JP4386098B2 - ポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法及びポリマーで固定化されたコロイド結晶 - Google Patents

ポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法及びポリマーで固定化されたコロイド結晶 Download PDF

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Description

本発明は、ポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法並びにポリマーで固定化されたコロイド結晶に関する。
コロイド粒子が規則的に配列した秩序構造を有するコロイド結晶は、Bragg回折により、その格子定数に対応した波長の光を反射することが知られている。例えば、サブミクロンオーダーのコロイド粒子を規則的に配列させたコロイド結晶の場合、紫外光、可視光から赤外光の範囲の波長の光を反射する。そして、このようなコロイド結晶により可視光を反射させる場合には、イリデセンス(虹彩色)等のいわゆる構造色を発色させることが可能であることが知られている。そのため、このようなコロイド結晶は、その特徴を利用して、構造色を発色させる色材、特定の波長の光を透過しない光フィルター、特定の光を反射するミラー、フォトニック結晶、光スイッチ、光センサー等へ応用することが期待されており、様々なコロイド結晶及びその製造方法が研究されてきた。
例えば、特開平6−100432号公報(特許文献1)においては、水または水−有機溶媒を分散媒とする微粒子分散液から、夾雑イオン(陽イオン、陰イオン)を取り除き、高度に脱イオン化することにより、コロイド結晶が得られることが開示されている。また、特開平11−319539号公報(特許文献2)においては、表面に電荷を有するコロイド粒子が液体媒質中に分散されているコロイド分散系に、前記液体媒質中における解離度が温度変化とともに変化するような弱電離物質を添加して、外部からの加熱または冷却により前記コロイド粒子を結晶化させるコロイド結晶の製造方法が開示されている。更に、特開2002−28471号公報(特許文献3)においては、コロイド結晶状態をとっている単分散粒子溶液にせん断流動を与え、単分散粒子溶液を平行に相対する二つの平滑な基板面に挟まれた空間内で基板面に平行に一軸方向に流動させた後、静止させ、コロイド結晶を形成させるコロイド結晶の製造方法が開示されている。また、特開2002−128600号公報(特許文献4)においては、コロイド溶液に生じた結晶に0.1G以上10G以下の加速度の振動又は/及び20Pa以上の応力振動を加えて結晶を任意の大きさに成長させてコロイド結晶を形成するコロイド結晶の製造方法が開示されている。また、WO2005/045478号パンフレット(特許文献5)においては、ETPTA(エトキシレーテッドトリメチロールプロパントリアクリレート)からなるモノマーに粒子を含有させて、それをスピンコートし、固定化してコロイド結晶を製造するコロイド結晶の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜4に記載のような従来のコロイド結晶の製造方法においては、得られるコロイド結晶の構造(格子定数、結晶型)制御を行うことが困難であった。例えば、このようなコロイド結晶は、構造色色材、光フィルター、ミラー、フォトニック結晶等の各種材料として実用化するために固定化することが必要不可欠であるが、乾燥させて固定化した場合には、結晶構造が最密充填となってしまい、他の構造に制御することができなかった。そのため、特許文献1〜4に記載の従来のコロイド結晶は固定化して光学材料等の用途に実用化することが困難であった。また、他の固定化の方法として、液中に形成したコロイド結晶をポリマーゲルで固定化してコロイド結晶ゲルを得る方法を採用した場合には、固定化の際に溶媒が蒸発することでコロイド結晶が壊れたり、歪んで結晶構造が変化するといった問題が生じていた。また、液中に形成したコロイド結晶を直接ポリマーで固定化する特許文献5に記載のような従来のコロイド結晶の製造方法においても、溶媒を含まない(ゲルではない)状態でコロイド結晶を固定化することができるがコロイド粒子を規則配列させるためにスピンコート工程を経る必要があると考えられており、種々の用途に応用することが困難であった。
特開平6−100432号公報 特開平11−319539号公報 特開2002−28471号公報 特開2002−128600号公報 WO2005/045478号パンフレット
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、液中に形成されたコロイド粒子の配列構造を十分に維持して固定化することができ、コロイド結晶の結晶構造(格子定数、結晶型等)を容易に制御することを可能とするポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法、並びにその方法を採用して得られるポリマーで固定化されたコロイド結晶を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、1種以上のモノマーを含むモノマー含有液中に、平均粒径が0.01〜10μmの範囲にあり且つ単分散度が20%以下であるコロイド粒子を、分散状態が反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように均一に分散させてモノマー分散液を得た後に、前記モノマーを重合することにより、液中に形成されたコロイド粒子の配列構造を十分に維持して固定化することができ、コロイド結晶の結晶構造(格子定数、結晶型等)を容易に制御することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のメソ多孔体は、1種以上のモノマーを含むモノマー含有液中に、平均粒径が0.01〜10μmの範囲にあり且つ下記式(1):
[単分散度(単位:%)]=([粒径の標準偏差]/[平均粒径])×100 (1)
で表される単分散度が20%以下となるコロイド粒子を含有させ、超音波を用いて、反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように前記コロイド粒子を分散させて、前記3次元規則配列状態のコロイド結晶が形成されたモノマー分散液を得る工程と、
前記モノマー分散液中の前記モノマーを重合させて、ポリマーで固定化されたコロイド結晶を得る工程と、
を含み、
前記モノマー含有液中の溶媒の含有量が30質量%以下であり、
前記モノマー含有液の粘度が5〜50mPa・sであり、
前記モノマー分散液中のコロイド粒子の含有量が5〜50体積%であり、且つ
前記超音波の印加時間が0.5〜24時間であること、
を特徴とする方法である。
上記本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法においては、前記超音波の印加時間が1〜10時間であることが好ましい。
また、上記本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法においては、前記モノマー分散液中のコロイド粒子の含有量が1040体積%の範囲にあることが好ましい。
さらに、上記本発明にかかるモノマーが、非イオン性の親水性基を含む親水性モノマーであることが好ましく、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールトリ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種の親水性モノマーであることがより好ましい。
さらに、上記本発明にかかるコロイド粒子としては、シリカ、ポリスチレン又はポリメタクリル酸メチルからなる粒子が好ましい。
本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶は、上記本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法により得られたものであることを特徴とするものである。
なお、本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法によって、上記目的が達成される理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明においては、モノマー含有液中に、上述のように単分散度が十分に低い非常に均一な(粒子径が非常に良く揃った)コロイド粒子を含有させるため、分散させる工程において単一の粒子になるまで均一に分散させることで、粒子間の相互作用が均一に働き、その粒子間の相互作用によって容易に3次元規則配列構造を形成させることが可能となる。また、本発明においては、例えば超音波を印加する等して、コロイド粒子を反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように分散させることで、コロイド結晶が形成されたモノマー分散液が得られるため、これを各種基板上に容易に塗布、注入等して固定化することが可能であり、光学材料等への応用性が高い。更に、本発明においては、モノマー分散液中でコロイド結晶を製造した状態で、そのままモノマーを重合させることができるため、液中で形成されたコロイド粒子の配列構造を十分に維持しながら、コロイド結晶をポリマーで固定化することができる。そのため、例えば、モノマーやコロイド粒子の種類及びそれらの濃度を変更する等して、前記モノマー分散液中に形成されるコロイド粒子の配列構造を変更させることで、得られるコロイド結晶の結晶構造(格子定数、結晶型等)を容易に制御することが可能となるものと本発明者らは推察する。
本発明によれば、液中に形成されたコロイド粒子の配列構造を十分に維持して固定化することができ、コロイド結晶の結晶構造(格子定数、結晶型等)を容易に制御することを可能とするポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法、並びにその方法を採用して得られるポリマーで固定化されたコロイド結晶を提供することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法について説明する。すなわち、本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法は、1種以上のモノマーを含むモノマー含有液中に、平均粒径が0.01〜10μmの範囲にあり且つ下記式(1):
[単分散度(単位:%)]=([粒径の標準偏差]/[平均粒径])×100 (1)
で表される単分散度が20%以下となるコロイド粒子を含有させ、反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように前記コロイド粒子を分散させて、前記3次元規則配列状態のコロイド結晶が形成されたモノマー分散液を得る工程(第一工程)と、
前記モノマー分散液中の前記モノマーを重合させて、ポリマーで固定化されたコロイド結晶を得る工程(第2工程)と、
を含むことを特徴とする方法である。
先ず、本発明に用いるモノマー及びコロイド粒子について説明する。
本発明にかかるモノマーとしては特に制限されないが、水に分散させることが可能な親水性のモノマーであることが好ましく、酸や塩基などのイオン性官能基以外の非イオン性の親水性基を含む親水性モノマーであることがより好ましい。このような非イオン性の親水性基としては、例えば、水酸基やエチレングリコール基等が挙げられる。酸や塩基などのイオン性官能基を含むモノマーの場合、コロイド結晶を形成させる際にモノマーがコロイド粒子間の相互作用に影響を及ぼし、3次元配列構造を形成させることが困難となる傾向にある。なお、本発明においては、親水性モノマーを好適に用いるが、水に溶解しない疎水性のモノマーを用いる場合には、コロイド粒子の表面が親水性であるため、コロイド粒子が凝集して均一に分散させることが困難であり、モノマー含有液中においてコロイド結晶を形成し難くなる傾向にある。
さらに、このような親水性モノマーとしては特に制限されず、公知の親水性ポリマーを適宜利用することができ、例えば、エチレングリコール鎖長が異なるポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、あるいは、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド等が挙げられる。また、このような親水性モノマーの中でも、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールトリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。このようなポリエチレングリコールアクリレート類又はポリプロピレングリコールアクリレート類は、エチレン又はプロピレングリコール鎖長が異なる種々のモノマーを利用することができ、鎖長によって親水性を制御でき、これを用いることでコロイド粒子の配列状態をより効率よく制御できる傾向にある。なお、このような親水性モノマーは1種類を単独で、あるいは2種類以上混合して用いてもよい。なお、本発明にかかるモノマー含有液は、前記モノマーを少なくとも1種含むものであればよく、特に制限されず、前記モノマーのみを含有するものであっても又はモノマーと溶媒とを含有するものであってもよい。
また、本発明にかかるコロイド粒子は、平均粒径が0.01〜10μm(より好ましくは0.05〜1.0μm)の範囲にある粒子である。このような粒子の平均粒径が前記下限未満では、粒子表面間の凝集力が強くなり、モノマー分散液中で均一に分散し難くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、粒子が沈降し易くなり、モノマー分散液中で均一に分散し難くなる傾向にある。
また、本発明にかかるコロイド粒子は、下記式(1):
[単分散度(単位:%)]=([粒径の標準偏差]/[平均粒径])×100 (1)
で表される単分散度が20%以下の粒子である。すなわち、前記粒子は、このような単分散度を有する粒径が極めて均一な粒子である。本発明においては、コロイド粒子にこのような均一性が極めて高い粒子を用いているため、モノマー含有液中に分散させた際に、粒子間の相互作用により容易に3次元規則配列構造を形成させることが可能となる。また、このような粒子としては、単分散度がより小さな値となるほど、より高い特性が得られる傾向にあることから、前記単分散度は10%以下であることがより好ましい。
また、このようなコロイド粒子の材料としては特に制限されず、得られるコロイド結晶を応用する分野に合わせて、公知の有機材料、無機材料、有機−無機複合材料及び無機−無機複合材料の中から適宜選択して用いることができる。このような有機材料としては、例えば、ポリスチレン及びその誘導体、アクリル樹脂等の有機高分子材料等が挙げられ、前記無機材料としては、例えば、シリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、チタニア(酸化チタン)、酸化亜鉛等が挙げられる。また、前記有機−無機複合材料としては、例えば、ポリスチレン及びその誘導体又はアクリル樹脂等からなる粒子を酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛等で覆ったコアシェル型の有機−無機複合粒子などが挙げられる。また、前記無機−無機複合材料としては、例えば、シリカからなる粒子を酸化チタン、酸化セリウム又は酸化亜鉛等で覆ったコアシェル型の無機−無機複合粒子等が挙げられる。さらに、このような粒子の材料としては、容易に単分散粒子を合成することができるという観点から、シリカ、ポリスチレン又はポリメタクリル酸メチルが特に好ましい。なお、このようなコロイド粒子としては、例えば、エマルション重合により合成されたポリスチレン粒子又はポリメタクリル酸メチル粒子(ダウケミカル社製、ポリサイエンス社製、日本合成ゴム社製、積水化学社製等)や、ストーパー法により合成されたシリカ粒子(日本触媒製や触媒化成製等)を適宜用いることができる。また、Layer−By−Layer法で単分散な粒子(テンプレート粒子)に層状化合物をコートすることによって二層構造粒子や中空粒子を形成させて、本発明のコロイド粒子として利用してもよい。
次に、各工程について説明する。
本発明においては、前記モノマーを1種以上含有するモノマー含有液中に、前記コロイド粒子を含有させ、反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように前記コロイド粒子を分散させて、前記3次元規則配列状態のコロイド結晶が形成されたモノマー分散液を得る(第一工程)。
前記モノマー分散液中のコロイド粒子の含有量としては、5〜50体積%であることが好ましく、10〜40体積%であることがより好ましい。このようなコロイド粒子の含有量が前記下限未満では、モノマー中に分散させた際にコロイド粒子を3次元規則配列状態とすることが困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、コロイド粒子の濃度が高くなりすぎて、形成させる配列構造を制御することが困難となる傾向にある。
また、第一工程においては、前記モノマー含有液中に反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように前記コロイド粒子を分散させる。すなわち、このような工程においては、前記モノマー含有液に前記コロイド粒子を分散させることにより、コロイド粒子を反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態に配列させる。従って、このような工程においては、前記モノマー含有液の粘性によってコロイド粒子の分散性が低下することを十分に防止してコロイド粒子間の相互作用を十分に作用させることにより、前記3次元規則配列状態にコロイド粒子を効率よく配列させるという観点から、モノマー含有液の粘度を低く維持することが好ましく、モノマー含有液の粘度を50mPa・s以下(更に好ましくは5〜50mPa・sの範囲)とすることがより好ましい。なお、このようなモノマー含有液の粘度の測定方法としては、回転型粘度計、キャピラリー型粘度計、落下型粘度計等があるが、本発明においては、円筒またはコーンプレートを用いた回転型粘度計として、レオメトリックス社製レオメータ「ARES」を用いて測定する方法を採用する。
また、前記モノマー含有液の粘度を前述のような範囲に調整する方法としては、モノマーそのものの粘度が低いものを使用する方法、2種以上のモノマーを用いる場合に粘度の低いモノマーを少なくとも1種含有させてモノマー含有液全体の粘度を低くする方法、溶媒を混合することによってモノマー含有液の粘度を低くする方法等が挙げられる。このような粘度の低いモノマーとしては特に制限されず、前述のような親水性モノマーの中から用いる他のモノマーの種類に応じて粘度のより低いモノマーを適宜選択して利用することができる。また、前記溶媒としては、特に制限されず、アルコール等の親水性溶媒を適宜用いることができる。なお、前記モノマー分散液に溶媒を含有させる場合には固定化の際に溶媒が蒸発することに伴って結晶構造が変化することを防止するという観点から、溶媒の含有量を30質量%以下とすることが好ましい。
また、本発明においては、前記モノマーやコロイド粒子及びそれらの濃度を適宜選択することで、コロイド粒子の配列状態を任意に制御できるため、結晶構造の調整が容易となる。更に、本発明においては、モノマー中において、コロイド粒子を前記3次元規則配列状態とさせた後に、これを各種基板等に塗布したり注入したりすることができ、その配列状態を十分に維持したまま固定化できるため、光機材料等へ容易に応用することが可能となる。
ここで、本発明にいう「反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態」とは、反射スペクトルを測定し、Bragg回折による反射ピークの存在が確認される状態をいい、「反射ピーク」とは、無反射の状態に対して反射光強度が波長の変化に伴って増加、減少する際の変曲点をいい、いわゆる反射光強度が上下するノイズとは異なる。また、このような反射スペクトルの測定方法としては、通常の分光光度計を用いることができるが、本発明においては、相馬光学社製の商品名「マルチチャンネル分光計 Fastvert」を用いて、波長350〜1050nm(Fastvert S−2650)及び波長900nm〜1600nm(Fastvert S−2710)で測定する方法を採用する。なお、このような3次元規則配列構造としては、例えば面心立方構造や体心立方構造等が挙げられる。
また、このような3次元規則配列状態におけるコロイド粒子の最近接粒子間の距離の平均としては、用いる用途等に応じて適宜変更できるものであり、特に制限されないが、コロイド粒子の平均粒径の0.01〜10倍の範囲にあることが好ましく、0.05〜2倍の範囲にあることがより好ましい。前記最近接粒子間の距離の平均が前記下限未満では、ポリマーマトリックスの体積が少なくなるため強度が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、コロイド粒子を3次元規則配列させることが困難になる傾向にある。
また、このようにして親水性モノマー中にコロイド粒子を反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように分散させる方法(以下、単に「分散方法」という。)としては、コロイド粒子を分散させて前記3次元規則配列状態とすることが可能な方法であればよく、特に制限されず、例えば、超音波を長時間印加する方法、長時間撹拌する方法、加熱する方法、アルコール等の溶媒を加えて分散させる方法等を適宜採用することができる。なお、このような分散方法においては、コロイド粒子を3次元規則配列状態とするために、例えば、所定時間ごとに反射スペクトルを測定して反射ピークが現れるまで分散工程を繰り返す方法を採用してもよい。
さらに、このような分散方法として超音波を印加する方法を採用する場合においては、用いるモノマーの種類、モノマー分散液の粘度及びコロイド粒子の濃度等によって異なるものではあるが、より確実にコロイド粒子を前記3次元規則配列状態に配列させるという観点から、モノマー含有液の粘度が5〜50mPa・sの範囲であり且つモノマー分散液中のコロイド粒子の濃度が5〜50体積%の範囲である場合には、超音波を0.5〜24時間(より好ましくは1〜10時間)印加することが好ましい。超音波の印加時間が前記下限未満では、コロイド粒子を3次元規則配列状態に配列させることが困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、それ以降の操作が無駄となり、作業効率が低下する傾向にある。
また、このような超音波の周波数は特に制限されず、16kHz以上であればよく、20〜200kHzとすることが好ましい。前記周波数が前記下限未満では、コロイド粒子を3次元規則配列状態に配列させることが困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、コロイド粒子が凝集し易くなり、やはり3次元規則配列状態に配列させることが困難となる傾向にある。
また、このような超音波を印加する際の温度条件としては特に制限されないが、0〜80℃(より好ましくは10〜60℃)であることが好ましい。このような温度条件が前記下限未満では、コロイド粒子の分散効率が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、コロイド粒子の凝集が促進され、コロイド粒子が均一に分散しなくなる傾向にある。
さらに、前記分散方法としてアルコール等の溶媒を加える方法を採用する場合においては、より確実にコロイド粒子を前記3次元規則配列状態に配列させるという観点から、前記溶媒として、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等を用いることが好ましい。また、このような溶媒の含有量としては、親水性モノマーにコロイド粒子を含有させた混合物100質量部に対して、30質量部以下とすることが好ましい。このような溶媒の含有量が前記上限を超えると、モノマーを重合させてポリマーとした場合に溶媒を含んだゲルとなる傾向にある。
また、本発明においては、上述のようにしてコロイド粒子を分散させることで、反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態のコロイド結晶が形成されたモノマー分散液を得る。このようなモノマー分散液は、分散液中のコロイド結晶状態を維持したまま、各種基板等に塗布、注入等することが可能なものである。そのため、本発明においては、前記モノマー分散液を得た後に、前記モノマー分散液を基板に塗布又はセル中に注入する工程を更に含むことが好ましい。このような基板又はセルとしては特に制限されず、目的とする用途に応じて、公知の基板又はセルを適宜用いることができる。なお、モノマー含有液の粘度を調整するために溶媒を加えた場合や前述の溶媒を加える分散方法を採用する場合においては、固定化の際に溶媒の蒸発に伴って結晶構造が崩れることを防止するために、モノマー分散液を得た後であって後述する第二工程を施す前に前記溶媒を除去する工程を含むことが好ましい。
本発明においては、次に、前記モノマー分散液中の前記モノマーを重合させて、ポリマーで固定化されたコロイド結晶を得る(第二工程)。
第二工程において前記モノマー分散液中の前記親水性モノマーを重合させる方法としては特に制限されず、前記モノマー分散液中に形成された結晶構造を消失させることなく前記モノマーを重合させることが可能な公知の方法を適宜採用することができ、例えば、光重合による方法や加熱による重合方法等が挙げられる。なお、加熱により重合させる場合には、加熱により結晶構造が消失してしまうことを防止するという観点から、80℃程度以下の温度条件で重合させることが好ましい。
また、このようなモノマーの重合方法の中でも、加熱を伴うことなく、コロイド粒子の3次元規則配列構造をより十分に維持しながらより効率よくモノマーを重合できるという観点から、前記モノマー分散液に光重合開始剤を更に添加して光を照射することでモノマーを重合させることが可能な光重合による方法を採用することが好ましい。
このような光重合の際に用いられる光重合開始剤としては特に制限されず、公知の光重合開始剤を適宜用いることができ、例えば、ベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、アントラキノン、チオキサン、ケタール、アセトフェノン等のカルボニル化合物や、ジスルフィド、ジチオカーバメート等のイオウ化合物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、アゾ化合物、遷移金属錯体、ポリシラン化合物、色素増感剤等が挙げられる。
また、このような光重合開始剤の添加量としては特に制限されず、用いた親水性モノマーの種類等に応じて適宜変更できるが、前記モノマー分散液中の親水性モノマー100質量部に対して1〜5質量部程度とすることが好ましい。また、このような光重合においては、コロイド結晶中のコロイド粒子の3次元規則配列構造をより十分に維持しながら重合させるという観点から、0〜40℃程度の温度条件下で重合させることが好ましい。
次に、本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶について説明する。本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶は、上記本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法により得られたものであることを特徴とするものである。
このようなポリマーで固定化したコロイド結晶は、上記本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法を採用して得られるものであるため、上述のモノマー分散液中に形成されたコロイド結晶の結晶構造が変化することを十分に防止して製造されたものである。また、上述のモノマー分散液が鋼板やガラス板など種々な基板や紙や繊維など種々な材料にあらゆる方法で塗布又は塗装したり、型やセルなどの中に注入したりすることが可能なものであるため、それを固定化して得られる本発明のポリマーで固定化したコロイド結晶は、様々な用途に応用することが可能である。例えば、イリデセンス(虹彩色)等のいわゆる構造色を発色する構造色色材に好適に使用できる。また、赤外反射膜又は紫外反射膜用の塗装やフィルムとして好適に使用できる。更に、特定の波長の光を透過しない光フィルター、特定の光を反射するミラー、フォトニック結晶と呼ばれる光機能材料、光スイッチ、あるいは光センサー等としても好適に用いることができる。また、型やセル等の中に注入して固定化させることで、バルク材料として得ることもできる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、ポリエチレングリコールジアクリレートモノマー(新中村化学製の商品名「NKエステルA200」、粘度25mPa・s)中に、シリカ粒子(日本触媒の商品名「シーホスターKEP30」、SiO、粒子径:280nm、単分散度:10%)を含有量が25体積%になるように添加した後、室温(25℃)条件下、超音波(40kHz)を3時間印加して反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように分散させて、コロイド粒子(シリカ粒子)がモノマー中に均一分散したモノマー分散液を得た。
次に、前記モノマー分散液中に、光硬化剤(チバスペシャリティケミカル社製の商品名「Darocure1173」)を2質量%添加し、ガラスセル(サイズ:縦100mm、横:100mm、厚み0.5mm)に注入した後、室温(25℃)条件下、紫外光を10分照射してモノマーを重合せしめ、ポリマーで固定化したコロイド結晶を得た。
(実施例2)
先ず、ポリエチレングリコールアクリレートモノマー(新中村化学製の商品名「NKエステルAM90G」、粘度25mPa・s)中に、シリカ粒子(日本触媒の商品名「シーホスターKEP30」、SiO、粒子径:280nm、単分散度:10%)を含有量が25体積%になるように添加した後、室温(25℃)条件下、超音波(40kHz)を3時間印加して反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように分散させて、コロイド粒子(シリカ粒子)がモノマー中に均一分散したモノマー分散液を得た。
次に、前記モノマー分散液中に、光硬化剤(チバスペシャリティケミカル社製の商品名「Darocure1173」)を2質量%添加し、ガラスセル(サイズ:縦100mm、横:100mm、厚み0.5mm)に注入した後、室温(25℃)条件下、紫外光を10分照射してモノマーを重合せしめ、ポリマーで固定化したコロイド結晶を得た。
(実施例3)
ポリプロピレングリコールトリアクリレートモノマー(新中村化学製の商品名「NKエステルAPG700」)にエタノールを添加して粘度を40mPa・sとした後に、シリカ粒子(日本触媒の商品名「シーホスターKEP30」、SiO、粒子径:280nm、単分散度:10%)を含有量が25体積%になるように添加し、室温(25℃)条件下、超音波(40kHz)を3時間印加して反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように分散させて、コロイド粒子(シリカ粒子)がモノマー中に均一分散したモノマー分散液を得た。
次に、前記モノマー分散液中に、光硬化剤(チバスペシャリティケミカル社製の商品名「Darocure1173」)を2質量%添加し、ガラスセル(サイズ:縦100mm、横:100mm、厚み0.5mm)に注入した後、室温(25℃)条件下、紫外光を10分照射してモノマーを重合せしめ、ポリマーで固定化したコロイド結晶を得た。
(実施例4)
シリカ粒子の含有量を15体積%とした以外は実施例1と同様にしてモノマー分散液及びそれを固定化して得られるポリマーで固定化したコロイド結晶を製造した。
(実施例5)
シリカ粒子の含有量を15体積%とした以外は実施例2と同様にしてモノマー分散液及びそれを固定化して得られるポリマーで固定化したコロイド結晶を製造した。
(実施例6)
シリカ粒子の含有量を15体積%とした以外は実施例3と同様にしてモノマー分散液及びそれを固定化して得られるポリマーで固定化したコロイド結晶を製造した。
[モノマー分散液及びポリマーで固定化したコロイド結晶の反射スペクトル測定]
実施例1〜6で得られたモノマー分散液及び前記ポリマーで固定化したコロイド結晶の反射スペクトルを相馬光学社製のマルチチャンネル分光計(商品名「Fastvert」)を測定装置として用いて、それぞれ測定した。実施例1〜3で得られたモノマー分散液の反射スペクトルのグラフを図1に示し、実施例1〜3で得られた固定化したコロイド結晶の反射スペクトルのグラフを図2に示す。また、実施例4〜6で得られたモノマー分散液の反射スペクトルのグラフを図3に示し、実施例4〜6で得られた固定化したコロイド結晶の反射スペクトルのグラフを図4に示す。
図1に示す結果からも明らかなように、実施例1〜3で得られたモノマー分散液においては、いずれも反射スペクトルにおいて反射ピークが認められ、モノマー分散液中においてコロイド結晶が形成されていることが確認された。また、図2に示す結果からも明らかなように、実施例1〜3で得られた固定化したコロイド結晶においては、いずれも反射スペクトルにおいて反射ピークが認められ、コロイド結晶がポリマーで固定化されていることが確認された。また、図1及び図2に示す結果からも明らかなように、本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法によれば、モノマー分散液中に形成されたコロイド粒子の配列構造を十分に維持したままコロイド結晶を固定化することができることが確認された。
また、図3に示す結果からも明らかなように、実施例4〜6で得られたモノマー分散液においては、いずれも反射スペクトルにおいて反射ピークが認められ、モノマー分散液中においてコロイド結晶が形成されていることが確認された。更に、図4に示す結果からも明らかなように、実施例4〜6で得られたポリマーで固定化されたコロイド結晶においては、いずれも反射スペクトルにおいて反射ピークが認められ、コロイド結晶がポリマーで固定化されていることが確認された。また、図2及び図4に示す結果からも明らかなように、シリカ粒子の含有量を変更した実施例同士をそれぞれ比較すると、シリカ粒子の含有濃度が低い実施例4〜6で得られたポリマーで固定化されたコロイド結晶においては、反射ピークがより長波長側にシフトしていることが確認された。このような結果から、本発明においては、導入するコロイド粒子の濃度に応じて、コロイド粒子間の距離を制御でき、周期構造を容易に調整できることが分かった。
(比較例1)
ポリエチレングリコールジアクリレートモノマー(新中村化学製の商品名「NKエステルA200」、粘度25mPa・s)中に、シリカ粒子(日本触媒の商品名「シーホスターKEP30」、SiO、粒子径:280nm、単分散度:10%)を含有量が25体積%になるように添加した後、室温(25℃)条件下、スパーテルを用いて手動で約30分間分散させて、シリカ粒子が分散した分散液を得た。このような分散液の反射スペクトルを測定したところ、図5に示す反射スペクトルのグラフからも明らかなように、得られた分散液においては反射ピークが観察されず、コロイド結晶が形成されていないことが確認された。次に、得られた分散液に、光硬化剤「Darocure1173」を添加し、ガラスセルに注入した後、紫外光を10分照射してモノマーを重合せしめたが、やはりコロイド結晶は得られなかった。
(比較例2)
ポリエチレングリコールジアクリレートモノマー(新中村化学製の商品名「NKエステルA200」、粘度25mPa・s)中に、シリカ粒子(日本触媒の商品名「シーホスターKEP30」、SiO、粒子径:280nm、単分散度:10%)を含有量が3体積%になるように添加した後、室温(25℃)条件下、超音波(40kHz)を3時間印加して、シリカ粒子が分散した分散液を得た。このような分散液の反射スペクトルを測定したところ、図5に示す反射スペクトルのグラフからも明らかなように、反射ピークが観察されず、得られた分散液においてはコロイド結晶が形成されていないことが確認された。
次に、得られた分散液に、光硬化剤「Darocure1173」を添加し、ガラスセルに注入した後、紫外光を10分照射してモノマーを重合せしめたが、やはりコロイド結晶は得られなかった。
(比較例3)
ポリエチレングリコールジアクリレートモノマー(新中村化学製の商品名「NKエステルA200」、粘度25mPa・s)中に、シリカ粒子(日本触媒の商品名「シーホスターKEP30」、SiO、粒子径:280nm、単分散度:10%)を含有量が55体積%になるように添加した後、室温(25℃)条件下、超音波(40kHz)を3時間印加して分散液を得た。このような分散液において、シリカ粒子はほとんど分散しなかった。従って、得られた分散液の反射スペクトルを評価することはできなかった。
次に、得られた分散液に光硬化剤「Darocure1173」を添加し、ガラスセルに注入した後、紫外光を10分照射してモノマーを重合せしめたが、やはりコロイド結晶は得られなかった。
(比較例4)
ポリプロピレングリコールジアクリレートモノマー(新中村化学製の商品名「NKエステルAPG700」、粘度70mPa・s)中に、シリカ粒子(日本触媒の商品名「シーホスターKEP30」、SiO、粒子径:280nm、単分散度:10%)を含有量が25体積%になるように添加した後、室温(25℃)条件下、超音波(40kHz)を3時間印加して分散液を得た。このような分散液においては、シリカ粒子は一部が分散するものの均一には分散しなかった。また、このような分散液の反射スペクトルを測定したところ、図6に示す反射スペクトルのグラフからも明らかなように、反射ピークが観察されず、得られた分散液においてはコロイド結晶が形成されていないことが確認された。
次に、得られた分散液に、光硬化剤「Darocure1173」を添加し、ガラスセルに注入した後、紫外光を10分照射してモノマーを重合せしめたが、やはりコロイド結晶は得られなかった。
(比較例5)
メタクリル酸メチルモノマー(和光純薬製)中に、シリカ粒子(日本触媒の商品名「シーホスターKEP30」、SiO、粒子径:280nm、単分散度:10%)を含有量が25体積%になるように添加した後、室温(25℃)条件下、超音波(40kHz)を3時間印加して分散液を得た。このような分散液においては、シリカ粒子は一部が分散するものの均一には分散しなかった。このような分散液の反射スペクトルを測定したところ、図6に示す反射スペクトルのグラフからも明らかなように、反射ピークが観察されず、得られた分散液においてはコロイド結晶が形成されていないことが確認された。
次に、得られた分散液に、光硬化剤「Darocure1173」を添加し、ガラスセルに注入した後、紫外光を10分照射してモノマーを重合せしめたが、はやりコロイド結晶にはならなかった。
このような比較例1〜5の結果から、モノマー中において、反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるようにコロイド粒子を分散させなければ、目的とするポリマーで固定化されたコロイド結晶が得られないことが確認された。
(参考例1)
ポリエチレングリコールアクリレートモノマー(新中村化学製の商品名「NKエステルAM90G」、粘度25mPa・s)にエタノールを添加して3mPa・sとした後に、シリカ粒子(日本触媒の商品名「シーホスターKEP30」、SiO、粒子径:280nm、単分散度:10%)を含有量が25体積%になるように添加した後、室温(25℃)条件下、超音波(40kHz)を3時間印加して、シリカ粒子が分散したモノマー分散液を得た。このような分散液の反射スペクトルを測定したところ、図6に示す反射スペクトルのグラフからも明らかなように、反射ピークが認められ、コロイド結晶が形成されていることが確認された。
次に、得られた分散液に、光硬化剤「Darocure1173」を添加し、ガラスセルに注入した後、紫外光を10分照射してモノマーを重合せしめたが、溶媒量が多いために強固なポリマーにはならず、ポリマーで固定化されたコロイド結晶にはならなかった。
以上説明したように、本発明によれば、液中に形成されたコロイド粒子の配列構造を十分に維持して固定化することができ、コロイド結晶の結晶構造(格子定数、結晶型等)を容易に制御することを可能とするポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法、並びにその方法を採用して得られるポリマーで固定化されたコロイド結晶を提供することが可能となる。
したがって、本発明のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法は、構造色色材赤外反射膜又は紫外反射膜用のフィルム、特定の波長の光を透過しない光フィルを製造する際に用いるコロイド結晶を製造するための方法として特に有用である。
実施例1〜3で得られたモノマー分散液の反射スペクトルのグラフである。 実施例1〜3で得られた固定化したコロイド結晶の反射スペクトルのグラフである。 実施例4〜6で得られたモノマー分散液の反射スペクトルのグラフである。 実施例4〜6で得られた固定化したコロイド結晶の反射スペクトルのグラフである。 比較例1〜2で得られた分散液の反射スペクトルのグラフである。 比較例4〜5及び参考例1で得られた分散液の反射スペクトルのグラフである。

Claims (7)

  1. 1種以上のモノマーを含むモノマー含有液中に、平均粒径が0.01〜10μmの範囲にあり且つ下記式(1):
    [単分散度(単位:%)]=([粒径の標準偏差]/[平均粒径])×100 (1)
    で表される単分散度が20%以下となるコロイド粒子を含有させ、超音波を用いて、反射スペクトルにおいて反射ピークを有する3次元規則配列状態となるように前記コロイド粒子を分散させて、前記3次元規則配列状態のコロイド結晶が形成されたモノマー分散液を得る工程と、
    前記モノマー分散液中の前記モノマーを重合させて、ポリマーで固定化されたコロイド結晶を得る工程と、
    を含み、
    前記モノマー含有液中の溶媒の含有量が30質量%以下であり、
    前記モノマー含有液の粘度が5〜50mPa・sであり、
    前記モノマー分散液中のコロイド粒子の含有量が5〜50体積%であり、且つ
    前記超音波の印加時間が0.5〜24時間であること、
    を特徴とするポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法。
  2. 前記超音波の印加時間が1〜10時間であることを特徴とする請求項1に記載のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法。
  3. 前記モノマー分散液中のコロイド粒子の含有量が1040体積%の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法。
  4. 前記モノマーが、非イオン性の親水性基を含む親水性モノマーであることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法。
  5. 前記モノマーが、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールトリ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種の親水性モノマーであることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法。
  6. 前記コロイド粒子が、シリカ、ポリスチレン又はポリメタクリル酸メチルからなる粒子であることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載のポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法により得られたものであることを特徴とするポリマーで固定化されたコロイド結晶。
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