JP4385389B2 - プレススルーパック用蓋材 - Google Patents

プレススルーパック用蓋材 Download PDF

Info

Publication number
JP4385389B2
JP4385389B2 JP2004179753A JP2004179753A JP4385389B2 JP 4385389 B2 JP4385389 B2 JP 4385389B2 JP 2004179753 A JP2004179753 A JP 2004179753A JP 2004179753 A JP2004179753 A JP 2004179753A JP 4385389 B2 JP4385389 B2 JP 4385389B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
press
pack
resin
formaldehyde
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004179753A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006001591A (ja
Inventor
裕一 二宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Foil Manufacturing Co Ltd filed Critical Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2004179753A priority Critical patent/JP4385389B2/ja
Publication of JP2006001591A publication Critical patent/JP2006001591A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4385389B2 publication Critical patent/JP4385389B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Packages (AREA)

Description

本発明は、医薬品等の内容物を個別に収納するための容器であるプレススルーパックに関し、特に、蓋材としてホルムアルデヒドを発生させないものを用い、医薬品等の内容物の変質を防止したプレススルーパック用蓋材に関するものである。
プレススルーパックは、内容物を個別に収納するためのポケットを多数具備するシート状の容器本体と、該容器本体に貼合されて該ポケットの口を密封する蓋体とよりなるものである。そして、蓋材に形成された熱封緘層によって、容器本体と蓋材とが貼合されてなるものである。
蓋材の表裏面には、一般的に、内容物を表示する商標や商品番号等の文字印刷が施されている。しかし、蓋材本体は一般的にアルミニウム箔で形成されているため、金属光沢があり、この商標や商品番号等が目視しにくいことがある。このため、金属光沢の艶消しのために、文字印刷上に更に着色層を設けることも行われている。したがって、プレススルーパック用蓋材は、アルミニウム箔本体、文字印刷層及び/又は着色層、熱封緘層の順に積層され一体化されたものを用いていることが多い。
文字印刷層や着色層を形成するには、樹脂及び顔料等を含有するインキ組成物が用いられている。そして、樹脂としては、従来公知のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(メラミン樹脂)や塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等が用いられている。この樹脂は、任意に選択しうるものであるが、文字印刷層及び/又は着色層と、熱封緘層との密着性(接着性)を考慮すると、例えばメラミン樹脂が少量でも混合されているのが好ましい。
しかるに、メラミン樹脂を混合使用した場合、この樹脂からホルムアルデヒドが発生し、容器本体に収納された医薬品等の内容物に悪影響を与えるということがある。例えば、カプセル状の医薬品であって、このカプセルがゼラチンで形成されているときは、ホルムアルデヒドをゼラチンが吸収して、不溶化するということがある。ゼラチンが不溶化すると、胃の中での溶解する時間が遅くなり、薬効時間が当初の設定と異なってくるため、問題視されている。
このような問題点を回避するためには、例えば、容器本体のポケット中にホルムアルデヒド吸収剤を、内容物と共に封入することが考えられる。例えば、特許文献1には、活性酸化アルミニウムと過マンガン酸カリウムとを含有するホルムアルデヒド吸収剤を、包装容器内の空間に入れることが提案されている(特許文献1、第3欄の段落番号0009)。しかしながら、このような方法は、内容物である医薬品等と共に、ホルムアルデヒド吸収剤を誤飲する恐れがあり、好ましくない。また、特許文献1には、包装容器の内側にホルムアルデヒド吸収剤を適用することも提案されている(特許文献1、第4欄の段落番号0018)。
特開2001−219057
しかしながら、包装容器がプレススルーパックである場合、包装容器の内側にホルムアルデヒド吸収剤を適用すると、以下のような欠点が発生する。すなわち、容器本体内側(蓋材側)又は蓋材内側(容器本体側)に、ホルムアルデヒド吸収剤を塗布又は混合して適用すると、容器本体と蓋材との接着性が低下し、プレススルーパックの気密性が悪くなったり、取り扱い中に容器本体と蓋材とが剥離するという恐れがあった。特に、特許文献1に記載されているように、活性酸化アルミニウムや過マンガン酸カリウムのような無機化合物は、接着性の低下を引き起こす恐れが大きい。
そこで、本発明者は、ホルムアルデヒド吸収剤の種類を変更したり、容器本体と蓋材との接着剤の種類を変更したりして、種々実験を行っていたところ、蓋材に塗布される熱封緘層中に特定のホルムアルデヒド吸収剤を混合すると、容器本体と蓋材との接着性が低下せず、むしろ向上することを見出した。本発明は、このような知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、アルミニウム箔本体、ホルムアルデヒドを生じる樹脂及び顔料を含有するインキ組成物で形成された文字印刷層及び/又は着色層、熱封緘層の順に積層され一体化されてなるプレススルーパック用蓋材において、少なくとも前記熱封緘層はホットメルト接着剤にヒドラジド化合物が配合されてなるものであることを特徴とするプレススルーパック用蓋材に関するものである。
本発明においてアルミニウム箔本体は、従来公知のものが用いられる。すなわち、プレススルー性の良好な硬質又は半硬質のアルミニウム箔が使用される。アルミニウム箔の厚さも従来と同様に、10〜20μm程度である。
アルミニウム箔本体の少なくとも片面(容器本体側の面)には、一般的に、文字印刷層が設けられ、その上に着色層が設けられている。すなわち、文字印刷層及び着色層が設けられているのが、一般的である。しかし、文字印刷層だけ又は着色層だけが設けられていてもよい。文字印刷層又は着色層は、ホルムアルデヒドを生じる樹脂及び顔料を含有するインキ組成物で形成されてなるものである。ホルムアルデヒドを生じる樹脂としては、ポリアセタール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(フェノール樹脂)、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂(メラミン樹脂)等が用いられる。特に、メラミン樹脂は、熱封緘層との密着性に優れているため、好ましいものである。顔料としては、従来公知のインキ用に用いられる種々の色合いの顔料が用いられる。インキ組成物中に、ホルムアルデヒドを生じる樹脂及び顔料以外にも、皮膜形成性を良好にするために、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等の皮膜形成性樹脂を含有させておくのが好ましい。
インキ組成物は、ホルムアルデヒドを生じる樹脂及び顔料、その他の樹脂等を含有し、これを溶剤で希釈して適当な粘度に調整し、塗布しやすくされている。ホルムアルデヒドを生じる樹脂や顔料等の配合比は任意である。例えば、ホルムアルデヒドを生じる樹脂1質量部に対して、顔料は1〜10質量部程度、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の皮膜形成性樹脂は10〜30質量部程度でよい。また、インキ組成物中には、後述するホルムアルデヒド吸収剤であるヒドラジド化合物が配合されていてもよい。ヒドラジド化合物の配合量は、ホルムアルデヒドを生じる樹脂1質量部に対して、1〜3質量部であるのが好ましい。
文字印刷層及び/又は着色層の上には、熱封緘層が設けられている。熱封緘層は、熱を与えると溶融又は軟化して接着性を発現するホットメルト接着剤と、ヒドラジド化合物とが混合されてなるものである。ホットメルト接着剤としては、従来公知のものが用いられる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂を用いるのが好ましく、特に酸変性ポリオレフィン系樹脂を用いるのがより好ましい。本発明に用いられるヒドラジド化合物とは、分子中に少なくとも1個以上のヒドラジド基を有する化合物のことであって、分子中に1個のヒドラジド基を有するモノヒドラジド化合物、分子中に2個のヒドラジド基を有するジヒドラジド化合物、分子中に3個以上のヒドラジド基を有するポリヒドラジド化合物のことである。このようなヒドラジド化合物は、ホルムアルデヒドをよく吸収するものである。
モノヒドラジド化合物とは、一般式R−CO−NHNH2(式中、Rは水素原子、アルキル基又は置換基を有することのあるアリール基を示す。)で表される化合物である。Rで示されるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜24の直鎖状アルキル基を挙げることができる。アリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基又はナフチル基等を挙げることができ、これらの中でもフェニル基が好ましい。また、アリール基の置換基としては、例えば、水酸基、フッ素、塩素又は臭素等のハロゲン原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基等を挙げることができる。モノヒドラジド化合物の具体例としては、ラウリル酸ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、ホルムヒドラジド、アセトヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、p−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、ナフトエ酸ヒドラジド又は3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド等が挙げられる。
ジヒドラジド化合物とは、一般式H2NHN−X−NHNH2(式中、XはCO又はCO−A−COを示す。Aは置換基を有することのある、アルキレン基又はアリーレン基を示す。)で表される化合物である。Aで示されるアルキレン基としては、炭素数1〜24の直鎖状アルキレン基を挙げることができる。アルキレン基の置換基としては、例えば水酸基等を挙げることができる。アリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基又はフェナントリレン基等を挙げることができ、これらの中でもフェニレン基又はナフチレン基が好ましい。アリーレン基の置換基としては、上記アリール基の置換基と同様のものを挙げることができる。ジヒドラジド化合物の具体例としては、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカンニ酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、ジグリコール酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、ダイマー酸ジヒドラジド又は2,5−ナフトエ酸ジヒドラジド等が挙げられる。
ポリヒドラジド化合物の具体例としては、ポリアクリル酸ヒドラジド等が挙げられる。本発明において、以上のヒドラジド化合物のうち、ジヒドラジド化合物が好ましく、特に2塩基酸ジヒドラジド化合物が好ましい。
ホットメルト接着剤とヒドラジド化合物との配合割合は、ホットメルト接着剤100質量部に対して、ヒドラジド化合物5〜15質量部であるのが好ましい。ヒドラジド化合物が5質量部未満であると、ホルムアルデヒド吸収能が低下する傾向が生じる。また、ヒドラジド化合物を多くすればホルムアルデヒド吸収能は向上するが、必要以上に多くすることはなく、また経済的な観点からも、15質量部以下でよい。
以上のようにして、アルミニウム箔本体、ホルムアルデヒドを生じる樹脂及び顔料を含有するインキ組成物で形成された文字印刷層及び/又は着色層、ヒドラジド化合物を含有する熱封緘層の順に積層され一体化されてなるプレススルーパック用蓋材が得られる。プレススルーパック用蓋材の熱封緘層の設けられていない面は、未処理のままでも差し支えないが、適宜文字印刷を施したり、オーバーコート層を設けてもよい。
本発明に係るプレススルーパック用蓋材は、従来周知の方法で容器本体に適用してプレススルーパックを作成することができる。すなわち、内容物を個別に収納するためのポケットを多数具備するシート状の容器本体に、熱封緘層面が容器本体に当接するようにして積層し、熱封緘層に熱を与えて、蓋材と容器本体とを貼合して、プレススルーパックが得られるのである。プレススルーパックの容器本体に収納する内容物としては、医薬品や食品等の任意のものが用いられる。本発明においては、ホルムアルデヒドを吸収することによって、不溶化するゼラチンを用いた医薬品や食品を、内容物とするのが好ましい。特に、ゼラチン製カプセルを用いた医薬品を内容物とするのが好ましい。これは、医薬品本体がゼラチンで被覆されているものであり、胃の中でゼラチンが溶けて薬効を発現するものであるから、このようなゼラチンが不溶化すると、所定の設定された時間で薬効を奏しない恐れがあるからである。
本発明に係るプレススルーパック用蓋材は、アルミニウム箔本体、ホルムアルデヒドを生じる樹脂及び顔料を含有するインキ組成物で形成された文字印刷層及び/又は着色層、熱封緘層の順に積層され一体化されてなるものである。そして、熱封緘層に、ホルムアルデヒド吸収能の高いヒドラジド化合物が配合されている。したがって、この蓋材を用いてプレススルーパックを得ると、文字印刷層や着色層から発生するホルムアルデヒドは、熱封緘層で吸収され、内容物が収納されている空間にホルムアルデヒドが蓄積するのを防止しうる。これによって、プレススルーパックに収納した内容物が、ホルムアルデヒドの影響を受けることを防止でき、内容物の変質を防止しうるという効果を奏する。
また、熱封緘層にヒドラジド化合物が配合しておくと、熱封緘層による容器本体と蓋材との接着力が向上するという予期しない効果を奏する。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明は、プレススルーパックの蓋材の熱封緘層中に特定のホルムアルデヒド吸収剤を含有させておくと、容器本体と蓋材との接着性が向上するとの知見に基づくものとして、解釈されるべきである。
実施例1
厚さ17μmの硬質アルミニウム箔を準備した。その片面に、富士インキ工業社製の「MBA墨」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)なるインキ組成物を用いて文字印刷を施し、200℃で10秒間、乾燥した。文字印刷された量は、0.2g/m2であった。文字印刷した後、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)なるインキ組成物を塗工し、200℃で10秒間、乾燥して着色層を形成した。この着色層の坪量は1.0g/m2であった。更に着色層の上に、熱封緘剤である三井化学社製「ユニストール R−120K」(変性ポリオレフィン樹脂20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して5質量部配合したものを塗工し、200℃で10秒間、乾燥して熱封緘層を得た。この熱封緘層の厚さは3.5μmであった。
なお、硬質アルミニウム箔の他面には、富士インキ工業社製の「MB藍」(顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)を用いて、文字印刷(印刷量0.2g/m2)を施し、更にその上に田中インキ社製「ラスバン820」(ニトロセルロース)を塗布して、厚さ1.5μmのオーバーコート層を設けた。
以上のようにして、プレススルーパック用蓋材を得た。
実施例2
大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)の量を、変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して10質量部配合した他は、実施例1と同様にしてプレススルーパック用蓋材を得た。
実施例3
大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)の量を、変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して15質量部配合した他は、実施例1と同様にしてプレススルーパック用蓋材を得た。
実施例4
着色層を形成するのに、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)中に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して1質量部添加混合したインキ組成物を用いた他は、実施例1と同様にしてプレススルーパックを得た。
実施例5
着色層を形成するのに、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)中に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して2質量部添加混合したインキ組成物を用いた他は、実施例1と同様にしてプレススルーパックを得た。
実施例6
着色層を形成するのに、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)中に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して3質量部添加混合したインキ組成物を用いた他は、実施例1と同様にしてプレススルーパックを得た。
比較例1
厚さ17μmの硬質アルミニウム箔を準備した。その片面に、富士インキ工業社製の「MBA墨」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して1質量部添加配合したインキ組成物を用いて文字印刷を施し、200℃で10秒間、乾燥した。文字印刷された量は、0.2g/m2であった。文字印刷した後、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)を塗工し、200℃で10秒間、乾燥して着色層を形成した。この着色層の坪量は1.0g/m2であった。更に着色層の上に、熱封緘剤である三井化学社製「ユニストール R−120K」(変性ポリオレフィン樹脂20質量%、溶剤:残部)を塗工し、200℃で10秒間、乾燥して熱封緘層を得た。この熱封緘層の厚さは3.5μmであった。なお、硬質アルミニウム箔の他面には、実施例1と同様の文字印刷及びオーバーコート層を設けた。以上のようにして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例2
文字印刷を施すのに、富士インキ工業社製の「MBA墨」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して2質量部添加配合したインキ組成物を用いた他は、比較例1と同様にして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例3
文字印刷を施すのに、富士インキ工業社製の「MBA墨」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して3質量部添加配合したインキ組成物を用いた他は、比較例1と同様にして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例4
厚さ17μmの硬質アルミニウム箔を準備した。その片面に、富士インキ工業社製の「MBA墨」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)なるインキ組成物を用いて文字印刷を施し、200℃で10秒間、乾燥した。文字印刷された量は、0.2g/m2であった。文字印刷した後、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して1質量部添加配合したインキ組成物を塗工し、200℃で10秒間、乾燥して着色層を形成した。この着色層の坪量は1.0g/m2であった。更に着色層の上に、熱封緘剤である三井化学社製「ユニストール R−120K」(変性ポリオレフィン樹脂20質量%、溶剤:残部)を塗工し、200℃で10秒間、乾燥して熱封緘層を得た。この熱封緘層の厚さは3.5μmであった。なお、硬質アルミニウム箔の他面には、実施例1と同様の文字印刷及びオーバーコート層を設けた。以上のようにして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例5
着色層を形成するのに、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して2質量部添加配合したインキ組成物を用いた他は、比較例4と同様にして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例6
着色層を形成するのに、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して3質量部添加配合したインキ組成物を用いた他は、比較例4と同様にして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例7
着色層を形成するのに、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して1質量部添加配合したインキ組成物を用いた他は、比較例1と同様にして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例8
着色層を形成するのに、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して2質量部添加配合したインキ組成物を用いた他は、比較例2と同様にして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例9
着色層を形成するのに、富士インキ工業社製の「MBA JB No.3」(メラミン樹脂:1質量%、顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)に、大塚化学社製「ケムキャッチ P−9600」(有効成分:ヒドラジド化合物)を、メラミン樹脂1質量部に対して2質量部添加配合したインキ組成物を用いた他は、比較例3と同様にして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例10
熱封緘層を設けるのに、三井化学社製「ユニストール R−120K」(変性ポリオレフィン樹脂20質量%、溶剤:残部)のみを用いた他は、実施例1と同様にして、プレススルーパック用蓋材を得た。
比較例11
厚さ17μmの硬質アルミニウム箔を準備した。その片面に、富士インキ工業社製の「MB墨」(顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)なるインキ組成物を用いて文字印刷を施し、200℃で10秒間、乾燥した。文字印刷された量は、0.2g/m2であった。文字印刷した後、富士インキ工業社製の「MB」(顔料:5質量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:20質量%、溶剤:残部)なるインキ組成物を塗工し、200℃で10秒間、乾燥して着色層を形成した。この着色層の坪量は1.0g/m2であった。更に着色層の上に、熱封緘剤である三井化学社製「ユニストール R−120K」(変性ポリオレフィン樹脂20質量%、溶剤:残部)を塗工し、200℃で10秒間、乾燥して熱封緘層を得た。この熱封緘層の厚さは3.5μmであった。なお、硬質アルミニウム箔の他面には、実施例1と同様の文字印刷及びオーバーコート層を設けた。以上のようにして、プレススルーパック用蓋材を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜11で得られた各プレススルーパック用蓋材について、以下の試験を行った。この結果を表1に示した。
[ホルムアルデヒド量試験]
各プレススルーパック用蓋材を、100mm×100mmの大きさに切断して、各々について8枚ずつ準備した。そして、この8枚を、500mlの気密性容器の中に入れて密封し、50℃の雰囲気下で1時間放置した。その後、北川式ガス検知管 171SCを用いて、気密性容器内のホルムアルデヒド濃度(ppm)を測定した。
[接着試験]
各プレススルーバック用蓋材を、幅15mm×長さ30mmの大きさに切断して試料とした。一方、被着体として、大成化工株式会社製「TAS−2230」(厚さ300μmのCPPシート)を準備し、この被着体も幅15mm×長さ30mmの大きさに切断した。そして、試料と被着体とを完全に重ね合わせ、端部5mmをヒートシーラーにて、温度180℃、圧力2kg/cm2、時間1秒の条件で、熱接着した。そして、熱接着されていない試料の端部と、被着体の端部とを、引張試験機の各チャックで把持し、チャック間距離50mm、引張速度200mm/分の条件で、180度剥離強度(N/15mm)を測定した。










[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ホルムアルデヒド濃度 剥離強度
(ppm) (N/15mm)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 0.0 12.5
実施例2 0.0 12.5
実施例3 0.0 12.6
実施例4 0.0 12.4
実施例5 0.0 12.5
実施例6 0.0 12.5
比較例1 2.0 11.9
比較例2 1.2 11.8
比較例3 0.0 11.9
比較例4 1.5 12.0
比較例5 0.3 12.0
比較例6 0.0 12.1
比較例7 1.2 12.3
比較例8 0.5 12.2
比較例9 0.1 12.1
比較例10 4.2 11.9
比較例11 0.0 2.1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表1の結果から、以下のことが分かる。すなわち、熱封緘層にヒドラジド化合物が配合されてなる実施例1〜6に係るプレススルーパック用蓋材は、文字印刷層や着色層からホルムアルデヒドが生じても、これを外部に放出させずに、熱封緘層中に吸収していることが分かる。しかも、この熱封緘層で接着すると、熱封緘層にヒドラジド化合物が含有されていない比較例1〜10に係るものに比べて、いずれも剥離強度が高くなっていることが分かる。また、ヒドラジド化合物が全く配合されていない比較例10に係るプレススルーパック用蓋材は、ホルムアルデヒドを大量に外部へ放出していることが分かる。さらに、ホルムアルデヒド発生源であるメラミン樹脂を配合していない着色層を持つ比較例11に係るプレススルーパック用蓋材は、剥離強度が極めて低く、熱封緘層と着色層との間で剥離が生じているものと認められる。

Claims (6)

  1. アルミニウム箔本体、ホルムアルデヒドを生じる樹脂及び顔料を含有するインキ組成物で形成された文字印刷層及び/又は着色層、熱封緘層の順に積層され一体化されてなるプレススルーパック用蓋材において、少なくとも前記熱封緘層はホットメルト接着剤にヒドラジド化合物が配合されてなるものであることを特徴とするプレススルーパック用蓋材。
  2. インキ組成物にヒドラジド化合物が含有されている請求項1記載のプレススルーパック用蓋材。
  3. ホルムアルデヒドを生じる樹脂がメラミン−ホルムアルデヒド樹脂であり、ホットメルト接着剤がポリオレフィン系樹脂である請求項1記載のプレススルーパック用蓋材。
  4. ホットメルト接着剤100質量部に対して、ヒドラジド化合物が5〜15質量部配合されてなる請求項1記載のプレススルーパック用蓋材。
  5. 内容物を個別に収納するためのポケットを多数具備するシート状の容器本体と、該容器本体に貼合されて該ポケットの口を密封する蓋材とよりなるプレススルーパックにおいて、前記蓋材として請求項1記載のプレススルーパック用蓋材を用い、該プレススルーパック用蓋材と前記容器本体とは、熱封緘層のホットメルト接着剤によって貼合されていることを特徴とするプレススルーパック。
  6. 内容物が、ゼラチンで被覆された医薬品又は食品である請求項5記載のプレススルーパック。
JP2004179753A 2004-06-17 2004-06-17 プレススルーパック用蓋材 Expired - Fee Related JP4385389B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004179753A JP4385389B2 (ja) 2004-06-17 2004-06-17 プレススルーパック用蓋材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004179753A JP4385389B2 (ja) 2004-06-17 2004-06-17 プレススルーパック用蓋材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006001591A JP2006001591A (ja) 2006-01-05
JP4385389B2 true JP4385389B2 (ja) 2009-12-16

Family

ID=35770320

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004179753A Expired - Fee Related JP4385389B2 (ja) 2004-06-17 2004-06-17 プレススルーパック用蓋材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4385389B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6301064B2 (ja) 2013-03-21 2018-03-28 東洋アルミニウム株式会社 プレススルーパックの蓋材およびプレススルーパック包装体
JP6194724B2 (ja) * 2013-09-30 2017-09-13 大日本印刷株式会社 Ptp包装体用外装体
CN104589727A (zh) * 2015-01-21 2015-05-06 江苏利特尔绿色包装股份有限公司 一种压纹折叠铝塑膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006001591A (ja) 2006-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016017733A1 (ja) 使い捨てカイロ外袋用多層フィルム及び使い捨てカイロ
JP2012192960A (ja) Ptp用の包装シート
EP3315426A1 (en) Multi-layer film for outer packaging of disposable heating pad, and disposable heating pad
EP3395305B1 (en) Outer bag for packaging disposable heating pad and disposable heating pad
JP4385389B2 (ja) プレススルーパック用蓋材
JP6827277B2 (ja) Ptp包装用印刷インキ組成物、および、ptp包装用印刷インキ組成物を用いた積層体
JP2005138848A (ja) Ptp包装用熱封緘性蓋材
JP2001121652A (ja) 酸素吸収性多層フィルム及び脱酸素性容器
JP5032215B2 (ja) 蓋材及び包装体
JPS6056549A (ja) 密封包装体用蓋材
JP2017094533A (ja) 積層フィルム、包装袋、及び包装体
JP7311246B2 (ja) プレススルーパック用蓋材
CN108430403B (zh) 一次性暖贴包装用外袋和一次性暖贴
JPS62183834A (ja) 酸素吸収剤包装体
JP6045841B2 (ja) Ptp包装用蓋材の製造方法
JP4712902B1 (ja) 熱封緘性接着剤および熱封緘性蓋材
JP7419734B2 (ja) 積層体、包装体及び包装物品
JP7408979B2 (ja) 包装材料およびパウチ
JP6194724B2 (ja) Ptp包装体用外装体
JP2005153447A (ja) 積層包装材料及びそれを用いた包装袋
JP6627457B2 (ja) 包装体
JP2007091904A (ja) 耐熱性被覆剤およびこの被覆剤を用いた蓋材
JPH1045176A (ja) 非吸着材料
JP2005153980A (ja) 包装袋
JPH1080973A (ja) 包装袋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090918

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090919

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4385389

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131009

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350