JP4382957B2 - 通路設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通路設備に係り、特に階段体とエレベータとを併設して設置するのに好適な通路設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建築構造物の歩行者通路設備として、既設の階段部分にエスカレータや電動道路等の乗客コンベアを設置するものが提案されている。この場合、例えば特開平7−189449号公報に記載されるように、乗客コンベアの乗降床位置を上下階路面と一致させるために、土木および建築分野の付帯工事を必要とし、これに加えて乗客コンベア設置の正味工事期間を必要としていた。しかしながら、工事期間中の階段閉鎖、設置後における階段幅減少による歩行者の流動性の低下などの問題があった。このため、従来、例えば特開平7−10434号公報に記載されるように、上下階間の移動手段としてエレベータを設置するものが提案されており、特に、このようなエレベータを駅構内に設けることが実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来のものでは、エレベータの昇降路を形成する関係上、このエレベータの設置位置は建屋に近接する位置に限定されている。このため、特に、駅構内の任意の位置に設けられ、列車線路等を跨ぐ橋上通路を利用するためにエレベータを設置することができず、歩行者にとって不便なものとなっていた。
【0004】
本発明はこのような従来技術における実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、既設階段の近傍にエレベータを設置することのできる通路設備を提供することにある。
【0005】
また、第2の目的は、橋上通路を利用するためのエレベータを設置することのできる通路設備を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、列車線路に隣接するホームである下階路面から、列車線路を跨ぐ橋上通路である上階路面にかけて設けられた既設の階段体の降口延長上の近傍の下階路面に、エレベータを立設するとともに、このエレベータの上部出入口と前記上階通路との間に連絡通路を設け、かつ、前記連絡通路は、前記エレベータに接続される一端側は、階段体下部の垂直投影面内にその一部が配置され、前記上階路面に接合される他端部は、前記階段体上部の垂直投影面を回避するようにして配置される。
【0007】
前記のように構成した本発明によれば、前記エレベータの上部出入口と前記上階路面との間を前記連絡通路により結ぶため、既設の階段体の近傍にエレベータを設置することができると共に、通行人はエレベータを介して前記橋上通路ないし前記ホームへと行くことができる
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の通路設備の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明の通路設備の一実施形態を示す破断側面図、図2は図1の通路設備の平面図である。
【0012】
例えば駅舎内には図1に示すように、列車線路1に隣接するホームである下階路面2から橋上通路である上階路面3にかけて既設の階段体4が設けられている。この上階路面3は、通常、列車線路1と直交するように設けられ、図示しない改札口や乗換口につながっている。
【0013】
そして、本実施形態の通路設備7は図1および図2に示すように、階段体4の近傍に立設される昇降路5A、この昇降路5A内を昇降する乗かご5B、昇降路5A下部に設けられた下部出入口5C、および昇降路5A上部に設けられた上部出入口5Dを有するエレベータ5と、エレベータ5の上部出入口5Dと上階路面3との間に介設され、路幅W1を有する連絡通路6とから成っている。
【0014】
また、前記の連絡通路6は図2に示すように、階段体4上部の垂直投影面を回避するようにして配置されている。すなわち、連絡通路6のエレベータ5に接合される一端側6Aは、階段体4下部の垂直投影面内にその一部が配置されるが、連絡通路6の上階路面3に接合される他端側6Bは、階段体4上部の垂直投影面を回避するようにして配置されており、一端側6Aと他端側6Bのそれぞれは位置ずれ通路6Cを介しクランク形状に結ばれている。さらに、上階路面3、階段体4および連結通路6には、それぞれ側壁3A、4A、6Dが設けられ歩行者を保護するようになっている。
【0015】
この実施形態にあっては、例えば電車から降りて下階路面2から上階路面3を介して改札口へと向かう構内歩行者は、下階路面2から階段体4を利用して上階路面3へ移動できるとともに、下階路面2からエレベータ5を利用し連結通路6を介して上階路面3へ移動することもできる。
【0016】
このように構成した実施形態では、エレベータの上部出入口5Dと橋上通路である上階路面3との間を連絡通路6により結ぶため、既設の階段体4の近傍にエレベータ5を設置することができ、通行人の便宜性を向上することができる。また、連絡通路6の他端側6Bは、階段体4上部の垂直投影面を回避するようにして配置されているため、階段体4と連絡通路6を近接して設けても、この連絡通路6が階段体4を行き来する歩行者の妨げとなることを防止できる。さらに、エレベータ5および連絡通路6の設置に伴う階段体4の幅減少の問題もないため、歩行者の流動性を損なうことも防ぐことができる。さらにまた、連結通路6はその一方が昇降路5Aで支持される構成とすることにより、下階路面2における大きな障害物とならないとともに、建築費の低減を図ることができる。
【0017】
なお、本実施形態では連結通路6をクランク形状を成す位置ずれ路面6Cを有するものとしたが、本発明はこれに限らず、図2の想像線Zに示すように路幅W2をもって列車線路1を跨いで上階路面3に交わる斜路面とすることもできる。また、図1の想像線Pで示すように必要に応じて連結通路6と上階路面3を補強、支持する支柱を追加してもよい。
【0018】
【発明の効果】
本発明ののように、エレベータの上部出入口と上階路面との間を連絡通路により結ぶことにより既設の階段体の近傍にエレベータを設置することができ、これによって、通行人の便宜性を図ることができると共に、橋上通路を利用するためのエレベータを設置することができ、これによって、駅構内の通行人の便宜性を図ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通路設備の一実施形態を示す破断側面図である。
【図2】図1の通路設備の平面図である。
【符号の説明】
1 列車線路
2 下階路面
3 上階路面
4 階段体
5 エレベータ
5D 上部出入口
6 連絡通路
7 通路設備

Claims (1)

  1. 列車線路に隣接するホームである下階路面から、列車線路を跨ぐ橋上通路である上階路面にかけて設けられた既設の階段体の降口延長上の近傍の下階路面に、エレベータを立設するとともに、このエレベータの上部出入口と前記上階通路との間に連絡通路を設け、かつ、前記連絡通路は、前記エレベータに接続される一端側は、階段体下部の垂直投影面内にその一部が配置され、前記上階路面に接合される他端部は、前記階段体上部の垂直投影面を回避するようにして配置されることを特徴とする通路設備。
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