JP4382168B2 - ベリファイ機能を有する不揮発性記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、不揮発性記憶装置、特にベリファイ用のメモルセルを備えたベリファイ機能を有する不揮発性記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
EEPROM或いはフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置では、情報の書き込みあるいは消去操作を行った後、この情報が正しく書き込まれ、あるいは消去されたことを確認する必要がある。ここでは、この確認動作をベリファイと呼ぶことにする。従来このベリファイは不揮発性記憶装置を構成するアレイセル用のメモリセルの記憶内容を一つ一つ読みだし、その結果をリファレンス用のメモリセルトランジスタの内容と対比している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の不揮発性記憶装置では、アレイ内のメモリセルに情報が正しく書き込まれ、あるいは消去されたことを確認するためにすべてのメモリセルについてベリファイを行なわなければならず、多大な手間と時間を要するものであった。
【0004】
そこで、この発明は、ベリファイを速やかに行うことによって結果的に情報の書き込み、消去操作を簡単にかつ速やかに行うことができる、ベリファイ機能を有する不揮発性記憶装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明のベリファイ機能を有する不揮発性記憶装置は、行方向に複数本配列されたワード線と、前記ワード線と交差する列方向に複数本配列されたビット線と、前記ワード線とビット線との交点に夫々配置された複数の不揮発性メモリセルトランジスタと、前記複数本配列されたワード線の夫々に前記不揮発性メモリセルトランジスタと共通に接続された少なくとも1個の不揮発性サブメモリセルトランジスタと、情報の書き込み時には、前記不揮発性メモリセルトランジスタのドレインに所定の電圧を印加し、かつ、この所定の電圧より小さい電圧を前記不揮発性サブメモリセルトランジスタのドレインに選択的に印加すると共に、情報の消去時には、前記不揮発性メモリセルトランジスタのドレイン及び前記不揮発性サブメモリセルトランジスタのドレインをオープン状態とする第1の電圧印加手段と、情報の書き込み時には、前記不揮発性メモリセルトランジスタのソース及び前記不揮発性サブメモリセルトランジスタのソースを共に接地状態とし、情報の消去時には、前記不揮発性メモリセルトランジスタのソースに所定の電圧を印加すると共に、この所定の電圧より小さい電圧を前記不揮発性サブメモリセルトランジスタのソースに、選択的に印加する第2の電圧印加手段と、前記不揮発性サブメモリセルトランジスタに対する情報の書き込み又は消去の後に前記不揮発性サブメモリセルトランジスタの記憶内容のべリファイ動作を行う手段とから構成されている。
【0006】
上記の構成により情報の書き込み、消去時に前記不揮発性メモリセルに書き込みあるいは消去のための所定の電圧を印加すると共に、この所定の電圧より小さい電圧を前記不揮発性サブメモリセルに印加するようにしたから、前記不揮発性サブメモリセルについての情報の書き込み、消去の動作が終了した時点では前記不揮発性メモリセルについての情報の書き込み、消去動作は既に終了しており、この不揮発性サブメモリセルの記憶内容のベリファイ動作を行うことにより、前記不揮発性メモリセルについての情報の書き込み、消去動作のベリファイも終了されたことになる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0008】
図1はこの第1の実施の形態を示すブロック回路図であり、メモルセルアレイ11は複数の不揮発性メモリセルトランジスタM11,M12,…M1k、M21,M22,…M2k,…Mm1,Mm2,…Mmkが行方向および列方向にマトリクス状に配列されてなる。不揮発性メモリセルトランジスタM11,M12,…M1kのコントロールゲートは共通に1番目のワードラインW1に接続され、不揮発性メモリセルトランジスタM21,M22,…M2kのコントロールゲートは共通に2番目のワードラインW2に接続され、不揮発性メモリセルトランジスタMm1,Mm2,…Mmkのコントロールゲートは共通にワードラインWmに接続される。これらのワードラインW1…Wmはそれぞれワードラインドライバ12の出力端に接続されて駆動される。
【0009】
不揮発性メモリセルトランジスタM11,M21,…Mm1のドレインは共通に1番目のビットラインB1に接続され、不揮発性メモリセルトランジスタM12,M22,…Mm2のドレインは共通に2番目のビットラインB2に接続され、不揮発性メモリセルトランジスタM1k,M2k,…Mmkのドレインは共通にk番目のビットラインBkに接続される。これらのビットラインB1…Bkはそれぞれビットライン選択回路13を介して駆動トランジスタTr1に接続され、更にこの駆動トランジスタTr1を介して電源14に接続される。なお、不揮発性メモリセルトランジスタM11,M21,…Mm1のソースは共通に1番目のソースラインS1に接続され、不揮発性メモリセルトランジスタM12,M22,…Mm2のソースは共通に2番目のソースラインS2に接続され、不揮発性メモリセルトランジスタM1k,M2k,…Mmkのソースは共通にk番目のソースラインSkに接続される。これらのソースラインS1…Skは共通にトランジスタTr4のドレインに接続される。
【0010】
このように構成されたメモルセルアレイ11に対して更にサブメモリセルで構成されるサブアレイ15が併設される。このサブアレイ15はセルアレイ11のベリファイに用いることから以下の説明ではベリファイセルアレイ15と称する。このベリファイセルアレイ15は夫々のワードラインW1…Wmに対応して1個ずつ設けられたベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmから構成される。これらのベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのコントロールゲートは夫々ワードラインW1…Wmに接続され、ドレインは共通にビットラインBvを介してビットライン選択回路13に接続され、さらに並列駆動トランジスタTr2、Tr3に接続される。更にこの並列駆動トランジスタTr2,Tr3を介して電源14に接続される。これらのベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのソースは共通にソースラインSvに接続され,このソースラインSvは並列トランジスタTr5,Tr6の夫々のドレインに接続される。
【0011】
トランジスタTr4および並列トランジスタTr5,Tr6の夫々のソースは共通にトランジスタTr7,Tr8の夫々のドレインに接続され、一方のトランジスタTr7のソースは電源16の正端子に接続され、他方のトランジスタTr8のソースは接地される。
【0012】
一方のトランジスタTr7は、後で詳述するが、ホットエレクトロンを用いて電子をフローティングゲートに注入するプログラミング法、即ちホットエレクトロンプログラム法で書き込みを行う場合、およびフローティングゲートに注入されている電子の引き抜きをファウラーノードハイムトンネル電流(F−N電子引き抜き)によって行う消去法を実行する場合に導通して、電源16からの正電圧がベリファイセルアレイ15を構成するベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのソースに印加される。
【0013】
他方のトランジスタTr8は情報の書き込みをファウラーノードハイムトンネル電流による電子注入(F−N電子注入)によって行う場合に導通して、トランジスタTr6を介してベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのソースを接地する。
【0014】
トランジスタTr1,Tr2,Tr3は共通にセンスアンプSAの一方のセンス入力端子に接続され、このセンスアンプSAの他方のセンス入力端子は後で詳述するリファレンスセルトランジスタMrのドレインに接続される。これらのセンスアンプSAおよびリファレンスセルトランジスタMrはそれぞれ電源14および接地の間に接続される。
【0015】
この実施例では、上記のメモルセルアレイ11およびベリファイセルアレイ15を構成する不揮発性メモリセルトランジスタM11…MmkおよびベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmはその付属回路素子とともに1個の半導体基板上に形成される。特に、メモルセルアレイ11およびベリファイセルアレイ15を構成する不揮発性メモリセルトランジスタM11…MmkおよびベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmはいずれも同じ構成、寸法を有するから、同じ製造工程において同時に形成される。従って、そのメモリセルとしての特性は同じであり、情報の書き込み、消去時に与えられる電圧が同じであればその書き込み、消去に要する時間もほぼ同じとなる。別の見方をすれば、もしもメモルセルアレイ11に与えられる電圧に対してベリファイセルアレイ15に与えられる電圧の値が小さければ、情報の書き込み、消去に要する時間はメモルセルアレイ11の方が早くなることは容易に理解できる。この実施例はこの点に注目してベリファイを行うものであり、詳細は次に述べる。
【0016】
図2は図1に示した不揮発性メモリセルトランジスタM11…MmkおよびベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmへの情報の書き込みをファウラーノードハイムトンネル電流による電子注入(F−N電子注入)によって行う場合に、ワードライン電圧、ソース電圧を一定とし、ドレイン電圧を異ならせた場合の書き込み特性(しきい値−時間特性)を示す。
【0017】
図2において実線は不揮発性メモリセルトランジスタM11・・・Mmkのドレイン電圧Vlを示し、破線はベリファイセルトランジスタMvl,Mv2,・・・Mvmのドレイン電圧V2を示し、両者の関係はV1>V2になるように設定される。このような関係に設定するためには図1の実施例の回路においてトランジスタTrl,Tr2,Tr4,Tr6、Tr8のゲートにON信号を印加してこれらのトランジスタを導通させ、トランジスタTr3,Tr5,Tr7のゲートにOFF信号を印加してこれらのトランジスタを非導通状態にさせる。この結果、ビットライン選択回路13と電源16との間に接続されている不揮発性メモリセルトランジスタM11・・・Mmkのソースは接地される。この状態で、ドレイン駆動用のトランジスタTrlの駆動力は、ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,・・・Mvmのドレイン駆動用のトランジスタTr2の駆動力より大きく設定されているので、実線で示した不揮発性メモリセルトランジスタM11・・・Mmkのドレイン電圧V1は、破線で示したベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,・・・Mvmのドレイン電圧V2より大きくなる。
【0018】
この様にドレイン電圧を異ならせることにより、ドレイン電圧V1が印加された不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkのしきい値Vthの上昇率が、ドレイン電圧V2が印加された不揮発性ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのしきい値Vthの上昇率よりも大きくなる。
【0019】
一般に、不揮発性メモリセルトランジスタの書き込み(又は消去)のベリファイは、書き込み(又は消去)の動作を一定時間行い、次にベリファイ動作を行うという操作のセットを何回か繰り返す。
【0020】
又一般にメモリセルは製造のバラツキ等によりその書き込み(又は消去)の特性にバラツキが生じ、例えば一つのワードラインに接続されたメモリセルのうち選択されたすべてのメモリセルの書き込みが同時に終わることはなく、書き込み完了に至る時間にもバラツキがある。例えばあるメモリセルはn番目のセットの書き込み動作で書き込みが終了するのに対し、他のメモリセルはn+1番目のセットで書き込みが終了するというようなことが起きる。
【0021】
このように、図1の実施例においてワードラインW1に接続されている不揮発性メモリセルトランジスタM11…M1kの書き込み特性にもバラツキがある。しかしながら、この内の最も遅い書き込み完了時間を有するメモリセルであっても、前記のようにドレイン電圧を異ならせることにより少なくともベリファイセルトランジスタMv1よりは早いことは確かである。
【0022】
図2において、たとえば書き込み開始後の時点t1においてn番目のセットの書き込み動作が終わったものとする。不揮発性メモリセルトランジスタM11…M1kの書き込み完了時のしきい値をVth1とすると、ファウラーノードハイムトンネル電流(F−N電子注入)により、実線で示したように、これらの不揮発性メモリセルトランジスタM11…M1kのしきい値は既にVth1に到達して、ワードラインW1に関しては書き込みが完了している。
【0023】
しかしながら、この時点t1においては不揮発性ベリファイセルトランジスタMv1のしきい値Vthは、破線で示したように、まだVth1に到達してなく、n番目のセットのベリファイモードでは書き込みが完了していないことが検知される。
【0024】
時点t1から所定時間経過後の時点t2において実施された、たとえばn+1番目のセットでは、ドレイン電圧V2が印加された不揮発性ベリファイセルトランジスタMv1のしきい値がVth1に到達したことが検知されて、このn+1番目のセットのベリファイモードでは不揮発性メモリセルトランジスタM11…M1kのしきい値も既にVth1に到達して書き込みが完了しているはずであることがわかる。
【0025】
また、ワードラインW2に関してたとえばn+1番目のセットではドレイン電圧V2が印加された不揮発性ベリファイセルトランジスタMv2のしきい値がまだVth1に到達してなく、n+2番目のセットで到達したことが検知されたとすれば、このn+2番目のセットのベリファイモードで不揮発性メモリセルトランジスタM21…M2kのうちの選択されたセルのしきい値も既にVth1に到達して書き込みが完了しているはずであることがわかる。
【0026】
他のワードラインについても同様に不揮発性ベリファイセルトランジスタのしきい値がVth1に到達したことで、そのワードラインに関してビットラインにより選択されたすべての不揮発性メモリセルトランジスタのしきい値も既にVth1に到達して書き込みが完了しているはずであることが分かる。
【0027】
このように、不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkのドレイン電圧V1を、ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのドレイン電圧V2より大きくなるように設定しておくことにより、不揮発性ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmの書き込みが完了した時点t2では必ず不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkは既に書き込みが完了していることになるので、t2の時点でベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのベリファイを行えば、不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkのベリファイも出来たことになる。
【0028】
ここで、図1の回路において書き込み、ベリファイの動作をより詳細に説明する。n(nは1以上の正の整数)番目のセットの情報の書き込みモードでは、トランジスタTr1,Tr2、Tr4,Tr6、Tr8がON状態に設定され、セルアレイ11、ベリファイセルアレイ15が電源14、接地の間に接続される。たとえばペイジプログラミングを行う場合、ワードラインW1−Wmがワードラインドライバ12により順次駆動され、これと同時にビットラインB1−Bkが書き込み情報の内容に応じて選択的に駆動される。セルアレイ11の不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkはビットライン選択回路13により選択されるが、ベリファイセルアレイ15のベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmはすべて書き込み状態に設定される。
【0029】
この際、前述したように、トランジスタTr1の方がトランジスタTr2より駆動力が大きく設定されているので,たとえば図2に示したようにベリファイセルアレイ15のベリファイセルトランジスタMv1の書き込みが完了した時点t2ではセルアレイ11のワードラインW1に関して書き込みは既に完了している。この状態でn番目のセットの書き込みモードからn番目のセットのベリファイモードに切り替えられ、トランジスタTr3、Tr6,Tr8のみがONとなる。
【0030】
ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのベリファイを行うために、図1に示したセンスアンプSAとリファレンスセルトランジスタMrとが用いられる。このベリファイモードはトランジスタTr3,Tr6,Tr8をONとし、トランジスタTr1,Tr2、Tr4,Tr5,Tr7をOFFとすることにより設定される。この状態でベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmの書き込みの内容に従ってトランジスタTr3,Tr6を通って電源14と接地との間に所定の大きさの電流が流れ、この結果、センスアンプSAの一方の入力端子には所定のベリファイ電圧が印加される。一方、センスアンプSAの他の入力端子には所定のリファレンスセルトランジスタMrから参照電圧が供給される。これらの両方の電圧はセンスアンプSAで比較され、両者の大小関係に応じてベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmの書き込みのベリファイを行うことができる。
【0031】
つぎに、不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkに書き込まれた情報の消去時におけるベリファイモードの動作を説明する。この消去は、不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkのソース電圧を図3に示したようにV3に設定し、ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのソース電圧をV4に設定し、フローティングゲートに注入されている電子の引き抜きをファウラーノードハイムトンネル電流(F−N電子引き抜き)によって行う。ここで、二つのソース電圧の関係をV3>V4とするために、トランジスタTr4,Tr5をONとするとともに、トランジスタTr4の駆動力がトランジスタTr5の駆動力より大きくなるように設定される。この消去の場合は、トランジスタTr4,Tr5,Tr8を導通させ、ソース側を共通に接地させる。
【0032】
この消去時に、ワードライン電圧、ソース電圧を一定とし、ドレイン電圧を異ならせた場合の消去特性(しきい値−時間特性)を図3に示す。
【0033】
図3においてたとえば消去完了のしきい値がVth2であるとすると、ファウラーノードハイムトンネル電流(F−N電子引き抜き)による消去開始後のnセット番目の時点t3においては、トランジスタTr4の駆動力が大きいので、実線で示したようにたとえばワードラインW1に接続された不揮発性メモリセルトランジスタM11…M1kのしきい値Vthは先にVth2に到達して、消去が完了しているがこれのベリファイは書き込みと同様に直接は行わない。
【0034】
一方、この時点t3においては不揮発性ベリファイセルトランジスタMv1のしきい値Vthは、トランジスタTr5の駆動力が小さいので、破線で示したようにまだVth2に到達してなく、消去が完了していない。さらに時点t3から所定時間経過後のn+1番目のセットの時点t4になると、ソース電圧V4が印加された不揮発性ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのしきい値もVth2に到達して、消去が完了する。他のワードラインW2…Wmについても同様である。
【0035】
このように、不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkのドレイン電圧V3を、ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのドレイン電圧V4より大きくなるように設定しておくことにより、不揮発性ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmの消去が完了した時点t4では必ず不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkは既に消去が完了しているはずであるので、n+1番目のセットのt4の時点で消去モードから消去ベリファイモードに切り替えてベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのベリファイを行えば、不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkの消去のベリファイも出来たことになる。
【0036】
この消去ベリファイモードでは、ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmの消去のベリファイを行うために、図1に示したセンスアンプSAとリファレンスセルトランジスタMrとが同様に用いられる。この消去ベリファイモードは書き込みベリファイモードと同様に、トランジスタTr3,Tr6、Tr8をONとし、トランジスタTr1,Tr2、Tr4,Tr5,Yr7をOFFとすることにより設定される。この状態でベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmの消去の進行内容に従ってトランジスタTr3,Tr6,Tr8を通って電源14と接地との間に所定の大きさの電流が流れ、この結果、センスアンプSAの一方の入力端子には所定のベリファイ電圧が印加される。一方、センスアンプSAの他の入力端子には所定のリファレンスセルトランジスタMrから参照電圧が供給される。これらの両方の電圧はセンスアンプSAで比較され、両者の大小関係に応じてベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmの消去のベリファイを行うことができる。すなわち、消去が完了していればトランジスタTr3,Tr6を通って流れる電流は所定値以下となるから、センスアンプSAの一方の入力端子に供給されるベリファイ電圧はリファレンスセルトランジスタMrからの参照電圧よりずっと小さくなり、両者の比較から例えば「0」出力がセンスアンプSAから得られることになり、この結果、消去のベリファイが完了する。
【0037】
図2の書き込み特性は情報の書き込みをファウラーノードハイムトンネル電流による電子注入(F−N電子注入)によって行う場合を示したが、ホットエレクトロンの注入によっても同様に書き込みを行うことができる。このホットエレクトロンの注入による書き込みの場合は図1のトランジスタTr1,Tr2と共にトランジスタTr4,Tr5、Tr7を導通させ、電源16からの正の電圧を不揮発性メモリセルトランジスタM11…MmkおよびベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのソースに供給する。トランジスタTr8はOFFとされる。
【0038】
図4はこのホットエレクトロンの注入による書き込み特性の一例を示す。たとえば図1における不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkのドレイン電圧V5を、ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのドレイン電圧V6より大きくなるように設定してホットエレクトロンの注入による書き込みを行う。この場合も実線で示したように高いドレイン電圧が印加された不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkの方が早い時点t5で書込み完了しきい値Vth1に到達し、ベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmの書き込みはそれより遅い時点t6となる。したがって、図2の場合と同様にベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmの書き込み完了の後にその書き込みのベリファイを行えば、不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkの書き込み完了のベリファイが簡単かつ速やかに行われることになる。
【0039】
図1の実施例は不揮発性メモリセルトランジスタM11…MmkおよびベリファイセルトランジスタMv1,Mv2,…Mvmのドレインの駆動に単一の電源14を用い、トランジスタTr1の駆動力をトランジスタTr2の駆動力より大きく設定して、書き込み時にセルアレイ11の書き込みがベリファイセルアレイ15より早く終了するようにしたが、トランジスタTr1とトランジスタTr2、Tr3とに夫々別個の電源を用いるようにすれば、トランジスタTr1とトランジスタTr2の駆動力に対する制限が無くなる。図5はその一例を示すブロック図であり、図1と同一の部分は同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0040】
図5において、電源14AはトランジスタTr1を介してビットライン選択回路13に接続され、電源14BはトランジスタTr2、Tr3を介してビットライン選択回路13に接続される。従って、セルアレイ11はトランジスタTr1を介して電源14Aにより駆動され、ベリファイセルアレイ15はトランジスタTr2、Tr3を介して電源14Bにより駆動される。ここでは、電源14Aが電源14Bに対して高い電圧をセルアレイ11のビットラインB1−Bkに供給できればよく、トランジスタTr1とトランジスタTr2の駆動力は同じでよい。ただし、書き込みのベリファイモード時にはベリファイセルアレイ15に対してトランジスタTr3を介してセルアレイ11と同じ大きさの駆動を行う必要があるため、トランジスタTr3の駆動力はトランジスタTr1の駆動力と同じ値に設定しておく必要がある。従って、センスアンプSAおよびリファレンスセルMrの電源も図5に示したように電源14Aから取ることになる。
【0041】
前記リファレンスセルトランジスタMrはセルアレイ11を構成する不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkと同様な特性を持つことが望ましい。この結果、書き込み、消去において不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkがどのような状態になるかをリファレンスセルトランジスタMrで代表できることになる。つまり、リファレンスセルトランジスタMrは不揮発性メモリセルトランジスタM11…Mmkと同様な電圧で動作することが望ましい。このことが図5の実施例の場合にリファレンスセルトランジスタMrをセルアレイ11に接続されたトランジスタTr1の電源14Aに接続する理由である。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、セルアレイを構成する個々のメモリセルの書き込み、消去のベリファイを行う代わりに、メモリセルに与える電圧より低い電圧が印加されたベリファイセルについてベリファイを行うことによって、結果的に情報の書き込み、消去の際のベリファイを簡単にかつ速やかに行うことができる、ベリファイ機能を有する不揮発性記憶装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の回路構成を示すブロック図
【図2】メモリセルに印加される書き込み電圧を変えた時のしきい値の変化を示す図
【図3】メモリセルに印加される消去電圧を変えた時のしきい値の変化を示す図
【図4】ホットエレクトロン注入による書き込み時にメモリセルに印加される書き込み電圧を変えた時のしきい値の変化を示す図
【図5】この発明の他の実施例の回路構成を示すブロック図
【符号の説明】
11…セルアレイ
12…ワードラインドライバ
13…ビットライン選択回路
14、14A,14B、16…電源
15…ベリファイセルアレイ
Tr1−Tr8…トランジスタ
W1〜Wm…ワードライン
B1〜Bk…ビットライン
SA…センスアンプ
Claims (3)
- 行方向に複数本配列されたワード線と、
前記ワード線と交差する列方向に複数本配列されたビット線と、
前記ワード線とビット線との交点に夫々配置された複数の不揮発性メモリセルトランジスタと、
前記複数本配列されたワード線の夫々に前記不揮発性メモリセルトランジスタと共通に接続された少なくとも1個の不揮発性サブメモリセルトランジスタと、
情報の書き込み時には、前記不揮発性メモリセルトランジスタのドレインに所定の電圧を印加し、かつ、この所定の電圧より小さい電圧を前記不揮発性サブメモリセルトランジスタのドレインに選択的に印加すると共に、情報の消去時には、前記不揮発性メモリセルトランジスタのドレイン及び前記不揮発性サブメモリセルトランジスタのドレインをオープン状態とする第1の電圧印加手段と、
情報の書き込み時には、前記不揮発性メモリセルトランジスタのソース及び前記不揮発性サブメモリセルトランジスタのソースを共に接地状態とし、情報の消去時には、前記不揮発性メモリセルトランジスタのソースに所定の電圧を印加すると共に、この所定の電圧より小さい電圧を前記不揮発性サブメモリセルトランジスタのソースに、選択的に印加する第2の電圧印加手段と、
前記不揮発性サブメモリセルトランジスタに対する情報の書き込み又は消去の後に前記不揮発性サブメモリセルトランジスタの記憶内容のべリファイ動作を行う手段とを具備することを特徴とするベリファイ機能を有する不揮発性記憶装置。 - 前記ベリファイ動作を行う手段は、前記不揮発性サブメモリセルトランジスタの記憶内容のべリファイの参照出力を生成するリファレンスセルトランジスタと、このリファレンスセルトランジスタからの参照出力と前記不揮発性サブメモリセルトランジスタの記憶内容に応じて得られるベリファイ出力との比較結果を出力するセンスアンプとを有することを特徴とする請求項1に記載のべリファイ機能を有する不揮発性記憶装置。
- 前記ベリファイ動作を行う手段は、前記不揮発性サブメモリセルトランジスタのしきい値が所定値に到達するまでまたは予め定めた上限回数回前記ベリファイ動作を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のべリファイ機能を有する不揮発性記憶装置。
Priority Applications (3)
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