JP2005138848A - Ptp包装用熱封緘性蓋材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ホルムアルデヒドが容易に放出されず、かつ、PTP包装の熱封緘時の加熱に耐える耐熱性を有するPTP包装用の熱封緘性蓋材を提供する。
【解決手段】 アルミニウム箔からなる基材11の片面に印刷インキ層14及び耐熱被覆剤層12が設けられ、もう一方の面には印刷インキ層14および熱封緘性接着剤層13が設けられたPTP包装用の熱封緘性蓋材であって、前記耐熱被覆剤及びインキの主成分が、一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(B)とからなる樹脂組成物であるPTP包装用の熱封緘性蓋材10。
【選択図】 図2

Description

本発明は、医薬品等の包装に使用されるPTP(Press Through Pack)包装用の熱封緘性蓋材に関するものである。
特許第3091298号公報 特開平4−175359号公報
医薬品等の包装用として多用されているPTP包装材は、内容物を格納するための容器部分と、その容器部分を密封するための蓋材の二つの部分からなる。容器部分は、ポケットを成形したプラスチックシートの加工成形体によって構成される。前記蓋材は、金属箔、特にアルミニウム箔の片面もしくは両面に印刷層を設け、更にその上のそれぞれの面に、耐熱被覆剤層と、熱封緘接着剤層を設けて構成される。
容器本体を形成するプラスチックシートとしては加工性に優れるため、古くから塩化ビニール樹脂シートが使用されているが、近年、防湿性に優れかつ安価であるところから、ポリプロピレンシートが多用されているようになってきている。
一方、蓋材の基材としては、蓋材を破裂させて内容物を取り出すという、PTP包装の使用方法から、主として金属箔、特にアルミニウム箔が通常使用されている。
前記の蓋材は、通常、金属箔、特にアルミニウム箔の基材の両面又は片面に文字やデザインを印刷し、更にその上に、一方の面(外側になる面)には無色又は着色した透明な耐熱被覆剤を塗工することにより、熱封緘時に文字やデザインなどの印刷層を保護するための、耐熱被覆剤層を設け、反対の面(接着される面)にはプラスチック製容器に加熱圧着によって熱封緘させるために、無色又は着色した熱封緘性接着剤を塗工して熱封緘性接着剤層を形成させることにより、製造している。
包装作業における内容物の充填、封緘操作は、前記の容器となるポケットを設けた塩化ビニール樹脂シートやポリプロピレンシートの加工成形体に内容物を格納した後、その開口面側に前記のアルミニウム箔の蓋材を、その熱封緘性接着剤層が接触するように積層し、蓋材の耐熱被覆剤層を設けた面から熱封緘用ロールにより加熱及び加圧して、プラスチック容器の非ポケット部分に熱融着させることによって遂行される。
熱封緘用ロールの表面は、通常、碁盤目状のエンボス加工が施されており、加熱加圧条件は積層材料の種類によって異なるが、熱封緘温度は120〜280℃の間で行われており、熱封緘圧力は0.1〜0.6MPaに設定されていることが多い。
前記蓋材の耐熱被覆剤と印刷インキは、通常、硝化綿−アミノ樹脂やエポキシ-アミノ樹脂等の熱硬化性樹脂を樹脂組成分中に使用している。又、熱封緘性接着剤は、通常、熱可塑性樹脂からなり、加工成形体(プラスチック容器)の材質により、それぞれ塩化ビニル(共)重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン、酸変性ポリプロピレン等の樹脂を主成分とする樹脂組成物が使用されている(たとえば前記特許文献1参照)。
他方、特許文献2には、自動車の外装の焼き付け塗装に用いられるペイントの主成分として、一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1,3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)と、硬化触媒(B)と、一分子中にカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(C)とを含有する熱硬化性樹脂組成物が開示されている。
耐熱被覆剤と印刷インキの樹脂組成分として 硝化綿−アミノ樹脂やエポキシ-アミノ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いると、熱封緘時にアルミニウム箔そのもの及び文字やデザインなどの印刷層の耐熱性は良好であるが、耐熱被覆剤及び印刷インキの塗工作業中や包装作業中、又、熱封緘後のPTP製品状態での保管環境下で容易にホルムアルデヒドを放出する。
塗工作業中や包装作業中においては、作業者に対する健康面での影響を与え、又、熱封緘後のPTP製品状態での保管環境下においては、格納されている医薬品等の内容物がゼラチンを主成分とする、いわゆるカプセル製剤の場合には、ゼラチンと反応してカプセルの不溶化が進んだり、又、医薬品の種類によっては、薬効品質そのもが低下するという欠点がある。
しかしながら、耐熱被覆剤と印刷インキの樹脂組成分として、硝化綿−アミノ樹脂やエポキシ−アミノ樹脂等の熱硬化性樹脂を使用しない場合には、熱封緘時の加熱温度に耐えるだけの耐熱性が得られず、アルミニウム箔のピンホール、熱膨張皺、耐熱被覆剤及び印刷インキの変色及び脱落等、様々な不具合が発生する。本発明はホルムアルデヒドが容易に放出されず、かつ、PTP包装の熱封緘時の加熱に耐えるだけの耐熱性を有するPTP包装用の熱封緘性蓋材を提供することを技術課題としている。
[課題についての検討]
本発明者は課題解決のため、ホルムアルデヒドが容易に放出されず、かつ、PTP包装の熱封緘時の加熱に耐えるだけの耐熱性のある樹脂を種々検討したところ、特許文献2に自動車の塗装用のペイント成分として開示されている熱硬化性樹脂材料が有用であり、とくに一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)と一分子中にカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(B)とからなる樹脂組成物が、耐熱被覆剤及び印刷インキの塗工作業中や包装作業中、又、熱封緘後のPTP製品状態での保管環境下でホルムアルデヒドが放出されず、かつ、熱封緘時の加熱温度に耐え、アルミニウム箔のピンホール、熱膨張皺、耐熱被覆剤及び印刷インキの変色及び脱落等、様々な不具合が発生しないことを見出した。
本発明は、基材と、その基材の片面に耐熱被覆剤が塗工され、もう一方の面には熱封緘性接着剤が塗工されたPTP包装用の熱封緘性蓋材であって、前記耐熱被覆剤の主成分が、一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(B)とからなる樹脂組成物であることを特徴とする。なお化合物(B)についても、ビニル重合体とすることができる。
このようなPTP包装用熱封緘性蓋材においては、前記基材の両面もしくは片面に印刷層が設けられ、その上に前記耐熱被覆剤及び熱封緘性接着剤が塗工されているものであってもよい。その場合は、前記印刷層に使用するインキの主成分が、一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(B)とからなる樹脂組成物であるものが好ましい。なお化合物(B)についても、ビニル重合体とすることができる。
前記いずれのPTP包装用熱封緘性蓋材においても、前記基材は金属箔、とくにアルミニウム箔であることが好ましい。
本発明のPTP包装用の熱封緘性蓋材は、耐熱被覆剤及び印刷インキの塗工作業中やPTP包装作業中、又、熱封緘後のPTP製品状態での保管環境下でホルムアルデヒドが放出されない。そのため作業者や使用者にホルムアルデヒドの健康に関する弊害を及ぼさない。また、包装しようとする内容物に対しても、ホルムアルデヒドの影響を及ぼさない。しかも熱封緘時の加熱温度に耐え、アルミニウム箔などの基材のピンホール、熱膨張皺、耐熱被覆剤及び印刷インキの変色及び脱落等、様々な不具合の発生がない。本発明に使用する、一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)と一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(B)とからなる樹脂組成物は、乾燥工程および熱封緘工程においても放出される物がなく、更に熱封緘時の加熱による架橋反応が進み良好な結果が得られる。
つぎに図面を参照しながら本発明の熱封緘性蓋材(以下、単に蓋材という)の実施の形態を説明する。図1および図2は本発明の蓋材の実施形態を示す断面図、図3はその蓋材を用いたPTP包装の実施形態を示す断面図である。
図1に示す蓋材10は、基材11と、その上面に塗工した耐熱被覆剤層12と、下面に塗工した熱封緘性接着剤層13とからなる。基材11としては、金属箔、とくにアルミニウム箔が用いられ、とくに10〜30μmの厚さのものが用いられる。
図2に示す蓋材10は、基材11の両面に耐熱性のインキで文字や模様、デザインなどを印刷した印刷インキ層14が設けられ、その上に前記耐熱被覆層12および熱封緘性接着層13が設けられている。なお印刷インキ層14は耐熱被覆層側(上面)だけ、あるいは熱封緘性接着層側(下面)だけでもよい。上面に設ける場合は、図3のようにPTP包装透明の耐熱被覆層12を通して印刷インキ層14の文字や模様が見えることになる。他方、下面側に設ける場合は、容器16および熱封緘性接着剤層13を通して文字などが見えることになる。
本発明の熱封緘性蓋材に用いる耐熱被覆剤は、室温又は加温しながら攪拌機のついた混合タンク等で有機溶剤にビニル重合体(A)および化合物(B)からなる主原料および後述する添加物を溶解させることによって製造する。又、同様に印刷インキも、室温又は加温しながら攪拌機のついた混合タンク等で有機溶剤に主原料及び顔料を溶解、分散させることによって製造する。
本発明における耐熱被覆材あるいは印刷インキの主原料は、一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(B)とからなる樹脂組成物である。前記2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基(シクロカーボネート基ともいう)としては、下記の一般式を有するものが用いられる。
Figure 2005138848
ただし式中のR1、R2およびR3は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい、水素原子または炭素数が1〜4のアルキル基を表す。
前述の一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)としては、たとえば、一分子中に1個のα、β−エチレン性不飽和二重結合(以下、不飽和結合ともいう)と、少なくとも1個のシクロカーボネート基、とりわけ前述の「化1」で示されるシクロカーボネート基とを併せ有する化合物と、他の重合性不飽和単量体との共重合反応によって得られる。
そのような一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)としては、たとえば、大日本インキ化学工業(株)製アクリディックYJ−772(不揮発分55%)などがあげられる。
前記少なくとも2個のカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(B)としては、特定の官能基を有するビニル系共重合体、カルボキシル基を有する樹脂および低分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物等があげられる。
前述した化合物(B)としては、たとえば大日本インキ化学工業(株)製アクリディックYJ−590(不揮発分55%)などがあげられる。
前記ビニル重合体(A)と化合物(B)は、混合した状態では反応が起こらず、加熱で架橋を開始する。そのときの状態を「化2」に示す。
Figure 2005138848
前記ビニル重合体(A)と化合物(B)の混合比率としては、1:5〜1:2(重量比、以下同じ)程度が好ましく、とくに1:4〜1:1.5(20:80〜40:60)程度が一層好ましい。化合物(B)が上記範囲より少ない場合は、硬化不足となる。逆に上記範囲より多い場合も硬化不足となる。
本発明の耐熱被覆剤及び印刷インキに使用する有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、N−ヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル等のエステル類、その他通常塗料や印刷インキに使用される有機溶剤の一種以上が使用される。
本発明の耐熱被覆剤及び印刷インキには、必要に応じて他の樹脂成分としてニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等を含めることができる。この場合にはセルロースアセテートプロピオネート(CAP)が好ましい。
本発明の耐熱被覆剤及び印刷インキは、必要に応じて、微粉ケイ素、ゼオライト等のブロッキング防止剤、ジメチルポリシロキサン、ワックス等のスリップ剤、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シリカ粉末等の艶消し材等、ホルムアルデヒドを含まない添加剤を含めることができる。
本発明の耐熱被服剤や印刷インキには架橋反応を促進するため、触媒として各種のアミン類の添加が好ましく、とくに第4級アンモニウム塩が最も好ましい。例えばトリメチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイト(大日本化学工業株式会社製アクリディックVJ932(不揮発分50%))等があげられる。
前記によって製造された耐熱被覆剤及び印刷インキは、有機溶剤で希釈することによって適度な粘度に調整し、グラビア印刷によって基材である金属箔、特にアルミニウム箔上に容易に塗工することができる。そして塗工されたのち、熱風もしくは加熱ドラム上で、乾燥を施すことによって、それぞれ耐熱被覆剤層及び印刷インキ層を形成する。これらの塗工は、1色グラビア印刷機で別々に塗工しても、2色グラビア印刷機で同時に行っても良い。印刷インキ層14を設ける場合はいずれの場合も基材11である金属箔、特にアルミニウム箔上に印刷インキ層14を形成した後、耐熱被覆剤層12および熱封緘性接着剤層13を形成する。
前記耐熱被覆剤の塗工量は、通常0.5〜1.5g/m2程度が好ましい。又、耐熱被覆剤及び印刷インキの塗工時の乾燥条件としては、150〜300℃×5〜20秒が好ましい。
前記耐熱被覆剤層12の反対面には、必要に応じて、文字やデザインの印刷インキ層14を形成した後、熱封緘接着剤層13を形成する。熱封緘接着剤層13を形成するには、使用する加工成形体(プラスチック容器:図3の符号16参照)の材質により、それぞれ塩化ビニル(共)重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン、酸変性ポリプロピレン等の樹脂を主成分とする熱封緘性接着剤を塗工する。塗工量は通常1〜10g/m2程度である。又、印刷インキ及び熱封緘性接着剤の塗工時の乾燥及び熱硬化条件としては、150〜300℃×5〜20秒が好ましい。これらの塗工は、1色グラビア印刷機で別々に塗工しても、2色グラビア印刷機で同時に行っても良い。
又、反転式多色グラビア印刷機を使用し、一連の塗工作業をすべて同時に行っても良い。
上記のようにして得られた蓋材10は、図3に示すように、ポケットを備えた容器16に内容物17を入れた後、熱封緘性接着剤層13を開口部側のフランジ面に熱封緘してPTP包装15にするために用いられる。
表1の実施例欄に記載した配合に基づいて得られた耐熱被覆剤、印刷インキ、熱封緘性接着剤を採用した。1色グラビア印刷機を使用し、アルミニウム箔20μの片側に印刷インキを塗工した後、印刷インキ層の上に耐熱被覆剤を塗工した。同様にその反対面に印刷インキを塗工した後、印刷インキ層の上に熱封緘性接着剤を塗工して実施例1の蓋材を得た。それぞれの乾燥条件は、200℃×10秒であった。以上の条件にて得られた実施例1の蓋材の、耐熱性及びホルムアルデヒドの定量結果は表2に示す通り良好であった。なお、耐熱性及びホルムアルデヒドの定量は、以下のようにして行った。
(1)CKD(株)製PTP充填包装機FBP600Uを使用し、熱封緘温度240〜260℃(10℃毎)圧力0.44MPa、スピード10.4m/minで碁盤目ロールシールを行い、耐熱被覆剤及び印刷インキの変色、脱落、アルミニウム箔のピンホール発生、熱膨張皺の発生の有無を確認。
(2)試料1.0gを管状電気炉法にて80℃×60分間加熱しホルムアルデヒドを発生させ、DNPH捕集剤に吸着させるとともに誘導体化させる。これをアセトニトリルで溶出させ、高速液体クロマトグラフ法で定量を行う。
2色グラビア印刷機を使用して耐熱被覆剤、印刷インキ、熱封緘性接着剤を塗工し、印刷インキの乾燥条件を200℃×5秒とした以外は実施例1と同様にして実施例2の蓋材を得た。この実施例2の蓋材の耐熱性及びホルムアルデヒドの定量結果は表2に示す通り良好であった。
反転式4色グラビア印刷機を使用して耐熱被覆剤、印刷インキ、熱封緘性接着剤を塗工し、印刷インキの乾燥条件を200℃×5秒とした以外は実施例1と同様にして実施例3の蓋材を得た。その実施例3の蓋材の耐熱性及びホルムアルデヒドの定量結果は、表2に示す通り良好であった。
[比較例1]
表1の比較例1欄に記載した配合に基づいて得られた耐熱被覆剤、印刷インキ、熱封緘性接着剤を用いた他は、実施例2と同様にして比較例1の蓋材を得た。この蓋材の耐熱性及びホルムアルデヒドの定量結果は、表2に示す通りであった。
このように比較例1の蓋材は、他の耐熱性については実施例1〜3の蓋材と同程度であったが、ホルムアルデヒドが3.9μg/g検出された点で好ましくない。すなわちホルムアルデヒドが検出されなかった実施例1〜3の蓋材は、比較例1の蓋材に比して、作業者および使用者に及ぼすホルムアルデヒドによる健康被害が少ないことがわかる。さらに実施例1〜3の蓋材は、ホルムアルデヒドを放出しないので、PTP包装した薬剤などの内容物にホルムアルデヒドが混入することがなく、内容物と反応したりすることがない。
Figure 2005138848
注1)配合組成を表す表中の数字は重量%である。
*1大日本インキ化学工業(株)製アクリディックYJ−772(不揮発分55%)(ビニル重合体A)
*2大日本インキ化学工業(株)製アクリディックVJ−932(不揮発分50%)(トリメチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイト溶液として)
*3大日本インキ化学工業(株)製アクリディックYJ−590(不揮発分55%)(ビニル重合体B)
*4アライドシグナル社製AC−6A
*5富士シシリア化学(株)製サイロホービック200
*6大日本インキ化学工業(株)製青色顔料
*7ダイセル化学工業(株)製SS1/4(70%IPA)
*8大日本インキ化学工業(株)製アクリディックA−405(不揮発分50%)
*9大日本インキ化学工業(株)製ベッカミンP138(不揮発分60%)
*10大日本インキ化学工業(株)製スーパーベッカミンJ820−60(不揮発分60%)
*11富士シシリア化学(株)製サイリシア350
*12電気化学工業(株)製電化ビニル1000C(塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸 86/13/1モル%)
*13電気化学工業(株)製電化ビニル1000L−CH(塩化ビニル/酢酸ビニル 85/15モル%)
*14三菱レイヨン(株)製ダイヤナールSE5377(自己架橋型熱硬化性アクリル樹脂不揮発分50%)
*15大日本インキ化学工業(株)製青色顔料
*16三井化学((株)製:ユニストールR300(カルボン酸変性ポリプロピレン)
Figure 2005138848
本発明の蓋材の一実施形態を示す断面図である。 本発明の蓋材の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の蓋材を用いたPTP包装の一例を示す断面図である。
符号の説明
10 蓋材
11 基材
12 耐熱被覆剤層
13 熱封緘性接着剤層
14 印刷インキ層
15 PTP包装
16 容器
17 内容物

Claims (4)

  1. 基材と、その基材の片面に耐熱被覆剤が塗工され、もう一方の面には熱封緘性接着剤が塗工されたPTP包装用の熱封緘性蓋材であって、
    前記耐熱被覆剤の主成分が、一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(B)とからなる樹脂組成物であることを特徴とするPTP包装用熱封緘性蓋材。
  2. 前記基材の両面もしくは片面に印刷層が設けられ、その上に前記耐熱被覆剤及び熱封緘性接着剤が塗工されている請求項1記載のPTP包装用熱封緘性蓋材。
  3. 前記印刷層に使用するインキの主成分が、一分子中に少なくとも2個の2−オキソ−1、3ジオキソラン−4−イル基を有するビニル重合体(A)と、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基及び/又は酸無水基を有する化合物(B)とからなる樹脂組成物であることを特徴とする請求項2記載のPTP包装用熱封緘性蓋材。
  4. 前記基材がアルミニウム箔である請求項1、2または3記載のPTP包装用熱封緘性蓋材。
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