JP2003096225A - 連続気泡架橋ポリオレフィン発泡体の製造方法 - Google Patents

連続気泡架橋ポリオレフィン発泡体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧下に加熱し、架橋、発泡させる工程を必
要とする二段発泡ではなく、常圧下に加熱し、架橋、発
泡させる一段発泡により、優れた品質の連続気泡架橋ポ
リオレフィン発泡体を製造する方法を提供する 【解決手段】 本発明の連続気泡架橋ポリオレフィン発
泡体の製造方法では、結晶性ポリオレフィン、この結晶
性ポリオレフィンを100質量部とした場合に、0.8
〜3.0質量部の架橋剤及び発泡剤を含有する樹脂組成
物を、常圧下、加熱し、発泡体とし、この発泡体を等速
2軸ロール間を挿通させる等の方法により圧縮して破泡
させることを特徴とする。架橋剤の含有量は、特に0.
9〜1.8質量部であることが好ましい。また、発泡剤
が分解しない状態で、架橋剤を分解させ、架橋させて樹
脂組成物の粘度を制御しながら、発泡剤を分解させ、発
泡させることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続気泡架橋ポリ
オレフィン発泡体(以下、「連続気泡発泡体」というこ
ともある。)の製造方法に関する。更に詳しくは、従来
の二段発泡のように加圧下に加熱する工程を必要とせ
ず、常圧下、加熱して一段発泡により優れた品質の連続
気泡発泡体を製造する方法に関する。本発明の連続気泡
発泡体は、パッキン、ガスケット、スポーツ用具として
のパット、床材、壁材等の建材及び目地材などのシール
性、断熱性及び緩衝性などを必要とする各種の用途にお
いて用いることができる。
【0002】
【従来の技術】連続気泡架橋ポリオレフィン発泡体は、
各種のシール材、断熱材、緩衝材等として広範な用途に
おいて用いられている。この連続気泡発泡体は、一段発
泡法又は二段発泡法により独泡性の高い発泡体を形成し
た後、ロール間を挿通させ、押圧する等の方法により独
立気泡を破泡させて製造することができる。
【0003】一段発泡法では、ポリオレフィン、架橋
剤、発泡剤及びその他の成分を含有する樹脂組成物を金
型に充填し、加圧し、加熱して、架橋剤、発泡剤を分解
させ、その後、除圧し、発泡させ、発泡体を製造するこ
とができる。
【0004】また、特開昭56−121739号公報及
び特開昭62−64530号公報等に記載されている二
段発泡法では、樹脂組成物を一次金型に充填し、加圧下
に加熱して一次膨張させ、その後、中間発泡体を常圧下
に加熱して2次膨張させ、発泡体を製造することができ
る。この方法における第一工程では、加圧密閉型の金型
内で発泡剤の分解を抑えながら、架橋させ、樹脂組成物
の粘度を高くするとともに、樹脂強度を大きくする。次
いで、第二工程では、常圧下に加熱し、発泡剤と架橋剤
とを分解させ、十分に架橋させ、発泡させる。
【0005】一段発泡又は二段発泡により製造された独
泡性の高い発泡体を、圧縮し、押圧する等の方法により
変形させ、破泡させる場合、容易に、且つ効率よく破泡
させるためには、発泡体の樹脂膜が適度に薄く、強度が
過度に大きくないことが望ましい。そのためには樹脂組
成物の粘度を低くする必要があるが、あまりに粘度が低
いと、発泡剤が分解して生成したガスを樹脂成分に封じ
込めることができず、ガスが外部に抜けてしまって発泡
させることができない。従って、特に、二段発泡法が用
いられ、その第一工程において、架橋剤の一部を分解さ
せ、樹脂組成物の粘度を適度な範囲に調整し、それによ
って破泡させ易い強度を有する発泡体が製造されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の一段発
泡法では加圧、加熱する必要があるため、金型等、使用
する装置が複雑となり、操作も煩雑である。また、二段
発泡法では、2工程の各々において、それぞれ特定の装
置、操作が必要であり、より複雑であり、煩雑である。
本発明は、上記の従来の問題点を解決するものであり、
常圧下、加熱し、架橋させ、一段発泡法により発泡させ
る架橋・発泡工程を備える連続気泡架橋ポリオレフィン
発泡体の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】樹脂組成物に過剰量の架
橋剤を配合し、常圧下、発泡剤が分解する温度域におい
て加熱した場合、実際に発泡剤の分解が開始される前
に、架橋反応が優先して進み、樹脂組成物の粘度が適度
な範囲に制御されて生成したガスが樹脂成分に保持さ
れ、且つ発泡体の樹脂膜が適度に薄く、強度が大きくな
りすぎない。従って、得られる独泡性の高い発泡体を、
圧縮、押圧することにより容易に破泡させることがで
き、均質な連続気泡発泡体とすることができる。本発明
は、このような知見に基づきなされたものである。
【0008】本発明の連続気泡架橋ポリオレフィン発泡
体の製造方法は、結晶性ポリオレフィン、架橋剤及び発
泡剤を含有する樹脂組成物からなる連続気泡架橋ポリオ
レフィン発泡体の製造方法であって、上記結晶性ポリオ
レフィンを100質量部とした場合に、上記架橋剤は
0.8〜3.0質量部であり、上記樹脂組成物を、常圧
下、加熱し、架橋、発泡させて発泡体とする架橋・発泡
工程を備えることを特徴とする。
【0009】また、本発明では、上記架橋・発泡工程の
後、上記発泡体を圧縮して破泡させる連続気泡発泡体の
製造方法とすることができる。更に、上記架橋剤の含有
量が0.9〜1.8質量部である連続気泡発泡体の製造
方法とすることができる。また、上記発泡剤が分解しな
い状態で、上記架橋剤を分解させ、架橋させることで、
上記樹脂組成物の粘度を制御しながら、該発泡剤を分解
させ、発泡させる連続気泡発泡体の製造方法とすること
もできる。更に、上記発泡剤の分解温度が、上記架橋剤
の分解温度より10〜30℃高い連続気泡発泡体の製造
方法とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】上記「架橋・発泡工程」により形
成される上記「発泡体」は独立気泡架橋ポリオレフィン
発泡体(以下、「独立気泡発泡体」という。)である。
この独立気泡発泡体を、圧縮して破泡させることによ
り、上記「連続気泡架橋ポリオレフィン発泡体」とする
ことができる。圧縮し、破泡させ方法は特に限定されな
いが、等速2軸ロール等の一対のロール間を挿通させる
等の方法により、独立気泡発泡体を、通常、1/5〜1
/2程度に圧縮することにより、容易に破泡させること
ができる。尚、連続気泡発泡体とは、ASTM D 2
856に準じて測定した独立気泡率が20%以下である
ことを意味し、独立気泡発泡体とは、同様にして測定し
た独立気泡率が50%以上であることを意味する。
【0011】本発明の連続気泡発泡体の製造方法では、
結晶性ポリオレフィンを100質量部とした場合に、
0.8〜3.0質量部、好ましくは0.9〜1.8質量
部と過剰量の架橋剤を配合する。このようにすれば、常
圧下、加熱することにより、結晶性ポリオレフィンが架
橋し、樹脂組成物の粘度が制御された状態で、発泡剤を
分解させ、発泡させることができる。従って、外部から
内部にかけての樹脂膜の厚さ及び気泡径等を均一にする
ことができ、発泡体の外部及び内部の気泡が同様に破泡
し易くなり、均質な連続気泡発泡体とすることができ
る。尚、常圧下とは、特に加圧することなく、通常、大
気圧下に架橋、発泡させることを意味する。
【0012】結晶性ポリオレフィンを架橋させ、樹脂組
成物の粘度を制御しながら、発泡剤を分解させ、発泡さ
せるためには、架橋剤の分解温度より10〜30℃、特
に15〜20℃高い分解温度を有する発泡剤を使用する
ことが好ましい。これにより、発泡剤が分解し、発泡が
開始されるのに十分なガスが生成する前に、樹脂組成物
の粘度を制御し得る程度に架橋が進み、外部から内部に
かけての樹脂膜の厚さ及び気泡径等が均一な独立気泡発
泡体をより確実に形成することができる。
【0013】上記「結晶性ポリオレフィン」としては、
高圧法、中圧法又は低圧法により製造されたポリエチレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン
−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ンとアクリル酸のメチル、エチル、プロピル又はブチル
エステル(このエステルの含有量は45モル%以内であ
ることが好ましい。)との共重合体、或いはこれらの各
々の塩素含有量60質量%までの塩素化物等を使用する
ことができる。この結晶性ポリオレフィンの結晶化度は
特に限定されないが、X線回折法により測定した結晶化
度が、30%以上、特に50%以上であることが好まし
い。これらの結晶性ポリオレフィンは1種のみを用いて
もよいし、2種以上を併用することもできる。
【0014】結晶性ポリオレフィンとしては、エチレン
酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共
重合体等が好ましい。これらの共重合体を用いた場合
は、発泡体の樹脂膜が適度な強度を有し、圧縮、押圧に
よる破泡が容易であり、且つ破泡後の発泡体の形状が回
復し易いため好ましい。
【0015】本発明では、非晶性ポリオレフィンを併用
することができる。この非晶性ポリオレフィンは特に限
定されないが、非晶性であり、且つ比較的分子量の低い
ポリオレフィン及びそれらの混合物等を使用することが
できる。非晶性ポリオレフィンとしては、例えば、ポリ
プロピレン、プロピレン−エチレン共重合体及びプロピ
レン−ブテン−1共重合体等が挙げられ、これらを不飽
和カルボン酸及びその誘導体等により変性したものであ
ってもよい。これらの非晶性ポリオレフィンは1種のみ
を用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0016】非晶性ポリオレフィンの結晶化度は特に限
定されないが、X線回折法により測定した結晶化度が、
1%以下、特に0.5%以下であることが好ましい。こ
の非晶性ポリオレフィンの併用により、発泡体の外部と
内部との架橋による溶融粘度の差を緩和することができ
る。その結果、外部から内部にかけての樹脂膜の厚さ及
び気泡径等を均一にすることができ、発泡体の外部及び
内部の気泡が同様に破泡し易くなり、均質な連続気泡発
泡体とすることができる。
【0017】非晶性ポリオレフィンの含有量は、結晶性
ポリオレフィンと非晶性ポリオレフィンとの合計を10
0質量部とした場合に、2.5〜30質量部、特に3〜
15質量部、更には5〜10質量部とすることが好まし
い。この含有量が2.5質量部未満であると、発泡体の
独立気泡を連泡化する際に、発泡体の外部側が破泡し難
くなり、均質な連続気泡発泡体とすることができない傾
向にある。一方、30質量部を越えると、発泡体の粘着
性が大きくなり、破泡時にロール等の装置に付着するこ
とがあり、作業性が低下することがある。
【0018】上記「樹脂組成物」には、結晶性ポリオレ
フィン及び非晶性ポリオレフィン以外の他の樹脂が含ま
れていてもよい。そのような樹脂としては、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。これらの樹脂は、
結晶性ポリオレフィンを100質量部とした場合に、1
0質量部以下、特に5質量部以下であることが好まし
い。
【0019】上記「架橋剤」としては、ジクミルパーオ
キサイド(日本油脂株式会社製、商品名「パークミル
D」等)、2,5−ジメチル−2,5−ビス−tert
−ブチルパーオキシヘキサン、1,3−ビス−tert
−ブチルパーオキシ−イソプロピルベンゼン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチルパーオキシヘ
キサン(日本油脂株式会社製、商品名「パーヘキサ25
B」等)、n−ブチル−4,4−ビス−tert−ブチ
ルパーオキシバレレート(日本油脂株式会社製、商品名
「パーヘキサV」等)などが挙げられる。これらは1種
のみを使用してもよいし、2種以上を併用することもで
きる。
【0020】架橋剤の配合量は、結晶性ポリオレフィン
(非晶性ポリオレフィンを併用する場合は、結晶性ポリ
オレフィンと非晶性ポリオレフィンとの合計量)を10
0質量部とした場合に、0.8〜3.0質量部であり、
0.8〜2.5質量部、特に1.0〜2.0質量部、更
には1.0〜1.8質量部であることが好ましい。架橋
剤の配合量が0.8質量部未満であると、発泡剤が分解
して生成するガスを保持するに十分な粘度が得られず、
樹脂が膨張しない。一方、3.0質量部を越えると、粘
度が高すぎて樹脂膜の強度が大きくなりすぎ、圧縮、押
圧による破泡が容易ではなく、均質な連続気泡発泡体と
することができない。
【0021】上記「発泡剤」としては、結晶性ポリオレ
フィンの融点以上の温度で分解するものであれば特に限
定されることなく用いることができる。そのような発泡
剤としては、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタ
メチレンテトラミン、4,4−オキシビスベンゼンスル
ホニルヒドラジド、ヒドラゾジカルボンアミド、バリウ
ムアゾジカルボキシレート、トリニトロトリメチルトリ
アミン、クエン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が
挙げられる。これらは1種のみを使用してもよいし、2
種以上を併用することもできる。
【0022】発泡剤の配合量は、結晶性ポリオレフィン
(非晶性ポリオレフィンを併用する場合は、結晶性ポリ
オレフィンと非晶性ポリオレフィンとの合計量)を10
0質量部とした場合に、5〜30質量部、特に10〜2
0質量部、更には12〜18質量部であることが好まし
い。発泡剤の配合量が5質量部未満であると、十分に発
泡せず、所要の発泡倍率等を有する発泡体とすることが
できない場合がある。一方、30質量部を越えると、過
度に発泡し、均質な、外観等に優れた発泡体が得られな
い傾向にある。
【0023】樹脂組成物を調製する方法は特に限定され
ず、一軸又は二軸押出機、バンバリー型ミキサ、加圧ニ
ーダー及び二軸ロールなど、一般に樹脂、エラストマー
等の配合、混練に使用される装置によって調製すること
ができる。
【0024】上記「常圧下」とは、特に加圧することな
く発泡させる、即ち、大気圧下、通常、0.1MPa程
度の圧力下に発泡させることを意味する。また、上記
「加熱」は、発泡剤及び架橋剤の種類、配合量などによ
り適宜行うことができるが、樹脂組成物の温度が、13
0〜200℃、特に160〜180℃、更には165〜
175℃の範囲になるように加熱することが好ましい。
更に、この温度範囲における加熱時間は、十分に架橋及
び発泡させるために必要な時間であればよいが、60〜
120分、特に70〜110分、更には80〜100分
とすることが好ましい。
【0025】尚、金型及びその他の製造装置は、従来よ
り樹脂発泡体の製造において使用されているものを用い
ることができる。また、発泡反応を制御するため、尿素
を主成分とする化合物、酸化亜鉛、酸化鉛等の金属酸化
物、ヘキサン酸、ステアリン酸等の低級若しくは高級脂
肪酸又はそれらの金属塩等の発泡助剤を配合することが
できる。更に、物性の向上を目的として、カーボンブラ
ック、亜鉛華、酸化チタン等を配合することもできる。
その他、ポリオレフィン発泡体の原料に一般に配合され
る、例えば、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃
剤、架橋助剤等を用いることもできる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (1)連続気泡発泡体の作製(実施例1〜7及び比較例
1〜2) 下記の成分を表1に記載の割合で配合した混合物を、ニ
ーダーにより100℃で20分間混練し、その後、二軸
ミキシングロールにより100℃で20分間更に混練し
て樹脂組成物を得た。次いで、これらの樹脂組成物を予
備成形機により5秒間型押しして成形した後、170℃
に調温された金型内に配置し、常圧下、90分間加熱し
て、架橋、発泡させ、独立気泡発泡体を得た。
【0027】その後、この独立気泡発泡体を周速度50
m/分で回転する直径25cmの等軸2軸ロールの間を
挿通させ、元厚の1/5の厚さに圧縮して破泡処理を行
い、連続気泡発泡体を得た。この連続気泡発泡体の発泡
倍率は、実施例1〜7及び比較例1〜2のいずれも20
倍であった。
【0028】(2)原料成分 (a)ポリオレフィン 結晶性ポリオレフィン;エチレン酢酸ビニル共重合
体、住友化学工業株式会社製、商品名「エバテート H
2020」 非晶性ポリオレフィン;宇部興産株式会社製、商品名
「APAO PT3385」 (b)架橋剤;ジクミルパーオキサイド、日本油脂株式
会社製、商品名「パークミルD」 (c)発泡剤;アゾジカルボンアミド、永和化成社製、
商品名「ビニホールAC#3」 (d)充填剤;重炭酸カルシウム (e)発泡助剤; 第2種亜鉛華 ステアリン酸亜鉛 尿素系発泡助剤;永和化成株式会社製、商品名「セル
ペースト101」
【0029】
【表1】
【0030】(3)独立気泡発泡体の評価 上記(1)で得られた各々の独立気泡発泡体の発泡状態
及び破泡の難易を下記の方法により評価した。結果を表
1に併記する。 (a)発泡状態の評価 独立気泡発泡体を目視により観察し、評価した。評価基
準は、○;所定の発泡倍率の発泡体が得られた、△;発
泡はしたが、所定の発泡倍率を少し下回る発泡体であっ
た、×;ほとんど膨張せず、発泡体が得られなかった、
である。 (b)破泡の難易の評価 連続気泡発泡体を等速2軸ロール間に挿通し、元厚の1
/5の厚さに圧縮した。評価基準は、○;一回で破泡す
ることできた、△;複数回(2〜10回)で破泡するこ
とができた、×;ほとんど破泡させることができなかっ
た、である。
【0031】表1の結果によれば、架橋剤の配合量が
0.8質量部未満である比較例1では、樹脂組成物の粘
度が低く、発泡剤が分解して生成するガスを保持するこ
とができないため、ほとんど膨張せず、発泡体が得られ
なかった。また、架橋剤の配合量が3.0質量部を越
え、過剰である比較例2では、樹脂組成物の粘度が高す
ぎ、樹脂膜の強度が大きくなりすぎて、十分に発泡させ
ることができず、ほとんど破泡させることができなかっ
た。
【0032】一方、架橋剤の配合量が0.8〜3.0質
量部である実施例1〜7では、発泡状態及び破泡のし易
さともに良好であった。特に、架橋剤の配合量が1.0
〜1.5質量部である実施例2〜3では、所定の発泡倍
率を有し、優れた外観を有する独立気泡発泡体が得ら
れ、且つ等速2軸ロール間に1回挿通することにより容
易に破泡させることができた。
【0033】
【発明の効果】本発明の連続気泡発泡体の製造方法によ
れば、通常に比べて過剰量の架橋剤を配合することによ
り、常圧下、一段発泡法により、所定の発泡倍率の独立
気泡発泡体が得られ、この独立気泡発泡体は容易に破泡
させることができ、連続気泡発泡体とすることができ
る。
【0034】特に、発泡剤が分解しない状態で、架橋剤
を分解させ、架橋させることで、樹脂組成物の粘度を制
御しながら発泡させることにより、所定の発泡倍率を有
し、均質な独立気泡発泡体を容易に作製することができ
る。この独立気泡発泡体は破泡させ易く、より確実に所
定の連続気泡発泡体とすることができる。また、発泡剤
の分解温度が、架橋剤の分解温度より10〜30℃高い
場合は、樹脂組成物の粘度の制御がより容易である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性ポリオレフィン、架橋剤及び発泡
    剤を含有する樹脂組成物からなる連続気泡架橋ポリオレ
    フィン発泡体の製造方法であって、上記結晶性ポリオレ
    フィンを100質量部とした場合に、上記架橋剤は0.
    8〜3.0質量部であり、上記樹脂組成物を、常圧下、
    加熱し、架橋、発泡させて発泡体とする架橋・発泡工程
    を備えることを特徴とする連続気泡架橋ポリオレフィン
    発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記架橋・発泡工程の後、上記発泡体を
    圧縮して破泡させる請求項1記載の連続気泡架橋ポリオ
    レフィン発泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記架橋剤の含有量が0.9〜1.8質
    量部である請求項1又は2に記載の連続気泡架橋ポリオ
    レフィン発泡体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記発泡剤が分解しない状態で、上記架
    橋剤を分解させ、架橋することにより、上記樹脂組成物
    の粘度を制御しながら、該発泡剤を分解させ、発泡させ
    る請求項1乃至3のいずれか1項に記載の連続気泡架橋
    ポリオレフィン発泡体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記発泡剤の分解温度が、上記架橋剤の
    分解温度より10〜30℃高い請求項1乃至4のいずれ
    か1項に記載の連続気泡架橋ポリオレフィン発泡体の製
    造方法。
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