JP2952235B2 - (メタ)アクリル系単量体のアニオン(共)重合のためのシリル化開始剤含有開始系およびそれの使用法 - Google Patents

(メタ)アクリル系単量体のアニオン(共)重合のためのシリル化開始剤含有開始系およびそれの使用法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(メタ)アクリル
系単量体のアニオン重合のための開始系に関するもので
あり、この系は、特に、シンジオタクチックポリ(メタ
クリル酸メチル)(PMMA)を得るためのメタクリル
酸メチルのアニオン重合の開始に、エステルの酸素原子
のα位の炭素原子が第三級、第二級および特に第一級で
ある単量体アクリル酸エステル(以下、第三級、第二級
または第一級アクリル酸エステルという)のアニオン重
合の開始に、(メタ)アクリル系単量体のランダム共重
合またはブロック共重合の開始に、また、多官能化合物
(たとえば不活性化剤または架橋されたまたはされてい
ない重合体となる(conduisant)単量体)から形成された
コア(芯)または団塊(ノジュ−ル)に結合された(メ
タ)アクリルブロックで形成された分枝を含む星状(eto
ile)共重合体の形成に、利用できる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】欧州
特許出願EP−A−0524054には、一官能性また
は二官能性の開始剤ならびにアルカリ金属アルコキシア
ルコラ−トからなるリガンドを含む開始系による(メ
タ)アクリル酸アルキルのアニオン重合について記載さ
れている。この方法によれば、重合をうまく、しかも低
温で、制御できる。
【0003】シンジオタクチックPMMAまたは制御さ
れた量および分子性を有するポリアクリル酸エステルの
アニオン法による合成には、開始時の二次反応を回避す
るために立体的に「障害された(encombres)」開始剤を
使用する必要がある。開始剤としてブチルリチウム(n
−、第二級、第三級)だけを用いたのでは、20%を越
える開始効率を得ることができず、現在までに提案され
ている系は、通常、(1)n−ブチルリチウムと1,1
−ジフェニルエチレンとの反応生成物である開始剤1,
1−ジフェニルヘキシルリチウムおよび(2)EP−A
−0524054に記載されているようなアルコキシア
ルコラ−トリガンドを含んでいる。1,1−ジフェニル
エチレンの使用は、この方法をよりコスト高いものとす
る。
【0004】PMMAは、それ自体としては、すなわち
その反復単位以外のものをなにも含んでいない場合に
は、優れた耐劣化性を有している。2つの芳香族環の担
体である1,1−ジフェニルヘキシルリチウムは、重合
体鎖の始端に結合した芳香族基の存在をもたらす。芳香
族基の存在は、それを含有する重合体の耐劣化性を低下
させ、それゆえPMMAに不都合をもたらすことが、周
知である。
【0005】
【0006】
【課題を解決するための手段】そういうわけで、出願人
会社は、シリル化された開始剤、特に「あまりよくない
開始剤(mauvais amorceur)」であるトリメチルシリルメ
チルリチウムを、アルカリ金属アルコラ−ト、特に上記
文献EP−A−0524054に記載されているタイプ
のものと組合わせることにより、多くの利点を有し、従
来技術水準で見られる諸問題を解決できる、(メタ)ア
クリル系単量体のアニオン(共)重合のための開始系が
得られることを見出した。
【0007】すなわち、本発明は、まず第一に、(1)
少なくとも1種のシリル化された開始剤および(2)リ
ガンドとしての少なくとも1種のアルカリ金属アルコラ
−トを包含する(メタ)アクリル系単量体アニオン(共)
重合開始系を対象とする。該シリル化された開始剤は、
一官能性であってもよく、その場合には、特に式
(I):
【0008】
【化6】
【0009】〔式中、 − R1、R2、R3は、各々独立して、炭素原子数1〜
8の直鎖状または分枝鎖状アルキル基を表わし、 − R4は炭素原子数1〜8の直鎖状または分枝鎖状ア
ルキレン基を表わし、 − Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表わす
(原子価q=1または2)〕の化合物のうちから選ばれ
る。
【0010】該シリル化された開始剤は、二官能性であ
ってもよく、その場合には、特に式(II):
【0011】
【化7】
【0012】〔式中、 − R5およびR6は、各々独立して、炭素原子数1〜8
の直鎖状または分枝鎖状アルキル基を表わし、 − R7およびR8は、各々独立して、炭素原子数1〜8
の直鎖状または分枝鎖状アルキレン基を表わし、 − M'はアルカリ金属を表わす〕の化合物のうちから
選ばれる。
【0013】上記の式(I)または(II)において、
1、R2、R3、R5およびR6は、各々に、好ましくは
炭素原子数1〜4のアルキル基、特にメチル基を表わす
ことが好ましい;R4、R7およびR8は、各々に、好ま
しくは、炭素原子数1または2のアルキレン基、特にメ
チレン基を表わし、MおよびM'は、各々に、好ましく
はリチウムを表わす。特に適当な開始剤は、トリメチル
シリルメチルリチウムである。
【0014】アルカリ金属アルコラ−ト(2)に関して
は、特に、式(III):
【0015】
【化8】 ROM" (III) 〔式中: − M"はアルカリ金属を表わし、 − Rは式(IV):
【0016】
【化9】 R9(OR10P (IV) (式中: − R9は炭素原子数1〜8の直鎖状または分枝鎖状ア
ルキル基、アリ−ル基もしくはアルキル基部分の炭素原
子数が1〜8であるアリ−ルアルキル基またはアルキル
アリ−ル基を表わし、 − R10は炭素原子数1〜4の直鎖状または分枝鎖状ア
ルキレン基を表わし、 − pは整数0、1、2または3であり、 − pが2または3のとき、R10は同一であっても異な
っていてもよい)の基を表わす〕の化合物のうちからそ
れを選ぶことができる。
【0017】式(III)において、M"は特にリチウ
ムを表わす。式(IV)において、R9は、たとえば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、フェニル、ベンジルの各基、
特にメチル基を表わす。R10は、たとえば、メチレン、
エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプロピレンの各
基、特にエチレン基を表わす。
【0018】以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】
【発明の実施の形態】同一の重合条件のもとで、シリル
化された開始剤+上記リチウム化リガンドの組合わせ
は、標準的な1,1−ジフェニルヘキシルリチウム+前
記リチウム化リガンドの組合わせよりも、より効率的で
ある。たとえば、新規開始剤では、より少量のリチウム
化リガンドの存在下で、従来の系と同等の効率を示しう
る。このことは、開始コストに対する大きい影響に加え
て、重合体中に存在するリチウム化された物質種の著し
い減少をもたらす。
【0020】本発明の開始系におけるアルコラ−ト
(2)/開始剤(1)のモル比は、きわめて大きい範囲
内で変動しうる。アルコラ−ト(2)の量は、重合活性
中心との錯体(complexe)の形成を可能とし、かくして該
中心を安定化するのに十分でなければならない。アルコ
ラ−ト(2)の量は、選択された開始剤(1)に依存
し、重合させるべき単量体(単数または複数)に依存す
る。本発明によれば、アルコラ−ト(2)/開始剤
(1)のモル比は、通常、1〜20の間である;よりよ
い結果を得るためには、この比は2〜10の間にあるこ
とが好ましい。
【0021】本発明はまた、上に定義した通りの開始系
の存在下で(共)重合を実施することを特徴とする、ア
ニオン法による(メタ)アクリル系単量体の(共)重合
方法を対象とするものである。重合温度は約−100℃
〜+100℃の間で変動可能で、アクリル酸エステルの
場合には約−20℃以下、メタクリル酸エステルの場合
には+30℃以下であることが好ましい。
【0022】本発明の開始系の存在下で実施する重合
は、水分および酸素の不存在下、少なくとも一種の、好
ましくはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、テトラ
ヒドロフラン、ジグライム、テトラグライム、オルトタ
−フェニル、ビフェニル、デカリン、テトラリンまたは
これらの混合物のうちから選ばれた非プロトン性溶媒の
存在下で、実施することが好ましく;トルエンまたはエ
チルベンゼンもしくはトルエン−テトラヒドロフランま
たはエチルベンゼン−テトラヒドロフラン混合物を有利
に使用でき、該混合物は特に10体積%までのテトラヒ
ドロフランを含有していてもよい。
【0023】本発明の開始系は、30分間よりも短い、
通常はそれよりもきわめて短い時間で、単量体の完全な
転化(conversion)を可能ならしめ、この時間は温度に依
存する。アクリル酸エステル類の重合の場合、この時間
は1秒間よりもきわめて短いこともありうる。本発明の
重合は、バッチタイプまたは管状の反応器中で可能であ
るが、これらに限定されるものではない;それは等温反
応であっても、断熱反応であってもよい。
【0024】特許出願EP−A−0749987に記載
されているように、重合を連続的に実施することもで
き、この場合には、マイクロミキサ−(たとえばサイク
ロンタイプまたは接線方向ノズル、衝撃ノズルタイプの
マイクロミキサ−)中で、重合すべき単量体(単数また
は複数)および開始系をまず混合したのち、(共)重合
反応器中に該混合物を注入する。マイクロミキサ−中で
の単量体(単数または複数)および開始系の滞留時間
は、(共)重合時間よりも短い。
【0025】本発明の方法によれば、単独重合体、ラン
ダム共重合体、ブロック共重合体もしくはランダム共重
合体またはブロック共重合体で形成された分枝を有する
星状共重合体を生成させることができる。本発明方法に
よって(共)重合させうる単量体は、(メタ)アクリル
系単量体のうちから選択される。
【0026】上記において用いた「(メタ)アクリル系
単量体」なる語は、それぞれに式:
【0027】
【化10】
【0028】〔式中、R0 は、直鎖状または分枝鎖状の
第一級、第二級または第三級C1〜C18アルキル基、
C5〜C18シクロアルキル基、直鎖状または分枝鎖状
であるアルキル基の炭素原子数が1〜18のアルコキシ
アルキルまたはアルキルチオアルキル基、アリ−ル基お
よびアリ−ルアルキル基のうちから選ばれ、これらの基
は少なくとも1個のフッ素原子および/または少なくと
も1個のヒドロキシル基、このヒドロキシル基の保護後
のもので置換されていてもよい〕の(メタ)アクリル酸
エステル類;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)
アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸イソボル
ニル、モノ−およびジ−(C1〜C18アルキル)−
(メタ)アクリルアミドのうちから選ばれた単量体を表
わす。
【0029】有用なメタクリル酸エステルとしては、メ
タクリル酸のメチル、エチル、2,2,2−トリフルオ
ロエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、
第二級ブチル、第三級ブチル、n−アミル、i−アミ
ル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシ
ル、オクチル、i−オクチル、ノニル、デシル、ラウリ
ル、ステアリル、フェニル、ベンジル、β−ヒドロキシ
エチル、イソボルニル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキ
シブチルの各エステルを挙げることができる。好ましい
メタクリル系単量体は、メタクリル酸メチルである。
【0030】上記の式のアクリル酸エステルの例として
は、アクリル酸のメチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、
ヘキシル、2−エチルヘキシル、イソオクチル、3,
3,5−トリメチルヘキシル、ノニル、イソデシル、ラ
ウリル、オクタデシル、シクロヘキシル、フェニル、メ
トキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エト
キシエチルの各エステルが挙げられる。
【0031】
【0032】
【実施例】以下の実施例は、本発明を説明するためのも
のであって、その範囲を限定するものではない。実施例
において、つぎの略号を使用した: − nBuAおよびPnBuA=アクリル酸n−ブチル
およびポリ(アクリル酸n−ブチル)。 − MMAおよびPMMA=メタクリル酸メチルおよび
ポリ(メタクリル酸メチル)。 − TMSM−Li=トリメチルシリルメチルリチウ
ム。 − DPE=1,1−ジフェニルエチレン。 − BuLi=n−ブチルリチウム。 − DPH−Li=1,1−ジフェニルヘキシルリチウ
ム。 − THF=テトラヒドロフラン。 − 〔A〕0 =開始剤の初期濃度。 − 〔L〕=リガンドの濃度。 − 〔M〕0 =単量体の初期濃度。 − M0 =単量体の分子量。
【0033】
【数1】
【0034】− Xp =転化率
【0035】
【数2】
【0036】以下の実施例において、使用したアルコラ
−トは、CH3(OCH2CH2)OLiまたはCH3(O
CH2CH22OLiである。リチウム2−メトキシエ
トキシラ−トCH3(OCH2CH2)OLiの調製する
ために、下記実施例aまたはbに従って操作を行なっ
た。 〔実施例a〕冷却器を備え、アルゴン雰囲気下で前もっ
て乾燥した500ml二頸フラスコに、ナトリウムの存
在下で蒸留したTHF250mlならびに前もって酸洗
いした金属リチウム3.5g(0.5モル、2当量)を
導入する。つぎに、前もってCaH2 で乾燥したメトキ
シエタノ−ル30ml(0.25モル)を少量ずつに分
割して導入する。混合物を12時間還流させたのち、キ
ャピラリー針を用いて溶液を一頸フラスコに移す。この
約1M溶液を、暗所で、0℃で保存する。
【0037】〔実施例b〕アルゴン雰囲気下で前もって
乾燥した500mlフラスコに、ナトリウムの存在下で
蒸留したTHF250mlならびに前もってCaH2
乾燥したメトキシエタノ−ル0.25モルを導入する。
つぎに、外界温度で、BuLi0.25モルのn−ヘキ
サン溶液を少量ずつに分割して導入する。5分後、溶液
を貯蔵しても、そのまま重合に使用してもよい。
【0038】リチウム2−メトキシエトキシエトキシラ
−トの調製には、下記実施例cまたはdに従って操作し
た。 〔実施例c〕シクロヘキサン500mlに、0.5モル
のアルコ−ルMeOCH2CH2OCH2CH2OHを加え
る。数滴のジフェニルエチレン(DPE)の存在下に、
このアルコ−ルを0.5モルのBuLiと反応させてア
ルコラ−トを調製する。この化合物は、アルコ−ルの不
存在を示す呈色指示薬(BuLi+DPEの反応)とし
て作用(agit)する。
【0039】〔実施例d〕THF500ml中、0.5
モルのMeOCH2CH2OCH2CH2OHを1モルの金
属リチウムに反応させて、0.5モルのMeOCH2
2OCH2CH2OLiを得る。反応時間は12時間
で、続いて6時間還流する。THFを蒸留によって除去
する。必要量のシクロヘキサンを加えて、必要な濃度と
する。転化率は100%である。
【0040】分子量およびIpは、実施例1に示した通
り、GPC測定に基づいている。この実施例には、単量
体の転化率Xpの計算法も示されている。 〔実施例1〕リガンドとしてのリチウム2−メトキシエ
トキシラ−トの存在下でTMSM−Liを開始剤として
用いるPnBuAの合成 系内では、すべての微量不純物(水分、酸素、等)を避
ける;この目的で、すべての試薬を下記のようにして精
製し、脱ガスし、純窒素のもとで保存した。nBuA
は、まず水素化カルシウム(CaH2)で乾燥し、非揮
発性重合阻害剤としての3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクタデシル
の存在下に減圧下(45mbar)で蒸留する。脱ガス後、C
aH2上、氷浴で冷却しながら、少なくとも一夜攪拌
し、再度脱ガスし、−18℃で保存する。その後、使用
直前にCaH2から蒸留分離する。
【0041】ペンタン中1.0モル濃度のTMSM−L
iを用いた。トルエンおよびTHFは分留したのち、カ
リウム上で還流させ、配管系を備えた真空下の丸底フラ
スコ中へ導入した。脱ガス後、ナトリウム/カリウム
(1/3)合金上、5ppmのベンゾフェノンととも
に、溶液が青色になるまで攪拌したのち、使用直前に再
度蒸留した。
【0042】n−オクタンは、残留単量体のガスクロマ
トグラフィ−分析のための内部標準として用いた。これ
は、脱ガスし、ナトリウム/カリウム(1/3)合金
上、5ppmのベンゾフェノンとともに攪拌して乾燥
し、蒸留して、テフロン(登録商標)バルブを備えたフラ
スコ中へ導いた。2mlの無水2−メトキシエタノ−ル
と1滴のDPEを、トルエン32mlに加え0℃に冷却
した。この混合物に、純窒素下に、n−ブチルリチウム
(1.6Mヘキサン溶液中)16mlを、薄い赤色が消
えなくなるまで滴下した。
【0043】グロ−ブボックス中で、第一のフラスコ
中、510mlのトルエンと27.5mlのTHFとの
混合物に、1.1mlのTMSM−Liおよび11ml
のリチウム2−メトキシエトキシラ−トを加えた
(〔A〕0=10-3モル/l;〔L〕/〔A〕0=5)。
テフロン(登録商標)バルブを備えた第二のフラスコに、
29.3mlのnBuA、10.7mlのn−オクタン
および490mlのトルエンを仕込んだ(〔M〕0
0.2モル/l)。テフロン(登録商標)バルブを備えた
第三のフラスコには、反応停止剤、すなわち、酢酸酸性
化メタノ−ル溶液(0.5%v/v)を入れた。
【0044】これら3つのフラスコを、管状反応器の原
料受け器(un recipient de stockage)に接続した。反応
器の主要部は、試薬を入れる3本のビュレットからなっ
ている。1基の電動機がそれら3本のビュレットのピス
トンを同時に動作させることで、溶液が混合チャンバー
(混合時間<1ms)および管状反応器を通過す。混合
チャンバー(接線方向入り口をもつ4ノズル(jets)ミキ
サ−、体積1μl)に達する前に、溶液は、サ−モスタ
ット付きの浴中の5mのキャピラリーを流過することに
よって所望の反応温度に調整される。つぎに、溶液(開
始系および単量体)が管状反応器に流入する。管状反応
器内滞留時間(2x10-3〜20秒間)は、管の長さ
「l」(4.4〜500cm)および直径「d」(0.
5〜2mm)または流量(1.3〜5ml/s)を変え
ることによって選択できる。管状反応器の末端には、急
停止管が接続されていて、これにより酢酸酸性化メタノ
−ル溶液(0.5%v/v)が反応溶液に混合される。
混合ノズル中の温度TM および急停止管中の温度TQ
は、熱電対フィリップス・サ−モコアックス(Philips
Thermocoax)(外径0.5mm)によって測定できる。
【0045】温度Teffが、Teff=TM+0.55(TQ
−TM)の関係によって、TM=混合物の温度およびTQ
=反応停止温度と関係付けられる。この温度が重合温度
を示す。上記の系についての精密な実験条件および結果
を、下記の表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】試料採取後ただちに、粗製重合体溶液1μ
lを、Fisons GC8160型ガスクロマトグラ
フ装置(キャピラリ−カラムDB−1、長さ30m、内
径0.53mm、膜厚1.5μm、FID)に注入し
た。残留単量体およびn−オクタンのピ−ク面積をそれ
ぞれF(単量体)およびF(オクタン)としたときの面
積比から、次式により、単量体の転化率Xpが得られ
る。
【0048】 純重合体を得るために、粗溶液の残りを処理した。この
処理の第一段階は、回転エバポレーター中30℃での溶
媒(単数または複数)および残留単量体の蒸発からな
る。つぎに、残留生成物をベンゼンに溶解させ、濾紙を
通して濾過した。最後に、重合体含有ベンゼン溶液を凍
結乾燥して、ゲルを得た。
【0049】GPC測定のために、重合体10mgを、
内部標準として20ppmのトルエンを含有するTHF
5mlに溶解させた。ゲルの収縮または膨張もしくは流
量の変化を補正するために、各試料について、溶出体積
を、内部標準のピ−クとの関係から補正しなければなら
ない。
【0050】 Ve(補正)=補正ずみの溶出体積 Ve(実験)=実験による溶出体積 Ve(計算)tol=校正(etalonnage)用トルエンの溶
出体積 Ve(実験)tol=試料のトルエンの溶出体積。
【0051】試料溶液100μlを、外界温度で、カラ
ムの組合わせ(溶媒:THF、流量:60ml/h;カ
ラム2本、60cm、5μPSS−DVゲル、10n
m)に注入する(検出器UV Jasco−Uvide
c 100IIIおよび屈折率Bischoff RI
検出器8110)。カラム全体を、PnBuAの標準品
を用いて校正する。
【0052】MALDI−TOF MS測定は、337
nmで3nsのレ−ザ−インパルスを発する窒素レ−ザ
−を備えた質量分析計Bruker Reflexを用
いて実施した。測定値は、レフレクトロンモ−ド(mode
reflectron)(マトリックス1,8,9−トリヒドロキ
シアントラセン)で記録した。正イオンの検出のため
に、重合体/マトリックス溶液にトリフルオロ酢酸ルビ
ジウムを添加した。混合物1μlを多段標的(cible mul
tistage)に塗布し、風乾した。加速電圧は33.65k
Vであり、イオンは35kVで反射された。80回のス
ペクトル平均値をとった。
【0053】得られた重合体のGPC溶出曲線は、狭く
高い分子量ピ−クを示した。MALDI−TOF質量ス
ペクトルは、線状重合体の場合に予期されるシグナルの
みを示し、重合が生きている(vivant)ことを示す。さら
に、わずかなオリゴマ−(M<1000g/モル)画分
があり、それらは総質量の2%未満に相当する。GPC
は、少量のオリゴマ−の存在を明らかにする;これらの
オリゴマーは、平均分子量の計算に組み込むことが困難
であるので、考慮に入れない。
【0054】開始剤効率(f)は、転化率の関数として
の数平均重合度曲線の傾きから、f=0.74と求めら
れた。 〔実施例2〕(比較例):リガンドとしてのリチウム2
−メトキシエトキシラ−トの存在下でのDPH−Liを
用いたPnBuAの合成 DPE(97%)を、DPH−Liの特徴的な赤色が消
えなくなるまでn−ブチルリチウムを滴下することによ
り、乾燥した。つぎに、テフロン(登録商標)バルブ付
きフラスコ中、減圧下で、DPHを蒸留した。
【0055】開始剤固体DPH−Liの調製のために、
グロ−ブボックス中、外界温度で、79mlのヘキサン
に、16mlのn−ブチルリチウムおよび5mlのDP
Eを加えた。溶液を2時間攪拌し、赤色の沈殿を濾別
し、ヘキサンで2回洗い、真空下で一夜乾燥した。赤色
粉末は、窒素雰囲気下、−18℃で保存した。使用直前
に、計算量のDPH−Liをトルエンに溶解させた。
【0056】TMSM−Liの代わりにDPH−Liを
用い、実施例1と同様に操作した。 この系:純トルエン中のDPH−Li(〔A〕0 =10
-3モル/l)、nBuA(〔M〕0 =0.2モル/
l)、リチウム2−メトキシエトキシラ−ト(〔L〕/
〔A〕0=5)についての厳密な実験条件および結果
は、下記の表2に示した。使用した管の直径は1mmで
あった。
【0057】
【表2】
【0058】得られた重合体の溶出曲線は、TMSM−
Li開始系の場合よりも、より高い分子量ピ−クについ
てのより大きい多分散性(polydispersite)を示した。D
PH−Liによって開始された重合体のMALDI−T
OF MSは、線状重合体に予期されるシグナルを示す
ともに、さらに多くの環状β−ケトエステル末端基のシ
グナルをも示し、これは停止と成長との競合を示すもの
である。このことは、一次の時間転化率曲線の下向きの
湾曲によっても示された。しかも、オリゴマ−(M<1
000g/モル)画分がより多く、総質量の5〜10%
に相当する。
【0059】開始剤効率(f)を、転化率の関数として
の数平均重合度の曲線の傾きから求めたところ、f=
0.47であった。この効率は、TMSM−Liを用い
て得られるものよりも有意に劣っている。結論として、
純トルエン中のDPH−Li開始系と比較して、TMS
M−Li開始系は、理想的なリビング重合(MALDI
−TOF MS測定値および直線状一次時間転化率曲線
に従えば、停止反応のない重合)を呈し、分子量分布が
より狭く、開始効率がまさり、オリゴマ−量がより少な
かった。
【0060】〔実施例3〕:リガンドとしてのリチウム
2−メトキシエトキシラ−トの存在下でTMSM−Li
を開始剤としてのPMMAの合成 この合成は、文献EP−A−0749987に記載の方
法に従って実施する。操作条件 : 〔MMA〕0 =トルエン中30重量% 溶媒=トルエン/THF:94%/6%(v/v) 〔L〕/〔A〕0 =4 〔A〕0 =5.1x10-3モル/リットル 単量体および開始系を、各々、12kg/hの流量で、
マイクロミキサ−へ導入した。マイクロミキサ−中の滞
留時間は0.05sであった;つぎに、混合物を重合反
応器中へ導いた。重合は−32℃で1秒間以内に起き
た。
【0061】結果を表3に示す。 〔実施例4〕(比較例) 実施例3と同様に操作した。ただし、TMSM−Liに
代えて、DPH−Liを〔DPH−Li〕0 =7.9x
10-3モル/リットルで使用した。結果を表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】〔実施例5〕:リガンドとしてのリチウム
2−メトキシエトキシラ−トの存在下でTMSM−Li
を開始剤として用いるMMAの重合 反応器は、容量1リットルのガラス容器であり、排出の
ための底部仕切り弁ならびにメトキシエタノ−ルおよび
TMSM−Li注入のための隔壁付き開口を備えてい
る。ポンプによって、前もって精製した溶媒(3%TH
F/97%トルエン)およびMMAを、窒素掃引(balay
age)下に、導入した。
【0064】比〔L〕/〔A〕0 は5であった。各合成
に先立ち、反応器を連続しての3回の真空−窒素により
浄化(purge)した。反応器に、窒素掃引下、溶媒を仕込
み、250回転/分で攪拌した。外界温度の溶媒に、D
PH−Liの0.2M溶液を用いて、ゼロ点を実現し
た。ゼロ点が安定したとき(橙色着色)、反応器を−2
0℃に冷却して、リチウムメトキシエトキシラ−トの調
製を行なった。
【0065】その温度に達したとき、0.1バ−ルの圧
力でメトキシエタノ−ルを反応器に導入した;溶液は無
色になった。温度が−5℃を越えないように注意しなが
ら、n−ブチルリチウムを、アルコ−ルが中和される
(溶液が再び橙色になる)まで、滴下した。所要量の開
始剤(TMSM−Liの1Mトルエン溶液)を導入し
た。反応器が−20℃と−10℃との間にある間に、M
MAを最初は滴下し、溶液が脱色されたときに、攪拌速
度を500回転/分に上げ、単量体添加速度も上げた。
MMA導入時間は約5分間であった。反応が終了した
ら、メタノ−ルを加えて、重合体を不活性化した。ここ
で、反応器から排出させることができる。収率は100
%であった。
【0066】結果を表4に示す。 〔実施例6〕(比較例) TMSM−Liの1M溶液の代わりにDPH−Liの
0.2M溶液を用いて、実施例5の通りに操作した。収
率は100%であった。結果を表4に示す。
【0067】
【表4】 実施例 Ip %r.r.* 5(本発明) 2.0 81.0 6(比較) 2.4 77.0 * %r.r.(シンジオタクチック率)は 1H−N
MRにより計算した。
【0068】この表4から、TMSM−Li系およびD
PH−Li系によりそれぞれ開始されたPMMAについ
て、得られるシンジオタクチック(シンジオタクチック
三重線)率を比較することができる。
【0069】〔実施例7〕(本発明)および〔実施例
8〕(比較例) 重合の制御し、数平均分子量50000g/モルを得る
のに、必要なリガンド量を考慮に入れて、それぞれ実施
例3および4の場合と同様に操作した。溶媒は6%TH
F/94%トルエンの混合物である。結果を表5に示す
が、それらは、本発明のPMMAの場合より低い残留リ
チウム率を示していた。
【0070】
【表5】 実施例 〔L〕/ f Ip 収率 mgリチウム/ 〔A〕0 (%) kgPMMA 7(本発明) 2 0.72 2.5 100% 600 8(比較) 5 0.89 2.4 100% 1000 〔実施例9〕(本発明)および〔実施例10〕(比較
例) 〔L〕/〔A〕0比を小さくして、それぞれ実施例3お
よび4の場合と同様に操作した。 実施例9の場合に
は、〔L〕/〔A〕0=2として、つぎの結果を得た:
f=0.72、Ip=2.5、収率100%。
【0071】実施例10の場合には、〔L〕/〔A〕0
の値が<3のときにDPH−Liが沈殿した。 〔実施例11〕2.5%THF/97.5%トルエン媒
質中、−21℃で、〔L〕/〔A〕0=5として、厳密
に実施例1の通りに操作して、アクリル酸第三級ブチル
を重合させた。
【0072】結果は、Xpが1.00の場合、つぎの通
りであった: − f=0.61 − Ip=1.15
【0073】
【0074】〔実施例13〕:ブロック共重合体PMM
A−b−PnBuAの合成 T=−20℃でのnBuAについての速度論的研究によ
って、反応はきわめて速やかである(t1/2 <0.01
s)が、実施例1に記載したような装置によって容易に
制御できることが示された。PMMAのリビングアニオ
ンを、実施例1に記載したのと同様の第二の混合チャン
バー中、T=−10℃で、nBuAの重合を開始させる
ために利用した。
【0075】添付図面の図1は、PMMA−b−PnB
uAのGPCで得られた結果を示している:
【0076】
【0077】
【発明の効果】本発明の開始系は、無極性媒質中、また
は大部分無極性の媒質中、妥当な温度および妥当な合成
時間で、シンジオタクチック三重線比率の高い(≧70
%)PMMAの合成を可能とする。それは、量および分
子性を制御されたポリ(メタ)アクリル酸エステル、特
に第一級ポリアクリル酸エステルの合成を可能とする。
【0078】シリル化された開始剤の構造それ自体のゆ
えに、得られる重合体は、先に示したような1,1−ジ
フェニルヘキシルリチウムの存在下で得られる重合体と
比較して、改善された耐劣化性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】PMMA−b−PnBuAのGPCで得られた
結果を示す。
【符号の説明】
(1):リビングPMMAシーケンス (2):PnBuAシーケンス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロベール ジェローム ベルギー国 ビー4040 ティルフ ル デ ソルビエール 6 (72)発明者 トーマス ズンデル フランス国 68480 デュルメナッハ ル ド ラ フェレット 20 (56)参考文献 特開 平5−194622(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 4/44 - 4/58 CA(STN)

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)リガンドとしての少なくとも1種の
    アルカリ金属アルコラ−トと(2)1種以上の一官能性
    開始剤または1種以上の二官能性開始剤を含む(メタ)
    アクリル系単量体のアニオン(共)重合のための開始系で
    あって、これらの開始剤が、式(I): 【化1】 〔式中、 − R1 、R2 、R3 は、各々独立して、炭素原子数1
    〜8の直鎖状または分枝鎖状アルキル基を表わし、 − R4 は炭素原子数1〜8の直鎖状または分枝鎖状ア
    ルキレン基を表わし、 − Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表わす
    (原子価q=1または2)〕のシリル化された一官能性
    開始剤もしくは式(II): 【化2】 〔式中、 − R5およびR6は、各々独立して、炭素原子数1〜8
    の直鎖状または分枝鎖状アルキル基を表わし、 − R7およびR8は、各々独立して、炭素原子数1〜8
    の直鎖状または分枝鎖状アルキレン基を表わし、 − M'はアルカリ金属を表わす〕のシリル化された二
    官能性開始剤のうちから選ばれることを特徴とする、該
    開始系。
  2. 【請求項2】R1、R2、R3、R5およびR6が、各々
    に、メチル基を表わすことを特徴とする、請求項1に記
    載の開始系。
  3. 【請求項3】R4、R7およびR8が、各々に、メチレン
    基を表わすことを特徴とする、請求項1および2のいず
    れか一項に記載の開始系。
  4. 【請求項4】MおよびM'が、各々に、リチウムを表わ
    すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記
    載の開始系。
  5. 【請求項5】アルカリ金属アルコラ−ト(単数または複
    数)(1)が式(III): 【化3】 ROM" (III) 〔式中: − M"はアルカリ金属を表わし、 − Rは式(IV): 【化4】 R9(OR10P (IV) (式中: − R9は炭素原子数1〜8の直鎖状または分枝鎖状ア
    ルキル基、アリ−ル基もしくはアルキル基部分の炭素原
    子数が1〜8であるアリ−ルアルキル基またはアルキル
    アリ−ル基を表わし、 − R10は炭素原子数1〜4の直鎖状または分枝鎖状ア
    ルキレン基を表わし、 − pは整数0、1、2または3であり、 − pが2または3のとき、R10は同一であっても異な
    っていてもよい)の基を表わす〕のもののうちから選ば
    れることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に
    記載の開始系。
  6. 【請求項6】式(III)において、M"がリチウムで
    あることを特徴とする、請求項5に記載の開始系。
  7. 【請求項7】アルコラ−ト(1)/開始剤(2)のモル
    比が1〜20、特に2〜10の間にあることを特徴とす
    る、請求項1〜6のいずれか一項に記載の開始系。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか一項において定義
    されている開始系の存在下で重合を実施することを特徴
    とする、(メタ)アクリル系単量体のアニオン法による
    (共)重合方法。
  9. 【請求項9】−100℃〜+100℃で、好ましくはア
    クリル酸エステルの場合には−20℃以下の、メタクリ
    ル酸エステルの場合には+30℃以下の温度で、実施す
    ることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、
    テトラヒドロフラン、ジグライム、テトラグライム、オ
    ルトタ−フェニル、ビフェニル、デカリン、テトラリン
    またはこれらの混合物、特にトルエンまたはエチルベン
    ゼンもしくは10体積%までのテトラヒドロフランを含
    有するトルエン−テトラヒドロフランまたはエチルベン
    ゼン−テトラヒドロフラン混合物のうちから選ばれた溶
    媒中で実施することを特徴とする、請求項8および9の
    いずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】30分間よりも短い時間で実施すること
    を特徴とする、請求項8〜10のいずれか一項に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】(メタ)アクリル系単量体が、それぞれ
    に式: 【化5】 〔式中、R0 は、直鎖状または分枝鎖状の第一級、第二
    級または第三級C1〜C18アルキル基、C5〜C18
    シクロアルキル基、直鎖状または分枝鎖状であるアルキ
    ル基の炭素原子数が1〜18のアルコキシアルキルまた
    はアルキルチオアルキル基、アリ−ル基およびアリ−ル
    アルキル基のうちから選ばれ、これらの基は少なくとも
    1個のフッ素原子および/または少なくとも1個のヒド
    ロキシル基、このヒドロキシル基の保護後のもので置換
    されていてもよい〕の(メタ)アクリル酸エステル類;
    (メタ)アクリル酸グルシジル、(メタ)アクリル酸ノ
    ルボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、モノ−
    およびジ−(C1〜C18アルキル)−(メタ)アクリ
    ルアミドのうちから選ばれることを特徴とする、請求項
    8〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】メタクリル系単量体が、メタクリル酸メ
    チル、エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、n−
    プロピル、イソプロピル、n−ブチル、第二級ブチル、
    第三級ブチル、n−アミル、i−アミル、n−ヘキシ
    ル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、
    i−オクチル、ノニル、デシル、ラウリル、ステアリ
    ル、フェニル、ベンジル、β−ヒドロキシエチル、イソ
    ボルニル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルのう
    ちから選ばれることを特徴とする、請求項12に記載の
    方法。
  14. 【請求項14】アクリル系単量体が、アクリル酸メチ
    ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
    ル、第二級ブチル、第三級ブチル、ヘキシル、2−エチ
    ルヘキシル、イソオクチル、3,3,5−トリメチルヘ
    キシル、ノニル、イソデシル、ラウリル、オクタデシ
    ル、シクロヘキシル、フェニル、メトキシメチル、メト
    キシエチル、エトキシメチルおよびエトキシエチルのう
    ちから選ばれることを特徴とする、請求項12に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 無極性の溶媒の存在下で、メ
    タクリル酸メチルを重合させることを特徴とする、請求
    項8〜13のいずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】
  17. 【請求項17】
  18. 【請求項18】 (メタ)アクリル系単量体の
    単独重合またはランダムもしくはブロック共重合を行な
    うことを特徴とする、請求項8〜14のいずれか一項に記
    載の方法。
  19. 【請求項19】シンジオタクチック三重線含有率が70
    %以上のポリ(メタクリル酸メチル)を得ることを特徴
    とする、請求項8〜13のいずれか一項に記載の方法。
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