JP7157899B2 - 単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート重合体およびその製造方法 - Google Patents
単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート重合体およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7157899B2 JP7157899B2 JP2017190523A JP2017190523A JP7157899B2 JP 7157899 B2 JP7157899 B2 JP 7157899B2 JP 2017190523 A JP2017190523 A JP 2017190523A JP 2017190523 A JP2017190523 A JP 2017190523A JP 7157899 B2 JP7157899 B2 JP 7157899B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- meth
- compound represented
- polyethylene glycol
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Description
その結果として生体機能性化合物と前記櫛型ポリマーを結合させた医薬品において、前記櫛型ポリマーの結合個数が正確に測定できない場合、医薬品の効能、安定性、溶解性、毒性などにバラつきが生じ、品質の管理が困難になる恐れがある。
工程[A]:式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物とを、数式(F1)を満たすように求核置換反応させ、式(4)で表される化合物を得る工程
工程[B]:式(4)で表される化合物を(メタ)アクリル酸無水物または(メタ)アクリル酸クロライドで(メタ)アクリル化し、式(5)で表される化合物を得る工程
工程[C]:式(5)で表される化合物を脱保護し、式(1)で表される単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを含有する混合物を得る工程
工程[D]:前記工程[C]で得られる前記混合物を精製する工程
工程[E]:前記工程[D]で得られた式(1)で表される単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを重合する工程
(M)AO-(CH 2 CH 2 O)a-H・・・(1)
[式(1)中、
(M)Aは(メタ)アクリロイル基、
aは6~40の整数を示す。]
HO-(CH2CH2O)b-H・・・(2)
[式(2)中、bは3~37の整数を示す。]
LO-(CH2CH2O)c-R・・・(3)
[式(3)中、
Lは脱離基を示し、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
cは3~37の整数を示す。]
6≦b+c≦40・・・(F1)
[式(F1)中、
bは3~37の整数、
cは3~37の整数を示す。]
HO-(CH2CH2O)a-R・・・(4)
[式(4)中、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
aは6~40の整数を示す。]
(M)AO-(CH2CH2O)a-R・・・(5)
[式(5)中、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
aは6~40の整数を示す。]
工程[B]:式(4)で表される化合物を(メタ)アクリル酸無水物または(メタ)アクリル酸クロライドで(メタ)アクリル化し、式(5)で表される化合物を得る工程
工程[C]:式(5)で表される化合物を脱保護し、式(1)で表される単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを含有する混合物を得る工程
工程[D]:前記工程[C]で得られる前記混合物を精製する工程
(M)AO-(CH 2 CH 2 O)a-H・・・(1)
[式(1)中、
(M)Aは(メタ)アクリロイル基、
aは6~40の整数を示す。]
HO-(CH2CH2O)b-H・・・(2)
[式(2)中、bは3~37の整数を示す。]
LO-(CH2CH2O)c-R・・・(3)
[式(3)中、
Lは脱離基を示し、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
cは3~37の整数を示す。]
6≦b+c≦40・・・(F1)
[式(F1)中、
bは3~37の整数、
cは3~37の整数を示す。]
HO-(CH2CH2O)a-R・・・(4)
[式(4)中、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
aは6~40の整数を示す。]
(M)AO-(CH2CH2O)a-R・・・(5)
[式(5)中、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
aは6~40の整数を示す。]
本発明における単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートとは、単分散ポリエチレングリコールの末端に水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。また、単分散ポリエチレングリコールとは、特定のエチレングリコール繰り返し数からなる化合物の純度(以下、鎖長純度という)が90%以上の化合物である。
(M)AO-(CH2CH2O)a-H・・・(1)
検出器(質量分析計):Waters(株)社製Quattro micro タンデム型質量分析計
カラム:東ソー(株)社製 TSKgel ODS-80Ts
(粒子径5 μm、カラムサイズ 4.6mm×25cm)
展開溶媒:5mM酢酸アンモニウム メタノール/蒸留水=V1/V2
V1及びV2は、メタノールと蒸留水の体積比を表す。V1及びV2は測定する化合物の単分散ポリエチレングリコールの繰り返し数により適宜選択される。
検出器(示差屈折率計):東ソー(株)社製 RI-8020
カラム:東ソー(株)社製 TSKgel ODS-80Ts
(粒子径5 μm、カラムサイズ 4.6mm×25cm)
展開溶媒:5mM酢酸アンモニウム メタノール/蒸留水=V1/V2
V1及びV2は、メタノールと蒸留水の体積比を表し、検出器に質量分析計を用いた場合の測定条件に用いるV1及びV2と同義である。
本発明の単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートは、下記の[工程A]、[工程B]、[工程C]、及び[工程D]を少なくともこの順で含む製造方法により製造することができる。
本発明に係る工程[A]は、下記式(2)で表される化合物
HO-(CH2CH2O)b-H・・・(2)
と下記式(3)で表される化合物
LO-(CH2CH2O)c-R・・・(3)
とを下記式(F1)で表される条件
6≦b+c≦40 ・・・(F1)
を満たすように求核置換反応させ、下記式(4)で表される化合物
HO-(CH2CH2O)a-R・・・(4)
を得る工程である。
RO-(CH2CH2O)d-R・・・(6)
で表される化合物を不純物として含有する。下記式(6)中、Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、dは8~80の整数を示す。また、下記式(6)中のRは前記式(3)中のRに由来するものである。
本発明に係る工程[B]は、前記式(4)で表される化合物を(メタ)アクリル化し、下記式(5)
(M)AO-(CH2CH2O)a-R・・・(5)
を得る工程である。前記式(5)中、(M)Aは(メタ)アクリロイル基を示し、Rは酸性条件化で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、aは6~40の整数を示す。
本発明に係る工程[C]は、前記式(5)で表される化合物を脱保護し、前記式(1)で表される化合物を含む混合物を得る工程である。なお、前記反応生成物中には、前記式(6)で表される化合物が脱保護された、下記式(7)
HO-(CH2CH2O)d-H ・・・(7)
で表される化合物を不純物として含有する。前記式(7)中、dは8~80の整数を示す。
本発明に係る工程[D]は、前記工程[C]で得られた前記式(1)で表される化合物を含有する反応生成物を精製して前記単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを得る工程である。
本発明にかかる工程[E]は、前記工程[D]で得られた式(1)で表される単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを重合して、単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを得る工程である。
機器:AB SCIEX社製TOF/TOF5800SYSTEM
マトリックス:α-シアノ-4-ハイドロキシシナモン酸(5 mg/ml溶液、水/アセトニトリル=5/5 v/v 0.1%トリフルオロ酢酸)
サンプル濃度:0.4 mg/ml
キャリブレーション試料:BRUKER社製標準試薬(分子量1000~16000)
測定法:リニア法
更に具体的に述べると、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析によって得られたチャートにおいて、高さの最も高いピークの高さを100としたとき、高さが70~100のピークを「メインピーク」とする。そして、本発明では、複数のメインピークが、単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートに由来する構成単位の分子量Mに対応する間隔で観測されるものとする。
これと共に、(各メインピークの分子量-M/2)から,(各メインピークの分子量+M/2)の範囲内において、そのメインピーク以外のピークの高さがいずれも60%以下であるものとする。こうした、単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートに由来する構成単位の分子量Mに対応する間隔では観測されないピークは、揺らぎ、不純物、バックグラウンドに由来するピークである。
単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートに由来する構成単位の分子量Mに対応する間隔で観測されるメインピークの数は、3以上が好ましく、4以上が更に好ましく、5以上が特に好ましい。また、分子量Mに対応する間隔で観測されるメインピークの数の上限は特にないが、実際の重合反応の観点からは、15以下であることが多く、10以下であってもよい。
収量 164g
MS(ESI+):化合物1 454.5[M+NH4]+
g, <0.38 mol)にトルエン 800 mlを加えた。ナスフラスコ内を窒素パージし、トリエチルアミン(62.4ml, 0.45 mol)、メシルクロライド(31.9ml, 0.41mol)を加え、室温で2時間攪拌した。2時間後、ESI-MSにより化合物1の消失を確認し、1M HClaq. 300 mlを加え、分液した。有機相を1M塩酸水溶液300 mlで1回、飽和重曹水 300 mlで2回、飽和食塩水300 mlで1回洗浄した。有機相に硫酸ナトリウムを加え、乾燥・ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、淡黄色透明液体化合物2を得た。
収量 189g
MS(ESI+):化合物2 532.2[M+NH4]+
収量 212g
MS(ESI+):化合物3 630.8[M+NH4]+
収量 32.0g
MS(ESI+):化合物4 698.4[M+NH4]+
収量 14.2g
MS(ESI+):化合物4 456.3[M+NH4]+
1H-NMR(CD3OD、400MHz):
7.28(s,1H), 6.13(s,1H),5.57(t,2H)
3.64(m,30H), 2.62(b,1H)
収量 220g
収量 33.1g
収量 16.6g
収量 411g
収量 59.1g
収量 32.4g
(実施例2-1)
実施例1-1で合成した化合物5の鎖長純度は、まず検出器に質量分析計を用いた逆相クロマトグラフィー測定により各ピークの同定を行い、続いて検出器に示差屈折率計を用いて、同一のカラム、展開溶媒により逆相クロマトグラフィー測定を行い、算出された各ピークの面積値よりもとめた。検出器に質量分析計を用いる場合、機器にWaters(株)社製Alliance2695を、検出器(質量分析計)にWaters(株)社製Quattro micro タンデム型質量分析計を、カラムに東ソー(株)社製 TSKgel ODS-80Ts(粒子径5 μm、カラムサイズ4.6mm×25cm)を、展開溶媒に5mM酢酸アンモニウムメタノール/蒸留水=55/45(体積比)を、それぞれ用い、流速 0.6mL/min、カラム温度 40℃、サンプル濃度 0.01mg/g、注入量 5μLの条件で測定した。
図1は、検出器に示差屈折率計を用いた逆相クロマトグラフィー測定結果を示す。
実施例1-2で合成した化合物9の鎖長純度は、展開溶媒を5mM酢酸アンモニウム メタノール/蒸留水=60/40(体積比)に変更した以外は、実施例2-1と同様の方法で算出した。その結果、検出されたピークは式(1)中、aが異なる単分散ポリエチレングリコールモノメタクリレートのみであり、式(1)中、aが12の単分散ポリエチレングリコールモノメタクリレートの鎖長純度は95.4%であった。
実施例1-3で合成した化合物13の純度は、展開溶媒を5mM酢酸アンモニウム メタノール/蒸留水=65/35(体積比)に変更し、カラム温度を45℃に変更した以外は実施例2-1と同様の方法で算出した。その結果、検出されたピークは式(1)中、aが異なる単分散ポリエチレングリコールモノメタクリレートのみであり、式(1)中、aが24の単分散ポリエチレングリコールモノメタクリレートの鎖長純度は94.6%であった。
(比較化合物1の合成)
二口ナスフラスコにトルエン(50 ml)で3回共沸脱水した合成例I-2で得られた化合物3 (34.7g 56.6 mmol)、トルエンスルホン酸(10.7g, 56.4 mmol)、メタクリル酸(9.7g, 113 mmol)を加え、トルエン (375 ml)に溶解させた。90℃で6時間攪拌後、ESI-MSを用いて化合物3の消失を確認した。反応混合液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100 ml)で2回、飽和食塩水 (100 ml)で2回洗浄した。有機相に硫酸ナトリウムを加え、乾燥・ろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣にメタノール(100 ml)を加え、ヘキサン(100 ml)で5回洗浄した。メタノール相を減圧濃縮し、淡黄色液体比較化合物1を得た。
収量 30g
(比較化合物2の合成)
合成例I-4におけるジクロロメタン-水系の分液洗浄を行わなかったこと以外は合成例I-4と同様に反応し、比較化合物2を得た。
比較例1-1で合成した比較化合物1の鎖長純度は、実施例2-1と同様の方法で測定した。その結果、質量分析計を用いた測定により、ポリエチレングリコールの両末端にメタクリル基が導入されている化合物や、両末端が水酸基である式(6)中、aが4~12で表される化合物が不純物として混在していることがわかった。示差屈折率計を用いた測定結果より単分散ポリエチレングリコールモノメタクリレートのみの面積値を用いて、式(1)中、aが8の単分散ポリエチレングリコールモノメタクリレートの鎖長純度を算出すると95%であったが、その他不純物の面積値も含めた純度としては70.2%であった。
比較例1-2で合成した比較化合物2の鎖長純度は、実施例2-1と同様の方法で測定した。その結果、質量分析計を用いた測定により、両末端が水酸基である式(6)中、aが4~12で表される化合物が不純物として混在していることがわかった。示差屈折率計を用いた測定結果より単分散ポリエチレングリコールモノメタクリレートのみの面積値を用いて、式(1)中、aが8の単分散ポリエチレングリコールモノメタクリレートの鎖長純度を算出すると95%であったが、その他不純物の面積値も含めた純度としては88.3%であった。
市販の末端に水酸基を有するポリエチレングリコールモノメタクリレート(Aldrich社製、製品番号 409529、平均分子量500)の純度を、実施例2-1と同様の方法で測定した。図2に検出器に示差屈折率計を用いた逆相クロマトグラフィー測定結果を示す。
市販の末端にメトキシ基を有するポリエチレングリコールモノメタクリレート(Aldrich社製、製品番号 447943、平均分子量465)の純度を、実施例2-1と同様の方法で測定した。
図3は、検出器に示差屈折率計を用いた逆相クロマトグラフィー測定結果を示す。
(化合物5のRAFT重合)
つぎに実施例1-1で合成した化合物5をラジカル重合し、重合物1を合成した。ナスフラスコに化合物5(1.44 g,3.13 mmol)、4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(37.2 mg,0.133 mmol)、4-4‘アゾビス(4-シアノ吉草酸)(37.3 mg,0.133 mmol)をDMF(10 ml)に溶解させた。15分窒素バブリング後、70℃まで昇温し重合を開始させた。4時間後の反応溶液をアセトン/ヘキサン混合溶媒(1/4 v/v)90 mlで再沈殿し重合物1を得た。
図4はゲル浸透クロマトグラフィー測定結果を示す。
(MALDI-TOF MS測定)
実施例3で合成した重合物1の分子量を、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI-TOF MS)で測定した。MALDI-TOF MS測定はAB SCIEX社製TOF/TOF5800SYSTEMを用い、マトリックスとしてα-シアノ-4-ハイドロキシシナモン酸(5 mg/ml溶液、水/アセトニトリル=5/5 v/v 0.1%トリフルオロ酢酸)を用い、サンプルはマトリックスと1/2(v/v)で混合し、最終濃度0.4 mg/mlの溶液を調製し、そのうち1μlをプレートにロードした。キャリブレーションをBRUKER社製標準試薬(分子量1000~16000))で行い、測定はリニア法で行った。
測定の結果、図5に示すように、メインピークは、モノマー(化合物5)に由来する構成単位の分子量(438)ごとに検出された。
(市販の末端に水酸基を有するポリエチレングリコールモノメタクリレートのRAFT重合)
市販の末端に水酸基を有するポリエチレングリコールモノメタクリレート(Aldrich社製、製品場号 409529、平均分子量500)をラジカル重合し、比較重合物1を合成した。ナスフラスコにポリエチレングリコールモノメタクリレート(2.16 g,4.65 mmol)、4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(55.9 mg,0.020 mmol)、4-4‘アゾビス(4-シアノ吉草酸)(28.0 mg,0.010 mmol)をDMF(15 ml)に溶解させた。15分窒素バブリング後、70℃まで昇温し重合を開始させた。4時間後の反応溶液をアセトン/ヘキサン混合溶媒(1/4 v/v)90 mlで再沈殿し比較重合物1を得た。
(市販の末端にメトキシ基を有するポリエチレングリコールモノメタクリレートのRAFT重合)
市販の末端にメトキシ基を有するポリエチレングリコールモノメタクリレート(Aldrich社製、447943-100ML、平均分子量 465)をラジカル重合した比較重合物2を合成した。ナスフラスコにポリエチレングリコールモノメタクリレート(2.16 g,4.65 mmol)、4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(55.9 mg,0.020 mmol)、4-4‘アゾビス(4-シアノ吉草酸)(28.0 mg,0.010 mmol)をDMF(15 ml)に溶解させた。15分窒素バブリング後、70℃まで昇温し重合を開始させた。4時間後の反応溶液をアセトン/ヘキサン混合溶媒(1/4 v/v)90 mlで再沈殿し比較重合物2を得た。
(比較重合物2のMALDI-TOF MS測定)
比較例3-2で合成した比較重合物2の分子量を実施例4と同様の方法でMALDI-TOF MS測定を行った。測定の結果、図8に示すようにピークは多数観察された。これは分子イオンピークがm/z=44(CH2CH2O)のエチレングリコール繰り返し数ごとに分離されて検出されたためであり、観察されエチレングリコール単位である、m/z=44(CH2CH2O)ごとに観察されたためであり、生体機能性化合物に結合させた医薬品として使用する場合、医薬品に対する比較重合物2の結合個数の解析が煩雑となる。
Claims (4)
- 下記工程[A]、工程[B]、工程[C]、工程[D]および工程[E]をこの順で行うことを特徴とする、鎖長純度が90%以上である単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート重合体の製造方法。
工程[A]:式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物とを、数式(F1)を満たすように求核置換反応させ、式(4)で表される化合物を得る工程
工程[B]:式(4)で表される化合物を(メタ)アクリル酸無水物または(メタ)アクリル酸クロライドで(メタ)アクリル化し、式(5)で表される化合物を得る工程
工程[C]:式(5)で表される化合物を脱保護し、式(1)で表される単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを含有する混合物を得る工程
工程[D]:前記工程[C]で得られる前記混合物を精製する工程
工程[E]:前記工程[D]で得られた式(1)で表される単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを重合する工程
(M)AO-(CH2CH2O)a-H・・・(1)
[式(1)中、
(M)Aは(メタ)アクリロイル基、
aは6~40の整数を示す。]
HO-(CH2CH2O)b-H・・・(2)
[式(2)中、bは3~37の整数を示す。]
LO-(CH2CH2O)c-R・・・(3)
[式(3)中、
Lは脱離基を示し、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
cは3~37の整数を示す。]
6≦b+c≦40・・・(F1)
[式(F1)中、
bは3~37の整数、
cは3~37の整数を示す。]
HO-(CH2CH2O)a-R・・・(4)
[式(4)中、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
aは6~40の整数を示す。]
(M)AO-(CH2CH2O)a-R・・・(5)
[式(5)中、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
aは6~40の整数を示す。]
- 前記工程[D]において、有機相としてジクロロメタンおよびクロロホルムからなる群より選ばれた一種以上の溶媒を用い、液温が0~20℃で分液洗浄して精製することを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 下記工程[A]、工程[B]、工程[C]および工程[D]をこの順で行うことを特徴とする、鎖長純度が90%以上である単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートの製造方法。
工程[A]:式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物とを数式(F1)を満たすように求核置換反応させ、式(4)で表される化合物を得る工程
工程[B]:式(4)で表される化合物を(メタ)アクリル酸無水物または(メタ)アクリル酸クロライドで(メタ)アクリル化し、式(5)で表される化合物を得る工程
工程[C]:式(5)で表される化合物を脱保護し、式(1)で表される単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを含有する混合物を得る工程
工程[D]:前記工程[C]で得られる前記混合物を精製する工程
(M)AO-(CH 2 CH 2 O)a-H・・・(1)
[式(1)中、
(M)Aは(メタ)アクリロイル基、
aは6~40の整数を示す。]
HO-(CH2CH2O)b-H・・・(2)
[式(2)中、bは3~37の整数を示す。]
LO-(CH2CH2O)c-R・・・(3)
[式(3)中、
Lは脱離基を示し、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
cは3~37の整数を示す。]
6≦b+c≦40・・・(F1)
[式(F1)中、
bは3~37の整数、
cは3~37の整数を示す。]
HO-(CH2CH2O)a-R・・・(4)
[式(4)中、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
aは6~40の整数を示す。]
(M)AO-(CH2CH2O)a-R・・・(5)
[式(5)中、
Rは酸性条件下で脱保護可能な水酸基の保護基を示し、
aは6~40の整数を示す。]
- 前記工程[D]において、有機相としてジクロロメタンおよびクロロホルムからなる群より選ばれた一種以上の溶媒を用い、液温が0~20℃で分液洗浄して精製することを特徴とする、請求項3記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017190523A JP7157899B2 (ja) | 2017-09-29 | 2017-09-29 | 単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート重合体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017190523A JP7157899B2 (ja) | 2017-09-29 | 2017-09-29 | 単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート重合体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019065124A JP2019065124A (ja) | 2019-04-25 |
JP7157899B2 true JP7157899B2 (ja) | 2022-10-21 |
Family
ID=66337511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017190523A Active JP7157899B2 (ja) | 2017-09-29 | 2017-09-29 | 単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート重合体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7157899B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008303261A (ja) | 2007-06-06 | 2008-12-18 | Toyota Central R&D Labs Inc | ポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法及びポリマーで固定化されたコロイド結晶 |
JP2012529972A (ja) | 2009-06-16 | 2012-11-29 | ボーシュ アンド ローム インコーポレイティド | マルチアーム型マクロモノマー、それを含むポリマー材料及びコンタクトレンズ |
-
2017
- 2017-09-29 JP JP2017190523A patent/JP7157899B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008303261A (ja) | 2007-06-06 | 2008-12-18 | Toyota Central R&D Labs Inc | ポリマーで固定化されたコロイド結晶の製造方法及びポリマーで固定化されたコロイド結晶 |
JP2012529972A (ja) | 2009-06-16 | 2012-11-29 | ボーシュ アンド ローム インコーポレイティド | マルチアーム型マクロモノマー、それを含むポリマー材料及びコンタクトレンズ |
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
KRIEG, Andreas et al.,Dual hydrophilic polymers based on (meth)acrylic acid and poly(ethylene glycol) - synthesis and water uptake behavior,Polymer Chemistry,2010年,1,1669-1676,DOI:10.1039/c0py00156b |
MAZARIN, Michaeel et al.,Use of Pulsed Gradient Spin-Echo NMR as a Tool in MALDI Method Development for Polymer Molecular Weight Determination,Analytical Chemistry,2021年06月25日,78,2758-2764,DOI :10.1021/ac0522207 |
POKORSKI, Jonathan et al.,Functional Virus-Based Polymer-Protein Nanoparticles by Atom Transfer Radical Polymerization,Journal of the American Chemical Society,2011年,133,9242-9245,DOI:10.1021/ja203286n |
ZENG, Qingbing et al.,Chemoselective derivatization of a bionanoparticle by click reaction and ATRP reaction,Chemical Communications,2007年,1453-1455,DOI:10.1039/b617534a |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019065124A (ja) | 2019-04-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102770465B (zh) | 大分子光引发剂及其可固化组合物 | |
JP4315145B2 (ja) | ウレタン結合含有ジオール(メタ)アクリレート化合物、その製造方法、及びその重合体 | |
US7763694B2 (en) | Diol (meth) acrylate compound having urethane bond, method for producing the same, and polymer thereof | |
CA2558767A1 (en) | Living radical polymerization initiator comprising a functional group capable of reacting with polyeptides or the like, comb polymer obtained therewith, polypeptide conjugates anddrugs obtained therefrom | |
JPH04108808A (ja) | マクロモノマーの製造方法 | |
JP7157899B2 (ja) | 単分散ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート重合体およびその製造方法 | |
WO2019131757A1 (ja) | 両性イオンポリマー、その製造方法、及び両性イオンポリマーを含むタンパク質安定化剤 | |
JP6155109B2 (ja) | 高分子架橋体及びその製造方法 | |
Zorn et al. | High temperature synthesis of vinyl terminated polymers based on dendronized acrylates: a detailed product analysis study | |
Mespouille et al. | Controlled synthesis of amphiphilic block copolymers based on polyester and poly (amino methacrylate): Comprehensive study of reaction mechanisms | |
JP6155079B2 (ja) | 高分子ゲル及びその製造方法 | |
Yamanaka et al. | Synthesis of water-soluble poly [oligo (ethylene glycol) methacrylate] s by living anionic polymerization of oligo (ethylene glycol) vinyl ether methacrylates | |
WO2012065294A1 (zh) | 可交联固化的超支化聚酯及其固化产物和制备方法 | |
Zhang et al. | A 3 B-type miktoarm star polymer nanoassemblies prepared by reversible addition–fragmentation chain transfer (RAFT) dispersion polymerization | |
Birnbaum et al. | Synthesis of α-biotinyl poly (ethylene glycol-bN-isopropylacrylamide) block copolymers with different fluorescent dyes at the ω-side | |
KR102294028B1 (ko) | 화합물, 중합체 및 중합체의 제조 방법 | |
JP6024891B2 (ja) | ホスホリルコリン基含有(メタ)アクリレート化合物、その製造方法、及びその重合体 | |
JP2020007503A (ja) | 活性エネルギー線硬化性組成物 | |
CN113166050B (zh) | 有机碲化合物的制造方法和乙烯基聚合物的制造方法 | |
JP2952235B2 (ja) | (メタ)アクリル系単量体のアニオン(共)重合のためのシリル化開始剤含有開始系およびそれの使用法 | |
Narita et al. | Living polymerization of methyl methacrylate by novel samarium-based trifunctional initiator | |
EP4347602A1 (en) | Spiro-compounds and compositions including the same | |
JPH0859586A (ja) | N−(メタ)アクリロイル−ロイシンアルキルエステル、その製法およびその重合体 | |
Hagiwara et al. | Synthesis of novel macromonomers with polyether possessing fluorine and their polymerization | |
JP2009019070A (ja) | 化合物、その製造方法及びその重合体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200825 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210528 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210701 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20210826 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211021 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220418 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220615 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220818 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220826 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220908 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220921 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7157899 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |