JP4382900B2 - プラスチック光ファイバケーブル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、車載用配線、移動体配線、FA機器配線、パソコン配線などの光信号伝送や、光電センサーなどに使用される、プラスチック光ファイバケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
芯をポリメチルメタクリレート(PMMA)系樹脂で形成してなるプラスチック光ファイバの鞘樹脂としては、従来、屈折率が1.42〜1.40前後のフルオロアルキルメタクリレート系共重合体が耐熱的に安定な伝送損失値を維持することから、通信用途やFA用途で使用されてきた。また、ビニリデンフロライド系樹脂として、ビニリデンフロライド80モル%とテトラフロロエチレン20モル%からなる共重合体や、ビニリデンフロライドとトリフロロエチレンとヘキサフロロアセトンからなる共重合体、或いは特公昭62−3401号公報に記載されているようなビニリデンフロライドとテトラフロロエチレンやヘキサフロロプロペンからなる共重合体なども提案されている。これらはいずれも屈折率が1.37以上の樹脂である。
【0003】
また、ビニリデンフロライド系樹脂からなる鞘とPMMA系樹脂からなる芯から構成し、該芯と鞘との境界部に厚さ0.1μm〜2μm程度にわたり芯樹脂と鞘樹脂が相溶した均質な相を形成することによって伝送損失を低減したプラスチック光ファイバが特許第2583523号公報に記載されている。
【0004】
特開平7−77642号には、PMMAからなるプラスチック光ファイバの裸線の周りに含フッ素ポリオレフィン樹脂からなる保護層と、さらにその上にナイロン12を被覆したプラスチック光ファイバケーブルが提案されている。この文献には、含フッ素ポリオレフィン樹脂はナイロン12の被覆と比較的強く接着していることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、PMMA系樹脂からなる芯とビニリデンフロライド系樹脂からなる鞘とから構成されるプラスチック光ファイバは伝送損失が低減された好ましいファイバであるものの、高温高湿度環境下に放置した場合には、上記芯と鞘との境界部に形成された芯樹脂と鞘樹脂とが相互に混じり合った相溶相が濁りを生じ、その結果、ファイバの開口数が下がるということがわかった。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑み、高温高湿度環境下においてもファイバの開口数の低減などの不都合が生じないプラスチック光ファイバを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の構成をとることによって、上記課題を解決したものである。
【0008】
即ち本発明のプラスチック光ファイバケーブルは、メチルメタクリレート50重量%以上と、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、マレイミド類、アクリル酸、メタクリル酸およびスチレンからなる群から選ばれる一種以上の共重合可能な成分との共重合体、またはポリメチルメタクリレートである芯樹脂からなる芯と、ビニリデンフロライド成分が40〜62モル%、テトラフロロエチレン成分が28〜40モル%、ヘキサフロロプロペン成分が8〜22モル%からなる共重合体であり、ナトリウムD線で20℃で測定した屈折率が1.35〜1.37、23℃におけるショアD硬度(ASTM D2240)の値が38〜45、紡糸温度T℃におけるメルトフローインデックスMI(ASTM D1238,荷重10kg、オリフィスの直径2mm、長さ8mmノズルから10分間に流れる樹脂のg数)が、15<MI<(5/9)×T−100なる関係を満足する鞘樹脂からなる鞘層とを複合紡糸した後延伸熱処理してなる芯鞘2層構造のプラスチック裸線の外側に、厚さ20〜700μmのナイロン12を被覆してなり、上記芯と鞘とが接する境界面に上記芯樹脂と鞘樹脂とが相互に混じり合った相溶相を持たないことを特徴とする。
【0009】
発明のプラスチック光ファイバケーブルは好ましくは上記ナイロン12の被覆層とプラスチック光ファイバ裸線との間の引き抜き強度が7kg以上である。さらに、本発明において、上記ナイロン12の被覆層を剥がすことなく端末処理する上で、該被覆層の厚さは100〜300μmとすることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のプラスチック光ファイバケーブルは、芯樹脂としてPMMA系樹脂を用いる。本発明に用いられるPMMA系樹脂は、メチルメタクリレートを50重量%以上含んだ共重合体であり、共重合可能な成分としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸シクロヘキシルなどのメタクリル酸エステル類、イソプロピルマレイミドのようなマレイミド類、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンなどがあり、これらの中から一種以上適宜選択して用いる。本発明に用いるPMMA系樹脂の分子量は、重量平均分子量として8万〜20万のものが好ましく、特に10万〜12万が好ましい。
【0011】
本発明に用いられる鞘樹脂は、ビニリデンフロライド成分が40〜62モル%、テトラフロロエチレン成分が28〜40モル%,ヘキサフロロプロペン成分が8〜22モル%の範囲からなる共重合体であり、ナトリウムD線で20℃で測定した屈折率が1.35〜1.37の範囲にあり、23℃におけるショアD硬度(ASTM D2240)の値が38〜45の樹脂である。
【0012】
本発明のプラスチック光ファイバにおいては、芯と鞘の境界面に芯樹脂と鞘樹脂が互いに混じり合った相溶相を全く形成させないことが大きな特徴である。この相溶相は、前記したように、ファイバを高温高湿度条件で放置したとき濁りを生じ、ファイバの開口数を下げてしまう。そのため、本発明では鞘樹脂単独で十分な透明性を有することが必須である。従来の鞘樹脂として用いられているビニリデンフロライド系樹脂からなる鞘は、それ自信はやや濁っているが、PMMA系樹脂からなる芯と相溶して透明な相溶相を形成することにより低い伝送損失を確保していた。これに対し、本発明では鞘樹脂自信が透明であり、芯とは相溶させないことが特徴である。
【0013】
本発明のファイバにおいては、PMMA系樹脂からなる芯に軟らかで透明な鞘が吸盤のようにしっとり貼り付いている状態にあり、両者は相互に融け合っていない。このような鞘樹脂はある程度軟らかである必要がある。即ち本発明に用いる鞘樹脂は、23℃におけるショアD硬度(ASTM D2240)の値が38〜45と、非常に軟らかく設定しなければならない。
【0014】
また、本発明にかかる鞘樹脂のメルトフローインデックスMIを、ASTM D1238,荷重10kg、オリフィスの直径2mm、長さ8mmノズルから10分間に流れる樹脂のg数と定義したとき、15〜200g/10分のものが使用できるが、前述のように、芯に貼り付き接着をしていることから、本鞘樹脂としては、ファイバの繰り返し屈曲や引張りなどの時に生じるずれに対する耐力が必要である。従って、比較的メルトフローインデックスが低目の、高分子強度の強いものが好ましい。具体的には、鞘樹脂の紡糸温度T℃における上記メルトフローインデックスMIが、15<MI<(5/9)×T−100なる関係を満足する領域である。このような領域の鞘の紡糸においては、鞘樹脂の流動性が低いので、紡糸速度を通常の速度の半分程度に下げなければならないというハンディが生じるが、それでも得られる効果は大きい。
【0015】
上記のように柔らかな鞘樹脂を用いたプラスチック光ファイバの裸線は単独で使用するには信頼性に問題がある。しかしながら、本発明においては、この上に強固なナイロン12の保護被覆を強く接着させることによって、実用に耐える信頼性を確保することができる。
【0016】
即ち、PMMA系の芯樹脂と前記記載の鞘樹脂を用いて2層複合紡糸により芯鞘構造のストランドを得て、それを1.5〜4倍程度に延伸処理して得たプラスチック光ファイバ裸線にナイロン12の被覆を施した場合、裸線とナイロン12被覆層との接着強度が非常に強いことが判明した。従来から、本発明者はビニリデンフロライド系樹脂とナイロン12被覆は密着力が比較的強いことを明らかにしてきたが、本発明の組み合わせの被覆の引抜強度を従来のものと比較すると、本発明のものは従来に比べて30%以上も強いことを見出した。
【0017】
例えば、本発明のケーブルのナイロン被覆を20mm程度剥がそうとすれば、ファイバ自体が伸びてしまう程度の十分強い密着強度を有している。よって、本発明のケーブルにおいては、プラスチック光ファイバ裸線とナイロン被覆を一体として、端末のコネクター固定などの端末処理ができることになり、本プラスチック光ファイバケーブルの裸線部分の弱点を保護することができるようになる。ナイロン12樹脂は十分な剛性と寸法安定性があり、コネクターの固定方法でも、ナイロン12の被覆層を締め付けて固定する方法が十分可能になる。
【0018】
本発明者は先に、本発明に近い構成で、本発明と同様の鞘の外側にもう1層ビニリデンフロライド系樹脂の保護層を設けたファイバを提案したが、当該構成に比べ、鞘にナイロン12樹脂を直接被覆した本発明のプラスチック光ファイバケーブルの方が110℃以上の高温に対してはより耐熱性に優れているという事実も判明した。
【0019】
本発明に用いる鞘樹脂の各成分の含有量は、NMRにより測定することができる。具体的には、鞘樹脂試料の適量をアセトン−d6とα,α,α−トリフロロトルエンとの混合溶媒に溶解してなる試料溶液を用意し、観測周波数は1Hが400MHz、19Fが376MHzとし、化学シフトの基準物として、1H−NMRはテトラメチルシランを基準に換算し、19F−NMRはトリクロロフロロメタンを基準に換算した。スペクトルからの各成分濃度の算出は次式により求めた重量%組成を、モル%換算する。
【0020】
【数1】
Figure 0004382900
【0021】
尚、上記式中、
A:試料溶液中のトリフロロトルエンmmol数
B:1H−NMRで2.2〜2.7ppmと3.0〜3.8ppmの積分値合計
C:1H−NMRで7.0〜8.5ppmの積分値
D:試料溶液中の試料mg数
E:19F−NMRで−67〜−78ppmの積分値
F:19F−NMRで−62〜−66ppmの積分値
【0022】
本発明のプラスチック光ファイバ裸線の直径は凡そ900μm〜1100μm程度であり、そのうち芯の直径はプラスチック光ファイバの直径の90.0〜99.4%であり、鞘の厚さはプラスチック光ファイバの直径の0.3%〜5.0%である。このようなプラスチック光ファイバ裸線に対し、ナイロン12の被覆層の厚さは20μm〜700μm程度が必要である。20μm未満では被覆が困難であり、700μmを超えるとケーブルが剛直になりすぎるからである。より好ましい厚さは100μm〜300μmであり、このようなケーブルはプラスチック光ファイバとナイロン12被覆が一体となった光ファイバとして端末処理が容易に行える。
【0023】
端末処理としては、ナイロン12の被覆が比較的強固に裸線に密着しているため、ファイバ端面は切断したまま、或いは研磨して用いることができる。この場合、コネクターとの固定は、フェルールとナイロン12被覆の間に接着剤で固定したり、フェルールを圧着したり、或いはナイロン12被覆層に止め歯を打ち込んだりして行うことができる。さらに好ましくは、特許第2834811号公報にあるように、先端部を熱板処理し皿状に膨大化する方法等を組み合わせれば、ピストニングによる、問題も完全に防止できるというメリットがある。
【0024】
本発明のプラスチック光ファイバケーブルはそのまま使用されることもあるし、その上にさらにポリエチレンやポリ塩化ビニルやポリウレタン、ナイロン、ポリプロピレン、フッ素樹脂どなどの熱可塑性樹脂の外ジャケットを施してより補強したケーブルとして用いることもできる。
【0025】
【実施例】
(実施例1)
芯樹脂として屈折率nd20が1.492で重量平均分子量が10万のポリメチルメタクリレート樹脂を用いた。鞘樹脂としては、ビニリデンフロライド57モル%、テトロフロロエチレン32%、ヘキサフロロプロペン11%からなる共重合体で、240℃、10Kg荷重におけるメルトフローインデックスが27g/10分、屈折率が1.364で23℃におけるショアD硬度(ASTM D2240)の値が41の樹脂を用いた。
【0026】
上記芯樹脂、鞘樹脂を2層複合紡糸ダイに導入し、ダイの温度を240℃として、紡糸速度8m/分とかなり遅い速度で紡糸した。ダイから吐出されたストランドを2倍に延伸し熱処理して、芯径980μm、鞘外径1000μmのプラスチック光ファイバ裸線を得た。
【0027】
このプラスチック光ファイバ裸線の芯と鞘の境界部を透過型電子顕微鏡で2万倍の倍率で観察したところ、芯と鞘の界面ははっきり2つに分かれており、両者の間に中間的な相溶相は観察されなかった。
【0028】
このプラスチック光ファイバ裸線の伝送損失を測定した。650nmの単色光で、入射NA0.15で50mの長さで測定した伝送損失値は150dB/kmであった。
【0029】
さらに上記裸線に、電線被覆方式でクロスヘッドダイによりナイロン12の被覆を行った。被覆層の厚さは200μmとし、直径が1.4mmのプラスチック光ファイバケーブルを得た。
【0030】
本プラスチック光ファイバケーブルの裸線とナイロン12被覆の間の引抜き強度を測定した。まず50mmの長さのプラスチック光ファイバケーブルをとり、片端から5mmずつ注意深く被覆をはぎとり、全部で長さ20mmの被覆をはぎり、30mmについては被覆を残した。被覆を取り除いたプラスチック光ファイバ裸線部を1.1mmの孔を明けた5mmのアクリル板に貫通させ、その裸線を引きながら、ナイロン被覆とプラスチック光ファイバ裸線が引き抜かれる強度を測定した。その結果、裸線が伸び始める7kg以上の強度を有していた。
【0031】
次にこの直径が1.4mmケーブルを用いて、クロスヘッドダイ経由で更にナイロン12を外被覆し、外径2.2mmのプラスチック光ファイバケーブルを得た。
その直径方向の断面構造を図1に模式的に示す。図中、1は芯、2は鞘、3は裸線、4がナイロン12被覆層、5がナイロン12の外被覆層である。
【0032】
このケーブルを用いて耐熱性を評価した。伝送特性は650nmLEDを用いて、ファイバの長さ10mの光量の経時変化を測定した。LEDの出力は、標準ファイバを保管し、測定毎にそのファイバの出力が一定となるようにLEDの出力を調整して行った。
【0033】
先ずこのケーブルの端末のナイロン外被覆を剥がし、残りの直径が1.4mmのケーブルを内径が1.45mmのフェルールに挿入し、先端を180℃の熱板に押しつけて先端部がT型になるように処理して用いた。得られた先端部の長さ方向の断面を図2に模式的に示す。図中、図1と同じ部位には同じ符号を付した。また、6はフェルール、7はかしめ部、8は熱板処理部である。
【0034】
図2に示されるように、ナイロン12の被覆層4がプラスチック光ファイバの芯1と鞘2を皿状に支えており、ピストニングによる引っ込みも完璧に防止できる。
【0035】
その結果、室内保管品では10mの光パワーが−16.5dBmであるのに対し、85℃95%湿度条件で1000時間放置したものは−16.8dBm、100℃で1000時間放置したものは−16.6dBmであった。さらに115℃で1000時間放置したものは、−17.5dBmであった。
【0036】
尚、120℃に100時間おいたものは−23.0dBmであり、劣化はみられるものの、まだ、光伝送能力を残していることが判った。
【0037】
(比較例1)
実施例1で用いた芯樹脂と鞘樹脂の他に、保護層としてビニリデンフロライド80モル%とテトラフロロエチレン20モル%からなる樹脂を用いた。これらの芯、鞘、保護層樹脂を3層複合紡糸ダイに導入して、芯の直径が970μm、鞘の外径が985μm、保護層の外径が1000μmのプラスチック光ファイバを得た。紡糸速度は20m/分であり、伝送損失値は、650nmの単色光で、入射NA0.15で50mの長さで測定した伝送損失値は126dB/kmであった。
【0038】
このプラスチック光ファイバにクロスヘッドダイを用いて、ナイロン12を200μmの厚さに被覆し、直径が1.4mmのプラスチック光ファイバケーブルを得た。
【0039】
本例のプラスチック光ファイバケーブルについても実施例1と同様の評価を行った。まず引抜き強度を測定したところ、4.5〜5.5kgであった。
【0040】
次に上記直径が1.4mmケーブルに、クロスヘッドダイ経由で更にナイロン12を外被覆し、外径2.2mmのプラスチック光ファイバケーブルを得た。
【0041】
上記ケーブルについて実施例1と同様に耐熱性を評価したところ、室内保管品では10mの光パワーが−16.3dBmであるのに対し、85℃95%湿度条件で1000時間放置したものは−16.6dBm、100℃で1000時間放置したものは−16.5dBmであった。さらに115℃で1000時間放置したものは、−21.5dBmであった。
【0042】
尚、120℃に100時間おいたものは−36dBmであり光は通らなかった。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラスチック光ファイバケーブルは引き抜き強度に優れ、ナイロン12被覆を剥がさずにそのまま端末処理を行うことができるため、取扱が容易である。また、高温高湿度環境に耐え得るため、特に車載用配線などとして好ましく用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のプラスチック光ファイバケーブルの直径方向の断面模式図である。
【図2】本発明の実施例のプラスチック光ファイバケーブルをフェルールに取り付けた状態での端末部の長さ方向の断面模式図である。
【符号の説明】
1 芯
2 鞘
3 裸線
4 ナイロン12被覆層
5 ナイロン12外被覆層
6 フェルール
7 かしめ部
8 熱板処理部

Claims (3)

  1. メチルメタクリレート50重量%以上と、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、マレイミド類、アクリル酸、メタクリル酸およびスチレンからなる群から選ばれる一種以上の共重合可能な成分との共重合体、またはポリメチルメタクリレートである芯樹脂からなる芯と、ビニリデンフロライド成分が40〜62モル%、テトラフロロエチレン成分が28〜40モル%、ヘキサフロロプロペン成分が8〜22モル%からなる共重合体であり、ナトリウムD線で20℃で測定した屈折率が1.35〜1.37、23℃におけるショアD硬度(ASTM D2240)の値が38〜45、紡糸温度T℃におけるメルトフローインデックスMI(ASTM D1238,荷重10kg、オリフィスの直径2mm、長さ8mmノズルから10分間に流れる樹脂のg数)が、15<MI<(5/9)×T−100なる関係を満足する鞘樹脂からなる鞘層とを複合紡糸した後延伸熱処理してなる芯鞘2層構造のプラスチック裸線の外側に、厚さ20〜700μmのナイロン12を被覆してなり、上記芯と鞘とが接する境界面に上記芯樹脂と鞘樹脂とが相互に混じり合った相溶相を持たないことを特徴とするプラスチック光ファイバケーブル。
  2. 上記ナイロン12の被覆層とプラスチック光ファイバ裸線との間の引き抜き強度が7kg以上である請求項1に記載のプラスチック光ファイバケーブル。
  3. 上記ナイロン12の被覆層の厚さが100〜300μmである請求項1又は2に記載のプラスチック光ファイバケーブル。
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