JP4884326B2 - 熱起動型溶融塩キャパシタ - Google Patents

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Description

本発明は、一対の分極性電極と、溶融塩からなる電解質界面とで形成される熱起動型溶融塩キャパシタに関し、特に前記キャパシタへ電気エネルギーを蓄積させた状態で溶融塩を固化させることにより、必要な時、前記溶融塩を再溶融させて蓄積された電気エネルギーを取り出すことが可能なキャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、活性炭等の分極性電極と、電解液との界面に形成される電気二重層に蓄積される電気エネルギーを利用するコンデンサである。比較的大きい電気容量を瞬時に充放電できるため、鉛蓄電池やニッケル水素電池、リチウム電池などの二次電池と比較して、高出力時において安定した特性を有し、繰り返して使用しても劣化が極めて少ない等の特長を有している。
電気二重層キャパシタは、表面積の大きい分極性電極と、それらに接触する電解液、分極性電極間の電気的絶縁を保つセパレータによって構成されている。電解液としては、硫酸などの水溶液や、4級アンモニウム塩を支持塩とする有機溶媒等が用いられる。このような電気二重層キャパシタの静電容量は、分極性電極の表面積に比例するので、分極性電極としては、通常、高い表面積を有する活性炭や活性炭素繊維の成形品が用いられる。電気二重層の容量は、1cmあたり数十μFであるが、数千〜数万mという高い表面積を持つ炭素電極を用いることにより、数百〜数千Fの極めて大きな容量を得ることが可能である。
しかし、一般的な電気二重層キャパシタのエネルギー密度は現状で5〜8Wh/kg程度であるのに対し、例えば、リチウムイオン電池が現状で100〜150Wh/kg、NAS電池が現状で100〜120Wh/kgであり、電気二重層キャパシタの20〜30倍以上の能力を有している。これは、使用する分極性電極の表面積を増加させたり、電解液の支持塩を変えるなどといった改善だけでは克服し難い差である。従って、体積を増大させて容量を増やしたとしても、二次電池としてはエネルギー密度が低すぎるために、本格的な電力貯蔵への使用には不向きといえる。
これに対し本発明者等は、電解液としてアルカリハライド等の溶融塩を用いて高温で作動させる電気二重層キャパシタでは、硫酸などの水溶液や有機溶媒を用いて室温で作動させる場合に比べ、極めて大きい容量を発現できることを確認しており、10倍以上にまで静電容量を増大できるという報告もある(例えば、特許文献1)。
従って、電解液に溶融塩を用いる高温作動型の電気二重層キャパシタは、上記のリチウムイオン電池や、同じく300〜350℃の高温領域で作動させるNAS電池と比べても、遜色ないエネルギー密度を得られる可能性が高く、本格的な電力貯蔵にも利用できることになる。
一方、同じく溶融塩を用いる高温作動型の電池として、熱電池がある。熱電池とは、正極活物質にクロム酸カルシウムや二硫化鉄などを、負極活物質にカルシウムやリチウムなどを、また電解質には塩化リチウム−塩化カリウムなどの溶融塩を用いる電池である。熱電池は貯蔵型電池の一種であり、電解質塩が溶融しない限り、電池反応は進行せず、貯蔵中の自己放電も実用上皆無である。このため、5〜10年またはそれ以上の期間貯蔵した後でも、製造直後と同じ電池特性を発揮することができる。
また、熱電池は高温作動であることから、水溶液や有機溶媒などを用いる室温作動の電池に比べて電極反応が格段に速く進行するため、優れた大電流放電特性を有する。このような特性を活かして、ロケットなどで使用される宇宙開発関連機器や、誘導機器といった各種防衛機器の電源や緊急用電源として好適に用いられている。
しかし、近年、上記のような機器の高性能化に伴い、熱電池に対するエネルギー密度の向上、並びに複数回の使用に耐えうる(再加熱型)熱電池の開発が求められている。
熱電池の容量は、カルシウム系で10Wh/kg、リチウム系で40Wh/kg程度であり、これ以上の大幅な改善は望めないと考えられる。また、リチウム/硫化鉄系熱電池の場合に限り外部電源により再充電できる場合もあるが、通常の二次電池のように繰り返しの充放電に耐えられるような熱電池は未だ開発されていない。
これに対し、溶融塩を電解液に用いる電気二重層キャパシタは、上述したように大規模電力貯蔵にも利用しうる高いエネルギー密度と、電気二重層キャパシタ特有の高出力特性と高いサイクル寿命の観点から、熱電池の性能を大きく凌駕する電源デバイスとして、熱電池の用途にマッチングできる可能性が高い。
しかしながら、これまでの溶融塩を用いる高温作動型のキャパシタでは、これを使用するにあたり、電解質である塩を常に溶融させた状態に保つ必要があると考えられたために、短期〜長期の大規模な電力貯蔵や、熱電池用途のようなパルス的な使用に対しても、これまで適用されることはなかった。
特開平5−136002号公報
そこで、本発明は、溶融塩を用いた高温作動型のキャパシタにおいて、短期〜長期の大規模な電力貯蔵や熱電池用途のようなパルス的な使用に対しても適用することができ、そして、必要とする時にキャパシタに蓄積された電気エネルギーを任意に取り出すことができる熱起動型溶融塩キャパシタを提供することを目的とする。
本発明者等は、このような溶融塩を用いる高温作動型のキャパシタにおいて、充電が完了した状態を維持しつつ、電解質である溶融塩を冷却固化させた場合、再度加熱することで固化した塩を再度溶融させても、固化する前の充電状態を維持していることを見出し、本発明の熱起動型溶融塩キャパシタを完成させた。
本発明における熱起動型溶融塩キャパシタの作動原理や構造は、一般的な溶融塩を用いる電気二重層キャパシタのそれと同じであり、電解質塩が溶融状態である間は、通常の高温作動型の大容量キャパシタとして作動する。
ここで、充電した状態を維持しつつ電解質塩を冷却した場合、充電状態の電気二重層の構造を維持しつつ塩が固化する。再度加熱する際も、充電状態を維持しつつ電解質塩が溶融するので、充電した電力を必要な時に取り出すことができる。
電解質塩が常温で固体である間は導電性を有しないので、デバイス自体は不活性であり長期間の保存に耐えうることは、熱電池と同じである。熱電池では一度きりの使用で使い捨てられる場合がほとんどであるが、熱起動型溶融塩キャパシタでは、デバイスを回収できれば、何度でも再充電・再使用が可能である。
また、デバイスに用いる材質の選択や、固化、再溶融させる際に問題となるパッケージングに関するノウハウは、熱電池の開発で得られているものを全て転用できるので、例えば、現在熱電池として製造されているものの電極部分だけを、多孔質炭素電極に換えるだけで、熱起動型溶融塩キャパシタとして使用できる。
すなわち、本発明により、溶融塩を用いる電気二重層キャパシタの高い電力貯蔵能力と高出力特性、並びに熱電池のように長期間でも高効率に電力を貯蔵できる能力を併せ持つ、画期的な電力貯蔵デバイスを作製することができるようになる。
具体的には、請求項1に記載の発明は、一対の分極性電極と、溶融塩からなる電解質界面とで形成される熱起動型溶融塩キャパシタであって、前記キャパシタへ電気エネルギーを蓄積させた状態で前記溶融塩を固化させたことを特徴とする前記キャパシタである。また、請求項2に記載の発明は、一対の分極性電極と、溶融塩からなる電解質界面とで形成される熱起動型溶融塩キャパシタであって、前記溶融塩は前記キャパシタへ電気エネルギーを蓄積させた状態で固化されており、かつ、前記溶融塩を再溶融させることにより蓄積された電気エネルギーを取り出すことが可能な前記キャパシタである。
請求項1及び2に記載の発明によれば、熱起動型溶融塩キャパシタの作動原理及び構造は一般的な溶融塩を用いる電気二重層キャパシタのそれと同じであるため、電解質塩が溶融状態である間は、通常の高温作動型の大容量キャパシタとして作動する。しかしながら、充電した状態を維持しつつ電解質塩を冷却した場合、充電状態の電気二重層の構造を維持したままの状態で電解質塩が固化する。したがって、再度加熱する際も、充電状態を維持したままで電解質塩が溶融するので、充電した電力を必要な時に取り出すことができる。
すなわち、本発明による熱起動型溶融塩キャパシタでは、デバイスを回収できれば、何度でも再充電・再使用が可能であり、溶融塩を用いる電気二重層キャパシタの高い電力貯蔵能力と高出力特性、並びに熱電池のように長期間でも高効率に電力を貯蔵できる能力を併せ持つ、電力貯蔵デバイスを作製することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、分極性電極間の短絡を防止するために、キャパシタの電解質の中にセパレータを配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載のキャパシタである。
請求項3に記載の発明によれば、一対の分極性電極間の距離が非常に狭い場合であっても接触による分極性電極間の短絡を防止することができるため、極めてコンパクトなセル構造を有する熱起動型溶融塩キャパシタを提供することができる。
請求項4に記載の発明は、溶融塩に、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ金属硝酸塩、アルカリ土類金属硝酸塩から選ばれた1または2以上の化合物を使用したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のキャパシタである。また、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載された発明のさらに好ましい例としてアルカリ金属ハロゲン化物に、LiF、NaF、KF、RbF、CsF、LiCl、NaCl、KCl、RbCl、CsCl、LiBr、NaBr、KBr、RbBr、CsBr、LiI、NaI、KI、RbI、CsIから選ばれた1または2以上の化合物を使用したことを特徴とする請求項4に記載のキャパシタである。
請求項4及び5に記載の発明によれば、電解質である上記溶融塩の固化および再溶融を繰り返した場合でも、極めて安定した充放電が可能な熱起動型溶融塩キャパシタを提供することができる。
請求項6に記載の発明は、溶融塩に、LiCl:KCl=35mol%〜100mol%:65mol%〜0mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を使用したことを特徴とする請求項5に記載のキャパシタである。また、請求項7に記載の発明は、前記請求項6に記載の発明のさらに好ましい例として溶融塩に、LiCl:KCl=55mol%〜65mol%:45mol%〜35mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を使用したことを特徴とする請求項6に記載のキャパシタである。
請求項6及び7に記載の発明によれば、溶融塩と分極性電極とが十分に馴染むことにより、極めて大容量の電荷を蓄積することができ、かつ、充電・冷却および溶融・放電サイクルを繰り返した場合であっても安定した電圧を生じることができる、サイクル特性に優れた熱起動型溶融塩キャパシタを提供することができる。
また、請求項8に記載の発明は、溶融塩に、LiCl:KCl:CsCl=55mol%〜65mol%:10mol%〜15mol%:20mol%〜30mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を使用したことを特徴とする請求項6に記載のキャパシタであって、この組成比を有する溶融塩は低融点のため、より低温での作動が可能になる。
請求項9及び10に記載の発明は、上述された請求項6及び7に記載の発明の他の好ましい例である。このうち、請求項9に記載の発明は、溶融塩に、LiBr:KBr=35mol%〜100mol%:65mol%〜0mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を使用したことを特徴とする請求項5に記載のキャパシタであり、請求項10に記載の発明は、前記請求項9に記載の発明のさらに好ましい例として溶融塩に、LiBr:KBr=60mol%〜70mol%:40mol%〜30mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を使用したことを特徴とする請求項9に記載のキャパシタである。
請求項9及び10に記載の発明によれば、請求項6及び7に記載された発明と同様に、溶融塩と分極性電極とが十分に馴染むことにより極めて大容量の電荷を蓄積することができ、かつ、充電・冷却および溶融・放電サイクルを繰り返した場合であっても安定した電圧を生じることができる、サイクル特性に優れた熱起動型溶融塩キャパシタを提供することができる。
また、請求項11に記載の発明は、溶融塩に、LiBr:KBr:CsBr=50mol%〜60mol%:15mol%〜20mol%:20mol%〜30mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を使用したことを特徴とする請求項6に記載のキャパシタであって、この組成比を有する溶融塩は低融点のため、より低温での作動が可能になる。
請求項12に記載の発明は、アルカリ土類金属ハロゲン化物に、MgF、CaF、SrF、BaF、MgCl、CaCl、SrCl、BaCl、MgBr、CaBr、SrBr、BaBr、MgI、CaI、SrI、BaIから選ばれた1または2以上の化合物を使用したことを特徴とする請求項4に記載のキャパシタである。
請求項12に記載の発明によれば、請求項5に記載された発明と同様に、電解質である上記溶融塩の固化および再溶融を繰り返した場合でも、極めて安定した充放電が可能な熱起動型溶融塩キャパシタを提供することができる。
請求項13ないし15に記載の発明によれば、溶融塩として融点が40℃以上の窒素のオニウム塩を使用したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のキャパシタが提供される。
1.熱起動型溶融塩キャパシタ
本発明による熱起動型溶融塩キャパシタの詳細について、以下に説明する。本発明による熱起動型溶融塩キャパシタは、再起動させる場合の熱源については特に制限されず、工場廃熱等の供給変動の少ないものも利用できるが、好ましくは、太陽熱等の供給熱量が周期的に変化するもの、あるいは熱電池に用いられる熱ペレット(鉄粉と過塩素酸カリウムの混合物)のように使い捨ての熱源を用いるのが良い。
再起動させる際の活性化時間についても特に制限は無く、使用するキャパシタの容量や電解質塩の種類、あるいは電力必要性の緊急度に応じて適宜決定すれば良い。
熱起動型溶融塩キャパシタの構造についても特に制限されず、単セルで用いても、要求出力電圧に応じて直列積層して用いても良い。
電解質塩が固化させて長期保存する場合には、電解質塩が吸湿しないように気密保持する必要があるが、これについても従来の熱電池と同じである。熱電池によく見られるカップ電池のようにセル全体をカップの中に保持しても良いし、ペレット電池のように電池構成要素をペレット化しても良い。
2.分極性電極
分極性電極としては、粉末状の通常の活性炭を適当なバインダと混合し、プレス成型または圧延ロールによって成型したものや、フェノール系、レーヨン系、ピッチ系等の活性炭素繊維からなるフェルトやペーパー、多孔質の金属(例えばラネー金属)、希土類酸化物や、導電性基板上にカーボンを蒸着や溶融塩めっきによりコーティングしたものなどが使用でき、表面積が大きい活性炭や、溶融塩を充填した状態で得られる溶融塩めっきカーボンを使用するのが好ましい。ただし、使用する溶融塩と化学的な反応を起こしたり、充放電時に溶出したり、溶融塩の熱により劣化するような材料は使用できない。
電解質塩を冷却する際には、充電が完了した状態を維持しつつ固化させる。この冷却過程は、充電時の2枚の分極性電極間の電圧を維持しつつ行っても良いし、充電完了後に開回路状態にして行っても良い。ただし、数十秒〜数分オーダーのような単時間での冷却を行う場合以外は、開回路状態での自己放電現象による貯蔵電力量のロスを防ぐために、前者による方が好ましい。
セパレータ
2枚の分極性電極が接触し短絡するのを防ぐために、絶縁性のセパレータを分極性電極間に挟み込む等により、両分極性電極を所定の間隔を隔てて対向させる。
セパレータとしては、使用温度域において溶融塩との化学反応や熱による劣化等を起こさない材料が好ましく、例えば多孔質性のアルミナやシリカ等であり、また、内部抵抗を極力低く抑えるために、セパレータ厚の薄いものを使用するのが望ましい。
溶融塩
本発明の高温作動型キャパシタで電解質として使用する溶融塩としては通常、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ金属硝酸塩、アルカリ土類金属硝酸塩などが使用されるが、特にアルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物が好ましい。
アルカリ金属ハロゲン化物としては、LiF、NaF、KF、RbF、CsF、LiCl、NaCl、KCl、RbCl、CsCl、LiBr、NaBr、KBr、RbBr、CsBr、LiI、NaI、KI、RbI、CsI等が使用でき、アルカリ土類金属ハロゲン化物としては、MgF、CaF、SrF、BaF、MgCl、CaCl、SrCl、BaCl、MgBr、CaBr、SrBr、BaBr、MgI、CaI、SrI、BaI等が使用できる。
上記化合物は単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。これらの化合物の組み合わせ、組み合わせる化合物の数、混合比等も限定されず、好ましい作動温度域に応じて適宜選択することができる。
本発明においては、LiCl及び/又はKClを溶融させたもの(LiCl:KCl=35mol%〜100mol%程度:65mol%〜0mol%程度、好ましくは55mol%〜65mol%程度:45mol%〜35mol%程度)、LiCl、KCl及びCsClを溶融させたもの(LiCl:KCl:CsCl=57.5:13.3:29.2mol%の共融組成が好ましいが、組成比がそれぞれ20%程度変化したものでもよい)、LiBr及び/又はKBrを溶融させたもの(LiBr:KBr=35mol%〜100mol%程度:65mol%〜0mol%程度、好ましくは60mol%〜70mol%程度:40mol%〜30mol%程度)、LiBr、KBr及びCsBrを溶融させたもの(LiBr:KBr:CsBr=56.1:18.9:25.0mol%の共融組成が好ましいが、組成比がそれぞれ20%程度変化したものでもよい)が好ましい。
電気化学の分野において「溶融塩」とは、固体状態ではイオンに解離していないが、溶融状態においてイオンに解離する塩を意味する。この意味で「溶融塩」にはこれまで説明した無機の溶融塩ばかりでなく、近年盛んに研究が行われている窒素のオニウム塩も含まれる。窒素のオニウム塩にはカチオン部分の構造によってテトラアルキルアンモニウム塩、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピペリジニウム塩、ピロリジニウム塩などがある。窒素のオニウム塩(以下「4級アンモニウム塩等」と呼ぶこともある)の溶融塩が盛んに研究されているのはリチウム二次電池の電解質として使用される常温溶融塩、別名イオン性液体である。この場合は電池の使用温度である常温において液体であることが必要条件であるが、本発明の熱起動型溶融塩キャパシタの場合は常温で固体であることが必要条件である。このため4級アンモニウム塩等は、40℃以上、好ましくは60℃以上、最も好ましくは80℃以上の融点を持つものから選ばれる。
そのような4級アンモニウム塩等は、以下に例示するカチオンおよびアニオンから構成されるものが好ましいが、これらに限らない。
カチオン:
1,3−ジメチルイミダゾリウム(DMI)、
1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(EMI)、
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(BMI)、
1−アリル−3−メチルイミダゾリウム(AEI)、
1−アリル−3−ブチルイミダゾリウム(ABI)、
1,3−ジアリルイミダゾリウム(AAI)、
1,2−ジメチル−3−ベンジルイミダゾリウム、
1−エチル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウム、
1−テトラデシル−3−メチルイミダゾリウム、
1−ヘキサデシル−3−メチルイミダゾリウム、
1−オクタデシル−3−メチルイミダゾリウム、
1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、
1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、
1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、
1−エチルピリジニウム、
1−ブチルピリジニウム、
1−ヘキシルピリジニウム、
1−ブチル−3−メチルピリジニウム、
1−ブチル−4−メチルピリジニウム、
1−ブチル−3,4−ジメチルピリジニウム、
1−ブチル−3,5−ジメチルピリジニウム、
N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム、
N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム、
メチルトリオクチルアンモニウム、
1−メチル−1−プロピルピペリジニウム、
1−メチル−1−プロピルピロリジニウム、
1−ブチル−1−メチルピロリジニウム
1−ヘキシル−1−メチルピロリジニウム
1−オクチル−1−メチルピロリジニウムなど。
アニオン:
,Cl,Br,I,BF ,Pf ,(CFSOすなわちビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(TFSI),ペルフルオロまでフッ素で置換されることができる脂肪族、脂環族もしくは芳香族スルホネート、ペルフルオロまでフッ素で置換されることができる脂肪族、脂環族もしくは芳香族カルボキシレートなど。
融点40℃以上のイミダゾリウム塩の好ましい具体例は、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(EMICl:mp=78℃)、ブロマイド(mp=74℃)、メタンスルホネート(mp=40℃)およびヘキサフルオロホスフェート(mp=62℃)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(BMI)クロライド(mp=73℃)、ブロマイド(mp=57℃)およびメタンスルホネート(mp=77℃)、1,2−ジメチル−3−ベンジルイミダゾリウムアイオダイド(mp=153.5℃)、1−エチル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムアイオダイド(mp=115℃)、1−ヘキサデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(mp=65℃)、1−オクタデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(mp=71℃)、1,3−ジメチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート(mp=43℃)、1−アリル−3−エチルイミダゾリウムブロマイド(mp=55℃)、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロマイド(mp=105℃)、クロライド(mp=102℃)、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロマイド(mp=141℃)、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド(mp=62℃)を含むがこれらに限られない。
融点40℃以上のテトラアルキルアンモニウム型4級塩の例は、テトラメチルアンモニウムTFSI(mp=133℃)、テトラエチルアンモニウムTFSI(mp=109℃)、テトラ−n−プロピルアンモニウムTFSI(mp=105℃)、テトラ−n−ブチルアンモニウムTFSI(mp=96℃)、N,N−ジエチル−N,N−ジ−イソプロピルアンモニウムTFSI(mp=148℃)、N−メチル−N−エチル−N,N−ジ−イソプロピルアンモニウムTFSI(mp=140℃)、N−ヘプチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムトリフルオロメタンメタンスルホネート(mp=140℃)、N−ヘキシル−N,N,N−トリブチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート(mp=72℃)、セチルジメチルエチルアンモニウムブロマイド(mp=178〜186℃)などがある。
ピリジニウム型4級塩の例は、1−ヘキサデシルピリジニウムペルフルオロブタンスルホネート(mp=95℃)、1−ヘキサデシルピリジニウムパラトルエンスルホネート(mp=138℃)などがある。
設定する温度は使用する塩の種類や、分極性電極によって異なるが、溶融した塩が分極性電極へ浸透し、細孔内にまで拡散するだけの低粘度が保たれる温度であればよい。また、充電時の印加電圧は、使用する溶融塩の分解電圧以下でなくてはならず、従って塩の種類や組み合わせ、組成は、分解電圧が高くとれるものが望ましい。
本発明によれば、溶融塩を用いた高温作動型のキャパシタにおいて、充電が完了した状態を維持しつつ、電解質である溶融塩を冷却固化させた場合、再度加熱することで固化した塩を再度溶融させても固化する前の充電状態を維持しているという新しい知見に基づく性質を利用して、短期〜長期の大規模な電力貯蔵や熱電池用途のようなパルス的な使用に対しても適用することができ、そして、必要とする時にキャパシタに蓄積された電気エネルギーを任意に取り出すことができる熱起動型溶融塩キャパシタを提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、以下に示される実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
図1は、片側の電極における分極挙動を調査するために、本発明による熱起動型溶融塩キャパシタを模擬した実施例1の実験操作を示すものであって、キャパシタに電気エネルギーを蓄積させる態様及び電気エネルギーを蓄積させた状態で溶融塩からなる電解質を固化させたり、若しくは固化された電解質を再溶解させる態様を示す。
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、共晶組成に混合したLiCl−KClを400℃まで昇温し融解させた後、これを電解質10として冷却固化前後の高温キャパシタ特性を調べた。作用極には、Al基板上に溶融塩めっきにより作製した多孔質カーボン膜電極11を用い、対極12にはグラッシーカーボンを、参照極13にはAg/Ag電極を用いて、三電極方式で測定を行った。
Li/Li電位基準で1.1V〜1.5Vの電位領域において、±50 mA(1,285mAg−1)でのカソード・アノード定電流電解を交互に繰り返し行った。図2は、±50 mAでの充電と放電の繰返しの間に、開回路電極電位の測定結果を示したものであ
るが、開回路電位測定の途中で、一旦カーボン電極11を浴から引き上げ、付着した電解質塩10が固化したことを確認した後に、再度浴10中に挿入するという操作を行っている。
開回路電位の測定開始後、自己放電によるものと考えられる電位の変化が僅かながら見られる。ここで、浴10からカーボン電極11を引き上げたために測定が一時的に中断している。再度浴10中に挿入した後のカーボン電極11の電位は、引き上げ前と同じ値を示しており、その後放電を行うことができた。この結果から、浴10から引き上げた状態でも、充電完了時における電気二重層の構造が維持されており、その構造は、冷却固化、再溶融の過程を経ても開回路である限り変化しないことが分かった。
図2の結果について、充電時・放電時のそれぞれの容量と、サイクル数との関係を図3に示す。2サイクル目以降、容量は安定し、約230Fg−1と極めて大きな値を示し続けており、充電・放電の間に浴10から取り出して電解質塩を固化させた影響は何ら見られない。
また、図4は、充放電効率とサイクル数との関係を表している。1サイクル目では、電極11が溶融塩10と十分に馴染んでいないために、充放電効率はわずかながら小さい値となっているが、2サイクル目以降は、ほぼ100%の値を示した。
図5は、本発明による熱起動型溶融塩キャパシタに近似した実施例2の実験操作を示すものであって、キャパシタに電気エネルギーを蓄積させる態様及び電気エネルギーを蓄積させた状態で溶融塩からなる電解質を固化させたり、若しくは固化された電解質を再溶解させる態様を示す。
図5から明らかなとおり、実施例2では、実施例1で使用した溶融塩めっきによるカーボン電極11と同様のもの2枚を用い、その他は実施例1と同じ電解質および同じ構造を有するセルを作製して測定を行った。
図6は、±50mAで充放電を行った際の電極間の電圧変化を示しているが、ここでも、実施例1と同様に充電と放電の繰返しの間の開回路電圧測定時に、カーボン電極11を両極とも浴から引き上げ、電解質塩10が固化したことを確認した後に、再度浴10中に挿入するという操作を繰り返し行っている。
実施例1の結果と同様、再度浴10中に挿入した後のカーボン電極11両極間の電圧は、ほぼ同じ値を保っており、電解質塩が固化した間の電位変化は無いことが確認できた。同様の充電と放電の操作を5サイクル行ったが、ほぼ同様の挙動を示した。このことから、浴10から引き上げた状態でも、充電完了時における電気二重層構造が維持されており、これは冷却固化、再溶融の過程を経ても変化していないことが確認された。
図6の結果について、充電時・放電時のそれぞれの単極容量と、サイクル数との関係を図7に示す。3サイクル目以降、容量は安定し、約210Fg−1と非常に大きな値を示し続けており、カーボン電極11の電極対を充電・放電の間に浴10から取り出して電解質塩を固化させた影響は何ら見られない。
また、図8は、充放電効率とサイクル数との関係を示している。2サイクル目までは、電極11が溶融塩10と十分に馴染んでいないために、充放電効率はわずかながら小さい値となっているが、3サイクル目以降は、ほぼ100%の値を示した。
電解質には100℃で溶融させた1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(EMICl)を、電極には活性炭素繊維からなるカーボン電極2枚を用い、その他は実施例2と同じ構造を有するセルを作製して測定を行った。
図9は、±10mAで充放電を行った際の電極間の電圧変化を示しているが、ここでも、実施例2と同様に充電と放電の繰返しの間の開回路電圧測定時に、カーボン電極を両極とも浴から引き上げ、電解質塩が固化したことを確認した後に、再度浴中に挿入するという操作を繰り返し行っている。
実施例1の結果と同様、再度浴中に挿入した後のカーボン電極11両極間の電圧は、ほぼ同じ値を保っており、電解質塩が固化した間の電位変化は無いことが確認できた。同様の充電と放電の操作を5サイクル行ったが、ほぼ同様の挙動を示した。このことから、電解質にEMIClを用いた場合でも、浴から引き上げた状態において、充電完了時における電気二重層構造が維持されており、これは冷却固化、再溶融の過程を経ても変化していないことが確認された。
図9の結果について、充電時・放電時のそれぞれの単極容量と、サイクル数との関係を図10に示す。80Fg−1前後で容量は安定しており、カーボン電極の電極対を充電・放電の間に浴から取り出して電解質塩を固化させた影響は何ら見られない。
また、図11は、充放電効率とサイクル数との関係を示している。充放電効率は80%程度の値で安定しており、大きく変化する様子は見られない。充放電効率が比較的低い値となったが、これは溶融塩中に残存した水分等の不純物の影響によるものである。大きい充放電容量と高い充放電効率を維持するためには、水分のような不純物を予め十分に除去することが必要である。
本発明の熱起動型溶融塩キャパシタは、例えば、図12のようなセル構造を有することにより短期〜長期の大規模な電力貯蔵や熱電池用途のようなパルス的な使用に対しても適用することができるため、宇宙開発関連機器や誘導機器、緊急用電源など広く電源を必要とする機器に利用できる。
片側の電極における分極挙動を調査するため、キャパシタに電気エネルギーを蓄積させる態様及び電気エネルギーを蓄積させた状態で溶融塩からなる電解質を固化させたり、若しくは固化された電解質を再溶解させる態様を示す本発明による熱起動型溶融塩キャパシタを模擬した実施例1の構造概要を示す断面図である。 図2は、実施例1のキャパシタにおいて、Li/Li電位基準で1.1V〜1.5Vの電位領域において、±50 mA(1,285mAg−1)でのカソード・アノード定電流電解を交互に繰り返し行った場合の開回路電極電位の測定結果を示す。 図3は、図2の結果について、充電時・放電時のそれぞれの容量とサイクル数との関係を示したものである。 図4は、図3の結果について、充放電効率とサイクル数との関係を示したものである。 キャパシタに電気エネルギーを蓄積させる態様及び電気エネルギーを蓄積させた状態で溶融塩からなる電解質を固化させたり、若しくは固化された電解質を再溶解させる態様を示す本発明による熱起動型溶融塩キャパシタに近似した実施例2の構造概要を示す断面図である。 図6は、実施例2のキャパシタにおいて、±50mAで充放電を行った際の電極間の電圧変化を示したものである。 図7は、図6の結果について、充電時・放電時のそれぞれの容量とサイクル数との関係を示したものである。 図8は、図6の結果について、充放電効率とサイクル数との関係を示したものである。 図9は、実施例3のキャパシタにおいて、±10mAで充放電を行った際の電極間の電圧変化を示したものである。 図10は、図9の結果について、充電時・放電時のそれぞれの容量とサイクル数との関係を示したものである。 図11は、図9の結果について、充放電効率とサイクル数との関係を示したものである。 本発明による熱起動型溶融塩キャパシタのセル構造の断面を部分的に拡大した概要図である。
符号の説明
1、2・・・熱起動型溶融塩キャパシタ
10・・・・溶融塩LiCl−KCl
11・・・・カーボン電極
12・・・・対極
13・・・・参照極
14・・・・電気化学測定装置

Claims (15)

  1. 一対の分極性電極と、溶融塩からなる電解質界面とで形成される熱起動型溶融塩キャパシタであって、
    前記キャパシタへ電気エネルギーを蓄積させた状態で前記溶融塩を固化させたことを特徴とする前記キャパシタ。
  2. 一対の分極性電極と、溶融塩からなる電解質界面とで形成される熱起動型溶融塩キャパシタであって、
    前記溶融塩は前記キャパシタへ電気エネルギーを蓄積させた状態で固化されており、かつ、前記溶融塩を再溶融させることにより蓄積された電気エネルギーを取り出すことが可能な前記キャパシタ。
  3. 前記キャパシタは、分極性電極間の短絡を防止するためのセパレータを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のキャパシタ。
  4. 前記溶融塩は、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ金属硝酸塩、アルカリ土類金属硝酸塩から選ばれた1または2以上の化合物を含んでいることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のキャパシタ。
  5. 前記アルカリ金属ハロゲン化物は、LiF、NaF、KF、RbF、CsF、LiCl、NaCl、KCl、RbCl、CsCl、LiBr、NaBr、KBr、RbBr、CsBr、LiI、NaI、KI、RbI、CsIから選ばれた1または2以上の化合物であることを特徴とする請求項4に記載のキャパシタ。
  6. 前記溶融塩は、LiCl:KCl=35mol%〜100mol%:65mol%〜0mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を含んでいることを特徴とする請求項5に記載のキャパシタ。
  7. 前記溶融塩は、LiCl:KCl=55mol%〜65mol%:45mol%〜35mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を含んでいることを特徴とする請求項6に記載のキャパシタ。
  8. 前記溶融塩は、LiCl:KCl:CsCl=55mol%〜65mol%:10mol%〜15mol%:20mol%〜30mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を含んでいることを特徴とする請求項6に記載のキャパシタ。
  9. 前記溶融塩は、LiBr:KBr=35mol%〜100mol%:65mol%〜0mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を含んでいることを特徴とする請求項5に記載のキャパシタ。
  10. 前記溶融塩は、LiBr:KBr=60mol%〜70mol%:40mol%〜30mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を含んでいることを特徴とする請求項9に記載のキャパシタ。
  11. 前記溶融塩は、LiBr:KBr:CsBr=50mol%〜60mol%:15mol%〜20mol%:20mol%〜30mol%組成比のアルカリ金属ハロゲン化物を含んでいることを特徴とする請求項9に記載のキャパシタ。
  12. 前記アルカリ土類金属ハロゲン化物は、MgF、CaF、SrF、BaF、MgCl、CaCl、SrCl、BaCl、MgBr、CaBr、SrBr、BaBr、MgI、CaI、SrI、BaIから選ばれた1または2以上の化合物であることを特徴とする請求項4に記載のキャパシタ。
  13. 前記溶融塩は、融点が40℃以上の窒素のオニウム塩であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のキャパシタ。
  14. 前記窒素のオニウム塩のカチオンは、テトラアルキルアンモニウム、イミダゾリウム、ピペリジニウム、ピロリジニウム又はピリジニウムカチオンである請求項13に記載のキャパシタ。
  15. 前記窒素のオニウム塩のアニオンはハライドアニオン、BF ,PF ,(CFSO,ペルフルオロまでフッ素で置換されることができる脂肪族、脂環族もしくは芳香族スルホネートアニオン、またはペルフルオロまでフッ素で置換されることができる脂肪族、脂環族もしくは芳香族カルボキシレートアニオンである請求項13または14に記載のキャパシタ。
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