JP4385883B2 - 半導体モジュール - Google Patents

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この発明は、電流検出装置および半導体モジュールに関し、特に、電極やバスバーなどに流れる電流を高精度に検出することができる電流検出装置および半導体モジュールに関する。
従来より、バスバーなどの電力線に流れる電流を検出する電流検出装置としては、バスバーを周方向に囲むように設けられた集磁コアによって、バスバーに流れる電流に応じてバスバーの周囲に発生する磁束を集磁し、この集磁された磁束をホール素子などの磁気検出素子によって検出することにより電流を検出する装置が一般的に知られている。
一方、近年、集磁コアを用いずに磁束を直接検出してバスバーに流れる電流を検出するコアレス型の電流検出装置(以下、「コアレス電流センサ」とも称する。)が提案されている。このようなコアレス電流センサによれば、部品点数を削減できることから装置を小型化でき、また、一般的に高価な電磁鋼からなる集磁コアが不要となるため装置を低コスト化できる。
しかしながら、集磁コアを用いないコアレス電流センサを単純にバスバーの電流検出に用いても、他のバスバー(たとえば、隣接する他相のバスバー)などから発生する磁束をも捕捉してその影響を受けることとなり、正確に電流を検出することはできない。
このような問題に対して、特開2004−61217号公報(特許文献1参照)は、U,V,W各相バスバーに流れる電流を検出する場合に他相のバスバーからの磁気干渉の影響を防止可能なコアレス電流センサを開示する。このコアレス電流センサによれば、電流検出対象のバスバーに隣接するバスバーからの磁束の影響分を予め設けられたマップ等を用いて補正することにより、電流検出精度の悪化を防止することができる。
特開2004−61217号公報 特開平5−2033号公報 実用新案登録第2532324号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたコアレス電流センサは、周囲から受ける磁気ノイズの影響を事後的に補正するものであり、電流センサが磁気ノイズの影響を受けるという本質的な問題を解決するものではない。また、このコアレス電流センサは、補正の精度如何によって電流検出精度が影響を受けるおそれもある。
そこで、コアレス電流センサを用いる場合においても、より正確な電流検出を実現するためには、電流センサへの周囲からの磁気ノイズをできる限り遮蔽し、また、電流検出対象の電力線から発生する磁束をできる限り集中させることによって電流センサのS/N比(Signal−to−Noise ratio)を十分に大きくすることが本来的に必要である。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、S/N比を向上させた電流検出装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、S/N比を向上させた電流検出装置を備える半導体モジュールを提供することである。
この発明によれば、電流検出装置は、電気的に直列に接続される複数の導電部と、複数の導電部に流れる電流に応じて複数の導電部の周囲に発生する磁束を検出することにより、複数の導電部に流れる電流を検出する電流センサとを備え、電流センサは、複数の側面において複数の導電部にそれぞれ近接するように配置され、複数の導電部からそれぞれ発生する複数の第1の磁束が重ね合わされた第2の磁束を検出する。
好ましくは、電流センサは、集磁コアを含まないコアレス型の電流センサである。
好ましくは、複数の導電部は、互いに略平行に配設され、かつ、互いに反対方向に電流が流される第1および第2の導電部からなり、電流センサは、第1および第2の導電部の間に配置される。
好ましくは、複数の導電部は、略コの字形状に配設され、電流センサは、略コの字形状の内部に配置される。
好ましくは、複数の導電部は、略L字形状に配設され、電流センサは、略L字形状の内側に配置される。
好ましくは、電流検出装置は、複数の導電部とともに電流センサを囲うように配設される磁気遮蔽材をさらに備える。
また、この発明によれば、半導体モジュールは、パワー半導体素子と、パワー半導体素子を両側から挟み込むように設けられ、パワー半導体素子を介して電気的に直列に接続される第1および第2の電極と、第1および第2の電極の間に配置され、互いに反対方向に電流が流される第1および第2の電極からそれぞれ発生する第1および第2の磁束が重ね合わされた第3の磁束を検出することにより、第1および第2の電極に流れる電流を検出する電流センサとを備える。
好ましくは、電流センサは、集磁コアを含まないコアレス型の電流センサである。
好ましくは、半導体モジュールは、第1および第2の電極によって両側から挟み込まれた空間を外部から磁気的に遮蔽する磁気遮蔽材をさらに備える。
好ましくは、磁気遮蔽材は、パーマロイ材からなる。
この発明による電流検出装置においては、電流センサは、複数の側面において複数の導電部にそれぞれ近接するように配置され、複数の導電部からそれぞれ発生する複数の第1の磁束が重ね合わされた第2の磁束を検出するので、検出すべき磁束が高密度化される。また、電流センサは、複数の導電部により複数の側面において覆われるので、外部からの磁気ノイズの影響が低減される。
したがって、この発明によれば、電流センサのS/N比が向上し、その結果、電流検出装置の電流検出精度が向上する。
また、この発明によれば、集磁コアを含まないコアレス型の電流センサを用いるので、集磁コアを備えないことによる低コスト化および小型化を図ることができる。
また、この発明による電流検出装置においては、複数の導電部とともに電流センサを囲うように配設される磁気遮蔽材を備えるので、外部からの磁気ノイズの影響がさらに低減される。
したがって、この発明によれば、電流センサのS/N比をさらに向上させることができる。
また、この発明による半導体モジュールにおいては、パワー半導体素子を両側から挟み込むように設けられる第1および第2の電極の間に電流センサが配置され、電流センサは、互いに反対方向に電流が流れる第1および第2の電極からそれぞれ発生する第1および第2の磁束が重ね合わされた第3の磁束を検出するので、検出すべき磁束が高密度化される。また、電流センサは、第1および第2の電極により両側から覆われるので、外部からの磁気ノイズの影響が低減される。
したがって、この発明によれば、電流センサのS/N比が向上し、電流検出精度が向上する。その結果、半導体モジュールの制御精度が向上する。
また、この発明による半導体モジュールにおいては、第1および第2の電極によって両側から挟み込まれた空間を外部から磁気的に遮蔽する磁気遮蔽材をさらに備えるので、外部からの磁気ノイズがほぼ完全に遮蔽され、また、内部への湿気等の侵入も防止される。
したがって、この発明によれば、電流センサのS/N比をさらに向上させることができる。また、半導体モジュール内部の防水・防湿を図ることもできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明による半導体モジュールによって構成される負荷駆動装置の主要部の構成を示す電気回路図である。
図1を参照して、負荷駆動装置10は、コンバータ20と、インバータ30と、制御装置40と、コンデンサC1,C2と、電源ラインPL1〜PL3と、出力ライン62〜66とを備える。コンバータ20は、電源ラインPL1,PL3を介してバッテリBと接続され、インバータ30は、電源ラインPL2,PL3を介してコンバータ20と接続される。また、インバータ30は、出力ライン62〜66を介して電気負荷としてのモータジェネレータMGと接続される。
バッテリBは、直流電源であって、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池である。バッテリBは、発生した直流電力をコンバータ20に供給し、また、コンバータ20から受ける直流電力によって充電される。
モータジェネレータMGは、たとえば3相交流同期電動発電機であって、負荷駆動装置10から受ける交流電力によって駆動力を発生する。また、モータジェネレータMGは、発電機としても使用され、減速時の発電作用(回生発電)により交流電力を発生し、その発生した交流電力を負荷駆動装置10に供給する。
コンバータ20は、各々が後述する半導体モジュールからなる上アームおよび下アームと、リアクトルLとを含む。上アームおよび下アームは、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続され、電源ラインPL2に接続される上アームは、パワートランジスタQ1と、パワートランジスタQ1に逆並列に接続されるダイオードD1とからなり、電源ラインPL3に接続される下アームは、パワートランジスタQ2と、パワートランジスタQ2に逆並列に接続されるダイオードD2とからなる。そして、リアクトルLは、電源ラインPL1とパワートランジスタQ1,Q2の接続点との間に接続される。
このコンバータ20は、バッテリBから受ける直流電圧をリアクトルLを用いて昇圧し、その昇圧した昇圧電圧を電源ラインPL2に供給する。また、コンバータ20は、インバータ30から受ける直流電圧を降圧してバッテリBを充電する。
インバータ30は、U相アーム52と、V相アーム54と、W相アーム56とを含む。U相アーム52、V相アーム54およびW相アーム56の各々は、電源ラインPL2,PL3間に並列に接続され、各々が後述する半導体モジュールからなる上アームおよび下アームからなる。各相アームにおける上アームおよび下アームは、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続される。
U相アーム52の上アームは、パワートランジスタQ3と、パワートランジスタQ3に逆並列に接続されるダイオードD3とからなり、U相アーム52の下アームは、パワートランジスタQ4と、パワートランジスタQ4に逆並列に接続されるダイオードD4とからなる。V相アーム54の上アームは、パワートランジスタQ5と、パワートランジスタQ5に逆並列に接続されるダイオードD5とからなり、V相アーム54の下アームは、パワートランジスタQ6と、パワートランジスタQ6に逆並列に接続されるダイオードD6とからなる。W相アーム56の上アームは、パワートランジスタQ7と、パワートランジスタQ7に逆並列に接続されるダイオードD7とからなり、W相アーム56の下アームは、パワートランジスタQ8と、パワートランジスタQ8に逆並列に接続されるダイオードD8とからなる。そして、各相アームにおける各パワートランジスタの接続点は、対応する出力ラインを介してモータジェネレータMGの対応する相のコイルの反中性点側に接続されている。
このインバータ30は、制御装置40からの制御信号に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMGへ出力する。また、インバータ30は、モータジェネレータMGによって発電された交流電圧を直流電圧に整流して電源ラインPL2に供給する。
コンデンサC1は、電源ラインPL1,PL3間に接続され、電源ラインPL1の電圧レベルを平滑化する。また、コンデンサC2は、電源ラインPL2,PL3間に接続され、電源ラインPL2の電圧レベルを平滑化する。
制御装置40は、モータジェネレータMGのトルク指令値、各相電流値、およびインバータ30の入力電圧に基づいてモータジェネレータMGの各相コイル電圧を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ3〜Q8をオン/オフするPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成してインバータ30へ出力する。
ここで、モータジェネレータMGの各相電流値は、後述するように、インバータ30の各アームを構成する半導体モジュールに組込まれた電流センサによって検出される。この電流センサは、S/N比が向上するように半導体モジュール内に配設されており、その配置構成については、後ほど詳しく説明する。
また、制御装置40は、上述したトルク指令値およびモータ回転数に基づいてインバータ30の入力電圧を最適にするためのパワートランジスタQ1,Q2のデューティ比を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ1,Q2をオン/オフするPWM信号を生成してコンバータ20へ出力する。
さらに、制御装置40は、モータジェネレータMGによって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリBを充電するため、コンバータ20およびインバータ30におけるパワートランジスタQ1〜Q8のスイッチング動作を制御する。
この負荷駆動装置10においては、コンバータ20は、制御装置40からの制御信号に基づいて、バッテリBから受ける直流電圧を昇圧して電源ラインPL2に供給する。そして、インバータ30は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMGへ出力する。
また、インバータ30は、モータジェネレータMGの回生動作によって発電された交流電圧を直流電圧に変換して電源ラインPL2へ出力する。そして、コンバータ20は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を降圧してバッテリBを充電する。
図2は、図1に示したコンバータ20およびインバータ30の各アームを構成する半導体モジュールの構造を概略的に示す断面図であり、図3は、その平面図である。なお、インバータ30の各相アームにおける上下各アームおよびコンバータ20の上下各アームの構成は、いずれも同じであるので、以下では、図1に示したインバータ30のU相上アームを構成する半導体モジュールの構造について代表的に説明する。
図2,図3を参照して、半導体モジュール70は、半導体素子部72と、接合部74,76と、正極電極78と、U相電極80と、絶縁基板82,84と、冷却体86,88と、電流センサ90と、磁気遮蔽材92とからなる。
半導体素子部72は、パワートランジスタQ3とダイオードD3とからなる。接合部74,76は、半田などの導電性接合材からなり、半導体素子部72をそれぞれ正極電極78およびU相電極80に固設する。
正極電極78およびU相電極80は、たとえば銅などの高導電性かつ高伝熱性の金属部材からなり、接合部74,76を介して半導体素子部72を上下から挟み込むように互いに平行に設けられる。正極電極78およびU相電極80は、それぞれ電源ラインPL2および出力ライン62(ともに図示せず)と電気的に接続される。
絶縁基板82,84は、半導体素子部72、接合部74,76、正極電極78、およびU相電極80を上下から挟み込むように設けられる。絶縁基板82,84は、これらに密接する正極電極78およびU相電極80を冷却体86,88とそれぞれ電気的に絶縁するとともに、半導体素子部72からの熱をそれぞれ冷却体86,88に伝熱する。
冷却体86,88は、半導体素子部72、接合部74,76、正極電極78、U相電極80、および絶縁基板82,84をさらに上下から挟み込むように設けられ、半導体素子部72からの熱を外部へ放熱する。
電流センサ90は、正極電極78およびU相電極80によって挟まれた領域内に配設され、たとえばホール素子などの磁気検出素子からなる。電流センサ90は、集磁コアを備えておらず、正極電極78およびU相電極80に流れる電流に応じて正極電極78およびU相電極80の周囲に発生する磁束を直接検出することにより、正極電極78およびU相電極80に流れる電流を検出する。
磁気遮蔽材92は、絶縁基板82,84によって挟まれた領域を囲むように設けられ、たとえば、パーマロイ材などの高透磁率材からなる。磁気遮蔽材92は、この半導体モジュール70が外部から受ける磁気ノイズを遮蔽するとともに、絶縁基板82,84によって挟まれた領域内を防水・防湿する。また、磁気遮蔽材92は、正極電極78およびU相電極80を平行に保持するための支持固定材としても機能する。
なお、上記において、正極電極78およびU相電極80は、「複数の導電部」を構成し、また、「第1および第2の電極」を構成する。
この半導体モジュール70は、いわゆる両面冷却型の半導体モジュールであり、この半導体モジュール70においては、正極電極78およびU相電極80に挟まれた領域内に電流センサ90が配設されている。ここで、金属部材からなる正極電極78およびU相電極80は、磁気遮蔽効果を有するので、電流センサ90が外部から受ける磁気ノイズの影響が低減される。そして、この半導体モジュール70においては、正極電極78およびU相電極80に挟まれた領域を囲むように磁気遮蔽材92がさらに設けられているので、電流センサ90が受ける電磁ノイズの影響は、ほぼ完全にカットされる。
したがって、この半導体モジュール70においては、電流センサ90のS/N比が十分に大きく、電流センサ90は、集磁コアを備えなくても、正極電極78およびU相電極80に流れる電流を高精度に検出できる。
図4は、図2に示した半導体モジュール70における電流検出の様子を示す図である。この図4は、図2に示した電流センサ90の近傍を拡大表示したものである。
図4を参照して、半導体素子部72を構成するパワートランジスタQ3がオンし、正極電極78から半導体素子部72を介してU相電極80に電流が流れているものとする。すなわち、正極電極78には、電流センサ90の上部において図の右方向から左方向へ電流が流れ、U相電極80には、電流センサ90の下部において正極電極78と逆方向の電流が流れる。
そうすると、正極電極78およびU相電極80に挟まれた領域において、正極電極78およびU相電極80のいずれからも、図の符号Aによって示されるように、右ねじの法則によって図の奥から手前へ向かう方向に磁束が発生する。すなわち、正極電極78およびU相電極80に挟まれた領域内では、正極電極78に流れる電流により発生する磁束とU相電極80に流れる電流により発生する磁束とが重ね合わされることによって、高密度の検出磁束が発生する。
したがって、正極電極78およびU相電極80に挟まれた領域内に電流センサ90を配設することによって、正極電極78およびU相電極80に電流が流れることにより発生する検出磁束を高密度にすることができるので、電流センサ90のS/N比はさらに向上し、電流センサ90の測定精度がさらに向上する。
なお、半導体素子部72を構成するダイオードD3を介してU相電極80から正極電極78に電流が流れるときにおいても、正極電極78およびU相電極80のいずれからも図の手前から奥へ向かう方向に磁束が発生するので、上記と同様に高密度の検出磁束が発生する。したがって、上記と同様に、電流センサ90のS/N比は向上する。
以上のように、この実施の形態1によれば、電流センサ90は、正極電極78およびU相電極80によって両側から覆われているので、半導体モジュール70の外部から受ける磁気ノイズの影響が低減される。また、電流センサ90は、互いに反対方向に電流が流れる正極電極78およびU相電極80からそれぞれ発生する磁束が重ね合わされた高密度の磁束を検出する。したがって、この実施の形態1によれば、電流センサ90のS/N比が向上し、電流検出精度が向上する。その結果、半導体モジュール70およびそれによって構成される負荷駆動装置10の制御精度が向上する。
また、この実施の形態1によれば、電流センサ90が配設される領域を囲む磁気遮蔽材92をさらに備えることにより、外部からの磁気ノイズが完全に遮蔽されるので、電流センサ90のS/N比がさらに向上する。また、磁気遮蔽材92によって半導体モジュール70内の防水・防湿も図ることができる。
なお、上記においては、半導体モジュール70は、上アームまたは下アームごとに構成されるものとしたが、上下アームを一体的に半導体モジュールとして構成してもよい。この場合も、上記と同様に、半導体素子部を介して上下に平行に、かつ、互いに反対方向に電流が流れるように電極を配設し、その平行に配設された電極によって両側から挟まれた領域内に電流センサを配設すればよい。
[実施の形態2]
この発明による電流検出装置は、実施の形態1のように、半導体モジュール内において電流センサが2つの電極に挟まれるように配置される構成でなくても、電流検出されるバスバーと電流センサとの配置構成により、S/N比を向上させることができる。
図5は、この発明の実施の形態2による電流検出装置の構成を概略的に示す図である。
図5を参照して、この電流検出装置は、バスバー102と、電流センサ104と、磁気遮蔽材106と、絶縁材108とを備える。バスバー102は、電流センサ104によって検出される電流を流す金属部材であり、略L字形状に折れ曲げられている。電流センサ104は、集磁コアを備えない磁気検出素子からなり、バスバー102が折り曲げられた部分の内側近傍に配設される。磁気遮蔽材106は、高透磁率材からなり、バスバー102とともに電流センサ104を囲むように設けられる。絶縁材108は、磁気遮蔽材106をバスバー102と電気的に絶縁し、バスバー102から磁気遮蔽材106に電流が流れるのを防止する。
この実施の形態2による電流検出装置において、図に示される方向にバスバー102に電流が流れているものとする。そうすると、バスバー102が折り曲げられた部分の内側において、バスバー102のa1部から、図の符号Aによって示されるように、図の奥から手前へ向かう方向に磁束が発生する。また、バスバー102のa1部に対して略L字形状に折り曲げられたa2部からも、図の符号Aによって示されるように、図の奥から手前へ向かう方向に磁束が発生する。すなわち、バスバー102が折り曲げられた部分の内側では、バスバー102のa1部に流れる電流により発生する磁束とa2部に流れる電流により発生する磁束とが重ね合わされることによって高密度の検出磁束が発生し、この高密度の磁束を検出するように電流センサ104が配設される。
また、この実施の形態2による電流検出装置においては、バスバー102のa1部,a2部は、電流センサ104に対して2方向からの電磁ノイズを遮蔽するので、単に直線状のバスバー上に電流センサが配設された場合に比べてノイズ遮蔽効果が大きい。さらに、この電流検出装置では、電流センサ104に対してその他の2方向からの電磁ノイズも磁気遮蔽材106によって遮蔽されるので、電流センサ104が外部から受ける電磁ノイズの影響がさらに低減される。
なお、上記において、バスバー102のa1部,a2部は、「複数の導電部」を構成する。
以上のように、この実施の形態2によれば、バスバー102を略L字形状に折り曲げてその内側部分に電流センサ104を配置したので、電流センサ104が集磁コアを備えていなくても、電流センサ104のS/N比は十分に大きい。したがって、電流検出装置の検出精度が向上する。
[実施の形態3]
図6は、この発明の実施の形態3による電流検出装置の構成を概略的に示す図である。
図6を参照して、この電流検出装置は、バスバー112と、電流センサ114と、磁気遮蔽材116と、絶縁材118とを備える。バスバー112は、電流センサ114によって検出される電流を流す金属部材であり、一部が略コの字形状に形成されている。電流センサ114は、集磁コアを備えない磁気検出素子からなり、バスバー112の略コの字形状部分の内部に配設される。磁気遮蔽材116は、高透磁率材からなり、バスバー112の略コの字形状部分の開口部に設けられる。絶縁材118は、磁気遮蔽材116をバスバー112と電気的に絶縁し、バスバー112から磁気遮蔽材116に電流が流れるのを防止する。
この実施の形態3による電流検出装置において、図に示される方向にバスバー112に電流が流れているものとする。そうすると、バスバー112の略コの字形状部分の内側において、バスバー112のb1部から、図の符号Aによって示されるように、図の奥から手前へ向かう方向に磁束が発生する。また、バスバー112のb2部,b3部からも、図の符号Aによって示されるように、図の奥から手前へ向かう方向に磁束が発生する。すなわち、バスバー112の略コの字形状部分の内側では、バスバー112のb1部〜b3部からの磁束が重ね合わされることによって高密度の検出磁束が発生し、この高密度の磁束を検出するように、バスバー112の略コの字形状部分の内側に電流センサ114が配設される。
また、この実施の形態3による電流検出装置においては、バスバー112のb1部〜b3部は、バスバー112の略コの字形状部分の外側からの電磁ノイズを遮蔽するので、単に直線状のバスバー上に電流センサが配設された場合に比べてノイズ遮蔽効果が大きい。さらに、この電流検出装置では、バスバー112の略コの字形状部分の開口部に受ける電磁ノイズも磁気遮蔽材116によって遮蔽されるので、電流センサ114が外部から受ける電磁ノイズの影響がさらに低減される。
なお、上記において、バスバー112のb1部〜b3部は、「複数の導電部」を構成する。
以上のように、この実施の形態3によれば、バスバー102を略コの字形状に折り曲げてその内側部分に電流センサ114を配置したので、電流センサ114が集磁コアを備えていなくても、電流センサ114のS/N比は十分に大きい。したがって、電流検出装置の検出精度が向上する。
なお、上記の実施の形態2,3において、バスバーを流れる電流の方向が反対のときも、検出磁束の発生方向が上記の場合と反対になるだけで、同様の効果が得られる。
また、上述したこの発明による半導体モジュールおよび電流検出装置は、たとえば、近年大きく注目されているハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)や電気自動車(Electric Vehicle)などにおいて好適である。すなわち、このような車両システムにおいては、低コスト化、小型化、高効率化などが強く要求されるところ、この半導体モジュールおよび電流検出装置によれば、電流センサに集磁コアを備えなくてもよいので、一般的に高価な電磁鋼からなる集磁コアの削減により、装置の低コスト化および小型化を図ることができる。また、電流検出精度が向上するので、負荷駆動装置の制御精度が向上し、その結果、高効率化も図られる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明による半導体モジュールによって構成される負荷駆動装置の主要部の構成を示す電気回路図である。 図1に示すコンバータおよびインバータの各アームを構成する半導体モジュールの構造を概略的に示す断面図である。 図2に示す半導体モジュールの平面図である。 図2に示す半導体モジュールにおける電流検出の様子を示す図である。 この発明の実施の形態2による電流検出装置の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態3による電流検出装置の構成を概略的に示す図である。
符号の説明
10 負荷駆動装置、20 コンバータ、30 インバータ、40 制御装置、52 U相アーム、54 V相アーム、56 W相アーム、62〜66 出力ライン、70 半導体モジュール、72 半導体素子部、74,76 接合部、78 正極電極、80 U相電極、82,84 絶縁基板、86,88 冷却体、90,104,114 電流センサ、92,106,116 磁気遮蔽材、102,112 バスバー、108,118 絶縁材、B バッテリ、C1,C2 コンデンサ、PL1〜PL3 電源ライン、MG モータジェネレータ、Q1〜Q8 パワートランジスタ、D1〜D8 ダイオード、L リアクトル。

Claims (4)

  1. パワー半導体素子と、
    前記パワー半導体素子を両側から挟み込むように互いに平行に延設され、前記パワー半導体素子を介して電気的に直列に接続される第1および第2の電極と、
    前記第1および第2の電極の間に配置され、互いに反対方向に電流が流される前記第1および第2の電極からそれぞれ発生する第1および第2の磁束が重ね合わされた第3の磁束を検出することにより、前記第1および第2の電極に流れる電流を検出する電流センサと、
    前記第1および第2の電極によって両側から挟み込まれた空間を外部から磁気的に遮蔽する磁気遮蔽材とを備え、
    前記磁気遮蔽材は、前記第1および第2の電極を互いに平行に支持し、かつ、前記電流センサを少なくとも囲うように配設される、半導体モジュール。
  2. 前記磁気遮蔽材は、前記パワー半導体素子および前記電流センサを囲うように、当該半導体モジュールの周縁に沿って配設される、請求項1に記載の半導体モジュール。
  3. 前記電流センサは、集磁コアを含まないコアレス型の電流センサである、請求項1または請求項2に記載の半導体モジュール。
  4. 前記磁気遮蔽材は、パーマロイ材からなる、請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体モジュール。
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