JP4381092B2 - 熱電池 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電池、特に電解質が改良された熱電池に関する。
熱電池は、電池内部を高温に加熱して電解質を溶融し、電圧を発生させる電池である。電池内部の加熱には、発熱剤が使用される。発熱剤により、電池内部の温度が600℃付近まで上昇すると、電解質が溶融する。その後、放冷して電池内部の温度は低下するが、電解質の融点より100〜120℃程度高い温度であれば、放電することが可能である。
熱電池の電解質の主材料としては、従来より、LiCl−KCl共融塩が使用されている。LiCl−KCl共融塩の融点は、約350℃である。したがって、電解質としてLiCl−KCl共融塩を使用した熱電池は、470℃〜600℃の温度範囲で使用可能である。
近年の防衛機器の高性能化に伴い、用いられる熱電池の長寿命化(長期間にわたる放電)が要求されている。しかし、上記のように、従来のLiCl−KCl共融塩からなる電解質では、その使用可能な温度範囲が、470℃〜600℃の範囲であるため、電池内の温度が470℃以上を持続する間しか、電池を放電させることができない。
一方、熱電池において使用される電解質として、LiCl−KCl共融塩の代わりに、KBr−LiBr−LiCl共融塩、LiBr−KBr−LiF共融塩、またはLiBr−LiCl−LiF共融塩を使用する提案がなされている(特許文献1参照)。しかし、この提案は、放電特性を向上させるためになされたものであり、熱電池の長寿命化を目的とするものではない。
特開平3−119661号公報
本発明は、熱電池の電圧発生可能な温度範囲を広げ、それにより長時間放電可能な熱電池を得ることを目的とする。
本発明の熱電池は、広い温度範囲で溶融状態にある電解質、すなわち従来の電解質よりも低い融点を有する電解質を用いる点に主な特徴を有する。すなわち、本発明の熱電池は、
(a)正極、負極、および前記正極と前記負極との間に配置された電解質層を具備する少なくとも1つの素電池、
(b)前記電解質層に含まれる電解質を融解させるための発熱剤、
(c)前記発熱剤に点火するための手段、ならびに
(d)前記素電池、前記発熱剤、および前記手段を収納する外装ケース、
を備え、上記電解質としてLiNO3を備える。
上記熱電池において、電解質層に、バインダーとしてMgOが含まれることが好ましい。
電解質として融点の低い硝酸リチウムを用いることにより、従来の熱電池と比較して、放電可能な時間の長い熱電池を提供することができる。また、硝酸リチウムを用いていることから、電解質層中のLi量が、従来のものと比較して増加することとなり、電解質層の導電率を向上させることができる。その結果、熱電池の放電特性も高まる。
本発明の熱電池について、図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる熱電池の一部を切り欠いた斜視図である。
本発明の熱電池の構造は、基本的に従来のものと同じであり、図1に示されるように、素電池7と発熱剤層5とを交互に重ねて積層した積層体を有する。積層体の上端には、着火剤層4、イグナイタ3および端子2が配置され、積層体の周囲には、導火帯6およびリード板8が取り付けられている。このような積層体は、内面が断熱材9で覆われた外装ケース1に収納されており、外装ケース1の開口は、電池蓋10で封口されている。
本実施形態においては、イグナイタ3、着火剤層4および導火帯6が発熱剤に点火する手段11として機能する。
この熱電池においては、起動信号が端子2に印加されると、イグナイタ3が燃焼し、ついで着火剤層4、導火帯6が燃焼して、発熱剤層5に点火される。これにより、発熱剤が燃焼して、素電池7が加熱される。そして、素電池7に含まれる電解質(図示せず)が溶融することによりイオン伝導体となり、放電が可能となる。
上記外装ケース1、端子2、イグナイタ3、着火剤層4、発熱剤層5、導火帯6、リード板8、断熱材9、および電池蓋10は、当該分野で公知のものを使用することができる。
素電池7は、負極、正極、および負極と正極との間に配置された電解質層を具備する。
本発明の熱電池において、負極としてはリチウムを鉄粉で固定化したものや、リチウムアルミニウム合金もしくはリチウムシリコン合金などを使用することができる。
正極としては、二硫化鉄と電解質との混合物からなるものなどを使用することができる。
本発明の熱電池において、電解質層に含まれる電解質は、硝酸リチウムからなる。硝酸リチウムは、約260℃の融点を有し、従来、電解質として用いられてきたLiCl−KCl共融塩と比較して、約100℃ほど融点が低い。
通常、熱電池の内部温度は、内蔵された発熱剤の燃焼により、600℃付近まで上昇する。しかし、発熱剤の燃焼が終わった後は、熱電池の内部温度は、放冷により徐々に低下する。
LiCl−KCl共融塩を電解質として用いる従来の熱電池は、上記のように、内部温度が470℃より低くなると、電解質層の内部抵抗が上昇するため、電圧が急激に降下して電池として作動しにくくなる。
一方、本発明においては、硝酸リチウムの融点が約260℃であるため、熱電池の内部温度が350℃程度になるまで、電圧を生じ、放電することが可能となる。
次に、図2に、放冷による、熱電池の内部温度の時間変化を示す。図2によると、熱電池内部の温度が470℃以上を維持する時間tと比較して、350℃以上を維持する時間は長く、1.2倍ほどになっている。これにより、本発明の熱電池は、従来のものと比較して、長時間にわたり放電できることが理解される。
さらに、硝酸リチウムからなる電解質を使用することにより、LiCl−KCl共融塩を電解質として用いる従来の熱電池と比較して、電解質層中のリチウム量が増加する。このため、熱電池の内部抵抗を減少させることができ、この結果、熱電池の放電特性を向上させることもできる。
また、電解質層は、溶融した電解質の流動を抑えるために、バインダーとして酸化マグネシウム(MgO)を含むことが好ましい。また、酸化マグネシウムは、好適には、電解質層の35〜60重量%含まれる。酸化マグネシウムの添加量が35重量%以上になると、溶融塩がこぼれないように電解質層に保持されて、電池の内部短絡を抑制する効果がさらに向上する。また、添加量を60重量%以下にすることにより、内部抵抗を低くして、放電特性をさらに向上することができる。
また、低温領域および高温領域での電解質の安定性を増すために、硝酸リチウムに、硝酸リチウム以外の他の物質を混合したものを電解質として用いることが好ましい。他の物質としては、硝酸リチウム以外の硝酸塩(例えば、NaNO3、KNO3等)、LiCl、KCl、LiCl−KCl共融塩等を用いることができる。
上記他の物質として、硝酸リチウム以外の、NaNO3、KNO3等のような硝酸塩を用いる場合、その添加量は、電解質層の10重量%〜50重量%の範囲にあることが好ましい。添加量を10重量%以上にすることにより、電解質の安定性をより高めることができる。また、添加量を50重量%以下にすることにより、低温での放電特性を向上させることができる。
上記他の物質として、LiCl−KCl共融塩を用いる場合、電解質中のLiCl−KCl共融塩の割合は、より低温での放電特性を向上させるために、50重量%以下であることが好ましい。
正極活物質に二硫化鉄を用い、負極活物質にリチウムを用いる、直径37mmの素電池を作製して、その放電特性の評価を行った。
正極としては、FeS2(70重量%)とLiCl−KCl系電解質(30重量%)からなる混合物(0.9g)を成型したものを用いた。負極としては、0.1gのLi金属を1.5gの鉄粉に吸着させたのち、成型したものを用いた。電解質層としては、LiNO3に、流動性をなくすためのバインダーであるMgO粉末を体積比で20%添加し、成型したもの(0.8g)を用いた。
上記のような正極、電解質層および負極を積層して、素電池を作製した。素電池を、アルゴン雰囲気中で、2枚の熱板で挟み、1Aの定電流で放電して、そのときの電圧の時間変化を測定した。測定を、素電池の温度が470℃および350℃の場合について行った。得られた結果を、図3に示す。ここで、曲線Bは、470℃で測定したときの電圧変化を表し、曲線Cは、350℃で測定したときの電圧変化を示す。
比較例1
電解質層として、LiCl−KCl共融塩(LiCl:59モル%、KCl:41モル%)に、バインダーであるMgOを20体積%混合したものを用いたこと以外、実施例1と同様にして、比較素電池を作製した。得られた比較素電池を用いて、470℃で、実施例1と同様にして、電圧の時間変化を測定した。得られた結果を、図3に示す(曲線A)。なお、この比較素電池においては、温度が470℃より小さくなると、電解質層の内部抵抗が上昇し、放電することができないので、350℃での放電特性の測定は行っていない。
図3に示されるように、測定温度が350℃の場合には、本発明にかかる素電池は、放電可能であるのに対し、従来のものでは、放電可能ではない。
さらに、470℃での測定結果を比較した場合、本発明にかかる素電池において、その電圧が高いことがわかる。これは、本発明においては、従来のLiCl−KCl共融塩ではなく、硝酸リチウムを電解質として用いているために、電解質層中のLi量が増加し、電解質層の内部抵抗が減少したことによる。このように、本発明によれば、熱電池の放電特性をも向上させることができる。
また、結果を示してはいないが、LiNO3に、NaNO3やKNO3などの硝酸塩を、10重量%〜50重量%の範囲で混合したものを電解質として用いた場合にも、従来の熱電池と比較して、熱電池を長寿命化することができる。
LiCl−KCl共融塩を、10重量%〜50重量%の範囲で硝酸リチウムに混合した場合も、同様である。
本発明によれば、従来のものと比較して、長時間にわたり放電が可能であり、放電特性が向上した熱電池を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる熱電池の一部を切り欠いた斜視図である。 放冷による、熱電池の内部温度の時間変化を示すグラフである。 350℃または470℃において、素電池を1Aの定電流で放電したときの電圧の時間変化を示すグラフである。
符号の説明
1 外装ケース
2 端子
3 イグナイタ
4 着火剤層
5 発熱剤層
6 導火帯
7 素電池
8 リード板
9 断熱材
10 電池蓋
11 発熱剤に点火する手段

Claims (2)

  1. (a)正極、負極、および前記正極と前記負極との間に配置された電解質層を具備する少なくとも1つの素電池、
    (b)前記電解質層に含まれる電解質を融解させるための発熱剤、
    (c)前記発熱剤に点火するための手段、ならびに
    (d)前記素電池、前記発熱剤、および前記発熱手段を収納する外装ケース、
    を備える熱電池であって、
    前記電解質としてLiNO3を備える、熱電池。
  2. さらに、前記電解質層に、バインダーとしてMgOが含まれる、請求項1に記載の熱電池。
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