JP4379278B2 - トランジスタアレイ基板及びディスプレイパネル - Google Patents

トランジスタアレイ基板及びディスプレイパネル Download PDF

Info

Publication number
JP4379278B2
JP4379278B2 JP2004273532A JP2004273532A JP4379278B2 JP 4379278 B2 JP4379278 B2 JP 4379278B2 JP 2004273532 A JP2004273532 A JP 2004273532A JP 2004273532 A JP2004273532 A JP 2004273532A JP 4379278 B2 JP4379278 B2 JP 4379278B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transistor
insulating film
power supply
gate insulating
source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004273532A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006091119A (ja
Inventor
悟 下田
友之 白嵜
潤 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2004273532A priority Critical patent/JP4379278B2/ja
Priority to TW094132283A priority patent/TWI279752B/zh
Priority to CN2008100832178A priority patent/CN101266945B/zh
Priority to US11/232,368 priority patent/US7573068B2/en
Priority to KR1020050087577A priority patent/KR100735977B1/ko
Priority to CN200510106398A priority patent/CN100595819C/zh
Publication of JP2006091119A publication Critical patent/JP2006091119A/ja
Priority to US12/477,710 priority patent/US7871837B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4379278B2 publication Critical patent/JP4379278B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

本発明は、トランジスタを備えたトランジスタアレイ基板及びトランジスタアレイ基板によって電流が流れることにより自発光する発光素子を用いたディスプレイパネルに関する。
有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルは大きく分けてパッシブ駆動方式のものと、アクティブマトリクス駆動方式のものに分類することができるが、アクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルが高コントラスト、高精細といった点でパッシブ駆動方式よりも優れている。例えば特許文献1に記載された従来のアクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルにおいては、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という。)と、画像データに応じた電圧信号がゲートに印加されて有機EL素子に電流を流す駆動トランジスタと、この駆動トランジスタのゲートに画像データに応じた電圧信号を供給するためのスイッチングを行うスイッチ用トランジスタとが、画素ごとに設けられている。この有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルでは、走査線が選択されるとスイッチング用トランジスタがオンになり、その時に輝度を表すレベルの電圧が信号線を介して駆動トランジスタのゲートに印加される。これにより、駆動トランジスタがオンになり、ゲート電圧のレベルに応じた大きさの駆動電流が電源から駆動トランジスタのソース−ドレインを介して有機EL素子に流れ、有機EL素子が電流の大きさに応じた輝度で発光する。走査線の選択が終了してから次にその走査線が選択されるまでの間では、スイッチ用トランジスタがオフになっても駆動トランジスタのゲート電圧のレベルが保持され続け、有機EL素子が電圧に応じた駆動電流の大きさに従った輝度で発光する。
有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルを駆動するために、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルの周辺に駆動回路を設け、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルに敷設された走査線、信号線、電源線等に電圧を印加することが行われている。
また、従来のアクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルでは、電源線のような有機EL素子に電流を流す配線はスイッチ用トランジスタ、駆動トランジスタ等といった薄膜トランジスタの材料を用いて薄膜トランジスタのパターニング工程と同時にパターニングされる。即ち、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルを製造するにあたって、薄膜トランジスタの電極のもととなる導電性薄膜に対してフォトリソグラフィー法、エッチング法を行うことによって、その導電性薄膜から薄膜トランジスタの電極を形状加工するとともに、同時に電極に接続される配線も形状加工する。そのため、配線が導電性薄膜から形成されると、配線が薄膜トランジスタの電極の厚さと同じになる。
特開平8−330600号公報
しかしながら、薄膜トランジスタの電極は、トランジスタとして機能することを前提に設計されているため、言い換えれば発光素子に電流を流すことを前提として設計していないため、その名の通り薄膜であり、このため、配線から複数の発光素子に電流を流そうとすると、配線の電気抵抗によって、電圧降下が発生したり、配線を通じた電流の流れの遅延が生じたりする。電圧降下及び電流遅延を抑えるために配線を低抵抗化することが望まれるが、そのためにトランジスタのソース、ドレイン電極となる金属層やゲート電極となる金属層を厚くしたり、これら金属層を電流が十分に流れる程度にかなり幅広にパターニングして低抵抗配線としたりすると、配線が他の配線や導電体等と平面視して重なる面積が増えてしまい、それらの間で寄生容量が発生してしまい、電流の流れを遅くする要因を発生してしまい、或いはトランジスタアレイ基板側からEL光を出射するいわゆるボトムエミッション構造の場合、EL素子からの発光を配線が遮光してしまうので、発光面積の割合である開口率の低下を招いてしまっていた。また低抵抗化するために薄膜トランジスタのゲート電極を厚くすると、ゲート電極の段差を平坦化するための平坦化膜(例えば薄膜トランジスタが逆スタガ構造の場合、ゲート絶縁膜に相当)まで厚くしなければならず、トランジスタ特性が大きく変化してしまう恐れがあり、またソース、ドレイン電極を厚くすると、ソース、ドレイン電極のエッチング精度が低下してしまうため、やはりトランジスタの特性に悪影響を及ぼす恐れがある。
そこで、本発明は、電圧降下・信号遅延を抑え良好に発光素子を駆動することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明のトランジスタアレイ基板は、
基板と、
前記基板上にマトリクス状に配列され、ゲートとソース・ドレインとの間にゲート絶縁膜が介在する複数の駆動トランジスタと、
前記複数の駆動トランジスタのゲートとともにパターニングされ、前記基板上において前記ゲート絶縁膜の下方に位置し且つ所定の方向に延在するように配列された複数の信号線と、
前記複数の駆動トランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜の上方に位置し且つ前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の信号線と交差するように配列され、駆動トランジスタのソースとドレインのうちの一方に導通した複数の供給線と、
前記複数の供給線に沿って前記複数の供給線にそれぞれ積層された複数の給電配線と、
画素電極と、前記画素電極に成膜された発光層と、前記発光層を被覆し、前記信号線との間に前記ゲート絶縁膜が介在するように前記信号線と重なる対向電極と、を有する発光素子と、
を備える。
好ましくは、上記トランジスタアレイ基板が、前記複数の駆動トランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の信号線と交差するよう配列された複数の走査線を更に備える。
好ましくは、上記トランジスタアレイ基板が、
前記基板上にマトリクス状に配列され、ゲートとソース・ドレインとの間に前記ゲート絶縁膜が介在する複数のスイッチトランジスタを更に備え、
前記複数の駆動トランジスタのソースとドレインのうちの他方が前記複数のスイッチトランジスタのソースとドレインのうちの一方にそれぞれ導通し、
前記複数のスイッチトランジスタのゲートが、前記ゲート絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記走査線に導通し、
前記複数のスイッチトランジスタのソースとドレインのうちの他方が、前記ゲート絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記信号線に導通している。
好ましくは、上記トランジスタアレイ基板が、前記基板上にマトリクス状に配列され、ゲートとソース・ドレインとの間に前記ゲート絶縁膜が介在する複数の保持トランジスタを更に備え、
前記複数の保持トランジスタのソースとドレインのうちの一方が、前記ゲート絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記複数の駆動トランジスタのゲートにそれぞれ導通し、
前記複数の保持トランジスタのソースとドレインのうちの他方が前記供給線又は前記走査線に導通し、
前記複数の保持トランジスタのゲートが前記ゲート絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記走査線に導通している。
本発明のディスプレイパネルは、
基板と、
前記基板上にマトリクス状に配列され、ゲートとソース・ドレインとの間にゲート絶縁膜が介在する複数の駆動トランジスタと、
前記複数の駆動トランジスタのゲートとともにパターニングされ、前記基板上において前記ゲート絶縁膜の下方に位置し且つ所定の方向に延在するように配列された複数の信号線と、
前記複数の駆動トランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜の上方に位置し且つ前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の信号線と交差するように配列され、駆動トランジスタのソースとドレインのうちの一方に導通した複数の供給線と、
前記複数の供給線に沿って前記複数の供給線にそれぞれ積層された複数の給電配線と、
前記複数の駆動トランジスタのソースとドレインの他方にそれぞれ導通した複数の画素電極と、
前記複数の画素電極それぞれに成膜された複数の発光層と、
前記複数の発光層を被覆し、前記信号線との間に前記ゲート絶縁膜が介在するように前記信号線と重なる対向電極と、
を備える。
好ましくは、上記ディスプレイパネルが、前記複数のトランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の信号線と交差するよう配列された複数の走査線を更に備える。
本発明の他のディスプレイパネルは、
基板と、
前記基板上に設けられ、ゲートとソース・ドレインとの間にゲート絶縁膜が介在するトランジスタと、
前記トランジスタのゲートとともにパターニングされ、前記基板上において前記ゲート絶縁膜の下方に位置し且つ所定の方向に延在するように配列された信号線と、
前記トランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜の上方に位置し且つ前記ゲート絶縁膜を介して前記信号線と交差するように配列され、前記トランジスタのソースとドレインのうちの一方に導通した供給線と、
前記供給線に沿って前記供給線に積層された給電配線と、
前記信号線との間に前記ゲート絶縁膜が介在するように前記信号線と重なる対向電極を有し、前記トランジスタのソースとドレインの他方に接続された発光素子と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、信号線が駆動トランジスタ(トランジスタ)のゲートとともにパターニングされているが、給電配線が供給線に積層されているから、給電配線が駆動トランジスタのドレイン・ソース・ゲートとは別に形成される。そのため、給電配線の幅を広くせずとも給電配線を厚くすることができ、給電配線を低抵抗化することができる。そのため、給電配線を通じて駆動トランジスタ・画素電極に信号を出力した場合でも、電圧降下を抑えることができるとともに信号遅延も抑えることがでる。
また、供給線が信号線の上層となるから、トランジスタアレイ基板、ディスプレイパネルの製造過程において供給線に電圧を印加した状態でメッキ液に浸漬することによって、供給線に積層された給電配線を成長させることができる。
本発明によれば、給電配線を厚くすることができるので、給電配線の低抵抗化することができる。給電配線の低抵抗化によって信号遅延、電圧降下を抑えることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence)という用語をELと省略する。
〔ELディスプレイパネルの全体構成〕
図1には、アクティブマトリクス駆動方式のELディスプレイパネル1の概略図が示されている。図1に示すように、ELディスプレイパネル1は、光透過性を有する可撓性のシート状又は剛性の板状の絶縁基板2と、互いに平行となるよう絶縁基板2上に配列されたn本(複数本)の信号線Y1〜Ynと、絶縁基板2を平面視して信号線Y1〜Ynに対して直交するよう絶縁基板2上に配列されたm本(複数本)の走査線X1〜Xmと、走査線X1〜Xmのそれぞれの間において走査線X1〜Xmと平行且つ互い違いとなるよう絶縁基板2上に配列されたm本(複数本)の供給線Z1〜Zmと、信号線Y1〜Yn及び走査線X1〜Xmに沿ってマトリクス状となるよう絶縁基板2上に配列された(m×n)群の画素回路P1,1〜Pm,nと、平面視して供給線Z1〜Zmに対して平行となるよう設けられた複数の給電配線90,90,…と、平面視して信号線Y1〜Ynに対して平行方向に設けられた共通配線91,91,…と、を備える。
以下では、信号線Y1〜Ynの延在した方向を垂直方向(列方向)といい、走査線X1〜Xmの延在した方向を水平方向(行方向)という。また、m,nは2以上の自然数であり、走査線Xに下付けした数字は図1において上からの配列順を表し、供給線Zに下付けした数字は図1において上からの配列順を表し、信号線Yに下付けした数字は図1において左からの配列順を表し、画素回路Pに下付けした数字の前側が上からの配列順を表し、後ろ側が左からの配列順を表す。すなわち、1〜mのうちの任意の自然数をiとし、1からnのうちの任意の自然数をjとした場合に、走査線Xiは上からi行目であり、供給線Ziは左からi行目であり、信号線Yjは左からj列目であり、画素回路Pi,jは上からi行目、左からj列目であり、画素回路Pi,jは走査線Xi、供給線Zi及び信号線Yjに接続されている。
給電配線90,90,…の総数はm本であり、各給電配線90は、絶縁基板2の左側の端子90bと右側の端子90cの両側から、後述する書込電流を流す電圧VL及び駆動電流を流す電圧VHが印加されるので、左側の端子90bと右側の端子90cのいずれか一方のみから電圧VL及び電圧VHを印加するよりも給電配線90の電圧降下を低く抑えることができる。各給電配線90,90,…は、各供給線Z1〜Zmの上面に各供給線Z1〜Zmと電気的に接続するように形成されている。
共通配線91,91,…の総数は、n+1本であり、行方向に隣接する共通配線91,91はそれらの間に介在する有機EL素子(発光素子)20の有機EL層20bを成膜時に仕切る隔壁としても機能している。共通配線91,91,…は前側で引き回し配線91aと接続され、後ろ側で引き回し配線91bと接続されており、引き回し配線91a、91bは共通配線91,91,…と同じ膜厚であり、前後方向に有機EL層20bを成膜時に仕切る隔壁としても機能している。共通配線91,91,…は配線端子91cによって外部と接続され、コモン電位Vcomが印加されている。
このELディスプレイパネル1においては、走査線X1〜Xmと信号線Y1〜Ynとでマトリクス状に区画されたそれぞれの領域が画素を構成し、画素回路P1,1〜Pm,nが1つの領域につき1群だけ設けられている。
〔画素回路の回路構成〕
何れの画素回路P1,1〜Pm,nも同一に構成されているので、画素回路P1,1〜画素回路Pm,nのうち任意の画素回路Pi,jについて説明する。図2は画素回路Pi,jの等価回路図であり、図3、図4は主に画素回路Pi,jの電極を示した平面図である。なお、図面を見やすくするために、図3においては画素回路Pi,jの画素電極20aの図示を省略し、図4においては画素回路Pi,jの下層側の電極の図示を省略する。
画素回路Pi,jは、画素としての有機EL素子20と、有機EL素子20の周囲に配置された三つのNチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(以下単にトランジスタと記述する。)21,22,23と、キャパシタ24と、を備える。以下では、トランジスタ21をスイッチトランジスタ21と、トランジスタ22を保持トランジスタ22と、トランジスタ23を駆動トランジスタ23と称する。
図2に示すように、画素回路Pi,jでは、スイッチトランジスタ21においては、ソース21sが信号線Yjに導通し、ドレイン21dが有機EL素子20の画素電極20a、駆動トランジスタ23のソース23s及びキャパシタ24の上層電極24Bに導通し、ゲート21gが保持トランジスタ22のゲート22g及び走査線Xiに導通している。
保持トランジスタ22においては、ソース22sが駆動トランジスタ23のゲート23g及びキャパシタ24の下層電極24Aに導通し、ドレイン22dが駆動トランジスタ23のドレイン23d及び供給線Ziに導通し、ゲート22gがスイッチトランジスタ21のゲート21g及び走査線Xiに導通している。
駆動トランジスタ23においては、ソース23sが有機EL素子20の画素電極20a、スイッチトランジスタ21のドレイン21d及びキャパシタ24の電極24Bに導通し、ドレイン23dが保持トランジスタ22のドレイン22d及び供給線Ziに導通し、ゲート23gが保持トランジスタ22のソース22s及びキャパシタ24の下層電極24Aに導通している。
〔平面レイアウト〕
図1〜図4に示すように、ELディスプレイパネル1全体を平面視した場合、走査線X1〜Xmと供給線Z1〜Zmは交互に配列され、給電配線90,90,…が供給線Z1〜Zmにそれぞれ重なっている。また、信号線Y1〜Ynと共通配線91,91,…は交互に配列されている。
図3〜図4に示すように、画素回路P1,1〜Pm,nのうち任意の画素回路Pi,jに着目した場合、平面視して、信号線Yjと共通配線91との間であって、走査線Xiと供給線Ziとの間には、これらによって囲繞された矩形領域が形成されるが、この矩形領域内に有機EL素子20の画素電極20aが配置されている。従って、ELディスプレイパネル1全体を平面視した場合、複数の画素電極20aがマトリクス状に配列されている。なお、画素電極20aは、平面視した場合に垂直方向に長尺な矩形状に設けられている。
平面視して、スイッチトランジスタ21が信号線Yjに沿うように配置され、そのスイッチトランジスタ21が画素電極20aの縁部に重なっている。
また、平面視して、保持トランジスタ22が走査線Xiに沿うように配置され、その保持トランジスタ22が画素電極20aの縁部に重なっている。
また、平面視して、駆動トランジスタ23が共通配線91に重なるよう配置されている。
また、平面視して、キャパシタ24は共通配線91、供給線Zi及び信号線Yjに沿うように画素電極20aの縁部に重なっている。
なお、ELディスプレイパネル1全体を平面視して画素回路P1,1〜Pm,nのスイッチトランジスタ21だけに着目すると、複数のスイッチトランジスタ21が絶縁基板2上にマトリクス状に配列され、平面視して画素回路P1,1〜Pm,nの保持トランジスタ22だけに着目すると、複数の保持トランジスタ22が絶縁基板2上にマトリクス状に配列され、平面視して画素回路P1,1〜Pm,nの駆動トランジスタ23だけに着目すると、複数の駆動トランジスタ23が絶縁基板2上にマトリクス状に配列されている。
〔ELディスプレイパネルの層構造〕
ELディスプレイパネル1の層構造について説明する。まず、トランジスタ21〜23の層構造について図5〜図8を用いて説明する。ここで、図5は、図3に示されたV−V線に沿って絶縁基板2の厚さ方向に切断した矢視断面図であり、図6は、図3に示されたVI−VI線に沿って絶縁基板2の厚さ方向に切断した矢視断面図であり、図7は、図3に示されたVII−VII線に沿って絶縁基板2の厚さ方向に切断した矢視断面図であり、図8は、図3に示されたVIII−VIII線に沿って絶縁基板2の厚さ方向に切断した矢視断面図である。なお、図5〜図7では、画素回路Pi,jの隣の画素回路Pi,j-1も一部示されている。
図5に示すように、スイッチトランジスタ21は、絶縁基板2上に形成されたゲート21gと、ゲート21g上に形成されたゲート絶縁膜31と、ゲート絶縁膜31を挟んでゲート21gに対向した半導体膜21cと、半導体膜21cの中央部上に形成されたチャネル保護膜21pと、半導体膜21cの両端部上において互いに離間するよう形成され、チャネル保護膜21pに一部重なった不純物半導体膜21a,21bと、不純物半導体膜21a上に形成されたドレイン21dと、不純物半導体膜21b上に形成されたソース21sと、から構成されている。なお、ドレイン21d及びソース21sは一層構造であっても良いし、二層以上の積層構造であっても良い。
図8に示すように、保持トランジスタ22は、絶縁基板2上に形成されたゲート22gと、ゲート22g上に形成されたゲート絶縁膜31と、ゲート絶縁膜31を挟んでゲート22gに対向した半導体膜22cと、半導体膜22cの中央部上に形成されたチャネル保護膜22pと、半導体膜22cの両端部上において互いに離間するよう形成され、チャネル保護膜22pに一部重なった不純物半導体膜22a,22bと、不純物半導体膜22a上に形成されたドレイン22dと、不純物半導体膜22b上に形成されたソース22sと、から構成されている。なお、ドレイン22d及びソース22sは一層構造であっても良いし、二層以上の積層構造であっても良い。
図5に示すように、駆動トランジスタ23は、絶縁基板2上に形成されたゲート23gと、ゲート23g上に形成されたゲート絶縁膜31と、ゲート絶縁膜31を挟んでゲート23gに対向した半導体膜23cと、半導体膜23cの中央部上に形成されたチャネル保護膜23pと、半導体膜23cの両端部上において互いに離間するよう形成され、チャネル保護膜23pに一部重なった不純物半導体膜23a,23bと、不純物半導体膜23b上に形成されたドレイン23dと、不純物半導体膜23a上に形成されたソース23sと、から構成されている。平面視した場合、駆動トランジスタ23のソース23sがコ字状に設けられていることで、駆動トランジスタ23のチャネル幅が広くなっている。なお、トランジスタ21〜23の各ドレイン21d〜23d及びソース21s〜23sは同じ材料層をパターニングして形成されている。
次に、キャパシタ24の層構造について説明する。図5、図8に示すように、キャパシタ24は、絶縁基板2上に形成された下層電極24Aと、下層電極24A上に形成されたゲート絶縁膜31と、ゲート絶縁膜31を挟んで上層電極24Aに対向した電極24Bと、から構成されている。
次に、トランジスタ21〜23及びキャパシタ24の各層と信号線Y1〜Yn、走査線X1〜Xm及び供給線Z1〜Zmとの関係について図5〜図11を用いて説明する。図9〜図11はトランジスタ21〜23等の電極の平面図である。
図5〜図8、図9に示すように、画素回路P1,1〜Pm,nのスイッチトランジスタ21のゲート21g、保持トランジスタ22のゲート22g、駆動トランジスタ23のゲート23g及びキャパシタ24の下層電極24A並びに信号線Y1〜Ynは、絶縁基板2上にべた一面に成膜された同じ導電性膜をフォトリソグラフィー法・エッチング法によってパターニングしたものである。以下では、スイッチトランジスタ21のゲート21g、保持トランジスタ22のゲート22g、駆動トランジスタ23のゲート23g及びキャパシタ24の電極24A並びに信号線Y1〜Ynの元となる導電性膜をゲートレイヤーという。ここで、図9は、ゲートレイヤーをパターニングした状態の平面図を示す。
図5〜図8に示すように、ゲート絶縁膜31は、画素回路P1,1〜Pm,nのスイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22駆動トランジスタ23及びキャパシタ24全てに共通した膜であり、面内にべた一面に成膜されている。従って、ゲート絶縁膜31は、スイッチトランジスタ21のゲート21g、保持トランジスタ22のゲート22g、駆動トランジスタ23のゲート23g及びキャパシタ24の電極24A並びに信号線Y1〜Ynを被覆している。
図5〜図8、図10に示すように、画素回路P1,1〜Pm,nのスイッチトランジスタ21のドレイン21d・ソース21s、保持トランジスタ22のドレイン22d・ソース22s、駆動トランジスタ23のドレイン23d・ソース23s及びキャパシタ24の電極24B並びに走査線X1〜Xm及び供給線Z1〜Zmは、ゲート絶縁膜31上にべた一面に成膜された同じ導電性膜をフォトリソグラフィー法・エッチング法によってパターニングしたものである。以下では、スイッチトランジスタ21のドレイン21d・ソース21s、保持トランジスタ22のドレイン22d・ソース22s、駆動トランジスタ23のドレイン23d・ソース23s及びキャパシタ24の電極24B並びに走査線X1〜Xm及び供給線Z1〜Zmの元となる導電性膜をドレインレイヤーという。
ここで、図10は、ドレインレイヤーをパターニングした状態の平面図を示す。そして、図11は、パターニングしたゲートレイヤーにパターニングしたドレインレイヤーを重ねた状態の平面図を示す。
図3、図7、図9、図10に示すように、走査線Xiは、ゲート絶縁膜31に形成されたコンタクトホール92を介してスイッチトランジスタ21のゲート21g及び保持トランジスタ22のゲート22gに導通し、信号線Yjは、ゲート絶縁膜31に形成されたコンタクトホール94を介してスイッチトランジスタ21のソース21sに導通し、保持トランジスタ22のソース22sは、ゲート絶縁膜31に形成されたコンタクトホール93を介して駆動トランジスタ23のゲート23gに導通している。
図5〜図8に示すように、スイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22及び駆動トランジスタ23並びに走査線X1〜Xm及び供給線Z1〜Zmは、べた一面に成膜された保護絶縁膜32によって被覆されている。なお、詳細には、後述するが、保護絶縁膜32は、供給線Z1〜Zmに重なる箇所で短冊状に分断されている。
保護絶縁膜32には平坦化膜33が積層されており、スイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22及び駆動トランジスタ23並びに走査線X1〜Xm及び供給線Z1〜Zmによる凹凸が平坦化膜33によって解消されている。つまり、平坦化膜33の表面が平坦となっている。平坦化膜33は、樹脂を硬化させたものである。なお、詳細には、後述するが、平坦化膜33は、保護絶縁膜32とともに供給線Z1〜Zmに重なる箇所で矩形状に分断されている。
なお、このELディスプレイパネル1をボトムエミッション型として用いる場合、すなわち、絶縁基板2を表示面として用いる場合には、ゲート絶縁膜31、保護絶縁膜32及び平坦化膜33には透明な材料を用いる。
保護絶縁膜32及び平坦化膜33には、供給線Z1〜Zmに沿って水平方向に延在する長尺な複数の溝34(図8に図示)が供給線Z1〜Zmにそれぞれ重なるよう形成され、保護絶縁膜32及び平坦化膜33は垂直方向に隣接する溝34、34によって水平方向に延在する矩形状として分断されている。溝34には給電配線90がそれぞれ埋められており、溝34内において給電配線90が供給線Z1〜Zmに電気的に接続するようにそれぞれ積層されている。給電配線90は、メッキ法により形成されたものであるので、信号線Y1〜Yn、走査線X1〜Xm及び供給線Z1〜Zm並びにトランジスタ21〜23のゲート電極やソース、ドレイン電極よりも十分に厚い。具体的には、給電配線90の厚さは、保護絶縁膜32と平坦化膜33の厚さの総計とほぼ等しい。給電配線90は、金若しくはニッケル又はこれらの積層体からなる。
絶縁基板2から平坦化膜33までの積層構造をトランジスタアレイ基板50という。このトランジスタアレイ基板50においては、平面視して、スイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22及び駆動トランジスタ23がマトリクス状に配列されている。
次に、トランジスタアレイ基板50の表面に積層された層構造について説明する。トランジスタアレイ基板50の表面上、即ち、平坦化膜33の表面上には、複数の画素電極20aがマトリクス状に配列されている。また、平坦化膜33及び保護絶縁膜32には、複数のコンタクトホール95が画素電極20a及びキャパシタ24の電極24Bの一部に重なるよう形成され、これらコンタクトホール95に導電性パッドが埋められている。従って、画素電極20aは、平坦化膜33及び保護絶縁膜32に形成されたコンタクトホール95を介してキャパシタ24の電極24B、スイッチトランジスタ21のドレイン21d及び駆動トランジスタ23のソース23sに導通している。なお、コンタクトホール95内の導電性パッドは、メッキ法により形成されたものである。
画素電極20aは、有機EL素子20のアノードとして機能する電極である。即ち、画素電極20aの仕事関数が比較的高く、後述する有機EL層20bへ正孔を効率よく注入するものが好ましい。また、画素電極20aは、ボトムエミッション構造の場合、可視光に対して透過性を有している。画素電極20aとしては、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO)を主成分としたものがある。
なお、このELディスプレイパネル1をトップエミッション型として用いる場合、すなわち、絶縁基板2の反対側を表示面として用いる場合には、画素電極20aと平坦化膜33との間に、導電性且つ可視光反射性の高い反射膜を成膜すると良い。
これら画素電極20aは、平坦化膜33上にべた一面に成膜された導電性膜(ボトムエミッションの場合、透明導電性膜)をフォトリソグラフィー法・エッチング法によってパターニングしたものである。垂直方向に隣り合う画素電極20aの間の給電配線90上には、給電配線90に沿って給電配線90と電気的に接続している導電性ライン51が画素電極20aの一列おきにパターニングされているが、導電性ライン51は、画素電極20aの元となる導電性膜をエッチングすることによって画素電極20aとともにパターニングされたものである。各導電性ライン51の幅は下方の給電配線90の幅より広いため給電配線90が露出しないように給電配線90をそれぞれ被覆し、給電配線90を導電性ライン51のエッチャント等から保護している。
これら画素電極20aの間には、窒化シリコン等からなるメッシュ状の絶縁膜52がパターニングされている。具体的には、絶縁膜52は、導電性ライン51が露出されないように導電性ライン51を覆うように行方向に延在し、そして後述する共通配線91の下地層として列方向に延在する格子状に形成されている。水平方向に隣り合う画素電極20a、20a間の絶縁膜52の上には、列方向に沿って共通配線91がそれぞれ積層されている。
共通配線91は、メッキ法により形成されたものであるので、信号線Y1〜Yn、走査線X1〜Xm及び供給線Z1〜Zm並びにトランジスタ21〜23のゲート電極やソース、ドレイン電極よりも十分に厚い。共通配線91は銅、アルミニウム、金、ニッケルのうちの少なくともいずれかを含む。
共通配線91の表面には、撥水性・撥油性を有した撥液性導電膜55が成膜されている。撥液性導電膜55は、次の化学式(1)に示されたトリアジルトリチオールのチオール基(−SH)の水素原子(H)が還元離脱し、硫黄原子(S)が共通配線91の表面に酸化吸着したものである。
Figure 0004379278
撥液性導電膜55はトリアジルトリチオール分子が共通配線91の表面に規則正しく並んだ分子一層からなる膜であるから、撥液性導電膜55が非常に低抵抗であって導電性を有する。なお、撥水性・撥油性を顕著にするためにトリアジルトリチオールに代えて、トリアジルトリチオールの1又は2のチオール基がフッ化アルキル基に置換されたものでも良い。
画素電極20a上には、有機EL素子20の有機EL層20bが成膜されている。有機EL層20bは広義の発光層であり、有機EL層20bには、有機化合物である発光材料(蛍光体)が含有されている。有機EL層20bは、画素電極20aから順に正孔輸送層、狭義の発光層の順に積層した二層構造である。正孔輸送層は、導電性高分子であるPEDOT(ポリチオフェン)及びドーパントであるPSS(ポリスチレンスルホン酸)からなり、狭義の発光層は、ポリフルオレン系発光材料からなる。
有機EL層20bは、撥液性導電膜55のコーティング後に湿式塗布法(例えば、インクジェット法)によって成膜される。この場合、画素電極20aに有機EL層20bとなる有機化合物を含有する有機化合物含有液を塗布するが、この有機化合物含有液の液面は、絶縁膜52の頭頂部よりも高い。水平方向に隣り合う画素電極20a間に頭頂部が絶縁膜52の頭頂部よりも十分高い厚膜の共通配線91が設けられているから、画素電極20aに塗布された有機化合物含有液が水平方向に隣り合う画素電極20aに漏れることがないように堰き止めている。また、共通配線91には撥水性・撥油性の撥液性導電膜55がコーティングされているから、画素電極20aに塗布された有機化合物含有液をはじくので、画素電極20aに塗布された有機化合物含有液が画素電極20aの中央に対して絶縁ライン52の角部付近で極端に厚く堆積されなくなるので、有機化合物含有液が乾燥してなる有機EL層20bを均一な膜厚で成膜することができる。
このように共通配線91、91間に有機EL層20bを成膜することによって、図12に示すように、赤色に発光する有機EL層20bが成膜された領域R、緑色に発光する有機EL層20bが成膜された領域G、青色に発光する有機EL層20bが成膜された領域Bがこの順に配列したストライプ構造を構成し、同列の複数の画素は同色に発光する。
平面視した場合、塗布された有機化合物含有液は、水平方向の左右側をそれぞれ共通配線91、91のいずれかに仕切られているため垂直方向に各列毎に一様に分布するので、垂直方向に配列された複数の有機EL層20bは何れも同じ層構造であり、同じ色に発光する。なお、画素電極20a及び有機EL層20bは垂直方向に沿って帯状に長尺でなくても良く、水平方向に長尺であってもよい。
なお、有機EL層20bは、二層構造の他に、画素電極20aから順に正孔輸送層、狭義の発光層、電子輸送層となる三層構造であっても良いし、狭義の発光層からなる一層構造であっても良いし、これらの層構造において適切な層間に電子或いは正孔の注入層が介在した積層構造であっても良いし、その他の積層構造であっても良い。
有機EL層20b上には、有機EL素子20のカソードとして機能する対向電極20cが成膜されている。対向電極20cは、全ての画素に共通して形成された共通電極であり、べた一面に成膜されている。対向電極20cがべた一面に成膜されることで、対向電極20cが撥液性導電膜55を挟んで共通配線91を被覆している。そのため、図2の回路図に示すように、対向電極20cは共通配線91に対して導通している。
対向電極20cは、画素電極20aよりも仕事関数の低い材料で形成されており、例えば、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム、インジウム、希土類金属の少なくとも一種を含む単体又は合金で形成されていることが好ましい。また、対向電極20cは、上記各種材料の層が積層された積層構造となっていても良いし、以上の各種材料の層に加えてシート抵抗を低くするために酸化されにくい金属層が堆積した積層構造となっていても良く、具体的には、有機EL層20bと接する界面側に設けられた低仕事関数の高純度のバリウム層と、バリウム層を被覆するように設けられたアルミニウム層との積層構造や、下層にリチウム層、上層にアルミニウム層が設けられた積層構造が挙げられる。またトップエミッション構造の場合、対向電極20cを上述のような低仕事関数の薄膜とその上にITO等の透明導電膜を積層した透明電極としてもよい。
対向電極20c上には、封止絶縁膜56が成膜されている。封止絶縁膜56は対向電極20c全体を被覆し、対向電極20cの劣化を防止するために設けられている無機膜又は有機膜である。
なお、従来、トップエミッション型構造のELディスプレイパネルは、対向電極20cの少なくとも一部を金属酸化物のように抵抗値が高い透明電極を用いることになるが、このような材料は十分に厚くしなければシート抵抗が十分に低くならないので、厚くすることによって必然的に有機EL素子の透過率が下がってしまい、大画面になるほど面内で均一の電位になりにくく表示特性が低くなってしまっていた。
しかしながら、本実施形態では、垂直方向に十分な厚さのために低抵抗な複数の共通配線91,91,…を設けているので、対向電極20cと合わせて有機EL素子20,20,…のカソード電極全体のシート抵抗値を下げ、十分且つ面内で均一に大電流を流すことが可能となる。さらにこのような構造では、共通配線91,91,…がカソード電極としてのシート抵抗を下げているので、対向電極20cを薄膜にして透過率を向上したりすることが可能である。なおトップエミッション構造では、画素電極20aを反射性の材料としてもよい。
〔トランジスタアレイ基板及びELディスプレイパネルの製造方法〕
トランジスタアレイ基板50及びELディスプレイパネル1の製造方法について説明する。
CVD、PVD、スパッタリングといった気相成長法によってゲートレイヤーを絶縁基板2上にべた一面に成膜する。次に、そのゲートレイヤーに対してフォトリソグラフィー法・エッチング法を順に施すことによって、各画素回路P1,1〜Pm,nのゲート21g、ゲート22g、ゲート23g及び電極24A並びに信号線Y1〜Ynをパターニングする。
次に、気相成長法によってゲート絶縁膜31をべた一面に成膜する。次に、各画素回路P1,1〜Pm,nのコンタクトホール92〜94をフォトリソグラフィー法・エッチング法等によりゲート絶縁膜31に形成する。
次に、気相成長法・フォトリソグラフィー法・エッチング法を順に施すことによって各画素回路P1,1〜Pm,nの半導体膜21c,22c,23cをパターニングする。次に、気相成長法・フォトリソグラフィー法・エッチング法を順に施すことによって各画素回路P1,1〜Pm,nのチャネル保護膜21p,22p,23pをパターニングする。次に、気相成長法・フォトリソグラフィー法・エッチング法を順に施すことによって各画素回路P1,1〜Pm,nの不純物半導体膜21a,22a,23a及び不純物半導体膜21b,22b,23bをパターニングする。
次に、気相成長法によってドレインレイヤーをゲート絶縁膜31上にべた一面に成膜する。これにより、各画素回路P1,1〜Pm,nのコンタクトホール92〜94には、ドレインレイヤーの一部が埋まる。
次に、そのドレインレイヤーに対してフォトリソグラフィー法・エッチング法を順に施すことによって、各画素回路P1,1〜Pm,nのドレイン21d,22d,23d、ソース21s,22s,23s及び電極24B並びに走査線X1〜Xm及び供給線Z1〜Zmをパターニングする。
次に、気相成長法によって保護絶縁膜32をべた一面に成膜する。次に、保護絶縁膜32全体に樹脂を塗布し、その樹脂を乾燥させることで、平坦化膜33をべた一面に成膜する。
次に、各画素回路P1,1〜Pm,nのコンタクトホール95を保護絶縁膜32及び平坦化膜33に形成するとともに、保護絶縁膜32及び平坦化膜33の各供給線Z1〜Zmに重なる位置において溝34をそれぞれ形成する。
次に、供給線Z1〜Zm及び電極23Bに電圧を印加してメッキ法を行うことによって、溝34に給電配線90を成長させるとともに、コンタクトホール95に導電性パッドを成長させる。これにより、溝34内において各供給線Z1〜Zmに給電配線90が積層され、コンタクトホール95内において電極23Bに導電性パッドが積層される。
以上によってトランジスタアレイ基板50が完成する。
次に、気相成長法によって透明導電性膜をトランジスタアレイ基板50の表面べた一面に成膜する。次に、その透明導電性膜に対してフォトリソグラフィー法・エッチング法を順に施すことによって、各画素回路P1,1〜Pm,nの画素電極20a及び導電性ライン51をパターニングする。
次に、気相成長法によって絶縁膜をべた一面に成膜する。次に、水平方向に隣り合う画素電極20aの間であってその絶縁膜の上に共通配線91をメッキ法によって成長させる。
次に、表面全体にトリアジルトリチオール溶液を塗布することによって、或いは、このパネルをトリアジルトリチオール溶液に浸漬することによって、共通配線91の表面に対して選択的に撥液性導電膜55を形成する。なお、トリアジルトリチオールの性質により、共通配線91の表面には撥液性導電膜55が形成されるが、絶縁膜の表面には撥液性導電膜が形成されない。
次に、絶縁膜に対してフォトリソグラフィー法・エッチング法を順次行うことで、その絶縁膜をマトリクス状に開口された絶縁膜52にパターニングする。これにより、画素電極20aが露出される。
次に、湿式塗布法によって有機EL層20bをパターニングする。水平方向に隣り合う画素電極20a間に厚膜の共通配線91が設けられているから、更には共通配線91には撥水性・撥油性の撥液性導電膜55がコーティングされているから、画素電極20aに塗布された有機化合物含有液が隣の画素電極20aに漏れることがない。更に、撥液性導電膜55の撥水性・撥油性によって、画素電極20aに塗布された有機化合物含有液が画素電極20aの周囲で厚くならないので、有機EL層20bを均一な膜厚で成膜することができる。
次に、気相成長法によって対向電極20cをべた一面に成膜する。次に、気相成長法によって封止絶縁膜56をべた一面に成膜する。
以上によりELディスプレイパネル1が完成する。
〔ELディスプレイパネルの駆動方法〕
ELディスプレイパネル1をアクティブマトリクス方式で駆動するには、次のようになる。すなわち、図13に示すように、走査線X1〜Xmに接続された選択ドライバによって、走査線X1から走査線Xmへの順(走査線Xmの次は走査線X1)にハイレベルのシフトパルスを順次出力することにより走査線X1〜Xmを順次選択する。また、選択期間に各給電配線90を介して供給線Z1〜Zmにそれぞれ接続された駆動トランジスタ23に書込電流を流すための書込給電電圧VLを印加し、発光期間に駆動トランジスタ23を介して有機EL素子20に駆動電流を流すための駆動給電電圧VHを印加する給電ドライバが各給電配線90に接続されている。この給電ドライバによって、選択ドライバと同期するよう、供給線Z1から供給線Zmへの順(供給線Zmの次は供給線Z1)にローレベル(有機EL素子20の対向電極の電圧より低レベル)の書込給電電圧VLを順次出力することにより供給線Z1〜Zmを順次選択する。また、選択ドライバが各走査線X1〜Xmを選択している時に、データドライバが書込電流である書込電流(電流信号)を所定の行の駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を介して全信号線Y1〜Ynに流す。このとき供給線Z1〜Zmに接続された給電配線90にも給電ドライバによって配線端子90b、90cの両方からローレベルの書込給電電圧VLが出力される。なお、対向電極20c及び共通配線91は配線端子91cによって外部と接続され、一定のコモン電位Vcom(例えば、接地=0ボルト)に保たれている。
走査線Xiの選択期間においては、i行目の走査線Xiにハイレベルのシフトパルスが出力されているから、スイッチトランジスタ21及び保持トランジスタ22がオン状態となる。各選択期間において、データドライバ側の電位は、給電配線90,90,…及び供給線Z1〜Zmに出力された書込給電電圧VL以下で且つこの書込給電電圧VLはコモン電位Vcom以下に設定されている。したがってこの時、有機EL素子20から信号線Y1〜Ynに流れることはないので図2に示すように、データドライバによって階調に応じた電流値の書込電流(書込電流)が矢印Aの通り、信号線Y1〜Ynに流れ、画素回路Pi,jにおいては給電配線90及び供給線Ziから駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間、スイッチトランジスタ21のソース−ドレイン間を介して信号線Yjに向かった書込電流(書込電流)が流れる。このように駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を流れる電流の電流値は、データドライバによって一義的に制御され、データドライバは、外部から入力された階調に応じて書込電流(書込電流)の電流値を設定する。書込電流(書込電流)が流れている間、i行目のPi,1〜Pi,nの各駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧は、それぞれ信号線Y1〜Ynに流れる書込電流(書込電流)の電流値、つまり駆動トランジスタ23のVg−Ids特性の経時変化にかかわらず駆動トランジスタ23のドレイン23d−ソース23s間を流れる書込電流(書込電流)の電流値に見合うように強制的に設定され、この電圧のレベルに従った大きさの電荷がキャパシタ24にチャージされて、書込電流(書込電流)の電流値が駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧のレベルに変換される。その後の発光期間では、走査線Xiがローレベルになり、スイッチトランジスタ21及び保持トランジスタ22がオフ状態となるが、オフ状態の保持トランジスタ22によってキャパシタ24の電極24A側の電荷が閉じ込められてフローティング状態になり、駆動トランジスタ23のソース23sの電圧が選択期間から発光期間に移行する際に変調しても、駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電位差がそのまま維持される。この発光期間では、供給線Zi及びそれに接続された給電配線90の電位が駆動給電電圧VHとなり、有機EL素子20の対向電極20cの電位Vcomより高くなることによって、供給線Zi及びそれに接続された給電配線90から駆動トランジスタ23を介して有機EL素子20に駆動電流が矢印Bの方向に流れ、有機EL素子20が発光する。駆動電流の電流値は駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧に依存するため、発光期間における駆動電流の電流値は、選択期間における書込電流(引抜電流)の電流値に等しくなる。
ELディスプレイパネル1の別のアクティブマトリクス駆動方法は次のようになる。すなわち、図14に示すように、発振回路によって給電配線90,90,…及び供給線Z1〜Zmに対してクロック信号を出力する。また、選択ドライバによって走査線X1から走査線Xmへの順(走査線Xmの次は走査線X1)にハイレベルのシフトパルスを順次出力することにより走査線X1〜Xmを順次選択するが、選択ドライバが走査線X1〜Xmの何れか1つにシフトパルスを出力している時には発振回路のクロック信号がローレベルになる。また、選択ドライバが各走査線X1〜Xmを選択している時に、データドライバが書込電流である引抜電流(電流信号)を駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を介して全信号線Y1〜Ynに流す。なお、対向電極20c及び給電配線90の一定のコモン電位Vcom(例えば、接地=0ボルト)に保たれている。
走査線Xiの選択期間においては、i行目の走査線Xiにシフトパルスが出力されているから、スイッチトランジスタ21及び保持トランジスタ22がオン状態となる。各選択期間において、データドライバ側の電位は、給電配線90,90,…及び供給線Z1〜Zmに出力されたクロック信号のローレベル以下で且つこのクロック信号のローレベルはコモン電位Vcom以下に設定されている。したがってこの時、有機EL素子20から信号線Y1〜Ynに流れることはないので図2に示すように、データドライバによって階調に応じた電流値の書込電流(引抜電流)が矢印Aの通り、信号線Y1〜Ynに流れ、画素回路Pi,jにおいては給電配線90及び供給線Ziから駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間、スイッチトランジスタ21のソース−ドレイン間を介して信号線Yjに向かった書込電流(引抜電流)が流れる。このように駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を流れる電流の電流値は、データドライバによって一義的に制御され、データドライバは、外部から入力された階調に応じて書込電流(引抜電流)の電流値を設定する。書込電流(引抜電流)が流れている間、i行目のPi,1〜Pi,nの各駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧は、それぞれ信号線Y1〜Ynに流れる書込電流(引抜電流)の電流値、つまり駆動トランジスタ23のVg−Ids特性の経時変化にかかわらず駆動トランジスタ23のドレイン23d−ソース23s間を流れる書込電流(引抜電流)の電流値に見合うように強制的に設定され、この電圧のレベルに従った大きさの電荷がキャパシタ24にチャージされて、書込電流(引抜電流)の電流値が駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧のレベルに変換される。その後の発光期間では、走査線Xiがローレベルになり、スイッチトランジスタ21及び保持トランジスタ22がオフ状態となるが、オフ状態の保持トランジスタ22によってキャパシタ24の電極24A側の電荷が閉じ込められてフローティング状態になり、駆動トランジスタ23のソース23sの電圧が選択期間から発光期間に移行する際に変調しても、駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電位差がそのまま維持される。この発光期間のうち、いずれの行の選択期間でもない間、つまり、クロック信号が給電配線90及び供給線Ziの電位が有機EL素子20の対向電極20c及び給電配線90の電位Vcomより高いハイレベルの間、より高電位の給電配線90及び供給線Ziから駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を介して有機EL素子20に駆動電流が矢印Bの方向に流れ、有機EL素子20が発光する。駆動電流の電流値は駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧に依存するため、発光期間における駆動電流の電流値は、選択期間における書込電流(引抜電流)の電流値に等しくなる。また発光期間において、いずれかの行の選択期間の間、つまりクロック信号がローレベルである時は、給電配線90及び供給線Ziの電位が対向電極20c及び給電配線90の電位Vcom以下であるので、有機EL素子20に駆動電流は流れず発光しない。
何れの駆動方法においても、スイッチトランジスタ21は、駆動トランジスタ23のソース23sと信号線Yjとの間の電流のオン(選択期間)・オフ(発光期間)を行うものとして機能する。また、保持トランジスタ22は、選択期間に駆動トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間に電流が流れることができる状態にし、発光期間に駆動トランジスタ23のゲート23gに印加した電圧を保持するものとして機能する。そして、駆動トランジスタ23は、発光期間中に供給線Zi及び給電配線90がハイレベルになった時に、階調に応じた大きさの電流を有機EL素子20に流して有機EL素子20を駆動するものとして機能する。
以上のように、給電配線90を流れる電流の大きさは一列の走査線Xiに接続されたn個の有機EL素子20に流れる駆動電流の大きさの和になるので、VGA以上の画素数で動画駆動するための選択期間に設定した場合、給電配線90の寄生容量が増大してしまい、薄膜トランジスタのゲート電極又はソース、ドレイン電極のような薄膜ではn個の有機EL素子20に書込電流(つまり駆動電流)を流すには抵抗が高すぎるが、本実施形態では、画素回路P1,1〜Pm,nの薄膜トランジスタのゲート電極やソース、ドレイン電極とは異なる導電層によって給電配線90を構成しているので給電配線90による電圧降下は小さくなり、短い選択期間であっても遅延なく十分に書込電流(引抜電流)を流すことができる。そして、給電配線90を厚くすることで給電配線90を低抵抗化したので、給電配線90の幅を狭くすることができる。そのため、ボトムエミッションの場合、画素開口率の減少を最小限に抑えることができる。
同様に、発光期間に共通配線91に流れる駆動電流の大きさは、選択期間に給電配線90に流れる書込電流(引抜電流)の大きさと同じなので、画素回路P1,1〜Pm,nの薄膜トランジスタのゲート電極やソース、ドレイン電極とは異なる導電層を対向電極20cに接続しているので、配線91を厚膜にすることができ、共通配線91を低抵抗化することができ、さらに対向電極20c自体が薄膜化してより高抵抗になっても対向電極20cの電圧を面内で一様にすることができる。従って、仮に全ての画素電極20aに同じ電位を印加した場合でも、どの有機EL層20bの発光強度もほぼ等しくなり、面内の発光強度を一様することができる。
また、ELディスプレイパネル1をトップエミッション型として用いた場合、対向電極20cをより薄膜化ことが可能なので、有機EL層20bを発した光が対向電極20cを透過中に減衰し難くなる。更に、平面視して水平方向に隣り合う画素電極20aの間に共通配線91が設けられているため、画素開口率の減少を最小限に抑えることができる。
また、供給線Z1〜Zmが信号線Y1〜Ynの上層となるから、トランジスタアレイ基板50、ELディスプレイパネル1の製造過程において供給線Z1〜Zmを下地層として供給線Z1〜Zmに電圧を印加した状態でメッキ液に浸漬することによって、供給線Z1〜Zmに積層された給電配線90を成長させることができる。
ここで、ELディスプレイパネル1の画素をWXGA(768×1366)としたときに、給電配線90及び共通配線91の望ましい幅、断面積を定義する。図15は、各画素回路P1,1〜Pm,nの駆動トランジスタ23及び有機EL素子20の電流−電圧特性を示すグラフである。
図15において、縦軸は1つの駆動トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間を流れる書込電流の電流値又は1つの有機EL素子20のアノード−カソード間を流れる駆動電流の電流値であり、横軸は1つの駆動トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間の電圧(同時に1つの駆動トランジスタ23のゲート23g−ドレイン23d間の電圧)である。図中、実線Ids maxは、最高輝度階調(最も明るい表示)のときの書込電流及び駆動電流であり、一点鎖線Ids midは、最高輝度階調と最低輝度階調との間の中間輝度階調のときの書込電流及び駆動電流であり、二点鎖線Vpoは駆動トランジスタ23の不飽和領域(線形領域)と飽和領域との閾値つまりピンチオフ電圧であり、三点鎖線Vdsは駆動トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間を流れる書込電流であり、破線IELは有機EL素子20のアノード−カソード間を流れる駆動電流である。
ここで電圧VP1は、最高輝度階調時の駆動トランジスタ23のピンチオフ電圧であり、電圧VP2は、駆動トランジスタ23が最高輝度階調の書込電流が流れるときのソース−ドレイン間電圧であり、電圧VELmax(電圧VP4−電圧VP3)は有機EL素子20が最高輝度階調の書込電流と電流値が等しい最高輝度階調の駆動電流で発光するときのアノード−カソード間の電圧である。電圧VP2'は、駆動トランジスタ23が中間輝度階調の書込電流が流れるときのソース−ドレイン間電圧であり、電圧(電圧VP4'−電圧VP3')は有機EL素子20が中間輝度階調の書込電流と電流値が等しい中間輝度階調の駆動電流で発光するときのアノード−カソード間電圧である。
駆動トランジスタ23及び有機EL素子20はいずれも飽和領域で駆動させるために、(給電配線90の発光期間時の駆動給電電圧VH)から(共通配線91の発光期間時の電圧Vcom)を減じた値VXは下記の式(2)を満たす。
VX=Vpo+Vth+Vm+VEL ……(2)
Vth(最高輝度時の場合VP2−VP1に等しい)は駆動トランジスタ23の閾値電圧であり、VEL(最高輝度時の場合VELmaxに等しい)は有機EL素子20のアノード−カソード間電圧であり、Vmは、階調に応じて変位する許容電圧である。
図から明らかなように、電圧VXのうち、輝度階調が高くなる程、トランジスタ23のソース−ドレイン間に要する電圧(Vpo+Vth)が高くなるとともに有機EL素子20のアノード−カソード間に要する電圧VELが高くなる。したがって、許容電圧Vmは、輝度階調が高くなるほど低くなり、最小許容電圧VminはVP3−VP2となる。
有機EL素子20は低分子EL材料及び高分子EL材料にかかわらず一般的に経時劣化し、高抵抗化する。10000時間後のアノード−カソード間電圧は初期時の1.4倍〜数倍程度になることが確認されている。つまり、電圧VELは、同じ輝度階調時でも時間が経つ程高くなる。このため、駆動初期時の許容電圧Vmが高い程長期間にわたって動作が安定するので、電圧VELが8V以上、より望ましくは13V以上となるように電圧VXを設定している。
この許容電圧Vmには、有機EL素子20の高抵抗化ばかりでなく、さらに、給電配線90による電圧降下の分も含まれる。
給電配線90の配線抵抗のために電圧降下が大きいとELディスプレイパネル1の消費電力が著しく増大してしまうため、給電配線90の電圧降下は1V以下に設定することが特に好ましい。1つの有機EL素子20は、ELディスプレイパネル1のパネルサイズが32インチの場合、最大輝度階調に発光するときの電流値は約5.4μA〜6.8μA、40インチの場合、8.5μA〜11.0μAに設定されている。
行方向の一つの画素の長さである画素幅Wpと、行方向の画素数(1366)と、左側の非画素領域における給電配線90から配線端子90bまでの延長部分と、右側の非画素領域における給電配線90から配線端子90cまでの延長部分と、を考慮した結果、ELディスプレイパネル1のパネルサイズが32インチ、40インチの場合、給電配線90の全長はそれぞれ706.7mm、895.2mmとなる。ここで、給電配線90の線幅WL及び共通配線91の線幅WLが広くなると、構造上有機EL層20bの面積が小さくなり、さらに他の配線との重なり寄生容量を発生してさらなる電圧降下をもたらすため、給電配線90の幅WL及び共通配線91の線幅WLはそれぞれ画素幅Wpの5分の1以下に抑えることが望ましい。このようなことを考慮すると、ELディスプレイパネル1のパネルサイズが32インチ、40インチの場合、給電配線90の線幅WL及び共通配線91の線幅WLはそれぞれ34μm以内、44μm以内となる。また給電配線90及び共通配線91の最大膜厚Hmaxはアスペクト比を考慮すると、トランジスタ21〜23の最小加工寸法4μmの1.5倍、つまり6μmとなる。したがって給電配線90及び共通配線91の最大断面積Smaxは32インチ、40インチで、それぞれ204μm2、264μm2となる。
このような32インチのELディスプレイパネル1について、最大電流が流れるように全点灯したときの給電配線90及び共通配線91のそれぞれの最大電圧降下を1V以下にするためには図16に示すように、給電配線90及び共通配線91のそれぞれの配線抵抗率ρ/断面積Sは4.7Ω/cm以下に設定される必要がある。図17に32インチのELディスプレイパネル1の給電配線90及び共通配線91のそれぞれの断面積と電流密度の相関関係を表す。なお、上述した給電配線90及び共通配線91の最大断面積Smax時に許容される抵抗率は、32インチで9.6μΩcm、40インチで6.4μΩcmとなる。
そして、40インチのELディスプレイパネル1について、最大電流が流れるように全点灯したときの給電配線90及び共通配線91のそれぞれの最大電圧降下を1V以下にするためには図18に示すように、給電配線90及び共通配線91のそれぞれの配線抵抗率ρ/断面積Sは2.4Ω/cm以下に設定される必要がある。図19に40インチのELディスプレイパネル1の給電配線90及び共通配線91のそれぞれの断面積と電流密度の相関関係を表す。
給電配線90及び共通配線91の故障により動作しなくなる故障寿命MTFは、下記の式(3)を満たす。
MTF=A exp(Ea/KbT)/ρJ2 ……(3)
Eaは活性化エネルギー、KbT=8.617×10―5eV、ρは給電配線90及び共通配線91の抵抗率、Jは電流密度である。
給電配線90及び共通配線91の故障寿命MTFは抵抗率の増大やエレクトロマイグレーションに律速する。給電配線90及び共通配線91をAl系(Al単体或いはAlTiやAlNd等の合金)に設定し、MTFが10000時間、85℃の動作温度で試算すると、電流密度Jは2.1×104A/cm2以下にする必要がある。同様に給電配線90及び共通配線91をCuに設定すると、2.8×106A/cm2以下にする必要がある。なおAl合金内のAl以外の材料はAlよりも低い抵抗率であることを前提としている。
これらのことを考慮して、32インチのELディスプレイパネル1では、全点灯状態で10000時間に給電配線90及び共通配線91が故障しないようなAl系の給電配線90及び共通配線91のそれぞれの断面積Sは、図17から、57μm2以上必要になり、同様にCuの給電配線90及び共通配線91のそれぞれの断面積Sは、図17から、0.43μm2以上必要になる。
そして40インチのELディスプレイパネル1では、全点灯状態で10000時間に給電配線90及び共通配線91が故障しないようなAl系の給電配線90及び共通配線91のそれぞれの断面積Sは、図19から、92μm2以上必要になり、同様にCuの給電配線90及び共通配線91のそれぞれの断面積Sは、図19から、0.69μm2以上必要になる。
Al系の給電配線90及び共通配線91では、Al系の抵抗率が4.00μΩcmとすると、32インチのELディスプレイパネル1では上述のように配線抵抗率ρ/断面積Sが4.7Ω/cm以下なので、最小断面積Sminは85.1μm2となる。このとき上述のように給電配線90及び共通配線91の配線幅WLは34μm以内なので給電配線90及び共通配線91の最小膜厚Hminは2.50μmとなる。
またAl系の給電配線90及び共通配線91の40インチのELディスプレイパネル1では上述のように配線抵抗率ρ/断面積Sが2.4Ω/cm以下なので、最小断面積Sminは167μm2となる。このとき上述のように給電配線90及び共通配線91の配線幅WLは44μm以内なので給電配線90及び共通配線91の最小膜厚Hminは3.80μmとなる。
Cuの給電配線90及び共通配線91では、Cuの抵抗率が2.10μΩcmとすると、32インチのELディスプレイパネル1では上述のように配線抵抗率ρ/断面積Sが4.7Ω/cm以下なので、最小断面積Sminは44.7μm2となる。このとき上述のように給電配線90及び共通配線91の配線幅WLは34μm以内なので給電配線90及び共通配線91の最小膜厚Hminは1.31μmとなる。
またCuの給電配線90及び共通配線91の40インチのELディスプレイパネル1では上述のように配線抵抗率ρ/断面積Sが2.4Ω/cm以下なので、最小断面積Sminは87.5μm2となる。このとき上述のように給電配線90及び共通配線91の配線幅WLは44μm以内なので給電配線90及び共通配線91の最小膜厚Hminは1.99μmとなる。
以上のことから、ELディスプレイパネル1を正常且つ消費電力を低く動作させるには、給電配線90及び共通配線91での電圧降下を1V以下にした方が好ましく、このような条件にするには、給電配線90及び共通配線91がAl系の32インチのパネルでは、膜厚Hが2.50μm〜6μm、幅WLが14.1μm〜34.0μm、抵抗率が4.0μΩcm〜9.6μΩcmとなり、給電配線90及び共通配線91がAl系の40インチのパネルでは、給電配線90及び共通配線91がAl系の場合、膜厚Hが3.80μm〜6μm、幅WLが27.8μm〜44.0μm、抵抗率が4.0μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
総じてAl系の給電配線90及び共通配線91の場合、膜厚Hが2.50μm〜6μm、幅WLが14.1μm〜44μm、抵抗率が4.0μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
同様に、給電配線90及び共通配線91がCuの32インチのパネルでは、膜厚Hが1.31μm〜6μm、幅WLが7.45μm〜34μm、抵抗率が2.1μΩcm〜9.6μΩcmとなり、給電配線90及び共通配線91がCuの40インチのパネルでは、給電配線90及び共通配線91がCu系の場合、膜厚Hが1.99μm〜6μm、幅WLが14.6μm〜44.0μm、抵抗率が2.1μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
総じてCuの給電配線90及び共通配線91の場合、膜厚Hが1.31μm〜6μm、幅WLが7.45μm〜44μm、抵抗率が2.1μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
したがって、給電配線90及び共通配線91としてAl系材料又はCuを適用した場合、ELディスプレイパネル1の給電配線90及び共通配線91は、膜厚Hが1.31μm〜6μm、幅WLが7.45μm〜44μm、抵抗率が2.1μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
〔変形例1〕
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
また、上記実施形態では、トランジスタ21〜23がNチャネル型の電界効果トランジスタとして説明を行った。トランジスタ21〜23がPチャネル型の電界効果トランジスタであっても良い。その場合、図2の回路構成では、トランジスタ21〜23のソース21s,22s,23sとトランジスタ21〜23のドレイン21d,22d,23dの関係が逆になる。例えば、駆動トランジスタ23がPチャネル型の電界効果トランジスタの場合には、駆動トランジスタ23のドレイン23dが有機EL素子20の画素電極20aに導通し、ソース23sが供給線Ziに導通する。
〔変形例2〕
また、上記各実施形態では、一画素につき3つのトランジスタ21〜23が設けられているが、有機EL素子にソース又はドレインが直列に接続された駆動トランジスタを備え付けたELディスプレイパネルであれば、トランジスタの数や電流駆動、電圧駆動の制限なく本発明を適用することができる。
〔変形例3〕
また、上記各実施形態では、トランジスタ21〜23がNチャネル型の電界効果トランジスタとして説明を行った。トランジスタ21〜23がPチャネル型の電界効果トランジスタであっても良い。その場合、図2の回路構成では、トランジスタ21〜23のソース21s,22s,23sとトランジスタ21〜23のドレイン21d,22d,23dの関係が逆になる。また各信号のハイレベルローレベルが逆転する。
〔変形例4〕
また上記各実施形態では、各保持トランジスタ22のドレイン22dは供給線Z1〜Zmのいずれかに接続されているが、これに限らず、各画素回路Pi,1,Pi,2,Pi,3,……Pi,nの保持トランジスタ22のドレイン22dを走査線Xiに接続するようにしてもよい。
〔変形例5〕
また上記各実施形態では書込電流となる書込給電電圧VL及び駆動電流となる駆動給電電圧VHを、給電配線90に配線端子90b、90cの両方から供給して給電配線90の電圧降下を低くしたが、電圧降下が高くてもよい設計であれば配線端子90b、90cのいずれか片方のみから供給するようにしてもよい。
〔変形例6〕
また上記各実施形態では、トランジスタ21〜23がアモルファスシリコントランジスタであったが、これに限らずポリシリコンであってもよい。
また上記変形例を複数組み合わせてもよい。
ELディスプレイパネル1の回路構成を絶縁基板2とともに示した図面である。 ELディスプレイパネル1の画素回路Pi,jの等価回路図である。 ELディスプレイパネル1の画素回路Pi,jの電極を示した平面図である。 ELディスプレイパネル1の画素回路Pi,jの電極を示した平面図である。 図3に示されたV−V線の矢視断面図である。 図3に示されたVI−VI線の矢視断面図である。 図3に示されたVII−VII線の矢視断面図である。 図3に示されたVIII−VIII線の矢視断面図である。 ゲートレイヤーをパターニングした状態の平面図である。 ドレインレイヤーをパターニングした状態の平面図である。 パターニングしたゲートレイヤーにドレインレイヤーを重ねた状態の平面図である。 ELディスプレイパネル1の有機EL層のレイアウトを示す略平面図である。 ELディスプレイパネル1の駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。 ELディスプレイパネル1の別の駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。 各画素回路P1,1〜Pm,nの駆動トランジスタ23及び有機EL素子20の電流−電圧特性を示すグラフである。 32インチのELディスプレイパネル1の給電配線90及び共通配線91のそれぞれの最大電圧降下と配線抵抗率ρ/断面積Sの相関を示すグラフである。 32インチのELディスプレイパネル1の給電配線90及び共通配線91のそれぞれの断面積と電流密度の相関を示すグラフである。 40インチのELディスプレイパネル1の給電配線90及び共通配線91のそれぞれの最大電圧降下と配線抵抗率ρ/断面積Sの相関を示すグラフである。 40インチのELディスプレイパネル1の給電配線90及び共通配線91のそれぞれの断面積と電流密度の相関を示すグラフである。
符号の説明
1 ELディスプレイパネル
2 絶縁基板
20a 画素電極
20b 有機EL層
20c 対向電極
21 スイッチトランジスタ
22 保持トランジスタ
23 駆動トランジスタ
21d、22d、23d ドレイン
21s、22s、23s ソース
21g、22g、23g ゲート
31 ゲート絶縁膜
50 トランジスタアレイ基板
90 給電配線
92、93、94、95 コンタクトホール
1〜Xm 走査線
1〜Yn 信号線
1〜Zm 供給線

Claims (14)

  1. 基板と、
    前記基板上にマトリクス状に配列され、ゲートとソース・ドレインとの間にゲート絶縁膜が介在する複数の駆動トランジスタと、
    前記複数の駆動トランジスタのゲートとともにパターニングされ、前記基板上において前記ゲート絶縁膜の下方に位置し且つ所定の方向に延在するように配列された複数の信号線と、
    前記複数の駆動トランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜の上方に位置し且つ前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の信号線と交差するように配列され、駆動トランジスタのソースとドレインのうちの一方に導通した複数の供給線と、
    前記複数の供給線に沿って前記複数の供給線にそれぞれ積層された複数の給電配線と、
    画素電極と、前記画素電極に成膜された発光層と、前記発光層を被覆し、前記信号線との間に前記ゲート絶縁膜が介在するように前記信号線と重なる対向電極と、を有する発光素子と、
    を備えることを特徴とするトランジスタアレイ基板。
  2. 前記複数の駆動トランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の信号線と交差するよう配列された複数の走査線を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のトランジスタアレイ基板。
  3. 前記基板上にマトリクス状に配列され、ゲートとソース・ドレインとの間に前記ゲート絶縁膜が介在する複数のスイッチトランジスタを更に備え、
    前記複数の駆動トランジスタのソースとドレインのうちの他方が前記複数のスイッチトランジスタのソースとドレインのうちの一方にそれぞれ導通し、
    前記複数のスイッチトランジスタのゲートが、前記ゲート絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記走査線に導通し、
    前記複数のスイッチトランジスタのソースとドレインのうちの他方が、前記ゲート絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記信号線に導通していることを特徴とする請求項2に記載のトランジスタアレイ基板。
  4. 前記基板上にマトリクス状に配列され、ゲートとソース・ドレインとの間に前記ゲート絶縁膜が介在する複数の保持トランジスタを更に備え、
    前記複数の保持トランジスタのソースとドレインのうちの一方が、前記ゲート絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記複数の駆動トランジスタのゲートにそれぞれ導通し、
    前記複数の保持トランジスタのソースとドレインのうちの他方が前記供給線又は前記走査線に導通し、
    前記複数の保持トランジスタのゲートが前記ゲート絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記走査線に導通していることを特徴とする請求項2又は3に記載のトランジスタアレイ基板。
  5. 前記給電配線に接続され、前記画素電極の元となる導電性膜をエッチングすることによって画素電極とともにパターニングされた導電性ラインをさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のトランジスタアレイ基板。
  6. 前記供給線を介して前記駆動トランジスタのゲート−ソース間に書込電流を流すデータドライバを設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のトランジスタアレイ基板。
  7. 前記走査線を選択して前記スイッチトランジスタをオンする選択ドライバを設けたことを特徴とする請求項3に記載のトランジスタアレイ基板。
  8. 前記給電配線に接続され、選択期間に前記給電配線介して前記駆動トランジスタに書込電流を流すための書込給電電圧を印加し、前記選択期間に前記駆動トランジスタのゲート−ソース間に保持された電圧にしたがって発光期間に前記駆動トランジスタを介して発光素子に駆動電流を流すための駆動給電電圧を印加する給電ドライバを設けたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のトランジスタアレイ基板。
  9. 前記給電配線の膜厚が1.31〜6μmであることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載のトランジスタアレイ基板。
  10. 前記給電配線の幅が7.45〜44μmであることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載のトランジスタアレイ基板。
  11. 前記給電配線の抵抗率が2.1〜9.6μΩcmであることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載のトランジスタアレイ基板。
  12. 基板と、
    前記基板上にマトリクス状に配列され、ゲートとソース・ドレインとの間にゲート絶縁膜が介在する複数の駆動トランジスタと、
    前記複数の駆動トランジスタのゲートとともにパターニングされ、前記基板上において前記ゲート絶縁膜の下方に位置し且つ所定の方向に延在するように配列された複数の信号線と、
    前記複数の駆動トランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜の上方に位置し且つ前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の信号線と交差するように配列され、駆動トランジスタのソースとドレインのうちの一方に導通した複数の供給線と、
    前記複数の供給線に沿って前記複数の供給線にそれぞれ積層された複数の給電配線と、
    前記複数の駆動トランジスタのソースとドレインの他方にそれぞれ導通した複数の画素電極と、
    前記複数の画素電極それぞれに成膜された複数の発光層と、
    前記複数の発光層を被覆し、前記信号線との間に前記ゲート絶縁膜が介在するように前記信号線と重なる対向電極と、
    を備えることを特徴とするディスプレイパネル。
  13. 前記複数のトランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の信号線と交差するよう配列された複数の走査線を更に備えることを特徴とする請求項12に記載のディスプレイパネル。
  14. 基板と、
    前記基板上に設けられ、ゲートとソース・ドレインとの間にゲート絶縁膜が介在するトランジスタと、
    前記トランジスタのゲートとともにパターニングされ、前記基板上において前記ゲート絶縁膜の下方に位置し且つ所定の方向に延在するように配列された信号線と、
    前記トランジスタのソース・ドレインとともにパターニングされ、前記ゲート絶縁膜の上方に位置し且つ前記ゲート絶縁膜を介して前記信号線と交差するように配列され、前記トランジスタのソースとドレインのうちの一方に導通した供給線と、
    前記供給線に沿って前記供給線に積層された給電配線と、
    前記信号線との間に前記ゲート絶縁膜が介在するように前記信号線と重なる対向電極を有し、前記トランジスタのソースとドレインの他方に接続された発光素子と、
    を備えることを特徴とするディスプレイパネル。
JP2004273532A 2004-09-21 2004-09-21 トランジスタアレイ基板及びディスプレイパネル Expired - Fee Related JP4379278B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004273532A JP4379278B2 (ja) 2004-09-21 2004-09-21 トランジスタアレイ基板及びディスプレイパネル
TW094132283A TWI279752B (en) 2004-09-21 2005-09-19 Transistor array substrate, display panel and manufacturing method of display panel
US11/232,368 US7573068B2 (en) 2004-09-21 2005-09-21 Transistor array substrate and display panel
KR1020050087577A KR100735977B1 (ko) 2004-09-21 2005-09-21 트랜지스터 어레이 기판, 그 제조방법 및 디스플레이 패널
CN2008100832178A CN101266945B (zh) 2004-09-21 2005-09-21 显示面板的制造方法
CN200510106398A CN100595819C (zh) 2004-09-21 2005-09-21 晶体管阵列基板和显示面板
US12/477,710 US7871837B2 (en) 2004-09-21 2009-06-03 Display panel manufacturing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004273532A JP4379278B2 (ja) 2004-09-21 2004-09-21 トランジスタアレイ基板及びディスプレイパネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006091119A JP2006091119A (ja) 2006-04-06
JP4379278B2 true JP4379278B2 (ja) 2009-12-09

Family

ID=36232215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004273532A Expired - Fee Related JP4379278B2 (ja) 2004-09-21 2004-09-21 トランジスタアレイ基板及びディスプレイパネル

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4379278B2 (ja)
CN (2) CN100595819C (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4415971B2 (ja) * 2006-05-10 2010-02-17 カシオ計算機株式会社 表示装置及びその製造方法
CN101796562A (zh) * 2008-07-02 2010-08-04 富士电机控股株式会社 面发光显示装置
WO2011052582A1 (ja) * 2009-10-29 2011-05-05 住友化学株式会社 有機薄膜太陽電池モジュールの製造方法
JP4941572B2 (ja) * 2010-03-31 2012-05-30 カシオ計算機株式会社 半導体装置及び発光装置並びに電子機器
US8378742B2 (en) * 2011-01-10 2013-02-19 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Driver for a semiconductor chip
JP6099336B2 (ja) * 2011-09-14 2017-03-22 株式会社半導体エネルギー研究所 発光装置
JP6459316B2 (ja) * 2014-09-03 2019-01-30 セイコーエプソン株式会社 有機エレクトロルミネッセンス装置および電子機器
CN104952905A (zh) 2015-05-06 2015-09-30 京东方科技集团股份有限公司 有机发光显示面板及其制备方法、显示装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3520396B2 (ja) * 1997-07-02 2004-04-19 セイコーエプソン株式会社 アクティブマトリクス基板と表示装置
JP2000349298A (ja) * 1999-03-26 2000-12-15 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 電気光学装置およびその作製方法
JP2003133079A (ja) * 2001-10-26 2003-05-09 Sharp Corp アクティブマトリクス駆動型有機ledパネルとその製造方法
JP2003195810A (ja) * 2001-12-28 2003-07-09 Casio Comput Co Ltd 駆動回路、駆動装置及び光学要素の駆動方法
JP2003330387A (ja) * 2002-03-05 2003-11-19 Sanyo Electric Co Ltd 表示装置
JP2004101948A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Dainippon Printing Co Ltd 表示装置およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN100595819C (zh) 2010-03-24
CN101266945B (zh) 2012-02-22
CN101266945A (zh) 2008-09-17
CN1770243A (zh) 2006-05-10
JP2006091119A (ja) 2006-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7573068B2 (en) Transistor array substrate and display panel
US7446338B2 (en) Display panel
JP5017826B2 (ja) ディスプレイパネル及びその駆動方法
US7498733B2 (en) Display panel
JP4379278B2 (ja) トランジスタアレイ基板及びディスプレイパネル
JP4217834B2 (ja) ディスプレイパネル
JP4706296B2 (ja) ディスプレイパネル
JP4517804B2 (ja) ディスプレイパネル
JP4747543B2 (ja) ディスプレイパネル
JP4192879B2 (ja) ディスプレイパネル
JP4687179B2 (ja) ディスプレイパネル
JP4792748B2 (ja) ディスプレイパネル
JP5212405B2 (ja) ディスプレイパネル
JP4379285B2 (ja) ディスプレイパネル
JP5040867B2 (ja) ディスプレイパネル及びその製造方法
JP4962838B2 (ja) 表示装置の製造方法
JP4893753B2 (ja) ディスプレイパネル
JP2006100727A (ja) ディスプレイパネル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090907

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4379278

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131002

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees