特許文献1(実開平6−7013号公報)に、インデックストラックを中心に置き、インクリメンタルトラックを外周に配置したエンコーダ板を備えるものが開示されている。この光学式エンコーダでは、インデックストラックから得られるインデックスチャネル信号を安定化し、安定化したインデックスチャネル信号によって、エンコーダ板の基準位置を検出すると共にインクリメンタルトラックから得られるインクリメンタルチャネル信号によってエンコーダ板の移動を検出している。
また、特許文献2(特開昭58−37515号公報)では、2個の符号板のスリットを不均一な間隔で配置することにより、波高値の高いインデックスチャネル信号を得ることが開示されている。この特許文献2に開示の技術では、光オン部と光オフ部を備える一連のスケールがインクリメンタルパターンに加えてインデックスパターンも併せて含んでいる。この特許文献2の技術では、光学式エンコーダの発光領域,受光領域を縮小できる。
また、特許文献3(特開2007−64981号公報)では、移動体が一連のスケールにインクリメンタルパターンとインデックスパターンとを含んでいると共に、移動体の移動信号としてのインクリメンタルチャネル信号を出力するフォトダイオードアレイの少なくとも3つのフォトダイオードの出力を論理的に組み合わせることによりインデックスチャネル信号を生成する光学式エンコーダが開示されている。
ところで、上述の特許文献1に記載の光学式エンコーダでは、原点検出(基準位置検出)を行うためのインデックスチャネル信号を精度良く検出するために、インデックストラックを受光中心に配置している。このように、インクリメンタルトラックと分離してインデックストラックを配置し、インデックスチャネル信号を得る方法では、使用する光学領域が広がるだけでなく、広い光学領域に対応する分だけの平行光を作製する必要が有る上に受光領域を確保する必要があるので、コストアップを引き起こしてしまう。
一方、上述の特許文献2の光学式エンコーダでは、インクリメンタルチャネル信号とは異なる波高値のインデックスチャネル信号によって、インクリメンタルチャネル信号の位相に歪みやずれが生じ、移動の検出特性が悪化する。
また、上述の特許文献3の光学式エンコーダでは、インクリメンタルチャネル信号を出力するフォトダイオードアレイをそのままインデックスチャネル信号を得るのに使用した場合、インクリメンタルパターンとインデックスパターンとのパターンの違いに起因して、インデックスパターンへ光が入射したときに、インクリメンタルチャネル信号の位相のずれが大きくなり、移動の検出特性が悪化する。
なお、特許文献4(特開2003−294494号公報)では、原点検出用のフォトダイオードZPD1〜4を含む受光面積の異なる複数の受光素子を備えると共に、これらの受光素子からの検出信号の信号を処理する回路において補正用のコンデンサを有し、差動増幅器で差分信号を検出し、原点の位置検出を行う光学式エンコーダが示されている。しかし、特許文献4では、原点検出用のフォトダイオードZPD1〜4の受光面積と非原点検出用のフォトダイオードZBPD1〜4の受光面積とが異なるため、補正を行っても常に受光量のばらつきと相関が取れるわけではなく精度の良い原点の位置検出が行えるわけではない。
また、特許文献5(特開2005−61896号公報)の光学式エンコーダでは、移動体の変化量の信号をn個取り出すに際して、m個のスリットが移動方向に配列された移動体に対し、n個とm個との公倍数k個のフォトダイオードを列状に配列して、k個のフォトダイオードのうちの複数のフォトダイオードの出力信号を加算して、移動体の変化量を表すn個の移動情報信号を得るようにしている。
さらに、特許文献6(特開2006−84458号公報)では、独立した移動情報信号の個数と、受光部に対向する光透過領域の個数の累乗との積で表される個数だけ配置されたフォトダイオードを有する光学式エンコーダが開示されている。
上記特許文献5および6では、個々のフォトダイオードの受光面積を絞りフォトダイオードを細分化して精密な移動情報信号を得るようにしているが、移動体の基準位置を検出するインデックスチャネル信号が得られるものではない。
実開平6−7013号公報 特開昭58−37515号公報 特開2007−64981号公報 特開2003−294494号公報 特開2005−61896号公報 特開2006−84458号公報
そこで、この発明の課題は、移動情報と基準位置情報とを低コストで精度良く得ることができる光学式エンコーダを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の光学式エンコーダは、発光部と、上記発光部からの光が到達し得る領域に一方向に並べて配置されている複数の受光素子を有する受光部とを備え、上記受光素子に対応する所定の位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射する状態にする光オン部および上記受光素子に対応する所定の位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射しない状態にする光オフ部を有すると共に上記一方向に移動するときに上記光オン部と光オフ部が上記所定の位置を交互に通過する移動体の移動を検出する光電式エンコーダであり、
上記移動体は、所定の基準位置に配置されているインデックスパターン部を含み、
さらに、上記移動体の光オン部と光オフ部が上記受光素子に対応する所定の位置を通過することによって上記受光素子が出力する第1の受光信号と、上記移動体のインデックスパターン部が上記受光素子に対応する所定の位置を通過することによって上記受光素子が出力する第2の受光信号とが入力される出力部を有し、
上記出力部は、
上記第1,第2の受光信号のうちの少なくとも上記第1の受光信号に基づいて上記移動体の移動情報を表すインクリメンタルチャネル信号を出力すると共に、上記第1,第2の受光信号のうちの少なくとも上記第2の受光信号に基づいて上記移動体の上記基準位置を表すインデックスチャネル信号を出力し、かつ、上記インクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号とは位相がずれており、
上記インデックスチャネル信号のパルス幅は上記インクリメンタルチャネル信号のパルス幅のn(nは2以上の整数)分の1であり、
上記出力部は、
上記インクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号とが合成されていると共に上記インクリメンタルチャネル信号は基準電圧を上回る第1の電圧範囲と上記基準電圧を下回る第2の電圧範囲のうちの一方の電圧範囲に存在し上記インデックスチャネル信号は上記2つの電圧範囲のうちの他方の電圧範囲に存在している合成信号を出力することを特徴としている。
この発明の光学式エンコーダによれば、移動体の基準位置を表すインデックスチャネル信号は、移動体の移動情報を表すインクリメンタルチャネル信号とは位相がずれているので、インデックスチャネル信号とインクリメンタルチャネル信号との相互の干渉を抑制できる。よって、インクリメンタルチャネル信号の位相ずれや歪みを抑制でき、移動情報と基準位置情報とを低コストで精度良く得ることができる。
また、一実施形態の光学式エンコーダでは、上記出力部は、複数の受光素子が出力する位相が異なる受光信号を電気的に加算して上記インクリメンタルチャネル信号を出力する。
この実施形態の光学式エンコーダによれば、上記インクリメンタルチャネル信号は、複数の受光素子が出力する位相が異なる受光信号を電気的に加算したものであるので、インデックスチャネル信号による干渉に起因する位相ずれが平均化され、位相ずれが軽減される。また、受光素子の出力反転時に起こるひずみの影響も軽減される。
また、一実施形態の光学式エンコーダでは、上記出力部は、
上記複数の受光素子のうちの第1,第2の受光素子が出力する受光信号が入力されると共に両受光信号を論理演算した結果をインデックスチャネル信号として出力する論理演算部を有し、
上記第1の受光素子と第2の受光素子のうちのすくなくとも一方の受光素子に対応する所定の位置を上記インデックスパターン部が通過するときの上記第1,第2の受光素子の光入射状態と光非入射状態の組み合わせと、上記第1,第2の受光素子に対応する所定の位置を上記光オン部または光オフ部が通過するときの上記第1,第2の受光素子の光入射状態と光非入射状態の組み合わせとが異なっている。
この実施形態の光学式エンコーダによれば、第1,第2の受光素子が出力する受光信号を論理演算することによって、移動体の基準位置を表すインデックスチャネル信号が得られる。
また、一参考例の光学式エンコーダでは、上記受光部は、上記受光素子の受光信号による互いに独立した複数の移動情報信号(A+,A−,B+,B−)を出力すると共に所定数の光オン部に対応して配置され、かつ、上記互いに独立した移動情報信号の個数と上記対応する光オン部の個数の累乗との積で表される個数だけ上記受光素子を有する。
この参考例の光学式エンコーダによれば、上記互いに独立した移動情報信号の個数と上記対応する光オン部の個数の累乗との積で表される個数だけ上記受光素子を有するので、受光素子の細分化により、上記移動情報信号によるインクリメンタル信号間の位相ばらつきを軽減可能となる。
また、一参考例の光学式エンコーダでは、上記移動体のインデックスパターン部の移動方向の寸法は、上記光オン部の移動方向の寸法および上記光オフ部の移動方向の寸法よりも短い。
この参考例の光学式エンコーダによれば、インデックスパターン部からインクリメンタルパターン部をなす光オフ部,光オン部の対応領域への光の回り込みを低減できる。これにより、インデックスパターン部の読み取りミスを低減できると共に、インクリメンタルチャネル信号の位相ばらつきを低減できる。
また、一参考例の光学式エンコーダでは、上記移動体は、
上記インデックスパターン部の移動方向の両側に隣接すると共に上記受光素子に対応する所定の位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射しない状態にするインデックスパターン脇部を有し、
上記インデックスパターン部の移動方向の両側に隣接する2つのインデックスパターン脇部は、上記インデックスパターン部に関して対称であり、
上記インデックスパターン部は、上記受光素子に対応する所定の位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射する状態にする。
この参考例の光学式エンコーダによれば、上記インデックスパターン部からの光の回り込みが、このインデックスパターン部の両脇のインデックスパターン脇部に均等になるので、光の回り込みの低減が左右対称に偏り無くなされ、最も効率的に光の回り込みを低減できる。
また、一参考例の光学式エンコーダでは、所定位置にある1つの上記光オン部に対応する上記受光素子の個数を自然数倍した数の逆数と、上記光オン部の配列ピッチとの積を、上記インデックスパターン部の移動方向の寸法とした。
この参考例の光学式エンコーダによれば、1つの光オン部に対応する受光素子の個数を、例えば、3、4、5、6…とすると、上記インデックスパターン部は上記光オン部の配列ピッチPの1/3n、1/4n、1/5n、1/6n倍(nは自然数)の移動方向寸法(幅寸法)を有する。よって、受光素子の個数,幅寸法とインデックスパターン部の幅寸法との整合が取れるので、受光素子から得られる信号による論理演算でもってインデックスチャネル信号を比較的容易に生成可能になる。
また、一参考例の光学式エンコーダでは、上記受光部は、
上記移動体の1つの光オフ部に対応する分だけの個数の隣り合う受光素子からなる第1の受光素子群と、上記第1の受光素子群と同じ個数の隣り合う受光素子からなると共に上記移動体のインデックスパターン部,インデックスパターン脇部が上記第1の受光素子群に対応する位置にあるときに上記移動体の光オフ部に対応する位置にある第2の受光素子群とを有し、
さらに、上記移動体の光オフ部が上記第1の受光素子群に対応する位置にあるときに上記移動体の別の光オフ部または上記インデックスパターン部が上記第2の受光素子群に対応する位置にあり、
上記出力部は、
上記第1の受光素子群が出力する複数の受光信号を加算した第1の加算信号と、上記第2の受光素子群が出力する複数の受光信号を加算した第2の加算信号とが入力されると共に上記第1加算信号と第2加算信号とを比較,演算する差動増幅器を有する。
この参考例の光学式エンコーダによれば、上記移動体のインデックスパターン部,インデックスパターン脇部が上記第1の受光素子群に対応する位置にあるときに、上記移動体の光オフ部は上記第2の受光素子群に対応する位置にある。よって、差動増幅器は、インデックスパターン部,インデックスパターン脇部に対応する複数の受光素子が出力する複数の受光信号を加算した第1の加算信号と、光オフ部に対応する複数の受光素子が出力する複数の受光信号を加算した第2の加算信号とを比較,演算し、この比較,演算の結果としてインデックスチャネル信号を出力する。この差動増幅器により、同相ノイズを除去して誤動作が抑えられる。また、第1,第2の加算信号は複数の受光素子の受光信号を加算したものなので、受光領域が広くなり、信号のSNを向上できる。
なお、上記第1の受光素子群と第2の受光素子群の両方共が光オフ部もしくは光オン部に対応する位置にあるときは、第1の加算信号と第2の加算信号は同信号となり上記差動増幅器はインデックスチャネル信号を出力しない。
また、一参考例の光学式エンコーダでは、位相が異なる複数の移動情報信号が入力される第1の論理積回路と、
上記第1の論理積回路が出力する論理積信号と上記差動増幅器の出力信号とが入力される第2の論理積回路とを備える。
この参考例では、上記第2の論理積回路からは、上記移動情報信号によるインクリメンタルチャネル信号と同期が取れたインデックスチャネル信号が得られる。よって、インクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号の両相の位相関係を保持でき、エンコーダ出力を処理する後段回路の設計が容易になる。
また、一実施形態の光学式エンコーダでは、
上記インデックスパターン部は、
上記光オン部と光オフ部とが構成するインクリメンタルパターン部に対して上記移動体の移動方向と直交する方向に隣り合っている。
この実施形態の光学式エンコーダによれば、インデックスパターン部がインクリメンタルパターン部に対して移動方向と直交する方向に配置されている場合において、インクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号との位相がずれている。したがって、インデックスチャネル信号とインクリメンタルチャネル信号との相互の干渉を抑制できて、インクリメンタルチャネル信号の位相ずれや歪みを抑制できる。
すなわち、インデックスパターン部がインクリメンタルパターン部とは別の領域に配置されている場合においても、インクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号との位相が一致していると、駆動部のモータや信号処理回路のノイズの影響を受けて、誤動作を引き起こし易くなる。
なお、この実施形態では、上記出力部は、上記第2の受光信号と上記第1の受光信号との差動演算を行なって、上記インデックスチャネル信号を出力することが望ましい。このように差動演算を行うと、インデックスチャネル信号とインクリメンタルチャネル信号との整合を取る上で好ましい。
この実施形態によれば、インクリメンタルパターン部での光量変動や位相変動がインデックスチャネル信号の波形抜けを招くことを抑制でき、誤動作を抑制できる。
また、通常インデックスパターン部は移動体1周につき1個程度であるため、インデックスパターン部が上記受光素子に対応する所定の位置を通過する時以外は、インクリメンタルパターン部に対応する受光素子で一定量の光量を受光できる。これにより、インデックスパターン部に対応する受光素子の受光量と、インクリメンタルパターン部に対応する受光素子の受光量との間にオフセットができる。よって、双方の受光素子からの受光信号の差動を取ることにより、外乱光等による信号反転等の誤動作を抑制できる。
また、一実施形態の光学式エンコーダでは、隣接する1対の上記光オン部と光オフ部とによる1パターンの移動方向寸法と上記インデックスパターン部の移動方向寸法とが同じであり、
上記受光部は、
上記インデックスパターン部からの光が入射すると共に移動方向寸法が上記インデックスパターン部の移動方向寸法と同じである受光素子を有する。
この実施形態によれば、上記移動方向寸法が1ピッチである受光素子は、上記インデックスパターン部から上記インクリメンタルパターン部の2パターン分(2周期分)の光量を得ることができる。そして、上記出力部が、上記第1の受光信号と第2の受光信号との差動演算を行うことによって、1周期分のインデックスチャネル信号を得ることができる。また、このインデックスチャネル信号と上記インクリメンタルチャネル信号との論理演算を行うことによって、1パルスのインデックスチャネル信号を生成できる。
なお、上記受光部が、上記1ピッチの移動方向寸法を有すると共に上記インクリメンタルパターン部からの光を受光する受光素子を有する場合、この1ピッチの移動方向寸法を有する受光素子は、上記インクリメンタルパターン部から常に一定の光量を受光する。よって、上記インクリメンタルパターン部からの光を受光する1ピッチの受光素子による受光信号と上記インデックスパターン部からの光を受光する1ピッチの受光素子による受光信号との差動出力をインデックスチャネル信号とすることで、インデックスチャネル信号の周期変動を抑制できる。また、インデックスチャネル信号を得るための2つの受光素子の幅(移動方向寸法)を同じ1ピッチとしたことで、両受光素子に起因する寄生容量を均一化でき、電源ノイズ等による誤動作を抑制できる。
また、一参考例の光学式エンコーダでは、上記受光部は、
上記インデックスパターン部からの光が入射する第1のインデックス受光素子と、
上記第1のインデックス受光素子に対して上記移動方向に隣接していて上記第1のインデックス受光素子の上記移動方向の寸法と同一の移動方向寸法を有する第2のインデックス受光素子とを有し、
上記出力部は、
上記第1のインデックス受光素子が出力する第1受光信号が、基準となるインクリメンタルチャネル信号よりも大きく、かつ、上記第2のインデックス受光素子が出力する第2受光信号が上記基準となるインクリメンタルチャネル信号よりも小さいときだけに、上記インデックスチャネル信号を出力する。
この参考例によれば、上記出力部は、上記第1のインデックス受光素子が出力する第1受光信号が、基準となるインクリメンタルチャネル信号よりも大きく、かつ、上記第2のインデックス受光素子が出力する第2受光信号が上記基準となるインクリメンタルチャネル信号よりも小さいときだけに、上記インデックスチャネル信号を出力する。これにより、上記インデックスパターン部からの光量変動等によるインデックスパターン部の誤検知を防ぐことができる。
また、本発明の光学式エンコーダでは、上記出力部は、
上記インクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号とが合成されていると共に上記インクリメンタルチャネル信号は基準電圧を上回る第1の電圧範囲と上記基準電圧を下回る第2の電圧範囲のうちの一方の電圧範囲に存在し上記インデックスチャネル信号は上記2つの電圧範囲のうちの他方の電圧範囲に存在している合成信号を出力する。
この発明によれば、上記インクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号とが合成された合成信号を出力することで、出力信号数を減じることができ、実装面積を抑えることができる。
また、一実施形態の電子機器では、上記実施形態の光学式エンコーダを備え、さらに、上記出力部からの上記合成信号を上記基準電圧から上記一方の電圧範囲にシフトした第1の電圧によって差動演算してインクリメンタルチャネル信号を出力する第1の差動演算部と、
上記出力部からの上記合成信号を上記基準電圧から上記他方の電圧範囲にシフトした第2の電圧によって差動演算してインデックスチャネル信号を出力する第2の差動演算部とを有する。
この実施形態の電子機器によれば、上記第1,第2の差動演算部を有することで、上記光学式エンコーダの出力部からの上記合成信号をインクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号とに分離して利用でき、モータ制御のような後段処理が容易になる。また、上記第1,第2の差動演算部は、上記基準電圧からシフトした第1,第2の電圧によって差動演算するので、オフセットの影響を回避可能になる。
また、一実施形態の電子機器では、上記光学式エンコーダを備えたことで、移動情報(インクリメンタルチャネル信号)と基準位置情報(インデックスチャネル信号)とを低コストで精度良く得ることができる。
この発明の光学式エンコーダによれば、移動体の基準位置を表すインデックスチャネル信号は、移動体の移動情報を表すインクリメンタルチャネル信号とは位相がずれているので、インデックスチャネル信号とインクリメンタルチャネル信号との相互の干渉を抑制できる。よって、インクリメンタルチャネル信号の位相ずれや歪みを抑制でき、移動情報と基準位置情報とを低コストで精度良く得ることができる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の参考例)
図1に、この発明の光学式エンコーダの第1参考例を示す。この第1参考例は、移動体1と受光部2と発光部3を備える。発光部3は、LED(発光ダイオード)等の発光素子で構成されている。受光部2は、5個の受光素子11〜15を有する。また、移動体1は、矢印X1またはX2で示される方向に移動可能になっていて、移動方向に交互に光オン部6と光オフ部7とが配列されている。また、移動体1は、光オフ部7と光オフ部8とで移動方向の両側から挟まれたインデックスパターン部10を有する。光オフ部8は、光オフ部7よりも移動方向寸法(幅寸法)が短い。上記光オン部6およびインデックスパターン部10は、発光部3からの光を受光部2側に通過させる。一方、光オフ部8は、発光部3からの光を受光部2側に通過させない。なお、受光素子11〜15はフォトダイオードからなる。
この参考例では、移動体1の光オン部6の配列ピッチをPとすると、各受光素子11〜15の幅寸法を(1/6)Pとした。また、4つの受光素子11〜14は(1/12)Pの間隔を隔てて移動方向に配置し、受光素子14と15とは(1/4)Pの間隔を隔てて配置している。なお、光オン部6および光オフ部7の幅寸法を(1/2)Pとした。
上記受光素子11と13が出力する受光信号A+とA−は電流電圧変換部(図示せず)を経由して差動増幅器16に入力され、受光素子12と14が出力する受光信号B−とB+は電流電圧変換部(図示せず)を経由して差動増幅器17に入力される。一方、受光素子15が出力する受光信号Iは電流電圧変換部(図示せず)を経由して増幅器18に入力される。差動増幅器16,17と増幅器18および電流電圧変換部が出力部を構成している。
差動増幅器16は、受光信号A+とA−との差を増幅してインクリメンタルチャネル信号Aを出力し、差動増幅器17は、受光信号B+とB−との差を増幅してインクリメンタルチャネル信号Bを出力する。一方、増幅器18は受光信号Iを増幅してインデックスチャネル信号IDを出力する。
光オン部6が受光素子11に対応する位置を通過するときに受光素子11が出力する受光信号A+の波形W1と、光オン部6が受光素子15に対応する位置を通過するときに受光素子15が出力する受光信号Iの波形W2とを図1に模式的に示している。この波形W1と波形W2とは、位相が60°ずれている。また、インデックスパターン部10が受光素子11に対応する位置を通過するときに受光素子11が出力する受光信号A+の波形W3と、インデックスパターン部10が受光素子15に対応する位置を通過するときに受光素子15が出力する受光信号Iの波形W4を、図1に模式的に示している。この波形W3と波形W4とは、位相が60°ずれている。
したがって、この参考例によれば、移動体1の移動情報を表すインクリメンタルチャネル信号Aと移動体1の基準位置情報を表すインデックスチャネル信号IDとは位相がずれる。また、波形図は示さないが、インクリメンタルチャネル信号Bとインデックスチャネル信号IDも位相がずれる。
よって、この参考例によれば、出力部の信号処理回路を同一のチップで構成した場合でも、インデックスチャネル信号IDとインクリメンタルチャネル信号A,Bとの相互の干渉を抑制できる。したがって、インクリメンタルチャネル信号の位相ずれや歪みを抑制でき、例えばチャタリング現象やロジックの反転といった誤動作を回避して、移動情報と基準位置情報とを低コストで精度良く得ることができる。
(比較例1)
次に、図9を参照して、上記第1参考例の比較例1を説明する。この比較例1では、上記第1参考例の受光部2に替えて、受光部102を備えた点だけが、上記第1参考例と異なる。この比較例1の受光部102は、各受光素子111〜115の幅寸法を(1/4)Pとした。また、各受光素子間の間隔は零にしている。このため、この比較例1では、光オン部6が受光素子111に対応する位置を通過するときに受光素子111が出力する受光信号A+の波形W101と、光オン部6が受光素子115に対応する位置を通過するときに受光素子115が出力する受光信号Iの波形W102とは位相が一致している。また、インデックスパターン部10が受光素子111に対応する位置を通過するときに受光素子111が出力する受光信号A+の波形W103と、インデックスパターン部10が受光素子115に対応する位置を通過するときに受光素子115が出力する受光信号Iの波形W104とは、位相が一致している。
したがって、この比較例1では、インデックスチャネル信号IDとインクリメンタルチャネル信号A,Bとの相互の干渉が生じ易くなる。したがって、インクリメンタルチャネル信号の位相ずれや歪みが発生し易くなり、例えばチャタリング現象やロジックの反転といった誤動作が発生し易くなる。
(第2の参考例)
次に、図2に、この発明の光学式エンコーダの第2参考例を示す。この第2参考例は、移動体21と受光部22と発光部23を備える。移動体21は、矢印X1またはX2で示される方向に移動可能になっていて、移動方向に交互に光オン部26と光オフ部27とが配列されている。また、移動体21は、光オフ部27と光オフ部28とで移動方向の両側から挟まれたインデックスパターン部30を有する。光オフ部28は、光オフ部27よりも移動方向寸法(幅寸法)が短い。上記光オン部26およびインデックスパターン部30は、発光素子23からの光を受光部22側に通過させる。一方、光オフ部28は、発光素子23からの光を受光部22側に通過させない。
受光部22は、第1,第2,第3の受光素子群31,32,33を有する。第1の受光素子群31は、4個の受光素子31−1,31−2,31−3,31−4で構成されている。移動体21の光オン部26の配列ピッチをPとすると、各受光素子31−1〜31−4は、それぞれ、(1/6)Pの幅寸法を有する。また、受光素子31−1〜31−4は、(1/12)Pの間隔を隔てて移動方向に配置されている。つまり、受光素子31−1〜31−4は、(1/12)Pの配列ピッチで配列されている。また、第2の受光素子群32は、4個の受光素子32−1,32−2,32−3,32−4で構成されている。各受光素子32−1〜32−4は、それぞれ、(1/6)Pの幅寸法を有する。また、受光素子32−1〜32−4は、(1/12)Pの間隔を隔てて移動方向に配置されている。
第1の受光素子群31の受光素子31−4と第2の受光素子群32の受光素子32−1とは(1/4)Pの間隔を隔てている。
また、第3の受光素子群33は、4個の受光素子33−1,33−2,33−3,33−4で構成されている。各受光素子33−1〜33−4は、それぞれ、(1/6)Pの幅寸法を有する。また、受光素子33−1〜33−4は、(1/12)Pの間隔を隔てて移動方向に配置されている。第2の受光素子群32の受光素子32−4と第3の受光素子群33の受光素子33−1とは(1/4)Pの間隔を隔てている。
この第2参考例は、第1の差動増幅器34と第2の差動増幅器35と論理積回路36とで構成される出力部を有する。受光素子31−1,32−1,33−1が出力する位相が異なる3つの受光信号A+は、電流分配器81,85,89を経由し、電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第1の差動増幅器34の正相入力端子に入力される。また、受光素子31−3,32−3,33−3が出力する位相が異なる3つの受光信号A−は、電流分配器83,87,91を経由し、電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第1の差動増幅器34の逆相入力端子に入力される。
また、受光素子31−4,32−4,33−4が出力する位相が異なる3つの受光信号B+は、電流分配器84,88,92を経由し、電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第2の差動増幅器35の正相入力端子に入力される。また、受光素子31−2,32−2,33−2が出力する位相が異なる3つの受光信号B−は、電流分配器82,86,90を経由し、電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第2の差動増幅器35の逆相入力端子に入力される。なお、上記電流分配器81〜92は例えばカレントミラー回路で構成される。
また、受光素子31−1が出力する受光信号A+と受光素子31−3が出力する受光信号A−は、電流分配器81,83を経由し、AD変換部(図示せず)を経由して、論理積回路36に入力される。この論理積回路36は、上記受光信号A+とA−をAD変換した信号の論理積演算した結果をインデックスチャネル信号IDとして出力する。
このように、インデックスパターン部30が受光部22を通過する時とインクリメンタルパターンである光オン部26,光オフ部27が受光部22を通過する時とで、光オン状態と光オフ状態との相関関係が変わるような複数の受光素子の出力同士で論理演算した論理値によりインデックスチャネル信号IDを生成するようにしている。
また、上記第1の差動増幅器34は、位相が異なる3つの受光信号A+を電気的に加算した信号と位相が異なる3つの受光信号A−を電気的に加算した信号との差を増幅してインクリメンタルチャネル信号Aを出力する。また、第2の差動増幅器35は、位相が異なる3つの受光信号B+を電気的に加算した信号と位相が異なる3つの受光信号B−を電気的に加算した信号との差を増幅してインクリメンタルチャネル信号Bを出力する。
図3に、光オン部26が受光素子31−1,32−1,33−1に対応する位置を通過するときに受光素子31−1,32−1,33−1が出力する位相が異なる3つの受光信号A+の波形W11,W12,W13を模式的に示す。また、図3に示す信号波形W14は、位相が異なる3つの波形W11,W12,W13の受光信号A+を電気的に加算した信号の波形である。この信号波形W14は、光オン部26と光オフ部27が受光部22を通過すると共にインデックスパターン部30が受光部22を通過しない場合におけるインクリメンタルチャネル信号Aの信号波形に対応している。
また、図4に、インデックスパターン部30が受光素子31−1に対応する位置を通過するときに受光素子31−1が出力する受光信号A+の波形W21と、光オン部26が受光素子32−1,33−1に対応する位置を通過する時に受光素子32−1,33−1が出力する受光信号A+の波形W22,W23を模式的に示す。また、図4に示す信号波形W24は、位相が異なる3つの波形W21,W22,W23の受光信号A+を電気的に加算した信号の波形である。この信号波形W24は、光オン部26と光オフ部27およびインデックスパターン部30が受光部22を通過する場合におけるインクリメンタルチャネル信号Aの信号波形に対応している。
また、図5に、上記インデックスパターン部30と光オン部26と光オフ部27が受光部22を通過する場合における加算された受光信号A+の信号波形W24と、上記光オン部26と光オフ部27が受光部22を通過するがインデックスパターン部30が受光部22を通過しない場合における加算された受光信号A+の信号波形W14を示す。
(比較例2)
次に、図10を参照して、上記第2参考例の比較例2を説明する。この比較例2では、上記第2参考例の受光部22に替えて受光部202を備えた点だけが、上記第2参考例と異なる。この比較例2の受光部202は、第1,第2,第3の3つの受光素子群231,232,233を有する。第1の受光素子群231は幅寸法が(1/4)Pである4つの受光素子231−1〜231−4からなり、第2の受光素子群232は幅寸法が(1/4)Pである4つの受光素子232−1〜232−4からなり、第3の受光素子群233は幅寸法が(1/4)Pである4つの受光素子233−1〜233−4からなる。また、各受光素子は移動方向に一列に配列されていると共に各受光素子間の間隔は零にしている。
この比較例2では、受光素子231−1,232−1,233−1が出力する位相が異なる3つの受光信号A+は電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第1の差動増幅器34の正相入力端子に入力される。また、受光素子231−3,232−3,233−3が出力する位相が異なる3つの受光信号A−は電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第1の差動増幅器34の逆相入力端子に入力される。
また、受光素子231−4,232−4,233−4が出力する位相が異なる3つの受光信号B−は電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第2の差動増幅器35の逆相入力端子に入力される。また、受光素子231−2,232−2,233−2が出力する位相が異なる3つの受光信号B+は電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第2の差動増幅器35の正相入力端子に入力される。
また、受光素子231−1が出力する受光信号A+と受光素子231−3が出力する受光信号A−は、AD変換部(図示せず)を経由して、論理積回路36に入力される。この論理積回路36は、上記受光信号A+とA−をAD変換した信号の論理積演算した結果をインデックスチャネル信号IDとして出力する。
図11に、この比較例2において、光オン部26が受光素子231−1,232−1,233−1に対応する位置を通過するときに受光素子231−1,232−1,233−1が出力する位相が同じである3つの受光信号A+の波形W211,W212,W213を模式的に示す。また、図11に示す信号波形W214は、位相が同じの3つの波形W211,W212,W213の受光信号A+を電気的に加算した信号の波形である。
また、図12に、インデックスパターン部30が受光素子231−1に対応する位置を通過するときに受光素子231−1が出力する受光信号A+の波形W221と、光オン部26が受光素子232−1,233−1に対応する位置を通過する時に受光素子232−1,233−1が出力する受光信号A+の波形W222,W223を模式的に示す。また、図12に示す信号波形W224は、3つの波形W221,W222,W223の受光信号A+を電気的に加算した信号の波形である。
また、図5に、上記インデックスパターン部30と光オン部26と光オフ部27が受光部202を通過する場合における加算された受光信号A+の信号波形W224と、上記光オン部26と光オフ部27が受光部202を通過するがインデックスパターン部30が受光部202を通過しない場合における加算された受光信号A+の信号波形W214を示す。
この比較例2では、位相が同じ受光信号A+を加算してインクリメンタルチャネル信号Aを生成するための信号としている。よって、図5に示されるように、インデックスパターン部30通過時に加算された信号の信号波形W224は、インデックスパターン部30の幅の分だけ、インデックスパターン部30非通過時に加算された信号の信号波形W214から波形の裾野が広がっている。
これに対して、第2参考例では、位相の異なる受光信号A+を加算してインクリメンタルチャネル信号Aを生成するための信号としているので、図5に示されるように、インデックスパターン部30通過時に加算された信号の信号波形W24は、インデックスパターン部30非通過時に加算された信号の信号波形W14から波形の裾野が広がっていなく、信号波形W14からの波形の歪みが抑えられている。
したがって、この第2参考例によれば、インデックスパターン部が存在していても、位相ずれや歪みの少ないインクリメンタルチャネル信号が得られる。
(第3の参考例)
次に、図6A〜図6Cを参照して、この発明の光学式エンコーダの第3参考例を説明する。
この第3参考例は、移動体41と受光部42と発光部(図示せず)を備える。この発光部はLED等で構成される。移動体41は、矢印X1またはX2で示される方向に移動可能になっていて、移動方向に交互に光オン部46と光オフ部47とが配列されている。また、移動体41は、インデックスパターン部50を有し、このインデックスパターン部50はインデックスパターン脇部44と49とで移動方向の両側から挟まれている。このインデックスパターン脇部44,49は、上記発光部からの光を受光部42側に通過させない一方、インデックスパターン部50は発光部からの光を受光部42側に通過させる。また、上記光オン部46は発光部からの光を受光部42側に通過させる一方、光オフ部47は発光部からの光を受光部42側に通過させない。
また、インデックスパターン部50,インデックスパターン脇部44,49は、それぞれ、光オフ部47の移動方向寸法(幅寸法)の3分の1の幅寸法つまり(1/6)Pを有する。
受光部42は、第1〜第3の3つの受光素子群51〜53を有する。第1の受光素子群51は、12個の受光素子51−1〜51−12からなる。移動体41の光オン部46の配列ピッチをPとすると、各受光素子51−1〜51−12は、それぞれ、(1/18)Pの幅寸法を有する。また、受光素子51−1〜51−12は、(1/36)Pの間隔を隔てて移動方向に配列されている。なお、光オン部46および光オフ部47の幅寸法は、(1/2)Pである。
また、第2の受光素子群52は、12個の(1/18)Pの幅寸法を有する受光素子52−1〜52−12からなる。この受光素子52−1〜52−12は、(1/36)Pの間隔を隔てて移動方向に配列されている。また、第3の受光素子群53は、12個の(1/18)Pの幅寸法を有する受光素子53−1〜53−12からなる。この受光素子53−1〜53−12は、(1/36)Pの間隔を隔てて移動方向に配列されている。
第1の受光素子群51の受光素子51−12と第2の受光素子群52の受光素子52−1とは、(1/12)Pの間隔を隔てている。また、第2の受光素子群52の受光素子52−12と第3の受光素子群53の受光素子53−1とは、(1/12)Pの間隔を隔てている。
この第3参考例は、図6Bに示す第1の差動増幅器54と第2の差動増幅器55と、図6Cに示すインバータ56,57と論理積回路58とで構成される出力部を有する。
受光素子51−1,51−3,51−5,受光素子52−1,52−3,52−5,受光素子53−1,53−3,53−5が出力する位相が異なる9つの受光信号A+が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図6Bに示す第1の差動増幅器54の正相入力端子に入力される。また、受光素子51−7,51−9,51−11,受光素子52−7,52−9,52−11,受光素子53−7,53−9,53−11が出力する位相が異なる9つの受光信号A−は電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第1の差動増幅器54の逆相入力端子に入力される。そして、この第1の差動増幅器54の出力信号がインクリメンタルチャネル信号Aとなる。
また、図6Bに示す第2の差動増幅器55の正相入力端子には、受光素子51−2,51−10,51−12,受光素子52−2,52−10,52−12,受光素子53−2,53−10,53−12が出力する位相が異なる9つの受光信号B+が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第2の差動増幅器55の正相入力端子に入力される。また、受光素子51−4,51−6,51−8,受光素子52−4,52−6,52−8,受光素子53−4,53−6,53−8が出力する位相が異なる9つの受光信号B−は電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して第2の差動増幅器55の逆相入力端子に入力される。そして、この第2の差動増幅器55の出力信号がインクリメンタルチャネル信号Bとなる。
このように、幅寸法が細分化された受光素子51−1〜53−12が出力する複数の位相が異なる受光信号から各インクリメンタルチャネル信号A,Bを生成するので、移動体41の光オン部46と光オフ部47との間にインデックスパターン部50を含んでいることに起因するインクリメンタルチャネル信号の位相ずれを抑えることができる。
また、受光素子51−7が出力する受光信号A−は、AD変換部(図示せず)と図6Cに示すインバータ56を経由して論理積回路58に入力される。また、受光素子51−11が出力する受光信号A−は、AD変換部(図示せず)と図6Cに示すインバータ57を経由して論理積回路58に入力される。また、受光素子51−9が出力する受光信号A−は、AD変換部(図示せず)を経由して論理積回路58に入力される。
この論理積回路58は、位相が60°ずれた3つの受光信号A−のうちのインバータを経由せずに論理積回路58に入力される受光信号A−が真値であると共に、インバータ56,57に入力される受光信号A−が偽値である場合には、論理積回路58に入力される3つの信号は3つとも真値となる。よって、このとき、論理積回路58の出力は真値となり、論理積回路58は、3つの受光素子51−7,51−9,51−11に対応する箇所をインデックスパターン部50が通過したことを表すインデックスチャネル信号IDを出力する。一方、3つの受光素子51−7,51−9,51−11が3つとも光オン部46もしくは光オフ部47に対応する位置にあるときは、論理積回路58の出力は偽値となり、インデックスチャネル信号IDを出力しない。
上述の如く、この第3参考例では、受光部42は、図6Aに示すように、幅寸法が(1/18)Pに細分化された36個の受光素子51−1〜53−12で構成されているので、インデックスパターン部50の幅(1/6)Pが小さくても、受光部42の細分化された受光素子によって、インデックスチャネル信号IDが得られる。また、この第3参考例では、インデックスパターン部50の幅寸法が、光オン部46の幅寸法よりも小さく、光オン部46の幅寸法の3分の1であるので、インデックスパターン部50からの光の回り込みが少なく光の回り込みに起因する論理演算回路の論理値演算の誤動作を回避して、インデックスチャネル信号IDを正しく生成できる。なお、インデックスパターン部50の幅寸法を、(1/6)P未満の値としてもよく、逆に、(1/6)Pを超える値としてもよい。
また、この第3参考例では、インデックスパターン部50は、(1/6)P幅の同一幅のインデックスパターン脇部44と49との間に位置しているので、インデックスパターン部50からインデックスパターン脇部44,49に対向する受光素子への光の回り込みが、インデックスパターン脇部44と49とに均等化される。よって、光の回り込みを効率よく抑制可能となる。
また、この第3参考例では、1つの上記光オン部46に対応する上記受光素子の個数である6個を、自然数倍である1倍した数6の逆数(1/6)と、上記光オン部46の配列ピッチPとの積(1/6)Pを、上記インデックスパターン部50の移動方向の寸法とした。よって、インデックスパターン部50の幅寸法(1/6)Pに対して、1個の受光素子の幅寸法は(1/18)Pであり、インデックスパターン部50に対向する受光素子と、インデックスパターン脇部44,49に対向する受光素子とから得られる信号による論理演算でもってインデックスチャネル信号を比較的容易に生成可能になる。
なお、この第3参考例では、受光部42は、4つの移動情報信号A+,A−,B+,B−を出力すると共に3つの光オン部46に対応して配置され、かつ、移動情報信号A+,A−,B+,B−の個数4と光オン部46の個数3の2乗との積である36個だけ受光素子を備えたが、移動情報信号A+,A−,B+,B−の個数4と光オン部46の個数3のn乗(nは自然数)との積である(4×3n)個だけ受光素子を備えてもよい。また、この第3実施形態では、1つの光オン部46に対応する受光素子の個数を6個にしたが、この個数は6個以外の複数個であってもよい。また、上記1つの上記光オン部46に対応する上記受光素子の個数である6個を、自然数n倍(n=2,3,4…)した数6nの逆数(1/6n)と、上記光オン部46の配列ピッチPとの積(1/6n)Pを、上記インデックスパターン部50の移動方向の寸法としてもよい。
(第4の参考例)
次に、図7を参照して、この発明の光学式エンコーダの第4参考例を説明する。この第4参考例は、前述の第3参考例の図6Cに示されるインバータ56,57と論理積回路58とで構成される出力部に替えて、図7に示される差動増幅器61で構成される出力部を備えた点が、前述の第3実施形態と異なる。よって、この第4参考例では、前述の第3参考例と同様の部分には、前述の第3参考例と同じ符号を付すと共に、前述の第3参考例と異なる点を主として説明する。
この第4参考例では、図6Aに示す受光部42が有する第1の受光素子群51のうちの6つの受光素子51−7〜51−12が出力する6つの受光信号A−,B−,A−,B+,A−,B+を電気的に加算した第1の加算信号S1が、電流電圧変換部(図示せず)を経由して、図7に示す差動増幅器61の正相入力端子に入力される。一方、受光部42が有する第3の受光素子群53のうちの6つの受光素子53−6〜53−11が出力する6つの受光信号B−,A−,B−,A−,B+,A−を電気的に加算した第2の加算信号S2が、電流電圧変換部(図示せず)を経由して、図7に示す差動増幅器61の逆相入力端子に入力される。
これにより、この第4参考例では、移動体41のインデックスパターン部50,インデックスパターン脇部44,49が第1の受光素子群51のうちの6つの受光素子51−7〜51−12に対応する位置にあるときに、上記移動体41の光オフ部47は上記第3の受光素子群53のうちの6つの受光素子53−6〜53−11に対応する位置にある。
よって、差動増幅器61は、インデックスパターン部50,インデックスパターン脇部44,49に対応する6つの受光素子51−7〜51−12が出力する6つの受光信号A−,B−,A−,B+,A−,B+を加算した第1の加算信号S1と、光オフ部47に対応する6つの受光素子53−6〜53−11が出力する6つの受光信号B−,A−,B−,A−,B+,A−を加算した第2の加算信号S2とを比較,演算し、この比較,演算の結果としてインデックスチャネル信号IDを出力する。この差動増幅器61により、同相ノイズを除去して誤動作が抑えられる。また、第1,第2の加算信号S1,S2は、それぞれ、6つの受光素子の受光信号を加算したものなので、受光領域が広く、信号S1,S2のSNを向上できる。また、この第4参考例では、前述の第3参考例と同様に、インデックスパターン部50からの光の回り込みに起因する誤動作を回避して、インデックスチャネル信号IDを正しく生成できる。
なお、上記第1の受光素子群の51の6つの受光素子51−7〜51−12と第3の受光素子群53の6つの受光素子53−6〜53−11との両方共が光オフ部47もしくは光オン部46に対応する位置にあるときは、第1の加算信号S1と第2の加算信号S2は同じ信号となるので、差動増幅器に入力しても電位変動が起きず、差動増幅器61はインデックスチャネル信号を出力しない。 なお、誤動作抑制のために、インデックスチャネル信号にヒステリシス特性を持たせることが望ましい。
(第5の参考例)
次に、図8を参照して、この発明の光学式エンコーダの第5参考例を説明する。この第5参考例は、出力部が、前述の第4参考例の差動増幅器61に加えて、第1,第2の論理積回路71,72を有している点が、前述の第4参考例と異なる。よって、この第5参考例では、前述の第4参考例と同様の部分には、前述の第4参考例と同じ符号を付すと共に、前述の第4参考例と異なる点を主として説明する。
この第5参考例では、上述の第3参考例における図6Bに示す第1の差動増幅器54が出力するインクリメンタルチャネル信号Aと第1の差動増幅器55が出力するインクリメンタルチャネル信号Bとが第1の論理積回路71に入力される。そして、この第1の論理積回路71はインクリメンタルチャネル信号Aとインクリメンタルチャネル信号Bとの論理積を取った論理積信号を第2の論理積回路72に入力する。一方、差動増幅器61には、前述の第4参考例と同様の第1,第2の加算信号S1,S2が入力され、この差動増幅器61は、前述の第4参考例におけるのと同様のインデックスチャネル信号IDを第2の論理積回路72に入力する。
そして、この第2の論理積回路72が出力する信号は、90°位相の異なるインクリメンタルチャネル信号A,B同士の論理積を取ったものと、インデックスチャネル信号IDとの論理積を取ることで、インクリメンタルチャネル信号との同期の取れた新たなインデックスチャネル信号となる。
尚、上記第1〜第5参考例のいずれかの光学式エンコーダを備える電子機器では、移動情報(インクリメンタルチャネル信号)と基準位置情報(インデックスチャネル信号)とを低コストで精度良く得ることができる。
(第6の参考例)
次に、図13A,図13Bおよび図14を参照して、この発明の光学式エンコーダの第6参考例を説明する。
この第6参考例は、移動体121と受光部122と発光部(図示せず)を備える。この発光部はLED等で構成される。移動体121は、矢印X1またはX2で示される方向に移動可能になっていて、移動方向に交互に光オン部123と光オフ部124とが配列されているインクリメンタルパターン部125を有する。また、この移動体121は、上記インクリメンタルパターン部125に対して上記移動体121の移動方向と直交する方向に隣り合っているインデックスパターン形成部126を有する。このインデックスパターン形成部126は、インデックスパターン部としての1つのインデックススリット126Aを有する。このインデックススリット126Aは、上記発光部からの光を受光部122側に通過させる。また、上記光オン部123は上記発光部からの光を受光部122側に通過させる一方、光オフ部124は上記発光部からの光を受光部122側に通過させない。
また、インデックスパターン形成部126のインデックススリット126Aは、光オン部123,光オフ部124の移動方向寸法(幅寸法)(1/2)Pの2分の3の幅寸法つまり(3/4)Pを有する。
受光部122は、第1〜第8の8つの受光素子列131〜138と受光素子列134と135とに挟まれた1つの受光素子139を有する。
上記8つの受光素子列および1つの受光素子139は、上記移動体121のインクリメンタルパターン部125からの光を受光するように配置されている。また、受光素子列131,132は、(1/4)P幅の4つの受光素子131-1〜131-4,132-1〜132-4を有し、受光素子列133,134は、(1/4)P幅の4つの受光素子133-1〜133-4,134-1〜134-4を有する。また、受光素子列135,136は、(1/4)P幅の4つの受光素子135-1〜135-4,136-1〜136-4を有し、受光素子列137,138は、(1/4)P幅の4つの受光素子137-1〜137-4,138-1〜138-4を有する。また、上記受光素子139は、(3/4)Pの幅寸法を有する。
さらに、受光部122は、受光素子140を有する。この受光素子140は、上記受光素子139と受光素子135-1に対して、受光素子列131〜138の配列方向と直交する方向に間隔を隔てて隣り合っている。上記受光素子140と139は、インデックスパルス検出フォトダイオードである。また、上記各受光素子列131〜138が有する受光素子はフォトダイオードからなり、各フォトダイオードは上記移動方向に配列されている。
なお、図13Aに示す移動体121と受光部122は、移動体121のインクリメンタルパターン部125を透過した光が上記受光部122の受光素子列131〜138および受光素子139に入射し、移動体121のインデックスパターン形成部126を透過した光が上記受光素子140に入射するように配置されている。
この第6参考例は、図13Bに示す第1,第2,第3の差動増幅器101,102,103で構成された出力部を有する。
上記受光素子131-4,132-4,133-4,134-4および受光素子135-1,136-1,137-1,138-1が出力する8つの受光信号A+が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第1の差動増幅器101の正相入力端子に入力される。また、上記受光素子131-2,132-2,133-2,134-2および受光素子135-3,136-3,137-3,138-3が出力する8つの受光信号A−が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第1の差動増幅器101の逆相入力端子に入力される。そして、この第1の差動増幅器101の出力信号がインクリメンタルチャネル信号Aとなる。
また、上記受光素子131-3,132-3,133-3,134-3および受光素子135-4,136-4,137-4,138-4が出力する8つの受光信号B+が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第2の差動増幅器102の正相入力端子に入力される。また、上記受光素子131-1,132-1,133-1,134-1および受光素子135-2,136-2,137-2,138-2が出力する8つの受光信号B−が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第2の差動増幅器102の逆相入力端子に入力される。そして、この第2の差動増幅器102の出力信号がインクリメンタルチャネル信号Bとなる。
また、上記受光素子139が出力する受光信号I+が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第3の差動増幅器103の正相入力端子に入力される。また、上記受光素子100が出力する受光信号I−が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第3の差動増幅器103の逆相入力端子に入力される。そして、この第3の差動増幅器103の出力信号がインデックスチャネル信号IDとなる。
この第6参考例によれば、上記第1,第2の差動増幅器101,102が出力するインクリメンタルチャネル信号A,Bによって、移動体121の移動情報が得られる。また、上記第3の差動増幅器103が出力するインデックスチャネル信号IDによって、移動体121の基準位置情報を得ることができる。
また、この第6参考例によれば、図14に示すように、上記受光信号A+と受光信号A−とのクロスポイントP1と、上記受光信号B+と受光信号B−とのクロスポイントP2と、上記受光信号I+と受光信号I−とのクロスポイントP3とは、互いに位相が異なっている。したがって、インクリメンタルチャネル信号Aとインクリメンタルチャネル信号Bとインデックスチャネル信号IDとは互いに位相が異なっている。
したがって、この参考例によれば、出力部の信号処理回路を同一のチップで構成した場合でも、インデックスチャネル信号IDとインクリメンタルチャネル信号A,Bとの相互の干渉を抑制できる。したがって、インクリメンタルチャネル信号の位相ずれや歪みを抑制でき、例えばチャタリング現象やロジックの反転といった誤動作を回避して、移動情報と基準位置情報とを低コストで精度良く得ることができる。
また、この参考例によれば、第3の差動増幅器103は、上記受光素子139が出力する受光信号I+と受光素子140が出力する受光信号I−との差動を取って、インデックスチャネル信号IDを出力している。このように、受光信号I+とI−との差動を取ることにより、外乱光等による信号反転等の誤動作を抑制できる。
(第7の参考例)
次に、図15、図16を参照して、この発明の光学式エンコーダの第7参考例を説明する。
この第7参考例は、移動体301と受光部302と発光部(図示せず)を備える。この発光部はLED等で構成される。移動体301は、矢印X1またはX2で示される方向に移動可能になっていて、移動方向に交互に光オン部303と光オフ部304とが配列されているインクリメンタルパターン部305を有する。
また、この移動体301は、上記インクリメンタルパターン部305に対して移動体301の移動方向と直交する方向に隣り合っているインデックスパターン形成部306を有する。このインデックスパターン形成部306は、インデックスパターン部として1つのインデックススリット306Aを有する。このインデックススリット306Aは、上記発光部からの光を受光部302側に通過させる。また、上記光オン部303は上記発光部からの光を受光部302側に通過させる一方、上記光オフ部304は上記発光部からの光を受光部302側に通過させない。
また、インデックスパターン形成部306のインデックススリット306Aは、光オン部303,光オフ部304の移動方向寸法(幅寸法)(1/2)Pの2倍の幅寸法つまり1ピッチを有する。
受光部302は、第1〜第8の8つの受光素子列331〜338と、受光素子列334と335とに挟まれた1つの受光素子339を有する。
上記受光素子339は、1ピッチ幅である。また、上記8つの受光素子列331〜338および1つの受光素子339は、上記移動体301のインクリメンタルパターン部305からの光を受光するように配置されている。また、受光素子列331,332は、(1/4)P幅の4つの受光素子331-1〜331-4,332-1〜332-4を有し、受光素子列333,334は、(1/4)P幅の4つの受光素子333-1〜333-4,334-1〜334-4を有する。また、受光素子列335,336,337は、(1/4)P幅の4つの受光素子335-1〜335-4,336-1〜336-4,337-1〜337-4を有する。また、受光素子列338は、(1/4)P幅の4つの受光素子338-1〜338-4を有する。
さらに、受光部302は、1ピッチ幅の受光素子340を有する。この受光素子340は、上記受光素子339に対して、受光素子列331〜338の配列方向と直交する方向に所定間隔を隔てて隣り合っている。この受光素子340と339は、1ピッチ幅であり、インデックスパルス検出フォトダイオードである。また、上記各受光素子列331〜338が有する受光素子はフォトダイオードからなり、各フォトダイオードは上記移動方向に配列されている。
この第7参考例は、前述の第6参考例と同様、図13Bに示す第1,第2,第3の差動増幅器101,102,103で構成された出力部を有する。
この第7参考例では、上記受光素子331-4,332-4,333-4,334-4および受光素子335-4,336-4,337-4,338-4が出力する8つの受光信号A+が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第1の差動増幅器101の正相入力端子に入力される。また、上記受光素子331-2,332-2,333-2,334-2および受光素子335-2,336-2,337-2,338-2が出力する8つの受光信号A−が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第1の差動増幅器101の逆相入力端子に入力される。そして、この第1の差動増幅器101の出力信号がインクリメンタルチャネル信号Aとなる。
また、この第7参考例では、上記受光素子331-3,332-3,333-3,334-3および受光素子335-3,336-3,337-3,338-3が出力する8つの受光信号B+が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第2の差動増幅器102の正相入力端子に入力される。また、上記受光素子331-1,332-1,333-1,334-1および受光素子335-1,336-1,337-1,338-1が出力する8つの受光信号B−が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第2の差動増幅器102の逆相入力端子に入力される。そして、この第2の差動増幅器102の出力信号がインクリメンタルチャネル信号Bとなる。
また、この第7参考例では、上記受光素子339が出力する受光信号I+が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第3の差動増幅器103の正相入力端子に入力される。また、上記受光素子340が出力する受光信号I−が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Bに示す第3の差動増幅器103の逆相入力端子に入力される。そして、この第3の差動増幅器103の出力信号がインデックスチャネル信号IDとなる。
また、この第7参考例によれば、上記第1,第2の差動増幅器101,102が出力するインクリメンタルチャネル信号A,Bによって、移動体301の移動情報が得られる。また、上記第3の差動増幅器103が出力するインデックスチャネル信号IDによって、移動体301の基準位置情報を得ることができる。
また、この第7参考例によれば、図16に示すように、上記受光信号A+と受光信号A−とのクロスポイントP11と、上記受光信号B+と受光信号B−とのクロスポイントP12と、上記受光信号I+と受光信号I−とのクロスポイントP13とは、互いに位相が異なっている。したがって、インクリメンタルチャネル信号Aとインクリメンタルチャネル信号Bとインデックスチャネル信号IDとは互いに位相が異なっている。
したがって、この参考例によれば、出力部の信号処理回路を同一のチップで構成した場合でも、インデックスチャネル信号IDとインクリメンタルチャネル信号A,Bとの相互の干渉を抑制できる。したがって、インクリメンタルチャネル信号の位相ずれや歪みを抑制でき、例えばチャタリング現象やロジックの反転といった誤動作を回避して、移動情報と基準位置情報とを低コストで精度良く得ることができる。
また、この第7参考例によれば、図16に示すように、インデックスパルス検出フォトダイオードである受光素子340の受光信号I+は、直流波形となる。よって、受光信号I+と受光信号I−との差動出力であるインデックスチャネル信号IDの周期変動を抑制できる。また、受光素子340の幅(移動方向寸法)と受光素子339の幅(移動方向寸法)とを同じ1ピッチとしたことで、受光素子340,339のそれぞれを構成するフォトダイオードの寄生容量を均一化でき、電源ノイズ等による誤動作を抑制できる。
また、この第7参考例によれば、8つの各受光素子列331〜338において、それぞれ、受光信号B−,A−,B+,A+の同じ順に対応する受光素子を配列すればよい。よって、各受光素子列で、各受光信号B−,A−,B+,A+に対応する受光素子の配列順序を変更する必要がないので、受光素子の配列の整合性を取ることができる。
(第8の参考例)
次に、図17A,図17Bを参照して、この発明の光学式エンコーダの第8参考例を説明する。この第8参考例は、前述の第7参考例の変形例に相当する。この第8参考例は、前述の第7参考例の受光部302に替えて受光部330を備えた点と、出力部の構成だけが前述の第7参考例と異なるので、前述の第7参考例と異なる点を主に説明する。
この第8参考例が備える受光部330は、前述の第7参考例の受光部302と同様の第1〜第8の8つの受光素子列331〜338と、受光素子列334と335とに挟まれた1つの受光素子339を有する。一方、上記受光部330は、上記受光部302と同様の1ピッチ幅の受光素子340の移動方向の両側に隣接する1対の受光素子341,342を有する。この受光素子341,342は、受光素子340と同様に1ピッチ幅の移動方向寸法を有する。上記受光素子340が第1のインデックス受光素子をなし、上記1対の受光素子341,342が第2のインデックス受光素子をなす。
また、この第8参考例は、図13Dに示す第1〜第5の差動増幅器105,106,107,108,109およびNOR回路110で構成された出力部を有する。
この第8参考例では、上記受光素子331-4,332-4,333-4,334-4および受光素子335-4,336-4,337-4,338-4が出力する8つの受光信号A+が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第1の差動増幅器105の正相入力端子に入力される。また、上記受光素子331-2,332-2,333-2,334-2および受光素子335-2,336-2,337-2,338-2が出力する8つの受光信号A−が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第1の差動増幅器105の逆相入力端子に入力される。そして、この第1の差動増幅器105の出力信号がインクリメンタルチャネル信号Aとなる。このインクリメンタルチャネル信号Aの信号波形を図17Bに示す。
また、この第8参考例では、上記受光素子331-3,332-3,333-3,334-3および受光素子335-3,336-3,337-3,338-3が出力する8つの受光信号B+が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第2の差動増幅器106の正相入力端子に入力される。また、上記受光素子331-1,332-1,333-1,334-1および受光素子335-1,336-1,337-1,338-1が出力する8つの受光信号B−が電気的に加算され、電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第2の差動増幅器106の逆相入力端子に入力される。そして、この第2の差動増幅器106の出力信号がインクリメンタルチャネル信号Bとなる。このインクリメンタルチャネル信号Bの信号波形を図17Bに示す。
また、この第8参考例では、上記受光素子339が出力する受光信号I+が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第3の差動増幅器107の正相入力端子に入力される。この受光信号I+が基準となるインクリメンタルチャネル信号となる。
また、上記受光素子340が出力する受光信号I−が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第3の差動増幅器107の逆相入力端子に入力される。そして、この第3の差動増幅器107の出力信号がインデックスチャネル信号IDとなる。このインデックスチャネル信号IDの信号波形を図17Bに示す。
また、この第8参考例では、上記受光素子341が出力する受光信号I1−が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第4の差動増幅器108の正相入力端子に入力される。また、受光素子339が出力する受光信号I+が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第4の差動増幅器108の逆相入力端子に入力される。この第4の差動増幅器108の出力信号が第1の副インデックスチャネル信号I1Dとなる。この第1の副インデックスチャネル信号I1Dの信号波形を図17Bに示す。
また、この第8参考例では、上記受光素子342が出力する受光信号I2−が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第5の差動増幅器109の正相入力端子に入力される。また、受光素子339が出力する受光信号I+が電流電圧変換部(図示せず)を経由して図13Dに示す第5の差動増幅器109の逆相入力端子に入力される。この第5の差動増幅器109の出力信号が第2の副インデックスチャネル信号I2Dとなる。この第2の副インデックスチャネル信号I2Dの信号波形を図17Bに示す。
また、この第8参考例では、上記第1〜第5の差動増幅器105〜109が出力するインクリメンタルチャネル信号A,Bとインデックスチャネル信号IDと第1,第2の副インデックスチャネル信号I1D,I2Dとが上記NOR回路110に入力される。このNOR回路110は、5つの上記信号A,B,ID,I1D,I2Dの否定論理和を論理演算して論理演算後のインデックスチャネル信号Irを出力する。この論理演算後のインデックスチャネル信号Irは、図17Bの信号波形図に示すように、上記5つの信号A,B,ID,I1D,I2Dが全てLレベルのときにだけ、Hレベルになる一方、上記5つの信号A,B,ID,I1D,I2Dのうちの少なくとも1つがHレベルのときにはLレベルになる。
この第8参考例の出力部では、上記3つの信号A,B,IDおよび第1,第2の副インデックスチャネル信号I1D,I2DのNOR出力をインデックスチャネル信号Irとしている。これにより、受光素子339の受光時に光の回り込みが大きい場合あるいはインデックススリット306A側に光量が偏った場合等に、図17Bに示す受光信号I+のレベルが低下してインデックスチャネル信号IDのパルス幅が広がり論理演算後のインデックスチャネル信号Irのインデックスパルスが複数出力されるといった誤動作を抑制できる。
また、この第8参考例によれば、図17Bに示すように、上記受光信号A+と受光信号A−とのクロスポイントP21と、上記受光信号B+と受光信号B−とのクロスポイントP22と、上記受光信号I+と受光信号I−とのクロスポイントP23とは、互いに位相が異なっている。したがって、インクリメンタルチャネル信号Aとインクリメンタルチャネル信号Bとインデックスチャネル信号IDとは互いに位相が異なっている。
したがって、この参考例によれば、出力部の信号処理回路を同一のチップで構成した場合でも、インデックスチャネル信号IDとインクリメンタルチャネル信号A,Bとの相互の干渉を抑制できる。したがって、インクリメンタルチャネル信号の位相ずれや歪みを抑制でき、例えばチャタリング現象やロジックの反転といった誤動作を回避して、移動情報と基準位置情報とを低コストで精度良く得ることができる。
また、この第8参考例では、第3の差動増幅器107にヒステリシス特性を持たせて、図17Bの波形図に示すように、インデックスチャネル信号IDの立下りと第1の副インデックスチャネル信号I1Dの立ち下がりの位相をずらし、インデックスチャネル信号IDの立上がりと第2の副インデックスチャネル信号I2Dの立上りの位相をずらしている。これにより、インデックスチャネル信号ID,第1の副インデックスチャネル信号I1D,第2の副インデックスチャネル信号I2Dの出力変動時にチャタリングが発生することを回避している。
(実施の形態)
次に、この発明の光学式エンコーダの実施形態を説明する。この実施形態は、前述の第7参考例の変形例に相当する。この実施形態は、出力部の構成だけが前述の第7参考例と異なるので、前述の第7参考例と異なる点を主に説明する。
の実施形態が備える出力部は、図13Bに示す3つの差動増幅器101,102,103に加えて、図13Cに示すNOR回路104と、図19に示す回路とを有する。図13Cに示すように、上記NOR回路104は、図13Bの第1,第2の差動増幅器101,102が出力するインクリメンタルチャネル信号A,Bと、第3の差動増幅器103が出力するインデックスチャネル信号IDとが入力される。そして、このNOR回路104は、上記インクリメンタルチャネル信号A,Bとインデックスチャネル信号IDとの否定論理和を論理演算して論理演算後のインデックスチャネル信号Irを出力する。この論理演算後のインデックスチャネル信号Irは、図18の信号波形図に示すように、上記インクリメンタルチャネル信号A,Bとインデックスチャネル信号IDとがLレベルのときにだけ、Hレベルになる一方、信号A,B,IDのうちの少なくとも1つがHレベルのときにはLレベルになる。
そして、このNOR回路104が出力するインデックスチャネル信号Irと上記インクリメンタルチャネル信号Aとが、図19に示す差動増幅器141に入力される。この差動増幅器141の出力信号は、差動増幅器142に入力される。この差動増幅器142には基準電圧源143と帰還抵抗144が接続されている。この差動増幅器142は、図18の波形図に示すように、基準電圧源143による基準電圧の片側(基準電圧を上回る第1の電圧範囲)にインクリメンタルチャネル信号Aが現れ、上記基準電圧の他の片側(基準電圧を下回る第2の電圧範囲)に上記論理演算後のインデックスチャネル信号Irが現れる合成信号(A+Ir)を出力する。したがって、この実施形態によれば、情報量を減らさずに出力信号数を削減できる。
よって、この実施形態によれば、インクリメンタルチャネル信号A,Bを出力するがインデックスチャネル信号を出力しない2相出力のものに比べて、実装面積が増加することが抑えられて、2相出力のものとの生産設備の共用を図れる。
ところで、インクリメンタルチャネル信号A,Bは、一般に90°位相の異なる2相の信号であり、この2相のインクリメンタルチャネル信号A,Bの順序により移動方向を検知する。したがって、この2相のインクリメンタルチャネル信号A,Bを、それぞれ、基準電圧に対して一方と他方の片側ずつに出力させると移動方向の検知ができなくなるか、もしくは分解能を下げて移動方向を検知する必要があるというデメリットがある。一方、インデックスチャネル信号とインクリメンタルチャネル信号とを合成する場合には上記のようなデメリットが生じることはない。
なお、この実施形態では、インデックスチャネル信号Irとインクリメンタルチャネル信号Aとを合成したが、インデックスチャネル信号Irとインクリメンタルチャネル信号Bとを合成してもよい。また、図19に示す差動増幅器141に、前述の第1〜第4参考例のいずれかの参考例におけるインクリメンタルチャネル信号AまたはBとインデックスチャネル信号IDとを入力してもよい。
また、上記差動増幅器142が出力する合成信号(A+Ir)を利用する電子機器では、図20に示す回路を備えることで、上記合成信号(A+Ir)をインクリメンタルチャネル信号Aとインデックスチャネル信号Irとに分解できる。この回路は、図20に示すように、差動増幅器151と152とを有し、この差動増幅器151の反転入力端子に電圧源153が接続され、上記差動増幅器152の非反転入力端子に電圧源154が接続されている。そして、上記差動増幅器151の非反転入力端子および上記差動増幅器152の反転入力端子に上記合成信号(A+Ir)が入力される。ここで、上記電圧源153は、上記基準電圧源143による基準電圧よりも若干大きい電圧を出力する。この若干とはインクリメンタル信号Aのオフセットの影響を防ぐ程度の値である。また、上記電圧源154は、上記基準電圧源143による基準電圧よりも若干小さい電圧を出力する。この若干とはインデックスチャネル信号Irのオフセットの影響を防ぐ程度の値である。図20に示す回路により、差動増幅器151は上記インクリメンタルチャネル信号Aを1,0の論理信号として出力し、差動増幅器152は上記インデックスチャネル信号Irを1,0の論理信号として出力する。
また、上述の第1〜第8参考例および上記実施形態の光学式エンコーダを備える電子機器では、移動情報(インクリメンタルチャネル信号)と基準位置情報(インデックスチャネル信号)とを低コストで精度良く得ることができる。
この発明の光学式エンコーダの第1参考例を模式的に示す図である。 この発明の光学式エンコーダの第2参考例を模式的に示す図である。 上記第2参考例において、インクリメンタルパターン通過時の受光信号A+の加算処理を説明する波形図である。 上記第2参考例において、インデックスパターン通過時の受光信号A+の加算処理を説明する波形図である。 上記第2参考例,比較例2において、インクリメンタルパターン通過時受光信号A+の加算処理後の波形W14,W214とインデックスパターン通過時の受光信号A+の加算処理後の波形W24,W224を示す波形図である。 この発明の光学式エンコーダの第3参考例を模式的に示す図である。 上記第3参考例の出力部が有する第1,第2の差動増幅器54,55を示す図である。 上記第3参考例の出力部が有するインバータ56,57と論理積回路58を示す図である。 この発明の光学式エンコーダの第4参考例が備える出力部としての差動増幅器を示す図である。 この発明の光学式エンコーダの第5参考例が備える出力部の構成を示す図である。 上記第1参考例の比較例1を模式的に示す図である。 上記第2参考例の比較例2を模式的に示す図である。 上記比較例2において、インクリメンタルパターン通過時の受光信号A+の加算処理を説明する波形図である。 上記比較例2において、インデックスパターン通過時の受光信号A+の加算処理を説明する波形図である。 この発明の第6参考例の光学式エンコーダを模式的に示す図である。 上記第6参考例が備える出力部の構成を示す図である。 この発明の第8参考例の出力部が有するNOR回路を示す図である。 この発明の第8参考例の光学式エンコーダの出力部の構成を示す図である。 上記第6参考例の出力信号波形を示す波形図である。 この発明の第7参考例の光学式エンコーダを模式的に示す図である。 上記第7参考例の出力信号波形を示す波形図である。 この発明の第8参考例の光学式エンコーダを模式的に示す図である。 上記第8参考例での各信号波形を示す波形図である。 この発明の実施形態の光学式エンコーダの出力信号波形を示す波形図である。 記実施形態の出力部が有する回路を示す図である。 記実施形態の光学式エンコーダを備える電子機器が有する回路を示す図である。
1、21、41、121、301 移動体
2、22、42、122、302 受光部
3、23 発光部
6、26、46、123、303 光オン部
7、8、27、47、124、304 光オフ部
10、30、50 インデックスパターン部
11〜15 受光素子
31−1〜31−4,32−1〜32−4,33−1〜33−4 受光素子
51−1〜51−12,52−1〜52−12 受光素子
53−1〜53−12 受光素子
131〜138、331〜338 受光素子列
139、140、339、340 受光素子
16,17,34,35,54,55,61 差動増幅器
101〜103,105〜109,141,142,151,152 差動増幅器
18 増幅器
36,58,71,72 論理積回路
44,49 インデックスパターン脇部
81〜92 電流分配器
125,305 インクリメンタルパターン部
126,306 インデックスパターン形成部
126A,306A インデックススリット

Claims (3)

  1. 発光部と、上記発光部からの光が到達し得る領域に一方向に並べて配置されている複数の受光素子を有する受光部とを備え、上記受光素子に対応する所定の位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射する状態にする光オン部および上記受光素子に対応する所定の位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射しない状態にする光オフ部を有すると共に上記一方向に移動するときに上記光オン部と光オフ部が上記所定の位置を交互に通過する移動体の移動を検出する光電式エンコーダであり、
    上記移動体は、所定の基準位置に配置されているインデックスパターン部を含み、
    さらに、上記移動体の光オン部と光オフ部が上記受光素子に対応する所定の位置を通過することによって上記受光素子が出力する第1の受光信号と、上記移動体のインデックスパターン部が上記受光素子に対応する所定の位置を通過することによって上記受光素子が出力する第2の受光信号とが入力される出力部を有し、
    上記出力部は、
    上記第1,第2の受光信号のうちの少なくとも上記第1の受光信号に基づいて上記移動体の移動情報を表すインクリメンタルチャネル信号を出力すると共に、上記第1,第2の受光信号のうちの少なくとも上記第2の受光信号に基づいて上記移動体の上記基準位置を表すインデックスチャネル信号を出力し、かつ、上記インクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号とは位相がずれており、
    上記インデックスチャネル信号のパルス幅は上記インクリメンタルチャネル信号のパルス幅のn(nは2以上の整数)分の1であり、
    上記出力部は、
    上記インクリメンタルチャネル信号とインデックスチャネル信号とが合成されていると共に上記インクリメンタルチャネル信号は基準電圧を上回る第1の電圧範囲と上記基準電圧を下回る第2の電圧範囲のうちの一方の電圧範囲に存在し上記インデックスチャネル信号は上記2つの電圧範囲のうちの他方の電圧範囲に存在している合成信号を出力することを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、
    上記出力部は、
    上記複数の受光素子のうちの第1,第2の受光素子が出力する受光信号が入力されると共に両受光信号を論理演算した結果をインデックスチャネル信号として出力する論理演算部を有し、
    上記第1の受光素子と第2の受光素子のうちのすくなくとも一方の受光素子に対応する所定の位置を上記インデックスパターン部が通過するときの上記第1,第2の受光素子の光入射状態と光非入射状態の組み合わせと、上記第1,第2の受光素子に対応する所定の位置を上記光オン部または光オフ部が通過するときの上記第1,第2の受光素子の光入射状態と光非入射状態の組み合わせとが異なっていることを特徴とする光学式エンコーダ。
  3. 請求項1または2に記載の光学式エンコーダを備えた電子機器。
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