JP4379813B2 - 減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂から液体(溶剤)及び樹脂を回収する技術に係り、特に、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂から連続的に溶剤及び樹脂を分離回収する減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置に関する。
最近になって、ポリスチレン樹脂や発泡ポリスチレンの樹脂廃材のように樹脂成分の実容積よりも見かけの容積が大きい樹脂廃材の処理方法として樹脂廃材を溶剤に接触させてゲル化させることによりその容積を実容積とほぼ同じ程度に減少させ、この後、樹脂と溶剤とを分離し、樹脂を燃料や樹脂原料として再利用し、又、溶剤を同じ処理に再使用する技術が開発されている(特開平2―1748号公報、特開平5−59212号公報、特開平7−113089号公報、特開平9−40802号公報、特開平9−157435号公報、特開2001−181439号公報など参照)。
この新規な技術分野において、固形物である樹脂と液体である溶剤とを分離する方法として、溶剤を蒸発させて固形物と分離し、その蒸気を凝縮させて回収するという操作が提案されている。すなわち、一般的には、樹脂廃材を溶剤に接触させてその容積を樹脂の実容積とほぼ同じ程度に減少させる処理は減容ゲル化処理、或いは単に減容処理と呼ばれ、餅のようになるまでゼリー状又はゲル状にゲル化された樹脂は減容化ゲル状ポリスチレン樹脂と言われている。この減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を樹脂と溶剤とに分離する方法としては、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂の溶剤を蒸発させて分離する方法と、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を圧搾分離する方法とが提案されているが、後の方法では樹脂中にわずかに溶剤が残り、必要に応じて、この残りの溶剤を蒸発させることがある。
一般に、液体(溶剤)を蒸発させるには、その液体(溶剤)を加熱すればよく、蒸発させた液体(溶剤)を回収するにはその蒸気を凝縮させて回収している。また、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂や減容化ゲル状ポリスチレン樹脂から溶剤を圧搾分離した樹脂から溶剤を蒸発させる場合にも、加熱して溶剤を蒸発させている。
例えば、特開2001−181439号公報には、ポリスチレンを溶剤に溶解させてできたゲルに溶剤を加えて溶解液をつくる溶解槽と、その溶解液を濾過する濾過器と、濾過器をでた溶解液から溶剤を蒸発させ所定の濃度の濃縮液をつくる濃縮器と、その濃縮液から溶剤を蒸発分離しポリスチレンを取り出す分離器とを備えるポリスチレン回収装置が提案されている。かかる装置の分離器は、薄膜蒸発式の分離器90であり、分離器内筒91及び分離器外筒92からなる二重構造の容器からなり、これら内筒91と外筒92の間に熱媒体を循環させて加熱するものであり、濃縮液は内筒92に沿って導入される。この場合、導入された濃縮液は溶剤が徐々に蒸発しながら内筒92に沿って流下するが、樹脂濃度が大きくなると流れ落ちなくなるので、回転軸95の周囲に複数の回転腕96を介して設けたかき取り板97により内筒92に付着した樹脂をかき取るようにしている。
しかしながら、上述したような従来の、樹脂と溶剤とを分離する分離器は、一般的には、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を投入する装置本体を加熱しながら減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を流下させて溶剤を蒸発させるものであるが、溶剤の除去効率が低く、また、溶剤を十分に除去できず、処理効率が十分ではないという問題がある。さらに、溶剤を除去した樹脂の品質も悪く、樹脂を押し出してペレット化する場合には、混入していた気泡により押し出される樹脂が途中で切れてしまうなどの問題もある。
また、例えば、特開2001−310971号公報には、所定温度に保温できるようにした2重壁の円筒状槽11内に、この円筒状槽11内と同等の温度に保温できるように、僅かな間隔をあけて同心円状に保温パイプ121を並べた保温棚12を上下に複数段備え、減容した廃棄発泡スチロールとエステル系植物油との混合物を分離回収する装置が開示されている。そして、この装置では、上記混合物は、上下方向に複数段に設けられた最上段の保温棚12上に吐出されると、ローラ131によって保温パイプ121の隙間から逐次次段の保温棚12の保温パイプ121上に吐出され、これら保温パイプ121で加熱されることでエステル系植物油が蒸発する。そして、このような動作を複数回繰り返すことで、エステル系植物油と廃棄発泡スチロールとに分離される。
このような分離回収装置では、上記混合物を比較的十分に分離することはできるが、混合物を複数回循環させることでエステル系植物油と廃棄発泡スチロールとに分離しているため、分離作業が繁雑になると共に作業に比較的長い時間を要し、作業効率が低いという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑み、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を連続的に且つ効率的に処理して溶剤及び樹脂を分離回収する減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を常圧もしくは減圧下で加熱することにより溶剤と樹脂とを分離回収する分離回収装置であって、蒸発した溶剤を連続的に取り出す溶剤回収部を上部に有すると共に溶剤が除去された樹脂を回収する樹脂回収部を下部に有する装置本体と、この装置本体内に上下方向に多層になるように配設されると共に内方に熱媒体を流通させる熱媒体流通管と、この熱媒体流通管に接触するように減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を導入するゲル樹脂導入手段と、前記熱媒体流通管に接触して下方へ流れ落ちた樹脂を保持する前記装置本体の下部に設けられた樹脂保持部と、この樹脂保持部に保持される樹脂を加熱する加熱手段と、前記樹脂保持部に保持される樹脂を攪拌する攪拌手段と、前記熱媒体流通管の近傍に所定間隔で当該熱媒体流通管に沿って配置されこの熱媒体流通管に接触して流れる前記減容化ゲル状ポリスチレン樹脂の流れを案内する制御板とを具備することを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第1の態様では、連続的に減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を供給しながら、樹脂と溶剤とを分離すると共にそれぞれを回収することができ、処理効率を著しく向上することができる。また、熱媒体流通管から流れる減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が、流れ制御板を介して、その下方に配設されている熱媒体流通管上に確実に接触する。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記熱媒体流通管は、前記装置本体の周壁近傍に螺旋状に連続的に配設されていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第2の態様では、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が熱媒体流通管に接触することによって加熱され、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂から溶剤が効率的に分離・除去される。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記熱媒体流通管に接触した減容化ゲル状ポリスチレン樹脂は、当該熱媒体流通管に沿って流れると共に上方に配置された熱媒体流通管から下方に配置された熱媒体流通管へ流れ落ちて前記樹脂保持部へ移動することを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第3の態様では、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が熱媒体流通管に接触している期間が長くなり、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂から溶媒を効率的且つ確実に除去することができる。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記流れ制御板が前記熱媒体流通管の水平方向両側に所定の間隔で配置され且つ上端の間隔より下端の間隔が狭くなるように傾斜して配置されていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第4の態様では、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂の流れが流れ制御板によって案内され、その間から下方の熱媒体流通管上に流れ落ちる。
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記流れ制御板が上下方向に多層になるように配設され且つ前記流れ制御板の上端の間隔が前記多層の下方層ほど大きくなっており、前記流れ制御板の上端を越えて流れ落ちる前記減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が下方層の流れ制御板上に流れ落ちることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第5の態様では、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が、流れ制御板の上端を越えて流れ落ちても、その下方に配設されている熱媒体流通管に確実に接触する。
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れかの態様において、前記熱媒体流通管の最下層の下方の前記流れ制御板は、当該熱媒体流通管から流れ落ちる樹脂を前記装置本体の壁面方向へ案内するものであることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第6の態様では、熱媒体流通管から流れ落ちる樹脂が、加熱手段によって加熱された装置本体の壁面を介して樹脂保持部に流れ込むため、樹脂が固化することなく流動性が確保される。
本発明の第7の態様は、第1〜6の何れかの態様において、前記加熱手段は、前記装置本体の下部の壁面に沿って熱媒体を循環させる熱媒体循環手段を含むことを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第7の態様では、装置本体の壁面を流れる樹脂の流動性をより確実に保持できる。
本発明の第8の態様は、第7の態様において、前記熱媒体循環手段が前記熱媒体流通管と接続されており、前記熱媒体循環手段及び前記熱媒体流通管内に連続的に前記熱媒体を循環させていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第8の態様では、熱媒体を効率的に利用することができる。
本発明の第9の態様は、第1〜8の何れかの態様において、前記樹脂保持部の内面の温度が、前記熱媒循環手段の表面温度よりも高い温度に保持されていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第9の態様では、装置本体の上部を高温に保持することに起因する発火が防止され、且つ装置本体の下部における樹脂の流動性が確保される。
本発明の第10の態様は、第1〜9の何れかの態様において、前記加熱手段は、前記樹脂保持部の略中央部底部に設けられた前記攪拌手段を囲むように設けられた略円筒状の熱媒体循環路を含むことを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第10の態様では、樹脂保持部内の樹脂が確実に加熱された所定温度に保持され、樹脂が固化するのを防止でき、且つ樹脂内に残留している溶剤をほぼ完全に除去できる。
本発明の第11の態様は、第1〜10の何れかの態様において、前記ゲル樹脂導入手段は、前記熱媒体流通管の上方に配置されて回転駆動される樋状部材と、該樋状部材上に前記減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を導入する導入流路とを具備し、前記樋状部材から溢れた前記減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が前記熱媒体流通管上へ流れ落ちるようになっていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第11の態様では、装置本体の円周方向に亘って、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が略均等な量で樋状部材から熱媒体流通管上に流れ落ちる。
本発明の第12の態様は、第1〜11の何れかの態様において、前記樹脂回収部から下方に払い出された樹脂を略水平方向に移送する移送管を具備し、該移送管に払い出しポンプを設けて樹脂を回収するようにしたことを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第12の態様では、樹脂回収部から払い出された樹脂が払い出しポンプに到達するために移送管を流れるので、樹脂に含まれる気泡が著しく低減される。
本発明の第13の態様は、第12の態様において、前記移送管の周囲を加熱する加熱手段を具備することを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置にある。
かかる第13の態様では、移送管を流れる樹脂が加熱され、その流動性が確保される。
第1図は、本発明の実施形態1に係る減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置の概略図である。
第2図は、本発明の実施形態1に係る減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置の要部の拡大図である。
第3図は、本発明の実施形態1に係る減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置を用いた分離回収手順を説明する概略図である。
第4図は、本発明の実施形態1に係る減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置を用いた分離回収手順を説明する概略図である。
第5図は、本発明の実施形態1に係る流れ制御部材の変形例を示す図である。
第6図は、本発明の実施形態1に係る減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離装置の概略図である。
第7図は、本発明の実施形態2に係る減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離装置の概略図である。
以下、本発明を各実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
第1図は、実施形態1に係る減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置の概略図であり、第2図は、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置の一部拡大図である。
本実施形態の減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置は、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を減圧下で加熱することにより樹脂と溶剤とを分離しそれぞれ回収するためのものであり、略円筒形状を有する装置本体10の上面に、蒸発した溶剤を連続的に取り出す溶剤回収部11が設けられると共に、装置本体10の底面に、溶剤が除去された樹脂を回収するための樹脂回収部12が設けられている。
装置本体10の下部は、外径が上部よりも狭くなっており、詳しくは後述するが、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂から溶剤が除去された樹脂が保持される樹脂保持部13となっている。そして、樹脂回収部12は、この樹脂保持部13に接続されている。
一方、溶剤回収部11には、図示しないが、凝縮器(コンデンサ)や回収タンク等に繋がる排気パイプが接続されている。そして、装置本体10の内部はこの排気パイプを介して常に吸引されて減圧状態となっている。
また、装置本体10の上面には、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を装置本体10内に導入するための導入手段が設けられている。この導入手段は、本実施形態では、装置本体10の上壁部分に固定されて外部から装置本体10内に減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を導入するための導入管14と、装置本体10内の上部に配設され、導入管14を介して導入された減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が一定量貯留される凹部15を有する樋状部材16とで構成されている。
樋状部材16は、装置本体10の内面近傍に円周方向に亘って設けられ、この凹部15を画成する底面17は、例えば、8メッシュ程度の金網で形成され、側壁は外側壁18aが内側壁18bよりも低く形成されている。また、この樋状部材16は、支持部19を介して後述する撹拌棒に固定されており、この撹拌棒が回転駆動することによって樋状部材16も回転駆動するようになっている。
この樋状部材16の下方には、熱媒体流通管20が、装置本体の内面に沿って螺旋状に連続して且つ上下方向多層となるように配設されている。この熱媒体流通管20の両端部は、装置本体10の側面から外部に引き出されており、この一方の端部から、例えば、加熱オイル、水蒸気等の熱媒体が熱媒体流通管20の内部に導入され、他方の端部から外部に排出されるようになっている。すなわち、熱媒体流通管20内には常に熱媒体が循環されており、熱媒体流通管20の表面は所定の温度に保持されている。なお、一般的には、熱媒体として加熱オイルを用いる場合には下側の端部から導入し、水蒸気を用いる場合には上側の端部より導入するのが好ましく、本実施形態では加熱オイルを下側の端部から導入している。
なお、本実施形態では、熱媒体流通管20が、螺旋状に連続して且つ上下方向多層となるように配置されているが、これに限定されず、例えば、複数の独立した熱媒体流通管を上下方向多層となるように配置するようにしてもよい。
また、熱媒体流通管20の下側には、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂の流れを案内するための流れ制御部材21が熱媒体流通管20に沿って設けられている。上述したように、熱媒体流通管20は螺旋状に連続して且つ上下方向多層となるように配置されているため、この流れ制御部材21も、螺旋状に連続して且つ上下方向多層となるように配置されている。また、流れ制御部材21は、基本的には二枚の制御板22,23からなり、これらの制御板22,23は、熱媒体流通管20の水平方向両側に所定間隔で配置され且つ上端の間隔よりも下端の間隔が狭くなるように傾斜して配置されている。本実施形態では、両制御板22,23のなす角θが約90°となるように配置した。また、二枚の制御板22,23は、下端の間隔d1が、熱媒体流通管20の外径Dよりも狭くなるように配置されていることが好ましい。例えば、本実施形態では、熱媒体流通管20の外径が40mmであるのに対し、二枚の制御板22,23の下端の間隔を30mmとしている(第2図参照)。
なお、制御板22,23は、熱媒体流通管20に沿って設けられていれば、全領域に亘って設けられている必要はなく、断続的に設けられていてもよい。また、連続的に設けられている場合でも、所定の寸法の複数の部材を適宜配置して設ければよい。
また、最下層の熱媒体流通管20Aの下側に設けられる流れ制御部材21Aは、二枚の制御板ではなく、熱媒体流通管20Aの下側に対応する領域から装置本体の側面近傍まで連続する傾斜面を有する笠状部材24からなる。
さらに、最下層の熱媒体流通管20Aから樹脂保持部13に対応する領域の装置本体10の外面には加熱手段が連続的に設けられている。この加熱手段は、装置本体10の壁面を加熱できるものであれば、特に限定されないが、本実施形態では、熱媒体流通管20と同様に、内部に所定の熱媒体が循環される熱媒体循環手段25である。また、この熱媒体循環手段25及び熱媒体流通管20内には、別々に熱媒体を供給し循環させるようにしてもよいが、熱媒体循環手段25と熱媒体流通管20とを接続し、熱媒体流通管20及び熱媒体循環手段25内に連続的に熱媒体を循環させるようにしてもよい。これにより、熱媒体を効率的に利用できコストを抑えることができる。
樹脂保持部13の中央部には、樹脂保持部13内の樹脂を撹拌するための撹拌手段、本実施形態では、樹脂保持部13に対応する領域に螺旋状に設けられた突起部26を有する撹拌棒27が設けられている。この撹拌棒27は、その一端が装置本体10の上面に設けられた駆動モータ28に接続されると共に、他端が、装置本体10の底面に複数本、例えば4本の脚部29によって固定された支持台30に回転可能に保持されている。
また、本実施形態では、支持台30に保持されている撹拌棒27の端部には、装置本体10の底面に接続された樹脂回収部12内まで延びる第2の撹拌棒31が接続されている。そして、撹拌棒27が回転することにより第2の撹拌棒31も同時に回転する。また、この第2の撹拌棒31にも、撹拌棒27と同様に突起部32が設けられており、撹拌棒27及び第2の撹拌棒31が回転することにより、樹脂保持部13内の樹脂が撹拌されると共に、樹脂保持部13内の樹脂が樹脂回収部12に流れ込むようになっている。
なお、上述したが、撹拌棒27の上部には、支持部19を介して樋状部材16が固定されており、これら撹拌棒27及び第2の撹拌棒31の回転と共に樋状部材16も回転するようになっている。
また、この撹拌棒27の周囲には、略円筒形を有し内部に熱媒体が循環される熱媒体循環路33が設けられている。すなわち、熱媒体循環路33は、撹拌棒27の端部が保持されている支持台30上に固定されている。なお、この熱媒体循環路33は、詳しくは後述するが、樹脂保持部13に保持されている樹脂を加熱するために設けられている。
なお、本実施形態では、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を導入するための導入管14には、予熱器100が接続されている。予熱器100は、例えば、多段式の熱交換器であり、水蒸気等の熱媒体が流入される熱媒体流入口101及び熱媒体流出口102が設けられており、原料入口103から導入された減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を予熱し、予熱した減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を原料出口104から排出するようになっている。
このような本実施形態の減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置では、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を樹脂と溶剤とに効率的に分離して回収することができる。以下、本実施形態の減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置を用いた減容化ゲル状ポリスチレン樹脂の分離回収手順について第3図及び第4図を参照して説明する。
なお、ここで言う減容化ゲル状ポリスチレン樹脂とは、ポリスチレン樹脂や発泡ポリスチレンなどの樹脂廃材のように樹脂成分の実容積よりも見かけの容積が大きい樹脂廃材の処理方法として樹脂廃材を溶剤に接触させてゲル化させたものであり、その種類は特に限定されないが、本実施形態では、引火点が40℃〜100℃程度、発火点が180℃〜350℃程度の溶剤にポリスチレン樹脂や発泡ポリスチレンを処理したものである。また、溶剤としては、例えば、グリコールエーテル類、特にグリコールジエーテル系化合物や、グリコールエーテル脂肪酸アルキルエステル系化合物等に、高級脂肪酸や高級アルコール、特に脂肪族炭化水素等のゲル化凝集剤を混合したものを挙げることができるが、勿論、これに限定されるものではない。
ここで、予熱器100に導入される減容化ゲル状ポリスチレン樹脂は、ある程度流動するように流動化させ、必要に応じて濾過等によりゴミ等の不純物を除去したものとするのが好ましい。また、このような減容化ゲル状ポリスチレン樹脂は、必要に応じて予熱器100で、例えば、150℃程度に予熱して導入管14に導入するようにすると、沸点の低い成分は減圧状態となった装置本体10内で直ぐに気化し、溶剤回収部11から回収されるようになる。
なお、本実施形態では、発火点が装置本体10内の温度より低い溶剤を処理する場合には、予熱器100で予熱して溶剤中の低沸点成分が導入後直ぐに除去されるようにし、発火点が比較的高い溶剤を処理する場合には、予熱器100を作動させないようにしている。なお、予熱器100は必ずしも設ける必要はなく、ある程度流動する状態とした減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を直接導入管14に導入するようにしてもよい。
第3図に示すように、導入管14を介して減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50が装置本体10内に導入されると、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50は、撹拌棒27に固定された樋状部材16の凹部15に流れ込む。このとき、樋状部材16は、撹拌棒27と共に回転駆動されているため、樋状部材16の凹部15には、全周に亘って略均等に減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50が流れ込む。
そして、凹部15に流れ込んだ減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50は底面17を形成する金網上を流れながら一部が減速されつつ当該金網を通過して下方の熱媒体流通管20上に流れ落ち、当該凹部15上に一定量の減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50が貯留されると、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50は、この凹部15を溢れて熱媒体流通管20上に流れ落ちる。すなわち、上述したように凹部15の外側壁18aは内側壁18bよりも低く形成されているため、凹部15から溢れた減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50は、樋状部材16の外側から樋状部材16の外面を伝って流れ出し、その底面から最上層の熱媒体流通管20上に流れ落ちる。
また、最上層の熱媒体流通管20から流れ落ちた減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50は、二枚の制御板22,23からなる流れ制御部材21によって流れが制御され、下層側の熱媒体流通管20上に順次流れ落ちるようになっている。なお、本実施形態では、制御板22,23は、上端の間隔が上下方向に亘って略同一となるように配置されているが、例えば、第5図に示すように、各制御板22,23の幅Wを下側ほど広くすることにより各制御板22,23の上端の間隔d2が下方層ほど大きくなるように、すなわち、各制御板22,23が下方層ほど外側に突出するようにしてもよい。これにより、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50が制御板22,23の上端を越えて流れ落ちた場合でも、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50は、下方の制御板22,23上に確実に流れ落ち、下層の各熱媒体流通管20に順次接触しながら流れ落ちるようになる。また、第5図に示した例では、幅Wの異なる制御板22,23を適宜配置して下方層ほど外側に突出するようにしたが、例えば、各制御板22,23の傾斜角度、あるいは下端の間隔d1及び上端の間隔d2を下方層ほど大きくすることで下方層ほど外側に突出するようにしてもよい。
ここで、熱媒体流通管20の内部には、本実施形態では、加熱オイルからなる熱媒体が導入され、熱媒体流通管20の外面は、約180℃〜200℃に保持されている。したがって、熱媒体流通管20上に流れ落ちた減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50は加熱され、溶剤の一部が気化されることによって除去される。そして、本実施形態では、熱媒体流通管20が多層となるように配設されているため、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50は、複数回繰り返し加熱され、溶剤の大部分が気化されて除去される。すなわち、熱媒体流通管20に沿って流れ落ちることにより、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂50は、溶剤が実質的に除去された樹脂となる。
一方、気化された溶剤は、溶剤回収部11から装置本体10の外部に排出される。上述したように、装置本体10内は、溶剤回収部11に接続された排気パイプを介して吸引されて常に減圧状態となっているため、気化された溶剤は溶剤回収部11から逐次排出される。なお、排出された溶剤は、図示しないが、凝縮器(コンデンサ)によって液化されて回収タンクに回収される。
そして、第4図に示すように、熱媒体流通管20によって複数回加熱され溶剤が除去された樹脂60は、最下層の熱媒体流通管20Aから流れ落ちると、流れ制御部材21A(24)を介して装置本体10の内面を伝って樹脂保持部13に流れ込む。
ここで、装置本体10の下部、すなわち、流れ制御部材21A(24)近傍から樹脂保持部13に対応する領域に亘って、上述したように加熱手段である熱媒体循環手段25が設けられ、装置本体10の壁面は、例えば、約230℃程度に保持されている。したがって、流れ制御部材21Aから装置本体10の壁面に流れ落ちた樹脂60は、さらに加熱されて粘度が低くなり流動性が確保されるため、装置本体10の壁面を介して樹脂保持部13内に良好に流れ込む。
そして、樹脂保持部13に流れ込んで保持された樹脂60は、撹拌棒27及び第2の撹拌棒31が回転されることにより、各突起部26,32によって撹拌される。また、熱媒体循環手段25及び熱媒体循環路33によって十分に加熱される。これにより、樹脂60の内部に残留している溶剤が完全に気化すると共に含有される空気(気泡)も除去され、樹脂保持部13内の樹脂60は、溶剤及び気泡がほぼ完全に除去された状態となる。
このように装置本体10の下部のみに加熱手段である熱媒体循環手段25を設け、樹脂保持部13を含む装置本体10の下部を上述した熱媒体流通管20と比較してより高い温度に保持することにより、装置本体10の上部を高温に保持することに起因する発火を防止すると共に装置本体10の下部における樹脂60の流動性を確保することができる。
また、このような樹脂60が保持される樹脂保持部13を設け、この下部に外部へ連通する樹脂回収部12を設けることにより、樹脂保持部13に保持される樹脂60により装置本体10内の減圧状態を確保することができる。
さらに、本発明では、このように装置本体10の減圧状態を常に且つ確実に保持するために樹脂保持部13の形状を装置本体10と比較して小径で且つ上下方向に亘った径変化がない筒状の形状としている。これにより、樹脂60が少量であっても、樹脂保持部13に十分な厚さの樹脂60を保持することになるので、樹脂回収部12を介しての外部との連通を確実に遮断することができるという効果を奏する。
樹脂保持部13内に保持されている樹脂60は、樹脂回収部12に接続された、例えば、溶融プラスチック移送用ギヤポンプ等の吸引手段(図示なし)によって移送され、第2の撹拌棒31の突起部32によってガイドされながら、連続的に樹脂回収部12に流れ込む。
すなわち、第2の撹拌棒31に螺旋状に設けられている突起部32の外径は、樹脂回収部12の装置本体10側の開口の直径と略同一の直径で形成されているため、樹脂保持部13内の樹脂は、第2の撹拌棒31が回転することにより、突起部32にガイドされながら常に一定の量ずつ樹脂回収部12に流れ込む。
その後、樹脂回収部12に流れ込んだ樹脂は、この下に設けられた払い出しポンプ40及び駆動モータ41(第1図参照)によって図示しない押し出し装置に送られ、所定温度に加熱されたダイスから押し出されることで所定径の棒状部材に成形される。なお、樹脂に溶剤又は気泡等が残留していると、樹脂を棒状部材に成形する際に割れ等が発生しやすいが、本発明の減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置では、溶剤を除去した樹脂が、樹脂保持部13で十分に加熱され、溶剤あるいは気泡等が完全に除去されているため、成形時に割れ等が発生することがない。また、樹脂の移送用の払い出しポンプ40の種類により気泡が入り込むこともあるので、適正なポンプを用いる必要がある。
また、押し出し装置のダイスの適正な加熱温度は、樹脂保持部13の温度よりも低い適正温度範囲内となるように制御されるのが好ましい。ダイスの温度が高すぎると、樹脂の粘度が高すぎて所定径の棒状部材が得られず、また、ダイスの温度が低すぎると樹脂を押し出す圧力が高くなりすぎて、棒状部材に割れ等が発生する虞があるためである。なお、適正温度範囲は、樹脂の種類によって異なるが、本実施形態では、ダイスの温度が200℃程度、あるいはそれ以下となるようにしている。
このように樹脂保持部13及びダイスの温度を制御することにより、最適な粘度の樹脂をダイスから適正な圧力で押し出して棒状部材を成形できるため、所定径の棒状部材が得られると共に割れ等の発生をより確実に防止することができる。
なお、本実施形態の減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置では、装置本体10が、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂収容体34と蓋体35とからなる(第2図参照)。また、これら減容化ゲル状ポリスチレン樹脂収容体34と蓋体35とはフランジ36でねじ等の締結手段(図示なし)によって固定されている。したがって、第6図に示すように、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂収容体34と蓋体35とを容易に分離してメンテナンスを行うことができる。すなわち、このとき、攪拌棒27とその周囲に設けられた熱媒体流通管20等との間には、作業者が入るだけの空間があるので、メンテナンス作業が容易である。さらに、蓋体35にはマンホール部37を有し、マンホール部37の頂点には、内部を覗くことができる覗き窓38が設けられている。
(実施形態2)
第7図は、実施形態2に係る減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置の要部を示す概略図である。
実施形態1では、装置本体10の下部に接続される樹脂回収部12が、撹拌手段である撹拌棒27の軸方向に沿って延設されていたのに対し、本実施形態では、第7図に示すように、樹脂回収部12を介して、撹拌棒27の軸方向に交差する方向、例えば、略直交する水平方向に移送管43が延設されている以外は、実施形態1と同様である。また、移送管43の周囲には加熱手段である熱媒体循環手段44が設けられている。勿論、移送管43の端部のポンプ接続部45には払い出しポンプ40が接続されている点は実施形態1と同様である。
このような構成では、第2の攪拌棒31の突起部32による攪拌部と払い出しポンプ40とを移送管43の分だけ隔離できるためか、払い出される樹脂内の気泡の量がさらに著しく低減し、押し出し成形時の不良率が著しく低減した。
なお、このように移送管43を設けると、複数の減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置からの移送管43をポンプ接続部45に接続し、一台の払い出しポンプ40で複数の減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置から樹脂を払い出すことができるという利点もある。
以上説明したように、本発明の減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置では、減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を連続的且つ効率的に処理して樹脂と溶剤とを分離し、それぞれを回収することができる。

Claims (13)

  1. 減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を常圧もしくは減圧下で加熱することにより溶剤と樹脂とを分離回収する分離回収装置であって、蒸発した溶剤を連続的に取り出す溶剤回収部を上部に有すると共に溶剤が除去された樹脂を回収する樹脂回収部を下部に有する装置本体と、この装置本体内に上下方向に多層になるように配設されると共に内方に熱媒体を流通させる熱媒体流通管と、この熱媒体流通管に接触するように減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を導入するゲル樹脂導入手段と、前記熱媒体流通管に接触して下方へ流れ落ちた樹脂を保持する前記装置本体の下部に設けられた樹脂保持部と、この樹脂保持部に保持される樹脂を加熱する加熱手段と、前記樹脂保持部に保持される樹脂を攪拌する攪拌手段と、前記熱媒体流通管の近傍に所定間隔で当該熱媒体流通管に沿って配置されこの熱媒体流通管に接触して流れる前記減容化ゲル状ポリスチレン樹脂の流れを案内する制御板とを具備することを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  2. 請求項1において、前記熱媒体流通管は、前記装置本体の周壁近傍に螺旋状に連続的に配設されていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  3. 請求項1又は2において、前記熱媒体流通管に接触した減容化ゲル状ポリスチレン樹脂は、当該熱媒体流通管に沿って流れると共に上方に配置された熱媒体流通管から下方に配置された熱媒体流通管へ流れ落ちて前記樹脂保持部へ移動することを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記制御板が前記熱媒体流通管の水平方向両側に所定の間隔で配置され且つ上端の間隔より下端の間隔が狭くなるように傾斜して配置されていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  5. 請求項4において、前記制御板が上下方向に多層になるように配設され且つ前記制御板の上端の間隔が前記多層の下方層ほど大きくなっており、前記制御板の上端を越えて流れ落ちる前記減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が下方層の制御板上に流れ落ちることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  6. 請求項1〜5の何れかにおいて、前記熱媒体流通管の最下層の下方の前記制御板は、当該熱媒体流通管から流れ落ちる樹脂を前記装置本体の壁面方向へ案内するものであることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  7. 請求項1〜6の何れかにおいて、前記加熱手段は、前記装置本体の下部の壁面に沿って熱媒体を循環させる熱媒体循環手段を含むことを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  8. 請求項7において、前記熱媒体循環手段が前記熱媒体流通管と接続されており、前記熱媒体循環手段及び前記熱媒体流通管内に前記熱媒体を連続的に循環させていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  9. 請求項1〜8の何れかにおいて、前記樹脂保持部の内面の温度が、前記熱媒循環手段の表面温度よりも高い温度に保持されていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  10. 請求項1〜9の何れかにおいて、前記加熱手段は、前記樹脂保持部の略中央部底部に設けられた前記攪拌手段を囲むように設けられた略円筒状の熱媒体循環路を含むことを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  11. 請求項1〜10の何れかにおいて、前記ゲル樹脂導入手段は、前記熱媒体流通管の上方に配置されて回転駆動される樋状部材と、該樋状部材上に前記減容化ゲル状ポリスチレン樹脂を導入する導入流路とを具備し、前記樋状部材から溢れた前記減容化ゲル状ポリスチレン樹脂が前記熱媒体流通管上へ流れ落ちるようになっていることを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  12. 請求項1〜11の何れかにおいて、前記樹脂回収部から下方に払い出された樹脂を略水平方向に移送する移送管を具備し、該移送管に払い出しポンプを設けて樹脂を回収するようにしたことを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
  13. 請求項12において、前記移送管の周囲を加熱する加熱手段を具備することを特徴とする減容化ゲル状ポリスチレン樹脂分離回収装置。
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