JP4384653B2 - 水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴムと、イソプレン・イソブチレンゴムおよびエチレン・プロピレンゴムの混合物よりなる架橋可能なゴム組成物およびその組成物を架橋して得られる架橋ゴム製品 - Google Patents

水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴムと、イソプレン・イソブチレンゴムおよびエチレン・プロピレンゴムの混合物よりなる架橋可能なゴム組成物およびその組成物を架橋して得られる架橋ゴム製品 Download PDF

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Description

本発明は、合成ゴムである水素化ニトリルゴムと、イソプレン・イソブチレンゴムの混合物及び水素化ニトリルゴムと、イソプレン・イソブチレンゴムと、エチレン・プロピレンゴムの混合物の組成物およびその架橋方法と、該組成物を架橋することによって得られる架橋ゴム製品に関する。
水素化ニトリルゴム(以下H−NBRと略称することがある)は、アクリロニトリルとブタジエンの共重合によって製造される合成ゴムであるアクリロニトリル・ブタジエンゴム(以下NBRと略称することがある)を、水素化して製造され、日本ゼオン株式会社からゼットポールあるいは、ランクセス社からテルバン等の商品名で上市されている公知の合成ゴムである。
水素化する方法およびゴムの概要については、例えば非特許文献1および非特許文献2や非特許文献3等に記載されている。
水素化ニトリルゴムは、アクリロニトリル含有量が17%〜50%、ヨウ素価(中心値)4g/100g〜60g/100gであり、汎用的には、ヨウ素価(中心値)4g/100g〜30g/100gのゴムが市販されている。
水素化ニトリルゴムは、優れた耐熱性、物理的強度が高い、化学安定性、低いガス透過率、耐オゾン性等があり、自動車用歯付ベルト、シール、O−リング、ホース等に使用されている。架橋方法としては、有機過酸化物架橋と硫黄架橋が汎用的に採用されている。
水素化ニトリルゴムは、有機過酸化物架橋と硫黄架橋の2方法を基本に、アクリロニトリル含有量の相違する原料ゴムグレードの選択により、耐熱性、耐寒性および加工性等、幅広く対応が可能である。
イソプレン・イソブチレンゴム(以下ブチルゴムと略称することがある)は、イソプレンとイソブチレンの共重合によって製造され、不飽和度は0.5mol%〜3mol%であり、公知の合成ゴムである。
架橋方法としては、硫黄架橋と樹脂架橋が汎用的に採用されている。
架橋されたゴムは、電気絶縁性、耐候性、酸やアリカリに対する耐薬品性、防振性、低ガス透過性に優れ、自動車のチューブ、防振ゴム、キュアリングバッグ、ゴム栓、ホースや電線の被覆等に使用されている。
エチレン・プロピレンゴム(以下EPDMと略称する)は、エチレン、プロピレンとジエンの三元共重合体であって、第三成分として採用されるジエンには1.4−ヘキサジエンやエチリデンノルボルネン等があり、公知の合成ゴムである。
EPDMの架橋方法として、硫黄架橋、有機過酸化物架橋、キノイド架橋、樹脂架橋の4方法が知られている[非特許文献4]。
架橋されたゴムは、自動車や建築用ガスケット、耐熱ホース、ゴム栓、電線の被覆等等に広く採用されている。
当業者において、二種類以上のゴムを混合(ブレンド)して、それぞれのゴムの特徴を、他方のゴムに付与して、新規な特性を持つゴム製品を製造することは、一般的に行われることである。
しかしながら、水素化ニトリルゴムと、ブチルゴムのブレンド及び、水素化ニトリルゴムと、ブチルゴムと、EPDMをブレンドすることにより、ブチルゴムに対して水素化ニトリルゴムの特性を付与する事や、水素化ニトリルゴムに、ブチルゴムの特性を付与することは、架橋(加硫)に関する課題等があり行われていない。
2種類以上のゴムをブレンドをする場合、任意の割合でブレンドされたゴムは、良好に架橋できることが必要である。
例えば、水素化ニトリルゴムの良好な架橋剤である有機過酸化物は、ブチルゴムに対して、軟化劣化を起こすので使用出来ない。硫黄乃至硫黄化合物による架橋は、水素化ニトリルゴムと、ブチルゴム、及びEPDMの共通した架橋方法であるが、ブチルゴムに対して、高温下において加硫戻り(レバーション)を起こし、耐熱性を向上させる加硫方法としては、不適当である。
さらに、硫黄化合物によって共架橋されたゴムがアルミニウムや銅と直接接触するアルミ電解コンデンサの封口ゴムや電線の被覆等に使用される場合、絶縁破壊に至る場合があり、架橋剤としての硫黄化合物の使用は望ましくはない。この絶縁破壊は化学的トリーといわれる現象である。
前述の架橋方法とは異なる、水素化ニトリルゴムのアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂(以下、樹脂架橋と略称する)による架橋方法については、報告書をみつけることができない。
但し、水素化する原料であるアクリロニトリルとブタジエンについては、非特許文献5の「5・5・3 NBRの樹脂加硫」に下記の記載がある。
「NBRの樹脂加硫はTMTD加硫より長時間を要する。NBRのタイプ,樹脂の種類と配合量,活性剤(塩化第二スズ)や亜鉛華の添加になどにより加硫速度や物性は種々に変化するが,一般に加硫速度はおそい。……中略…加硫速度がおそいため、この加硫系はNBRに対してはあまり重要でない。」
NBRの樹脂架橋について、塩素化合物を併用する必要があると、非特許文献6にも記載されている。
以上の技術に関する内容は、当業者間の共通の認識になっている。
NBRの樹脂架橋の公知の資料から、水素化ニトリルゴムの樹脂架橋は、架橋速度が遅く、架橋速度の改善には、塩化第二スズのような塩素化合物を併用することが必要とするであろうと推定される。しかし水素化ニトリルゴムの樹脂架橋についての記述を、ゴムの専門書や合成ゴムメーカーのカタログ等から見だすことができない。
水素化ニトリルゴムの重要な用途である耐熱性シールあるいは耐熱性O−リング等に採用されている。その多くの主要な用途において、原料である水素化ニトリルゴムがハロゲンを含まないことと、そして、その架橋方法として有機過酸化物架橋や低硫黄架橋のように、ハロゲンを含まない架橋剤を使用して、すぐれた特性を得ることが可能である。
しかし水素化ニトリルゴムの塩素化合物を併用する樹脂架橋については、実用性がない。
以上の様な架橋についての技術上の背景から、水素化ニトリルゴムとブチルゴムの任意の割合で混合したゴム、あるいは更にEPDMを混合することによって、架橋ゴムの特性を改良する方法は知られていない。
具体的な課題として、ブチルゴムが使用されているアルミ電解コンデンサの封口ゴム、あるいはO−リング等の製品において、ブチルゴムの耐熱限界温度である105℃〜125℃以上雰囲気下の改良方法として、水素化ニトリルゴムとブチルゴムの任意の割合で混合したゴム、あるいは更にEPDMを混合することにより、架橋度の高い常態物性が得られるとしたら、きわめて望ましい事である。
即ち、水素化ニトリルゴムとブチルゴムの任意の割合で混合したゴム、あるいは更にEPDMを混合したゴムに対する共架橋方法の開発によって、ブチルゴムへ、水素化ニトリルゴム特性を付与することが可能になり、また水素化ニトリルゴムへ、ブチルゴムおよびEPDMの特性を付与することが可能になることを意味する。
日本ゴム協会誌、第70巻(1997)、ページ666、ページ681 日本ゴム協会誌、第75巻(2002)ページ207 日本ゴム協会誌、第79巻(2006)、ページ33 ゴム工業便覧(第4版)302頁(平成6年1月20日 社団法人日本ゴム協会発行) 大成社刊「架橋剤ハンドブック」ページ133 日本ゴム協会編「ゴム工業便覧(第四版)」ぺージ69
発明の第1の目的は、水素化アクリロニトリルゴム(以下水素化ニトリルゴムと記載する場合もある)とブチルゴムの混合物、及び水素化ニトリルゴムと、ブチルゴム、EPDMの混合物のハロゲン化合物を使用しないアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂による新規な架橋可能な組成物と架橋方法を提供することである。
また本発明の第2の目的は、該組成物を架橋して得られる架橋ゴム製品を提供することである。
更に本発明の第3の目的は、耐熱性、電気絶縁性、耐化学薬品性に優れた架橋ゴム製品をを提供することである。
更に本発明の他の目的は以下の説明から一層明らかとなるであろう。
前述の本発明の目的は、水素化ニトリルゴムとブチルゴムの混合物、および水素化ニトリルゴムと、ブチルゴムと、EPDMの混合物をアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂と、エポキシ化合物を添加した架橋可能な組成物、および該架橋方法によって製造される架橋ゴム製品によって達成される。更に詳しくは、水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴムの5重量部〜95重量部と、ブチルゴムの95重量部〜5重量部と、EPDMの0重量部〜30重量部の計100重量部に、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂5重量部〜25重量部と、エポキシ化合物が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型又はAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の骨格に付加されている1個のメチル基をカーボン数2〜12のアルキル基で置換したビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール変性ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニールメタン型多官能型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂、フタル酸(o−、m−、p−)またはヒドロフタル酸(o−、m−、p−)のグリシジルエステル系エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上のエポキシ樹脂0.3重量部乃至10重量部を添加してなる組成物、および該組成物を架橋する方法によって、架橋して得られる架橋ゴムによって達成される。
次に本発明を更に詳細に説明する。
該発明は、ブチルゴムの特徴を保持した状態で、耐熱性および耐油性の特徴のある組成物を提供すること、水素化ニトリルゴムに少量のブチルゴム及びEPDMをブレンドすることにより、水素化ニトリルゴムのゴム練り加工性の改良、即ち、水素化ニトリルゴムの欠点であるオープン・ロールへの未架橋コンパウンドの巻き付き、シーティング特性の改良された高充填配合の架橋可能な耐熱性と耐油性のある組成物と、架橋ゴム製品の提供することを可能にしたものである。
そして、該発明は、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂と、エポキシ化合物を併用することによって達成される。
水素化ニトリルゴムとブチルゴムの混合物、および水素化ニトリルゴムとブチルゴムとEPDMの混合物が、ハロゲンを含有しないアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂とエポキシ樹脂によって良好に架橋できることは、全く予期されないことである。
具体的な例として、アルミ電解コンデンサの封口ゴムの特性として、次のような課題への対応が望まれている。
(1) ブチルゴムやEPDMの耐熱温度を10℃〜50℃ 改良する。(2) ハロゲンが付加されている合成ゴムは使用しない。(3) ガス透過率がブチルゴムに近い。(4) カーボンブラックの使用量の少ない、デュロメータA硬度で、90度程度の配合が容易である組成物(5) 高充填配合が可能で、成型時に必要なシーティング特性が良い。(6) 破断時の伸び(%)が、100%に限りなく近い架橋ゴムであること。(7) 金属腐食の可能性のある架橋剤としての硫黄は使用しない。
当発明者は、該発明による組成物を架橋することによって、上記の課題へ対応できることを見出したものである。
該発明において、水素化ニトリルゴムとブチルゴム2種類の混合物を使用する場合、好ましくは水素化ニトリルゴム10重量部〜90重量部と、ブチルゴム90重量部〜10重量部であり、更にEPDMを混合する場合、好ましくはEPDM5重量部〜20重量部、即ち3種のゴムの混合物の計100重量部のうち、EPDMの混合量は最大20重量部以下であることが好ましい。
3種のゴムの混合物の計100重量部のうち、EPDMの混合量が30重量部以下の場合、ガス透過率を大きくしない範囲で、コンパウンドのシーティング特性の改良、高充填配合助剤等の効果がある。
本発明の範囲には、イソプレン・イソブチレンゴムに臭素や塩素を付加したハロゲン化ブチルゴムは含まれない。
本発明で使用されるアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂は、特に限定されないが、比較的低分子量のメチロール基を有する化合物が好適に使用し得る。例えば下記式(1)で示されるような、nが0〜10(式中、Rは炭素数1〜10の脂肪族アルキル基をあらわし、R´は−CH−または−CHOCH−を表す)の低分子量の化合物の混合物が好適に使用し得る。このような化合物は例えば商品名タッキロール201(田岡化学工業株式会社製品)として市販されている。
Figure 0004384653
添加されるアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂は、水素化ニトリルゴム5重量部〜95重量部と、ブチルゴム95重量部〜5重量部の計100重量部、及び水素化ニトリルゴム5重量部〜95重量部とブチルゴム5重量部〜95重量部の計100重量部のうち、30重量部以下をEPDMに置き換えたコンパウンド計100重量部に対して、5重量部〜25重量部、好ましくは、8重量部〜20重量部である。
5重量部より添加量が少ないと目的とする効果は得られず、また25重量部以上の添加は、該発明の目的とする効果を得るためには、特に必要とせず、それ以下の添加量で十分な効果を得ることができる。
アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂のメチロール基の部分あるいは、ベンゼン核に臭素等のハロゲンを置換したハロゲン化アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂の使用は本発明の目的には不適であり、本発明の範囲に含まれない。
次に本発明で使用されるエポキシ樹脂とは、エポキシ化合物が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型又はAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の骨格に付加されている1個のメチル基をカーボン数2〜12のアルキル基で置換したビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール変性ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニールメタン型多官能型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂、フタル酸(o−、m−、p−)またはヒドロフタル酸(o−、m−、p−)のグリシジルエステル系エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上のエポキシ樹脂である。
エポキシ樹脂の使用量が0.3重量部より少ないと目的とする効果は得られない。又10重量部より多く添加しても特に効果は認められない。
本発明のエポキシ樹脂には、分子構造中に臭素のようなハロゲンを含んでいるエポキシ樹脂は含まれない。
以下に、本発明で使用されるエポキシ樹脂について更に詳細に説明する。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂とは、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの反応生成物であって、下式(2)で示されるものである。
Figure 0004384653
ビスフェノールF型及びAD型のエポキシ樹脂とは、ビスフェノールFあるいはAD、あるいはビスフェノールADの骨格に付加されている1個のメチル基をカーボン数2乃至12のアルキル基で置換したビスフェノールとエピクロルヒドリンの反応生成物である。ビスフェノールF型及びAD型のエポキシ樹脂の構造式を、下式(3)及び下式(4)に示す。
Figure 0004384653
フェノールビフェニレン型のエポキシ樹脂は、下式(5)で示される構造式のエポキシ樹脂である。
Figure 0004384653
フェノールノボラック型エポキシ樹脂とは、フェノールノボラック樹脂とエピクロルヒドリンの反応生成物であって、下式(6)で示されるものである。
Figure 0004384653
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂とは、o−クレゾールノボラック樹脂とエピクロルヒドリンの反応生成物であって、下式(7)で示されるものである。
Figure 0004384653
ナフトール変性ノボラック型エポキシ樹脂とは、下式(8)で示される構造式のエポキシ樹脂である。
Figure 0004384653
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂とは、下式(9)で示される構造式のエポキシ樹脂である。
Figure 0004384653
トリフェニールメタン型多官能型エポキシ樹脂とは、下式(10)および(11)で示される構造式のエポキシ樹脂である。
Figure 0004384653
環式脂肪族エポキシ樹脂とは、シクロヘキセン環の二重結合を酸化してエポキ化したタイプのエポキシ化合物であり例えばアリシクリックジエポキシアセタール、アリシクリックジエポキシジアジペート、アリシクリックジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド等の環式脂肪族系エポキシ化合物である。アリシクリックジエポキシカルボキシレートとアリシクリックジエポキシジアジペートの構造式を式(12)に示す。
Figure 0004384653
ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂とは、下式(13)で示される構造式のエポキシ樹脂である。
Figure 0004384653
フタル酸(o−、m−、p−)乃至ヒドロフタル酸(o−、m−、p−)のグリシジルエステル系エポキシ樹脂とは、フタル酸(o−、m−、p−)乃至芳香族環を水素添加したヒドロフタル酸(o−、m−、p−)とエピクロルヒドリンの反応生成物であり、例えばジグリシジルフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート、ジメチルグリシジルフタレート、ダイマー酸グリシジルエステル、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジメチルグリシジルヘキサヒドロフタレートの化合物である。ジグリシジルテトラヒドロフタレートの構造式を下式(14)に示す。
Figure 0004384653
該発明についてさらに詳細に説明する。
アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂を添加せず、該発明のエポキシ化合物だけを添加すると、架橋反応は全く起こらない。
該発明の特徴は、水素化ニトリルゴムとブチルゴムとの混合物、及び水素化ニトリルゴムとブチルゴムとEPDMの混合物に架橋剤としてのアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂と該発明のエポキシ化合物を添加し組成物を架橋すると、大幅にモジュラス、引張強さの高い常態物性が得られることである。
水素化ニトリルゴムを含有する当該組成物の架橋曲線を測定すると、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂だけを添加した場合と、該発明のエポキシ化合物を併用した場合を比較すると、架橋(加硫)曲線は、上昇する場合と必ずしも上昇するのではなく、架橋曲線の変化が殆ど無い場合もある。
しかしながら、架橋ゴムの常態物性は、必ず大幅に改良される。それは、水素化ニトリルゴムを含有する組成物のアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂架橋に対するエポキシ化合物の特異な予想し難い作用を、当発明は見出したものである。
電気絶縁性の高いゴム製品を製造する場合、たとえばアルミ電解コンデンサの封口ゴムを製造する場合、水素化ニトリルゴムの本来の特徴である耐熱性、耐油性、耐アルカリ性の組成物への特性付与以外に、カーボンブラックを増量させることなく、即ち電気絶縁性の優れた、強度、モジュラスおよび硬度の高いゴムを容易に得ることが出来る。
本発明で使用されるアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂とエポキシ化合物以外に、ゴムの充填剤として通常使用されるクレー、タルク、カーボンブラック、マイカ、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、軟化剤、シランカップリング剤等任意に添加して架橋可能な組成物を製造できる。
本発明の組成物の架橋を実施する場合、架橋条件は特に限定されないが、架橋温度は、伝熱プレスで、160℃乃至210℃で5分間乃至20分行うと良い。
2次架橋(ポストキュアとも云う)は、実施しなくても良いが、伸び(%)を少なくすることや、硬度など高くする場合、任意に実施してよい。この場合、当業者の使用しているノーマルオーブンや真空オーブンを使用して、160℃乃至
210℃で、30分乃至3時間行うのがよい。更に押出製品に使用される高周波架橋等のオープン加硫を採用してもよい。
さらに本発明は、該組成物を架橋することによって得られる架橋ゴムを使用したゴム製品を提供する。本発明によって提供されるゴム製品とは、耐熱ベルト、ダイヤフラム、O−リング、耐熱水性パッキン、ゴムロールであり、銅、アルミ等の金属と接触するパッキン、ゴムシート等である。
さらに、アルミ電解コンデンサ用の封口ゴムとして、特徴のある製品を提供できる。即ち、水素化ニトリルゴムの成分比率を高くすることによって、既存のブチルゴム100%の封口ゴムでは耐熱性の対応ができなかった125℃乃至160℃の耐熱性のある封口ゴム製品が提供される。
本発明について以下実施例および比較例によって更に詳細に説明する。なお、表中の原料配合量はすべて重量部である。
常態物性の測定は、JIS K6251に従って測定した。硬度の測定は、JIS K6253に従い、タイプAデュロメータ硬度計で行った。常態物性のモジュラスおよび引張強さの単位は、Kgf/cmを採用した。二次架橋は、30トル以下に真空度を調整した真空オーブンを使用した。架橋曲線の測定は、JSRトレーディング株式会社製のキュラストメーターW型を使用して、200℃で測定した。架橋剤として使用したアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂(田岡化学工業(株)製の製品 タッキロール201を使用した)は、T−201と略記した。
実施例1〜2、比較例1
水素化ニトリルゴム80重量部と、ブチルゴム20重量部に、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂16重量部と、3重量部のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と3重量部のビフェニールノボラック型エポキシ樹脂を添加し、
1次架橋を伝熱プレスで200℃で10分、2次架橋を真空オーブンで180℃
で2時間実施した。実施例1と実施例2の原料の配合処方と得られた架橋ゴムの
1次架橋と2次架橋した物理特性(物性)を表1に示す。比較のため、エポキシ樹脂を添加しない原料配合で架橋して得られた架橋ゴムの物性を表1の比較例1に示す。
実施例1と比較例1の200℃で測定した架橋曲線を図1に示す。
比較例1と比較して、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂とビフェニールノボラック型エポキシ樹脂は、モジュラスおよび、引張強さを大幅に上昇させることがわかる。換言すると、補強剤としてのカーボンブラックの添加量を低くして、絶縁性の優れた配合が容易に可能であることを意味している。更に、伸び(%)を大幅に低くできることは、ダイヤフラム、コンデンサの封口ゴム製品のような製品へ圧のかかる製品の、圧による変形を少なくできることを意味している。
Figure 0004384653
(注)
(1)日本ゼオン株式会社製の水素化ニトリルゴムであるゼットポール2020を使用した。
(2)日本ブチル株式会社製のブチルゴムであるブチル268を使用した。
(3)旭カーボン株式会社製のカーボンブラックである旭#50を使用した。
(4)バーゲスピグメント社製の焼成クレーであるアイスバーグを使用した。
(5)正同化学工業株式会社製の亜鉛華を使用した。
(6)信越化学工業株式会社製のKBM−803を使用した。
(7)田岡化学工業株式会社製のアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂であるタッキロール201を使用した。
(8)日本化藥株式会社製のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂であるE0CN−103Sを使用した。
(9)日本化藥株式会社製のビフェニールノボラック型エポキシ樹脂であるNC−3000Hを使用した。
(10),(13) (実施例のモジュラス)−(比較例のモジュラス)を示す。以下の実施例も同様である。
(11),(14) (実施例の引張強さ)−(比較例の引張強さ)を示す。以下の実施例も同様である。
(12),(15) (実施例の伸び%)−(比較例の伸び%)を示す。以下の実施例も同様である。
実施例3〜4、比較例2
水素化ニトリルゴム50重量部と、ブチルゴム35重量部と、EPDM15重量部に、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂8重量部と、2重量部のトリフェニルメタン型多官能エポキシ樹脂と1重量部のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を添加し、実施例1と同様に架橋した。
実施例3と実施例4の原料の配合処方と得られた架橋ゴムの実施例1と同じように架橋した物性を表2に示す。比較のため、エポキシ樹脂を添加しない原料配合で架橋して得られた架橋ゴムの物性を表2の比較例2に示す。
比較例2と比較して、トリフェニルメタン型多官能エポキシ樹脂とフェノールノボラック型エポキシ樹脂は、水素化ニトリルゴムと、ブチルゴムと、EPDMの混合物の物性を
大幅に改良することがわかる。
Figure 0004384653
(注)
(1)日本ゼオン株式会社製の水素化ニトリルゴムであるゼットポール2030Lを使用した。
(2),(5),(6),(8),(9),(10)は、実施例1に同じ。
(3)JSR株式会社製のエチレン・プロピレン・ジエンゴムであるEP33を使用した。
(4)旭カーボン株式会社製のカーボンブラックである旭#60を使用した。
(7)浅田製粉株式会社製のタルクであるJET−Sを使用した。
(11)日本化藥株式会社製のトリフェニルメタン型多官能エポキシ樹脂であるEOCN502Hを使用した。
(12)日本化藥株式会社製のフェノールノボラック型エポキシ樹脂であるEPPN201を使用した。
実施例5〜7、比較例3
水素化ニトリルゴム20重量部と、ブチルゴム56重量部と、EPDM24重量部に、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂18量部と、エポキシ樹脂として、1重量部の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂と1重量部のトリフェニルメタン型多官能エポキシ樹脂を添加した組成物を実施例5、1重量部のポリフェノール型エポキシ樹脂と3重量部のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を添加した組成物を実施例6、2重量部のフェールビフェニレン系エポキシ樹脂とビフェノールグリシジルエーテルの混合物を添加した組成物を実施例7として配合を調整し、実施例1と同様に架橋した物性を表3に示す。比較のため、エポキシ樹脂を添加しない原料配合で架橋して得られた架橋ゴムの物性を表3の比較例3に示す。
比較例3と比較して、エポキシ樹脂は、水素化ニトリルゴムと、ブチルゴムと、EPDMの混合物の物性を大幅に改良することがわかる。
Figure 0004384653
(注)
(1)日本ゼオン株式会社製の水素化ニトリルゴムであるゼットポール1020を使用した。
(2)、(5)、(6)、(8)、(9)、(10)は、実施例1に同じ。
(3)、(4)、(7)は、実施例3に同じ。
(11)株式会社ADEKA製の水添ビスフェノールA型のエポキシ樹脂であるEP−4080Eを使用した。
(12)株式会社ADEKA製のポリフェノール型のエポキシ樹脂であるEP−4901を使用した。
(13)実施例3に同じ。
(14)実施例4に同じ。
(15)日本化藥株式会社製のフェノール系のエポキシ樹脂とビフェノールグリシジルエーテルの混合物であるCER−3000−Lを使用した。
実施例8、比較例4
水素化ニトリルゴム30重量部と、ブチルゴム70重量部部に、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂8量部と、エポキシ樹脂として、4重量部のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を添加して、200℃で10分架橋した物性を表4に示す。比較のため、エポキシ樹脂を添加しない原料配合で架橋して得られた架橋ゴムの物性を表4の比較例4に示す。
比較例4と比較して、8量部のアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂と、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を添加した架橋ゴムは、物性が大幅に改良されることがわかる。
Figure 0004384653
(注)
(1) 実施例5に同じ。
(2)、(3)、(4)、(6)、(7)、(8) 実施例1に同じ。
(5) 実施例3に同じ。
(9) 日本火藥株式会社製のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂であるE0CN1020を使用した。
実施例9、比較例5
水素化ニトリルゴム30重量部と、ブチルゴム70重量部部に、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂20量部と、エポキシ樹脂として、4重量部のビスフェノールF型エポキシ樹脂を添加して、1次架橋を200℃で10分行い、2次架橋を185℃で2時間間真空オーブンで行った架橋ゴムの物性を表5の実施例9に示す。比較のため、エポキシ樹脂を添加しない原料配合で架橋して得られた架橋ゴムの物性を表5の比較例5に示す。
実施例9と比較例5の200℃で測定した架橋曲線を図2に示す。
比較例5と比較して、20量部のアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂と、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を添加した架橋ゴムは、物性が大幅に改良されることを示している。
Figure 0004384653
(注)
(1)、(2)、(3)、(4)、(6)、(7)、(8) 実施例1に同じ。
(5) 実施例3に同じ。
(9) ジャパンエポキシレジン株式会社製のビスフェノールF型エポキシ樹脂であるjEP4004Pを使用した。
実施例10〜11、比較例6〜7
水素化ニトリルゴム60重量部と、ブチルゴム28重量部と、EPDM12重量部に、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂16重量部と、3重量部のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を添加し(実施例11)、200℃で10分架橋した。比較のため、エポキシ樹脂を添加しない原料配合で架橋して得られた架橋ゴムの物性を表6の比較例6に示す。実施例10と比較例6の200℃で測定した架橋曲線を図3に示す。
水素化ニトリルゴム25重量部と、ブチルゴム53重量部と、EPDM22重量部に、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂16重量部と、3重量部のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を添加し(実施例12)、200℃で10分架橋した。比較のため、エポキシ樹脂を添加しない原料配合で架橋して得られた架橋ゴムの物性を表6の比較例7に示す。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂は、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂
を16重量部添加した水素化ニトリルゴムと、ブチルゴムと、EPDMの3種のゴムの混合物のモジュラス(Kgf/c)および引張強さ(Kgf/c)を、大幅に高くするのがわかる。
Figure 0004384653
(注)
(1)、(2)、(5)、(6)、(8)、(9)、(10) 実施例1に同じ。
(3)、(4)、(7) 実施例3に同じ。
(11)実施例8に同じ。
実施例12、比較例8
水素化ニトリルゴム50重量部と、ブチルゴム50重量部の混合物に、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂8重量部と、3重量部のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を添加し、実施例1と同じように架橋した。架橋ゴムの物性を表7の実施例12に示す。比較のため、エポキシ樹脂を添加しない原料配合で架橋して得られた架橋ゴムの物性を表7の比較例8に示す。実施例12と比較例7の200℃で測定した架橋曲線を図4に示す。
水素化ニトリルゴム50重量部と、ブチルゴム50重量部の2種類のゴムの混合物は、
アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂8重量部と、3重量部のフェノールノボラック型エポキシ樹脂によって架橋すると、良好な架橋ゴムが得られることがわかる。
Figure 0004384653
(注)
(1)、(2)、(3)、(4)、(6)、(7)、(8) 実施例1に同じ。
(9) 実施例3に同じ。
[発明の効果]
水素化ニトリルゴムとブチルゴム及び水素化ニトリルゴムとブチルゴムとEPDMの混合物は、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂とエポキシ樹脂によって、架橋ゴム強度が大幅に改良される。破断時の伸び(%)も低くする事が、焼成クレーを100重量部以上添加した実施例からも明らかなように、外部から加わる力による変形を少なくしたい架橋ゴム製品、例えばアルミ電解コンデンサーの封口ゴム、ダイヤフラム等の製品に利用できる。
本発明の水素化ニトリルゴムと、ブチルゴムあるいはブチルゴムとEPDMを混合することによって、特徴の相違する特性を付与することが可能にしたことである。
組成物中のゴムの成分として、水素化ニトリルゴムの比率が高くなるに従って、耐熱性と、耐油性が改良できる。そして、水素化ニトリルゴムの比率を調整することによって、目的とする耐熱性の調整も可能である。
水素化ニトリルゴムにブチルゴムあるいはブチルゴムとEPDMを混合した場合の特徴として、クレー、タルク、シリカ等の高充填が極めて容易になる事である。水素化ニトリルゴムだけの配合の場合、充填剤の量が多くなると発生するオープン・ロールからのゴムの離脱(バギング現象)が起こるが、ブチルゴムあるいはブチルゴムとEPDMを混合すると、バギングを防止できる。該発明の組成物は、バギングを起こさず、加工性の優れた未加硫のゴムシートを製造でき、プレス成型用の未加硫ゴムシートの成型を容易にする。
さらに組成物の価格を考慮した場合、水素化ニトリルゴムは高価であり、製品の価格対策として、高充填剤配合は有意義なことである。これは、ブチルゴムあるいはブチルゴムとEPDMを混合することによって可能になるものである。
耐熱性等、より優れた性能のアルミ電解コンデンサの封口ゴムを製造する場合、該発明によって達成が可能となる代表的な製品であり、最適な架橋ゴム製品の提供を可能にするものである。
図1は実施例1と比較例1のキュラストメーターによる200℃で測定した架橋曲線を示す。 図2は実施例9と比較例5のキュラストメーターによる200℃で測定した架橋曲線を示す。 図3は実施例10と比較例6のキュラストメーターによる200℃で測定した架橋曲線を示す。 図4は実施例12と比較例7のキュラストメーターによる200℃で測定した架橋曲線を示す。

Claims (6)

  1. (A)水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴムの5重量部〜95重量部と、イソプレン・イソブチレンゴムの95重量部〜5重量部と、エチレン・プロピレンゴムの0重量部〜30重量部の計100重量部に、(B)アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂5重量部〜25重量部と、(C)エポキシ化合物0.3重量部〜10重量部が含有されてなることを特徴とする架橋可能なゴム組成物。
  2. アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂が、下記式(1)で示される化合物であることを特徴とする請求項1の架橋可能なゴム組成物。
    Figure 0004384653
  3. エポキシ化合物が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型又はAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の骨格に付加されている1個のメチル基をカーボン数2〜12のアルキル基で置換したビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール変性ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニールメタン型多官能型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂、フタル酸(o−、m−、p−)またはヒドロフタル酸(o−、m−、p−)のグリシジルエステル系エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上であることを特徴とする請求項1記載の架橋可能なゴム組成物。
  4. 水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴムと、イソプレン・イソブチレンゴムと、エチレン・プロピレンゴムの混合物に添加されるエポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型又はAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の骨格に付加されている1個のメチル基をカーボン数2〜12のアルキル基で置換したビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール変性ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニールメタン型多官能型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂、フタル酸(o−、m−、p−)またはヒドロフタル酸(o−、m−、p−)のグリシジルエステル系エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上であることを特徴とする請求項1記載の水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴムと、イソプレン・イソブチレンゴムと、エチレン・プロピレンゴムの混合物を架橋して得られる架橋ゴム製品。
  5. (A)水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴムの5重量部〜95重量部と、イソプレン・イソブチレンゴムの95重量部〜5重量部と、エチレン・プロピレンゴムの0重量部〜30重量部の計100重量部に、(B)アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂5重量部〜25重量部と、(C)エポキシ化合物0.3重量部〜10重量部が含有されてなる組成物を架橋する方法。
  6. 請求項5の架橋方法によって得られるアルミ電解コンデンサに使用する封口ゴム製品。
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