JP4384560B2 - プリント装置及びその搬送調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シート状のプリント部材(プリントシート)を搬送しながら、これに画像を印刷するようにしたプリント装置、及びその搬送機構の調整方法に関する。
従来より、例えば特許文献1〜3等に開示されるように、複数のローラによりプリント用紙を搬送するようにしたプリント装置においては、それら搬送ローラやガイド部材等に僅かな位置ずれがあると、プリント用紙が本来の搬送方向からずれて傾いたり、或いは少しずつ用紙幅方向に片寄ってしまい、これによりプリント画像の品質が損なわれることが知られている。
特に、特許文献3のように、封筒のような幅の狭いプリント用紙を幅方向に並べて2列で搬送しながら、それらに同位相で画像を印刷する場合には、プリント用紙全体が傾くのではなく、2列のプリント用紙がそれぞれ別々に傾いたり、片寄ったりして、両者のプリント画像の品質が互いに異なるものとなるので、その品質の低下が問題となり易い。
そのような搬送ずれに起因する問題に対して、通常はテストプリントを行い、その結果を観察して搬送ローラ等の位置を調整することが行われている。例えば、特許文献1に記載のプリント装置では、搬送経路の上流側に配設した印字ユニットにより印画紙の裏面にテスト用印字を行うとともに、露光ユニットにより印画紙の表面にもテスト用画像を印刷する。そして、そうして印刷したテスト用印字やテスト用画像の状態を目視等により観察して、印画紙の傾きや片寄りを検出するようにしている。
また、特許文献2には、シートロールから引き出した記録シートを搬送しながら、その片寄り(斜行)を搬送経路途中に配設したセンサにより検出し、これに応じてロールずれ補正モータを作動させて、前記シートロールの位置を修正することにより、記録シートの片寄りを軽減するという技術が開示されている。
さらに、特許文献3に記載のものでは、幅の狭い転写紙をそれぞれ別個のローラによって2列の搬送経路で搬送するものにおいて、その2列の搬送経路毎に複数個のセンサを配設し、これによりそれぞれ転写紙の先端部を検出して、その検出時間のずれから各搬送経路毎の転写紙の傾きや該搬送経路間の搬送位相のずれを検出する。そして、そうして検出した転写紙の傾き等に応じて、該各転写紙を搬送するローラの作動状態を補正することにより、転写紙の搬送状態を修正するようにしている。
特開2003−29351号公報 特開平5−24292号公報 特開平6−135600号公報
ところが、前記特許文献1のようにテストプリントを観察して、搬送時の印画紙の傾きや片寄りを検出するようにした場合、単に傾きや片寄りを発見することは比較的容易であっても、その度合いを定量的に読み取ることは非常に難しい。そのため、熟練した作業者であっても1回のテストプリントを基に十分な調整を行うことはできず、テストプリントの観察と調整作業とを何度も繰り返し行っているのが実状である。
この点、前記特許文献2、3に開示される技術のように、センサによりプリント用紙の傾きや片寄りを定量的に検出するようにすれば、この検出結果に応じて適切な調整を比較的容易に行うことができ、さらに、それらの文献に記載のように、自動で調整することも可能になると考えられる。
しかし、前記特許文献2、3のものでは、プリント用紙のジャムや画像の大幅な位置ずれを招くような大きな傾きや片寄りを検出対象としており、それ故、比較的安価で精度の低い位置センサによって搬送途中のプリント用紙そのものの位置を検出すれば足りるのであるが、このような位置センサでは、本発明の検出対象である極く僅かなプリント用紙の傾き等を十分な精度で検出することはできない。
すなわち、本発明は、プリントシートの極く僅かな搬送ずれによって印刷画像の一部に微細な歪みを生じると、この歪み自体は殆ど認識できない程度のものであっても、粒状性等、画像の風合いが変化してしまうことに着目して、そのような非常に小さな搬送ずれを十分な精度で検出しようとするものであり、そのために前記従来例(特許文献2、3)のようにプリントシート自体の位置をセンサにより検出しようとすれば、非常に分解能の高い高価なセンサが必要にになってしまうから、現実的とは言い難い。
斯かる点に鑑み、本発明は、上述の如きプリントシートの非常に小さな搬送ずれを、あまり高価なセンサを用いることなく、定量的に検出できるようにし、もって搬送機構の調整を容易に且つ正確に行えるようにすることにある。
前記の目的を達成するために、本発明では、プリントシートの僅かな搬送ずれが誇張されて、濃淡の位置の大きなずれとなって現れるようなグラデーションパターンをテスト印刷し、このグラデーションパターンの濃度の変化状態をセンサ等により検出して、これによりプリントシートの非常に小さな搬送ずれも正確に検出できるようにした。
具体的に、請求項1の発明は、プリントシートを搬送しながら、これに画像を印刷するようにしたプリント装置であって、前記プリントシート上に第1のパターンを形成する第1パターン形成手段と、該第1パターン形成手段よりもプリントシートの搬送方向下流側に設けられ、第2のパターンを形成する第2パターン形成手段と、それら第1パターン及び第2パターンによって形成されるテストパターンの濃度を検出する濃度検出手段と、該濃度検出手段による検出結果に基づいて、前記プリントシートの搬送に伴うシート幅方向への位置ずれを検出する搬送ずれ検出手段と、を備える構成とする。
そして、前記第1パターン形成手段は、プリントシート上に、その搬送方向と交差する所定方向に延びる基準ピッチパターンを形成するものとし、第2パターン形成手段は、前記基準ピッチパターンに少なくとも一部分が重なるようにして、前記所定方向に略一定の割合でピッチの変化する変更ピッチパターンを形成するものとし、テストパターンは、前記基準ピッチパターン及び変更ピッチパターンが重なって形成されるグラデーションパターンとし、濃度検出手段は、前記グラデーションパターンの前記所定方向における濃度の変化状態を検出するものとする。
前記の構成により、プリント装置の搬送機構を調整するときには、まず、第1及び第2パターン形成手段によりそれぞれ該プリント装置の作動制御が行われて、プリントシート上に、その搬送方向と交差する所定方向に延びるように基準ピッチパターン及び変更ピッチパターンが形成される。その際、まず前記2つのパターンのうちのいずれか一方が形成されて、プリント部材が所定距離、搬送された後に、その一方のパターンに対して少なくとも一部分が重なるようにして、他方のパターンが形成される。
そのようにピッチの微妙に異なる2つのパターンを重ねると、両者の画像ドットの重なりが相対的に多い部分では相対的に濃度が低く(濃淡が淡く)なり、一方、画像ドットの重なりが相対的に少ない部分では相対的に濃度が高く(濃淡が濃く)なって、前記所定方向に濃淡の変化するグラデーションパターンが形成される。
そして、仮に前記一方のパターンの形成から他方のパターンの形成までの間にプリントシートの搬送ずれがないとすれば、前記グラデーションパターンにおける所定部位(予め設定した基準位置)の濃度が極大又は極小のいずれかとなって、そこから前記所定方向に向かって濃淡が徐々に変化するようになる。
これに対し、搬送ずれがあるときには、その分、前記2つのパターンの相対的な位置がずれることになるから、前記グラデーションパターンにおいて濃度の極大となる位置又は極小となる位置のいずれか(以下、濃度の極位置という)が前記基準位置からずれることになる。そして、その極位置のずれ量は、プリントシート自体の搬送ずれ量に比例し且つこれよりもかなり大きな値となる。
そこで、前記グラデーションパターンの前記所定方向における濃度の変化状態を濃度検出手段により検出し、この検出結果に基づいて、前記プリントシートの搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ(搬送ずれ)を搬送ずれ検出手段により検出する。すなわち、例えば前記のようにしてプリントシートに印刷したグラデーションパターンにおける濃度の極位置を前記濃度検出手段により検出し、この検出位置の前記基準位置との間の偏差量に基づいて、搬送ずれ検出手段によりプリントシートの搬送ずれ量を検出するようにすればよい(請求項の発明)。
こうすれば、非常に分解能の高い高価なセンサを用いなくても、プリントシートの非常に小さな搬送ずれを十分に高精度に検出することができ、この検出結果に基づいて、プリント装置の搬送機構を比較的容易に且つ正確に調整することができる。
また、特に、前記プリントシートをシート幅方向に並べて2列で搬送するものにおいては、前記第1及び第2パターン形成手段は、それぞれ前記2列のプリントシートの両方に基準ピッチパターン及び変更ピッチパターンを同位相となるように形成し、これにより、該各プリントシートに各々グラデーションパターンを形成するものとする。また、前記濃度検出手段は、前記2列のプリントシートの両方で、それぞれ、グラデーションパターンにおいて濃度が極大又は極小のいずれかとなる位置を検出するものとし、さらに、前記搬送ずれ検出手段は、前記濃度検出手段による2つの検出位置間の偏差量に基づいて、2列のプリントシートの間の搬送ずれ量を検出するものとする(請求項の発明)。
こうすれば、前記と同様にして、非常に高価なセンサを用いることなく、2列搬送の場合のプリントシート間の非常に小さな搬送ずれを十分に高精度に検出することができる。
ここで、前記センサとしては、プリントシート上の画像の光学濃度を検出する濃度センサを用いることができ、濃度検出手段は、前記濃度センサからの信号に基づいて、グラデーションパターンにおいて濃度が極大又は極小のいずれかとなる位置(濃度の極位置)を検出するものとすればよい(請求項の発明)。
上述の如きプリント装置には、複数のインク吐出ノズルを有し、プリントシートの幅方向に走査しながらインクを吐出して、当該プリントシート上に画像ドットを形成するプリントヘッドを備えるものとすればよい。この場合に、前記第1パターン形成手段は、前記プリントヘッドにおいてプリントシート搬送方向の相対的に上流側に位置する吐出ノズル群によりインクを吐出させて、基準ピッチパターンを形成するものとし、一方、第2パターン形成手段は、前記プリントヘッドにおいてプリントシート搬送方向の相対的に下流側に位置する吐出ノズル群によりインクを吐出させて、変更ピッチパターンを形成するものとすればよい(請求項の発明)。こうすれば、グラデーションパターンの形成が容易に行える。なお、搬送方向上流側の吐出ノズル群により先に変更ピッチパターンを形成し、その後に下流側の吐出ノズル群により基準ピッチパターンを形成するようにしてもよい。
より詳しくは、例えば、前記第1パターン形成手段は、プリントヘッドをシート幅方向に走査しながら、所定の間隔を空けた基準タイミングでインクを吐出させることにより、基準ピッチパターンを形成するものとすればよく、同様に第2パターン形成手段は、前記プリントヘッドをシート幅方向に走査する際に、前記基準タイミングに対して位相をずらしながらインクを吐出させることにより、変更ピッチパターンを形成するものとすればよい(請求項の発明)。
また、上述の如きプリント装置において、前記搬送ずれ検出手段によって検出されたプリントシートの位置ずれ量を表示する表示手段をさらに備えることが好ましく(請求項の発明)、前記搬送ずれ検出手段によって検出されたプリントシートの位置ずれ量に応じて、該プリントシートの搬送機構を調整する搬送調整手段をさらに備えることがより好ましい(請求項の発明)。
前記表示手段を備えるものでは、表示される位置ずれ量に基づいて搬送調整機構を容易に調整することができるようになり、調整作業が容易なものとなる。また、搬送調整手段によって搬送機構を自動的に調整できるようになれば、調整作業はより一層、容易なものとなる。
次に本願の請求項の発明は、プリントシートを搬送しながら、その幅方向にプリントヘッドを走査して、該プリントシート上に画像を印刷するようにしたプリント装置の搬送調整方法を対象として、前記プリントシート上に前記プリントヘッドによって第1パターンを形成する第1パターン形成工程と、該第1パターン形成工程よりもプリントシートの搬送方向下流側で、第2のパターンを形成する第2パターン形成工程と、それら第1パターン及び第2パターンによって形成されるテストパターンの濃度を濃度センサにより検出する濃度検出工程と、該濃度検出工程における検出結果に基づいて、前記プリントシートの搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ量を検出する搬送ずれ検出工程と、この搬送ずれ検出工程にて検出した搬送ずれ量に応じて、プリントシートの搬送機構を調整する搬送調整工程と、を備えるものとする。
そして、前記第1パターン形成工程では、プリントシート上に、プリントヘッドの走査方向に延びる基準ピッチパターンを形成し、第2パターン形成工程では、前記基準ピッチパターンに少なくとも一部分が重なるようにして、前記プリントヘッドの走査方向に略一定の割合でピッチの変化する変更ピッチパターンを形成し、テストパターンは、前記基準ピッチパターン及び変更ピッチパターンが重なって形成されたグラデーションパターンとし、濃度検出工程では、前記グラデーションパターンにおいて前記走査方向で濃度が極大又は極小のいずれかとなる位置を検出し、搬送ずれ検出工程では、前記濃度検出工程における検出位置と、前記グラデーションパターンにおいて予め設定されている基準位置との間の偏差量に基づいて、前記プリントシートの搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ量を検出する。
また、本願の請求項10の発明は、プリントシートを幅方向に並べて2列で搬送しながら、その幅方向にプリントヘッドを走査して、該両方のプリントシート上に同位相となるように画像を印刷するようにしたプリント装置の搬送調整方法を対象として、前記2列のプリントシート上にそれぞれ前記プリントヘッドによって第1のパターンを形成する第1パターン形成工程と、該第1パターン形成手段よりもプリントシートの搬送方向下流側で、前記2列のプリントシートのそれぞれに第2のパターンを形成する第2パターン形成工程と、それら2列のプリントシートの両方で、各々前記第1パターン及び第2パターンによって形成されたテストパターンの濃度をそれぞれ濃度センサにより検出する濃度検出工程と、該濃度検出工程における2列のプリントシートの各々の検出結果に基づいて、該2列のプリントシートの間の搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ量を検出する搬送ずれ検出工程と、該搬送ずれ検出工程にて検出したプリントシート間の搬送ずれ量に応じて、プリントシートの搬送機構を調整する搬送調整工程と、を備えるものとする。
そして、前記第1パターン形成工程では、2列のプリントシート上にそれぞれプリントヘッドによってその走査方向に延びる基準ピッチパターンを形成し、第2パターン形成工程では、前記2列のプリントシートのそれぞれで前記基準ピッチパターンに少なくとも一部分が重なるようにして、当該プリントヘッドの走査方向に略一定の割合でピッチの変化する変更ピッチパターンを形成し、テストパターンは、前記基準ピッチパターン及び変更ピッチパターンが重なって形成されたグラデーションパターンとし、濃度検出工程では、前記2列のプリントシートの各々のグラデーションパターンにおいて、前記走査方向で濃度が極大又は極小のいずれかとなる位置をそれぞれ検出し、搬送ずれ検出工程では、前記濃度検出工程にて2列のプリントシートの各々で検出した検出位置の間の偏差量に基づいて、該2列のプリントシートの間の搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ量を検出するものとする。
前記請求項及び請求項10の発明によれば、それぞれ、上述した請求項及び請求項の各発明と同様の作用が得られるものである。
以上、説明したように、本発明に係るプリント装置及びその搬送調整方法によると、プリントシートの搬送機構を調整する際に、その僅かな搬送ずれが誇張されて、濃淡の位置の大きなずれとなって現れるようなグラデーションパターンをテスト印刷し、このグラデーションパターンの濃度の変化状態をセンサ等により検出することで、高価なセンサを用いることなく、プリントシートの非常に小さな搬送ずれを定量的に且つ正確に検出することができる。こうして検出した搬送ずれ量に基づいて搬送機構を比較的容易に且つ正確に調整することができ、これにより、粒状性等、印刷画像の微妙な風合いの変化を抑えて、非常に高い画像品質を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[全体構成]
図1に示すように、本発明の実施形態に係るインクジェット式のプリント装置は、画像データの取得及びオーダ情報の取得を行い必要な補正処理等を行う受付ブロックAと、その受付ブロックAから通信ケーブル1を介して伝送される画像データをオーダ情報に基づきプリントペーパP(プリントシート)に対して印刷を行うプリントブロックBとを備えている。
[受付ブロック]
受付ブロックAは、ワゴン型のフレーム5の上部に設けられた受付装置6と、表示画面がタッチパネル7によって構成されている液晶型のディスプレイ8と、フレーム5の上下方向の中間位置に設けられたフラットベッドスキャナFSとを備えている。受付装置6の前面部には、フラッシュメモリから成る記録媒体Msに保存された画像データを読み出すための半導体ドライブ9と、CD−RやDVD等のディスク型の記録媒体Mdに保存された画像データを読み出すためのディスクドライブ10とが配設されている。
フラットベッドスキャナFSは、透明ガラス製のスキャニングテーブル13とそのスキャニングテーブル13の下側に配置されたスキャニングヘッド14とを有する本体部11と、その本体部11に開閉自在に取り付けられたプラテンカバー12とを備えている。スキャニングヘッド14は主走査方向に配設された複数の光電変換素子(例えば、CCD等)と光源とを備えていて、主走査方向と直交する副走査方向に移動することによりスキャニングテーブル13に載せられたスキャニング対象物の画像をR(赤)・G(緑)・B(青)の三原色に色分解した画像データとして取り込むように構成されている。
[プリントブロック]
図1及び図2に示すように、プリントブロックBは、筐体15と、その筐体15の下部に配置された2つのマガジン収容部Ba,Baと、筐体15の上部に配置され且つプリントペーパPに対して画像データの記録を行うプリント部Bbと、筐体15の側部に配置されたインク貯留部Bcとを備えている。筐体15の上面部には、横送りベルト16によって送り出された、小サイズの印刷済みプリントペーパPを受け止める仕分け部17と、大サイズの印刷済みプリントペーパPを受け止めるラック板18とが配設されている。
マガジン収容部Baは、前壁体15Aのスライド移動に伴いスライド移動するドロワー20を備えていて、そのドロワー20にペーパマガジン21によって保持されたロール状のプリントペーパP1,P2を収容するよう構成されている。図2に示すように、下側のマガジン収容部Baには相対的に幅の広いプリントペーパP1が1つ収容され、一方、上側のマガジン収容部Baには、前記広幅のプリントペーパP1の半分以下の幅のプリントペーパP2が幅方向に並んで2つ収容されている。
プリント部Bbは、壁体15B内に設けられ且つプリントペーパPに対して微小なインク滴を吹き付けて画像を印刷するためのプリントヘッドHを備えている。このプリントヘッドHの構造については後述するが、吹き付けられたインク滴はそれぞれプリントペーパP上に微小な画像ドットを形成し、このドットの集合として画像が構成される。
インク貯留部Bcは、壁体15C内に挿抜可能に収容され且つ色相が互いに異なる7つのインクカートリッジ23,…を備えている。これらのインクカートリッジ23,…は、挿抜することにより新しいインクカートリッジ23に交換することができる。これらのインクカートリッジ23,…には夫々、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、レッド(R)、バイオレット(V)及びクリア(CL:透明インク)のインクが封入されている。なお、壁体15Cは、鉛直方向に延びる軸芯周りに揺動開閉自在に構成されている。
[ペーパ搬送機構]
図3に示すように、ペーパ搬送機構は、供給ユニットU1、プリントユニットU2、ループ形成ユニットU3、カッターユニットU4、反転ユニットU5及び排出ユニットU6を備えている。そして、ペーパ搬送機構では、プリントペーパP1,P2に画像を印刷するときには、2つのマガジン収容部Ba,Baのうちいずれか一方のプリントペーパP1,P2を供給ユニットU1によってプリント部Bbに対して供給し、それから、供給されるプリントペーパP1,P2をプリントユニットU2において搬送しながら、プリントヘッドHによりインクを吹き付けて画像を印刷し、その後、プリントペーパP1,P2をループ形成ユニットU3からカッターユニットU4に送ってプリントサイズに切断した後、反転ユニットU5及び排出ユニットU6によって横送りベルト16又はラック板18に対して送り出すようになっている。
例えば広幅のプリントペーパP1について具体的に説明すると、供給ユニットU1は、ペーパマガジン21に収容されたプリントペーパP1に回転力を付与する支持ローラ25と、プリントペーパP1をペーパマガジン21からプリントユニットU2に搬送するための圧着型の供給ローラ26と、その供給ローラ26によって搬送されるプリントペーパP1を案内するガイド部材(図示せず)とを備えている。支持ローラ25と供給ローラ26とは供給搬送用の電動モータによって駆動される。
プリントユニットU2は、図4及び図7にも示すように、プリントヘッドHを主走査方向X(ペーパ搬送方向に直交するペーパ幅方向)に案内するガイドレール28と、プーリ29に巻かれ且つプリントヘッドHをガイドレール28に沿って往復移動させるための駆動ベルト30と、プリントペーパP1をプリントヘッドHによる画像の印刷が可能な位置に吸着保持するペーパ保持部D(図4,7には示さず)と、そのペーパ保持部Dの上下両側にそれぞれ配設された圧着型のプリント搬送ローラ31a,…31b,…とを備えている。ペーパ保持部Dは、厚み方向に複数の孔が形成された案内プレート32と、筐体33内に設けられ且つプリントペーパP1に対して案内プレート32の孔を介して負圧を与えるためのファン34とを備えている。
搬送ローラ31a,…31b,…は、いずれも、プリントペーパP1の巻き着けられる相対的に大径のローラと、この大径ローラに対してプリントペーパP1を押し当てるように並設された複数の小径ローラとが組み合わされたもので、搬送経路の下流側(プリントペーパP1の搬送方向前側)即ち図の上側に位置するものでは、1つの大径ローラと3つの小径ローラとからなるローラ組がペーパ幅方向(左右)に並んで一対、配設され、同様に、搬送経路の上流側(搬送方向後側)即ち図の下側に位置するものでは、1つの大径ローラと2つの小径ローラとからなるローラ組が左右一対、配設されている。
そして、前記搬送ローラ31a,…31b,…は、例えばステッピングモータ等の電動モータにより略一定のピッチで回転駆動されて、プリントペーパP1をペーパ保持部Dの案内プレート32上で、プリントヘッドHによる主走査方向Xへの往復走査と同期して、副走査方向Yに略一定の送り量(単位搬送量)で断続的に搬送する。この際、プリントペーパP1の幅方向両側にそれぞれ配置されたローラ31a,…31b,…はいずれも同位相で回転され、これにより広幅のプリントペーパP1が前記副走査方向Yに真っ直ぐに搬送されるようになっている。
一方、相対的に幅の狭いプリントペーパP2,P2の搬送時には(図11参照)、前記した広幅のプリントペーパP1の場合とは異なり、左右の各搬送ローラ31a,…31b,…がそれぞれプリントペーパP2,P2を搬送することになる。この場合には、左右の各搬送ローラ31a,…31b,…が同位相で回転されることによりそれぞれ搬送される左右のプリントペーパP2,P2が、ペーパ保持部Dの案内プレート32上を真っ直ぐに左右対称の位置で搬送される。
そのように狭幅のプリントペーパP2,P2を左右対称に2列に並べて搬送しながら、それらに同位相となるようにして画像を印刷するようにすれば、例えば、複数の画像の組を2組以上、印刷する場合には、同じ画像を左右同時に印刷することによって時間の短縮が図られる。
なお、前記プリントユニットU2では、広幅のプリントペーパP1に対してその幅方向に並べて複数の画像を印刷することもあり、その際には、該プリントペーパP1の幅方向に互いに所定の間隔を開けて画像を印刷すると共に、その隣り合う画像の間の領域に切断マークを形成するようにしている。
図3に示すように、ループ形成ユニットU3は、下流側のプリント搬送ローラ31の下流側に配置されたガイド板36と、そのガイド板36によって案内されたプリントペーパP1,P2を搬送するための圧着型の中間ローラ37とを備えている。ガイド板36は、ほぼ水平方向に延びる水平姿勢(図3の一点鎖線)と鉛直方向に延びる開放姿勢(図3の実線)とに切換自在に構成されている。そして、ループ形成ユニットU3では、長尺のプリントペーパP1,P2をプリントする際には、該プリントペーパP1,P2の先端部を水平姿勢のガイド板36を介して中間ローラ37に受け渡した後、中間ローラ37によるプリントペーパP1,P2の搬送を停止し、それからガイド板36を水平姿勢から開放姿勢に切り換え、プリントペーパP1,P2を垂れ下がった状態にしてループを形成する。
カッターユニットU4は、固定刃39と、可動刃40と、反射型のセンサを有するカット位置センサ41と、プリントペーパP1,P2を送り出すための圧着型の送り出しローラ42とを備えている。このカッターユニットU4で広幅のプリントペーパP1を切断する際には、カット位置センサ41の検出結果に基づき、上述の如くプリントユニットU2において形成された切断マークを基準として、プリントペーパP1の幅方向に隣り合う画像同士の間隔よりも僅かに広い間隔となるように、その画像間の領域を取ることにより、縁なしプリントでも画像の周囲に余白を残さないように切断することができる。
図3に示すように、反転ユニットU5は、プリントペーパP1,P2を圧着する一対の反転ローラ43と、この反転ローラ43を正・逆回転させる搬送駆動機構(図示せず)と、その反転ローラ43を所定の軸芯周りに90度回転させる反転機構とを備えている。そして、反転ユニットU5では、カッターユニットU4によって切断されて先端側から送り込まれたプリントペーパP,P(それぞれプリントペーパP1,P2に対応)を、その後端部が反転ローラ43の位置まで来るように該反転ローラ43によって搬送した後、図3に矢印で示すように反転ローラ43を軸芯周りに90度回転させ、それから、反転ローラ43を逆回転させる。こうして、プリントペーパP,Pをそれぞれ後端部から排出ユニットU6に送り出す。
排出ユニットU6は、プリントペーパP,Pを搬送するための複数の圧着型排出ローラ44,…と、それら搬出ローラ44,…によって搬送されたプリントペーパP,Pをそれぞれ横送りラック板18及びベルト16に送り出すための経路切換機構(図示せず)とを備えている。
[プリントヘッド]
図3,5に示すように、プリントヘッドHは、その底部側に多数のインク吐出ノズルを配列して備えたヘッドユニット51(ノズル群)が3段に取り付けられたものであり、便宜上、3段に備えられるヘッドユニット51のうち、搬送経路の下流側、即ち図の上段のものを第1ヘッドユニット51a、中段のものを第2ヘッドユニット51bと称し、また、下段のものを第3ヘッドユニット51cと称する。
本実施の形態では、ヘッドユニット51は全て同じ仕様のものであり、各ヘッドユニット51は、図5に示すように、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、レッド(R)、バイオレット(V)及びクリア(CL)の各色のインクをそれぞれ吐出する7つのノズルアレイ54を備えている。これら各ノズルアレイ54は、それぞれ、インク吐出ノズルがプリントヘッドHにおいて主走査方向Xに直交する副走査方向Yに列状に配設されたものである。
また、前記プリントヘッドHにおけるプリントペーパP1,P2の搬送方向前側部には、光源からプリントペーパP1,P2上の画像に向かって照射された光の反射光を受光し、その受光量に基づいて画像の光学濃度を検出するための反射型のセンサSが取り付けられている。このセンサSは、プリントヘッドHと共に主走査方向に往復走査して、後述するように、プリントペーパP1,P2上に印刷された調整用画像であるグラデーションパターンの濃淡の変化を検出するためのものである。
[制御系]
プリント装置の制御系は、図6に示すように構成されている。つまり、受付ブロックAの受付装置6は、マイクロプロセッサ(以下、CPUという)と、データバスを介してそのCPUとの間で情報を送受信する、タッチパネル7、ディスプレイ8、半導体ドライブ9、ディスクドライブ10、半導体メモリRAM/ROM、ハードディスクHD及び通信インタフェース61とを備えている。受付装置6は、CPUの処理を実現するためのソフトウェアからなる、オペレーションシステム62、画像処理システム63及びプリンタドライバ64をさらに備えている。また、受付装置6は、フラットベッドスキャナFSとの間で情報を送受信する入出力系を構成し、さらに、通信インタフェース61を介してプリントブロックとの間で情報を送受信する信号系を構成している。
プリントブロックBは、マイクロプロセッサ(以下、CPUという)と、データバスを介してそのCPUとの間で情報を相互に送受信する、搬送制御部66、ヘッド制御部67、半導体メモリRAM/ROM、反射型センサS、カット位置センサ41、インク貯留部Bcにインクカートリッジ23が存在するか否かを判別する着脱センサ65及び通信インタフェース68とを備えている。プリントブロックBは、CPUの処理を実現するためのソフトウェアからなる、プリント制御部69、調整用画像作成部71、最淡位置検出部72、搬送ずれ量検出部73及び検出値表示部74をさらに備えている。
搬送制御部66は、ペーパ搬送機構の各ユニットU1,U2,U3,U4,U5,U6夫々の制御を行うためのものである。ヘッド制御部67はプリントヘッドHの作動制御を行うものである。プリント制御部69は、受付ブロックAから送られる画像データに基づいて、前記ヘッド制御部67と協働してプリントペーパP1に画像を印刷する際の制御を行うものであり、例えば、画像データにおけるいずれの部分を第1〜第3ヘッドユニット51a〜51cのいずれにて画像形成させるかの割り振りを行う。
また、調整用画像作成部71、最淡位置検出部72及び搬送ずれ量検出部73は、以下に詳述するように、プリント装置の出荷時等にプリントペーパP1,P2の搬送状態、つまり、搬送されるプリントペーパP1,P2の斜行の具合い、特に狭幅プリントペーパP2の場合には搬送される2列のペーパ同士の関係(ハの字、ソの字)をチェックするための搬送テストを行うものである。
すなわち、上述のようなペーパ搬送機構においては、供給ユニットU1のペーパマガジン21から引き出したプリントペーパP1を搬送するために多数のローラを用いており、これらのローラそれぞれに僅かながら位置ずれがあり、また、それらローラやガイド部材等の間にも相互に位置ずれがあることから、プリントペーパP1,P2が本来の搬送方向からずれて、全体として徐々にペーパ幅方向の一側に片寄ることがある(斜行)。
また、狭幅のプリントペーパP2,P2を幅方向に並べて2列搬送する場合には、広幅のもののようにプリントペーパP1全体が略一様に傾くのではなく、2列のプリントペーパP2,P2が別々に傾いたり片寄ったりするので、両者が次第に遠ざかっていくハの字の状態や、次第に近づいていくソの字の状態になってしまう。
そして、そのようにプリントペーパP1,P2に搬送ずれが生じると、それが非常に小さなものであっても印刷される画像が歪むことになるから、その歪み自体は目視で認められるような大きなものではなくても、粒状性等、画像の風合いが変化してしまい、画像品質が損なわれることになる。特に、前記2列搬送の場合に左右のプリントペーパP2,P2に同位相で同じ画像を印刷するときには、両者の画像品質が互いに異なるものになることによって、その品質の低下が問題になり易い。
このような問題に対し、この実施形態のプリント装置では、出荷時等に調整用のグラデーションパターンGPをテスト印刷し、この印刷されたパターン画像の濃淡の変化状態を反射型センサSにより検出して、これにより搬送時の広幅プリントペーパP1,P2の斜行の度合いを定量的に検出できるようにしている。こうすることで、その検出結果に応じて搬送機構の調整を容易に行うことができる。
[ペーパ搬送ずれの検出]
具体的な構成として、まず、調整用画像作成部71は、予め設定された調整用画像データに基づいてプリントヘッドHの作動を制御して、図7や図11に模式的に示すように、プリントペーパP1,P2上にその幅方向に延びるグラデーションパターンGPを形成するものである。このグラデーションパターンGPは、図8に模式的に示すように、主走査方向X(プリントペーパの搬送方向と直交する所定方向)に略一定の間隔(ピッチ)を空けて形成された多数の縦罫線からなり、全体として主走査方向Xに延びる基準ピッチパターンSPと、この基準ピッチパターンSPに重なるようにして形成され、主走査方向Xに略一定の割合でピッチの変化する多数の縦罫線からなる変更ピッチパターンVPと、によって構成されている。
まず、広幅のプリントペーパP1を単独で搬送する場合について詳しく説明すると、前記グラデーションパターンGPは以下のようにして作成される。すなわち、図7に示すように、プリントヘッドHをガイドレール28に沿って往復移動(走査)しながら、その搬送方向上流側の吐出ノズル群である第3ヘッドユニット51cにより、吐出間隔を略一定とした基準タイミングでインクを吐出させて、同図に仮想線で示すように主走査方向Xに長い基準ピッチパターンSPを形成する。この際、プリントヘッドHの往走査又は復走査のいずれか一方でのみインクの吐出を行わせるのが好ましい。
続いてプリントペーパP1を搬送して、前記基準ピッチパターンSPを下流側の第1ヘッドユニット51aに対応する位置に移動させて、前記と同様にプリントヘッドHを走査するとともに、前記第1ヘッドユニット51aによって、図8に示すように基準タイミングに対して位相を+αから−αまで連続的に(又は段階的に)変化させながら、インクを吐出させる。この際、前記基準ピッチパターンSPの形成時と同じくプリントヘッドHの往走査又は復走査のいずれか一方(基準ピッチパターンSPの形成時と同じ方)でのみインクの吐出を行わせるのが好ましい。これにより、前記基準ピッチパターンSPに重なるようにして、変更ピッチパターンVPが形成される。なお、その際、前記基準ピッチパターンSPの形成時と同じくプリントヘッドHの往走査又は復走査のいずれか一方(基準ピッチパターンSPの形成時と同じ方)でのみインクの吐出を行わせるのが好ましい。
そのように相互にピッチの微妙に異なる2つのパターンSP,VPを重ね合わせると、両者の画像ドットが相対的に多く重なる部分(図8において、各パターンの縦罫線同士の重なりが多い部分)では、相対的に濃度が低く(淡く)なり、一方、画像ドットの重なりが相対的に少ない部分では相対的に濃度が高く(濃く)なって、主走査方向Xに延びるグラデーションパターンGPが作成される。
なお、前記図8においては理解容易のために、基準ピッチパターンSPの縦罫線を白抜きで示し、一方、変更ピッチパターンVPの縦罫線には斜線を入れて示すとともに、両者を副走査方向Yにずらして表しているが、両ピッチパターンSP,VPは、いずれも黒インクの大ドットで塗りつぶして形成し、また、副走査方向Yに同じ位置に形成すればよい。
そのようにして形成されたグラデーションパターンGPでは、基準ピッチパターンSP及び変更ピッチパターンVPの位相が一致していて、両者をそれぞれ構成する縦罫線の重なりが相対的に多くなる中央部分で濃淡が淡くなり、そこからペーパ幅方向に左右両側に向かって濃淡が濃くなっている。従って、反射型センサSによりグラデーションパターンGPの濃淡の変化を主走査方向Xについて検出すれば、図8の下側に示すように、2つのパターンSP,VPの位相差に対する濃淡変化の曲線が得られる。
ここで、仮に、前記基準ピッチパターンSPを形成してから変更ピッチパターンVPを形成するまでの間にプリントペーパP1の搬送ずれがないとすれば、図示の位相差0の位置(予め設定した基準位置であり、この例ではグラデーションパターンGPにおける主走査方向Xの中央位置である)において2つのパターンSP,VPが最もよく重なって、濃淡が最も淡くなる(画像の濃度が極小)。
これに対し、搬送ずれがあるときには、その分、前記2つのパターンSP,VPの相対的な位置がずれて、両者の位相差が変化することになるから、前記グラデーションパターンGPにおける濃度の極小位置、即ち前記濃淡変化曲線において濃淡の最も淡い位置が、前記基準位置(位相差0の位置)からずれることになる。この極小位置のずれ量Δは、プリントペーパP1自体の搬送ずれ量に比例し、且つこの搬送ずれ量よりもかなり大きくなるから、グラデーションパターンGPから前記ずれ量Δを検出することによって、プリントペーパの搬送ずれ量が非常に小さくても、これを容易且つ正確に求めることができる。
そこで、前記グラデーションパターンGPの濃淡の変化(濃度変化状態)を検出するために、最淡位置検出部72は、グラデーションパターンGPを印刷するためのプリントヘッドHの走査を利用して、これと一体のセンサSによりプリントペーパP1を走査し、そして、そのセンサSからの信号に基づいて、グラデーションパターンGPにおける濃度極小位置(主走査方向Xの位置)を検出する。
そうして検出したグラデーションパターンGPの濃度最淡位置が前記基準位置からずれているとき、即ち、プリントペーパP1の搬送に伴う位置ずれによって、グラデーションパターンGPを構成する基準ピッチパターンSP及び変更ピッチパターンVPの相互の位置が所期のものからずれていて、両者間の位相差の状態が変化しているときには、その濃度最淡位置の基準位置からのずれ量Δに基づいて、搬送ずれ量検出部73によりプリントペーパP1の搬送ずれ量(斜行量)が求められて、これが検出値表示部74によりディスプレイ8等に表示される。
なお、ディスプレイ8等には、搬送ずれ量として、例えばプリントペーパP1の単位搬送量あたりのペーパ幅方向へのずれ量を表示するのが好ましい。すなわち、上述の如く基準ピッチパターンSPと変更ピッチパターンVPとを重ねてグラデーションパターンGPを形成することから、それら2つのパターンSP,VPが形成される間のペーパ搬送量は、それら各パターンSP,VPをそれぞれ形成するヘッドユニット51,51同士のペーパ搬送方向の距離(例えば各ヘッドユニット51の中心間の距離)になり、従って、この距離と、前記グラデーションパターンGPの濃度最淡位置のずれ量Δに基づいて求めたペーパ搬送ずれ量とに基づいて、単位搬送量あたりの搬送ずれ量を求めることができる。そして、この単位搬送量あたりのペーパ搬送ずれ量を表示することで、搬送機構の調整を容易に行うことができる。
以下に、プリントペーパP1の斜行を定量的に検出するための具体的な手順を図9のフローチャートに基づいて説明すると、まず、スタート後のステップS1でプリント装置の2つのマガジン収容部Ba,Baのうちのいずれか一方が選択されれば(以下、広幅のプリントペーパP1が収容されている下側のマガジン収容部Baが選択された場合について説明する)、ステップ2に進んで反射型センサSの感度校正を実行する。
前記センサSの感度校正が正常に終了すれば(ステップS3でYES)ステップS4に進んで、広幅のプリントペーパP1にグラデーションパターンGP(調整用パターン)を印刷する。すなわち、上述したようにプリントヘッドHを走査し、その第1及び第3ヘッドユニット51a,51cからインクを吐出させて、それぞれ変更ピッチパターンVP及び基準ピッチパターンSPを形成し、これによりグラデーションパターンGPを形成する。そして、そのグラデーションパターンGPをセンサSにより走査して、主走査方向Xの濃度の変化状態を検出する。このセンサSからの信号出力は、グラデーションパターンGPの中央付近で最大となり、その左右両側に向かってそれぞれ徐々に小さくなっている。
そこで、ステップS5において、前記のように変化するセンサ信号出力が最大になる位置、即ちグラデーションパターンGPにおける濃度の最淡位置を検出し、続くステップS6では、検出した濃度最淡位置の基準位置との間の偏差量に基づいて、プリントペーパP1の斜行量を算出する。そして、そうして算出した斜行量をディスプレイ8等に表示して、しかる後に制御終了となる(エンド)。こうして表示されるプリントペーパP1の斜行量に基づいて、ペーパ搬送機構における主に供給ユニットU1やプリントユニットU2のローラ、ガイド部材等の位置を正確に調整することができる。
なお、ペーパ搬送機構の調整作業をより容易なものとするためには、前記のようにして求めたプリントペーパP1の斜行量に基づいて、搬送機構における所定のローラ等の調整量を計算し、この調整量を表示するようにすればよい。但し、プリントペーパP1と印刷画像との位相位置関係はペーパ幅毎に異なるため、ペーパ幅に応じて調整量に換算するための計算式或いは換算テーブルを準備しておく必要がある。
前記図9に示すフローのステップS4において、プリントペーパP1に調整用画像であるグラデーションパターンGPを印刷する手順が調整用画像作成部71に対応しており、この調整用画像作成部71は、前記プリントペーパP1上に、主走査方向Xに延びる基準ピッチパターンSPを形成する第1パターン形成手段と、この基準ピッチパターンSPに重なるようにして、主走査方向Xに略一定の割合でピッチの変化する変更ピッチパターンVPを形成する第2パターン形成手段と、を構成している。
また、前記ステップS4において、印刷されたグラデーションパターンGPをセンサSにより走査し、ステップS5においてグラデーションパターンGPの濃度の最淡位置を検出する手順が、最淡位置検出部72(濃度検出手段)に対応しており、その検出した濃度最淡位置の基準位置との間の偏差量に基づいて、プリントペーパP1の斜行量を算出するステップS6の手順が、搬送ずれ量検出部73(搬送ずれ検出手段)に対応している。
さらに、そうして算出した斜行量をディスプレイ8等に表示する前記ステップS6の手順が検出値表示部74に対応している。
[2列搬送の場合]
次に、狭幅のプリントペーパP2,P2を2列で搬送する場合について、図10のフローチャートに基づいて、図11を参照しながら説明すると、スタート後のステップT1でプリント装置の上側のマガジン収容部Baが選択されれた場合、このマガジン収容部Baに収容されている狭幅のプリントペーパP2,P2が供給ユニットU1の支持ローラ25により引き出され、供給ローラ26により搬送されて、ペーパ幅方向に並んで2列でプリントユニットU2に供給される。
その一方で、ステップT2,T3において広幅プリントペーパP1の場合(ステップS2,S3)と同様にして反射型センサSの感度校正を行い、続くステップT4において、図11に示すように、ペーパ幅方向に並んで2列搬送される狭幅のプリントペーパP2,P2に対し互いに同位相になるようにして、上述した広幅のプリントペーパP1の場合と同様のグラデーションパターンGP,GP(調整用パターン)を印刷する。そして、そのグラデーションパターンGP,GPをそれぞれセンサSによって走査する。
続いて、ステップT5において、前記2列のプリントペーパP2,P2の各々のグラデーションパターンGP,GPにおける濃度の最淡位置を、上述した広幅のプリントペーパP1の場合と同様に(ステップS5)センサSからの信号に基づいて検出する。こうして検出した2つのグラデーションパターンGP,GPの濃度最淡位置は、プリントペーパP2,P2が互いに平行であれば一致し、両者が平行でなければ互いにペーパ幅方向にずれることになり、このずれ量は、プリントペーパP2,P2のそれぞれの斜行による両者間の搬送ずれ量に比例し、且つこの搬送ずれ量よりもかなり大きくなるから、その搬送ずれ量を前記濃度最淡位置のずれ量に基づいて正確に求めることができる。
そこで、続くステップS6において、前記のように2列のプリントペーパP1,P2のそれぞれで検出した2つの濃度最淡位置間の偏差量を求め、これに基づいて該2列のプリントペーパP2,P2間の斜行による搬送ずれ量(斜行ずれ量)を求めて、これをディスプレイ8等に表示する。この表示は、例えば、プリントペーパP2,P2が相互に次第に遠ざかっていくハの字の状態であればプラスの値で、また、両者が次第に近づいていくソの字の状態であれば、マイナスの値で表示するようにすればよい。
そうして表示される2列のプリントペーパP2,P2の間の斜行ずれ量に基づいて、前記広幅のプリントペーパP1の場合と同様にして、ペーパ搬送機構におけるローラ、ガイド部材等の位置を正確に調整することができる。
なお、この実施形態では、前記グラデーションパターンGP,GPをそれぞれ上段の粗調整パターン及び下段の微調整パターンからなる上下2段のものとしている。この微調整パターンは、例えば基準ピッチパターンSPの縦罫線を90dpiの相対的に細かなピッチで描き、これに応じて変更ピッチパターンVPの基本的なピッチも細かくしたものであり、一方、粗調整パターンは、前記基準ピッチパターンSPのピッチ及び変更ピッチパターンVPの基本ピッチをいずれも微調整パターンに比べて粗くしたものである。
そのように2つの調整パターンを使い分けて、例えば粗調整パターンによって求めた搬送ずれ量に基づいて、ペーパ搬送機構を比較的大雑把に調整した後に、微調整パターンによる搬送ずれ量の検出値に基づいて、ペーパ搬送機構の微調整を行うようにすれば、その調整に要する時間を短縮することができる。
また、広幅のプリントペーパP1の場合と同様に、搬送機構の調整作業をより容易化するためには、前記のようにして求めたプリントペーパP2,P2間の斜行ずれ量に基づいて、搬送機構における調整量を計算し、これを表示するようにしてもよい。
前記図10に示すフローのステップT4,T5が、図19のフローのステップS4,S5と同様に調整用画像作成部71及び最淡位置検出部72に対応しており、ステップT6がステップS6と同様に搬送ずれ量検出部73及び検出値表示部74に対応している。
したがって、この実施形態のインクジェット式プリント装置においてペーパ搬送機構の調整を行うときには、まず、所定の操作を行うだけで、供給ユニットU1のペーパマガジン21から引き出されたプリントペーパP1,P2がプリントユニットU2に搬送されて、プリントヘッドHの走査によりプリントペーパP1,P2にペーパ幅方向に延びるグラデーションパターンGPが印刷されるとともに、そのプリントヘッドHに一体に配設されたセンサSによってグラデーションパターンGPの走査が行われる。
そして、前記センサSからの信号により、プリントペーパP1,P2上に印刷されたグラデーションパターンGPの濃度の最淡位置が検出され、広幅のプリントペーパP1を単独で搬送する場合には、その濃度最淡位置の基準位置との間の偏差に基づいて、また、狭幅のプリントペーパP2,P2を2列並べて搬送する場合には、その両者の濃度最淡位置間の偏差に基づいて、プリントペーパP1,P2の搬送に伴う斜行量ないし斜行ずれ量が検出される。
その際、プリントペーパP1,P2の搬送に伴う斜行量ないし斜行ずれ量が非常に小さくても、これにより生じる前記濃度最淡位置の位置偏差量は或る程度、大きな値になるので、この濃度最淡位置の偏差量をセンサSからの信号に基づいて検出し、これに基づいて斜行ずれ量を検出するようにすれば、非常に分解能の高い高価なセンサを用いなくても、プリントペーパP1の非常に小さな斜行や2列搬送される左右のプリントペーパP2,P2のハの字、ソの字の搬送ずれの状態を十分な精度で検出することができる。
そして、その搬送ずれの定量的な検出結果がディスプレイ8等に表示されるので、これに基づいてペーパ搬送機構を正確に調整することができる。
なお、本発明の構成は、前記実施形態の構成に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形態で実施することができる。すなわち、例えば、前記実施形態では、調整用のグラデーションパターンGPは、プリントヘッドHの走査方向であるプリントペーパP1,P2の幅方向に直線的に延びるものとしているが、これに限らず、ペーパ搬送方向に交差する方向に延びるものであればよい。
また、前記グラデーションパターンGPを構成する変更ピッチパターンVPにおいては、ペーパ幅方向に縦罫線の間隔を徐々に変更するようにしているが、これに限らず、縦罫線の幅を徐々に変更するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、まず基準ピッチパターンSPを形成し、その後に変更ピッチパターンVPを形成するようにしているが、これに限るものではなく、先に変更ピッチパターンVPを形成し、その後に下流側の吐出ノズル群により基準ピッチパターンを形成するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、最淡位置検出部72によってグラデーションパターンGP内の濃度の最淡位置(濃度の極小位置)を検出するようにしているが、これに限らず、濃度の最も高い(濃い)位置(濃度の極大位置)を検出するようにすることもできる。
また、前記実施形態では、プリントヘッドHに反射型の光学濃度センサSを配設して、これによりグラデーションパターンGPの濃淡の変化状態を検出するようにしているが、これに限らず、センサSをプリントヘッドH以外に配設してもよいし、異なる構造のセンサを用いることもできる。
また、前記実施形態では、プリントヘッドHに3つのヘッドユニット51a〜51cを一体的に配設しており、そのうちの搬送経路上流側の第3ヘッドユニット51cによって基準ピッチパターンSPを形成する一方、搬送経路下流側の第1ヘッドユニット51aによって変更ピッチパターンVPを形成するようにしているが、これに限るものでなく、例えば第2ヘッドユニット51bによって基準ピッチパターンSPか変更ピッチパターンVPのいずれかを形成するようにしてもよい。
また、プリントヘッドHは、必ずしも複数のヘッドユニット51a,51b,…を備える必要はなく、1つのヘッドユニット51からなるものであってもよいし、そもそも本発明に係るプリント装置はインクジェット式のものには限定されない。
さらに、前記実施形態のプリント装置では、検出されたプリントペーパP1,P2の斜行量、斜行ずれ量に応じて、作業者がペーパ搬送機構を調整する必要があるが、例えば、プリント搬送ローラ31a,…,31b,…の位置をアクチュエータにより調整可能な構成として(搬送調整手段)、前記のように検出されたプリントペーパP1,P2の斜行量、斜行ずれ量に応じて、搬送ローラ31a,…,31b,…の位置を自動で調整するようにしてもよい
プリントシステムの全体を示す斜視図である。 プリントブロックの斜視図である。 プリントブロックのプリントペーパの搬送系を示す図である。 プリントユニットの斜視図である。 プリントユニットのプリントヘッドの構成を示す底面図である。 プリントシステムの制御系を示すブロック図である。 グラデーションパターンの形成の説明図である。 グラデーションパターンの説明図である。 広幅プリントペーパの斜行検出処理に係るフローチャートである。 狭幅プリントペーパの場合の図9相当図である。 狭幅プリントペーパの場合の図7相当図である。
H プリントヘッド
P1,P2 プリントペーパ(プリントシート)
GP グラデーションパターン
SP 基準ピッチパターン
VP 変更ピッチパターン
S 反射型センサ(濃度センサ)
X 主走査方向(搬送方向と交差する所定方向)
Y 副走査方向(搬送方向)
51 ヘッドユニット(吐出ノズル群)
71 調整用画像作成部(第1及び第2パターン形成手段)
72 最淡位置検出部(濃度検出手段)
73 搬送ずれ量検出部(搬送ずれ検出手段)
74 検出値表示部(表示手段)

Claims (10)

  1. プリントシートを搬送しながら、これに画像を印刷するようにしたプリント装置であって、
    前記プリントシート上に第1のパターンを形成する第1パターン形成手段と、
    前記第1パターン形成手段よりもプリントシートの搬送方向下流側に設けられ、第2のパターンを形成する第2パターン形成手段と、を備え、
    前記第1パターン形成手段は、前記プリントシート上に、その搬送方向と交差する所定方向に延びる基準ピッチパターンを形成するものであり、
    前記第2パターン形成手段は、前記基準ピッチパターンに少なくとも一部分が重なるようにして、前記所定方向に略一定の割合でピッチの変化する変更ピッチパターンを形成するものであり、
    さらに、前記基準ピッチパターン及び変更ピッチパターンが重なって形成されるグラデーションパターン前記所定方向における濃度の変化状態を検出する濃度検出手段と、
    前記濃度検出手段による検出結果に基づいて、前記プリントシートの搬送に伴うシート幅方向への位置ずれを検出する搬送ずれ検出手段と、
    を備えることを特徴とするプリント装置。
  2. 請求項1に記載のプリント装置において、
    濃度検出手段は、グラデーションパターンにおいて濃度が極大又は極小のいずれかとなる位置を検出するものであり、
    搬送ずれ検出手段は、前記グラデーションパターンにおいて予め設定されている基準位置と前記濃度検出手段による検出位置との間の偏差量に基づいて、プリントシートの搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ量を検出するものであることを特徴とするプリント装置。
  3. 請求項に記載のプリント装置において、
    プリントシートは、シート幅方向に並んで2列で搬送されるものであり、
    第1及び第2パターン形成手段は、それぞれ、前記2列のプリントシートの両方に基準ピッチパターン及び変更ピッチパターンを同位相となるように形成し、これにより、該各プリントシートに各々グラデーションパターンを形成するものであり、
    濃度検出手段は、前記2列のプリントシートの両方で、それぞれ、グラデーションパターンにおいて濃度が極大又は極小のいずれかとなる位置を検出するものであり、
    搬送ずれ検出手段は、前記濃度検出手段による2つの検出位置間の偏差量に基づいて、2列のプリントシートの間のシート幅方向への位置ずれ量を検出するものであることを特徴とするプリント装置。
  4. 請求項2〜3のいずれか1つに記載のプリント装置において
    濃度検出手段は、前記プリントシート上の画像の光学濃度を検出する濃度センサからの信号に基づいて、グラデーションパターンにおいて濃度が極大又は極小のいずれかとなる位置を検出するものであることを特徴とするプリント装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つに記載のプリント装置において、
    複数のインク吐出ノズルを有し、プリントシートの幅方向に走査しながらインクを吐出して、当該プリントシート上に画像ドットを形成するプリントヘッドを備え、
    第1パターン形成手段が、前記プリントヘッドにおいてプリントシート搬送方向の相対的に上流側に位置する吐出ノズル群によりインクを吐出させて、基準ピッチパターンを形成するものであり、
    第2パターン形成手段が、前記プリントヘッドにおいてプリントシート搬送方向の相対的に下流側に位置する吐出ノズル群によりインクを吐出させて、変更ピッチパターンを形成するものであることを特徴とするプリント装置。
  6. 請求項に記載のプリント装置において
    第1パターン形成手段は、プリントヘッドをシート幅方向に走査する際に、所定の間隔を空けた基準タイミングでインクを吐出させることにより、基準ピッチパターンを形成するものであり、
    第2パターン形成手段は、前記プリントヘッドをシート幅方向に走査する際に、前記基準タイミングに対して位相をずらしながらインクを吐出させることにより、変更ピッチパターンを形成するものであることを特徴とするプリント装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載のプリント装置において、
    搬送ずれ検出手段によって検出されたプリントシートの位置ずれ量を表示する表示手段をさらに備えることを特徴とするプリント装置。
  8. 請求項2〜7のいずれか1つに記載のプリント装置において、
    搬送ずれ検出手段によって検出されたプリントシートの位置ずれ量に応じて、該プリントシートの搬送機構を調整する搬送調整手段をさらに備えることを特徴とするプリント装置。
  9. プリントシートを搬送しながら、その幅方向にプリントヘッドを走査して、該プリントシート上に画像を印刷するようにしたプリント装置の搬送調整方法であって、
    前記プリントシート上に前記プリントヘッドによって第1パターンを形成する第1パターン形成工程と、
    前記第1パターン形成工程よりもプリントシートの搬送方向下流側で、第2のパターンを形成する第2パターン形成工程と、を備え、
    前記第1パターン形成工程では、前記プリントシート上に、前記プリントヘッドの走査方向に延びる基準ピッチパターンを形成し、
    前記第2パターン形成工程では、前記基準ピッチパターンに少なくとも一部分が重なるようにして、前記プリントヘッドの走査方向に略一定の割合でピッチの変化する変更ピッチパターンを形成し、
    さらに、前記基準ピッチパターン及び変更ピッチパターンが重なって形成されたグラデーションパターンの濃度を濃度センサにより検出し、前記走査方向で濃度が極大又は極小のいずれかとなる位置を検出する濃度検出工程と、
    前記濃度検出工程における検出位置と、前記グラデーションパターンにおいて予め設定されている基準位置との間の偏差量に基づいて、前記プリントシートの搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ量を検出する搬送ずれ検出工程と、
    前記搬送ずれ検出工程にて検出した搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ量に応じて、プリントシートの搬送機構を調整する搬送調整工程と、を備えることを特徴とするプリント装置。
  10. プリントシートを幅方向に並べて2列で搬送しながら、その幅方向にプリントヘッドを走査して、該両方のプリントシート上に同位相となるように画像を印刷するようにしたプリント装置の搬送調整方法であって、
    前記2列のプリントシート上にそれぞれ前記プリントヘッドによって第1のパターンを形成する第1パターン形成工程と、
    前記第1パターン形成手段よりもプリントシートの搬送方向下流側で、前記2列のプリントシートのそれぞれに第2のパターンを形成する第2パターン形成工程と、を備え、
    前記第1パターン形成工程では、前記2列のプリントシート上にそれぞれ前記プリントヘッドによってその走査方向に延びる基準ピッチパターンを形成し、
    前記第2パターン形成工程では、前記2列のプリントシートのそれぞれで前記基準ピッチパターンに少なくとも一部分が重なるようにして、当該プリントヘッドの走査方向に略一定の割合でピッチの変化する変更ピッチパターンを形成し、
    前記2列のプリントシートの両方で、各々前記基準ピッチパターン及び変更ピッチパターンが重なって形成されたグラデーションパターンの濃度をそれぞれ濃度センサにより検出して、各々のグラデーションパターンにおいて、前記走査方向で濃度が極大又は極小のいずれかとなる位置をそれぞれ検出する濃度検出工程と、
    前記濃度検出工程において2列のプリントシートの各々で検出した検出位置の間の偏差量に基づいて、該2列のプリントシートの間の搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ量を検出する搬送ずれ検出工程と、
    前記搬送ずれ検出工程にて検出したプリントシート間の搬送に伴うシート幅方向への位置ずれ量に応じて、プリントシートの搬送機構を調整する搬送調整工程と、を備えることを特徴とするプリント装置の搬送調整方法
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