JP2002327169A - 発泡剤組成物及び改質処理されたアゾジカルボンアミド粉末 - Google Patents

発泡剤組成物及び改質処理されたアゾジカルボンアミド粉末

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JP2002327169A JP2001131889A JP2001131889A JP2002327169A JP 2002327169 A JP2002327169 A JP 2002327169A JP 2001131889 A JP2001131889 A JP 2001131889A JP 2001131889 A JP2001131889 A JP 2001131889A JP 2002327169 A JP2002327169 A JP 2002327169A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毒性が低く環境汚染がなく、貯蔵安定性
に優れた新規な発泡剤を提供する。 【解決手段】 アルカリ土類金属ハロゲン化物により表
面処理されたアゾジカルボンアミドを有効成分として含
有する発泡剤組成物及びアルカリ土類金属ハロゲン化物
がアゾジカルボンアミド粉末の表面に付着、被覆もしく
は含浸されることにより表面処理されてなるアゾジカル
ボンアミド粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡剤組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】加熱により分解してガスを発生する熱分
解型発泡剤は、樹脂や各種ゴム類の発泡に広く用いられ
ている。中でも、アゾジカルボンアミドは、貯蔵安定性
がよく安全性が高いため、最も有用な発泡剤の一つであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アゾジカルボンアミド
は、熱分解により窒素を主体とするガスを発生して、樹
脂を発泡させるものである。しかし、アゾジカルボンア
ミド単独では分解反応が十分効率的に進まなかったり、
ガス発生量を低下させる種々の副反応を伴なったりする
ため、その理論量よりも小さなガス量しか得られない。
そこで、アゾジカルボンアミドの単位重量あたりのガス
発生量を更に増加させることが課題とされている。
【0004】かかる課題を解決するための手段として、
発泡助剤を用いてガス発生量を増加させることが提案さ
れている。発泡助剤としては、例えば、クロム酸塩等の
6価クロム化合物(特公昭54−16547号公報)、
亜硝酸塩(特開昭49−369号公報)、ヘキサメチレ
ンテトラミン(特開昭55−23168号公報)等が提
案されている。
【0005】しかしながら、6価クロム化合物は毒性が
高く人体及び環境に対して悪影響を及ぼす虞がある。ま
た、亜硝酸塩は不安定で貯蔵安定性に劣り、保存により
発泡性能の低下を生じるという欠点を有している。更
に、ヘキサメチレンテトラミンはアンモニアガスの多量
の発生を伴うため作業環境を悪化させるという欠点を有
している。このように、従来の発泡助剤は様々な問題点
を有するものであった。
【0006】一方、特開平8−120107号には、ゴ
ムを加硫発泡させるにあたり、ゴムに対してアゾジカル
ボンアミドと共に塩化マグネシウム6水和物等の金属塩
の水和物を配合することが記載されている。しかしなが
ら、該公報は、アゾジカルボンアミドと塩化マグネシウ
ム6水和物等を別個にゴムに配合することを開示するに
過ぎず、アゾジカルボンアミドを予め塩化マグネシウム
6水和物で表面処理して用いることを開示するものでは
ない。
【0007】本発明の課題は、毒性が低く環境汚染がな
く、貯蔵安定性に優れた新規な発泡剤を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルカリ土類
金属ハロゲン化物により表面処理されたアゾジカルボン
アミドを有効成分として含有する発泡剤組成物及びアル
カリ土類金属ハロゲン化物がアゾジカルボンアミド粉末
の表面に付着、被覆もしくは含浸されることにより表面
処理されてなるアゾジカルボンアミド粉末に係る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の発泡剤組成物に用いられ
るアゾジカルボンアミドとしては、特に制限はなく、市
販品を用いることもできる。また、その形状としては、
粒子径2〜40μm程度の粉末状のものを用いるのが好
ましい。
【0010】アルカリ土類金属ハロゲン化物としては、
例えば、MgX、CaX、SrX又はBaX
(X=F、Cl、Br、I)で表される化合物及びそ
の水和物、その塩化アンモニウム等の無機塩付加体、そ
のエタノール等の有機物付加体等が挙げられる。これら
の中でも、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化バ
リウム、塩化ストロンチウム等のアルカリ土類金属塩化
物、臭化バリウム、臭化カルシウム等のアルカリ土類金
属臭化物が好ましい。これらのアルカリ土類金属ハロゲ
ン化物は1種を単独で又は2種以上を併用して用いるこ
とができる。
【0011】アゾジカルボンアミドへのアルカリ土類金
属ハロゲン化物の表面処理は、両者の混合処理により行
うことができる。表面処理を行う手段としては、例え
ば、湿式混合、乾式混合等の手段によることができる。
【0012】湿式混合は、例えば、(1)アルカリ土類
金属ハロゲン化物の溶液又は分散液(以下、「処理液」
ということがある)をアゾジカルボンアミドに添加し、
必要に応じて攪拌した後、処理液中の溶媒又は分散媒を
濾過、遠心分離、乾燥等の手段により除去する方法、
(2)アルカリ土類金属ハロゲン化物とアゾジカルボン
アミドを溶媒又は分散媒に加えて混合液となし(以下
「混合液」ということがある)、これを攪拌した後、濾
過、遠心分離、乾燥等の手段により混合液から固形物を
分離する方法等により行うことができる。
【0013】(1)の方法における処理液の溶媒又は分
散媒としては、アゾジカルボンアミド及びアルカリ土類
金属ハロゲン化物と実質的に反応性を有しない限り特に
制限はなく、例えば、水、メタノール、エタノール等の
低級アルコール類、トルエン等の芳香族炭化水素類、酢
酸エチル等のエステル類、ヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、これらの2種以上の混合溶媒等を挙げられる。溶媒
又は分散媒の使用量としては、アルカリ土類金属ハロゲ
ン化物1重量部に対して0.5〜20重量部、好ましく
は1〜10重量部程度とするのが好ましい。
【0014】また、アゾジカルボンアミドには攪拌下に
処理液を添加するのが好ましい。ここで攪拌装置として
は、ハイスピードミキサー、スーパーミキサー、ユニバ
ーサルミキサー、ナウタミキサー等のスクリュー型ミキ
サー、リボコーンミキサー等のリボン型ブレンダ、プロ
シェアミキサー、ダイブレンダー等を例示できる。処理
液の添加は、滴下、二流体ノズル等を用いた噴霧による
こともできる。処理液中の溶媒又は分散媒は、濾過、遠
心分離、加熱乾燥、減圧乾燥等の手段により除去するこ
とができる。
【0015】(2)の方法における混合液の溶媒又は分
散媒としては、(1)の方法における処理液の溶媒又は
分散媒として例示したものを好ましく用いることができ
る。溶媒又は分散媒の使用量としては、通常、アゾジカ
ルボンアミド1重量部に対して0.3〜10重量部とす
るのが好ましい。尚、溶媒又は分散媒の使用量が少ない
場合、ペースト状の混合物となることがあるが、本発明
における混合液にはかかる態様のものも含む。混合装置
としても特に制限はなく、混合装置付きのタンクやミキ
サー、ブレンダー類を適宜使用することができる。溶媒
又は分散媒へのアゾジカルボンアミドとアルカリ土類金
属ハロゲン化物との添加順序はいずれが先であってもよ
く、同時であってもよい。混合液の攪拌時間は特に制限
はないが、通常5分〜1時間程度とすればよい。混合液
からの固形物の分離は、濾過、遠心分離、加熱乾燥、減
圧乾燥等の手段により行うことができる。分離されたア
ゾジカルボンアミドが凝集する場合は、振動篩処理やボ
ールミル等の公知の方法に従って粉砕処理を行うことが
できる。また、粉砕後も凝集が認められる場合は、カッ
プリング剤及び/又は油脂による表面被覆を行ってもよ
い。
【0016】乾式混合は、例えば、アルカリ土類金属ハ
ロゲン化物をアゾジカルボンアミド粉末に添加し攪拌す
ることにより行うことができる。アルカリ土類金属ハロ
ゲン化物は予め略均一な粒子径(例えば0.1〜10μ
m程度)に調製して用いるのが好ましい。攪拌及び混合
には、各種のミキサー、ブレンダー又はミルを用いるこ
とができ、中でもヘンシェルミキサーやスーパーミキサ
ー等のせん断力のあるブレンダーが好ましく用いられ
る。
【0017】混合時間は特に制限されず、アゾジカルボ
ンアミドの粒径、アルカリ土類金属ハロゲン化物の種
類、それらの使用量、攪拌・混合に使用する攪拌混合装
置の種類等の各種条件に応じて広い範囲から適宜選択で
きるが、通常5分〜1時間程度とすればよい。
【0018】本発明の発泡剤組成物におけるアゾジカル
ボンアミドに対するアルカリ土類金属ハロゲン化物の使
用割合としては特に制限はないが、単位重量当りのガス
発生量や作業性等の観点から、通常アゾジカルボンアミ
ド100重量部に対して0.01〜50重量部、好まし
くは0.1〜10重量部、より好ましくは1〜5重量部
程度とすればよい。
【0019】本発明の発泡剤組成物には、界面活性剤及
び/又はモリブデン化合物を配合することにより、その
発生ガス量を更に増加させることができる。界面活性剤
としては特に限定されず従来公知のものを広く使用で
き、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニ
ルエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオ
キシエチレンアルキル硫酸エステル塩、アルキルアリー
ル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキルリン酸エステル
等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テル、ポリオキシエチレンのその他誘導体、オキシエチ
レンブロックポリマー、オキシプロピレンブロックポリ
マー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
トール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等の非イ
オン性界面活性剤、アルキルアミン塩、第4級アンモニ
ウム塩、アルキルベタイン、アミンオキサイド等の陽イ
オン界面活性剤や両性界面活性剤等を挙げられる。界面
活性剤は、1種を単独で使用でき又は2種以上を併用で
きる。界面活性剤の使用量は特に制限されず、被発泡体
の種類、他の併用成分の種類や量、得られる発泡体の用
途等の種々の条件に応じて広い範囲から適宜選択できる
が、通常アゾジカルボンアミド100重量部に対して
0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜5重量部程
度、より好ましくは0.1〜2重量部程度とすることが
できる。
【0020】モリブデン化合物としては特に限定されず
従来公知のものを広く使用でき、例えば、モリブデン
酸、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、
モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸カルシウム、
モリブデン酸リチウム、モリブドリン酸アンモニウム、
12−モリブドリン酸三アンモニウム、モリブドリン酸
ナトリウム等を挙げられる。モリブデン化合物は1種を
単独で使用でき又は2種以上を併用できる。モリブデン
化合物の使用量は特に制限されず、被発泡体の種類、他
の併用成分の種類や量、得られる発泡体の用途等の種々
の条件に応じて広い範囲から適宜選択できるが、アゾジ
カルボンアミド100重量部に対して0.0001〜1
0重量部程度、好ましくは0.0005〜0.5重量部程
度、より好ましくは0.001〜0.05重量部程度とす
ればよい。
【0021】界面活性剤及びモリブデン化合物は、アル
カリ土類金属ハロゲン化物をアゾジカルボンアミドに表
面処理する際に、アルカリ土類金属ハロゲン化物と共に
アゾジカルボンアミドに表面処理することができる。即
ち、湿式処理の場合は、処理液又は混合液に適当な界面
活性剤及び/又はモリブデン化合物を添加すればよい。
乾式処理の場合は、アゾジカルボンアミド及びアルカリ
土類金属ハロゲン化物と共に、界面活性剤及び/又はモ
リブデン化合物をミキサー中で混合すればよい。
【0022】以上のようにして得られたアゾジカルボン
アミド粉末(改質されたアゾジカルボンアミド粉末)
は、その表面にアルカリ土類金属ハロゲン化物が付着、
被覆ないしは含浸されることにより表面処理されてなる
ものであり、このものはそれ自体を単独で発泡剤組成物
として用いることができる。
【0023】尚、アルカリ土類金属ハロゲン化物を予め
アゾジカルボンアミドに表面処理することなく、単にア
ゾジカルボンアミドと同時に樹脂等に配合して発泡を行
っても、発泡体の白度の向上、発生ガス量の増大等の本
発明の効果を得ることはできない。これは、かかる態様
によってはアルカリ土類金属ハロゲン化物が発泡助剤と
して十分にアゾジカルボンアミドの分解反応に寄与し得
ないためと考えられる。
【0024】本発明の発泡剤組成物には、前記の改質さ
れたアゾジカルボンアミド粉末に加えて、その優れた特
性を損なわない範囲で、各種の安定剤、分解促進剤、顔
料・充填材、発泡調節剤等の発泡剤用添加剤を配合して
用いてもよい。安定剤としては、例えば、サリチル酸、
ステアリン酸、フタル酸、三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜
リン酸塩、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、ジブチルチンマ
レート、エチレングリコール、グリセリン、エタノール
アミン、尿素、尿素誘導体、メラミン等を挙げられる。
分解促進剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化
マグネシウム等の金属酸化物、炭酸亜鉛、炭酸鉛、炭酸
バリウム等の金属炭酸塩、塩化亜鉛等の金属塩化物、シ
ュウ酸、クエン酸、リンゴ酸等のカルボン酸、2−エチ
ルヘキソイン酸亜鉛、2−エチルヘキソイン酸鉛、バル
ザック酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、安息香酸亜鉛
等の有機金属化合物、スルホン酸金属化合物、スルフィ
ン酸金属化合物等を挙げられる。顔料・充填材として
は、例えば、クロムエロー、カーボンブラック、二酸化
チタン、炭酸カルシウム等を挙げられる。発泡調節剤と
しては、例えば、マレイン酸等を挙げられる。
【0025】本発明の発泡剤組成物は、従来の熱分解型
発泡剤と同様に、樹脂やゴム等に添加して加熱発泡させ
る形で用いることができる。本発明の発泡剤組成物は、
アゾジカルボンアミド単独に比べて単位重量あたりのガ
ス発生量が顕著に大きいので、所望の発泡倍率の発泡体
を得るために必要な発泡剤の使用量を従来より低減する
ことができ、コスト及び省資源の観点からも有利であ
る。また、その分解温度は適度に低下するので、従来よ
りも温和な条件で発泡させることが可能となり、エネル
ギーコストの削減及び生産効率の向上という点からも有
利である。更に、本発明の発泡剤組成物によれば、従来
よりも白度の高い発泡体を製造することができる。
【0026】
【実施例】実施例及び比較例を挙げ、本発明を具体的に
説明するが、何らこれに限定されるものではない。以下
において、「部」とあるのは「重量部」を意味する。本
実施例においては、アゾジカルボンアミドとしては、大
塚化学株式会社製、平均粒子経12μmのものを用い
た。以下「ADCA」という。
【0027】実施例1 ADCA100部に対し、塩化カルシウム二水和物4部
をスーパーミキサーを用いて、室温、600rpmにて
5分混合処理し、本発明の処理されたADCAを製造し
た。
【0028】実施例2 塩化マグネシウム六水和物4部を水50部に溶解させた
後、ADCA100部を混合し懸濁液とした。5分攪拌
後、水を減圧留去後70℃で3時間乾燥し、粉砕機〔商
品名:ラボジェット、日本ニューマチック工業(株)
製〕で粉砕し、本発明の処理されたADCAを製造し
た。
【0029】実施例3〜6 塩化マグネシウム六水和物に代えて表1に記載の化合物
を用いる以外は、実施例2と同様にして、本発明の処理
されたADCAを製造した。
【0030】実施例7 塩化カルシウム4部、モリブデン酸アンモニウム0.0
05部を水50部に溶解させた後、ADCA100部を
混合し懸濁液とした。5分攪拌後、70℃で水を減圧留
去後3時間乾燥し、粉砕機(ラボジェット)で粉砕し、
本発明の処理されたADCAを製造した。
【0031】実施例8 塩化カルシウム4部、モリブデン酸アンモニウム0.0
05部を水50部に溶解させた後、ADCA100部を
混合し懸濁液とした。5分攪拌後70℃で水を減圧留去
した。これに、アルキルエーテル硫酸エステルアンモニ
ウム〔サンデットLNM、三洋化成(株)製〕2部及び
アセトンとヘキサンとの混合溶液(1/1=V/V)5
0部を加え、5分攪拌後70℃で有機溶剤を減圧留去後
3時間乾燥し、粉砕機(ラボジェット)で粉砕し、本発
明の処理されたADCAを製造した。
【0032】実施例9 アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウムに代えてポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム〔ラ
テルムE−118B、花王(株)製〕を使用する以外
は、実施例8と同様にして、本発明の処理されたADC
Aを製造した。
【0033】実施例10 アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウムに代えてア
ルキルフェノール型ノニオン活性剤〔ニューカルゲンD
−414、竹本油脂(株)製〕を使用する以外は、実施
例8と同様にして、本発明の処理されたADCAを製造
した。
【0034】実施例11 塩化カルシウム4部、モリブデン酸アンモニウム0.0
05部、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(界面
活性剤)2部を水50部に溶解させた後、ADCA10
0部を混合し懸濁液とした。5分攪拌後、70℃で水を
減圧留去後3時間乾燥し、粉砕機(ラボジェット)で粉
砕し、本発明の処理されたADCAを製造した。
【0035】
【表1】
【0036】比較例1 比較のため、無処理のADCAを下記のガス発生試験に
供した。 比較例2 ADCA100部に対し、モリブデン酸アンモニウム
0.005部をスーパーミキサーを用いて、室温、60
0rpmにて5分混合処理し、比較用の処理されたAD
CAを製造した。
【0037】比較例3 アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム(サンデッ
トLNM)2部をアセトンとヘキサンとの混合溶液(1
/1=V/V)50部に加え、溶解させた後、ADCA
100部を混合し懸濁液とした。5分攪拌後70℃で有
機溶剤を減圧留去後、3時間乾燥し、粉砕機(ラボジェ
ット)で粉砕し、比較用の処理されたADCAを製造し
た。
【0038】比較例4 アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウムに代えてポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(ラ
テルムE−118B)を用いる以外は、比較例3と同様
にして、比較用の処理されたADCAを製造した。
【0039】比較例5 アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウムに代えてア
ルキルフェノール型ノニオン活性剤(ニューカルゲンD
−414)を用いる以外は、比較例3と同様にして、比
較用の処理されたADCAを製造した。
【0040】比較例6 テトラブチルアンモニウムヒドロキシド2部を水50部
に溶解させた後、ADCA100部を混合し、懸濁液と
した。以下、実施例11と同様にして、比較用の処理さ
れたADCAを製造した。
【0041】比較例7〜13 モリブデン酸アンモニウム0.005部に代えて、表2
に記載の化合物を表2に記載の配合割合(重量部)を用
いる以外は比較例2と同様にして、比較用の処理された
ADCAを製造した。
【0042】
【表2】
【0043】上記実施例及び比較例で得られた、処理さ
れたADCAにつき、次に示す分解ガス量測定試験を行
った。結果を表1〜2に併記する。 ガス量測定試験;100mlの3つ口フラスコにサンプ
ル(処理されたADCA)1gを正確に計り取り、分散
剤として流動パラフィン20mlを加え超音波洗浄機を
用いてサンプルを均一に分散させる。次に、3つ口フラ
スコに気層及び液層温度を測るための温度計を取り付
け、更に三方コックを介して300mlのU字型ガスビ
ュレットを接続した。ガスビュレット内には、水を左右
の管の水面の高さ(以下、「基準高さ」という)が同じ
位置になるように充填した。予め220℃に保持してあ
るシリコンオイルバスに浸してガスを発生させる。ガス
の発生によりU字型ガスビュレットの管の一方では水面
が押し下げられ、もう一方では水面が押し上げられるの
で、押し上げられた水面の方に加圧して2つの水面の高
さを同じに調整する。この時の高さを「ガス発生高さ」
とする。みかけガス発生量は次の式により算出する。 みかけガス発生量=(基準高さ−ガス発生高さ)×U字
管の内径 浸漬後サンプルの一次分解によるガス発生より20分経
過後のみかけの発生ガス量を測定する。同様に試料を入
れないブランク試験を行い、空気の膨張などに基づくみ
かけの発生ガス量を測定する。発生ガス量は、20℃、
1気圧に換算し、1gあたりの発生ガス量を算出する。
【0044】更に、前記実施例で調製した代表的な発泡
剤組成物に対し、160〜230℃まで2℃/分の昇温
条件で分散剤に流動パラフィンを使用して1gあたりの
発生ガス曲線を測定した。結果を図1に示す。
【0045】表1〜2及び図1から、本発明の発泡剤組
成物は、従来の発泡剤組成物に比較して発生ガス量が大
きく増加しており、しかも分解温度を急激に低下させる
ことができることがわかる。
【0046】実施例12〜13 ポリエチレン〔L−430、MI=4.1、住友化学
(株)製〕100部、実施例1又は3の発泡剤15.6
部、及びジクミルパーオキサイド(DCP)0.7部
を、カレンダーロールにて温度を131〜134℃の範
囲に維持しながら5分間混練し、得られた混練物をホッ
トプレスにて温度を128〜135℃の範囲に維持しな
がら、20kg/mで5分間、更に120kg/m
で2分間加圧して成形し、引き続き220℃で6分間加
熱して発泡を行い、ポリエチレン発泡体を製造した。
【0047】比較例14 ポリエチレン(L−430)100部、ADCA 15
部、及びDCP 0.7部を、実施例12と同様にして
混練、加圧成形及び発泡し、ポリエチレン発泡体を製造
した。
【0048】比較例15 ポリエチレン(L−430)100部、ADCA 15
部、塩化カルシウム二水和物0.6部、及びDCP 0.
7部を、カレンダーロールにて温度を131〜134℃
の範囲に維持しながら10分間混練したが、均一な分散
物は得られなかった。この混練物を実施例12と同様に
して加圧成形及び発泡し、ポリエチレン発泡体を製造し
た。実施例12〜13及び比較例14〜15で得られた
ポリエチレン発泡体の発泡倍率及びハンター白色度を調
べた。ハンター白色度は、日本電色(株)製の色差計を
用いて測定した。結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】表3から、本発明の発泡剤を用いて製造さ
れた発泡体が、ADCAを単独で使用して製造された発
泡体、及びADCAと塩化カルシウムとを単に併用して
製造された発泡体に比べ、より高い発泡倍率と白色度と
を示すことが明らかである。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、毒性が低く環境汚染が
なく、貯蔵安定性に優れた新規な発泡剤を得ることが出
来る。本発明の発泡剤組成物は、アゾジカルボンアミド
単独に比べて単位重量あたりのガス発生量が顕著に大き
いので、発泡剤の使用量を従来より低減することがで
き、コスト及び省資源の観点からも有利である。また、
その分解温度は適度に低下するので、温和な条件で発泡
させることが可能となり、エネルギーコストの削減及び
生産効率の向上という点からも有利である。更に、本発
明の発泡剤組成物によれば、従来よりも白度の高い発泡
体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例及び比較例の発泡剤組成物につき、1
60℃〜230℃まで2℃/分の昇温条件での1g当り
の発生ガス曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 重和 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面615番地 大塚化学株式会社鳴門工場内 Fターム(参考) 4F074 AA97 AD13 AF00 AG20 BA13 BA26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ土類金属ハロゲン化物により表
    面処理されたアゾジカルボンアミドを有効成分として含
    有する発泡剤組成物。
  2. 【請求項2】 更に界面活性剤を含有する請求項1記載
    の発泡剤組成物。
  3. 【請求項3】 更にモリブデン酸塩を含有する請求項1
    又は2に記載の発泡剤組成物。
  4. 【請求項4】 アルカリ土類金属ハロゲン化物がアゾジ
    カルボンアミド粉末の表面に付着、被覆もしくは含浸さ
    れることにより表面処理されてなるアゾジカルボンアミ
    ド粉末。
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