JP4383583B2 - 新規発泡剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、変性されたアゾジカーボンアミドおよびこれを含有する発泡効率の改善された発泡剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
加熱により分解してガスを発生するいわゆる化学分解型発泡剤はポリ塩化ビニル、ポリエチレンをはじめ、各種プラスチックス等の発泡剤として広く用いられている。中でもアゾジカーボンアミドは、貯蔵安定性がよく分解残渣も安全・無臭且つ汚染性が少ない等、他の発泡剤に類のない優れた特徴を有しているので、最も広く用いられている。
前記アゾジカーボンアミドは、加熱により分解して窒素を主体とするガスを発生し、樹脂等を発泡させるものであるが、単位使用量あたりのガス発生量を向上させることができれば、所望の発泡倍率を得るのにより少ない使用量で済み、経済的であり且つ省資源の観点からも有利である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
アゾジカーボンアミドの単位使用量あたりのガス発生量を向上させる方法としては、これまでに、クロム系金属塩等を添加する方法(特公昭48−34395号、特公昭54−165547号)、有機スズを添加する方法〔Ind.Eng.Chem.,Fundam.(1977),16(4),481−2〕等が提案されている。
しかしながら、これらの方法によるガス発生量の向上は未だ十分満足できるものでなく、また環境に対する負荷の懸念される6価クロム類や有機スズ類を使用する点において実用的な方法とはいえない。
本発明の課題は変性されたアゾジカーボンアミドおよびこれを含有する、単位重量あたりのガス発生量を増大させた発泡効率の改善された発泡剤組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は脂肪酸アルカリ土類金属塩及び4級アンモニウム塩を担持させたことを特徴とするアゾジカーボンアミド、及びこれを有効成分として含有する発泡剤組成物に係る。
【0005】
本発明の好ましい態様は以下の通りである。
(1)脂肪酸アルカリ土類金属塩が、炭素数2〜40の飽和脂肪酸のアルカリ土類金属塩である請求項1のアゾジカーボンアミド。
(2)脂肪酸アルカリ土類金属塩の担持量が、アゾジカーボンアミド100重量部に対して0.02〜30重量部である請求項1のアゾジカーボンアミド。
(3)4級アンモニウム塩が(R1)(R2)(R3)(R4)N+・X−(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ同一又は異なって炭素数1〜24の飽和又は不飽和の直鎖、分枝又は環状のアルキル基、炭素数2〜24のアルケニル基、炭素数7〜12のアラルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数8〜12のアリールアルケニル基を示す。Xは1価のアニオンを示す。)で表わされる化合物及びこれらの誘導体である請求項1のアゾジカーボンアミド。
(4)4級アンモニウム塩の担持量が、アゾジカーボンアミド100重量部に対して0.01〜10重量部である請求項1のアゾジカーボンアミド。
(5)4級アンモニウム塩と脂肪酸アルカリ土類金属塩の割合が、4級アンモニウム塩:脂肪酸アルカリ土類金属塩=1:30〜3:1(重量比)である請求項1のアゾジカーボンアミド。
【0006】
本発明者は、(1)アゾジカーボンアミドの分解挙動が極めて多様且つ複雑であること、(2)理論量に近いより大きなガス発生量をもたらす主分解反応に比較して、いくつかの副反応は、より少ないガス発生量しかもたらさないこと、(3)アゾジカーボンアミドに微量の金属や各種有機化合物を添加することにより、分解反応における反応組成比率が大きく変化すること、等の知見に基づき、かかる分解挙動をコントロールして、よりガス発生量の大きな主反応の比率を向上させれば、トータルのガス発生量の増大、即ち発泡効率の向上を可能にする余地があることに想到した。かかる技術思想のもと、最適触媒系の探索を重ねた結果、極めて高いガス発生量の得られる組成に到達し本発明を完成させたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の発泡剤組成物に用いられるアゾジカーボンアミドとしては、その製法、形状等に制限はなく、各種のアゾジカーボンアミドを用いることができる。
例えば、その粒径としては、1〜50μmを例示できるが、これに限定されるものではない。
本発明の発泡剤組成物に用いられる脂肪酸アルカリ土類金属塩としては、炭素数2〜40の飽和脂肪酸のアルカリ土類金属塩が用いられ、炭素数6〜20のものが特に好ましく用いられる。かかる飽和脂肪酸の具体例としては、ヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘミン酸等の脂肪酸類を例示できる。また、その塩類としては、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、ストロンチウム塩等を例示でき、カルシウム塩が特に好ましい。
【0008】
該脂肪酸アルカリ土類金属塩の好ましい具体例としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウム、ノナン酸カルシウム、2−エチルヘキサン酸カルシウム、ヘキサン酸カルシウムを例示できる。これらの脂肪酸アルカリ土類金属塩の担持量としては、アゾジカーボンアミド100重量部に対して0.02〜30重量部、好ましくは0.1〜5重量部とするのがよい。担持量が少なすぎると、ガス発生量を十分増大させることができないため好ましくなく、担持量が多すぎても好ましい担持量時を上回る効果は得られず経済性を損なうため好ましくない。
【0009】
本発明の発泡剤組成物に用いられる4級アンモニウム塩としては、各種の4級アンモニウム塩を用いることができる。中でもテトラアルキル4級アンモニウム塩が好ましく、その具体例としては一般式 (R1)(R2)(R3)(R4)N+・X−(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜24の飽和又は不飽和の直鎖、分枝又は環状のアルキル基、炭素数2〜24のアルケニル基、炭素数7〜12のアラルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数8〜12のアリールアルケニル基を示す。Xは1価のアニオンを示す。)で表わされる化合物及びこれらの誘導体を例示できる。
【0010】
R1〜R4の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、アリル基、ベンジル基、スチリル基、フェニル基、フェネチル基を挙げられる。R1〜R4は相互に結合してN−ラウリルピリジニウムクロライド等の環を形成してもよく、またベタイン型化合物であってもよい。
【0011】
Xの具体例としては、F−、Cl−、Br−、I−等のハロゲンイオン、NO3 −、HSO4 −、CH3COO−、OH−、ヘキサン酸イオン、2−エチルヘキサン酸イオン、ノナン酸イオン、ラウリン酸イオン、オレイン酸イオン、ベヘミン酸イオン、ステアリン酸イオン、パルミチン酸イオン、ミリスチン酸イオン等の脂肪酸イオン等のアニオンを例示できる。
【0012】
より具体的には、テトラブチルアンモニウム硫酸塩、テトラブチルアンモニウムステアリン酸塩、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ジブチルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド等を例示できる。
これらの4級アンモニウム塩の担持量としては、アゾジカーボンアミド100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜2重量部とするのがよい。担持量が少なすぎると、ガス発生量を十分増大させることができないため好ましくなく、担持量が多すぎても好ましい担持量時を上回る効果は得られず経済性を損なうため好ましくない。
【0013】
アゾジカーボンアミドに担持される4級アンモニウム塩と脂肪酸アルカリ土類金属塩の割合としては、特に制限はないが、4級アンモニウム塩:脂肪酸アルカリ土類金属塩=1:30〜3:1(重量比)の割合を例示できる。
本発明の発泡剤組成物は、使用する脂肪族アルカリ土類金属塩及び4級アンモニウム塩の性状に応じて選択される各種の方法で調製できる。その具体例としては湿式法、液状添加法、乾式法、反応晶析法等を例示でき、これらは1の方法で、又は2以上の方法を組み合わせて採用することができる。
【0014】
<湿式法>
湿式法による調製は、アゾジカーボンアミドを適当な溶媒中に分散させ、脂肪酸アルカリ土類金属塩及び4級アンモニウム塩を該分散液中に添加し撹拌した後、溶媒を留去し、乾燥することにより行うことができる。
溶媒としては、アゾジカーボンアミドと反応性をもたないものから適宜選択することができ、その具体例としては、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、トリクレン、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル類、酢酸エチル等のカルボン酸エステル類等を例示できる。
得られた本発明の発泡剤組成物は、必要に応じて、公知の方法で粉砕して用いることができる。
【0015】
<液状添加法>
液状添加法による調製は、アゾジカーボンアミドに、必要に応じて溶媒に溶解または分散させた脂肪酸アルカリ土類金属塩及び4級アンモニウム塩を添加し、乾燥させることにより行うことができる。
溶媒としては上記湿式法と同様の溶媒を用いることができる。
【0016】
脂肪酸アルカリ土類金属塩及び4級アンモニウム塩は、添加液中の濃度として、通常1〜100重量%、好ましくは20〜100重量%の濃度で添加することができる。
添加は、アゾジカーボンアミドを風力又は撹拌翼等で混合撹拌しながら噴霧、滴下等の手段により行う、所謂流動層法により行うのが好ましい。かかる方法において好ましく用いることのできる撹拌混合装置としては、例えば、スーパーミキサー、ヘンシエルミキサー、ナウタミキサー、ダイブレンダー、ドラムブレンダー、リボン型ブレンダー等が例示できる。また、添加方法としては、加圧ノズルもしくは二流体ノズル等を用いて添加剤を微小液滴状態としアゾジカーボンアミド粉末に噴霧する方法が特に好ましい。
【0017】
乾燥は、常圧又は減圧下、室温〜150℃程度の温度で行うことができる。乾燥後の本発明の発泡剤組成物に凝集が見られる場合には、公知の方法に従って粉砕処理を行うのが好ましい。
【0018】
<乾式法>
乾式法による調製は、アゾジカーボンアミドに、好ましくは撹拌下、必要に応じて略均一粒径に調整された脂肪族アルカリ土類金属塩及び4級アンモニウム塩の粉末を添加し混合することにより行うことができる。撹拌及び混合手段としては、例えば、スーパーミキサー、ヘンシエルミキサー、ナウタミキサー、ボールミル、ダイブレンダー、ドラムブレンダー、リボン型ブレンダー等が例示でき、中でもせん断力の大きなヘンシェルミキサーやスーパーミキサーが特に好ましい。
【0019】
<反応晶析法>
反応晶析法による調製は、脂肪酸アルカリ土類金属塩として、溶媒溶解性の小さな高級脂肪酸アルカリ土類金属塩を用いる際に好適な方法である。
反応晶析法は、アゾジカーボンアミドを適当な分散媒に分散させ、脂肪酸もしくは脂肪酸アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属の水酸化物又はハロゲン化物を添加し、脂肪酸とアルカリ土類金属化合物の反応生成物として、アゾジカーボンアミド粒子上に脂肪酸アルカリ土類金属塩を析出させる方法である。
【0020】
ここで分散媒としては、アゾジカーボンアミドに対する溶解性、反応性が低く、脂肪酸及びアルカリ土類金属の水酸化物又はハロゲン化物に対する溶解性が高い溶媒から適宜選択することができ、その具体例としては、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、トリクレン、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル類、酢酸エチル等のカルボン酸エステル類等を例示できる。
処理後のアゾジカーボンアミドの分離は、ろ過、遠心分離、デカンテーション等により行うことができる。
反応晶析法により高級脂肪酸アルカリ土類金属塩が担持されたアゾジカーボンアミドに対しては、更に前記液状添加法、乾式法等により4級アンモニウム塩を添加し、本発明の発泡剤組成物を調製することができる。
【0021】
本発明の発泡剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、各種の安定剤、顔料・充填材、発泡調節剤等を更に配合してもよい。安定剤としては、例えば三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸塩、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ジブチルチンマレート、尿素等が挙げられる。顔料・充填材としては、例えばクロムエロー、カーボンブラック、二酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げられる。また発泡抑制剤としては、例えばマレイン酸等が挙げられる。
本発明の発泡剤組成物は、従来の発泡剤組成物に比較して単位重量あたりのガス発生量が10〜25%程度も大であるため、所望の発泡倍率を得るのに必要な量がそれだけ少なくて済み、経済的に有利であるばかりでなく、省資源にも寄与する。
【0022】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明を一層明らかにするが、これに限定されるものではない。尚、以下、単に部とあるのは重量部を意味する。
本実施例ではアゾジカーボンアミドとして、大塚化学株式会社製アゾジカーボンアミド、製品名「HK−10」、平均粒子径12μmを用いた。
【0023】
実施例1
アゾジカーボンアミド100部に対し、ミリスチン酸マグネシウム1部及びテトラノルマルブチルアンモニウム硫酸水素塩0.1部を添加し、スーパーミキサーを用いて、室温、600rpmにて5分間混合処理し、脂肪酸アルカリ土類金属塩及び4級アンモニウム塩を担持させたアゾジカーボンアミドを含有する本発明の発泡剤組成物を得た。
【0024】
実施例2
ミリスチン酸マグネシウム1部に替えてステアリン酸カルシウム1部を用いた他は実施例1と同様にして本発明の発泡剤組成物を得た。
実施例3
ミリスチン酸マグネシウム1部に替えてステアリン酸ストロンチウム1部を用いた他は実施例1と同様にして本発明の発泡剤組成物を得た。
実施例4
ミリスチン酸マグネシウム1部に替えてステアリン酸バリウム1部を用いた他は実施例1と同様にして本発明の発泡剤組成物を得た。
【0025】
実施例5
ミリスチン酸マグネシウム1部とテトラノルマルブチルアンモニウム硫酸水素塩0.1部とを60℃に加温したエタノール200部に溶解させ、アゾジカーボンアミド100部を加えて懸濁液を得た。5分間撹拌後、エタノールを留去し70℃で3時間乾燥を行い本発明の発泡剤組成物を得た。
【0026】
実施例6
ヘンシェルミキサーを用いてアゾジカーボンアミド100部を撹拌しながら、2−エチルヘキサン酸カルシウム1部及びテトラノルマルブチルアンモニウムヒドロキシド0.2部をジクロロメタン5部とメタノール5部の混合溶液に溶解させたものを二流体ノズルを用いて5分間かけて噴霧処理した後、70℃で3時間乾燥させて本発明の発泡剤組成物を得た。
【0027】
実施例7
テトラノルマルブチルアンモニウムヒドロキシド0.2部に替えてテトラノルマルブチルアンモニウム−2−エチルヘキサン酸塩1部を用いた他は実施例6と同様にして本発明の発泡剤組成物を得た。
【0028】
実施例8
アゾジカーボンアミド100部をメタノール200部に懸濁させ、塩化カルシウム0.2部を添加した後、撹拌しながら、ステアリン酸ナトリウム1部を添加して、更に室温で2時間撹拌後、ろ過、メタノール洗浄及び70℃で3時間乾燥させ、ステアリン酸カルシウム約1部が表面に析出したアゾジカーボンアミド100部を得た。
このものをヘンシェルミキサーで撹拌しながら、更にメタノール20部に溶解させたテトラノルマルブチルアンモニウム硫酸水素塩0.1部を5分間かけて二流体ノズルを用いて噴霧添加し、70℃で3時間乾燥させて本発明の発泡剤組成物を得た。
【0029】
比較例1
未処理のアゾジカーボンアミドを比較例1とする。
比較例2
アゾジカーボンアミド100部に対して、重クロム酸ナトリウム1部をスーパーミキサーを用いて、室温、600rpmにて5分間混合処理し、比較例2の発泡剤組成物を得た。
【0030】
比較例3
アゾジカーボンアミド100部に対して、テトラノルマルブチルアンモニウム硫酸水素塩0.1部をスーパーミキサーを用いて、室温、600rpmにて5分間混合処理し、比較例3の発泡剤組成物を得た。
比較例4
アゾジカーボンアミド100部に対して、ステアリン酸カルシウム1部をスーパーミキサーを用いて、室温、600rpmにて5分間混合処理し、比較例4の発泡剤組成物を得た。
【0031】
試験例1
実施例及び比較例で得られた各発泡剤組成物につき、分解ガス量測定試験を行った。
100mlの3つ口フラスコにサンプル(発泡剤組成物)1gを正確に秤量し、分散剤としてジオクチルフタレート20mlを加え、超音波洗浄機を用いてサンプルを均一に分散させた。
次いで3つ口フラスコに気層及び液層温度を測るための温度計を取り付け、300mlのガスビュレットを密閉系とし、予め220℃に保持したシリコンオイルバスに浸漬し、発生するガスを水を捕集液として捕集した。サンプルの一次分解によるガス発生を観測してから20分経過後までのみかけの発生ガス量を測定し、これよりサンプルを入れないブランク試験により得られた空気膨張に由来するみかけの発生ガス量を控除して正味発生ガス量を求め、20℃、1atmに換算して1gあたりの発生ガス量を測定した。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
表1の結果から、本発明の発泡剤組成物は、脂肪酸アルカリ土類金属塩、4級アンモニウム塩、従来の発泡剤組成物に比較して発生ガス量が大きく改善されていることがわかる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の発泡剤組成物は、従来の発泡剤組成物に比較して単位重量あたりのガス発生量が10〜25%程度も大であるため、所望の発泡倍率を得るのに必要な量がそれだけ少なくて済み、経済的に有利であるばかりでなく、省資源にも寄与する。
Claims (2)
- 脂肪酸アルカリ土類金属塩及び4級アンモニウム塩を担持させたことを特徴とするアゾジカーボンアミド。
- 請求項1のアゾジカーボンアミドを有効成分として含有する発泡剤組成物。
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