JP5647606B2 - ガス発生剤 - Google Patents

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Description

本発明は熱可塑性樹脂やゴムなどの発泡体の製造に用いるガス発生剤に関する。
熱可塑性樹脂やゴムなどの発泡体の製造にはアゾジカルボンアミド(ADCA)などの化学発泡剤と、分解温度などを調整する為に尿素などの発泡助剤が使用されている。また、アゾジカルボンアミドは熱分解時の分解残渣としてシアヌル酸、ビウレア(ヒドラゾジカルボンアミド)、尿素などを生成することが知られている。さらに、加熱温度が220℃以上ではビウレアの一部が分解しアンモニアを生成することが知られている(非特許文献1〜3参照)。
尿素化合物は加熱によりアンモニアを生成するがアンモニアガスは発泡倍率には寄与せず、高倍率の発泡体を製造するためには発泡剤の添加量を増量することが必要であり、さらにアンモニアが発生するために発泡体製造現場では臭気対策が必要となる。
化学発泡剤の発生ガス量を増やす為に発泡剤にモリブデン及びモリブデン酸化合物を添加する方法(特許文献1参照)や、脂肪酸アルカリ土類金属塩及び4級アンモニウム塩を担持させる方法(特許文献2参照)が知られているが、これらの方法では熱分解時に生成されるビウレア(ヒドラゾジカルボンアミド)やアンモニアを窒素ガスにすることができず、臭気を抑制することは困難である。また、特許文献3には、有機態窒素を含む水に亜硝酸塩を添加して有機態窒素を分解除去する方法が開示されているが、水溶液中での有機態窒素の分解処理であり、発泡体製造分野には適用することができない。
特開2001−139928号公報 特開2000−336337号公報 特開平9−122690号公報
便覧、ゴム・プラスチック配合薬品、p.266〜267、1989年3月30日発行、株式会社ラバーダイジェスト社 脇国男・山下忠孝、"アゾジカルボンアミドの熱分解"、日本化学会誌、1972、p.2359〜2364 脇国男・原口充昭・山下忠孝、"ヒドラゾジカルボンアミドの熱分解"、日本化学会誌、1974,p.1668〜1672
本発明の目的は、加熱によりアンモニアガスを生成する化合物を用いて、樹脂材料やゴム等の発泡体を製造する際に、アンモニアや亜硝酸ガスの発生を抑制し窒素ガスを発生させることで、均一で微細な気泡を有し高倍率で白色度の高い発泡体を得ることができるガス発生剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、亜硝酸塩およびハイドロタルサイトを使用することで前記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、以下に示すガス発生剤に関するものである。
(1)発泡体の製造に用いるガス発生剤であって、(A)熱分解によりアンモニアガスを生成する含窒素化合物、(B)亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウムおよび亜硝酸バリウムからなる群から選ばれる一種以上の亜硝酸塩、および(C)ハイドロタルサイトを含有することを特徴とするガス発生剤。
(2)前記含窒素化合物(A)が尿素結合を有する化合物である、(1)記載のガス発生剤。
(3)含窒素化合物(A)、亜硝酸塩(B)およびハイドロタルサイト(C)の合計全量に対し、含窒素化合物(A)を0.5〜95重量%、亜硝酸塩(B)を0.5〜60重量%、ハイドロタルサイト(C)を1〜40重量%含有することを特徴とする、(1)又は(2)記載のガス発生剤
)ハイドロタルサイト(C)が下記一般式(1)で表されるものである、(1)〜()のいずれかに記載のガス発生剤。
[化1]
[M2+ 1−x3+ (OH)x+[An− x/n・mHO]x− (1)
(式中、M2+はMg、Mn、Fe、およびZnからなる群から選択される金属の2価金属イオン、M3+はAl、FeおよびCrからなる群から選択される金属の3価金属イオン、An−はOH、F、Cl、Br、NO、COおよびSOからなる群から選択される基のn価のアニオン、xは0<x≦0.33の範囲であり、nは整数であり、mは0以上である。)
)前記一般式(1)中のM2+がMg2+であり、M3+がAl3+である、()記載のガス発生剤。
)(1)〜()のいずれかに記載のガス発生剤を被発泡材料に配合してなる、発泡用組成物。
)被発泡材料が合成樹脂材料又はゴム材料である、()記載の発泡用組成物。
)()又は()に記載の発泡用組成物を加熱する工程を含む、発泡体の製造方法。

**********
本発明によれば、合成樹脂材料やゴム材料の発泡体成形温度域で、アンモニアや亜硝酸ガスの発生を抑制し窒素ガスを発生させることができ、均一で微細な気泡を有し高倍率で白色度の高い発泡体を得ることができる。また、尿素などの通常は発泡助剤として用いられている尿素化合物を、合成樹脂材料やゴム材料などの発泡剤として使用することができ、化学発泡剤の発泡助剤として使用した場合には、化学発泡剤の分解温度の調整機能を保持しつつ、化学発泡剤のガス発生に加えて、発泡助剤が窒素ガスを発生することにより発生ガス量を増加させることができる。これにより、熱可塑性樹脂やゴムの発泡体を製造する場合、化学発泡剤を増量することなく高倍率の発泡体を製造することが可能であると同時に、アンモニアを抑制できることから製造現場でのアンモニア臭気対策も不要となり、工業的に極めて有利である。
なお、本発明で臭気対策を要することなく高倍率を達成できるのは、含窒素化合物の熱分解で発生するアンモニアを亜硝酸と反応させて、発泡用ガスとしての窒素ガスに変えているためであり、そしてこのときハイドロタルサイトを用いることにより、亜硝酸のアンモニアに対する反応性を高めて亜硝酸ガスの発生を抑制しているためと考えられる。また、白色度が向上するのは、本発明の亜硝酸とハイドロタルサイトを併用する方法によれば、アゾジカルボンアミドのように熱分解前が橙黄色で分解後に白色になる発泡剤(熱分解が不十分の場合に残色の問題が生じる)についても熱分解が促進されて残色がなくなることによる、と考えられる。
本発明のガス発生剤は、含窒素化合物(A)、亜硝酸塩(B)、およびハイドロタルサイト(C)を含有することを特徴とする。
本発明の含窒素化合物(A)は、熱分解によりアンモニアガスを生成するものである。ここで、熱分解によりアンモニアガスを生成するものとしては、熱分解によって発生するガスの主成分がアンモニアガスであるものであっても、熱分解によって発生するガスの主成分が窒素ガスなどのアンモニアガス以外のガスであって、それに加えて少量のアンモニアガスが副生するものであってもよい。
含窒素化合物(A)としては、尿素、ヒドラゾジカルボンアミド(以下、HDCAと称すことがある)、ビウレット、ウラゾール等の尿素結合(例えば−NHCONH、−NRCONH、−NHCONHR、−NRCONHR等;ここでRは有機基)を有する化合物や、アゾジカルボンアミド(以下、ADCAと称すことがある)、グアニジン類、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(以下、OBSHと称すことがある)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(以下、DNPTと称すことがある)、p−トルエンスルホニルヒドラジド(以下、TSHと称すことがある)、2,2’−アゾイソブチロニトリル(以下、AIBNと称すことがある)等が挙げられる。
本発明では、これらのうちの一種類を単独で用いても良いし、二種類以上を組み合わせて用いても良い。これらの中でも、尿素結合を有する化合物が好ましく、尿素、HDCAを好適に用いることができる。また、尿素としては、市販の微粉尿素や、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、シランカップリング剤等の表面処理剤により吸湿性が改善された微粉尿素を用いることもできる。
ここで、本発明の含窒素化合物(A)における「熱分解」とは、含窒素化合物(A)を含む発泡体製造原料を混練する際の加熱、ならびに前記混練物を発泡させる際の加熱(例えば、発泡にプレス金型を用いる場合はプレス金型内での加熱)などによる熱分解を例示することができる。例えば、発泡体製造時の加熱温度としては130〜250℃程度である。
本発明に使用される亜硝酸塩(B)としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウム等が挙げられ、これらの中からから選ばれる一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの亜硝酸塩は粉砕された微粉であることが好ましい。
本発明に使用されるハイドロタルサイト(C)は、結晶性複合金属水酸化物であり、下記一般式(1)で表されるハイドロタルサイトが好ましい。
[化2]
[M2+ 1−x3+ (OH)x+[An− x/n・mHO]x− (1)
上記一般式(1)中、M2+はMg、Mn、Fe、およびZnからなる群から選択される金属の2価金属イオン、M3+はAl、FeおよびCrからなる群から選択される金属の3価金属イオン、An−はOH、F、Cl、Br、NO、COおよびSOからなる群から選択される基のn価のアニオン、xは0<x≦0.33の範囲であり、nは整数であり、mは0以上である。
ここで、mは好ましくは0であるが、ハイドロタルサイトの乾燥状態や保管状態により変動するものであり、本発明の効果を損なわない範囲であれば特にmを限定するものではない。nはアニオンの価数であり、好ましくは1又は2、より好ましくは2である。
これらの中でも、M2+がMg2+、M3+がAl3+であるハイドロタルサイトが好ましく、Al:Mgのモル比は、入手のし易さから2:5〜2:10が好ましい。例えば、Al:Mgのモル比が2:5である場合には、Alのモル分率x(x=Al/(Mg+Al))は0.29であり、AlとMgのモル比が2:10の場合には、Alのモル分率xは0.17である。
本発明のハイドロタルサイトは、亜硝酸塩の反応性を向上させる作用を有するものである。ハイドロタルサイトを配合することにより、含窒素化合物(A)が熱分解した際に生じるアンモニアの分解を促進し、亜硝酸塩の反応性を向上させることで亜硝酸ガスの発生を抑制し、窒素ガスの生成を促進し発泡性を向上することができる。本発明のハイドロタルサイトの粒子径は特に限定されるものではないが、含窒素化合物(A)と亜硝酸塩の反応に効果的に作用させるために、ガス発生剤中での分散性を高めることが好ましく、最大粒子径が80μm以下の微粉ハイドロタルサイトが望ましい。
本発明のガス発生剤は、熱分解によりガスを発生し且つアンモニアガスを生成する含窒素化合物(A)、亜硝酸塩(B)およびハイドロタルサイト(C)を含有するものである。
本発明のガス発生剤中における各成分の割合については、例えば前記亜硝酸塩(B)及びハイドロタルサイト(C)の含窒素化合物(A)に対する配合量は発生するアンモニアガス量に依存し、発生するアンモニアガス量は使用する含窒素化合物(A)の種類によって大きく異なるため、一概に限定することはできない。
しかしながら、前記含窒素化合物(A)、亜硝酸塩(B)およびハイドロタルサイト(C)の合計を100重量%とした場合に、含窒素化合物(A)は好ましくは0.5〜95重量%である。
また、亜硝酸塩(B)の配合量は発生するアンモニアガス量に応じて変化させるが、好ましくは0.5〜60重量%である。ハイドロタルサイト(C)の配合量も発生するアンモニアガス量に応じて変化させるが、好ましくは1〜40重量%である。
含窒素化合物(A)が少なすぎると亜硝酸ガスがリークする場合がある。亜硝酸塩(B)が少なすぎるとアンモニアガスがリークする場合がある。
また、本発明のガス発生剤における(A)、(B)および(C)以外の構成成分としては、本発明の効果を損なわないものであれば限定されるものではなく、その配合量も限定されない。(A)、(B)および(C)以外の構成成分の具体例としては、ステアリン酸などの脂肪酸もしくはステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸の塩等が挙げられる。
本発明のガス発生剤は、各種合成樹脂材料やゴム材料などの発泡体を製造する際に使用して好適な発泡体を得ることができるが、従来の熱分解型化学発泡剤に本発明のガス発生剤を配合して複合ガス発生剤として用いることもできる。
複合ガス発生剤において使用可能な熱分解型化学発泡剤としては、熱分解により窒素ガスまたは炭酸ガスを発生する一般的な化学発泡剤を挙げることができ、例えば、アゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、5−フェニル−1,2,3,4−テトラゾールなどの化学発泡剤や、クエン酸モノナトリウム、酒石酸ナトリウム等の有機酸金属塩類の有機化学発泡剤、炭酸水素ナトリウム等の無機化学発泡剤が挙げられる。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いてもよい。
複合ガス発生剤における本発明のガス発生剤と熱分解型化学発泡剤の配合割合は特に制限されないが、好ましくは[本発明のガス発生剤]:[熱分解型化学発泡剤]=5〜95:95〜5(重量比)である。
また、本発明のガス発生剤を熱分解型化学発泡剤と併用する際に、加熱温度の上昇に伴い、先に熱分解型化学発泡剤が分解発泡ガスを発生し、次いで本発明のガス発生剤が窒素ガスを発生する(あるいはその逆)というように、ガス発生温度の異なるガス発生剤を選択して組み合わせることで、2段分解型発泡剤とすることができる。このような、2段分解型発泡剤を用いることで、高い発泡倍率を有する特徴ある発泡体の製造が可能となる。
本発明のガス発生剤の製造方法は特に限定されるものではなく、一般的な混合方法を用いることができる。例えば、含窒素化合物(A)、亜硝酸塩(B)およびハイドロタルサイト(C)を、高速ミキサー、リボンブレンダー、コーンブレンダー等を用いて、温度60℃以下、時間5分程度の条件で均一に分散するように混合すればよい。
本発明の複合ガス発生剤の製造方法は特に限定されるものではなく、一般的な混合方法を用いることができる。本発明のガス発生剤を製造する際に、熱分解型化学発泡剤を一緒に混合しても良いし、本発明のガス発生剤を製造した後に熱分解型化学発泡剤を混合しても良い。複合ガス発生剤の混合には、例えば高速ミキサー、リボンブレンダー、コーンブレンダー等を用いて、温度60℃以下、時間5分程度の条件で均一に分散するように混合すればよい。
本発明のガス発生剤または複合ガス発生剤は、合成樹脂材料またはゴム材料の発泡体成型に好適に用いることができる。本発明のガス発生剤または複合ガス発生剤は、合成樹脂材料やゴム材料の発泡体成型温度(例えば130〜250℃程度)で、アンモニアや亜硝酸ガスの発生を抑制し窒素ガスを発生させられることから、均一で微細な気泡を有し高倍率で白色度の高い発泡体を得ることができる。
本発明の発泡用組成物は、上述した本発明のガス発生剤を被発泡材料に配合してなるものである。被発泡材料としては、合成樹脂材料又はゴム材料が挙げられる。
本発明の合成樹脂材料としては、例えば塩化ビニル樹脂、塩化ビニル共重合樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体で例示されるポリオレフィン共重合樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のガス発生剤または複合ガス発生剤を合成樹脂材料に配合して発泡体を製造する方法としては、一般的な発泡体の製造方法を用いることができる。例えば、合成樹脂材料、架橋剤、および本発明のガス発生剤または複合ガス発生剤を、加熱した混練りロールで混練りし、発泡用組成物(未発泡樹脂組成物)を調製することができる。混練温度は好ましくは90〜130℃である。
このようにして得られた未発泡樹脂組成物を金型内に充填し、プレス機で加圧して合成樹脂材料の発泡体が得られる。金型厚み、加圧条件などは特に制限されず、合成樹脂の種類や用途などに応じて従来公知の発泡体成形方法を適宜採用することができる。例えば、厚み5〜30mmの金型内に100%充填し、プレス機で145〜170℃、及び150kg/cmの条件下、5〜60分間加圧して樹脂組成物の発泡体が得られる。
発泡用組成物中における各成分の配合割合は特に制限されないが、合成樹脂材料100重量部に対し、架橋剤は好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜1.5重量部配合される。架橋剤の配合割合が少なすぎると架橋アンダーとなりガス抜けによる発泡不足が起き、多すぎると架橋オーバーとなり発泡体に亀裂や気泡荒れが生じる場合がある。
本発明のガス発生剤の使用量は、目的の発泡倍率に応じて適宜選択しうるものであって特に制限はないが、好ましくは合成樹脂材料100重量部に対し1〜7重量部配合される。
本発明のガス発生剤を含む複合ガス発生剤を使用する場合、複合ガス発生剤の使用量は、目的の発泡倍率に応じて適宜選択しうるものであって特に制限はないが、好ましくは合成樹脂材料100重量部に対し1〜7重量部配合される。
本発明のガス発生剤に含まれる含窒素化合物(A)は、従来、化学発泡剤の発泡助剤として使用されてきたものを使用しているため、本発明のガス発生剤を含む複合ガス発生剤においても、発泡助剤としての化学発泡剤に対する分解温度調整機能を保持している。
一方、従来、尿素系発泡助剤は熱分解によりアンモニアを発生しても発泡には寄与しなかったが、本発明のガス発生剤は亜硝酸塩及びハイドロタルサイトを組み合わせることにより、窒素ガスを発生して発泡に寄与することができる。よって、化学発泡剤由来の発泡ガスに加えて、発泡助剤由来の窒素ガスをも発泡ガスとすることができることから、同じ化学発泡剤使用量で発生ガスを増加させることが可能となる。言い換えれば、従来よりも少ない化学発泡剤使用量で、同じ発泡倍率の発泡体を製造することができる。
このように、従来の化学発泡剤に本発明のガス発生剤を組み合わせれば、化学発泡剤の分解温度調整機能を発揮しつつ、発泡倍率の向上効果を発揮することができる。
該複合ガス発生剤における本発明のガス発生剤の割合は特に制限されず、目的の発泡倍率に応じて適宜選択しうる。例えば、従来の化学発泡剤と発泡助剤とを組み合わせる場合における化学発泡剤に対する発泡助剤の割合に準じて使用することができる。
前記架橋剤としては、例えば、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルベンゾエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシドなどを使用できる。
本発明のゴム材料としては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルーブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のガス発生剤または複合ガス発生剤をゴム材料に配合して発泡用組成物を調製し、それにより発泡体を製造する方法としては、一般的な発泡体の製造条件を用いることができる。例えば、ゴム材料、加硫剤、充填剤、加硫促進剤、及び本発明のガス発生剤または複合ガス発生剤を混練りロールで均一に分散させ、発泡用組成物を得る。得られた発泡用組成物を70〜90℃程度に加熱した押出機へ投入して未加硫成形体を調製する。得られた未加硫成形体を60〜220℃程度に加熱したオーブン中で5〜15分程度加熱することで加硫および発泡を行い、ゴム材料の発泡体が得られる。
発泡用組成物中における各成分の配合割合は特に制限されないが、ゴム材料100重量部に対し、加硫剤は好ましくは0.1〜10重量部配合される。充填剤は、ゴム材料100重量部に対し好ましくは10〜150重量部配合される。加硫促進剤は、ゴム材料100重量部に対し好ましくは0.1〜20重量部配合される。
本発明のガス発生剤の使用量は、目的の発泡倍率に応じて適宜選択しうるものであって特に制限はないが、好ましくはゴム材料100重量部に対し1〜20重量部配合される。本発明のガス発生剤を含む複合ガス発生剤を使用する場合、複合ガス発生剤の使用量は、目的の発泡倍率に応じて適宜選択しうるものであって特に制限はないが、好ましくはゴム材料100重量部に対し1〜20重量部される。
本発明で用いられる加硫剤の具体例としては、硫黄が挙げられる。
本発明で用いられる充填剤の具体例としては、重質、軽質炭酸カルシウムが挙げられる。
本発明で用いられる加硫促進剤の具体例としては、DM(ジベンジルチアゾル・ジスルフィド)が挙げられる。
本発明のガス発生剤は、従来品よりも少ない添加量で同倍率の発泡体を製造することが可能であるので経済的である。それと同時に、化学発泡剤や尿素化合物から発生するアンモニア臭気、尿素化合物やビウレア(ヒドラゾジカルボンアミド)といった副生物を窒素ガスにする事で尿素化合物に起因する樹脂発泡体の接着不良問題やフォギング問題も改善できる。
以下に実施例および比較例をあげて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。以下に示す実施例、比較例においては特に限定しない限り、発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量、発泡体の比重、発泡体の気泡状態の評価はそれぞれ以下の方法で行った。
<発生ガス量の測定>
ガス発生剤または複合ガス発生剤1gを試験管に取り、熱媒体として流動パラフィン10mlを添加した後、試験管と水酸化ナトリウム水溶液吸収瓶、硼酸水溶液吸収瓶、ガスビュレットの順にゴム管で繋ぎ試験管を60℃オイルバスに浸した。その後、オイルバスを2℃/分の昇温速度で220℃まで加熱した。加熱中に発生したガスをガスビュレットで全て捕集し、発生ガス量を求めた。
<亜硝酸ガス発生量の測定>
熱分解時に発生したガスを1Nの水酸化ナトリウム水溶液400mlを入れた吸収瓶で吸収した後にJIS−K0102(ナフチルエチレンジアミン吸光光度法)に準じて吸収液中の亜硝酸ガス発生量を測定した。
<アンモニア発生量の測定>
上述の、水酸化ナトリウム水溶液を入れた吸収瓶を通過したガスを0.5Nの硼酸水溶液400mlを入れた吸収瓶で吸収した後にJIS−K0102(インドフェノール青吸光光度法)に準じて吸収液中のアンモニア発生量を測定した。
<発泡体の比重>
樹脂組成物およびゴム組成物の発泡体の比重は電子比重計(アルファーミラージュ社製、製品名MD−200S)により求めた。
<発泡体の気泡状態の評価>
樹脂組成物およびゴム組成物の気泡状態の評価には、SEM(キーエンス社製、VE−7800)を使用した。発泡成形体を厚み方向に平行にスライスし、スライス断面をSEMで観察し、気泡状態、気泡径を観察した。
<ハイドロタルサイトの水分量調査>
測定機器:京都電子製 カールフィッシャー水分計MKC−210
<実施例1>
尿素(三井化学社製、工業用尿素)60g(1モル)、亜硝酸ナトリウム(1モル)69g(日産化学社製、亜硝酸ナトリウム(湿状))、ハイドロタルサイト([Mg2+ 0.83Al3+ 0.17(OH)0.17+[(CO)2− 0.17/2・0.33HO]0.17−、Al:Mgのモル比=2:10)6gを、ポリエチレン袋を用いて常温で5分間混合した後、ボールミルで150メッシュ・パス(JIS8801篩使用)まで粉砕し、ガス発生剤を得た。
得られたガス発生剤1gを用いて発生ガス量を測定した。発生ガス量測定時には、120℃からガス発生が認められ、155℃で急激にガスが発生し158℃で急激なガス発生は終了したが180℃まで緩慢なガス発生が認められ、それ以降220℃までガス発生は認められなかった。発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定結果を表1に示した。
次に90〜100℃に加熱されたミキシングロールでエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(商品名「ウルトラセン630」東ソー(株)製)100重量部を混練し、続いて前記ガス発生剤5重量部を添加し5分間混練し、続いてジクミルパーオキサイド(DCP)0.8重量部を添加して3分間混練してミキシングロールから混練物を取り出した。160℃に加熱されたプレス装置の金型(200mm×200mm×10mm)の内容積100%充填となるように混練物を投入し、プレス圧力150Kg/cmで10分間加圧した。10分後プレス圧力を常圧まで一気に開放し発泡体を得た。得られた発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。
<比較例1>
ハイドロタルサイトをゼオライト脱臭剤(東ソー社製、ゼオラムA−4)に代えた以外は実施例1と同様に発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定を行い、発泡体の製造を行った。ガス発生剤の配合量と評価結果を表1に、発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。得られた発泡体は薄黄色に着色し、架橋度が低いため発泡体が金型に付着して取り出す事ができなかった。
<実施例2>
尿素(三井化学社製、工業用尿素)60g(1モル)、亜硝酸ナトリウム(日産化学社製、亜硝酸ナトリウム(湿状))69g(1モル)、ハイドロタルサイト([Mg2+ 0.71Al3+ 0.29(OH)0.29+[(CO)2− 0.29/2・0.57HO]0.29−、Al:Mgのモル比=2:5)18g、ステアリン酸カルシウム(日本油脂社製、カルシウムステアレート)6gを、ポリエチレン袋を用いて常温で5分間混合した後、ボールミルで150メッシュ・パスまで粉砕しガス発生剤を得た。
ガス発生剤1gを用いて実施例1と同様に発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定を行い、発泡体の製造を行った。ガス発生剤の配合量と評価結果を表1に、発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。
<比較例2>
実施例2の配合からハイドロタルサイトを抜いた以外は実施例2と同様に発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定を行い、発泡体の製造を行った。ガス発生剤の配合量と評価結果を表1に、発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。得られた発泡体は薄黄色で金型に付着して取り出すことができなかった。
<実施例3>
尿素(三井化学社製、工業用尿素)60g(1モル)、亜硝酸ナトリウム(日産化学社製、亜硝酸ナトリウム(湿状))69g(1モル)、ハイドロタルサイト([Mg2+ 0.83Al3+ 0.17(OH)0.17+[(CO2− 0.17/2・0.33HO]0.17−、Al/Mgのモル比=2:10)18gを、ポリエチレン袋を用いて常温で5分間混合した後、ボールミルで150メッシュ・パスまで粉砕した。この粉砕試料に、化学発泡剤アゾジカルボンアミド(ADCA)(商品名「ビニホールAC#3」永和化成工業(株)製)200g、酸化亜鉛(堺化学社製、酸化亜鉛2種)53gを、ポリエチレン袋を用いて常温で5分間混合し、ガス発生剤を得た。得られたガス発生剤1gを用いて実施例1と同様に発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定を行った。ガス発生剤の配合量と評価結果を表1に示した。
次に、110〜120℃に加熱されたニーダーに低密度ポリエチレン(商品名「ノバテックPE YF30」日本ポリエチレン(株)製)100重量部、前記ガス発生剤10重量部、ジクミルパーオキシド(DCP)1重量部を投入し混練した。155℃に加熱されたプレス装置の金型(200mm×200mm×10mm)の内容積100%充填となるように混練物を投入しプレス圧力150Kg/cmで加圧した。15分後にプレス圧力を常圧まで一気に開放し発泡体を得た。発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。
<比較例3>
ハイドロタルサイトをケイ酸アルミニウム(和光純薬社製、ケイ酸アルミニウム)に代えた以外は実施例3と同様に化学発泡剤アゾジカルボンアミド(ADCA)(商品名「ビニホールAC#3」、永和化成工業(株)製)と酸化亜鉛(堺化学社製、酸化亜鉛2種)を混合しガス発生剤を得た。実施例1と同様にして発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定を行い、次に実施例3と同様に発泡体の製造を行った。ガス発生剤の配合量と評価結果を表1に、発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。得られた発泡体は薄黄色に着色しており、発泡体内部の気泡も不均一であった。
<実施例4>
尿素(三井化学社製、工業用尿素)60g(1モル)、亜硝酸ナトリウム(日産化学社製、亜硝酸ナトリウム(湿状))69g(1モル)、ハイドロタルサイト([Mg2+ 0.83Al3+ 0.17(OH)0.17+[(CO)2−.17/2・0.33HO]0.17−、Al:Mgのモル比=2:10)12g、ステアリン酸マグネシウム(堺化学社製、SM−1000)6gを、ポリエチレン袋を用いて常温で5分間混合した後、ボールミルで150メッシュ・パスまで粉砕した。この粉砕試料にアゾジカルボンアミド(ADCA)(商品名「ビニホールAC#3」永和化成工業(株)製)62.6g、化学発泡剤N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DNPT)(商品名「セルラーD」、永和化成工業(株)製)93.8g、酸化亜鉛(堺化学社製、酸化亜鉛2種)9.4gをポリエチレン袋を用いて常温で5分間混合しガス発生剤を得た。得られたガス発生剤を用いて実施例1と同様に発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定を行った。各剤の配合量と評価結果を表1に示した。
次に、NR(RSS#1)60重量部とSBR(1502)40重量部をニーダーで混練し、炭酸カルシウム(備北粉化工社製、ホワイトンSB)50重量部、ホワイトカーボン(DSLジャパン社製、カープレックス#80)20重量部、二酸化チタン(和光純薬社製、酸化チタン)10重量部、酸化亜鉛(堺化学社製、酸化亜鉛2種)5重量部、ステアリン酸(花王社製、ルナックS−20)3重量部、ナフテンオイル(日本サン石油社製、サンセン410)5重量部を投入して更に混練して取り出した。この混練物をミキシングロールに巻き付かせ、加硫剤として硫黄(鶴見化学社製、微粉硫黄)2.5部、加硫促進剤DM1部を添加して3分間混練り後、発泡剤混合物15部を添加し3分間混練した。
150℃に加熱されたプレス装置の金型(124mm×124mm×11mm)の内容積100%充填となるように混練物を投入しプレス圧力150Kg/cmで加圧した。15分後プレス圧力を常圧まで一気に開放し発泡体を得た。発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。
<比較例4>
実施例4の配合からハイドロタルサイトを除いた以外は実施例4と同様の操作を行い、発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定を行い、発泡体の製造を行った。ガス発生剤の配合量と評価結果を表1に、発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。発泡体内部の気泡は不均一であった。
<実施例5>
ビウレア(ヒドラゾジカルボンアミド、永和化成工業(株)製、FE−823)118g(1モル)、亜硝酸カリウム(和光純薬社製、和光特級 亜硝酸カリウム)42.5g(0.5モル)、ハイドロタルサイト([Mg2+ 0.83Al3+ 0.17(OH)0.17+[(CO3)2− 0.17/2・0.33HO]0.17−、Al:Mgのモル比=2:10)12gを、ポリエチレン袋を用いて常温で5分間混合した後、ボールミルで150メッシュ・パスまで粉砕しガス発生剤を得た。
得られたガス発生剤1gを用い発生ガス量測定時のオイルバス温度220℃を250℃に変更した以外は、実施例1と同様に発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定を行った。ガス発生剤の配合量と評価結果を表1に示した。
次に、ポリプロピレン(商品名「ノバテックPP MA3」日本ポリプロ(株)製)100重量部に対して、流動パラフィン1重量部、上で得られたガス発生剤3重量部を添加し混合した。混合物を押出機(東洋精機製ラボプラストミル50C150、押出機械式D2025)に投入し、設定温度C1;200℃、C2;240℃、C3;200℃、ダイ;180℃とし、スクリュー回転数80rpmで押し出して発泡シートを得た。発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。
<比較例5>
実施例5の配合からハイドロタルサイトを除いた以外は実施例5と同様に発生ガス量、亜硝酸ガス発生量、アンモニア発生量の測定を行い、発泡体の製造を行った。ガス発生剤の配合量と評価結果を表1に、発泡体の配合量と評価結果を表2に示した。得られた発泡体は薄黄色に着色しており、気泡はほとんど観察されなかった。














表1に示したように、実施例1〜5は、発生ガス量が向上し、亜硝酸ガスの検出量は減少し、アンモニアは全てのガス発生剤で検出されなかった。したがって、実施例1〜5では、ハイドロタルサイトにより亜硝酸塩の反応性が向上したことにより、亜硝酸ガスが減少し、さらにアンモニアが分解され、発泡時の窒素ガス発生量が増加したことが確認された。












表2に示されるように、実施例1〜5は、発泡体の白度に優れており、発泡体内部の気泡は微小で均一な気泡であり、発泡体の比重からわかるように発泡倍率が向上することが確認された。
本発明によれば、熱可塑性樹脂やゴムの発泡体を製造する場合、化学発泡剤を増量することなく高倍率の発泡体を製造することが可能であると同時に、アンモニアを抑制できることから製造現場でのアンモニア臭気対策も不要となり、工業的に極めて有利である。

Claims (8)

  1. 発泡体の製造に用いるガス発生剤であって、(A)熱分解によりアンモニアガスを生成する含窒素化合物、(B)亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウムおよび亜硝酸バリウムからなる群から選ばれる一種以上の亜硝酸塩、および(C)ハイドロタルサイトを含有することを特徴とするガス発生剤。
  2. 前記含窒素化合物(A)が尿素結合を有する化合物である、請求項1記載のガス発生剤。
  3. 含窒素化合物(A)、亜硝酸塩(B)およびハイドロタルサイト(C)の合計全量に対し、含窒素化合物(A)を0.5〜95重量%、亜硝酸塩(B)を0.5〜60重量%、ハイドロタルサイト(C)を1〜40重量%含有することを特徴とする、請求項1又は2記載のガス発生剤。
  4. ハイドロタルサイト(C)が下記一般式(1)で表されるものである、請求項1〜のいずれかに記載のガス発生剤。
    [化1]
    [M2+ 1−x3+ (OH)x+[An− x/n・mHO]x− (1)
    (式中、M2+はMg、Mn、Fe、およびZnからなる群から選択される金属の2価金属イオン、M3+はAl、FeおよびCrからなる群から選択される金属の3価金属イオン、An−はOH、F、Cl、Br、NO、COおよびSOからなる群から選択される基のn価のアニオン、xは0<x≦0.33の範囲であり、nは整数であり、mは0以上である。)
  5. 前記一般式(1)中のM2+がMg2+であり、M3+がAl3+である、請求項記載のガス発生剤。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のガス発生剤を被発泡材料に配合してなる、発泡用組成物。
  7. 被発泡材料が合成樹脂材料又はゴム材料である、請求項記載の発泡用組成物。
  8. 請求項6又は7に記載の発泡用組成物を加熱する工程を含む、発泡体の製造方法。
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