JP4385762B2 - 電磁波シールド紙を用いた紙容器用積層材 - Google Patents

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Description

本発明は、紙に電磁波シールド処理を施した電磁波シールド紙に関するものであり、特に、電子部品や通信機器等を包装する包装体にこの電磁波シールド紙を用いて外部からの電磁波が内部に侵入したり、あるいは外部に漏れることを防止する包装材に関するものである。
従来、電子部品、電子機器、近年では携帯電話等通信機器を収納し、外部から侵入する電磁波および外部へ漏れる電磁波をシールドするための包装体、例えばプラスチックフィルムあるいはプラスチック成形物に導電性塗料を塗布した後、その上に無電解銅またはニッケルめっき皮膜を形成する方法等があるが、この方法では、必ずしも十分な密着性を有するシールド膜が得られず、またシールド膜の強度が小さい等の問題があった。
これに対し、例えば図6の側断面図に示すように、プラスチック成形物(5)の一部に金属膜(52)を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティング法で成膜し、この金属皮膜表面上に無電解銅めっき皮膜(53)を形成し、更にこの上に無電解ニッケルめっき皮膜(54)を形成するプラスチック成形物(容器等)の電磁波シールド処理方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
以下に、上記先行技術文献を示す。
特開平6−345987号公報
しかしながら、上記従来の磁波シールド処理方法の技術においては、プラスチックボトル等容器に対しては、十分な密着性と電磁波シールド性が得られるが、紙を主体とした包装体(包装紙や紙容器等)に対しては、折り曲げや折り曲げ加工等があるため、十分な密着性が得られず、かつ折り曲げ等によって割れや剥がれが発生し十分なシールド性が得られないという問題点があった。さらに金属蒸着等皮膜の上に無電解銅めっき皮膜、無電解ニッケルめっき皮膜を施しているように、かなりの製造コストが嵩むという問題点もあった。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、電磁波をシールドする紙を主体とした紙製包装材において、折り曲げや折り曲げ加工などによっても十分な密着性と割れや剥がれが発生しないシールド性を有し、かつ製造コストも嵩まない電磁波シールド紙、およびそれを用いた紙製包装材、紙容器用積層材を提供することにある。
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、少なくとも片面にコート層を有する坪量30〜200g/mの紙基材の、前記コート層面に、熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層を介して膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層、アクリル樹脂もしくはポリエステル樹脂からなるオーバーコート層が順に設けられていることを特徴とする電磁波シールド紙のオーバーコート層面に、さらに接着剤層を介して坪量190〜500g/m の紙容器用原紙を貼着したことを特徴とする紙容器用積層材としたものである。
また、請求項2の発明では、前記熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層は、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリフェノール樹脂、アクリル樹脂のいずれか、もしくはこれら樹脂の2種以上を混合してなることを特徴とする紙容器用積層材である。
また、請求項3の発明では、少なくとも片面にコート層を有する坪量30〜200g/m の紙基材の、前記コート層面に、熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層を介して膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層、アクリル樹脂もしくはポリエステル樹脂からなるオーバーコート層が順に設けられていることを特徴とする電磁波シールド紙のオーバーコート層の反対面に、接着剤層を介して坪量190〜500g/m の紙容器用原紙を貼着したことを特徴とする紙容器用積層材としたものである。
また、請求項4の発明では、前記熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層は、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリフェノール樹脂、アクリル樹脂のいずれか、もしくはこれら樹脂の2種以上を混合してなることを特徴とする請求項3記載の紙容器用積層材としたものである。
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、上記請求項1の発明によれば、坪量30〜200g/mの範囲の紙(薄紙)基材のコート層面に、熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層を介して金属蒸着薄膜層を形成することによって、紙の目止め剤としての蒸着アンカー層が均一に塗布されやすく、この蒸着アンカー層が紙の目止め効果を向上させ、この上に形成する膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層の密着性を上げるとともに均一でピンホール等のないアルミニウム蒸着薄膜層が形成される。よってこの膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層のみで十分な電磁波のシールド性を保持することができ、製造コストをも低減することができる。さらにこの膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層上にオーバーコート層を設けることによって、このアルミニウム蒸着薄膜層を保護するとともに、折り曲げや折り曲げ加工に対しても割れや剥がれ等がなく、シールド性が保持できる電磁波シールド紙を用い、そのオーバーコート層面に接着剤層を介して坪量190〜500g/m の紙容器用原紙(板紙等)を貼着することによって、紙容器用の積層材とすることができ、この紙容器用原紙(板紙等)を外側にして製函して電磁波シールド性を有する紙容器とすることができる。特にこの紙容器とする場合、折り罫線の付与や折り曲げ加工が必須条件なので、この電磁波シールド紙に設けられているオーバーコート層のため、この折り曲げ加工等でもクラック(割れ等)の発生を防止し、優れた電磁波シールド性を保持する紙容器を提供することができる。
また、上記請求項2の発明によれば、上記蒸着アンカー層をメラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリフェノール樹脂、アクリル樹脂のいずれか、もしくはこれら樹脂の2種以上の混合でなるものとすることによって、紙基材のコート面への「ぬれ」を良くし、このコート面の凹凸、ピンホール等の目止めを行い、この上に施す膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層が紙基材に潜り込まないように平滑性を向上させ、この平滑性の向上によって電磁波シールド性の向上にも寄与する電磁波シールド紙を用いたより優れた電磁波シールド性を保持する紙容器とすることができる。
また、上記請求項3の発明によれば、坪量30〜200g/m の範囲の紙(薄紙)基材のコート層面に、熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層を介して金属蒸着薄膜層を形成することによって、紙の目止め剤としての蒸着アンカー層が均一に塗布されやすく、この蒸着アンカー層が紙の目止め効果を向上させ、この上に形成する膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層の密着性を上げるとともに均一でピンホール等のないアルミニウム蒸着薄膜層が形成される。よってこの膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層のみで十分な電磁波のシールド性を保持することができ、製造コストをも低減することができる。さらにこの膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層上にオーバーコート層を設けることによって、このアルミニウム蒸着薄膜層を保護するとともに、折り曲げや折り曲げ加工に対しても割れや剥がれ等がなく、シールド性が保持できる電磁波シールド紙を用い、前記紙基材の蒸着アンカー層、アルミニウム蒸着薄膜層及びオーバーコート層の反対面に、接着剤層を介して坪量190〜500g/m の紙容器用原紙(板紙等)を貼着することによって、紙容器用の積層材とすることができ、この電磁波シールド紙を構成する金属蒸着薄膜層を外側から見えるように製函して電磁波シールド性を有する紙容器とすることによって、外(表)側から見ると金属光沢を有す
る紙容器とし、この金属蒸着薄膜層に印刷等を施すとよりデザイン効果をも向上せしめる紙容器とすることができる。さらにこの紙容器とする場合、折り罫線の付与や折り曲げ加工が必須条件なので、この電磁波シールド紙に設けられているオーバーコート層のため、この折り曲げ加工でもクラック(割れ等)の発生を防止し、より優れた電磁波シールド性を保持する紙容器を提供することができる。
また、上記請求項4の発明によれば、上記蒸着アンカー層をメラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリフェノール樹脂、アクリル樹脂のいずれか、もしくはこれら樹脂の2種以上の混合でなるものとすることによって、紙基材のコート面への「ぬれ」を良くし、このコート面の凹凸、ピンホール等の目止めを行い、この上に施す膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層が紙基材に潜り込まないように平滑性を向上させ、この平滑性の向上によって電磁波シールド性の向上にも寄与する電磁波シールド紙を用いたより優れた電磁波シールド性を保持する紙容器とすることができる。
従って本発明は、電磁波をシールドする紙を主体とした包装材で、これを用いて電子部品等を収納す紙容器用途において、優れた実用上の効果を発揮する。
以下本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の電磁波シールド紙の一実施の形態を示す側断面図であり、図2および図3は、この電磁波シールド紙を用いた紙製包装材の一事例を側断面で表した説明図であり、図4および図5は、本発明の電磁波シールド紙を用いた紙容器用積層材の一事例を側断面で表した説明図である。また、図6は、本発明の紙製包装材を用いて紙製包装袋とした事例を説明する正面図であり、図7は、本発明の紙容器用積層材を用いて紙容器とした事例を説明する斜視図である。
まず、上記請求項1に係る発明に用いる電磁波シールド紙は、例えば図1に示すように、紙基材(10)として、両面にコート層(11)が施された両面コート紙を用い、その片面に、蒸着アンカー層(12)、金属蒸着薄膜層(14)、オーバーコート層(16)が順に積層されている電磁波シールド紙(1)とするものである。
上記紙基材(10)として、両面コート紙に代え、片面コート紙でもよく、少なくとも片面にコート層(11)を有する坪量30〜200g/m2 の紙基材(10)であり、そのコート層(11)面に蒸着アンカー層(12)を施すようにしたものである。このように、コート層(11)面に蒸着アンカー層(12)を施すことは、蒸着アンカー層(12)が均一に(紙繊維への浸み込みを少なくし)塗布することができる。
上記のような構成の電磁波シールド紙(1)は、例えば外部から侵入する電磁波および外部に漏れる電磁波を嫌う電子部品や通信機器などを梱包あるいは包装する電磁波シールド用の包装紙(梱包紙)として好適に使用することができ、さらに表面が印刷適正に優れる紙基材(10)を使用しているので、印刷等でデザイン効果の向上をも可能にする電磁波シールド紙(1)である。
また、図1に示すオーバーコート層(16)側から見た金属蒸着薄膜層(14)上に印刷を施すことによって、オーバーコート層(16)側から見て金属光沢を有するデザイン性の効果を高めた電磁波シールド紙(1)とすることもできる。
なお、例えば図2に示すように、紙基材(10)として、両面にコート層(11)が施
された両面コート紙を用い、その片面に、蒸着アンカー層(12)、金属蒸着薄膜層(14)、オーバーコート層(16)が順に積層されている電磁波シールド紙(1)とし、そのオーバーコート層(16)面にシーラント層(18)が積層された紙製包装材(2)とするのも可能である。
上記紙基材(10)として、両面コート紙に代え、片面コート紙でもよく、少なくとも片面にコート層(11)を有する坪量30〜200g/m2 の紙基材(10)で、そのコート層(11)面に蒸着アンカー層(12)を施すようにしたものである。
上記のような電磁波シールド紙(1)のオーバーコート層(16)面にシーラント層(18)が施された構成の紙製包装材(2)は、紙基材(10)のコート層(11)面を外(表)側にし、上記シーラント層(18)同士をヒートシールして、例えば図6(a)に示すような三方シール袋(6)、図6(b)に示すような合掌シール袋(7)、図6(c)に示すようなガゼットシール袋(8)、あるいは図6(d)に示すようなスタンディングパウチ(9)とし、例えば外部から侵入する電磁波および外部に漏れる電磁波を嫌う電子部品や通信機器などを収納し包装する電磁波シールド用の紙製包装袋として好適に使用することができ、さらに表面が印刷適正に優れる紙基材(10)を使用しているので、印刷等でデザイン効果の向上をも可能にする紙製包装材(2)である。
また例えば図3に示すように、紙基材(10)として、両面にコート層(11)が施された両面コート紙を用い、その片面に、蒸着アンカー層(12)、金属蒸着薄膜層(14)、オーバーコート層(16)が順に積層されている電磁波シールド紙(1)とし、その紙基材(10)のコート層(11)面にシーラント層(18)が積層された紙製包装材(2)とするのも可能である。
上記のような電磁波シールド紙(1)の紙基材(10)のコート層(11)面にシーラント層(18)が施された構成の紙製包装材(2)は、オーバーコート層(16)面を外
(表)側にし、上記シーラント層(18)同士をヒートシールして、例えば図6(a)に示すような三方シール袋(6)、図6(b)に示すような合掌シール袋(7)、図6(c)に示すようなガゼットシール袋(8)、あるいは図6(d)に示すようなスタンディングパウチ(9)とし、例えば外部から侵入する電磁波および外部に漏れる電磁波を嫌う電子部品や通信機器などを収納し包装する電磁波シールド用の紙製包装袋として好適に使用することができ、さらに金属光沢を有する金属蒸着薄膜層(14)上に印刷を施す等によって、デザイン効果をより向上せしめる紙製包装材(2)とすることができる。
また、上記請求項に係る発明は、例えば図4に示すように、紙基材(10)として、片面にコート層(11)が施された片面コート紙を用い、そのコート層(11)面に、蒸着アンカー層(12)、金属蒸着薄膜層(14)、オーバーコート層(16)が順に積層されている電磁波シールド紙(1)を用い、そのオーバーコート層(16)面に接着剤層(22)を介して紙容器用原紙(20)が積層された紙容器用積層材(3)とするものである。
上記紙基材(10)として、片面コート紙に代え、両面コート紙でもよく、この紙容器用積層材(3)の用途(内容物の種類等)によって適宜選定することができる。
上記のような電磁波シールド紙(1)のオーバーコート層(16)面に接着剤層(22)を介して紙容器用原紙(20)が積層された構成の紙容器用積層材(3)は、この紙容器用積層材(3)でなるブランクの紙基材(10)面を内側にして製函して、例えば図7(a)に示すようなサイド貼りカートン(24)、図7(b)に示すような蓋付カートン(25)、あるいは図7(c)に示すようなフリップトップ型カートン(26)などにし、例えば外部から侵入する電磁波および外部に漏れる電磁波を嫌う電子部品や通信機器などを収納する電磁波シールド用の紙容器として、特に、図4に示す構成の紙容器用積層材(3)を用いた製函時の折り罫の付与と折り曲げに際し、金属蒸着薄膜層(14)上のオーバーコート層(16)によって、金属蒸着薄膜層(14)にクラック等の発生を抑制し、シールド性を保持することのできる紙容器とすることができる。
さらにまた、上記請求項に係る発明は、例えば図5に示すように、紙基材(10)として、両面にコート層(11)が施された両面コート紙を用い、そのコート層(11)面に、蒸着アンカー層(12)、金属蒸着薄膜層(14)、オーバーコート層(16)が順に積層されている電磁波シールド紙(1)を用い、その紙基材(10)のコート層(11)面に接着剤層(22)を介して紙容器用原紙(20)が積層された紙容器用積層材(3)とするものである。
上記紙基材(10)として、両面コート紙に代え、片面コート紙でもよく、この紙容器用積層材(3)の用途(内容物の種類等)によって適宜選定することができる。
上記のような電磁波シールド紙(1)の紙基材(10)のコート層(11)面に接着剤層(22)を介して紙容器用原紙(20)が積層された構成の紙容器用積層材(3)は、この紙容器用積層材(3)でなるブランクの金属蒸着薄膜層(14)、オーバーコート層(16)面を表側にして製函して、例えば図7(a)に示すようなサイド貼りカートン(24)、図7(b)に示すような蓋付カートン(25)、あるいは図7(c)に示すようなフリップトップ型カートン(26)などにし、例えば外部から侵入する電磁波および外部に漏れる電磁波を嫌う電子部品や通信機器などを収納する電磁波シールド用の紙容器として、特に、図5に示す構成の紙容器用積層材(3)を用いた製函時の折り罫の付与と折り曲げに際し、金属蒸着薄膜層(14)上のオーバーコート層(16)によって、金属蒸着薄膜層(14)にクラック等の発生を抑制し、シールド性を保持することのできる紙容器とすることができる。さらに金属光沢を有する金属蒸着薄膜層(14)を外(表)側に
しているので、例えばこの金属蒸着薄膜層(14)上に印刷を施すことによって、金属光沢を有しデザイン効果をも高めた紙容器とすることもできる。
以下に上記本発明の電磁波シールド紙(1)およびこの電磁波シールド紙(1)を用いた紙製包装材(2)、紙容器用積層材(3)を構成する材料や層構成法等について詳細に説明する。
まず、図1〜図5に示す紙基材(10)としては、例えば坪量30〜200g/m2 の範囲内の片面あるいは両面コート紙、軽量コート紙、アート紙、アートポスト紙等が挙げられ、包装(梱包)紙、紙製包装袋、あるいは紙容器等サイズや用途等に応じて適宜選定される。
また、図4および図5に示す紙容器用原紙(20)としては、例えば坪量190〜500g/m2 程度の片面あるいは両面コートのマニラボール、白ボール等板紙が挙げられ、紙容器等サイズや用途等に応じて適宜選定することができる。
また、図1〜図5に示す蒸着アンカー層(12)として、上記請求項2に係る発明では、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリフェノール樹脂、アクリル樹脂のいずれか、もしくはこれら樹脂の2種以上の混合でなるものとするもので、これら樹脂は、熱硬化性樹脂でなり、キシレン、トルエンを主成分とした溶剤に溶解している塗布液とし、上記のようにグラビア方式あるいはロールコート方式等で紙基材(10)のコート層(11)面に対する「ぬれ」を良くし、このコート層(11)面の凹凸、ピンホール等の目止めを行い、この上に施す金属蒸着薄膜層(14)の紙基材(10)への浸透、拡散を防止し、平滑な蒸着アンカー層(12)とするものである。
また、図1〜図5に示す金属蒸着薄膜層(14)として、上記請求項3に係る発明では、特に材料等を含めコスト上からも有利なアルミニウムの蒸着でなるものとし、一般的には、例えば巻取り式真空蒸着機を用い、ロール状の基材に、1400℃前後に加熱された蒸発源中のアルミニウムを真空度10(−2乗)Pa程度に保持されたドラム中で、300〜1000Åの膜厚で得られるものである。
上記アルミニウム蒸着膜は、紙基材(10)のコート層(11)面に蒸着アンカー層(12)を介して設けられているので、膜面が平滑でかつピンホール等もなく、よって電磁波のシールド性に優れた金属蒸着薄膜層(14)とすることができる。
また、図1〜図5に示すオーバーコート層(16)として、上記請求項4に係る発明では、アクリル樹脂もしくはポリエステル樹脂でなるものとし、これら樹脂をトルエン、酢酸ブチル等の溶剤に溶解して塗布液とし、あるいはこれら樹脂を水性(水溶性またはエマルジョン)の塗布液とし、グラビア方式あるいはロールコート方式等でオーバーコート層(16)とするもので、上記金属蒸着薄膜層(14)を傷等から保護して電磁波シールド性を保持するとともに、包装紙や紙製包装袋、あるいは紙容器とする場合の折り曲げ(折り曲げ加工を含む)で金属蒸着薄膜層(14)にクラック等の発生を抑制し電磁波シールド性を保持する役目をする層である。
さらにまた、図2に示す電磁波シールド紙(1)のオーバーコート層(16)上に設けて、電磁波シールド性を有する紙製包装材(2)とするシーラント層(18)としては、例えば厚さ10〜200μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルムあるいは無延伸ポリプロピレンフィルムなどをドライラミネーション用接着剤を介してラミネートされて得られるか、あるいは、溶融された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂を
押し出しラミネートされて得られるものである。
本発明の電磁波シールド紙の一実施の形態を側断面で表した説明図である。 本発明の電磁波シールド紙の一事例を用い、紙製包装材とした一事例を側断面で表した説明図である。 本発明の電磁波シールド紙の一事例を用い、紙製包装材とした他の一事例を側断面で表した説明図である。 本発明の電磁波シールド紙の一事例を用い、紙容器用積層材とした一事例を側断面で表した説明図である。 本発明の電磁波シールド紙の一事例を用い、紙容器用積層材とした他の一事例を側断面で表した説明図である。 本発明の電磁波シールド性を有する紙製包装材を用いた紙製包装袋の各事例を示すもので、(a)は、三方シール袋の正面からみた斜視図であり、(b)は、合掌シール袋の正面からみた斜視図であり、(c)は、ガゼットシール袋の正面からみた斜視図であり、(d)は、スタンディングパウチの正面からみた斜視図である。 本発明の電磁波シールド性を有する紙容器用積層材を用いた紙容器の各事例を示すもので、(a)は、サイド貼りカートンの一事例を示す斜視図であり、(b)は、蓋付カートンの一事例を示す斜視図であり、(c)は、フリップトップ型カートンの一事例を示す斜視図である。 従来のプラスチック成形物の電磁波シールド処理方法を説明する側断面図である。
符号の説明
1‥‥電磁波シールド紙
2‥‥紙製包装材
3‥‥紙容器用積層材
5‥‥プラスチック成形物
6‥‥三方シール袋
7‥‥合掌シール袋
8‥‥ガゼットシール袋
9‥‥スタンディングパウチ
10‥‥紙基材
11‥‥コート層
12‥‥蒸着アンカー層
14‥‥金属蒸着薄膜層
16‥‥オーバーコート層
18‥‥シーラント層
20‥‥紙容器用原紙
22‥‥接着剤層
24‥‥サイド貼りカートン
25‥‥蓋付カートン
26‥‥フリップトップ型カートン
50‥‥電磁波シールド膜
52‥‥金属膜
53‥‥無電解銅めっき皮膜
54‥‥無電解ニッケルめっき皮膜
56‥‥下塗塗料

Claims (4)

  1. 少なくとも片面にコート層を有する坪量30〜200g/mの紙基材の、前記コート層面に、熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層を介して膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層、アクリル樹脂もしくはポリエステル樹脂からなるオーバーコート層が順に設けられていることを特徴とする電磁波シールド紙のオーバーコート層面に、さらに接着剤層を介して坪量190〜500g/m の紙容器用原紙を貼着したことを特徴とする紙容器用積層材
  2. 前記熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層は、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリフェノール樹脂、アクリル樹脂のいずれか、もしくはこれら樹脂の2種以上を混合してなることを特徴とする請求項1記載の紙容器用積層材
  3. 少なくとも片面にコート層を有する坪量30〜200g/m の紙基材の、前記コート層面に、熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層を介して膜厚が300〜1000Åのアルミニウム蒸着薄膜層、アクリル樹脂もしくはポリエステル樹脂からなるオーバーコート層が順に設けられていることを特徴とする電磁波シールド紙のオーバーコート層の反対面に、接着剤層を介して坪量190〜500g/m の紙容器用原紙を貼着したことを特徴とする紙容器用積層材
  4. 前記熱硬化性樹脂からなる蒸着アンカー層は、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリフェノール樹脂、アクリル樹脂のいずれか、もしくはこれら樹脂の2種以上を混合してなることを特徴とする請求項3記載の紙容器用積層材。
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