JP4381047B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置に係り、特に半導体素子の高温動作を行うことができるようにした信頼性の高い半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体素子を搭載したパワーモジュールのような半導体装置においては、絶縁基板上に金属平板からなる電極を付け、その上に半導体素子を搭載し、素子の上部に他の主電極及びゲート用のリード線を接続する構造を採用している。絶縁基板は金属製の放熱板に取付けられ、ケースで囲われる。ケースには外部接続用リード線のついたターミナルホルダーを取付け、一方ケース内に充填物、例えばシリコーンゲルを流し込み硬化させ封止部材で密封する。
【0003】
ケース内にシリコーンゲルを充填する理由は、絶縁・封止のためであり、外部のゴミやチリの進入を防ぐだけでなく、空気と比べて絶縁特性を向上させることができる。短い絶縁距離で所定の製品の絶縁仕様を満足することができるので、よりコンパクトな構造を提供できる。また、シリコーンゲルは柔軟であるので、温度サイクルの膨張収縮によるリード線等への機械的な負荷が与えられることがなく、従って構成部品を破損させる危険性を少なくできる。
【0004】
このようなパワーモジュールの通電容量は年々増大している。すなわちより高電圧で大電流を流すような仕様に適合していく必要がある。一方、よりコンパクトな構造を実現するため、半導体素子の実装密度はますます高くなりつつある。半導体素子に大電流を流そうとすると発熱が大きくなる。最も一般的なSi(シリコン)半導体素子は通常125℃を上限として設計されており、冷却を強化することにより、この上限を超えないようなパッケージ構成を採用している。このために、金属製の放熱板への熱伝導を改善して冷却を強化する等の技術が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−7928号公報(第3−5頁、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年SiC(炭化ケイ素)等、Siよりもさらに高温で動作する半導体素子が実用化されてきた。この素子は500℃程度まで動作可能であるので、より電流密度を上げたパワーモジュールを構成することが可能となる。
【0007】
しかしながら、半導体素子に接触する材料のうち、充填物としてのシリコーンゲルは有機物であり、150℃を超える状態で使用すると酸化・分解により次第に柔軟性が失われ、硬くもろくなっていく。その結果、リード線に損傷を与え、また剥離・き裂が発生する。更に、絶縁特性も低下するため、パワーモジュール全体の電気絶縁特性が初期値から大きく低下してしまう。このような高温動作形半導体素子の場合に、シリコーンゲルの温度上昇を防ぐようにするには、上述した従来のような金属製の放熱板への熱伝導を改善する技術だけでは不充分である。
【0008】
本発明は、上記に鑑みて為されたもので、半導体素子の高温動作を行うことが可能な信頼性の高い半導体装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の半導体装置は、絶縁基板と、この絶縁基板の一方の側面に金属層を介して配置した半導体素子と、この半導体素子の表面を直接覆うように設け、この半導体素子から絶縁基板方向への熱伝導率よりも熱伝導率の低い断熱層と、前記絶縁基板の他方の側面にその一方の側面を接合配置した放熱板と、前記絶縁基板、前記半導体素子及び前記断熱層を包囲するように前記放熱板に設けられ、内部を充填物で充填したケースとから構成している。
【0010】
本発明の半導体装置によれば、半導体素子の高温動作を行うことが可能な信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下に本発明による半導体装置の第1の実施の形態を図1及び図2を参照して説明する。図1は本発明の半導体装置の断面図である。
【0012】
絶縁基板1をはさんでその両側に金属平板から成る電極2を配置し、その一方の電極2上に複数個の半導体素子3を互いに離間して配置し、この半導体素子3同士をリ−ド線4で結んでいる。電極2と半導体素子3の下部は通常ハンダ等により電気的及び機械的に接続固定される。またリード線4は、ワイヤーボンディングまたは導体バーによる配線を用いるのが普通である。リード線4は主回路配線とゲート配線の両方があるが、ここではこれらをまとめてリ−ド線4として図示した。
【0013】
絶縁基板1は他方の電極2を介して金属製の放熱板5上に取付けられ、放熱板5の外周部分を起点として樹脂性のケース6が前記絶縁基板1、電極2、半導体素子3及びリ−ド線4を包囲するように設けてある。ケース6の上部は、外部接続用リード線7、7aを接続したターミナルホルダー8及び後述する封止部材10により閉塞されている。外部接続用リード線7、7aは夫々主回路配線用、ゲート配線用であり、何れも絶縁基板1上に設けられた図示しない電極に接続されている。更に、各々の半導体素子3の表面を覆うように、例えば樹脂をポッティングする等の方法により断熱層11が形成されている。そしてケース6の内部にはシリコーンゲル9を流し込み、シリコーンゲル9が硬化した後に封止部材10により全体を密封している。
【0014】
図2は、図1の半導体素子3の周辺を拡大した模式図である。図2において、図1と同一部分は同一符号で示し、その説明は省略する。また、リード線4は図示を省略してある。図2に示すように、一方の電極2上に載置された半導体素子3は、熱伝導性の低い断熱層11に覆われた構造となっている。以下にこの断熱層11の機能について説明する。
【0015】
図1のパッケージ構造において、通電時に半導体素子3には電流が流れ、半導体素子3は発熱状態となる。半導体素子3は所定の温度以下でないと正常な動作ができないので、発生した熱を速やかに逃がし、所定の温度以下に保つ工夫がなされている。すなわち、半導体素子3は、放熱板5上に電極2を介して載置して、この向きに積極的に熱を逃がそうとしている。しかし放熱板5は通常接地されているため、高圧に保たれた半導体素子3と放熱板5の間は絶縁が必要となる。この絶縁を確保するため、両者の間には絶縁基板1が挿入されている。絶縁基板1には絶縁性の他に、高い熱伝導性が要求される。このように通電時に半導体素子3に発生した熱のほとんどは下方の放熱板5方向に逃がされるが、断熱層11を設けない場合は、上面側で半導体素子3に接触するシリコーンゲル9は高い温度にさらされるので、熱的なストレスを受ける。
【0016】
半導体素子3が最も標準的に用いられているSi系の場合、その動作温度の上限から125−150℃以下に抑えるようにする。この温度範囲では、シリコーンゲル9に損傷はなく、長期的に使用可能である。しかしながら、SiCのように200℃を超える温度で使用可能な高温動作形半導体素子を適用する場合は、半導体素子3はより高温となる。この温度にさらされるとシリコーンゲル9が劣化し、機器が損傷を受ける。
【0017】
上述の問題点を防ぐため、本発明の半導体装置においては、半導体素子3とシリコーンゲル9の間に断熱層11を挿入し、シリコーンゲル9が直接高い温度にさらされないように構成している。この断熱層11を付与する最も簡便な方法は、断熱性樹脂によるポッティングである。この断熱性樹脂は熱硬化性のものを用いるのが普通であるが熱可塑性材料を用いても良い。
【0018】
以上説明したように、断熱性樹脂による断熱層11を半導体素子3とシリコーンゲル9の間に設ければ、半導体素子の高温動作を可能とした信頼性の高い半導体装置を実現できる。
【0019】
(第2の実施の形態)
以下に本発明に係る半導体装置の第2の実施の形態を図3乃至図5を参照して説明する。図3は本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置に使用される断熱層の断面図である。
【0020】
図3に示すように断熱層11を形成する樹脂12に多数の空孔13を付与すれば、樹脂の断熱性を高めることが可能となる。空孔13の内部は空気、窒素等のガス成分から構成されているが、樹脂12という固体に比較して、非常に熱伝導性が低くなる。樹脂12に対する空孔13の割合が増加するにつれて全体の熱伝導率が低下し、断熱効果が高くなる。
【0021】
樹脂12中に空孔13を付与する具体的方法として、樹脂12の硬化反応過程でガスが発生するいわゆる発泡性樹脂を活用することができる。細かい泡を発生させながら、樹脂12を固めると、固まった後の樹脂12中に、図3に示したように多数の空孔13が残存した状態となる。
【0022】
発泡性樹脂としては多種のものが商品化されているが、液状の樹脂を半導体素子3の上部から流し込んで固めるという、いわゆるポッティング性、また、半導体素子3の発熱に耐える耐熱性の観点から、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂及びシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂、またはフッ素樹脂等の耐熱性熱可塑性樹脂をベースとした発泡性材料を用いるのが良い。また、樹脂が硬化する際に、非常に大きな硬化収縮を発生する材料も適用可能である。この材料は樹脂が硬化するときの体積変化により、樹脂内部に非常に小さな気孔を発生することが知られており、マイクロボイド生成材料として市販されている。
【0023】
図4は本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置に使用される断熱層の変形例の断面図である。図4に示した例では、気泡を充填材の形で外部から樹脂12中に添加して断熱層11を形成する。例えば、中心部が空孔、周囲が固体という中空粒子が市販されている。中空粒子14の内部は空孔13を内蔵しており、この空孔13の大きさは既知であるので、中空粒子14の充填量を制御することにより、空孔量を調節し、断熱層11に任意の断熱性を付与できる。樹脂としては、耐熱性に優れたエポキシ、フェノール、ウレタン、ポリイミド、シリコーン、フッ素樹脂を用いるのが良い。
【0024】
こうした空孔13の内部を構成するガス成分(空気、窒素)等の誘電率は通常樹脂12の誘電率より低いため、電気的ストレスが加わると空孔13の部分に電界が集中し、電気的な損傷を受けやすい。例えば、エポキシ樹脂に空孔を含ませ、電圧を印加すると絶縁破壊するレベルより低い電圧で微小な放電(いわゆる部分放電またはコロナ放電)が発生し、絶縁特性を低下させる。したがって通常、高電圧機器用絶縁材料では、樹脂12中への空孔13の混入は徹底的に避けるのが普通である。しかしながら、樹脂12中の空孔13がこのように電気的な欠陥として作用するのは、数μm以上の大きさになった場合であり、それ以下では、欠陥として作用しない。以下にこの原理を説明する。
【0025】
ガス中での放電現象は火花放電特性として理論化されている。(例えば、電気学会編「放電ハンドブック」、第2部、第3章、3.4項「火花放電電圧」、オーム社刊)。図5に示すように火花電圧(放電開始電圧)Vsは、ガス媒体のガス圧力とガス体(気孔)の大きさの積(以下plと称する。)の関数となる。本発明の樹脂12に内在する空孔13は時間の経過とともに拡散によって空気に置換される。この空気の火花放電を発生する最小pl値は、図5に矢印止で示したように0.5torr・cmであり、これ以下では放電は発生しない。pl値はガス圧力とガス体(気孔)の大きさの積であるため、圧力をとりうる最大の1気圧(760torr)と設定すると、空孔の大きさは0.5/760=0.000658cm=6.58μmとなる。すなわち、空孔13がこれ以下の大きさになると放電しないことになる。ばらつきがあるので、実際には10μm以下の大きさをもつ空孔13が放電特性から絶縁性を損なわない大きさであると言える。
【0026】
以上説明したように樹脂中の空孔を積極的に利用することにより、断熱層の断熱効果を高め、半導体素子の高温動作を可能とした信頼性の高い半導体装置を実現できる。
【0027】
(第3の実施の形態)
上述の第2の実施の形態とは逆に、空孔の圧力を低く保ち、減圧状態に保つと大きな空孔であっても放電しにくい状態になる。その大きさは、例えば1torrでは、0.5/1=0.5cm、10torrの場合は、0.5/10=0.05cmとなる。
【0028】
従って、10torr以下であれば、0.5mm程度のギャップを付与しても放電しない状態とすることができる。このようなギャップは断熱層として作用する。
【0029】
図6は本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の半導体素子周辺の断面図である。この第3の実施の形態の各部について、図2の第1の実施の形態に係る半導体装置の各部と同一部分は同一番号で示し、その説明を省略する。この第3の実施の形態が、第1の実施の形態と異なる点は、図2の断熱層11を、減圧層15とフィルムシール16とに置き替えた点である。
【0030】
このように半導体素子3の上面を減圧層15からなる減圧状態の空間を付与することで、断熱層を形成することができる。この減圧層15の形状、および、減圧状態を維持するために、フィルムシール16によるカバーを付与している。また、この減圧層を用いる場合、図1に示したリード線4はボンディング配線とせず、半導体素子3から導体バーを用いて横方向に配線するような構造とするのが良い。
【0031】
このように減圧した断熱層を半導体素子3とシリコーンゲル9の間に設けても、半導体素子の高温動作を可能とした信頼性の高い半導体装置を実現できる。
【0032】
以上の第1乃至第3の実施の形態を模擬した実験結果について以下に詳述する。
【0033】
図1の絶縁構成で、絶縁基板1として窒化アルミニウム(厚さ1mm)を用い、銅製電極2(厚さ0.2mm)を配置する。さらに半導体素子3を模擬した発熱体を電極2上に接合する。発熱体はヒーターで構成され、外部からの電流を流すことにより温度を上昇させることができる。発熱体温度は近傍に埋設した熱電対で測定し、ヒーターの電流を制御することにより一定の温度に制御する。
【0034】
発熱体の周辺を断熱層11で包み込み、その周囲をシリコーンゲル9で封止した。さらに断熱層11とシリコーンゲル9の境界面に熱電対を配置し、断熱層11の表面温度を測定した。発熱体の表面温度と断熱層表面温度の差が大きければ大きいほど、断熱層の断熱効果は大きく、シリコーンゲルの熱劣化を抑えることができる。実用上、断熱層表面温度が150℃以下であることが望ましい。
【0035】
発熱源上の断熱層として発泡性ポリイミド樹脂(例えば、宇部興産(株)製ユーピレックスフォーム)を厚さ5mmで塗布したもの(試料A)、中空粒子(バロティーニ社製、ガラスビーズ)を200wt%充填した耐熱エポキシ樹脂を厚さ10mmで塗布したもの(試料B)、硬化収縮の大きいマイクロボイド生成剤(例えば、ハンツマン社製商品名Jeffamine 2000)を硬化剤として添加したエポキシ樹脂を厚さ15mmで等した試料(試料C)を用意した。また、図6のようにフィルムシール16(例えば東レ・デュポン社製ポリイミドフィルム カプトン)で発熱体の上部に減圧層15を設け、真空炉中で減圧しながら熱処理し、電極2とフィルムシールを隙間無く接合し、この上にシリコーンゲルを流して封止した資料(試料D)も用意した。尚、この減圧層の厚さは3mmとした。
【0036】
いずれの供試品についても発熱体温度が250℃となるよう電源を制御した。入力後2時間経過し、温度がほぼ平衡に達した状態で、断熱層表面温度を測定した。各試料の温度測定結果を図7に示す。
【0037】
図7に示したように、試料A、B、C及びDのいずれも断熱層表面の温度は、発熱体表面温度に対してかなり低くなり、優れた断熱効果が確認された。この温度を所定の温度以下に抑えるためには、断熱層の熱伝導率に合わせて最適な厚さを設定すれば良い。すなわち試料Cにおいては、シリコーンゲルが劣化しない温度である150℃以下とするためには、装置構成上の制約はあるが、断熱層の厚さを20mm以上に設定するか、マイクロボイド生成剤の量を増加するなどの対策を行えば良い。また、これらの断熱層はいずれも所定の絶縁特性をクリアすることが確認された。
【0038】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、半導体素子の高温動作を行うことが可能な信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体装置の断面図。
【図2】 半導体素子周辺の断面図。
【図3】 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置に使用される断熱層の断面図。
【図4】 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置に使用される断熱層の変形例の断面図。
【図5】 ガス中での火花電圧とpl値(ガス圧力と電極間距離の積)の関係を示した図。
【図6】 本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の半導体素子周辺の断面図。
【図7】 各試料の温度測定結果を示す表図。
【符号の説明】
1 絶縁基板
2 電極
3 半導体素子
4 リード線
5 放熱板
6 ケース
7 外部接続用リード線
8 ターミナルホルダー
9 シリコーンゲル
10 封止部材
11 断熱層
12 樹脂
13 空孔
14 中空粒子
15 減圧層
16 フィルムシール
Claims (10)
- 絶縁基板と、
この絶縁基板の一方の側面に金属層を介して配置した半導体素子と、
この半導体素子の表面を直接覆うように設けた断熱層と、
前記絶縁基板の他方の側面にその一方の側面を接合配置した放熱板と、
前記絶縁基板、前記半導体素子及び前記断熱層を包囲するように前記放熱板に設けられ、内部を充填物で充填したケースとから成り、
前記断熱層は、前記半導体素子から前記絶縁基板方向への熱伝導率よりも熱伝導率が低いことを特徴とする半導体装置。 - 前記断熱層は、多数の空孔を有する樹脂から成ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記樹脂はエポキシ、ポリイミド、シリコーン、ウレタン、フッ素樹脂の何れかであることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
- 前記断熱層は、中空の粒子を充填した樹脂であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記中空の粒子は、ガラス、アルミナ、シリカ等の無機物からなる粒子であることを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
- 前記樹脂は、エポキシ、フェノール、ウレタン、ポリイミド、シリコーン、フッ素樹脂の何れかであることを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
- 前記樹脂の空孔の径が10μm以下であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
- 前記断熱層は、硬化収縮が大きく、自己収縮によりボイドを発生せしめる樹脂であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記断熱層は、低圧空気であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記断熱層の低圧の保持用に高シール性のフィルムを用いたことを特徴とする請求項9記載の半導体装置。
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